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特許拒絶査定不服審判

2023-015736

三角分割を用いたビデオ符号化の方法および装置

審判番号
2023-015736
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2022-521768
請求日
2023年09月19日
審決日
2025年12月23日
公報発行日
2026年06月26日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】ベイジン、ターチア、インターネット、インフォメーション、テクノロジー、カンパニー、リミテッド
  • 【請求人代理人】弁理士法人太陽国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 畑中 高行
  • 審判官 宮下 誠
  • 審判官 圓道 浩史
分類
P18 .121-WZ (H04N)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第4項、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2022-521768「三角分割を用いたビデオ符号化の方法および装置」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 4月15日国際公開、WO2021/072375、令和 4年 9月26日国内公表、特表2022-541687〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2020年(令和2年)10月12日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2019年10月10日(US)アメリカ合衆国、2019年12月16日(US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯の概略は、次のとおりである。 令和 4年 5月19日 :手続補正書の提出 同年11月 4日付け:拒絶理由通知(最初) 令和 5年 2月15日 :意見書、手続補正書の提出 同年 5月12日付け:拒絶査定 同年 9月19日 :審判請求書、手続補正書の提出 同年10月13日 :手続補正書(方式)の提出 同年11月28日 :上申書の提出 令和 6年 2月27日付け:前置報告書 同年 4月 2日 :上申書の提出 令和 7年 1月31日付け:拒絶理由通知(当審・最初) 同年 5月 7日 :意見書、手続補正書の提出 同年 6月27日付け:拒絶理由通知(当審・最後) 同年 9月29日 :意見書、手続補正書の提出 第2 令和7年9月29日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和7年9月29日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [補正の却下の決定の理由] 1 本件補正の内容 本件補正は、令和7年5月7日にされた手続補正により補正された本件補正前の特許請求の範囲の請求項1から15を、本件補正により本件補正後の特許請求の範囲の請求項1から15に補正するものであって、本件補正前の請求項1を本件補正後の請求項1とする以下の補正を含むものである(下線は本件補正により補正された箇所を示す。また、記号A~Lは分説するために審判合議体が付したものであり、記号A~Lを用いて、以下、「構成A」~「構成L」と称する。)。 (1) 本件補正前の請求項1 「【請求項1】 A ビデオピクチャを取得し、 B 前記ビデオピクチャを複数の符号化ユニット(CU)に分割し、 C 複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つは、対角線ではない線に沿って、少なくとも1つの幾何学的形状予測ユニット(PU)を含む2つのPU、第1PUおよび第2PU、にさらに分割され、 D 複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つは幾何学的予測モードであり、 E レギュラーマージ予測のためのマージリスト構築プロセスに基づいて、複数の候補を含む第1マージリストを構築し、 F 複数の前記候補の各々は、List0MVまたはList1MVを含む動きベクトル(MV)であり、 G′第1インデックスによって前記第1PUの第1候補を検出し、 H′第2インデックスによって前記第2PUの第2候補を検出し、 I 第1バイナリ参照リスト指示フラグによって前記第1候補のListX1MVを決定することにより前記第1PUの第1ユニ予測MVを取得し、X1は0または1の値をとり、前記第1バイナリ参照リスト指示フラグによって示され、 J 第2バイナリ参照リスト指示フラグによって前記第2候補のListX2MVを決定することにより前記第2PUの第2ユニ予測MVを取得し、 K X2は0または1の値をとり、前記第2バイナリ参照リスト指示フラグによって示される、 L 幾何学的分割を用いたビデオ復号化方法。」 (2) 本件補正後の請求項1 「【請求項1】 A ビデオピクチャを取得し、 B 前記ビデオピクチャを複数の符号化ユニット(CU)に分割し、 C 複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つは、対角線ではない線に沿って、少なくとも1つの幾何学的形状予測ユニット(PU)を含む2つのPU、第1PUおよび第2PU、にさらに分割され、 D 複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つは幾何学的予測モードであり、 E レギュラーマージ予測のためのマージリスト構築プロセスに基づいて、複数の候補を含む第1マージリストを構築し、 F 複数の前記候補の各々は、List0MVまたはList1MVを含む動きベクトル(MV)であり、 G 第1インデックスによって前記第1マージリストから前記第1PUの第1候補を検出し、 H 第2インデックスによって前記第1マージリストから前記第2PUの第2候補を検出し、 I 第1バイナリ参照リスト指示フラグによって前記第1候補のListX1MVを決定することにより前記第1PUの第1ユニ予測MVを取得し、X1は0または1の値をとり、前記第1バイナリ参照リスト指示フラグによって示され、 J 第2バイナリ参照リスト指示フラグによって前記第2候補のListX2MVを決定することにより前記第2PUの第2ユニ予測MVを取得し、 K X2は0または1の値をとり、前記第2バイナリ参照リスト指示フラグによって示される、 L 幾何学的分割を用いたビデオ復号化方法。」 2 本件補正の適否 (1)本件補正の目的について 請求項1に係る補正は、構成G′の「第1インデックスによって前記第1PUの第1候補を検出し」について、構成Gにより「第1インデックスによって前記第1マージリストから前記第1PUの第1候補を検出し」と特定するための補正であり、また、構成H′の「第2インデックスによって前記第2PUの第2候補を検出し」について、構成Hにより「第2インデックスによって前記第1マージリストから前記第2PUの第2候補を検出し」と特定するための補正である。 そして、構成G′に関する補正は、「第1候補」を「前記第1マージリストから」検出することを特定し、構成H′に関する補正は、「第2候補」を「前記第1マージリストから」検出することを特定することで、該「第1候補」及び「第2候補」は、ともに、「前記第1マージリストから」検出することを特定するための補正であり、該「第1候補」及び「第2候補」の検出に関する特許請求の範囲を減縮するものということができる。 以上を総合すると、本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であって、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする補正といえ、また、請求項1に係る補正は、特許法第17条の2第4項に規定する要件を満たすものである。 また、この補正は、特許法第17条の2第3項に違反するところはない。 そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明が、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下に検討する。 (2) 本件補正発明 本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本件補正発明」という。)は上記1の(2)の「本件補正後の請求項1」に記載されるとおりのものである。 (3) 引用文献及び引用発明 (3-1)引用文献1、引用発明1 ア 引用文献1に記載された事項 当審から通知した最後の拒絶理由に引用された、本願優先日前に頒布された刊行物であるBenjamin Bross, et al., Versatile Video Coding (Draft 6), Joint Video Experts Team (JVET) of ITU-T SG 16 WP 3 and ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11, JVET-O2001-vE, 2019年07月31日(以下、「引用文献1」という。)には、以下の記載がある(下線を強調のために当審で付した。以下同様。)。 (ア) 「Abstract This document is Draft 6 of a new ITU-T Recommendation and ISO/IEC International Standard entitled Versatile Video Coding. It has been developed by a joint collaborative team of ITU-T and ISO/IEC experts known as the Joint Video Experts Team (JVET), which is a partnership of ITU-T Study Group 16 Question 6 (known as VCEG) and ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11 (known as MPEG). This draft new standard has been designed with two primary goals. The first of these is to specify a video coding technology with a compression capability that is substantially beyond that of the prior generations of such standards, and the second is for this technology to be highly versatile for effective use in a broadened range of applications. Some key application areas for the use of this standard particularly include ultra-high-definition video (e.g., with 3840×2160 or 7620×4320 picture resolution and bit depth of 10 or 12 bits as specified in Rec. ITU-R BT.2100), video with a high dynamic range and wide colour gamut (e.g., with the perceptual quantization or hybrid log-gamma transfer characteristics specified in Rec. ITU-R BT.2100), and video for immersive media applications such as 360°omnidirectional video projected using a common projection format such as the equirectangular or cubemap projection format, in addition to the applications that have commonly been addressed by prior video coding standards.」(1頁11行目~同23行目) (当審仮訳:本文書は、ITU-T勧告およびISO/IEC国際規格「多用途ビデオ符号化」の第6草案である。本文書は、ITU-TとISO/IECの専門家による共同チームであるJoint Video Experts Team (JVET)によって策定された。