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特許拒絶査定不服審判

2024-003123

貯湯式給湯装置

審判番号
2024-003123
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-101734
請求日
2024年02月22日
審決日
2025年04月21日
公報発行日
2025年07月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】三菱電機株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 間中 耕治
  • 審判官 水野 治彦
  • 審判官 槙原 進
分類
P18 .121-Z (F24H)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

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特願2020-101734「貯湯式給湯装置」拒絶査定不服審判事件〔令和3年12月27日出願公開、特開2021-196094〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和2年6月11日の出願であって、令和5年8月24日付けで拒絶の理由が通知され、令和5年10月6日に意見書及び手続補正書が提出されたが、令和5年12月27日付けで拒絶査定がされ、これに対し、令和6年2月22日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。 第2 本願発明について 1.本願発明 本願の請求項1ないし請求項7に係る発明は、令和5年10月6日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし請求項7に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。 「貯湯タンクと、 電力を消費して水を加熱する加熱手段と、 前記加熱手段により前記貯湯タンクの水を加熱する加熱運転を制御する制御手段と、 一日のうちの主たる前記加熱運転である第一加熱運転が実行される時間帯を含む第一時間帯を使用者が設定可能であるように構成された時間帯設定手段と、 を備え、 前記制御手段は、一日のうちで前記第一時間帯以外の少なくとも一部の時間帯である第二時間帯において、前記貯湯タンクの湯切れを防止するための前記加熱運転である第二加熱運転を実行するように構成され、 前記第二時間帯において、前記制御手段は、一日のうちの前記第二加熱運転の総運転時間または総生成熱量が、一日のうちの前記第一加熱運転の総運転時間または総生成熱量を超える前に、前記第二加熱運転の実行を禁止し、 前記時間帯設定手段は、昼間時間帯を前記第一時間帯として設定可能である貯湯式給湯装置。」 第3 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、本願の請求項1に係る発明は、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった以下の引用文献に記載された発明に基いて、その出願前に発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:特開平4-177048号公報 第4 引用文献 1.引用文献1の記載事項及び図示事項 引用文献1には、「電気温水器」に関し、以下の記載事項、図示事項及び認定事項がある(下線は当審が付したものである。以下同様。)。 (1)「夜間電力のみでは熱量が足りないときは湯切れを避けるため昼間追いだきを許可にして使用する。しかし、この状態においては、昼間時間帯の間は使用した分だけ常に貯湯タンク1内の湯は温度制御部4で予め設定された温度に沸き上がってしまう。したがって、夜間電力よりも料金の高い昼間電力での沸き上げ比率が高くなってしまうことになるため、不経済である。 すなわち、湯切れ防止と経済性の両条件を得ようとしたときには、使用者が追いだき状況を把握し、適宜追いだきの有無を設定しなければならない。しかし、従来の構成では追いだきの有無しか設定、確認ができず使用者に大きな負担がかかり、実使用上では湯切れ、経済性のどちらかを犠牲にしなければならないという課題があった。 本発明はかかる課題を解消するもので、経済的でかつ、効果的な昼間時間帯での追いだきを可能にするものである。」(2ページ右上欄9行-左下欄6行) (2)「第1図に本発明の電気温水器の実施例の構成図を示す。1は上部に出湯口1a、下部に給水口1bを有する貯湯タンク、2はヒータで貯湯タンク2内の水を加熱する。