商標拒絶査定不服審判
2023-010232
メードインキューシューオームタジュリエットバナナ、ジュリエットバナナ、ジュリエット
- 審判番号
- 2023-010232
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-068367
- 請求日
- 2023年06月02日
- 審決日
- 2023年11月30日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社プラッスル
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .261-Z (W31) / T18 .262-Z (W31) / T18 .263-Z (W31)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 68367拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年5月31日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 9月21日付け:拒絶理由通知書
令和4年10月21日 :意見書、手続補正書の提出
令和5年 3月13日付け:拒絶査定
令和5年 6月 2日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第31類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。
本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第31類「福岡県大牟田市産のバナナ」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した引用登録第6005480号商標(以下「引用商標」という。)は、「ジュリエット」の文字を標準文字で表してなり、平成29年3月17日に登録出願、第31類「果実」を指定商品として、同年12月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、やや縦長の黄色楕円形の内部に女性の横顔のシルエットとおぼしき図形及び複数の曲線からなる図形をピンク色で表してなるもの(以下「左側図形部分」という。)を配し、また、その右上方に図形を伴う「Made in」「九州」「OMUTA」の文字(「九州」の文字は、九州地域の形状を表したと考えられる図形内に白抜きで表されている。)(以下「右上段部分」という。)を緑色で表し、さらにその下にピンク色の「Juliet」の文字(「li」の文字は筆記体で表されている。)、ピンク色の曲線を伴う黄色の「BANANA」の文字、及び、ピンク色の「ジュリエット バナナ」の文字を上下三段に横書きしてなるものである。
そして、左側図形部分については、女性の横顔のシルエットとおぼしき部分以外は一見して何を表しているのか判然とせず、これより特定の称呼及び観念が生じるとはいい難いものであって、それ以外の部分と観念的なつながりがあるとはいえないものである。
加えて、左側図形部分とそれ以外の部分は、外観上明確に分離して表されているものであるから、これらの各部分は、分離して観察することが取引上不自然と思われるほど不可分的に結合しているということはできないものである。
また、右上段部分については、上記2のとおり、本願の指定商品が「福岡県大牟田市産のバナナ」であることからすると、その構成中「Made in」「九州」「OMUTA」の文字は、商品の生産地を英語及び日本語若しくは日本語のローマ字表記で表したといえるものであって、「九州」の文字に係る図形も九州地域の地図形状を表したといえるものであり、それ以外の図形要素(円を伴う横線)についても、文字を装飾するのみで特段の称呼、観念を生じさせるものとはいえないものであるから、右上段部分は、本願の指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、又は、その機能が極めて弱い部分といえる。
次に、左側図形部分及び右上段部分以外の部分については、その構成中「Juliet」の欧文字及びその読みを片仮名で表したと考えられる「ジュリエット」の文字は、「シェークスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」の女主人公の名」(出典:「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」株式会社三省堂)などを意味する語であり、本願の指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を十分に有するものといえる。他方、同構成中の「BANANA」の欧文字及びその読みを片仮名で表したと考えられる「バナナ」の文字は、本願の指定商品との関係において、商品の普通名称を表したといえるものであって、自他商品の識別標識としての機能がない部分といえる。
そして、「Juliet」「ジュリエット」の文字と「BANANA」「バナナ」の文字とが観念的に結合しているとはいえず、また、「Juliet」の文字と「BANANA」の文字とは、上下二段に表されている上、大きさ及び色彩が異なること、及び、「ジュリエット」の文字と「バナナ」の文字との間には半文字分程度のスペースがあることからすると、それらが必ずしも外観上一体性を有するとはいえないものである。
以上のことからすると、簡易迅速を尊ぶ商取引の実情にあっては、本願商標に接する取引者、需要者が、その構成中の「Juliet」の文字又は「ジュリエット」の文字部分(以下「本願要部」という。)に着目し、それをもって取引の用に供する場合もあるというのが相当である。
してみれば、本願商標よりは、本願要部の構成文字に相応した「ジュリエット」の称呼、及び、「シェークスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」の女主人公の名」の観念が生じるというのが相当である。
イ 引用商標について
引用商標は、「ジュリエット」の文字を標準文字で表してなるところ、これよりはその構成文字に相応した「ジュリエット」の称呼、及び、「シェークスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」の女主人公の名」の観念が生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体としては図形の有無や文字数などによって明らかに相違するものであるが、本願要部と引用商標との比較においては、文字の書体を異にするとはいえ、特に本願要部のうち「ジュリエット」の文字部分と引用商標とは、「ジュリエット」の構成文字を共通にするものであるから、近似した印象を与えるものといえる。
そして、称呼においては、「ジュリエット」を共通にし、また、観念においては、「シェークスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」の女主人公の名」を共通にするものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、全体の外観においては相違があるものの、本願要部と引用商標の対比においては外観上近似した印象を与えるものであって、また、称呼及び観念を共通にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
エ 本願商標と引用商標の指定商品の類否について
本願の指定商品「福岡県大牟田市産のバナナ」は、引用商標の指定商品「果実」と同一又は類似する商品である。
オ 小括
上記アないしエによれば、本願商標は引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、過去の裁判例を挙げつつ、本願商標の構成中の左側図形部分とそれ以外の部分(特に右上段部分以外の部分)とは一体不可分のものであって、また、仮に本願商標から「ジュリエット」の称呼が生じ、それが引用商標の称呼と共通するとしても、本願商標と引用商標とは外観及び観念において相違するものであるから、両商標は互いに非類似の商標と判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成中の左側図形部分とそれ以外の部分とが、外観上も観念上も一体性を有するものでなく、一体不可分のものとはいえないことは、上記(1)アのとおりであり、また、本願商標と引用商標とが、称呼のみならず観念をも共通にし、外観においても近似する点を有するものであることは、上記(1)ウのとおりであるから、請求人が挙げる過去の裁判例において示された規範を前提としても、本願商標と引用商標とは互いに類似の商標というのが相当である。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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