JVETは、ITU-T研究グループ16 質問6(VCEG)とISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11(MPEG)のパートナーシップである。この新しい規格草案は、2つの主要な目標を掲げて策定された。1つ目は、従来の規格を大幅に凌駕する圧縮能力を備えたビデオ符号化技術を規定することであり、2つ目は、この技術が幅広いアプリケーションで効果的に使用できるように、高い汎用性を備えることである。この標準規格が使用される主な応用分野としては、特に、超高精細ビデオ(例:Rec.ITU-R BT.2100で規定されている3840×2160または7620×4320の画像解像度と10ビットまたは12ビットのビット深度)、高ダイナミックレンジおよび広色域のビデオ(例:Rec.ITU-R BT.2100で規定されている知覚量子化またはハイブリッドログガンマ転送特性)、および一般的な投影形式(正距円筒図法やキューブマップ投影形式など)を使用して投影された360°全方向ビデオなどの没入型メディアアプリケーション用のビデオが挙げられ、さらに、これまでのビデオコーディング標準規格で一般的に対処されてきたアプリケーションも含まれる。) (イ) 「How to read this document It is suggested that the reader starts with Clause 1 (Scope) and moves on to Clause 3 (Terms and definitions). Clause 6 should be read for the geometrical relationship of the source, input, and output of the decoder. Clause 7 (Syntax and semantics) specifies the order to parse syntax elements from the bitstream. See subclauses 7.1 to 7.3 for syntactical order and subclause7.4 for semantics; e.g. the scope, restrictions, and conditions that are imposed on the syntax elements. The actual parsing for most syntax elements is specified in Clause 9 (Parsing process). Clause 10 (Sub-bitstream extraction process) specifies the sub-bitstream extraction process. Finally, Clause 8 (Decoding process) specifies how the syntax elements are mapped into decoded samples. Throughout reading this document, the reader should refer to Clauses 2 (Normative references), 4 (Abbreviations), and 5 (Conventions) as needed. Annexes A through E also form an integral part of this Recommendation | International Standard.」(2頁11行目~同20行目) (当審仮訳:この文書の読み方 第1節(適用範囲)から読み始め、第3節(用語と定義)に進むことを推奨する。デコーダのソース、入力、出力の幾何学的な関係については、第6節を読むべきである。第7節(構文とセマンティクス)では、ビットストリームから構文要素を解析する順序を規定する。構文の順序については7.1~7.3節を、セマンティクスについては7.4節を参照すること。ほとんどの構文要素に対する実際の構文解析は、第9節(構文解析処理)で規定される。第10節(サブビットストリーム抽出処理)では、サブビットストリーム抽出処理を指定する。また、第8節(デコーディング処理)では、構文要素をデコードされたサンプルへマップする方法を示す。本文書を読む際には、必要に応じて第2節(規範となる参照)、第4節(略語)、第5節(規約)を参照すること。附属書AからEも、この勧告|国際規格の不可欠な部分を形成する。) (ウ) 「3.15 bitstream: A sequence of bits, in the form of a NAL unit stream or a byte stream, that forms the representation of coded pictures and associated data forming one or more coded video sequences (CVSs).」(4頁17行目~同18行目) (当審仮訳:3.15 ビットストリーム(bitstream): NALユニットストリームまたはバイトストリームの形式のビットシーケンスは、符号化された画像と関連データの表現を形成し、1つ以上の符号化ビデオシーケンス(CVSs)を形成する。) (エ) 「3.38 coding unit (CU): A coding block of luma samples, two corresponding coding blocks of chroma samples of a picture that has three sample arrays, or a coding block of samples of a monochrome picture or a picture that is coded using three separate colour planes and syntax structures used to code the samples.」(5頁27行目~同29行目) (当審仮訳:3.38 符号化ユニット(CU):ルマサンプルの符号化ブロック、3つのサンプル配列を持つピクチャのクロマサンプルの対応する2つの符号化ブロック、または、モノクロピクチャまたは3つの別々の色平面とサンプルを符号化するために使用される構文構造を使用して符号化されたピクチャのサンプルの符号化ブロック) (オ) 「7.3.8.7 Merge data syntax [図:0001435465000001.jpg] 」(71頁) (カ) 「7.4.9.7 Merge data semantics ・・・ The variable MergeTriangleFlag[ x0 ][ y0 ], which specifies whether triangular shape based motion compensation is used to generate the prediction samples of the current coding unit.」(146頁4行目、148頁3行目~同4行目) (当審仮訳:7.4.9.7 マージデータのセマンティクス ・・・ 変数MergeTriangleFlag[ x0 ][ y0 ]は、現在の符号化ユニット内の予測サンプルの生成に三角形状ベースの動き補償を使用するかどうかを指定する。) (キ) 「8.5.4.2 Deribation process for luma motion vectors for merge triangle mode This process is only invoked when MergeTriangleFlag[ xCb ][ yCb ] is equal to 1, where ( xCb, yCb ) specify the top-left sample of the current luma coding block relative to the top-left luma sample of the current picture. Inputs to this process are: - a luma location ( xCb, yCb ) of the top-left sample of the current luma coding block relative to the top-left luma sample of the current picture, - a variable cbWidth specifying the width of the current coding block in luma samples, - a variable cbHeight specifying the height of the current coding block in luma samples. Outputs of this process are: - the luma motion vectors in 1/16 fractional-sample accuracy mvA and mvB, - the reference indices refIdxA and refIdxB, - the prediction list flags predListFlagA and predListFlagB. The motion vectors mvA and mvB, the reference indices refIdxA and refIdxB and the prediction list flags predListFlagA and predListFlagB are derived by the following ordered steps: 1. The derivation process for luma motion vectors for merge mode as specified in clause 8.5.2.2 is invoked with the luma location ( xCb, yCb ), the variables cbWidth and cbHeight inputs, and the output being the luna motion vectors mvL0[ 0 ][ 0 ], mvL1[ 0 ][ 0 ], the reference indices refIdxL0, refIdxL1, the prediction list utilization flags predFlagL0[ 0 ][0 ] and predFlagL1[ 0 ][ 0 ], the bi-prediction weight index bcwIdx and the merging candidate list mergeCandList. 2. The variables m and n, being the merge index for triangle partition 0 and 1 resepctively, are derived using merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ]and merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ] as follows: m = merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ] (8-475) n = merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ] + ( merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ] >= m ) ? 1 : 0 (8-476) 3. Let refIdxL0M and refIdxL1M, predFlagL0M and predFlagL1M, and mvL0M and mvL1M be the reference indices, the prediction list utilization flags and the motion vectors of the merging candidate M at position m in the merging candidate list mergeCandList ( M = mergeCandList[ m ] ). 4. The variable X is set equal to ( m & 0x01 ). 5. When predFlagLXM is equal to 0, X is set equal to ( 1 - X ). 