3はヒータ2近傍の湯温を検出する温度検出部、4は温度検出部3からの温度検出信号を入力し、設定温度に沸き上げるようヒータ2への通電を制御する温度制御部、5は夜間時間帯の設定を行う夜間時間帯設定部、6は昼間時間帯における昼間追いだきのヒータ通電時間を設定する昼間追いだき時間設定部、7は夜間時間帯設定部5と昼間追いだき時間設定部6からの信号を入力して、ヒータ通電の許可・禁止を行うヒータ通電許可部、8は昼間時間帯におけるヒータ通電時間を積算するヒータ通電時間積算部、9は昼間追いだき時間設定部6で設定された追いだき時間を表示する追いだき設定表示部、10は昼間追いだき時間設定部6で設定された追いだき時間と、ヒータ通電時間積算部8で積算された時間との差を表示する追いだき残り時間表示部である。13は電源である。」(2ページ右下欄16行-3ページ左上欄15行) (3)「上記構成の動作を説明する。夜間時間帯における動作は、従来例と同じで以下のように動作する。夜間時間帯設定部5により夜間時間帯が設定され、その信号がヒータ通電許可部7に入力されると、ヒータ通電許可部7は通電を行うので温度制御部4は温度検出部3により検出した湯温によりヒータ2への通電を制御し、貯湯タンク1内の湯を設定温度まで沸き上げる。 夜間時間帯設定部5により、昼間時間帯であることが設定され、ヒータ通電許可部7に昼間時間帯を示す信号が入力されたときには、ヒータ通電許可部7は昼間追いだき時間設定部6で設定された追いだき時間設定と、ヒータ通電時間積算部8で積算した時間の差、すなわち追いだき残り時間を算出して、この時間が0となるまで通電を行う。」(3ページ左上欄18行-右上欄12行) (4)「通電が行われると、温度制御部4は温度検知部4で検知した湯温に基づきヒータ2への通電を制御するので、貯湯タンク1内の湯は使用された分だけ設定温度で沸き上がることになる。一方、ヒータ通電時間積算部8では、温度制御部4によりヒータ2への通電が行われた時間、すなわちヒータ2がONとなっている時間を積算していく。時間が経過するか、追いだき時間設定を変更されるなどして、追いだき残り時間が0または負となった時点でヒータ通電許可部7は通電を停止する。」(3ページ左下欄9-19行) (5)「使用者は前日に明日必要な追いだき時間を昼間追いだき時間設定部6で設定しておく。通常は昼間になると前日設定した時間だけ昼間に追いだきし、夜間通電のみでは足りなかった熱量を補うことができる。」(3ページ右下欄14-18行) (6)「夜間時間帯よりも料金の高い昼間追いだきでの不必要な沸き上げを防ぐことができるので経済的にできる。」(4ページ右上欄14-16行) (7)「第1図 [図:0001424236000001.jpg] 」 (8)(2)、(3)の記載事項及び(7)の図示事項からみて、夜間時間帯設定部5における夜間時間帯の設定は、料金が高くない時間帯を夜間時間帯として確認し、設定するものである。そして、一般に装置の設定部における設定は、装置の使用者が行うのが常識であることを踏まえると、当該夜間時間帯の設定は、使用者が設定可能であるといえる。 (9)(1)、(3)及び(5)の記載事項から、夜間時間帯にヒータ2へ通電し貯湯タンク1内の湯を沸き上げ、夜間通電による沸き上げで足りなかった熱量を昼間の追いだきで補うものであるから、夜間時間帯において「ヒータ2への通電」をすることは、「一日のうちの主たるヒータ2への通電」をすることといえる。 (10)(1)、(3)及び(5)の記載事項から、昼間時間帯における温度制御部4の制御は、貯湯タンク1の湯切れを避けるためにヒータ2への通電である追いだきを行うものといえる。 (11)(3)の記載事項から「昼間時間帯」は、「夜間時間帯」以外の「時間帯」といえる。 2.引用発明 1.から、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 「貯湯タンク1と、 貯湯タンク1内の水を加熱するヒータ2と、 前記ヒータ2への通電の制御をする温度制御部4と、 一日のうちの主たる前記ヒータ2への通電をする夜間時間帯を使用者が設定可能である夜間時間帯設定部5と、 を備え、 前記温度制御部4は、前記夜間時間帯以外の時間帯である昼間時間帯において、前記貯湯タンク1の湯切れを避ける前記ヒータ2への通電である追いだきをし、 前記昼間時間帯において、前記温度制御部4は、昼間追いだき時間設定部6で設定された追いだき時間設定と、ヒータ通電時間積算部8で積算した時間の差である追いだき残り時間が0または負となった時点で通電を停止し、 前記夜間時間帯設定部5は、夜間時間帯を設定する電気温水器。」 第5 対比・判断 1.対比 本願発明と引用発明とを対比すると、後者の「貯湯タンク1」は、その機能、構成及び技術的意義からみて前者の「貯湯タンク」に相当する。 また、後者の「貯湯タンク1内の水を加熱する」ことは、ヒータ2への通電により電力を消費して貯湯タンク1内の水を加熱することであるから、前者の「電力を消費して水を加熱する」ことに相当する。同様に、後者の「ヒータ2」は、前者の「加熱手段」に相当する。 また、後者の「ヒータ2への通電」は、ヒータ2によって貯湯タンク1の水を加熱することであるから、前者の「前記貯湯タンクの水を加熱する」こと及び「加熱運転」に相当する。