特許拒絶査定不服審判
2024-000766
二酸化炭素および/または窒素系悪臭物質吸収用硬化性組成物およびその用途
- 審判番号
- 2024-000766
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2023-096217
- 請求日
- 2024年01月17日
- 審決日
- 2025年06月16日
- 公報発行日
- 2025年09月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社エービーシー商会
- 【請求人代理人】弁理士法人 井手・小野国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 宮澤 尚之
- 審判官 増山 淳子
- 審判官 河本 充雄
- 分類
- P18 .113-Z (C04B)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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特願2023- 96217「二酸化炭素および/または窒素系悪臭物質吸収用硬化性組成物およびその用途」拒絶査定不服審判事件〔令和 6年12月24日出願公開、特開2024-177852〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和5年6月12日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 6月23日付け:拒絶理由通知書
同年 8月18日 :意見書、手続補正書、手続補足書
同年10月13日付け:拒絶査定
令和6年 1月17日 :審判請求書、手続補正書
同年 2月28日 :手続補正書(方式)
同年 5月13日付け:前置報告書
同年 7月11日 :上申書
第2 令和6年1月17日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和6年1月17日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について(補正の内容)
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(当審注:下線部は、補正箇所である。)。
「酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、半水石膏、ケイ酸塩化合物を含有する硬化性組成物であって、
酸化マグネシウムを30~60質量%含有し、
酸化マグネシウムの平均BET比表面積が5~25m2/gであり、
酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの質量比が3~10:1であり、
半水石膏が、酸化マグネシウムの質量に対して、6~25質量%であり、
ケイ酸塩化合物が酸化マグネシウムの質量に対して、0.1~30質量%であり、
塩化マグネシウムを含有しない、
ことを特徴とする二酸化炭素吸収用硬化性組成物。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載
本件補正前の特許請求の範囲の請求項1の記載は、令和5年8月18日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された、次のとおりのものである。
「酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、半水石膏、ケイ酸塩化合物を含有する硬化性組成物であって、
酸化マグネシウムを30~60質量%含有し、
酸化マグネシウムの平均BET比表面積が5~25m2/gであり、
酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの質量比が3~10:1であり、
半水石膏が、酸化マグネシウムの質量に対して、6~25質量%であり、
ケイ酸塩化合物が酸化マグネシウムの質量に対して、0.1~30質量%であり、
塩化マグネシウムを含有しない、
ことを特徴とする二酸化炭素および/または窒素系悪臭物質吸収用硬化性組成物。」
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「硬化性組成物」について、「二酸化炭素および/または窒素系悪臭物質吸収用」であったのを「二酸化炭素吸収用」と限定するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下、「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用文献の記載及び引用文献に記載された発明等
ア 引用文献1
(ア)引用文献1の記載
本願の出願前に発行され、原査定の拒絶の理由で引用文献1として引用された特許第7130291号公報(平成4年9月5日発行)には、以下の記載がある(当審注:下線は当審において付与した。以下、同様である。)。
「【請求項1】
酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、半水石膏、ケイ酸塩化合物を含有する水硬性組成物であって、
酸化マグネシウムを30~60質量%含有し、
酸化マグネシウムの平均BET比表面積が5~25m2/gであり、
酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの質量比が3~10:1であり、
半水石膏が、酸化マグネシウムの質量に対して、6~25質量%である、
ことを特徴とする水硬性組成物(ただし、塩化マグネシウムを含有するものを除く)。
【請求項2】
炭酸マグネシウムが、塩基性炭酸マグネシウムである請求項1記載の水硬性組成物。
【請求項3】
ケイ酸塩化合物が、ウォラストナイト、メタカオリン、ジルコン、乾式シリカからなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項1または2に記載の水硬性組成物。
【請求項4】
ケイ酸塩化合物が酸化マグネシウムの質量に対して、0.1~30質量%である請求項1~3の何れか1項に記載の水硬性組成物。」
(イ)引用文献1に記載された発明
上記(ア)の記載によれば、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。
「酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、半水石膏、ケイ酸塩化合物を含有する水硬性組成物であって、
酸化マグネシウムを30~60質量%含有し、
酸化マグネシウムの平均BET比表面積が5~25m2/gであり、
酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの質量比が3~10:1であり、
半水石膏が、酸化マグネシウムの質量に対して、6~25質量%であり、
ケイ酸塩化合物が酸化マグネシウムの質量に対して、0.1~30質量%である水硬性組成物(ただし、塩化マグネシウムを含有するものを除く)。」
イ 周知技術
(ア)引用文献2
本願の出願前に公開され、原査定の拒絶の理由で周知技術を示す引用文献2として引用された特開2005-120349号公報(平成17年5月12日公開)には、以下の記載がある。
「【0037】
ここで、軽焼マグネシアの水硬性について簡単に説明すると、土壌中の水分と結合すると水酸化マグネシウムとなり、初期硬化を開始しゲル状となる(MgO+nH2O→Mg(OH)2・H2O)。この水酸化マグネシウムはリン酸や空気中の炭酸ガスと反応して、リン酸化マグネシウム及び塩基性炭酸マグネシウムとなり、強度を増大させるのである。」
(イ)引用文献3
本願の出願前に公開され、原査定の拒絶の理由で周知技術を示す引用文献3として引用された特開2003-226562号公報(平成15年8月12日公開)には、以下の記載がある。
「【0019】本発明の組成物は、マグネシヤ質粉末、リン酸塩粉末(この内リン酸塩キレート剤粉末)、炭酸化合物粉末、活性炭粉末、有機酸粉末を任意に混合して、水分により反応させることを特徴とする組成物である、好ましくは、これらの粉末度が200メッシュ以下であり、特にマグネシヤ質粉末及び水不溶リン酸塩粉末は好ましくは300メッシュ以下が適している。
【0020】この組成物は、マグネシヤ質粉末に対するリン酸塩粉末及び炭酸化合物粉末の添加量が非化学量論的配合で、理論化学当量より、極めて少なく、ボビーライトとは大きく異なる。化学組成で一般式は、Mg8H2(PO4)6・5H2Oであるとされている。又、炭酸化合物における反応では34%以下の理論量になり、反応生成物は塩基性炭酸マグネシウムで、リン酸塩と炭酸塩の併用系では、非化学量論リン酸マグネシウムと非化学量論塩基性炭酸マグネシウムの混合物である。未反応のマグネシヤ質は水酸化マグネシウムとして存在し、最終的には空気中の炭酸ガスと反応して、塩基性炭酸マグネシウムを与える。」
(ウ)引用文献4
本願の出願前に公開され、原査定の拒絶の理由で周知技術を示す引用文献4として引用された特開2012-87017号公報(平成24年5月10日公開)には、以下の記載がある。
「【0011】
本発明における土固化材はセメントを含まない非セメント系固化材であって、酸化マグネシウム、石灰系、或いはこれらの組み合わせを原料とするものである。このような土固化材を水と共に土(例えば、土壌、地盤等)に添加して混練することにより、土固化材は水、周囲に存在する空気(例えば、二酸化炭素)等と反応し、土と一体となって固化(硬化)する。つまり、固化材と水と土とが混練(撹拌を含む概念である)して得られる混合材料(以下、単に「混合材料」と記す場合には、少なくとも固化材と水が添加された土を混練することで得られた材料を指す)が混合、拡散されることで固化(硬化)するのである。」
「【0028】
