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特許拒絶査定不服審判

2023-016213

処理装置、プログラム及び方法

審判番号
2023-016213
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-542407
請求日
2023年09月26日
審決日
2024年08月26日
公報発行日
2024年11月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
  • 【請求人代理人】小笠原 匡隆
  • 【請求人代理人】足立 俊彦
  • 【請求人代理人】大井 一郎
審判長/審判官
  • 審判長 長井 真一
  • 審判官 眞壁 隆一
  • 審判官 渋谷 知子
分類
P18 .121-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第184条の6第2項、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021-542407「処理装置、プログラム及び方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 5年 1月19日国際公開、WO2023/286222〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2021年(令和3年)7月14日を国際出願日とする出願であって、令和4年8月10日付けで拒絶の理由が通知され、同年10月13日に意見書及び手続補正書が提出され、令和5年1月24日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年3月31日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年6月16日付け(送達日:同月27日)で同年3月31日に提出された手続補正書による補正が却下されるとともに拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、それに対して、同年9月26日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出されたものである。 第2 令和5年9月26日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 本件補正を却下する。 [理由] 1 本件補正について 本件補正は、特許請求の範囲を補正する内容を含んでおり、本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、 (補正前:令和4年10月13日に提出された手続補正書でした手続補正) 「 【請求項1】 複数の参加者ユーザによって進行が制御される仮想ゲームにおいて、前記仮想ゲームが進行される仮想ゲーム空間に配置された複数の仮想カメラのうち少なくとも一つの所望の仮想カメラを選択するために、前記参加者ユーザとは異なる観戦者ユーザからの指示入力を受け付けるための入力インターフェイスと、 前記複数の仮想カメラのうち少なくとも一つの仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の観戦画像を前記観戦者ユーザに対して出力するように構成された出力インターフェイスと、 所定の指示命令に加え、前記仮想ゲーム空間における各仮想カメラの配置位置及び前記仮想ゲーム空間の観戦画像を記憶するように構成されたメモリと、 前記所定の指示命令に基づいて、 前記出力インターフェイスを介して前記複数の仮想カメラのうち第1の仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の第1の観戦画像を出力しているときに、前記入力インターフェイスにおいて受け付けられた前記観戦者ユーザからの指示入力及び前記進行に応じた前記複数の参加者ユーザのランキングに応じて前記複数の仮想カメラのうち第2の仮想カメラを選択し、 前記第1の仮想カメラで仮想的に撮像された前記第1の観戦画像に代えて、前記第2の仮想カメラで仮想的に撮像された前記仮想ゲーム空間の第2の観戦画像を前記出力インターフェイスから出力する、 ための制御をするように構成されたプロセッサと、 を含む処理装置。」から、 (補正後:令和5年9月26日に提出された手続補正書でした手続補正) 「 【請求項1】 A 複数の参加者ユーザによって進行が制御される仮想ゲームにおいて、前記仮想ゲームが進行される仮想ゲーム空間に配置された複数の仮想カメラのうち少なくとも一つの所望の仮想カメラを選択するために、前記参加者ユーザとは異なる観戦者ユーザからの指示入力を受け付けるための入力インターフェイスと、 B 前記複数の仮想カメラのうち少なくとも一つの仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の観戦画像を前記観戦者ユーザに対して出力するように構成された出力インターフェイスと、 C 所定の指示命令に加え、前記仮想ゲーム空間における各仮想カメラの配置位置及び前記仮想ゲーム空間の観戦画像を記憶するように構成されたメモリと、 D 前記所定の指示命令に基づいて、 E 前記入力インターフェイスで受け付けられた前記観戦者ユーザの指示入力に基づく前記出力インターフェイスから出力される観戦画像を撮像する仮想カメラのパラメータの変更を補助するための情報であって、前記仮想ゲーム空間における画角の外に位置する仮想オブジェクトの文字と前記仮想オブジェクトの位置を示す操作補助情報を、前記出力インターフェイスの前記画角で視て前記撮影する仮想カメラの向きと前記仮想オブジェクトの位置関係に基づいて特定される位置に出力し、 F 前記出力インターフェイスを介して前記複数の仮想カメラのうち第1の仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の第1の観戦画像を出力しているときに、前記入力インターフェイスにおいて受け付けられた前記観戦者ユーザからの指示入力及び前記進行に応じた前記複数の参加者ユーザのランキングに応じて前記複数の仮想カメラのうち第2の仮想カメラを選択し、 G 前記第1の仮想カメラで仮想的に撮像された前記第1の観戦画像に代えて、前記第2の仮想カメラで仮想的に撮像された前記仮想ゲーム空間の第2の観戦画像を前記出力インターフェイスから出力する、 H ための制御をするように構成されたプロセッサと、 I を含む処理装置。」へと補正された(なお、符号A等は分説のため合議体において付し、分説されたそれぞれの発明を特定するために必要な事項を、以下「特定A」等という。)。 2 補正の適否(補正目的) (1) 本件補正 本件補正による特許請求の範囲の請求項1についての補正は、本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「所定の指示命令に基づいて、」「プロセッサ」が行う「制御」について、「前記入力インターフェイスで受け付けられた前記観戦者ユーザの指示入力に基づく前記出力インターフェイスから出力される観戦画像を撮像する仮想カメラのパラメータの変更を補助するための情報であって、前記仮想ゲーム空間における画角の外に位置する仮想オブジェクトの文字と前記仮想オブジェクトの位置を示す操作補助情報を、前記出力インターフェイスの前記画角で視て前記撮影する仮想カメラの向きと前記仮想オブジェクトの位置関係に基づいて特定される位置に出力」するという限定を加えるものである。 (2) 補正目的 本件補正のうち、上記(1)の補正は、補正前の請求項1の発明特定事項に限定を加えるものであって、補正後の請求項1に係る発明は、補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。 (3) 新規事項 本件補正は、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(特許法第184条の6第2項の規定によりみなされたもの)の【0066】~【0068】、図9、図10の記載からみて新規事項を追加するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。 3 補正の適否(本件補正発明の独立特許要件についての検討) 上記2(2)のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正を含むから、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、本件補正により補正された前記1に「補正後」として示したとおりのものである。 (2) 引用文献 ア 引用文献1の記載及び引用発明 (ア) 引用文献1の記載事項 原査定の拒絶の理由において引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献1(特開2018-191769号公報)には、次の事項が記載されている(下線は合議体にて付した。以下同じ。)。 「【0031】 以下、本実施形態の一例に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態における情報処理システム1の一例は、複数のゲーム装置(情報処理装置の一例)を含むゲームシステムである。図1は、本実施形態のゲームシステムの概要を示す図である。 【0032】 図1に示されるように、複数のゲーム装置10(10a~10f)はネットワークに接続されている。複数のゲーム装置10は、例えばインターネットに接続され、複数のプレイヤが参加するネットワークゲームを実行可能である。例えば、複数のゲーム装置10は、インターネット上のサーバと通信することで、対戦型のゲームを実行する。サーバは、1又は複数のサーバ装置により構成されてもよい。 【0033】 図2は、ゲーム装置10の構成の一例を示す図である。図2に示されるように、ゲーム装置10は、本体部とコントローラとを含む。本体部は、プロセッサ11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、表示装置15とを含む。プロセッサ11は、メモリ12、記憶部13、通信部14、表示装置15に接続される。プロセッサ11は、メモリ12に一時的に記憶された情報処理プログラムや各種データを用いて、後述するフローチャートに示す情報処理を行う。記憶部13は、情報処理プログラムや各種データを記憶する非一時的な記憶媒体であり、例えば不揮発性メモリや光記憶媒体、ハードディスク等である。記憶部13は、本体部に着脱自在に接続可能なものであってもよいし、本体部の内部に固定されたものであってもよい。通信部14は、ネットワーク(例えば、インターネットやLAN)に接続して他の装置と通信を行う。通信部14は、例えば無線LANの規格にしたがった通信を行うものであってもよい。表示装置15は、例えば本体部と一体となった表示装置であり、後述するゲーム画像を表示する。