同様に、後者の「ヒータ2への通電の制御をする」ことは前者の「前記加熱手段により前記貯湯タンクの水を加熱する加熱運転を制御する」ことに、「温度制御部4」は「制御手段」にそれぞれ相当する。 また、後者の「一日のうちの主たる前記ヒータ2への通電」は、前者の「第一加熱運転」に相当する。そして、後者の「夜間時間帯」は、一日のうちの主たるヒータ2への通電が実行される時間帯であるから、前者の「第一加熱運転が実行される時間帯」及び「第一時間帯」に相当する。同様に、後者の「夜間時間帯設定部5」は、前者の「時間帯設定手段」にそれぞれ相当する。 そうすると、後者の「貯湯タンク1と、貯湯タンク1内の水を加熱するヒータ2と、前記ヒータ2への通電の制御をする温度制御部4と、一日のうちの主たる前記ヒータ2への通電をする夜間時間帯を使用者が設定可能である夜間時間帯設定部5と、を備え」ることは、前者の「貯湯タンクと、電力を消費して水を加熱する加熱手段と、前記加熱手段により前記貯湯タンクの水を加熱する加熱運転を制御する制御手段と、一日のうちの主たる前記加熱運転である第一加熱運転が実行される時間帯を含む第一時間帯を使用者が設定可能であるように構成された時間帯設定手段と、を備え」ることに相当する。 後者の「前記夜間時間帯以外の時間帯である」ことは、一日のうちで夜間時間帯以外の少なくとも一部の時間帯であることであるから、前者の「一日のうちで前記第一時間帯以外の少なくとも一部の時間帯である」ことに相当する。同様に、後者の「昼間時間帯」は前者の「第二時間帯」に、後者の「湯切れを避ける」は前者の「湯切れを防止するための」に、後者の「追いだき」は前者の「第二加熱運転」に相当する。 そうすると、後者の「前記温度制御部4は、夜間時間帯以外の時間帯である昼間時間帯において、前記貯湯タンク1の湯切れを避ける前記ヒータ2への通電である追いだきを実行し」は、前者の「前記制御手段は、一日のうちで前記第一時間帯以外の少なくとも一部の時間帯である第二時間帯において、前記貯湯タンクの湯切れを防止するための前記加熱運転である第二加熱運転を実行するように構成され」に相当する。 後者の「前記昼間時間帯において、前記温度制御部4は、昼間追いだき時間設定部6で設定された追いだき時間設定と、ヒータ通電時間積算部8で積算した時間の差である追いだき残り時間が0または負となった時点で通電を停止」することは、昼間時間帯において、追い炊き残り時間が0または負となった時点で追い炊きを禁止することであるから、前者の「前記第二時間帯において、前記制御手段は、一日のうちの前記第二加熱運転の総運転時間または総生成熱量が、一日のうちの前記第一加熱運転の総運転時間または総生成熱量を超える前に、前記第二加熱運転の実行を禁止」することとは、「前記第二時間帯において、前記制御手段は、所定の時点で、前記第二加熱運転の実行を禁止」することという限りで一致する。 後者の「前記夜間時間帯設定部5は、夜間時間帯を設定する」ことは、上述したとおり、後者の「夜間時間帯」が前者の「第一時間帯」に相当するものであって、夜間時間帯設定部5が第一時間帯を設定することといえるから、前者の「前記時間帯設定手段は、昼間時間帯を前記第一時間帯として設定可能である」こととは、「前記時間帯設定手段は、所定の時間帯を前記第一時間帯として設定可能である」ことという限りで一致する。 後者の「電気温水器」は、その機能、構成及び技術的意義からみて、前者の「貯湯式給湯装置」に相当する。 したがって、両者は 「貯湯タンクと、 電力を消費して水を加熱する加熱手段と、 前記加熱手段により前記貯湯タンクの水を加熱する加熱運転を制御する制御手段と、 一日のうちの主たる前記加熱運転である第一加熱運転が実行される時間帯を含む第一時間帯を使用者が設定可能であるように構成された時間帯設定手段と、 を備え、 前記制御手段は、一日のうちで前記第一時間帯以外の少なくとも一部の時間帯である第二時間帯において、前記貯湯タンクの湯切れを防止するための前記加熱運転である第二加熱運転を実行するように構成され、 前記第二時間帯において、前記制御手段は、所定の時点で、前記第二加熱運転の実行を禁止し、 前記時間帯設定手段は、所定の時間帯を前記第一時間帯として設定可能である貯湯式給湯装置。」 である点で一致し、次の2点で相違する。 [相違点1] 「所定の時点」に関し、前者は、「一日のうちの前記第二加熱運転の総運転時間または総生成熱量が、一日のうちの前記第一加熱運転の総運転時間または総生成熱量を超える前」であるのに対し、後者は、「追いだき残り時間が0または負となった時点」である点。 [相違点2] 「所定の時間帯」に関し、前者は「昼間時間帯」であるのに対し、後者は「夜間時間帯」である点。 2.判断 上記相違点について判断する。 相違点1について判断する。 第4 1.(1)、(5)及び(6)の記載事項から、引用発明は、料金の高い電力で行う追いだきを必要な時間のみ行うことで、沸き上げ比率が高くなることを抑止し、経済効率を高めるものである。また、第4 1.(5)の記載事項から、追いだきは、夜間電力で足りなかった熱量を補うものである。