6. The following applies: mvA[ 0 ] = mvLXM[ 0 ] (8-477) mvA[ 1 ] = mvLXM[ 1 ] (8-478) refIdxA = refIdxLXM (8-479) predListFlagA = X (8-480) 7. Let refIdxL0N and refIdxL1N, predFlagL0N and predFlagL1N, and mvL0N and mvL1N be the reference indices, the prediction list utilization flags and the motion vectors of the merging candidate N at position n in the merging candidate list mergeCandList ( N = mergeCandList[ n ] ). 8. The variable X is set equal to ( n & 0x01 ). 9. When predFlagLXN is equal to 0, X is set equal to ( 1 - X ). 10. The following applies: mvB[ 0 ] = mvLXN[ 0 ] (8-481) mvB[ 1 ] = mvLXN[ 1 ] (8-482) refIdxB = refIdxLXN (8-483) predListFlagB = X (8-484)」(227頁・下から4行目~228頁・下から6行目) (当審仮訳:8.5.4.2 マージトライアングルモードのルマ動きベクトルの導出処理 この処理は、MergeTriangleFlag[ xCb ][ yCb ]が1に等しいときのみ呼び出される。ここで、( xCb, yCb )は、現在のピクチャの左上ルマサンプルに対する、現在のルマ符号化ブロックの左上サンプルを指定する。 この処理への入力は、 - 現在のピクチャの左上ルマサンプルに対する、現在のルマ符号化ブロックの左上サンプルのルマ位置( xCb, yCb )、 - 現在の符号化ブロックの幅をルマサンプル単位で指定する変数 cbWidth、 - 現在の符号化ブロックの高さをルマサンプル単位で指定する変数 cbHeight。 この処理の出力は、 - 1/16小数サンプル精度のルマ動きベクトル mvA と mvB、 - 参照インデックス refIdxA および refIdxB、 - 予測リストフラグ predListFlagA および predListFlagB。 動きベクトルmvAとmvB、参照インデックスrefIdxAとrefIdxB、予測リストフラグpredListFlagAとpredListFlagBは、次の順序で導出される: 1. 8.5.2.2節に規定されるマージモードのルマ動きベクトルの導出処理であり、ルマ位置( xCb, yCb )、変数 cbWidth および cbHeight を入力として呼び出され、出力は、ルマ動きベクトル mvL0[ 0 ][ 0 ], mvL1[ 0 ][ 0 ]、参照インデックス refIdxL0、 refIdxL1、予測リスト利用フラグpredFlagL0[ 0 ][ 0 ]およびpredFlagL1[ 0 ][ 0 ]、バイ予測重みインデックスbcwIdx、およびマージ候補リストmergeCandListである。 2. merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ]とmerge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb]を用いて、三角形パーティション0と1のマージ・インデックスである変数mとnを以下のように導出する: m = merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ] (8-475) n = merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ] + ( merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ] >= m ) ? 1 : 0 (8-476) 3. refIdxL0MとrefIdxL1M、predFlagL0MとpredFlagL1M、mvL0MとmvL1Mを、マージ候補リストmergeCandList ( M = mergeCandList[ m ] ) の位置mのマージ候補Mの参照インデックス、予測リスト利用フラグ、動きベクトルとする。 4. 変数 X は ( m & 0x01 ) に等しく設定される。 5. predFlagLXM が 0 に等しいとき、X は ( 1 - X ) に等しく設定される。 6. 以下が適用される: mvA[ 0 ] = mvLXM[ 0 ] (8-477) mvA[ 1 ] = mvLXM[ 1 ] (8-478) refIdxA = refIdxLXM (8-479) predListFlagA = X (8-480) 7. refIdxL0NとrefIdxL1N、predFlagL0NとpredFlagL1N、mvL0NとmvL1Nを、マージ候補リストmergeCandList ( N = mergeCandList[ n ] ) の位置nのマージ候補Nの参照インデックス、予測リスト利用フラグ、動きベクトルとする。 8. 変数Xは( n & 0x01 )に等しく設定される。 9. predFlagLXN が 0 のとき、X は ( 1 - X ) に等しく設定される。 10. 以下が適用される: mvB[ 0 ] = mvLXN[ 0 ] (8-481) mvB[ 1 ] = mvLXN[ 1 ] (8-482) refIdxB = refIdxLXN (8-483) predListFlagB = X (8-484) ) イ 引用発明1 ここで、上記ア(ウ)~(カ)は用語の説明であるところ、上記ア(イ)のとおり、上記ア(キ)は構文要素をデコードされたサンプルへマップする方法であって、「マージトライアングルモードのルマ動きベクトルの導出処理」における一連の処理として行われるものである。 そして、上記アの摘記事項を総合すると、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されている。 なお、各構成の末尾の()内に、引用文献1における記載箇所を示した。 a この標準規格が使用される主な応用分野としては、特に、超高精細ビデオ(例:Rec. ITU-R BT.2100 で規定されている 3840×2160 または 7620×4320 の画像解像度と 10 ビットまたは 12 ビットのビット深度)、高ダイナミックレンジおよび広色域のビデオ(例:Rec. ITU-R BT.2100 で規定されている知覚量子化またはハイブリッドログガンマ転送特性)、が挙げられ、さらに、これまでのビデオコーディング標準規格で一般的に対処されてきたアプリケーションも含まれ、(ア(ア)) b ビットストリームから構文要素を解析し、デコーディング処理では前記構文要素をデコードされたサンプルへマップする方法であって、(ア(イ)) c 前記ビットストリームはビットシーケンスであり、符号化された画像と関連データの表現を形成し、1つ以上の符号化ビデオシーケンス(CVSs)を形成し、(ア(ウ)) d 前記ビットストリームから構文要素を解析する処理において、現在のルマ符号化ブロックの左上サンプルのルマ位置( xCb, yCb )に基づくmerge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ]とmerge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ]を用いて、(ア(イ)、ア(オ)、ア(キ)) e 前記構文要素をデコードされたサンプルへマップする方法であるデコーディング処理において、符号化ユニット内の予測サンプルの生成に三角形状ベースの動き補償を使用するかどうかを指定する変数MergeTriangleFlagが1に等しいとき、以下の処理e-1、e-2、e-4、e-6、e-8、e-10が実行され、(ア(イ)、ア(カ)、ア(キ)) f 前記符号化ユニットはルマサンプルの符号化ブロックであり、(ア(エ)) g 前記merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ]と前記merge_triangle_idx1[ xCb][ yCb ]とは、それぞれ、左上サンプルのルマ位置が( xCb, yCb )であるルマ符号化ブロックの三角形パーティション0のマージ・インデックス、三角形パーティション1のマージ・インデックスに対応し、(ア(キ)) e-1 マージモードのルマ動きベクトルの導出処理に基づいて、マージ候補リストmergeCandListを出力し、当該マージ候補リストmergeCandListにおける、位置m( mergeCandList[ m ] )には動きベクトルmvL0MとmvL1Mとを有し、位置n( mergeCandList[ n ] )には動きベクトルmvL0NとmvL1Nとを有し、 (ア(キ)の「1.」「3.」「7.」) e-2 前記merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ]と前記merge_triangle_idx1[xCb ][ yCb ]を用いて、三角形パーティション0と1のマージ・インデックスである変数mとnを以下のように導出し、 m = merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ] n = merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ] + ( merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ] >= m ) ? 1 : 0 (ア(キ)の「2.」) e-4 変数 X は ( m & 0x01 ) に等しく設定され、(ア(キ)の「4.」) e-6 以下が適用され、 mvA[ 0 ] = mvLXM[ 0 ]、mvA[ 1 ] = mvLXM[ 1 ] (ア(キ)の「6.」) e-8 変数Xは( n & 0x01 )に等しく設定され、(ア(キ)の「8.」) e-10 以下が適用される、 mvB[ 0 ] = mvLXN[ 0 ]、mvB[ 1 ] = mvLXN[ 1 ] (ア(キ)の「10.」) b 方法。 (3-2) 引用文献2、引用発明2 ア 引用文献2に記載された事項 当審から通知した最後の拒絶理由に引用された、本願優先日前に頒布された刊行物である国際公開第2019/147910号(以下、「引用文献2」という。)には、次の事項が記載されている。 (ア)「1 Limitations regarding the selection of reference samples used to derive the linear model parameters 1.1 Limitations regarding the selection of reference samples used to derive the LIC parameters According to a first non-limiting example, a Local Illumination Compensation (LIC) based on a linear model is used to compensate for illumination changes between a picture being encoded and its reference pictures, using a scaling factor a and an offset b. It is enabled or disabled adaptively for each inter-mode coded coding unit (CU). When LIC applies for a CU, a mean square error (MSE) method is employed to derive the parameters a and b by using the neighbouring samples of the current CU and their corresponding reference samples. More specifically, the neighbouring samples of the CU (current blk on FIG. 2) and the corresponding samples (identified by motion information MV of the current CU or sub-CU or ref blk on FIG. 2) in the reference picture are used.」(7頁10行目~同22行目) (当審仮訳:1. 線形モデルパラメータを導出するために使用される参照サンプルの選択に関する制限 1.1 LICパラメータを導出するために使用される参照サンプルの選択に関する制限 第一の非限定的な例によれば、線形モデルに基づくLocal Illumination Compensation(LIC)を使って、符号化対象のピクチャとその参照ピクチャとの間の輝度変化を、正規化係数a及びオフセットbを用いて補償するために使用される。