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特許拒絶査定不服審判

2024-002794

低放射寝具構造、低放射寝具及び低放射マット

審判番号
2024-002794
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-215572
請求日
2024年02月19日
審決日
2025年10月10日
公報発行日
2025年12月26日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】日本遮熱株式会社
  • 【請求人代理人】福田 伸一
  • 【請求人代理人】水崎 慎
審判長/審判官
  • 審判長 川口 真一
  • 審判官 永冨 宏之
  • 審判官 関口 哲生
分類
P18 .121-WZ (A47G)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

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特願2021-215572「低放射寝具構造、低放射寝具及び低放射マット」拒絶査定不服審判事件〔令和 5年 6月28日出願公開、特開2023- 89890〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続きの経緯 本願は、令和3年12月16日に出願された特願2021-215572号であり、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 令和5年 7月12日:手続補正書の提出 令和5年 8月25日付け:拒絶理由通知 令和5年 9月26日:意見書、手続補正書の提出 令和5年12月21日付け:拒絶査定 令和6年 2月19日:審判請求書、手続補正書の提出 令和7年 4月30日付け:拒絶理由通知 令和7年 7月22日:意見書、手続補正書の提出(以下、この手続補正書による手続補正を「本件補正」という。) 第2 本願発明 本件補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。 「 寝具に構築される低放射寝具構造で有って、 少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に対し、直にアルミ蒸着層を蒸着し、前記アルミ蒸着層が布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層よりも外側の外皮側に形成されることで、接触する物がない状態で大気に接し、人体からの輻射熱が前記アルミ蒸着層で反射される、 ことを特徴とする低放射寝具構造。」 第3 拒絶の理由 令和7年4月30日付けで当審が通知した拒絶理由は、次の理由を含むものである。以下では、その概要を示す。 (進歩性)本願発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用例1に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用例1:特開2012-192547号公報 第4 引用例の記載及び引用発明 1 引用例1の記載 引用例1には、以下の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。 (1) 「【0013】 本発明における透湿性アルミニウムシートとしては、たとえば、(1)金属アルミニウム箔や各種シートに金属アルミニウムを蒸着したシートに微細孔をあけたもの、(2)発泡した多孔質アルミニウムシート、(3)アルミニウムを蒸着した繊維で形成された布帛などが挙げられる。市販品として、たとえば、(1)はALP230LM(倉敷繊維加工社)など、(2)は(2)発泡アルミ(三菱マテリアル社)など、(3)はタイベックシルバー(商標、デュポン社)などが使用できる。 透湿性アルミニウムシートは、アルミニウム金属による効率的な熱反射性能をもち、しかも透湿性を有するので汗などの湿気を通過させることができる。 【0014】 また、透湿性アルミニウムシートのフラジ-ル法による通気度は0.1cm3/cm2・s以上であるのが好ましく、10cm3/cm2・s以上であるのがより好ましい。また、200cm3/cm2・s以下であるのが好ましい。0.1cm3/cm2・s以上であると本発明の保温シートを着衣したとき非通気性アルミニウムシートに比較して「蒸れ」が少なくなる。10cm3/cm2・s以上であると明確に「蒸れ」の差がみとめられる。200cm3/cm2・s以下であると保温効果が良好である。 【0015】 本発明の保温シートは、セラミックスを含む繊維からなる布帛および吸湿発熱繊維からなる布帛の少なくとも一方に透湿性アルミニウムシートを積層してなる。積層されていればいずれの布帛およびシートの間に他の布帛が入っていたとしても問題はないが、効率的な保温シートを得るためには、直接積層されるのが好ましい。直接積層される場合には間に隙間や空間があっても問題ではないが、空間が少ない方が保温には良好である。 