表示装置15としては、液晶表示装置や有機EL表示装置等が用いられてもよい。また、表示装置15の画面上にタッチパネルが設けられてもよい。なお、ゲーム装置10は、表示装置15とは異なる他の表示装置(例えば、テレビ)と接続可能であり、ゲーム画像を、当該他の表示装置及び/又は表示装置15に出力可能であってもよい。 ・・・ 【0037】 図1に戻り、本実施形態のゲームは、各プレイヤがAチームまたはBチームに所属し、AチームとBチームとが対戦する対戦型のゲームである。例えば、図1に示されるように、ゲーム装置10aのプレイヤおよびゲーム装置10bのプレイヤはAチームに所属し、ゲーム装置10cのプレイヤおよびゲーム装置10dのプレイヤはBチームに所属する。また、ゲーム装置10eのユーザおよびゲーム装置10fのユーザは、AチームおよびBチームの何れにも所属せず、AチームおよびBチームで行われる対戦ゲームを観戦する。 【0038】 なお、以下では、AチームまたはBチームに所属してゲームをプレイするゲーム装置10のユーザを「プレイヤ」と呼び、AチームおよびBチームの何れにも所属せずにゲームの観戦のみを行うゲーム装置10のユーザを「観戦者」と呼ぶことにする。また、「プレイヤ」が有するゲーム装置10を「プレイヤ端末」といい、「観戦者」が有するゲーム装置10を「観戦者端末」という。」 「【0041】 図3は、本実施形態の対戦ゲームが行われる仮想空間の一例を示す図である。仮想空間は、互いに直交するx軸、y軸、およびz軸からなるxyz座標系(グローバル座標系)により定義される。x軸は仮想空間に固定の軸であり、仮想空間の横方向の軸である。y軸は、仮想空間に固定の軸であり、仮想空間の高さ方向の軸である。z軸は、仮想空間に固定の軸であり、仮想空間の縦方向(図3の奥方向)の軸である。 【0042】 図3に示されるように、仮想空間には、地形を示す複数の地形オブジェクトGOと、各プレイヤの操作に応じて動作するプレイヤキャラクタP(Pa~Pd)と、移動オブジェクトTOとが含まれる。」 「【0048】 図4は、仮想空間に配置される仮想カメラの一例を示す図である。図4に示されるように、仮想空間には、各プレイヤキャラクタPに固定のプレイヤカメラCP(CPa~CPd)が配置される。 【0049】 プレイヤカメラCPaは、プレイヤキャラクタPaに固定の仮想カメラであり、プレイヤキャラクタPaに追従して移動する。プレイヤカメラCPbは、プレイヤキャラクタPbに固定の仮想カメラであり、プレイヤキャラクタPbに追従して移動する。プレイヤカメラCPcは、プレイヤキャラクタPcに固定の仮想カメラであり、プレイヤキャラクタPcに追従して移動する。プレイヤカメラCPdは、プレイヤキャラクタPdに固定の仮想カメラであり、プレイヤキャラクタPdに追従して移動する。 【0050】 各プレイヤカメラCPは、初期的には各プレイヤキャラクタPの背後の所定位置に配置される。各プレイヤカメラCPの注視点は、各プレイヤキャラクタPの頭上の所定位置に設定される。なお、各プレイヤが例えばゲーム装置10のコントローラの右アナログスティックを操作することにより、各プレイヤカメラCPは各プレイヤキャラクタPの周りを回転可能である。 【0051】 各プレイヤは、各プレイヤキャラクタPに固定のプレイヤカメラCPから仮想空間を見た画像を見ながらゲームを行い、プレイヤカメラCPの向きに応じた方向に射撃を行う。例えば、ゲーム装置10aのプレイヤは、プレイヤカメラCPaから仮想空間を見た画像を見ながらプレイヤキャラクタPaを移動させたり、プレイヤカメラCPaの向きに応じた方向に液体(弾)を発射させたりする。他のゲーム装置10のプレイヤも同様に、各プレイヤカメラCPから仮想空間を見た画像を見ながら自身に対応するプレイヤキャラクタPを移動させたり、弾を発射させたりする。 【0052】 また、仮想空間には、オブジェクトカメラCOが配置される。オブジェクトカメラCOは、移動オブジェクトTOに追従する仮想カメラである。オブジェクトカメラCOは、移動オブジェクトTOの位置から所定距離離れた位置にあり、オブジェクトカメラCOの注視点は、移動オブジェクトTOの位置に設定される。また、詳細は後述するが、オブジェクトカメラCOは、観戦者端末のコントローラに対する操作に応じて、移動オブジェクトTOの周りに回転する。 【0053】 また、仮想空間には、鳥瞰カメラCBが配置される。鳥瞰カメラCBは、仮想空間を鳥瞰する(俯瞰する)仮想カメラである。鳥瞰カメラCBは、仮想空間全体を見渡す「全体モード」と、仮想空間の一部を拡大する「ズームモード」とのうちの何れかのモードで動作する。鳥瞰カメラCBが全体モードのときには、鳥瞰カメラCBの位置および姿勢は固定である。一方、鳥瞰カメラCBがズームモードのときには、鳥瞰カメラCBは、観戦者端末のコントローラに対する操作に応じて、仮想空間内を移動したり、回転したりする。 【0054】 鳥瞰カメラCBおよびオブジェクトカメラCOは、観戦者端末においてのみ定義される。観戦者端末が2台ある場合は、各観戦者端末に、鳥瞰カメラCBおよびオブジェクトカメラCOがそれぞれ定義される。 【0055】 観戦者は、鳥瞰カメラCB、各プレイヤカメラCP、オブジェクトカメラCOのうちの何れかを用いて、仮想空間において行われるゲームを観戦することができ、これら複数の仮想カメラを操作に応じて切り替えることができる。すなわち、観戦者は、観戦者用の仮想カメラについての第1のモード(ズームモードの鳥瞰カメラCB)と、第2のモード(各プレイヤカメラCP)と、第3のモード(オブジェクトカメラCO)と、第4のモード(全体モードの鳥瞰カメラCB)とを切り替えることができる。 【0056】 一方、各プレイヤ端末においては鳥瞰カメラCBおよびオブジェクトカメラCOは定義されない。このため、各プレイヤ端末の表示装置には、オブジェクトカメラCOまたは鳥瞰カメラCBから仮想空間を見た画像は表示されない。 【0057】 (カメラパラメータ) 本実施形態では、各仮想カメラの位置および姿勢(向き)は、カメラパラメータによって定められる。カメラパラメータは、以下の3種類のパラメータを含む。 ・注視点F ・注視点Fから仮想カメラの位置に向かうベクトルV(以下、「アームベクトルV」という) ・仮想カメラの姿勢情報(後述するxyz座標系におけるピッチ角Gαおよびヨー角Gβ)」 「【0090】 このように、観戦者は、ゲーム装置10のコントローラを上下方向に傾けたり、左右方向に向けたりすることにより、鳥瞰カメラCBまたはオブジェクトカメラCOの姿勢を変化させることができる。 ・・・ 【0094】 (仮想カメラの切り替え) 次に、上述した3種類の仮想カメラ(プレイヤカメラCP、鳥瞰カメラCBおよびオブジェクトカメラCO)の切り替えについて説明する。観戦者は、ゲーム装置10のコントローラの操作ボタンを用いて、仮想カメラを切り替えることができる。図13は、鳥瞰カメラCBからプレイヤカメラCPへの切り替えを示す図である。」 「【0119】 (観戦者端末に記憶されるデータ) 図22は、観戦者のゲーム装置10のメモリ12に記憶されるデータの一例を示す図である。 【0120】 図22に示されるように、ゲームプログラムを実行中、観戦者端末のメモリには、受信データと、操作データと、使用中カメラ情報と、プレイヤカメラパラメータと、鳥瞰カメラパラメータと、オブジェクトカメラパラメータとが記憶される。なお、観戦者端末のメモリには、図22に示す他にも様々なデータやプログラムが記憶される。 【0121】 受信データは、ネットワークを介して受信したデータであり、他のゲーム装置10において行われた操作に応じて生成されたプレイデータである。具体的には、受信データは、「プレイヤキャラクタ情報」と、「プレイヤカメラ情報」と、「移動オブジェクト情報」と、「イベント情報」とを含む。「プレイヤキャラクタ情報」は、各プレイヤキャラクタPに関する情報であり、各プレイヤキャラクタPの仮想空間における位置、姿勢、移動速度、ジャンプ速度等を含む。また、「プレイヤカメラ情報」は、各プレイヤキャラクタPに対応するプレイヤカメラCPのカメラパラメータに関する情報であり、xyz座標系におけるピッチ角Gαおよびヨー角Gβと、xyz座標系におけるアームベクトルVPとを含む。「移動オブジェクト情報」は、移動オブジェクトTOの位置、移動方向、移動速度等を含む。「イベント情報」は、ゲームにおいて発生したイベント(例えば、各プレイヤキャラクタPが弾を発射したこと、発射した弾によって地形オブジェクトGOが塗られたこと、発射した弾がプレイヤキャラクタPに当たったことなど)に関する情報である。 【0122】 「操作データ」は、観戦者端末のコントローラに対する操作に応じたデータであり、操作ボタン16の操作情報、アナログスティック17の操作情報、慣性センサ18の検出情報を含む。「使用中カメラ情報」は、現在、観戦者が使用(指定)している仮想カメラを示す情報であり、プレイヤカメラCPa~CPd、鳥瞰カメラCB、オブジェクトカメラCOの何れかを示す情報である。また、使用中カメラ情報は、仮想カメラの切り替え中か否かを示す情報と、仮想カメラの切り替え中におけるカメラパラメータとを含む。 【0123】 プレイヤカメラパラメータは、受信データから算出される各プレイヤカメラCPのカメラパラメータである。プレイヤカメラパラメータは、プレイヤカメラCP毎に、注視点FPと、アームベクトルVPと、姿勢情報とを含む。姿勢情報は、プレイヤカメラCPのxyz座標系におけるピッチ角Gαおよびヨー角Gβである。 【0124】 鳥瞰カメラパラメータは、注視点FBと、アームベクトルVBと、姿勢情報(xyz座標系におけるピッチ角Gαおよびヨー角Gβ)とを含む。 【0125】 また、オブジェクトカメラパラメータは、注視点FOと、アームベクトルVOと、姿勢情報(xyz座標系におけるピッチ角Gαおよびヨー角Gβ)とを含む。 【0126】 (観戦者端末において行われる処理の詳細) 次に、観戦者のゲーム装置10において行われる処理の詳細について説明する。図23は、観戦者端末において行われる情報処理の詳細を示すフローチャートである。図23に示す処理は、ゲーム装置10のプロセッサ11が所定のゲームプログラム(情報処理プログラム)を実行することにより行われる。ゲーム装置10のプロセッサ11は、図23に示す処理を、例えば1/60秒(1フレーム時間という)間隔で繰り返し実行する。 ・・・ 【0151】 ステップS15でNOと判定した場合、又は、ステップS16の処理を実行した場合、観戦者端末は、仮想カメラに基づいてゲーム画像を生成する(ステップS17)。具体的には、使用中カメラ情報により指定された仮想カメラのカメラパラメータに基づいて、ゲーム画像が生成される。また、仮想カメラが切り替え中の場合には、使用中カメラ情報に含まれるカメラパラメータに基づいて、ゲーム画像が生成される。観戦者端末は、生成したゲーム画像を表示装置に表示する(ステップS18)。これにより、仮想カメラが切り替え中でない場合には、指定された仮想カメラ(使用中の仮想カメラ)から仮想空間を見た画像が表示される。また、仮想カメラの切り替え中の場合には、切り替え中の画像が表示される。以上で、観戦者端末は、図23に示す処理を終了する。」 (イ) 認定事項 a 認定事項1 上記【0033】に「ゲーム装置10は、本体部とコントローラとを含む。本体部は、プロセッサ11と、メモリ12・・・とを含む。・・・プロセッサ11は、メモリ12に一時的に記憶された情報処理プログラムや各種データを用いて、後述するフローチャートに示す情報処理を行う。」と記載され、上記【0126】に「観戦者のゲーム装置10において行われる処理の詳細について説明する。図23は、観戦者端末において行われる情報処理の詳細を示すフローチャートである。図23に示す処理は、ゲーム装置10のプロセッサ11が所定のゲームプログラム(情報処理プログラム)を実行することにより行われる。」と記載されることからすれば、引用文献1には、「ゲーム装置10は、本体部とコントローラとを含み、本体部は、プロセッサ11と、メモリ12とを含み、プロセッサ11は、メモリ12に一時的に記憶された情報処理プログラムや各種データを用いて、観戦者端末において行われる情報処理を行う」ことが記載されていると認められる(以下「認定事項1」という。)。 b 認定事項2 上記【0057】に「各仮想カメラの位置および姿勢(向き)は、カメラパラメータによって定められる」と記載され、上記【0090】に「観戦者は、ゲーム装置10のコントローラを上下方向に傾けたり、左右方向に向けたりすることにより、鳥瞰カメラCBまたはオブジェクトカメラCOの姿勢を変化させることができる」と記載され、上記【0120】に「観戦者端末のメモリには、・・・プレイヤカメラパラメータと、鳥瞰カメラパラメータと、オブジェクトカメラパラメータとが記憶される」と記載されていることからすれば、引用文献1には、「観戦者は、ゲーム装置10のコントローラを上下方向に傾けたり、左右方向に向けたりすることにより、鳥瞰カメラパラメータ又はオブジェクトカメラパラメータを変更することができる」ことが記載されていると認められる(以下「認定事項2」という。)。 (ウ) 引用発明 上記(ア)、(イ)によれば、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。 「ゲームシステムは複数のゲーム装置を含み(【0031】)、複数のゲーム装置10はネットワークに接続され、インターネット上のサーバと通信することで、対戦型のゲームを実行し(【0032】)、対戦型のゲームは、各プレイヤがAチームまたはBチームに所属し、AチームとBチームとが対戦するゲームであり(【0037】)、AチームまたはBチームに所属してゲームをプレイするゲーム装置10のユーザを「プレイヤ」と呼び、AチームおよびBチームの何れにも所属せずにゲームの観戦のみを行うゲーム装置10のユーザを「観戦者」と呼び、「観戦者」が有するゲーム装置10を「観戦者端末」と呼び(【0038】)、 対戦ゲームが行われる仮想空間には、地形を示す複数の地形オブジェクトGOと、各プレイヤの操作に応じて動作するプレイヤキャラクタP(Pa~Pd)と、移動オブジェクトTOとが含まれ(【0041】、【0042】)、前記仮想空間には、各プレイヤキャラクタPに固定のプレイヤカメラCP(CPa~CPd)、移動オブジェクトTOに追従する仮想カメラであるオブジェクトカメラCO、及び、仮想空間を鳥瞰する(俯瞰する)仮想カメラである鳥瞰カメラCBが配置され(【0048】、【0052】、【0053】)、各仮想カメラの位置および姿勢(向き)は、カメラパラメータによって定められ(【0057】)、 ゲーム装置10は、本体部とコントローラとを含み、本体部は、プロセッサ11と、メモリ12とを含み、プロセッサ11は、メモリ12に一時的に記憶された情報処理プログラムや各種データを用いて、観戦者端末において行われる情報処理を行い(認定事項1)、 観戦者のゲーム装置10のメモリ12である(【0119】)観戦者端末のメモリには、現在、観戦者が使用(指定)している仮想カメラを示す情報である使用中カメラ情報と、プレイヤカメラパラメータと、鳥瞰カメラパラメータと、オブジェクトカメラパラメータとが記憶され(【0120】、【0122】)、 観戦者は、ゲーム装置10のコントローラを上下方向に傾けたり、左右方向に向けたりすることにより、鳥瞰カメラパラメータ又はオブジェクトカメラパラメータを変更することができる(認定事項2)とともに、ゲーム装置10のコントローラの操作ボタンを用いて、仮想カメラを切り替えることができ(【0094】)、 観戦者端末において行われる情報処理では、使用中カメラ情報により指定された仮想カメラのカメラパラメータに基づいて、ゲーム画像が生成され、観戦者端末は、生成したゲーム画像を表示装置に表示する(【0126】、【0151】)、 ゲームシステム(【0031】)。」 イ 引用文献2の記載及び引用文献2に記載の技術事項 (ア) 引用文献2の記載事項 原査定と同日付の補正の却下の決定において引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献2(中国特許出願公開第111672126号明細書)には、次の事項が記載されている。なお、翻訳文は合議体で作成した。 「 [図:0001416135000001.jpg] 」 (翻訳文) 「[0105] 図3は本願実施例が提供する情報表示のフローチャートであり、図3に示すとおり、該方法は以下を含む: [0106] 301、端末はユーザグラフィックインターフェースにおいて、現在制御されている第一仮想オブジェクトの位置に基づいて、該第一仮想オブジェクトの視野画面を表示する。 [0107] 端末は現在制御されている第一仮想オブジェクトの視野画面を表示することができ、該視野画面に該第一仮想オブジェクトを含むことができ、該第一仮想オブジェクトの周囲の仮想環境は、さらに第一仮想オブジェクト周囲の他の仮想オブジェクト等を含むことができる。 [0108] 一つの可能な実現形態において、該表示の視野画面は一般的に仮想カメラを介して観察され、あるカメラを介してある実環境を観察する時の観察視野をシミュレーションする。より良好な3D効果を達成するために、該仮想カメラは仮想シーンの地面より上のある高さで、ある傾斜の視角を介して仮想シーンを観察することができる。従って、上記ステップ301において、端末は第一仮想オブジェクトの位置を取得することができ、該第一仮想オブジェクトの位置、仮想カメラの高さと垂直方向との間の角度に基づいて、仮想カメラの位置を決定し、該仮想カメラの位置に基づき、グローバル仮想シーンから、該第一仮想オブジェクトの視野画面を決定する。該視野画面において、該第一仮想オブジェクトは視野画面の中心位置に位置し、視野画面に表示されるのは該第一仮想オブジェクトの周囲の環境である。」 「 [図:0001416135000002.jpg] 」 (翻訳文) 「[0114] ステップ302、端末は少なくとも一つの第二仮想オブジェクトの位置を取得する。 [0115] 端末は第二仮想オブジェクトが指示情報の形式で提示する必要があるか否かを判断することができ、従って、少なくとも1つの第二仮想オブジェクトの位置を取得し、目標領域内に位置するか否かを判断するだけでよい。 [0116] 一つの可能な実現方式において、端末は二次元位置を用いて該第二仮想オブジェクトの位置を識別することができ、それに応じて、該ステップ302はステップ1及びステップ2によって実現することができる。 [0117] ステップ1、端末は該少なくとも一つの第二仮想オブジェクトの仮想シーンにおける三次元位置を取得する。 [0118] 該仮想シーンは三次元の仮想空間であってもよく、端末は少なくとも1つの第二仮想オブジェクトの仮想シーンにおける三次元位置を読み取ることができ、該三次元位置は該少なくとも1つの第二仮想オブジェクトを制御する端末がサーバによって同期的に取得されてもよく、サーバがユーザ操作に基づいて取得してもよく、本出願の実施例はこれを限定しない。 [0119] 一つの具体的な可能な実施例において、該第二仮想オブジェクトの目標部位の位置によって該第二仮想オブジェクトの位置を識別することができ、即ち該ステップ1は以下のとおりであってもよい:端末は該少なくとも一つの第二仮想オブジェクトの目標部位の仮想シーンにおける三次元位置を取得する。ここで、該目標部位は当業者が必要に応じて設置することができ、例えば、目標部位は足部であってもよく、頭部、又は腰部等であってもよく、本出願の実施例はこれに限定されない。 [0120] ステップ2、端末は仮想カメラと垂直方向との間の角度に基づき、該少なくとも一つの第二仮想オブジェクトの三次元位置を二次元位置に変換する。 [0121] 端末は三次元位置を取得した後、それを二次元位置に変換することができ、二次元位置によって第二仮想オブジェクトが目標領域内に位置するか否かを分析する。2次元の第2の仮想オブジェクトが1つのUIによって識別される場合、プロセスはUIの位置を計算することであることが理解されよう。」 「 [図:0001416135000003.jpg] 」 (翻訳文) 「[0125] 一つの具体的な例において、図5に示すように、“私”は第一仮想オブジェクトであり、ここで第二仮想オブジェクトが敵仮想オブジェクトであることを例とし、それを敵1、敵2、敵3、敵4、敵5と命名する。5つの第二仮想オブジェクトの三次元位置をそれぞれ対応するUIの位置に変換し、図5に示すような位置関係図を得ることができる。 [0126] 303、端末はいずれかの第二仮想オブジェクトの位置が目標領域内に位置することに応答し、該第二仮想オブジェクトの位置及び該第一仮想オブジェクトの位置に基づき、該第二仮想オブジェクトの該第一仮想オブジェクトに対する位置関係を取得する。 [0127] ここで、該目標領域は該目標領域が該視野画面外であり、該視野画面を囲む領域であり、即ち視野画面の周囲の領域である。理解できるように、視野画面の外にあるが、視野画面の周囲にある第二仮想オブジェクトも第一仮想オブジェクトに影響を与える可能性があり、従って、この部分の第二仮想オブジェクトに対して位置提示を行うことができる。 [0128] 例えば、現在の視野画面を一定の割合で拡大した後、拡大された視野画面と視野画面が重ならない領域を該目標領域とすることができる。また例えば、視野画面外と各エッジ線との間の距離が当該距離閾値となる点からなる目標領域枠内で、視野画面外の領域を当該目標領域とすることができる。例えば、該比率は1.4であってもよく、即ち、該目標領域は1.4倍のスクリーンにおけるスクリーン以外の領域であってもよい。 [0129] 端末は少なくとも一つの第二仮想オブジェクトの位置を取得した後、それらが目標領域内に位置するか否かを判断することができ、そうであれば、位置提示を行う必要があり、そうでなければ、二つの状況に分けることができる。1つは視野画面内にある場合であり、この場合、視野画面にはこれらの第2の仮想オブジェクトが表示される。別の状況は視野画面外に位置し、且つ目標領域外に位置し、このような第二仮想オブジェクトの距離が遠く、第一仮想オブジェクトへの影響が小さい場合、それに対して位置提示を行う必要がない。」 「 [図:0001416135000004.jpg] 」 (翻訳文) 「[0135] 他の状況を満たす第二仮想オブジェクトに対して、端末はそれらと第一仮想オブジェクトとの位置関係を分析することができ、それにより位置関係に基づいて指示情報の表示領域を決定する。 [0136] ここで、該位置関係は該第一仮想オブジェクトの位置から該第2仮想オブジェクトの位置に向かうベクトルであり、又は該位置関係が該第一仮想オブジェクトの位置と該第2仮想オブジェクトの位置との間の線分であり、本願実施例がそれに限定されない。従って、該ステップ303は端末が該第2仮想オブジェクトの位置及び該第一仮想オブジェクトの位置に基づき、該第一仮想オブジェクトの位置から該第2仮想オブジェクトの位置を指すベクトルを取得することができる。該ステップ303は以下のとおりであってもよい:端末は該第2仮想オブジェクトの位置及び該第一仮想オブジェクトの位置に基づいて、該第一仮想オブジェクトの位置と該第2仮想オブジェクトの位置との間の線分を取得する。 [0137] 304、端末は該位置関係及び該視野画面のエッジ領域に基づき、該位置関係に対応する目標エッジ領域を決定する。 [0138] ここで、該エッジ領域は該視野画面のエッジラインとの距離が距離閾値より小さい領域であり、例えば、現在の視野画面を一定の割合で縮小した後に、視野画面と縮小された視野画面とが重ならない領域を該エッジ領域とすることができる。また例えば、視野画面における各エッジラインとの距離が当該距離閾値である点からなるエッジ領域枠内の領域を当該エッジ領域とすることができる。 [0139] 該目標エッジ領域は情報の表示領域であり、該目標エッジ領域はエッジ領域における一つの領域であり、指示情報を視野画面のエッジに表示し、情報の表示量を増加させると同時に、視野画面に過度の遮蔽を引き起こすことを回避することができる。 [0140] 該目標エッジ領域は該第二仮想オブジェクトの第一仮想オブジェクトに対する位置関係に関連し、上記位置関係がベクトル又は線分である実現方式において、対応して、該ステップ304は端末が該ベクトル又は該線分と、該エッジ領域における該視野画面のエッジ線に平行な中線との間の交点を取得し、該交点を中心とし、サイズが目標サイズである領域を該目標エッジ領域として決定することができる。このように該目標エッジ領域により、該第二仮想オブジェクトの方位を直感的で、明確に知ることができる。 [0141] 例えば、図8に示すように、目標領域801と視野画面802とを含み、視野画面802には、エッジ領域803が含まれており、エッジ領域では、その視野画面のエッジラインと平行な中ラインの番号が804である。表示された提示情報が英雄顔写真であれば、英雄顔写真表示範囲と呼ぶことができる。上記表示提示情報条件に合致する敵3、敵5及び敵2については、第一仮想オブジェクト(“私”)と各敵の位置との間の線分と中心線804との交点を介して、交点を中心とする円形領域を各敵に対応する目標エッジ領域805とすることができる。 [0142] 305、端末は該目標エッジ領域に、該第2仮想オブジェクトの指示情報を表示する。 [0143] 端末が目標エッジ領域を決定した後、該目標エッジ領域にプロンプト情報を表示することができる。ここで、該第2仮想オブジェクトの指示情報は該第2仮想オブジェクトの指示アイコン、仮想生命値、状態情報、位置指示又は名称のうちの少なくとも一つを含み、該位置指示は該第2仮想オブジェクトの該第一仮想オブジェクトに対する方向を表示することに用いられる。 [0144] ステップ303からステップ305は該第2仮想オブジェクトの該第一仮想オブジェクトに対する位置関係に基づき、該視野画面において該位置関係に対応する目標エッジ領域に、該第2仮想オブジェクトの指示情報を表示するプロセスであり、例えば、図9に示すように、一つのスクリーン(視野画面)外の敵に対して、スクリーン内にないため、該敵を表示することができず、スクリーンエッジ対応位置に該敵の画像を表示することができる。その端末インターフェースの模式図は図10に示すように、敵の指示アイコン1001(頭部画像)、仮想生命値1002(血液量)及び位置指示1003(敵の“私”に対する方向を示す)を表示することができる。」 (イ) 引用文献2に記載の技術事項 上記(ア)によれば、引用文献2には、次の技術事項が記載されているものと認められる(以下「引用文献2に記載の技術事項」という。)。 「端末はユーザグラフィックインターフェースにおいて、現在制御されている第一仮想オブジェクトの位置に基づいて、該第一仮想オブジェクトの視野画面を表示し([0106])、視野画面は一般的に仮想カメラを介して観察され、該仮想カメラは仮想シーンの地面より上のある高さで、ある傾斜の視角を介して仮想シーンを観察し、該第一仮想オブジェクトの位置、仮想カメラの高さと垂直方向との間の角度に基づいて、仮想カメラの位置を決定し、該仮想カメラの位置に基づき、グローバル仮想シーンから、該第一仮想オブジェクトの視野画面を決定し([0108])、 端末は少なくとも一つの第二仮想オブジェクトの位置を取得し([0114])、 端末はいずれかの第二仮想オブジェクトの位置が目標領域内に位置することに応答し、該第二仮想オブジェクトの位置及び該第一仮想オブジェクトの位置に基づき、該第二仮想オブジェクトの該第一仮想オブジェクトに対する位置関係を取得し([0126])、該目標領域は該目標領域が該視野画面外であり、該視野画面を囲む領域であり、即ち視野画面の周囲の領域であり([0127])、該位置関係は該第一仮想オブジェクトの位置から該第2仮想オブジェクトの位置に向かうベクトルであり([0136])、 端末は該位置関係及び該視野画面のエッジ領域に基づき、該位置関係に対応する目標エッジ領域を決定し([0137])、該エッジ領域は該視野画面のエッジラインとの距離が距離閾値より小さい領域であり、例えば、現在の視野画面を一定の割合で縮小した後に、視野画面と縮小された視野画面とが重ならない領域であり([0138])、該目標エッジ領域は情報の表示領域であり、該目標エッジ領域はエッジ領域における一つの領域であり、該ベクトルと、該エッジ領域における該視野画面のエッジ線に平行な中線との間の交点を取得し、該交点を中心とし、サイズが目標サイズである領域を該目標エッジ領域として決定し([0139]、[0141])、 端末は該目標エッジ領域に、該第2仮想オブジェクトの指示情報を表示し([0142])、 該第2仮想オブジェクトの指示情報は該第2仮想オブジェクトの位置指示又は名称のうちの少なくとも一つを含み、該位置指示は該第2仮想オブジェクトの該第一仮想オブジェクトに対する方向を表示し([0143])、 該目標エッジ領域により、該第二仮想オブジェクトの方位を直感的で、明確に知ることができる([0139])こと。」 ウ 引用文献4の記載及び引用文献4に記載の技術事項 (ア) 引用文献4の記載事項 原査定の拒絶の理由において引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献4(米国特許出願公開第2020/197807号明細書)には、次の事項が記載されている。なお、翻訳文は合議体で作成した。 「[0053] The storyline ranking module 130 implements or executes a plurality of instructions or programmatic code to track one or more storylines as these are generated during a game match, acquire and store data (storyline data) associated with each of the storylines and rank each of the storylines in accordance with a plurality of pre-stored yet customizable storyline ranking logic, rules, guidelines, or imperatives. In various embodiments, the storyline data, storyline ranking data and the plurality of storyline ranking rules are stored in the database system 150.」 (翻訳文) 「[0053] ストーリーラインランク付けモジュール130は、複数の命令又はプログラムコードを実装又は実行して、ゲームの試合中に生成される1つ又は複数のストーリーラインを追跡し、各ストーリーラインに関連付けられたデータ(ストーリーラインデータ)を取得及び記憶し、予め記憶されているがカスタマイズ可能な複数のストーリーラインランク付けロジック、ルール、ガイドライン、又は命令に従って各ストーリーラインをランク付けする。様々な実施形態において、ストーリーラインデータ、ストーリーラインランキングデータ、及び複数のストーリーラインランキングルールは、データベースシステム150に記憶される。」 「[0057] Therefore, in some embodiments, the module 130 establishes proximity of two players as a base factor or criterion and consequently determines a base rank by inverting (that is, taking the reciprocal of) the distance between the two players in the game match. Thus, if the two players are 8000 units apart from each other the base ranking assigned to their storyline is the lowest (1/8000) whereas if the two players are 1 unit apart from each other the base ranking assigned to their storyline is the highest (1/1) in the game match. In some embodiments, the base ranking may be calculated as a percentage (1/8000=0.125%, 1/1=100%). Therefore, a storyline may be weighted using a factor that is a function of the distance between the players defining the storyline, where the function provides for a larger factor, or weight, if the players are closer to each other and a smaller factor, or weight, if the players are further away from each other.」 (翻訳文) 「[0057] したがって、いくつかの実施形態では、モジュール130は、ベースファクタまたは基準として2人のプレーヤの近接を確立し、その結果、ゲームの試合における2人のプレーヤ間の距離を反転させる(すなわち、逆数を取る)ことによってベースランクを決定する。したがって、2人のプレーヤが互いに8000単位離れている場合、それらのストーリーラインに割り当てられたベースランキングは最も低く(1/8000)、一方、2人のプレーヤが互いに1単位離れている場合、それらのストーリーラインに割り当てられたベースランキングはゲームの試合において最も高い(1/1)。いくつかの実施形態では、ベースランキングは、パーセンテージ(1/8000=0.125%、1/1=100%)として計算され得る。したがって、ストーリーラインは、ストーリーラインを定義するプレーヤ間の距離の関数である係数を使用して重み付けすることができ、この関数は、プレーヤが互いにより近い場合にはより大きい係数又は重みを提供し、プレーヤが互いにより離れている場合にはより小さい係数又は重みを提供する。」 「[0066] However, in some embodiments, the module 130 implements a plurality of instructions or programmatic code to acquire storyline data and generate storyline rankings when the game match is broadcasted for spectating with time delay or after the match is complete. Accordingly, a second plurality of rules are used by the module 130 to establish the base and multiplier factors in order to determine the overall ranking of the storylines. For example, if the match is already complete the second plurality of rules enable the module 130 to assess and rank storylines with the benefit of already knowing their outcome. For example, a particular interaction between two players of opposing teams that seemed mundane in the beginning may lead to a very exciting or game-defining battle towards the end of the match. With the known outcome, the second plurality of rules enable the module 130 to assign an overriding high ranking to this match. Such second plurality of rules includes assigning a greater weighting value to the player or players who achieved the highest score, number of kills, wins, or rank, thereby increasing the ranking of storylines involving those players, assigning a greater weighting value to the player or players who are positioned in a particular location which experienced interesting gameplay, thereby increasing the ranking of storylines involving that location and/or assigning a greater weighting value to the player or players who participated in the most interesting gameplay action.」 (翻訳文) 「[0066] しかしながら、いくつかの実施形態では、モジュール130は、時間遅延を伴って観戦するためにゲームの試合が放送されるとき、又は試合が完了した後に、ストーリーラインデータを取得し、ストーリーラインランキングを生成するための複数の命令又はプログラムコードを実装する。したがって、第2の複数のルールは、ストーリーラインの全体的なランキングを決定するためにベースファクタ及び乗数ファクタを確立するためにモジュール130によって使用される。例えば、マッチングが既に完了している場合、第2の複数のルールにより、モジュール130は、ストーリーラインの結果を既に知っているという利益を得てストーリーラインを評価しランク付けすることができる。例えば、最初は平凡であった対戦チームの2人のプレーヤ間の特定の相互作用は、試合の終わりに向かって非常にエキサイティングな又はゲームを定義する戦闘につながり得る。既知の結果を用いて、第2の複数のルールは、モジュール130がこの一致に最優先の高いランキングを割り当てることを可能にする。そのような第2の複数のルールは、最も高いスコア、キル数、勝利数、またはランクを達成した1人または複数のプレーヤに、より大きな重み付け値を割り当て、それによってそれらのプレーヤが関与するストーリーラインのランキングを増加させること、興味のあるゲームプレイを経験した特定の場所に位置する1人または複数のプレーヤに、より大きな重み付け値を割り当て、それによってその場所が関与するストーリーラインのランキングを増加させること、および/または最も興味のあるゲームプレイアクションに参加した1人または複数のプレーヤに、より大きな重み付け値を割り当てることを含む。」 「[0075] The camera intelligence module 135 implements a plurality of instructions or programmatic code to control a virtual camera so as to enable adaptive or intelligent navigation, positioning and viewing orientation of the virtual camera in response to dynamic rankings of storylines determined in real-time during a game match or offline after completion of the game match. In embodiments, the virtual camera generates video output of at least one storyline in a game match for broadcasting over the network 115 for viewing or spectating at the spectator devices 145. [0076] In accordance with an aspect of the present specification, the camera intelligence module 135 considers a spectator as a pseudo-player in the game match, assigns the pseudo-player's camera entity to an invisible game object (that is, the virtual camera) which is thereafter manipulated like any other game object through a plurality of instructions or programmatic code for navigation, positioning and orientation. [0077] In some embodiments, the module 135 is programmed to receive overall rankings of storylines from the storyline ranking module 130 or access the overall rankings from the database system 150 and in response automatically navigate the virtual camera to capture and broadcast the storyline with the highest ranking at any given point in time. However, in embodiments, this navigation of the virtual camera is constrained, bound or governed by a plurality of pre-stored (in the database system 150) yet customizable camera intelligence rules, logic or imperatives. In accordance with aspects of the present specification, the plurality of camera intelligence rules or logic is configured to avoid situations where the virtual camera is too frequently alternating between storylines that have oscillating rankings. Therefore, the plurality of camera intelligence rules or logic are aimed at intelligently navigating the camera while setting certain limitations on how far and frequently the camera can change storylines. In some embodiments, the camera navigation limitations are set with reference to the following exemplary parameters.」 (翻訳文) 「[0075] カメラインテリジェンスモジュール135は、仮想カメラを制御するための複数の命令またはプログラムコードを実装して、ゲームの試合中にリアルタイムで、またはゲームの試合の完了後にオフラインで決定されたストーリーラインの動的なランキングに応答して、仮想カメラの適応的またはインテリジェントな、ナビゲーション、位置決め、および視野の向きを可能にする。実施形態において、仮想カメラは、観戦者デバイス145において視聴または観戦するためにネットワーク115を介して放送するためのゲーム試合における少なくとも1つのストーリーラインのビデオ出力を生成する。 [0076] 本明細書の一態様によれば、カメラインテリジェンスモジュール135は、観戦者をゲーム対戦における疑似プレーヤとみなし、疑似プレーヤのカメラエンティティを不可視ゲームオブジェクト(すなわち、仮想カメラ)に割り当て、これはその後、ナビゲーション、位置決め、及び向きのための複数の命令又はプログラムコードを通じて任意の他のゲームオブジェクトのように操作される。 [0077] いくつかの実施形態では、モジュール135は、ストーリーラインランク付けモジュール130からストーリーラインの全体的なランキングを受信するか、又はデータベースシステム150から全体的なランキングにアクセスし、それに応答して仮想カメラを自動的にナビゲートして、任意の所与の時点で最も高いランキングを有するストーリーラインをキャプチャ及びブロードキャストするようにプログラムされる。しかしながら、実施形態では、仮想カメラのこのナビゲーションは、(データベースシステム150内に)事前に記憶されているがカスタマイズ可能な複数のカメラインテリジェンス規則、論理、または命令によって制約、制限、または管理される。本明細書の態様によれば、複数のカメラインテリジェンスルールまたはロジックは、仮想カメラが振動するランキングを有するストーリーライン間で頻繁に入れ替わる状況を回避するように構成される。したがって、複数のカメラインテリジェンスルールまたはロジックは、カメラがストーリーラインをどこまで頻繁に変更することができるかについて一定の制限を設定しながら、カメラをインテリジェントにナビゲートすることを目的とする。いくつかの実施形態では、カメラナビゲーション制限は、以下の例示的なパラメータを参照して設定される。」 「[0097] In various embodiments, the engagement module 140 provides a spectator with the following exemplary viewing options: [0098] A GUI (Graphical User Interface) displaying a dashboard comprising information of the top ‘n’ ranking storylines in a game match, such as the first person shooter (FPS) game session involving Team Alpha and Team Beta. It should be appreciated that the ranking data is periodically generated by the storyline ranking module 130 and stored/updated in the database system 150. The engagement module 140 accesses the most recently updated ranking data from the database system 150 and displays on the dashboard. In some embodiments, the module 140 enables the spectator to choose any one of the ‘n’ ranking storylines that he would like to view. The spectator's choice of the storyline is communicated to the camera intelligence module 135 that, as a result, broadcasts the chosen storyline to the spectator's device.」 (翻訳文) 「[0097] 様々な実施形態において、エンゲージメントモジュール140は、以下の例示的な閲覧オプションを観戦者に提供する。 [0098] チームアルファ及びチームベータを含むファーストパーソンシューター(FPS)ゲームセッションのような、ゲームの試合におけるトップ‘n’ランキングのストーリーラインの情報を含むダッシュボードを表示するGUI(グラフィカルユーザインタフェース)。ランキングデータは、ストーリーラインランク付けモジュール130によって周期的に生成され、データベースシステム150に記憶/更新されることを理解されたい。エンゲージメントモジュール140は、データベースシステム150から最新のランキングデータにアクセスし、ダッシュボード上に表示する。いくつかの実施形態では、モジュール140は、観客が見たいと思う「n」のランキングストーリーラインのいずれか1つを選択することを可能にする。観客のストーリーラインの選択は、カメラインテリジェンスモジュール135に伝達され、その結果、選択されたストーリーラインが観客のデバイスにブロードキャストされる。」 (イ) 引用文献4に記載の技術事項 上記(ア)によれば、引用文献4には、次の技術事項が記載されているものと認められる(以下「引用文献4に記載の技術事項」という。)。 「ストーリーラインランク付けモジュール130は、ゲームの試合中に生成される1つ又は複数のストーリーラインを追跡し、各ストーリーラインをランク付けし([0053])、ゲームの試合における2人のプレーヤ間の距離を反転させる(すなわち、逆数を取る)ことによってベースランクを決定し([0057])、時間遅延を伴って観戦するためにゲームの試合が放送されるとき、又は試合が完了した後に、ストーリーラインデータを取得し、最も高いスコア、キル数、勝利数、またはランクを達成した1人または複数のプレーヤに、より大きな重み付け値を割り当て、それによってそれらのプレーヤが関与するストーリーラインのランキングを増加させ([0066])、 カメラインテリジェンスモジュール135は、ゲームの試合中にリアルタイムで、またはゲームの試合の完了後にオフラインで決定されたストーリーラインの動的なランキングに応答して、仮想カメラの適応的またはインテリジェントな、ナビゲーション、位置決め、および視野の向きを可能にし([0075])、ストーリーラインランク付けモジュール130からストーリーラインの全体的なランキングを受信するか、又はデータベースシステム150から全体的なランキングにアクセスし、それに応答して仮想カメラを自動的にナビゲートして、任意の所与の時点で最も高いランキングを有するストーリーラインをキャプチャ及びブロードキャストし([0077])、 エンゲージメントモジュール140は、データベースシステム150から最新のランキングデータにアクセスし、ダッシュボード上に表示し、観客が見たいと思う「n」のランキングストーリーラインのいずれか1つを選択することを可能にし、観客のストーリーラインの選択は、カメラインテリジェンスモジュール135に伝達され、その結果、選択されたストーリーラインが観客のデバイスにブロードキャストされる([0098])こと。」 (3) 対比 本件補正発明と引用発明を対比する。 ア 本件補正発明の特定Aについて (ア) 引用発明の「AチームまたはBチームに所属してゲームをプレイするゲーム装置10のユーザ」及び「AチームとBチームとが対戦するゲーム」は、それぞれ本件補正発明の「複数の参加者ユーザ」及び「複数の参加者ユーザによって進行が制御される仮想ゲーム」に相当する。 (イ) 引用発明の「対戦ゲームが行われる仮想空間」、「仮想空間」に「配置」された「各プレイヤキャラクタPに固定のプレイヤカメラCP(CPa~CPd)、移動オブジェクトTOに追従する仮想カメラであるオブジェクトカメラCO、及び、仮想空間を鳥瞰する(俯瞰する)仮想カメラである鳥瞰カメラCB」は、それぞれ本件補正発明の「前記仮想ゲームが進行される仮想ゲーム空間」及び「前記仮想ゲームが進行される仮想ゲーム空間に配置された複数の仮想カメラ」に相当する。 (ウ) 引用発明の「観戦者」は本件補正発明の「観戦者ユーザ」に相当する。 (エ) 引用発明は「観戦者」が「ゲーム装置10のコントローラの操作ボタンを用いて、仮想カメラを切り替えることができ」ること、及び、上記(ア)~(ウ)を踏まえると、引用発明の「ゲーム装置10のコントローラ」は、本件補正発明の「前記仮想ゲームが進行される仮想ゲーム空間に配置された複数の仮想カメラのうち少なくとも一つの所望の仮想カメラを選択するために、前記参加者ユーザとは異なる観戦者ユーザからの指示入力を受け付けるための入力インターフェイス」に相当する。 (オ) よって、引用発明は、本件補正発明の特定Aに相当する構成を備える。 イ 本件補正発明の特定Bについて (ア) 引用発明の「観戦者端末において行われる情報処理」において、「使用中カメラ情報により指定された仮想カメラのカメラパラメータに基づいて」、「生成され」る「ゲーム画像」は、本件補正発明の「前記複数の仮想カメラのうち少なくとも一つの仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の観戦画像」に相当する。 (イ) 上記(ア)を踏まえると、引用発明の「生成したゲーム画像を」「表示する」「表示装置」は、本件補正発明の「前記複数の仮想カメラのうち少なくとも一つの仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の観戦画像を前記観戦者ユーザに対して出力するように構成された出力インターフェイス」に相当する。 (ウ) よって、引用発明は、本件補正発明の特定Bに相当する構成を備える。 ウ 本件補正発明の特定Cについて (ア) 引用発明の「プロセッサ11」が「観戦者端末において行われる情報処理を行」う際に用いられる「メモリ12に一時的に記憶された情報処理プログラム」及び「情報処理プログラム」が「メモリ12に一時的に記憶」されることは、それぞれ本件補正発明の「所定の指示命令」及び「メモリ」が「所定の指示命令」を「記憶する」ことに相当する。 (イ) 引用発明の「各仮想カメラの位置」は、本件補正発明の「前記仮想ゲーム空間における各仮想カメラの配置位置」に相当する。同様に、引用発明の「観戦者のゲーム装置10のメモリ12である観戦者端末のメモリ」に、「各仮想カメラの位置」を「定め」る「カメラパラメータ」である「プレイヤカメラパラメータと、鳥瞰カメラパラメータと、オブジェクトカメラパラメータとが記憶され」ることは、本補正発明の「メモリ」が「前記仮想ゲーム空間における各仮想カメラの配置位置」を「記憶する」ことに相当する。 (ウ) 引用発明は、「観戦者端末において行われる情報処理」において、「使用中カメラ情報により指定された仮想カメラのカメラパラメータに基づいて、ゲーム画像が生成され、観戦者端末は、生成したゲーム画像を表示装置に表示する」ものであるところ、画像等を表示装置に表示するに際し、画像等に係る情報を記憶手段に記憶し、画像等を表示装置に表示することは技術常識であるから、引用発明の「観戦者端末のメモリ」も「生成され」た「ゲーム画像」を記憶するものといえ、このことは、本件補正発明の「メモリ」が「前記仮想ゲーム空間の観戦画像を記憶する」ことに相当する。 (エ) よって、引用発明は、本件補正発明の特定Cに相当する構成を備える。 エ 本件補正発明の特定D、E、Hについて (ア) 上記ウ(ア)より、「メモリ12に一時的に記憶された情報処理プログラム」が本件補正発明の「所定の指示命令」に相当することを踏まえると、引用発明の「プロセッサ11」及び「プロセッサ11は、メモリ12に一時的に記憶された情報処理プログラムや各種データを用いて、観戦者端末において行われる情報処理を行」うことは、それぞれ本件補正発明の「プロセッサ」及び「プロセッサ」が「前記所定の指示命令に基づいて、」「制御をする」ことに相当する。 (イ) 引用発明の「観戦者」が「ゲーム装置10のコントローラを上下方向に傾けたり、左右方向に向けたりすること」は、本件補正発明の「前記入力インターフェイスで受け付けられた前記観戦者ユーザの指示入力」に相当する。 (ウ) 引用発明の「鳥瞰カメラパラメータ又はオブジェクトカメラパラメータ」は、本件補正発明の「前記出力インターフェイスから出力される観戦画像を撮像する仮想カメラのパラメータ」に相当する。 (エ) 上記(イ)、(ウ)を踏まえると、引用発明の「観戦者」が、「ゲーム装置10のコントローラを上下方向に傾けたり、左右方向に向けたりすることにより、鳥瞰カメラパラメータ又はオブジェクトカメラパラメータを変更すること」は、本件補正発明の「前記入力インターフェイスで受け付けられた前記観戦者ユーザの指示入力に基づ」き、「前記出力インターフェイスから出力される観戦画像を撮像する仮想カメラのパラメータ」を「変更」することに相当する。 (オ) よって、引用発明と本件補正発明の特定D、E、Hとは、「D 前記所定の指示命令に基づいて、」「E’前記入力インターフェイスで受け付けられた前記観戦者ユーザの指示入力に基づ」き、「前記出力インターフェイスから出力される観戦画像を撮像する仮想カメラのパラメータ」を「変更」する「H ための制御をするように構成されたプロセッサ」を含む点で本件補正発明と共通する。 オ 本件補正発明の特定D、F、G、Hについて (ア) 上記エ(ア)より、引用発明の「プロセッサ11」及び「プロセッサ11は、メモリ12に一時的に記憶された情報処理プログラムや各種データを用いて、観戦者端末において行われる情報処理を行」うことは、それぞれ本件補正発明の「プロセッサ」及び「プロセッサ」が「前記所定の指示命令に基づいて、」「制御をする」ことに相当する。 (イ) 引用発明は、「観戦者は、」「ゲーム装置10のコントローラの操作ボタンを用いて仮想カメラを切り替えることができ」るものであることからすれば、引用発明は、「観戦者端末において行われる情報処理」において、例えば、「プレイヤカメラCP(CPa)」の「カメラパラメータに基づいて、ゲーム画像」を「生成」し、「生成したゲーム画像を表示装置に表示」しているときに、「ゲーム装置10のコントローラの操作ボタン」の操作に基づいて、「プレイヤカメラCP(CPb)」に仮想カメラを切り替え、「プレイヤカメラCP(CPb)」の「カメラパラメータに基づいて、ゲーム画像」を「生成」し、「生成したゲーム画像を表示装置に表示」できることは明らかであり、このときの、 「プレイヤカメラCP(CPa)」、 「プレイヤカメラCP(CPa)」の「カメラパラメータに基づいて、ゲーム画像」を「生成」し、「生成したゲーム画像を表示装置に表示」しているとき、 「プレイヤカメラCP(CPb)」、 「ゲーム装置10のコントローラの操作ボタン」の操作に基づいて、「プレイヤカメラCP(CPb)」に仮想カメラを切り替えること、 「プレイヤカメラCP(CPa)」の「カメラパラメータに基づいて、ゲーム画像」を「生成」し、「生成したゲーム画像を表示装置に表示」しているときに、「プレイヤカメラCP(CPb)」に仮想カメラを切り替え、「プレイヤカメラCP(CPb)」の「カメラパラメータに基づいて、ゲーム画像」を「生成」し、「生成したゲーム画像を表示装置に表示」すること、 は、それぞれ本件補正発明の 「第1の仮想カメラ」、 「前記出力インターフェイスを介して前記複数の仮想カメラのうち第1の仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の第1の観戦画像を出力しているとき」、 「第2の仮想カメラ」、 「前記入力インターフェイスにおいて受け付けられた前記観戦者ユーザからの指示入力」「に応じて前記複数の仮想カメラのうち第2の仮想カメラを選択」すること、 「前記第1の仮想カメラで仮想的に撮像された前記第1の観戦画像に代えて、前記第2の仮想カメラで仮想的に撮像された前記仮想ゲーム空間の第2の観戦画像を前記出力インターフェイスから出力する」こと、 に相当する。 (ウ) よって、引用発明は、「D 前記所定の指示命令に基づいて、」「F’前記出力インターフェイスを介して前記複数の仮想カメラのうち第1の仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の第1の観戦画像を出力しているときに、前記入力インターフェイスにおいて受け付けられた前記観戦者ユーザからの指示入力に応じて前記複数の仮想カメラのうち第2の仮想カメラを選択し、」「G 前記第1の仮想カメラで仮想的に撮像された前記第1の観戦画像に代えて、前記第2の仮想カメラで仮想的に撮像された前記仮想ゲーム空間の第2の観戦画像を前記出力インターフェイスから出力する、」「H ための制御をするように構成されたプロセッサ」を含む点で本件補正発明の特定D、F、G、Hと共通する。 カ 本件補正発明の特定Iについて 引用発明の「観戦者端末」は、本件補正発明の「処理装置」に相当する。 よって、引用発明は、本件補正発明の特定Iに相当する構成を備える。 以上によれば、本願補正発明と引用発明は、以下の一致点で一致し、以下の相違点で相違する。 [一致点] 「A 複数の参加者ユーザによって進行が制御される仮想ゲームにおいて、前記仮想ゲームが進行される仮想ゲーム空間に配置された複数の仮想カメラのうち少なくとも一つの所望の仮想カメラを選択するために、前記参加者ユーザとは異なる観戦者ユーザからの指示入力を受け付けるための入力インターフェイスと、 B 前記複数の仮想カメラのうち少なくとも一つの仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の観戦画像を前記観戦者ユーザに対して出力するように構成された出力インターフェイスと、 C 所定の指示命令に加え、前記仮想ゲーム空間における各仮想カメラの配置位置及び前記仮想ゲーム空間の観戦画像を記憶するように構成されたメモリと、 D 前記所定の指示命令に基づいて、 E’ 前記入力インターフェイスで受け付けられた前記観戦者ユーザの指示入力に基づき、前記出力インターフェイスから出力される観戦画像を撮像する仮想カメラのパラメータを変更し、 F’ 前記出力インターフェイスを介して前記複数の仮想カメラのうち第1の仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の第1の観戦画像を出力しているときに、前記入力インターフェイスにおいて受け付けられた前記観戦者ユーザからの指示入力に応じて前記複数の仮想カメラのうち第2の仮想カメラを選択し、 G 前記第1の仮想カメラで仮想的に撮像された前記第1の観戦画像に代えて、前記第2の仮想カメラで仮想的に撮像された前記仮想ゲーム空間の第2の観戦画像を前記出力インターフェイスから出力する、 H ための制御をするように構成されたプロセッサと、 I を含む処理装置。」 [相違点1](特定E) 「仮想カメラのパラメータの変更」に関する所定の指示命令に基づくプロセッサの制御について、本件補正発明は、「前記入力インターフェイスで受け付けられた前記観戦者ユーザの指示入力に基づく前記出力インターフェイスから出力される観戦画像を撮像する仮想カメラのパラメータの変更を補助するための情報であって、前記仮想ゲーム空間における画角の外に位置する仮想オブジェクトの文字と前記仮想オブジェクトの位置を示す操作補助情報を、前記出力インターフェイスの前記画角で視て前記撮影する仮想カメラの向きと前記仮想オブジェクトの位置関係に基づいて特定される位置に出力」するのに対し、引用発明は、観戦者端末において行われる情報処理において、そのような「操作補助情報」を出力していない点。 [相違点2](特定F) 「前記出力インターフェイスを介して前記複数の仮想カメラのうち第1の仮想カメラで仮想的に撮像された仮想ゲーム空間の第1の観戦画像を出力しているとき」の「第2の仮想カメラ」に関する所定の指示命令に基づくプロセッサの制御について、本件補正発明は、「前記入力インターフェイスにおいて受け付けられた前記観戦者ユーザからの指示入力及び前記進行に応じた前記複数の参加者ユーザのランキングに応じて前記複数の仮想カメラのうち第2の仮想カメラを選択」するのに対し、引用発明は、「入力インターフェイスにおいて受け付けられた前記観戦者ユーザからの指示入力に応じて前記複数の仮想カメラのうち第2の仮想カメラを選択」する構成は備えているものの、「前記進行に応じた前記複数の参加者ユーザのランキングに応じて前記複数の仮想カメラのうち第2の仮想カメラを選択」する構成を備えていない点。 (4) 判断 上記相違点1及び相違点2について検討する。 ア 相違点1(特定E)について (ア) 引用文献2に記載の技術事項(前記(2)イ(イ)参照)における「仮想シーン」は、相違点1に係る本件補正発明の特定Eの「仮想ゲーム空間」に相当する。 (イ) 引用文献2に記載の技術事項において、「視野画面は一般的に仮想カメラを介して観察され、該仮想カメラは仮想シーンの地面より上のある高さで、ある傾斜の視角を介して仮想シーンを観察」するものであるから、上記(ア)も踏まえると、引用文献2に記載の技術事項の「視野画面」は、本件補正発明の特定Eの「前記仮想ゲーム空間における画角」に相当する。 (ウ) 上記(イ)及び引用文献2に記載された技術事項の「目標領域」は、「視野画面外であり、該視野画面を囲む領域であり、即ち視野画面の周囲の領域であ」ることからすれば、「目標領域」は本件補正発明の特定Eの「前記仮想ゲーム空間における画角の外」に相当し、同様に、引用文献2に記載の技術事項の「目標領域内に位置する」「第二仮想オブジェクト」は、本件補正発明の特定Eの「前記仮想ゲーム空間における画角の外に位置する仮想オブジェクト」に相当する。 (エ) 上記(ウ)で、「目標領域内に位置する」「第二仮想オブジェクト」は、本件補正発明の特定Eの「前記仮想ゲーム空間における画角の外に位置する仮想オブジェクト」に相当することを踏まえると、引用文献2に記載の技術事項における「第2仮想オブジェクトの位置指示又は名称のうちの少なくとも一つを含」む「指示情報」は、本件補正発明の特定Eの「前記仮想ゲーム空間における画角の外に位置する仮想オブジェクトの文字と前記仮想オブジェクトの位置を示す操作補助情報」に相当する。 (オ) 引用文献2に記載された技術事項の「仮想カメラ」の「ある傾斜の視角」は、本件補正発明の特定Eの「前記出力インターフェイスの前記画角で視て前記撮影する仮想カメラの向き」に相当する。 (カ) 上記(オ)を踏まえると、引用文献2に記載された技術の「ある傾斜の視角を介して仮想シーンを観察」する「仮想カメラを介して観察され」る「視野画面」は、「仮想カメラ」の向きに基づくものといえる。 (キ) 引用文献2に記載された技術事項において、「目標エッジ領域」は、「該第二仮想オブジェクトの該第一仮想オブジェクトに対する位置関係」及び「視野画面のエッジ領域に基づ」くものであるから、上記(カ)で「視野画面」が「仮想カメラ」の向きに基づくことも踏まえれば、「目標エッジ領域」は、「該第二仮想オブジェクトの該第一仮想オブジェクトに対する位置関係」と「仮想カメラ」の向きに基づいて特定される位置であることは明らかであり、本件補正発明の特定Eの「前記出力インターフェイスの前記画角で視て前記撮影する仮想カメラの向きと前記仮想オブジェクトの位置関係に基づいて特定される位置」に相当する。 (ク) 上記(エ)、(キ)を踏まえると、引用文献2に記載された技術事項の「該目標エッジ領域に、該第2仮想オブジェクトの指示情報を表示」することは、本件補正発明の特定Eの「操作補助情報を、前記出力インターフェイスの前記画角で視て前記撮影する仮想カメラの向きと前記仮想オブジェクトの位置関係に基づいて特定される位置に出力」することに相当する。 (ケ) ここで、引用文献2に記載の技術事項は、「視野画面外」の領域である「目標領域内に位置する」「第二仮想オブジェクト指示情報」を「目標エッジ領域」に「表示」することで、「該目標エッジ領域により、該第二仮想オブジェクトの方位を直感的で、明確に知ることができる」ようにしたものであるところ、視野画面外の第二仮想オブジェクトの方位を直感的で、明確に知ることは、対戦型のゲームにおいて、仮想カメラのパラメータを変更することでオブジェクトの行動や戦闘等を観戦する引用発明の観戦者にとっても有益であることは明らかであるから、引用発明において、観戦画像を撮像する仮想カメラのパラメータの変更を補助するための情報とすべく、引用文献2に記載された技術事項の「視野画面外」の領域である「目標領域内に位置する」「第二仮想オブジェクト指示情報」を「目標エッジ領域」に「表示」する点を採用し、相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは当業者が容易に想到し得たことである。 イ 相違点2(特定F)について (ア) 引用文献4に記載の技術事項(前記(2)ウ(イ)参照)における「ゲームの試合における2人のプレーヤ間の距離を反転させる(すなわち、逆数を取る)こと」や、「1人または複数のプレーヤ」が「最も高いスコア、キル数、勝利数、またはランクを達成した」ことによって「ランク付け」される「ストーリーラインのランキング」は、相違点2に係る本件補正発明の特定Fの「前記進行に応じた前記複数の参加者ユーザのランキング」に相当する。 (イ) 上記(ア)を踏まえると、引用文献4に記載された技術事項の「観客が見たいと思う「n」のランキングストーリーラインのいずれか1つを選択すること」は、本件補正発明の特定Fの「前記入力インターフェイスにおいて受け付けられた前記前記観戦者ユーザからの指示入力及び前記進行に応じた前記複数の参加者ユーザのランキングに応じ」ることに相当する。 (ウ) 引用文献4に記載された技術事項は、「観客が見たいと思う「n」のランキングストーリーラインのいずれか1つを選択することを可能にし、観客のストーリーラインの選択は、カメラインテリジェンスモジュール135に伝達され、その結果、選択されたストーリーラインが観客のデバイスにブロードキャストされ」、「カメラインテリジェンスモジュール135は、ゲームの試合中にリアルタイムで、またはゲームの試合の完了後にオフラインで決定されたストーリーラインの動的なランキングに応答して、仮想カメラの適応的またはインテリジェントなナビゲーション、位置決め、および視野の向きを可能に」するものであるから、「観客が見たいと思う「n」のランキングストーリーラインのいずれか1つを選択すること」によって、「仮想カメラ」の位置が変更されるといえ、このことは、上記(イ)も踏まえると、本件補正発明の特定Fの「前記入力インターフェイスにおいて受け付けられた前記観戦者ユーザからの指示入力及び前記進行に応じた前記複数の参加者ユーザのランキングに応じて前記複数の仮想カメラのうち第2の仮想カメラを選択」することに相当する。 (エ) 引用発明及び引用文献4に記載された技術事項は、いずれも観戦者がゲームを観戦する技術に関するものであるから、ゲーム観戦に際しての興趣を向上させるべく、引用発明に引用文献4に記載された技術を適用し、相違点2に係る本件補正発明の構成とすることは当業者が容易に相当し得たことである。 ウ そして、相違点1、2を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明及び引用文献2、4に記載の技術事項の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。 (5) 請求人の主張について 請求人は、審判請求書において、以下の主張をしている。 「引用文献2には、指示情報を視野画面のエッジに表示することが記載されております(段落0144等)。しかし、当該指示情報が表示される位置は、引用文献2において「該目標エッジ領域は該第2仮想オブジェクトの第1仮想オブジェクトに対する位置関係に関連し、上記位置関係がベクトル又は線分の実現方式であり、それに応じて、該ステップ304は端末が該ベクトル又は該ラインセグメントを取得することができ、該エッジ領域における該視野画面のエッジラインと平行な中心ラインの間の交点であり、該交点を中心とし、サイズが目標サイズである領域を該目標エッジ領域として決定する。」(段落0145)と記載されていることからも明らかなとおり、第2仮想オブジェクトと第1仮想オブジェクトとの位置関係に基づいて決定されるものであります。このことは、引用文献2の段落0140においても「このもう1種類の状況を満たす第2仮想オブジェクトについては、端末が第1仮想オブジェクトとの位置関係を解析することで、位置関係に応じて指示情報の表示領域を決定することができる。」と記載されていることにも裏付けられております。 しかし、補正後の本願発明の操作補助情報は、「前記出力インターフェイスの前記画角で視て前記撮影する仮想カメラの向きと前記仮想オブジェクトの位置関係に基づいて特定される位置に出力し」と特定されていることからも明らかなとおり、撮影する仮想カメラの向きと仮想オブジェクトの位置関係に基づいて特定される位置に出力するものであります。当該仮想カメラは、本願明細書において「仮想ゲーム空間10において戦闘シーンを仮想的に撮像するため仮想カメラVC3と、構造物オブジェクトO3に対応付けられた仮想カメラVC4」(段落0015)と記載されていることからも明らかなとおり、仮想オブジェクトの位置と必ずしも対応するものではありません。 したがって、引用文献2は、上記相違点に係る本願発明の「前記入力インターフェイスで受け付けられた前記観戦者ユーザの指示入力に基づく前記出力インターフェイスから出力される観戦画像を撮像する仮想カメラのパラメータの変更を補助するための情報であって、前記仮想ゲーム空間における画角の外に位置する仮想オブジェクトの文字と前記仮想オブジェクトの位置を示す操作補助情報を、前記出力インターフェイスの前記画角で視て前記撮影する仮想カメラの向きと前記仮想オブジェクトの位置関係に基づいて特定される位置に出力し」という発明特定事項については、まったく教示も示唆もしておりません。」 しかしながら、引用文献2に記載された技術事項は、「目標エッジ領域」に「指示情報」表示するものであるところ、上記(4)ア(キ)で検討したとおり、「目標エッジ領域」は、「前記出力インターフェイスの前記画角で視て前記撮影する仮想カメラの向きと前記仮想オブジェクトの位置関係に基づいて特定される位置」に相当するものである。 したがって、請求人の主張は採用できない。 (6) 小括 したがって、本件補正発明は、引用発明及び引用文献2、4に記載の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 4 本件補正についてのむすび よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は、上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和4年10月13日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1に(補正前)として記載したとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由の概要 原査定の拒絶の理由は、概ね次のとおりである。 (進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 (引用文献等については引用文献等一覧参照) ・請求項 1 ・引用文献等 1、4 <引用文献等一覧> 1.特開2018-191769号公報 4.米国特許出願公開第2020/0197807号明細書 3 引用文献 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1、4の記載、引用発明及び引用文献4に記載された技術事項は、上記第2[理由]3(2)ア、ウに記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、上記第2[理由]1の本件補正発明から特定Eに係る構成を削除したものである。 そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、上記第2[理由]3(6)に記載したとおり、引用発明及び引用文献2、4に記載の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるところ、本願発明は、本件補正発明における特定Eを含まないことから、上記第2[理由]3(3)に示した相違点1がないことになり、本願発明は、引用発明及び引用文献4に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明及び引用文献4に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-016213

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