インターモードで符号化される符号化ユニット(CU)の各々に適応させて有効化又は無効化される。LICがあるCUに適用される場合、平均二乗誤差(MSE)方式が利用されて、対象CUの隣接サンプルとそれらに対応する参照サンプルを使ってパラメータa及びbを導出する。より具体的には、参照ピクチャの中のCU(図2のcurrent blk)の隣接サンプルと対応するサンプル(対象CU若しくはsub-CU又は図2のref blkの動き情報MVにより特定される)が使用される。) (イ)「e) Samples sets are sub-optimal in case of non-rectangular PUs: In case of non-rectangular predictions, the CU prediction is composed of two non-rectangular predictions (PU) as depicted in FIG. 5Error! Reference source not found. example.」(10頁6行目~同8行目) (当審仮訳:e)非長方形PUの場合、サンプルセットは最適ではない: 非長方形予測の場合、CU予測は図5の例に示されているように、2つの非長方形予測(PU)で構成される。) (ウ)「2.6 Sixth embodiment adapted to non-rectangular case The sixth embodiment comprises selecting samples which are spatially contiguous to a PU triangle for deriving the LIC parameters in case of triangle prediction. A variant of the sixth embodiment comprises selecting samples which are spatially contiguous to a PU triangle for deriving the LIC parameters according to triangle partition orientation. A variant of the sixth embodiment comprises coding/decoding 2 IC flags, one for each dimension of the block in case of triangle prediction. Advantageously, this embodiment allows to optimize samples sets in case of triangular CUs by selecting spatially closed samples. In case of triangle shape prediction unit (see FIG. 6Error! Reference source not found.) the samples sets are modified as follows: - Only the samples which are spatially contiguous to the PU triangle are used to derive the LIC parameters. For example, in case of triangle configuration of FIG. 6Error! Reference source not found. (top-left) one uses only“top-samples” set for triangle“a”(N=NT) and only“left-samples” set for the triangle“b”(N=NL). In case of triangle configuration of FIG. 6Error! Reference source not found. (bottom-left) one uses both“top-samples” and“left-samples” sets for triangle“c” and IC-flag is inferred to be false for the triangle“d”. - In a variant, two IC-flags are coded, one for each PU. In case of triangle“d”, no IC-flag is coded. The same policy may apply for the 4 non-rectangular partitioning of FIG. 5Error! Reference source not found. top-right, where only the samples pertaining to the dimension where PU size and CU size are the same are kept. It means that the non-rectangular PU partitioning 3 and 5 will have same sample sets as PU triangles of 1 , and the non-rectangular PU partitioning 4 and 6 will have same sample sets as PU triangles of 2. In a variant, the two sample sets are composed of samples which are contiguous to the non-rectangular PUs only. According to 2 IC flags variant, entropy coding and entropy decoding are also modified so that LIC parameter flags are coded for CUs not using 2 flags.」(17頁27行目~18頁23行目) (当審仮訳:2.6 非長方形の場合に適応された第六の実施形態 第六の実施形態は、三角形予測の場合にLICパラメータを導出するためにPU三角形に空間的に連続するサンプルを選択することを含む。第六の実施形態のある変形型は、三角形の分割方向に応じてLICパラメータを導出するためにPU三角形に空間的に連続するサンプルを選択することを含む。 第六の実施形態の変形型は、三角形予測の場合にブロックの各寸法につき1つである2つのIC-フラグを符号化/復号することを含む。 有利な点として、この実施形態では、三角形CUの場合に、空間的に閉じたサンプルを選択することによってサンプルセットを最適化できる。 三角形の予測ユニットの場合(図6参照)、サンプルセットは以下のように変更される: -PU三角形に空間的に連続するサンプルのみを使ってLICパラメータを導出する。例えば、図6(上-左)の三角形の構成の場合、三角形「a」(N=NT)について「上側サンプル」セットのみ、及び三角形「b」(N=NL)について「左側サンプル」セットのみを使用する。図6(下-左)の三角形の構成の場合、三角形「c」について「上側サンプル」と「左側サンプル」の両方を使用し、三角形「d」についてIC-フラグはfalseと推定される。 -ある変形型において、各PUにつき1つである2つのIC-フラグが符号化される。三角形「d」の場合、IC-フラグは符号化されない。 同じ方策が図5上-右の4つの非長方形分割にも当てはめられてよく、この場合、PUサイズとCUサイズが同じである寸法に関するサンプルのみが保持される。これは、非長方形のPU分割3及び5が1のPU三角形と同じサンプルセットを有し、非長方形のPU分割4及び6は2のPU三角形と同じサンプルセットを有することを意味する。 ある変形型において、2つのサンプルセットは、非長方形のPUのみに連続するサンプルで構成される。 2つのIC-フラグの変形型によれば、エントロピ符号化及びエントロピ復号もまた、2つのフラグを使用しないCUについて、LICパラメータフラグが符号化されるように変更される。) (エ)「Various methods and other aspects described in this application can be used to modify modules, for example, the motion compensation (170, 275), motion estimation (175), entropy coding, intra (160,260) and/or decoding modules (145, 230), of a video encoder 100 and decoder 200 as shown in FIG. 17 and FIG. 18. ・・・」(28頁17行目~同20行目) (当審仮訳:本願に記載の各種の方法及びその他の態様は例えば、図17及び図18に示されるように、ビデオエンコーダ100及びデコーダ200の動き補償(170、275)、動き推定(175)、エントロピ符号化、イントラ予測(160、260)及び/又は復号モジュール(145、230)等のモジュールを変更するために使用できる。・・・) (オ) 「FIG. 17 illustrates an encoder 100. Variations of this encoder 100 are contemplated, but the encoder 100 is described below for purposes of clarity without describing all expected variations. Before being encoded, the video sequence may go through pre-encoding processing (101), for example, applying a color transform to the input color picture (e.g., conversion from RGB 4:4:4 to YCbCr 4:2:0), or performing a remapping of the input picture components in order to get a signal distribution more resilient to compression (for instance using a histogram equalization of one of the color components). Metadata can be associated with the preprocessing, and attached to the bitstream. In the encoder 100, a picture is encoded by the encoder elements as described below. The picture to be encoded is partitioned (102) and processed in units of, for example, CUs. Each unit is encoded using, for example, either an intra or inter mode. When a unit is encoded in an intra mode, it performs intra prediction (160). In an inter mode, motion estimation (175) and compensation (170) are performed. The encoder decides (105) which one of the intra mode or inter mode to use for encoding the unit, and indicates the intra/inter decision by, for example, a prediction mode flag. Prediction residuals are calculated, for example, by subtracting (110) the predicted block from the original image block. The prediction residuals are then transformed (125) and quantized (130). The quantized transform coefficients, as well as motion vectors and other syntax elements, are entropy coded (145) to output a bitstream. The encoder can skip the transform and apply quantization directly to the non-transformed residual signal. The encoder can bypass both transform and quantization, i.e., the residual is coded directly without the application of the transform or quantization processes. The encoder decodes an encoded block to provide a reference for further predictions. The quantized transform coefficients are de-quantized (140) and inverse transformed (150) to decode prediction residuals. Combining (155) the decoded prediction residuals and the predicted block, an image block is reconstructed. In-loop filters (165) are applied to the reconstructed picture to perform, for example, deblocking/SAO (Sample Adaptive Offset) filtering to reduce encoding artifacts. The filtered image is stored at a reference picture buffer (180). 