また、透湿アルミニウムの外側には、布帛や断熱シートをさらに積層するのが好ましい。繊維製品としての見栄えや、アルミニウムは熱伝導性がよいので、熱伝導により熱が外に出してしまうのを抑えるために、熱伝導性の悪い布帛や断熱シートを外側に積層するのがよい。たとえば、本発明の保温シートの片面がセラミックスを含む繊維から形成される布帛および吸湿発熱繊維から形成される布帛の少なくとも一方であり、片面が綿布などの布帛から偏平状袋を形成し、その中に透湿性アルミニウムシートを入れた構成のものが挙げられる。」 (2) 「【0016】 積層方法は特に限定がなく、積層品全体の通気性が発揮できればよく、接着剤、縫製、ヒートシールなどの従来公知の方法が適用できる。積層されるシートの厚さは積層される布帛の厚み、繊維製品の種類などによって異なるが特に限定はない。 図1に、本発明の三つの例の実施形態の保温シートの断面図を示した。(a)は透湿性アルミニウムシート1とセラミックスを含む繊維からなる布帛(または吸湿発熱繊維からなる布帛)2との積層されたものであり、(b)はさらに透湿性アルミニウムシート1の外側に綿布帛3が積層されたものであり、(c)はセラミックスを含む繊維からなる布帛(または吸湿発熱繊維からなる布帛)2と綿布3からなる袋に透湿性アルミニウムシート1が入ったものである。 【0017】 本発明の保温シートの保温性が向上する理由としては以下のように推定される。セラミックスを含む繊維から形成される布帛や吸湿発熱繊維の保温機構はよく知られている。透湿性アルミニウムシートの側を外側にして着衣すると、セラミックスを含む繊維から形成される布帛により放射された遠赤外線は透湿性アルミニウムシートで反射され体の方に戻り保温性が向上する。吸湿発熱繊維は外からの水分や発汗した水分を吸着して発熱し、透湿性アルミニウムシートで反射され体の方に戻り保温性が向上する。また、セラミックスを含む繊維から形成される布帛と吸湿発熱繊維を積層した布帛に透湿性アルミニウムシートを組み合わせた場合も、同様に熱や遠赤外線は透湿性アルミニウムシートで反射され体の方に戻り保温性が向上する。」 (3) 「【0021】 アルミニウムの繊維への蒸着は従来公知の真空蒸着法によって行われるのが好ましい。真空蒸着法による真空蒸着装置の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式とすることが好ましく、蒸着アルミニウムの薄膜と基材の密着性及び薄膜の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いることも可能である。厚さは5~100nmが好ましい。」 (4) 「【0024】 本発明の保温シートの使用方法は、セラミックスを含む繊維から形成される布帛および吸湿発熱繊維の少なくとも一方を体に近い方にし、透湿性アルミニウムシートを外側にして着衣すれば、本発明の効果を奏することができる。 【0025】 本発明の保温シートは、様々な保温が要求される用途分野に用いることが出来る。たとえば、ブランケット、アームカバー、ストール、膝かけ、腹巻き、ネックウオーマー、ルームソックス、ルームシューズ、タイツ、マフラー、ショルダー、キルト、肩あて、帽子、足首カバー、レッグウオーマー、スヌード、サポーター、肌衣などの防寒衣料品、布団、枕、シーツ、毛布、パット、寝袋などの寝装寝具類、カーペット、マット、ぬいぐるみなどのインテリア用品、靴の中敷、長靴の内張り、スリッパ、ゴム手袋の内張り、手袋などが挙げられるが、これらに限定されない。」 (5) 「【符号の説明】 【0032】 1 透湿性アルミニウムシート 2 セラミックスを含む繊維からなる布帛(または吸湿発熱繊維からなる布帛) 3 綿布帛」 (6) 図1 [図:0001429477000001.jpg] 2 引用発明 上記1(1)~(6)を踏まえると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 (引用発明) 「布団、毛布などの寝装寝具類に用いることができる保温シートにおいて、アルミニウムを蒸着した繊維で形成された透湿性アルミニウムシート1とセラミックスを含む繊維からなる布帛2との積層されたものであり、セラミックスを含む繊維から形成される布帛2を体に近い方にし、透湿性アルミニウムシート1を外側にして着衣すると、セラミックスを含む繊維から形成される布帛2により放射された遠赤外線は透湿性アルミニウムシート1で反射され体の方に戻り保温性が向上する保温シート」 第5 対比 本願発明と、引用発明とを対比する。 引用発明の「布団、毛布などの寝装寝具類に用いることができる保温シート」と、本願発明の「寝具に構築される低放射寝具構造」とは、「寝具に構築される寝具構造」の点で共通する。 引用発明の「アルミニウムを蒸着した繊維で形成された透湿性アルミニウムシート1とセラミックスを含む繊維からなる布帛2との積層されたもの」は、透湿性アルミニウムシート1及び布帛2のいずれも繊維層であるといえる。また、アルミニウムを蒸着した繊維で形成された透湿性アルミニウムシート1は、アルミ蒸着層であるといえる。