特許拒絶査定不服審判
2023-013208
円筒容器用内装袋およびそれを用いた複合容器
- 審判番号
- 2023-013208
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-561450
- 請求日
- 2023年08月07日
- 審決日
- 2025年06月05日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】大倉工業株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 八木 誠
- 審判官 秋山 誠
- 審判官 藤井 眞吾
- 分類
- P18 .113-WYF(B65D) / P18 .121-WYF(B65D) / P18 .537-WYF(B65D) / P18 .575-WYF(B65D)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第5項第2号、特許法第36条第6項第2号、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2021-561450号「円筒容器用内装袋およびそれを用いた複合容器」拒絶査定不服審判事件〔令和3年6月3日国際公開、WO2021/106927号、請求項の数(9)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年11月25日(優先権主張 令和元年11月26日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯の概要は以下のとおりである。
令和4年12月 1日付け:拒絶理由通知書
令和5年 2月 8日 :意見書、手続補正書の提出
令和5年 5月 1日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
(令和5年 5月16日 :原査定の謄本の送達)
令和5年 8月 7日 :審判請求書、手続補正書の提出
第2 令和5年8月7日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和5年8月7日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について(補正の内容)
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1、3の記載は、次のとおり補正された(下線部は補正箇所である。)。
「【請求項1】
円筒容器用内装袋であって、
前記内装袋は、重ねあわされた又は折り重ねられたフィルムの少なくとも左右端部及び下部が閉じられた扁平な平袋であり、
前記内装袋は充填物収納部と前記充填物収納部下に支持機構部とを有し、
前記充填物収納部と前記支持機構部とは内装袋の前記下部のシールによって区画されており、
前記支持機構部は円筒容器内における前記内装袋の底辺の位置を規制する棒状の支持部材からなる支持機構を有することを特徴とする円筒容器用内装袋。」
「【請求項3】
前記支持機構部は袋の底辺付近の外側又は内側に棒状の支持部材からなる支持機構を有することを特徴とする請求項1記載の円筒容器用内装袋。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載
本件補正前の、令和5年2月8日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1、4の記載は次のとおりである。
「【請求項1】
円筒容器用内装袋であって、
前記内装袋は、重ねあわされた又は折り重ねられたフィルムの少なくとも左右端部及び下部が閉じられた扁平な平袋であり、
前記内装袋は充填物収納部と前記充填物収納部下に支持機構部とを有し、
前記支持機構部は円筒容器内における前記内装袋の底辺の位置を規制する棒状の支持機構を有することを特徴とする円筒容器用内装袋。」
「【請求項4】
前記支持機構部は袋の底辺付近の外側又は内側に棒状の支持部材からなる支持機構を有することを特徴とする請求項1記載の円筒容器用内装袋。」
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「円筒容器用内装袋」、「支持機構部」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当し、同様に、本件補正前の請求項1の記載を引用する請求項4について、本件補正後の請求項1を引用する請求項3とする補正も、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項3に記載される発明(以下「補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下検討する。
(1)補正発明
補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)判断
補正発明は、<構成a>「前記充填物収納部と前記支持機構部とは内装袋の前記下部のシールによって区画され」(請求項1)ること、及び<構成b>「前記支持機構部は袋の底辺付近の外側又は内側に棒状の支持部材からなる支持機構を有する」(請求項3)ことを発明特定事項としている。
ここで、構成aによると、「充填物収納部」と「支持機構部」とが「内装袋の前記下部のシールによって区画」されている。
一方、構成bのうち「前記支持機構部は袋の底辺付近の外側」に「棒状の支持部材からなる支持機構を有する」ものについて着目すると、「充填物収納部」は「袋」の内部に形成されるものであるところ、「支持機構部」は、「充填物収納部」を形成する「袋」の「底辺付近の外側」にあるため、「内装袋の前記下部のシールによって区画」されるものではない。
そうすると、構成aと構成bとは矛盾しており、補正発明がどのようなものであるかを理解することができない。
(3)小括
したがって、補正発明は明確でなく、本願の特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に適合しないから、補正発明は特許出願の際独立して特許を受けることができない。
3 本件補正についてのむすび
よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1~9に係る発明は、令和5年2月8日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~9に記載された事項により特定されるとおりのものである。
そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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