次のステップS103では、ステップS102の添加工程において酸化マグネシウム固化材および水が添加された土壌をバックホウ10によって混練(撹拌)する(混練工程)。図3の(B)は、混練工程の状況を示している。このように、土壌に対して酸化マグネシウム固化材を散布し、加水して混練すると、酸化マグネシウム固化材に含まれる酸化マグネシウム(MgO)の水和反応によって水酸化マグネシウムが生成される(MgO+H2O→Mg(OH)2)。そして、この水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)が空気中や雨水の二酸化炭素(CO2)を吸収することで炭酸マグネシウムとなり(Mg(OH)2+CO2→MgCO3+H2O)、材令(材齢)の経過と共に土と一体となって硬化することで、土の固化強度が増進する。」
(エ)上記(ア)~(ウ)の引用文献2~4の記載によれば、酸化マグネシウムが、水と炭酸ガスとの反応により塩基性炭酸マグネシウムとなり硬化することから、二酸化炭素吸収能を有することは、本願の出願前において周知技術であったといえる。
(3)本件補正発明と引用発明との対比
本件補正発明と引用発明を対比する。
ア 引用発明の「酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、半水石膏、ケイ酸塩化合物を含有する水硬性組成物」は、本件補正発明の「酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、半水石膏、ケイ酸塩化合物を含有する硬化性組成物」に相当する。
イ 引用発明の「酸化マグネシウムを30~60質量%含有し、
酸化マグネシウムの平均BET比表面積が5~25m2/gであり、
酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの質量比が3~10:1であり、
半水石膏が、酸化マグネシウムの質量に対して、6~25質量%であり、
ケイ酸塩化合物が酸化マグネシウムの質量に対して、0.1~30質量%である」ことは、本件補正発明の「酸化マグネシウムを30~60質量%含有し、
酸化マグネシウムの平均BET比表面積が5~25m2/gであり、
酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの質量比が3~10:1であり、
半水石膏が、酸化マグネシウムの質量に対して、6~25質量%であり、
ケイ酸塩化合物が酸化マグネシウムの質量に対して、0.1~30質量%であ」ること相当する。
ウ 引用発明の「(ただし、塩化マグネシウムを含有するものを除く)」ことは、本件補正発明の「塩化マグネシウムを含有しない」ことに相当する。
エ 本件補正発明は、「二酸化炭素吸収用」との用途限定が付されているのに対し、引用発明は、「二酸化炭素吸収用」との限定が付されていない。
ここで、上記(2)イ(エ)で示したとおり、酸化マグネシウムが、水と炭酸ガスとの反応により塩基性炭酸マグネシウムとなり硬化することから、二酸化炭素吸収能を有することは、本願の出願前において周知技術であった。
そうすると、炭酸マグネシウムを含有する水硬性組成物が、二酸化炭素吸収能を有していることは、自明の事項である。
したがって、本件補正発明の「水硬性組成物」が、二酸化炭素吸収能を有していることは、未知の属性を発見したとはいえない。
よって、本件補正発明の「二酸化炭素吸収用」との用途限定は、本件補正発明を特定するための意味を有しないものである。
以上から、本件補正発明の「二酸化炭素吸収用」との特定事項は、引用発明との相違点とはならない。
オ 上記ア~エの検討によれば、本件補正発明と引用発明とは相違しない。
したがって、本件補正発明は、引用発明である。
(4)請求人の主張
ア(ア)請求人は、令和6年2月28日に提出した審判請求書の手続補正書(方式)の【請求の理由】「(3)本願発明が特許されるべき理由」、「(ハ)拒絶査定の備考の論理について」の(b)において、引用発明の水硬性組成物には、酸化マグネシウムが含まれているものの、それと同時に炭酸マグネシウムも相当量(酸化マグネシウムに対して質量比で3~10:1)含まれており、更に、その他、成分も相当量含まれており、酸化マグネシウムが単体で含まれているのであれば、二酸化炭素と以下の反応
MgO+H2O→Mg(OH)2
2Mg(OH)2+CO2→MgCO2+H2O
Mg(OH)2+(n-1)H2O+CO2→MgCO3・nH2O
をして炭酸マグネシウムが生成するかもしれないが、化学平衡の観点からすれば、引用発明の水硬性組成物には炭酸マグネシウムが含まれており、また、その他の成分も相当量含まれているため、当業者であればこの二酸化炭素の吸収反応が単純には起こらないと判断する蓋然性が高いため、当業者は引用発明の水硬性組成物に接したとしても二酸化炭素の吸収能があるとは判断できないから、引用発明の水硬性組成物に二酸化炭素の吸収能があるとは判断されず、引用発明の水硬性組成物についての二酸化炭素の吸収能は未知の属性であり、これを本発明者らが初めて見いだしたものであるから、引用発明と同じ組成を有する水硬性組成物を二酸化炭素吸収用に用いる本件補正発明には新規性及び進歩性が認められる旨主張している。
しかし、引用発明は「酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、半水石膏、ケイ酸塩化合物を含有する水硬性組成物」であり、上記周知技術からすると、引用発明の「水硬性組成物」に含有される「酸化マグネシウム」が、炭酸ガスとの反応により塩基性炭酸マグネシウムとなり硬化に寄与しているといえ、このことは、上記「酸化マグネシウム」が二酸化炭素吸収能を有しているといえるから、引用発明の「水硬性組成物」の二酸化炭素の吸収能は、未知の属性であるとはいえない。