そして、透湿性アルミニウムシート1は、布帛2の片面に対して設けられているといえるから、引用発明の「アルミニウムを蒸着した繊維で形成された透湿性アルミニウムシート1とセラミックスを含む繊維からなる布帛2との積層されたもの」は、本願発明の「少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に対し、直にアルミ蒸着層を蒸着し」た構成と、「少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に対し、アルミ蒸着層を設けた」点で共通する。 引用発明の「セラミックスを含む繊維から形成される布帛2を体に近い方にし、アルミニウムを蒸着した繊維で形成された透湿性アルミニウムシート1を外側にして着衣する」構成は、本願発明の「前記アルミ蒸着層が布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層よりも外側の外皮側に形成されることで大気に接」する構成に相当する。 引用発明の「セラミックスを含む繊維から形成される布帛2により放射された遠赤外線は透湿性アルミニウムシート1で反射され体の方に戻り保温性が向上する」構成は、本願発明の「人体からの輻射熱が前記アルミ蒸着層で反射される」構成に相当する。 してみると、本願発明と引用発明とは、次の点で一致し、相違する。 (一致点) 「寝具に構築される寝具構造で有って、 少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に対し、アルミ蒸着層を設け、前記アルミ蒸着層が布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層よりも外側の外皮側に形成されることで、接触する物がない状態で大気に接し、人体からの輻射熱が前記アルミ蒸着層で反射される、寝具構造。」 (相違点) 本願発明は、少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に対し「直にアルミ蒸着層を蒸着し」たものである「低放射」寝具構造であるのに対し、引用発明は、アルミニウムを蒸着した繊維で形成された透湿性アルミニウムシート1とセラミックスを含む繊維からなる布帛2との積層されたもの、すなわち、「少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に対し、アルミ蒸着層を設けた」ものであるものの、そのような寝具構造であるのか不明な点。 第6 判断 1 相違点について 上記相違点について検討する。 本願明細書には「直に」との記載はなく、本願発明の「直にアルミ蒸着層を蒸着し、」という特定事項は、その意味することが必ずしも明らかでない。そこで、本願明細書を参酌すると、その段落0014~0015に「一般的に、布団1や毛布は厚い方が空気を沢山含む事が出来、断熱性が高いと言われている。しかし、本発明はアルミ蒸着層4が布団1や毛布の屋外側の表皮に施工されている事が重要で、布団1や毛布の厚みや素材には全くこだわらない。アルミ蒸着層4は、一般的な真空蒸着等で施工するが、特に工法等には拘らない。」等と記載されており、本願発明の「少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に対し、直にアルミ蒸着層を蒸着し、」は、アルミ蒸着層を、少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に蒸着で施工することを意味すると解される。 一方、引用発明は、アルミニウムを蒸着した繊維で形成された透湿性アルミニウムシート1(本願発明の「アルミ蒸着層」に対応)を、セラミックスを含む繊維からなる布帛2(本願発明の「少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか」に対応)の片面に蒸着で施工するものではないところ、アルミ蒸着層を、シートや繊維層に蒸着で施工することは例示するまでもない常套手段であるし、また、引用例1にも「(1)金属アルミニウム箔や各種シートに金属アルミニウムを蒸着したシートに微細孔をあけたもの」(【0013】 前記 第4 1(1))、「(3)アルミニウムを蒸着した繊維で形成された布帛」(【0013】 前記 第4 1(1))と記載され、シートや繊維層に蒸着で施工することが示されているといえる。 してみると、引用発明の布帛2の片面にアルミ蒸着層を設けるに際して、布帛2の片面にアルミニウムを蒸着で施工することでアルミ蒸着層を設けることは、当業者が容易に想到し得たものである。 また、本願発明の「低放射寝具構造」との記載は、寝具構造が「低放射」であることを特定するものと解されるが、本願明細書の「アルミ蒸着層4は、一般的な真空蒸着等で施工するが、特に工法等には拘らない。高純度のアルミ蒸着層4は輻射熱に対して高反射率の素材で、多くの所で使用されている。但し、その性能を十分発揮させるにはアルミ蒸着層4の低放射性能を利用するのが効率的で、接触する物が無く大気に接している事が最も好ましい。」(【0015】)、「先ず、掛け布団1に使用した場合を説明する。この場合、熱は体から室外側に向って移動するのでアルミ蒸着層4を屋外側に設け低放射性能を利用する。」