」(28頁27行目~29頁23行目) (当審仮訳: 図17は、エンコーダ100を示す。このエンコーダ100の変形型が想定されるが、エンコーダ100は明瞭にすることを目的として以下に説明されており、必ずしも予想されるすべての変形型が説明されているわけではない。 符号化の前に、映像シーケンスには例えば入力されたカラーピクチャの色変換(例えば、RGB 4:4:4からYCbCr 4:2:0への変換)の適用又は入力されたピクチャ成分のリマッピングの実行などの符号化前処理(101)が行われて、信号分布をより柔軟に圧縮できるように(例えば、色成分の1つのヒストグラム平坦化を用いる)してよい。メタデータを前処理に関連付け、ビットストリームに取り付けることができる。 エンコーダ100において、ピクチャは後述のようにエンコーダ要素により符号化される。符号化対象のピクチャは分割され(102)、例えばCUのユニットで処理される。各ユニットは、例えばイントラ又はインターモードの何れかを使って符号化される。あるユニットがイントラモードで符号化される場合、これはイントラ予測(160)を実行する。インターモードでは、動き予測(175)及び補償(170)が実行される。エンコーダは、イントラモード又はインターモードのどちらをユニットの符号化に使用するかを決定し(105)、例えば予測モードフラグによりイントラ/インターの決定を示す。予測残差は、例えば予測ブロックを原画像ブロックから差し引く(110)ことによって計算される。 すると、予測残差は変換(125)され、量子化(130)される。量子化された変換係数のほか、動きベクトル及びその他のシンタックス要素はエントロピ符号化(145)されてビットストリームが出力される。エンコーダは、変換をスキップして、変換されていない残差信号に量子化を直接適用できる。エンコーダは、変換と量子化の両方をバイパスでき、すなわち、残差は、変換又は量子化工程を適用せずに直接コード化される。 エンコーダは、符号化されたブロックを復号して、その後の予測のための参照を提供する。量子化された変換係数は逆量子化(140)され、逆変換(150)されて、予測残差が復号される。復号された予測残差と予測ブロックが組み合わされ(155)、画像ブロックが再構成される。ループ内フィルタ(165)が再構成されたピクチャに適用され、例えば非ブロック化/SAO(Sample Adaptive Offset)フィルタ処理が実行されて、符号化アーチファクトが低減化される。フィルタ処理後の画像は、参照ピクチャバッファ(180)に記憶される。) (カ)「FIG. 18 illustrates a block diagram of a video decoder 200. In the decoder 200, a bitstream is decoded by the decoder elements as described below. Video decoder 200 generally performs a decoding pass reciprocal to the encoding pass as described in FIG. 17. The encoder 100 also generally performs video decoding as part of encoding video data. In particular, the input of the decoder includes a video bitstream, which can be generated by video encoder 100. The bitstream is first entropy decoded (230) to obtain transform coefficients, motion vectors, and other coded information. The picture partition information indicates how the picture is partitioned. The decoder may therefore divide (235) the picture according to the decoded picture partitioning information. The transform coefficients are dequantized (240) and inverse transformed (250) to decode the prediction residuals. Combining (255) the decoded prediction residuals and the predicted block, an image block is reconstructed. The predicted block can be obtained (270) from intra prediction (260) or motion-compensated prediction (i.e., inter prediction) (275). In-loop filters (265) are applied to the reconstructed image. The filtered image is stored at a reference picture buffer (280). The decoded picture can further go through post-decoding processing (285), for example, an inverse color transform (e.g. conversion from YCbCr 4:2:0 to RGB 4:4:4) or an inverse remapping performing the inverse of the remapping process performed in the pre-encoding processing (101). The post-decoding processing can use metadata derived in the pre-encoding processing and signaled in the bitstream.」(29頁24行目~30頁7行目) (当審仮訳:図18は、ビデオデコーダ200のブロック図を示す。デコーダ200において、ビットストリームは後述のようにデコーダ要素により復号される。ビデオデコーダ200は一般に、図17に示される符号化パスの逆の復号パスを実行する。エンコーダ100もまた一般に、映像データの符号化の一部として映像復号も行う。 特に、デコーダの入力には映像ビットストリームが含まれ、これはビデオエンコーダ100により生成できる。ビットストリームはまず、エントロピ復号(230)されて、変換係数、動きベクトル、及びその他の符号化情報が得られる。ピクチャ分割情報は、ピクチャがどのように分割されるかを示す。したがって、デコーダは復号されたピクチャ分割情報に応じてピクチャを分割する(235)。変換係数は、逆量子化(240)され、逆変換(250)されて、予測残差が復号される。復号された予測残差と予測されたブロックを組み合わせる(255)ことで、画像ブロックが再構成される。予測ブロックは、イントラ予測(260)又は動き補償予測(すなわち、インター予測)(275)から得る(270)ことができる。ループ内フィルタ(265)が再構成された画像に適用される。フィルタ処理された画像は、参照ピクチャバッファ(280)に保存される。 復号されたピクチャにはさらに、復号後処理(285)、例えば逆色変換(例えば、YCbCr 4:2:0からRGB 4:4:4への変換)又は、符号化前処理(101)で行われたリマッピングプロセスの逆を実行する逆リマッピングを行うことができる。復号後処理は、符号化前処理の中で導出され、ビットストリーム内で信号化されたメタデータを使用できる。) (キ)「 [図:0001435465000002.jpg] 」 (ク)「 [図:0001435465000003.jpg] 」 (ケ)「 [図:0001435465000004.jpg] 」 イ 引用文献2の記載から導出される事項 (ア) 上記ア(カ)より、ビデオデコーダ200において、ビットストリームはデコーダ要素により復号されるところ、デコーダの入力には映像ビットストリームが含まれ、デコーダは、復号されたピクチャの分割情報に応じてピクチャを分割(235)することから、ビデオデコーダ200に入力される映像ビットストリームは、ピクチャを含むといえる。 そうすると、ビデオデコーダ200は、ピクチャを含む映像ビットストリームを取得しているといえる。 (イ) 「CU」は、上記ア(ア)のとおり、符号化ユニットのことであるところ、図2のcurrent blk(現在のブロック)であり、上記図2から現在のピクチャ(current picture)の一部がcurrent blkであることが看取でき、さらに、上記ア(オ)から、現在のピクチャを複数の符号化ユニット(CU)に分割しているといえる。 (ウ) 図5上-右の4つの非長方形分割(参照番号3~6)は、対角線ではない線に沿って分割されていると看取できる。 上記ア(イ)によれば、図5上-右にはピクチャを分割した複数の符号化ユニット(CU)をさらに分割して非長方形予測ユニット(PU)を得ることが記載されている。 ここで、符号化ユニット(CU)を分割する例として、上記ア(ク)のとおり図5上の6つの分割(参照番号1~6)が例示されているから、符号化ユニット(CU)の分割として、図5上-右の4つの非長方形分割(参照番号3~6)のいずれかを採用する場合が含まれるといえる。 したがって、複数の符号化ユニット(CU)の少なくとも1つは、対角線ではない線に沿って、2つの非長方形予測ユニット、にさらに分割されているといえる。 (エ) 上記ア(ウ)記載の「同じ方策」は、該「同じ方策」が記載されている段落より前段に記載された三角形の予測ユニットの場合(図6参照)の方策と同じ方策を指し、具体的には、「PU三角形に空間的に連続するサンプルのみを使ってLICパラメータを導出する。例えば、図6(上-左)の三角形の構成の場合、三角形「a」(N=NT)について「上側サンプル」セットのみ、及び三角形「b」(N=NL)について「左側サンプル」セットのみを使用する。図6(下-左)の三角形の構成の場合、三角形「c」について「上側サンプル」と「左側サンプル」の両方を使用し、三角形「d」についてIC-フラグはfalseと推定される。」との方策といえる。 (オ) 上記ア(エ)によれば、上記ア(ウ)の処理がビデオデコーダ200に適用されるといえる。 ウ 引用発明2 上記ア、イを総合すると、引用文献2には次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されている。 ピクチャを含む映像ビットストリームを取得し、 前記ピクチャを複数の符号化ユニット(CU)に分割し、 複数の符号化ユニットの少なくとも1つは、対角線ではない線に沿って、一つのCUを2つの非長方形予測ユニット(PU)、にさらに分割されるものであって、 三角形CUの場合に、空間的に閉じたサンプルを選択することによってサンプルセットを最適化でき、 PU三角形に空間的に連続するサンプルのみを使ってLICパラメータを導出し、 図6(上-左)の三角形の構成の場合、三角形「a」(N=NT)について「上側サンプル」セットのみ、及び三角形「b」(N=NL)について「左側サンプル」セットのみを使用し、 図6(下-左)の三角形の構成の場合、三角形「c」について「上側サンプル」と「左側サンプル」の両方を使用し、三角形「d」についてIC-フラグはfalseと推定する、方策が図5上-右の4つの非長方形分割にも当てはめられてよく、この場合、PUサイズとCUサイズが同じである寸法に関するサンプルのみが保持される、 ビデオデコーダ200。 (3-3)引用文献3、引用発明3 ア 引用文献3に記載された事項 当審から通知した最後の拒絶理由に引用された、本願優先日前に頒布された刊行物であるNing Yan, et al., Diagonal Motion Partitions For Inter Prediction In HEVC,2016-11-27,IEEE(以下、「引用文献3」という。)には、次の事項が記載されている。 (ア) 「I. INTRODUCTION ・・・ Although AMP introduces flexibility in motion partitions, it still requires the partition boundaries be either horizontal or vertical. However, in natural video sequences, the boundaries of different objects (may have different motions) are much more irregular. ・・・ II. DIAGONAL MOTION PARTITIONS In view of the problem of oblique boundaries, we propose a diagonal motion partitioning scheme and modify the calculation of SAD and Hadamard transform. A weighting method is used for the pixels along the boundaries. The position of AMVP and merge candidates is also adjusted. A. Proposed Diagonal Partition Modes The proposed 14 diagonal motion partition modes, as depicted in Fig.2, are derived from the currently adopted partition modes in HEVC. SIZE_DIAG_RT and SIZE_DIAG_LT are derived from the partition mode SIZE_2N×2N by splitting a PU of SIZE_2N×2N into two parts along the diagonal boundary. Similarly, SIZE_UP_RT, SIZE_DOWN_RH, SIZE_UP_LT, and SIZE_DOWN_LH are based on SIZE_2N×N, and SIZE_LEFT_TH, SIZE_RIGHT_RT, SIZE_LEFT_LT, and SIZE_RIGHT_TH are based on SIZE_N×2N. Taking SIZE_UP_RT for example. For the SIZE_2N×N partition mode, the first PU is split by a straight line along the main diagonal, and then we look the left-top triangle area as a PU, and the rest area of the CU as another PU. To increase the possibility of matching object boundaries, SIZE_MID_RQ, SIZE_MID_LQ,SIZE_MID_BQ, and SIZE_MID_TQ are included. ・・・ C. Merge and AMVP Candidates for DMP A motion vector competition (MVC) scheme is introduced in HEVC to select one candidate among a given candidate set containing both spatial and temporal motion candidates [8].As depicted in Fig.3, A0, A1, B0, B1, and B2 are five spatial candidates. TBR and TCT are two temporal candidates. In the design of DMP scheme, the position of AMVP and merge candidates is adjusted based on the shape of PUs. Taking SIZE_DIAG_RT for example, as illustrated in Fig.4. For PU0 (depicted in Fig.4 (a)), the position of left and top spatial candidates is the same with the rectangular one, while the temporal candidates are translated in the direction of left-top. TBR is mapped to the right-bottom of PU0 and TCT is mapped to the center of PU0. While for PU1(depicted in Fig.4(b)), the position of A0, A1 , B0, B1 , B2, and TBR stays the same with the rectangular PU. TCT is mapped to the center of triangular PU1. As for other DMP modes, similar method is used to map the candidates from the rectangular block to the diagonal.」(1頁左欄17行目~3頁右欄3行目) (当審仮訳:I. はじめに ・・・ AMP はモーションパーティションに柔軟性をもたらすが、パーティション境界は依然として水平または垂直のいずれかである必要がある。しかし、自然なビデオシーケンスでは、異なるオブジェクト(異なるモーションを持つ場合がある)の境界ははるかに不規則である。 ・・・ II. 対角モーションパーティション 斜め境界の問題を考慮し、対角モーションパーティション方式を提案し、SAD とアダマール変換の計算方法を変更する。境界に沿ったピクセルには重み付け法が使用される。AMVP とマージ候補の位置も調整される。 A. 提案される対角パーティションモード 図2に示すように、提案される14種類の対角モーションパーティションモードは、現在 HEVC で採用されているパーティションモードから派生したものである。SIZE_DIAG_RTとSIZE_DIAG_LTは、SIZE_2N×2NのPUを対角線に沿って2つに分割することで、パーティションモードSIZE_2N×2Nから導出される。同様に、SIZE_UP_RT、SIZE_DOWN_RH、SIZE_UP_LT、およびSIZE_DOWN_LHはSIZE_2N×Nに基づき、SIZE_LEFT_TH、SIZE_RIGHT_RT、SIZE_LEFT_LT、およびSIZE_RIGHT_THはSIZE_N×2Nに基づく。SIZE_UP_RTを例に挙げる。SIZE_2N×Nのパーティションモードでは、最初のPUは主対角線に沿って直線で分割され、左上の三角形の領域をPUとして、CUの残りの領域を別のPUとして扱う。オブジェクト境界の一致可能性を高めるため、SIZE_MID_RQ、SIZE_MID_LQ、SIZE_MID_BQ、および SIZE_MID_TQ が追加される。 ・・・ C. DMP におけるマージと AMVP候補 HEVCでは、動きベクトル競合 (MVC) 方式が導入され、空間的および時間的動き候補の両方を含む候補セットから1つの候補を選択する [8]。図3 に示すように、A0、A1、B0、B1、B2は5つの空間的候補であり、TBRとTCTは2つの時間的候補である。 DMP方式の設計では、AMVPとマージ候補の位置はPUの形状に基づいて調整される。図4に示すように、SIZE_DIAG_RTを例に挙げる。PU0(図4(a)に示す)の場合、左と上の空間候補の位置は長方形の候補と同じであるが、時間候補は左上の方向に移動される。TBRはPU0の右下にマッピングされ、TCTはPU0の中心にマッピングされる。一方、PU1(図4(b)に示す)の場合、A0、A1、B0、B1、B2、およびTBRの位置は長方形PUと同じままである。TCTは三角形のPU1の中心にマッピングされる。他のDMPモードと同様に、同様の方法を使用して、長方形ブロックから対角線に候補をマッピングする。) (イ) 「III. EXPERIMENTS ・・・ B. Results and Analysis ・・・ Fig. 5 shows the partitions for the 22th frame of RaceHorses832×480 sequence at QP 37. It can be observed that the diagonal prediction blocks are mostly located at the area with oblique edges and/or rich motions, such as the boundaries of the men and the horses. It visually confirms that the proposed DMP technique can better deal with rich motion and oblique boundaries. As shown in Table I, the DMP technique brings negligible complexity increase at the decoder side. However, the encoding time increases significantly. An important issue to address is the complexity of partition mode decision at the encoder side. Further work is needed to reduce the encoding time, such as developing an efficient fast mode decision algorithm and/or simplifying the implementation of motion estimation.」(3頁右欄4行目~4頁左欄20行目) (当審仮訳:III. 実験 ・・・ B. 結果と分析 ・・・ 図5は、RaceHorses832×480シーケンスの22フレーム目(QP 37)の分割結果を示す。対角予測ブロックは、人物と馬の境界など、斜めのエッジや動きの激しい領域に多く配置されていることがわかる。これは、提案するDMP技術が動きの激しい境界や斜めの境界をより適切に処理できることを視覚的に確認する。 表Iに示すように、DMP技術はデコーダ側の計算量の増加はごくわずかである。しかし、エンコード時間は大幅に増加する。重要な課題は、エンコーダ側での分割モード決定の複雑さである。エンコード時間を短縮するには、効率的な高速モード決定アルゴリズムの開発や動き推定の実装の簡素化など、さらなる検討が必要である。) (ウ) 「 [図:0001435465000005.jpg] 」 (エ) 「 [図:0001435465000006.jpg] 」 (オ) 「 [図:0001435465000007.jpg] 」 (カ) 「 [図:0001435465000008.jpg] 」 イ 引用文献3の記載から導出される事項 (ア) 図5とその説明によれば、対角線である線に沿って分割されたSIZE_DIAG_RTとSIZE_DIAG_LTに限らず、複数種類のモーションパーティションモードが混在して適用されていることが看取できる。 (イ) 上記ア(ア)のとおり、自然なビデオシーケンスでは、異なるオブジェクトの境界ははるかに不規則であるところ、図5のとおり、複数種類のモーションパーティションモードを混在させることで当該境界をより適切に処理できるのであるから、SIZE_DIAG_RTとSIZE_DIAG_LT以外のものにおいても、SIZE_DIAG_RTとSIZE_DIAG_LTと同様の予測処理を行っているといえる。 