そうすると、引用発明において料金の高い電力を用いて行う追いだきは、料金の安い電力で足りなかった熱量を補う程度に行うものであって、経済効率を高めるために料金の高い電力による沸き上げ比率が高くなることを抑止することを示唆するといえる。そして、当該示唆に基づけば、追いだきを行う時間と夜間時間帯として設定される時間とを比較し、料金の安い電力を用いる夜間時間帯として設定される時間より追いだきを行う時間を短くすることは、当業者であれば容易に想到しうることである。 そうすると、引用発明において、相違点1に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者の通常の創作能力の範囲内で容易になしうることである。 相違点2について検討する。 本願発明における「昼間時間帯」は、発明の詳細な説明の段落【0002】、【0016】及び【0022】の記載事項からみて、電力料金を低減するための「余剰電力」を生じる時間帯といえる。また、引用発明における「夜間時間帯」は、「昼間時間帯」よりも電気料金の安い時間帯、すなわち電気料金を低減するための「余剰電力」がある時間帯であるから、「余剰電力」を生じる時間帯という技術的な意味内容において、特段の相違はない。また、引用発明の夜間時間設定部5は、第4 1.(2)及び(3)の記載事項のとおり、「設定」を行うものである。そして、本願の出願当時において、昼間時間帯の余剰電力を利用することで電気料金を低減できることは、例示するまでもない周知の事項といえる。 そうすると、引用発明において、夜間、昼間に関わらず「余剰電力」が実際に生じる時間帯を「夜間時間帯」として設定可能とすることは、当業者であれば容易に想到し得ることである。 してみると、「余剰電力」が実際に生じる時間帯を「夜間時間設定部5」において設定し、当該時間帯が「昼間時間」であれば、これを「昼間時間帯」として設定可能とすることにより、相違点2に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 また、本願発明は、全体としてみても、引用発明から予測し得ない格別な効果を奏するものではない。 したがって、本願発明は、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 3.審判請求人の主張について 審判請求書において、審判請求人は次のとおり主張している。 「引用文献1によれば、第一時間帯(昼間)での電力使用<第二時間帯(夜間)での電力使用、であることが、課題解決となるはずです。 その一方で、拒絶査定には、『または、夜間時間帯に換えて昼間時間帯を選択することは設計的事項である。』と記載されています。すなわち、拒絶査定では、第一時間帯(昼間)での電力使用<第二時間帯(夜間)での電力使用、であることが引用文献1に記載されているのだから、これの、昼間と夜間を入れ替えることは「設計的事項」である、との認定がなされていると言えます。 これはすなわち、第一時間帯(夜間)での電力使用<第二時間帯(昼間)での電力使用、とすることであり、昼間の電気料金の高い時間帯の電力使用量を夜間の電気料金の安い時間帯に対し多くするということです。 すると、引用文献1での課題である「不経済」が解決できないことになり、課題解決に反するのでこのような選択を当業者が容易に想到することはなく、このような変更を“設計的事項”とするには阻害要因があると思料致します。 以上のことから、請求項1の本願発明に想到することは当業者といえども容易ではなく、請求項1の本願発明は、進歩性を有すると思料致します。」 審判請求人の主張を検討する。 引用発明は、第4 1.(1)、(5)及び(6)の記載事項のとおり、料金の安い電力で足りなかった熱量を補うために行う料金の高い電力で行う追いだきを、必要な時間のみとして、沸き上げ比率が高くなることを抑止して経済効率を高めるもの、すなわち、第一時間帯(料金の安い電力に係る時間帯)での電力使用>第二時間帯(料金の高い電力に係る時間帯)での電力使用を目的とするものである。そして、引用文献1には「夜間時間帯」、「昼間時間帯」について、「時間」を用いた定義を特段見いだすことはできないから、引用文献1は、「料金の安い電力に係る時間帯」を「夜間時間帯」とし、「料金の高い電力に係る時間帯」を「昼間時間帯」としていると理解できる。そして、引用発明の夜間時間設定部5は、「時間」を「設定」可能であるから、夜間時間帯か昼間時間帯とは関係なく「料金の安い電力に係る時間」としての「時間帯」を設定できるものと解される。そうすると、相違点2の検討において述べたとおり、引用発明において、相違点2に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 したがって、審判請求人の上記主張は当を得ない。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明は特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-003123

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