(【0018】)との記載を参酌すると、「低放射」とは、本願発明の「前記アルミ蒸着層」が布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層よりも外側の外皮側に形成されることで、接触する物がない状態で大気に接し、人体からの輻射熱が前記アルミ蒸着層で反射される構成に伴う効果と認められる。 一方、引用発明の「布団、毛布などの寝装寝具類に用いることができる保温シートにおいて、アルミニウムを蒸着した繊維で形成された透湿性アルミニウムシート1とセラミックスを含む繊維からなる布帛2との積層されたものであり、セラミックスを含む繊維から形成される布帛2を体に近い方にし、透湿性アルミニウムシート1を外側にして着衣すると、セラミックスを含む繊維から形成される布帛2により放射された遠赤外線は透湿性アルミニウムシート1で反射され体の方に戻り保温性が向上する」構成は、引用例1の「透湿性アルミニウムシートは、アルミニウム金属による効率的な熱反射性能をもち、しかも透湿性を有するので汗などの湿気を通過させることができる。」(【0013】 前記 第4 1(1))との記載も踏まえると、「低放射」という効果を有するといえ、また、上述のとおり、引用発明の布帛2にアルミニウムを蒸着することでアルミ蒸着層を設けることは当業者が容易に想到し得たものであるから、本願発明と同様、低放射寝具構造であるといえる。 してみると、本願発明は、引用発明に基いて、当業者が容易に想到し得たものである。 2 請求人の主張について 請求人は、令和7年7月22日に提出された意見書において「引用文献1に記載の保温シートを構成する透湿性アルミニウムシートは、アルミニウムを蒸着した繊維で形成され、この透湿性アルミニウムシートを布帛(セラミックスを含む繊維や吸湿発熱繊維)に積層することで構成されます。そのため、この保温シート構造は、少なくとも「アルミニウム層」、「繊維層」、「布帛」で構成されているといえます。引用文献1記載の発明の「布帛」は、本願第一発明の「布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層」に相当します。 本願第一発明は、「布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に対し、直にアルミ蒸着層を蒸着し」ているため、引用文献1記載の発明の「繊維層」に相当する構成はありません。ここで、引用文献1記載の発明は、アルミニウム層を布帛に直接設けることは前提とされていません。なぜならば、引用文献1の発明は、布帛の少なくとも一方に透湿性アルミニウムシート(アルミニウムを蒸着した繊維からなる布帛)を積層させることを前提としているためです(引用文献1:段落[0005])。そして、透湿性アルミニウムシートをアルミニウムが蒸着した繊維から形成される布帛とすることで、汗などが繊維の隙間で凝縮せず通気性を維持でき、長時間快適に保温でき、従来の保温シートよりも保温性を向上させ、快適に保温できます。 したがって、引用文献1に記載の発明から、本願第一発明の「少なくても布団や毛布、或いは低密度の樹脂シートや繊維層の何れか片面に対し、直にアルミ蒸着層を蒸着」する構成とすることは当業者が容易に想到し得たものではありません。 本願第一発明の低放射寝具構造は、布団や毛布等の何れか片面に対し、直にアルミ蒸着層を蒸着することで、不要な材料を介さず、効果を発揮することができます。それに伴い、費用を削減することもできます。」と主張している。 上記主張について検討するに、本願発明及び引用発明は、いずれの発明も繊維層とアルミ蒸着層の2つの層を備えるものであり、その意味でいずれの発明も積層構造を備えるといえる。請求人の上記主張は、積層方法について、本願発明が蒸着であるのに対し、引用発明の積層方法が異なる(引用例1の段落【0016】には「蒸着」は例示されていない。)点で、相違するとの主張であると解される。 しかしながら、引用例1には、「積層方法は特に限定がなく、」(【0016】)と記載されるとともに、「本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。」(【0008】)とされており、特に積層方法として「蒸着」によりアルミ蒸着層を布帛に直接設けることを排除する記載があるともいえない。 そして、上述したとおり、引用発明を本願発明のように構成することは、当業者が容易に想到し得たものであり、請求人の主張は採用できない。 3 本願発明の作用効果について 本願発明の作用効果は、引用発明から、当業者が予測できる範囲のものであって、格別顕著なものではない。 4 まとめ 以上によれば、本願発明は、引用発明に基づいて、当業者が容易に想到し得たものである。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用例1に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、この出願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-002794

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