ウ 引用発明3 上記ア、イを総合すると、引用文献3には次の発明(以下、「引用発明3」という。)が記載されている。 AMP はモーションパーティションに柔軟性をもたらすが、パーティション境界は依然として水平または垂直のいずれかである必要があるところ、自然なビデオシーケンスでは、異なるオブジェクトの境界ははるかに不規則であり、 オブジェクト境界の一致可能性を高めるため、SIZE_MID_RQ、SIZE_MID_LQ、SIZE_MID_BQ、および SIZE_MID_TQ が追加され、 DMP方式の設計では、AMVPとマージ候補の位置はPUの形状に基づいて調整され、PU0(図4(a)に示す)の場合、左と上の空間候補の位置は長方形の候補と同じであるが、時間候補は左上の方向に移動され、 TBRはPU0の右下にマッピングされ、TCTはPU0の中心にマッピングされる一方、PU1(図4(b)に示す)の場合、A0、A1、B0、B1、B2、およびTBRの位置は長方形PUと同じままであり、TCTは三角形のPU1の中心にマッピングされ、他のDMPモードと同様に、同様の方法を使用して、長方形ブロックから対角線に候補をマッピングし、 対角予測ブロックは、人物と馬の境界など、斜めのエッジや動きの激しい領域に多く配置され、提案するDMP技術が動きの激しい境界や斜めの境界をより適切に処理でき、対角線である線に沿って分割されたSIZE_DIAG_RTとSIZE_DIAG_LTに限らず複数種類のモーションパーティションモードが混在して適用され、同様の予測処理を行う、 方法。 (4) 対比及び判断 (4-1)本件補正発明と引用発明1を対比すると、次のことがいえる。 ア 構成Aについて 構成bの「ビットストリーム」は、構成cのとおり「符号化ビデオシーケンス(CVSs)」であって、「符号化された画像と関連データの表現を形成」するものであるところ、画像はピクチャといえるから、構成cの「符号化された画像」「を形成」する「ビットストリーム」は構成Aの「ビデオピクチャ」に相当する。 そして、引用発明1の構成bのとおりデコーディング処理で扱う構文要素はビットストリームを解析したものであるから、引用発明1は構文要素を解析するためにビットストリームを取得しているといえる。 そうすると、構成bの「ビットストリーム」を取得していることは、構成Aの「ビデオピクチャを取得」することに相当する。 イ 構成Bについて 「ビデオピクチャ」を分割して所定サイズの「符号化ブロック」(符号化ユニット(CU))を複数生成することは技術常識であるから、構成dの「現在のルマ符号化ブロック」は、構成bの「デコーディング処理」において構成cの「符号化された画像」「を形成」する「ビットストリーム」を分割したブロックの1つである。 そうすると、上記分割により複数生成された、構成dの「ルマ符号化ブロック」は、構成Bの「複数の符号化ユニット(CU)」に相当する。 よって、「ルマ符号化ブロック」を複数生成するために構成cの「符号化された画像」「を形成」する「ビットストリーム」を分割することは、構成Bの「ビデオピクチャを複数の符号化ユニット(CU)に分割」することに相当する。 ウ 構成Cについて 構成dの「現在のルマ符号化ブロック」は、上記イのとおり、構成cの「符号化された画像」「を形成」する「ビットストリーム」を分割して得られた複数の「ルマ符号化ブロック」の1つであるから、構成dの「現在のルマ符号化ブロック」は、構成Cの「複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つ」に相当する。 そして、構成gの「三角形パーティション0」と「三角形パーティション1」は、その形状が「三角形」であること、及び、構成gのようにマージ・インデックスに対応付けられることから、構成eの「符号化ユニット内の予測サンプルの生成に」「動き補償を使用する」ための「三角形状」といえる。 三角形は幾何学的な形状であるところ、引用発明1の当該「三角形パーティション0」と「三角形パーティション1」は、それぞれが「符号化ユニット内の予測サンプルの生成」のための「動き補償」に「使用」される「三角形状」の「パーティション」であるから、当該「三角形パーティション0」と「三角形パーティション1」は、対角線に沿って分割された幾何学的な形状である予測ユニットといえる。 ここで、当該「三角形パーティション0」と「三角形パーティション1」を分割する対角線と、構成Cの「対角線ではない線」は、一本の線である点で共通する。 そうすると、引用発明1における、「現在のルマ符号化ブロック」は、対角線に沿って、当該「三角形パーティション0」及び「三角形パーティション1」にさらに分割されることと、構成Cの、「複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つは、対角線ではない線に沿って、少なくとも1つの幾何学的形状予測ユニット(PU)を含む2つのPU、第1PUおよび第2PU、にさらに分割され」ることは、複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つは、一本の線に沿って、少なくとも1つの幾何学的な形状予測ユニット(PU)を含む2つのPU、第1PUおよび第2PU、にさらに分割され、る点で共通する。 エ 構成Dについて 構成e-2「三角形パーティション0」及び「三角形パーティション1」は、符号化ユニット(CU)を分割したものであるところ、該「三角形パーティション0」及び「三角形パーティション1」で構成される符号化ユニット(CU)は、「複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つ」といえる。 構成eのとおり、構成e-1、e-2、e-4、e-6、e-8、e-10の処理が実行されることにより、予測サンプルを生成するから、当該処理は予測モードといえる。 さらに、三角形は幾何学的な形状の一種であるところ、該構成e-2のとおり、構成e-1、e-2、e-4、e-6、e-8、e-10の処理は、「三角形パーティション0」及び「三角形パーティション1」に係る処理であるから、該処理は、幾何学的予測モードであるといえる。 したがって、該「三角形パーティション0」及び「三角形パーティション1」に構成e-1、e-2、e-4、e-6、e-8、e-10の処理がなされることは、構成Dの「複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つは幾何学的予測モードであ」ることに相当する。 オ 構成E、Fについて 構成e-1の「マージモードのルマ動きベクトルの導出処理」は、構成eのとおり予測サンプルを生成するために実行する処理であるから、当該予測サンプルを生成するための予測は「レギュラーマージ予測」といえる。 そして、構成e-1のとおり「マージモードのルマ動きベクトルの導出処理」は、「マージ候補リストmergeCandList」を出力するものであるから、「レギュラーマージ予測のためのマージリスト構築プロセス」である。 構成e-1の動きベクトルmvL0MとmvL0Nは構成Fの「List0MV」、構成e-1の動きベクトルmvL1MとmvL1Nは構成Fの「List1MV」に、それぞれ相当する。 構成e-1の動きベクトルmvL0M、mvL0N、mvL1M及びmvL1Nは、構成e-1の「マージ候補リストmergeCandList」に含まれる動きベクトルであるから、構成e-1の「マージ候補リストmergeCandList」は構成Eの「複数の候補を含む第1マージリスト」に相当する。 そうすると、構成e-1の動きベクトルmvL0M、mvL0N、mvL1M及びmvL1Nは、構成Fの「複数の前記候補の各々は、List0MVまたはList1MVを含む動きベクトルであ」ることに相当する。 したがって、構成e-1の「マージモードのルマ動きベクトルの導出処理に基づいて、マージ候補リストmergeCandListを出力し、当該マージ候補リストmergeCandListにおける、位置m( mergeCandList[ m ] )には動きベクトルmvL0MとmvL1Mとを有し、位置n( mergeCandList[ n ] )には動きベクトルmvL0NとmvL1Nとを有」することは、構成E、Fの「レギュラーマージ予測のためのマージリスト構築プロセスに基づいて、複数の候補を含む第1マージリストを構築し、」「複数の前記候補の各々は、List0MVまたはList1MVを含む動きベクトル(MV)であ」ることに相当する。 カ 構成Gについて 構成dの「merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ]」は、構成Gの「第1インデックス」に相当する。 また、構成e-2では、三角形パーティション0のマージ・インデックスである変数mをm = merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ]とし、「マージ候補リストmergeCandListにおける、位置m( mergeCandList[ m ] )には動きベクトルmvL0MとmvL1Mとを有」(構成e-1)し、構成e-6の処理においてはmvLXM(mvL0MあるいはmvL1M)を用いるものであるから、構成e-1の「動きベクトルmvL0MとmvL1M」は構成Gの「前記第1マージ候補リスト」における「前記第1PUの第1候補」に相当する。 したがって、merge_triangle_idx0[ xCb ][ yCb ]に基づく変数mを用いてマージ候補リストmergeCandListにおける動きベクトルmvL0MとmvL1Mを特定することは、構成Gの「第1のインデックスによって前記第1マージ候補リストから前記第1PUの第1候補を検出」することに相当する。 キ 構成Hについて 構成dの「merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ]」は、構成Hの「第2インデックス」に相当する。 また、構成e-2では、三角形パーティション1のマージ・インデックスである変数nをn = merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ] + ( merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ] >= m ) ? 1 : 0とし、「マージ候補リストmergeCandListにおける、位置n( mergeCandList[ n ] )には動きベクトルmvL0NとmvL1Nとを有」(構成e-1)し、構成e-10の処理においてはmvLXN(mvL0NあるいはmvL1N)を用いるものであるから、構成e-1の「動きベクトルmvL0NとmvL1N」は構成Hの「前記第1のマージ候補リスト」における「前記第2PUの第2候補」に相当する。 したがって、merge_triangle_idx1[ xCb ][ yCb ]に基づく変数nを用いてマージ候補リストmergeCandListにおける動きベクトルmvL0NとmvL1Nを特定することは、構成Hの「第2のインデックスによって前記第1マージ候補リストから前記第2PUの第2候補を検出」することに相当する。 ク 構成Iについて 構成e-1の「mvL0M」は構成Iの「X1は0」の値の「第1候補のListX1MV」に相当し、「mvL1M」は構成Iの「X1は1」の値の「第1候補のListX1MV」に相当する。 構成e-4で設定される変数Xに基づいて、構成e-6のmvA[ 0 ] = mvLXM[ 0 ]、mvA[ 1 ] = mvLXM[ 1 ]に適用されるところ、構成e-2のとおりmvLXM はmvL0M 又はmvL1Mであるから、該変数Xは、0又は1であって、バイナリデータといえる。 そして、変数Xによって三角形パーティション0の予測MVであるmvA(mvL0MあるいはmvL1M)が決められるから、構成e-4の「変数X」は構成Iの「第1バイナリ参照リスト指示フラグ」に相当する。 そうすると、変数Xによって決まるmvA[ 0 ]とmvA[ 1 ]は、構成Iの「前記第1PUの第1ユニ予測MV」に相当する。 したがって、構成e-2、e-4、e-6による、0又は1のバイナリデータである変数XによってmvL0M 又はmvL1Mを決定することによりmvAを取得することは、構成Iの「第1バイナリ参照リスト指示フラグによって前記第1候補のListX1MVを決定することにより前記第1PUの第1ユニ予測MVを取得し、X1は0または1の値をとり、前記第1バイナリ参照リスト指示フラグによって示され」ることに相当する。 ケ 構成J、Kについて 構成e-1の「mvL0N」は構成Kの「X2は0」の値の構成Jの「前記第2候補のListX2MV」に相当し、「mvL1N」は構成Kの「X2は1」の値の構成Jの「前記第2候補のListX2MV」に相当する。 構成e-8で設定される変数Xに基づいて、構成e-10のmvB[ 0 ] = mvLXN[ 0 ]、mvB[ 1 ] = mvLXN[ 1 ]に適用されるところ、構成e-2のとおりmvLXNはmvL0N 又はmvL1Nであるから、該変数Xは、0又は1であって、バイナリデータといえる。 