したがって、請求人の上記主張は採用できない。
(イ)請求人は、令和6年7月11日提出の上申書の【上申の内容】「(3)上記拒絶理由についての反論」の「(イ)要点1について」において、本件補正発明においては、酸化マグネシウムだけではなく炭酸マグネシウムにおいてもマグネシウムイオンがマグネシウムシリケート及びマグネシウムアルミネートを形成し、二酸化炭素吸収反応を起こしていることが推測され(つまり、マグネシウムの炭酸化と、マグネシウムシリケート及びマグネシウムアルミネートの炭酸化という二段階の二酸化炭素の吸収反応が起こっている)、本件補正発明の硬化性組成物は水を加えることで、養生初期には酸化マグネシウムの単純な炭酸化反応が主に進行していき、日数経過によりポゾランが作用してマグネシウムシリケート及びマグネシウムアルミネートが形成された後には、マグネシウムシリケート及びマグネシウムアルミネートの炭酸化が起きるようになると考えられ、長期的に1か月以上経過しても緩やかに二酸化炭素の吸収が持続していることが推測されるが、酸化マグネシウムや炭酸マグネシウムを使用し、更にケイ酸塩化合物を加えた硬化性組成物であって、これに水を加えることでマグネシウムにポゾランを作用させてマグネシウムシリケート及びマグネシウムアルミネートを形成させて、それが炭酸化する性質を利用して二酸化炭素の吸収に用いることは、引用文献1等にも一切記載も示唆もされていないから、引用発明の水硬性組成物からは、マグネシウムシリケート及びマグネシウムアルミネートの炭酸化までは予測できないため、引用発明の水硬性組成物が本件補正発明と同様に二酸化炭素の吸収能があるとは判断されない旨主張している。
しかし、請求人の上記主張は、推測を前提としたものであって、本願明細書の記載や技術常識に基づくものではないし、上記(ア)における、引用発明の「水硬性組成物」に含有される「酸化マグネシウム」が二酸化炭素吸収能を有しているといえるとの判断を左右するものではない。
したがって、請求人の上記主張は採用できない。
(5)小括
以上によれば、本件補正発明は、引用発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、特許法第29条第1項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
3 本件補正についてのむすび
以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1~11に係る発明は、令和5年8月18日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~11に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定(令和5年10月13日付け拒絶査定)の拒絶の理由の概要は次のとおりである。
(1)請求項1~6に係る発明は、以下の引用文献1に係る発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
(2)請求項1~11に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2~6に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1:特許第7130291号公報
引用文献2:特開2005-120349号公報(周知技術を示す文献)
引用文献3:特開2003-226562号公報(周知技術を示す文献)
引用文献4:特開2012-87017号公報(周知技術を示す文献)
引用文献5:特開2015-205267号公報(周知技術を示す文献)
引用文献6:特開2003-190992号公報(周知技術を示す文献)
3 引用文献の記載及び引用文献に記載された発明等
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1の記載、引用文献1に記載された発明、及び、引用文献2~4に記載された周知技術は、上記第2の[理由]2(2)に示したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、上記第2の[理由]2で検討した本件補正発明の「硬化性組成物」について、「二酸化炭素用」との事項に加えて、「二酸化炭素および窒素系悪臭物質吸収用」との事項、及び、「窒素系悪臭物質吸収用」との事項を選択的に追加したものである。
そうすると、本願発明の「二酸化炭素用」との事項を含む本件補正発明が、上記第2の[理由]2(3)、(4)で検討したとおり、引用発明であるから、本願発明も、引用発明である。
したがって、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当するから、特許法第29条第1項の規定により特許を受けることができない。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2024-000766