そして、変数Xによって三角形パーティション1の予測MVであるmvB(mvL0NあるいはmvL1N)が決められるから、構成e-8の「変数X」は構成Jの「第2バイナリ参照リスト指示フラグ」に相当する。 そうすると、変数Xによって決まるmvA[ 0 ]とmvA[ 1 ]は、構成Jの「前記第2PUの第2ユニ予測MV」に相当する。 したがって、構成e-2、e-8、e-10による、0又は1のバイナリデータである変数XによってmvL0N 又はmvL1Nを決定することによりmvBを取得することは、構成J、Kの「第2バイナリ参照リスト指示フラグによって前記第2候補のListX2MVを決定することにより前記第2PUの第2ユニ予測MVを取得し、X2は0または1の値をとり、前記第2バイナリ参照リスト指示フラグによって示され」ることに相当する。 コ 構成Lについて 三角形は幾何学的な形状であって、上記ウのとおり、構成bの方法は、「現在のルマ符号化ブロック」を「三角形パーティション0」と「三角形パーティション1」に分割するから、「幾何学的分割」をしているといえる。 さらに、構成bの「デコーディング処理」における方法において、構成cのとおり「符号化ビデオシーケンス」を扱うから、構成bの「方法」は、構成Lの「幾何学的分割を用いたビデオ復号化方法」に相当する。 よって、本件補正発明と引用発明1とは、以下の点で一致ないし相違する。 (一致点) A ビデオピクチャを取得し、 B 前記ビデオピクチャを複数の符号化ユニット(CU)に分割し、 C’ 複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つは、一本の線に沿って、少なくとも1つの幾何学的な形状予測ユニット(PU)を含む2つのPU、第1PUおよび第2PU、にさらに分割され、 D 複数の前記符号化ユニットの少なくとも1つは幾何学的予測モードであり、 E レギュラーマージ予測のためのマージリスト構築プロセスに基づいて、複数の候補を含む第1マージリストを構築し、 F 複数の前記候補の各々は、List0MVまたはList1MVを含む動きベクトル(MV)であり、 G 第1インデックスによって前記第1マージリストから前記第1PUの第1候補を検出し、 H 第2インデックスによって前記第1マージリストから前記第2PUの第2候補を検出し、 I 第1バイナリ参照リスト指示フラグによって前記第1候補のListX1MVを決定することにより前記第1PUの第1ユニ予測MVを取得し、X1は0または1の値をとり、前記第1バイナリ参照リスト指示フラグによって示され、 J 第2バイナリ参照リスト指示フラグによって前記第2候補のListX2MVを決定することにより前記第2PUの第2ユニ予測MVを取得し、 K X2は0または1の値をとり、前記第2バイナリ参照リスト指示フラグによって示される、 L 幾何学的分割を用いたビデオ復号化方法。 (相違点) 幾何学的な形状予測ユニット(PU)を得るために、符号化ユニットをさらに分割する一本の線に関して、本願補正発明は「対角線ではない線に沿って」「さらに分割され」た「幾何学的形状予測ユニット(PU)」であるのに対し、引用発明1は「対角線である線に沿って」「さらに分割され」た「幾何学的な形状予測ユニット(PU)」である点で相違する。 (4-2)判断 以下、当該相違点について検討する。 ア 符号化ユニットを分割する線に関しては、上記(3)(3-2)ア(キ)の上段の図のとおり、引用発明2では三角形CU(対角線である線により分割された場合)と非長方形分割(対角線ではない線により分割された場合)が開示されており、三角形CUに対する方策が、非長方形分割に当てはめることが記載されている。 そうすると、符号化ユニットを分割する際に、対角線である線で分割するか対角線ではない線で分割するかは、適宜設定すべきことと認められる。 引用発明1及び引用発明2は、ともに、符号化ユニットを一本の線で二つに分割するものであるから、引用発明1に引用発明2を適用して、「対角線ではない線に沿って」「さらに分割され」た「幾何学的形状予測ユニット(PU)」とすることは、当業者が容易に想到し得ることと認められる。 イ (ア) 引用発明3は「オブジェクト境界の一致可能性を高めるため、SIZE_MID_RQ、SIZE_MID_LQ、SIZE_MID_BQ、および SIZE_MID_TQ が追加され」るものであるところ、該「SIZE_MID_RQ、SIZE_MID_LQ、SIZE_MID_BQ、および SIZE_MID_TQ」は対角線ではない線に沿って分割するものであるから、ピクチャにおけるオブジェクト境界に応じて、対角線ではない線に沿って分割することは、引用発明3によれば、適宜なし得ることと認められる。 (イ) さらに、引用発明3の「対角予測ブロックは、人物と馬の境界など、斜めのエッジや動きの激しい領域に多く配置され、提案するDMP技術が動きの激しい境界や斜めの境界をより適切に処理でき」ることによれば、自然なビデオシーケンスではオブジェクトの境界は不規則であるから、対角線である線で分割する予測ブロックと対角線ではない線で分割する予測ブロックを混在して配置することで、動きの激しい境界や斜めの境界をより適切に処理できるといえる。 ここで、引用発明1の構成aのとおり、構成bの方法は、超高精細ビデオや高ダイナミックレンジおよび広色域のビデオなどのほか、これまでのビデオコーディング標準規格で一般的に対処されてきたアプリケーションにおいて使用されるものであるから、引用発明1は自然なビデオシーケンスに使用されるといえる。 そして、ビデオ符号化方法又はビデオ復号方法において動きの激しいオブジェクトの境界や斜めの境界を適切に処理することは周知課題であるから、オブジェクトの境界が不規則である自然なビデオシーケンスに使用される引用発明1に引用発明3を適用して、「対角線ではない線に沿って」「さらに分割され」た「幾何学的形状予測ユニット(PU)」とすることは、当業者であれば適宜なし得ることと認められる。 ウ 上記ア及びイによれば、引用発明1に、引用発明2又は引用発明3を適用することで、上記相違点に係る構成とすることは、当業者が容易になし得ることと認められる。 (5) 請求人の主張について 請求人は、令和7年9月29日に提出された意見書において、「本願では、CUが幾何学的予測モードに適用されます。このモードでは、CUを対角線ではない線に沿って2つのPUに分割し、CUに対してまず単一の候補リストを構築し、その単一の候補リストから第1PU用と第2PU用の候補をそれぞれ特定します。したがって、分割方法はより柔軟であり、高い予測精度を維持しつつ符号化効率を確保できます。 VVCにおけるCUは、最も基本的な構造要素の1つです。例えば、モード決定段階、動きベクトル予測段階、変換および量子化段階、ビットストリーム符号化段階など、さまざまな段階でCUの分割が必要となります。予測モードにおいても、「アフィン動き予測モード」「AMVP」「三角形予測モード」「幾何学的予測モード」などが存在します。」(2頁中段)と主張する。 しかしながら、幾何学的予測モードは、幾何学的に分割されたブロックに対して予測するモードであると解することが自然な解釈である。ここで、幾何学的に分割されたブロックの形状は幾何学的な形状であれば足りるから、三角形や台形が含まれ、分割された具体的な構成には、少なくとも、対角線である線に沿って2つの三角形に分割することや、対角線ではない線に沿って台形を含む2つの図形に分割することが含まれる。 そうすると、幾何学的予測モードとは、対角線である線で分割した2つの三角形について予測するモード、並びに、対角線ではない線で符号化ユニットを分割した2つの図形について予測するモード、及び、対角線である線で分割した2つの三角形と対角線ではない線で符号化ユニットを分割した2つの図形について予測するモードを含む予測モードといえる。 また、上記(4)(4-1)オ~キのとおり、引用発明1は、単一の候補リストであるマージ候補リストmergeCandListを構築し、位置m又は位置nに応じて該マージ候補リストmergeCandListから動きベクトルmvL0MとmvL0N、動きベクトルmvL1MとmvL1Nをそれぞれ特定するものであって、CUを対角線ではない線に沿って2つのPUに分割し、CUに対してまず単一の候補リストを構築し、その単一の候補リストから第1PU用と第2PU用の候補をそれぞれ特定する構成は、請求人がいう幾何学的予測モードにおける特有の構成ではない。 したがって、「幾何学的予測モード」に関する上記主張は請求人独自の解釈である。 そして、上記(4)(4-2)のとおり、本件補正発明は、引用発明1、及び、引用発明2又は引用発明3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 以上のことからみて、請求人の主張を採用できない。 (6) 本件補正の適否のまとめ 以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 したがって、上記[補正の却下の決定の結論]のとおり決定する。 第3 本件発明について 1 本件発明 令和7年9月29日にされた手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和7年5月7日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし15に記載された事項により特定されるものであり、そのうち、請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、上記第2の1の(1)に示した「本件補正前の請求項1」に記載された事項により特定されるとおりのものである。 2 当審における拒絶の理由 当審における令和7年6月27日付け拒絶理由のうち、理由1の内容は、概略、以下のとおりである。 本件の出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 ・請求項1について 引用文献等1-3 ・請求項2、4-9、11、12-15について 引用文献等1-3 ・請求項3、10について 引用文献等1-4 <引用文献等一覧> 1.Benjamin Bross, et al., Versatile Video Coding (Draft 6), Joint Video Experts Team (JVET) of ITU-T SG 16 WP 3 and ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11, JVET-O2001-vE, 2019年07月31日 2.国際公開第2019/147910号 3.Ning Yan, et al., Diagonal Motion Partitions For Inter Prediction In HEVC,2016-11-27,IEEE 4.Xianglin Wang, et al.,CE4-related: An improved method for triangle merge list construction,Joint Video Experts Team (JVET) of ITU-T SG 16 WP 3 and ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11 ,JVET-N0340_r1,2019年03月20日 3 引用文献及び引用発明 当審における拒絶の理由に引用された引用文献1には、上記第2の2(3)(3-1)アに示したとおりの事項が記載されており、これから認定される引用文献1に記載された発明(引用発明1)は、上記第2の2(3)(3-1)イに示したとおりである。 また、当審における拒絶の理由に引用された引用文献2には、上記第2の2(3)(3-2)アに示したとおりの事項が記載されており、これから認定される引用文献2に記載された発明(引用発明2)は、上記第2の2(3)(3-2)ウに示したとおりである。 さらに、当審における拒絶の理由に引用された引用文献3には、上記第2の2(3)(3-3)アに示したとおりの事項が記載されており、これから認定される引用文献3に記載された発明(引用発明3)は、上記第2の2(3)(3-3)ウに示したとおりである。 4 対比及び判断 本件発明は、本件補正発明の構成G及び構成Hから「前記第1マージリストから」という限定事項を除いたものである。 ここで、上記第2の2(4)の「対比及び判断」において示したとおり、本件補正発明は、引用発明1、及び、引用発明2又は引用発明3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである以上、本件発明も引用発明1、及び、引用発明2又は引用発明3に基づいて当業者が容易になし得たものであるといえる。 第4 むすび 以上のとおり、本件発明は、引用発明1、及び、引用発明2又は引用発明3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。したがって、本願は、その余の請求項について検討するまでもなく、拒絶をすべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-015736

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