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特許拒絶査定不服審判

2023-008225

電磁干渉(EMI)軽減材料及びそれを作製するための方法

審判番号
2023-008225
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-509837外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2023年05月19日
審決日
2024年11月25日
公報発行日
2024年12月27日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .4 -WY (H05K) / P18 .537-WY (H05K) / P18 .121-WY (H05K)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項、特許法第39条第4項、特許法第44条第2項、実用新案法第10条第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021-509837「電磁干渉(EMI)軽減材料及びそれを作製するための方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 2月27日国際公開、WO2020/041320、令和 3年12月23日国内公表、特表2021-536126、請求項の数(42)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2019年(令和元年)8月20日を国際出願日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2018年(平成30年)8月21日 米国)とする出願であって、その手続の経緯の概要は以下のとおりである。 令和 3年 3月23日 :手続補正書の提出 令和 4年 5月30日付け:拒絶理由通知書 令和 4年 9月 5日 :意見書、手続補正書の提出 令和 5年 1月16日付け:拒絶査定 令和 5年 5月19日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和 6年 4月15日付け:当審拒絶理由通知書 令和 6年 7月10日 :意見書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和5年1月16日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 (進歩性)本願請求項1、4、6、7、11、14、24、25、28、32に係る発明は、以下の引用文献1、10-12に記載された発明に基づいて、本願請求項1、4、7、11-13、24、25、28、32-34に係る発明は、以下の引用文献2、10-12に記載された発明に基づいて、本願請求項1、4、7、16、24、25、28、42に係る発明は、以下の引用文献4、10-12に記載された発明に基づいて、本願請求項12、13、33、34に係る発明は、以下の引用文献1、4、10-12に記載された発明に基づいて、本願請求項31に係る発明は、以下の引用文献1、2、4、10-14に記載された発明に基づいて、本願請求項2、3、8-10、26、27、30に係る発明は、以下の引用文献1、2、4、5、10-12に記載された発明に基づいて、本願請求項5、29に係る発明は、以下の引用文献4、6、10-12に記載された発明に基づいて、本願請求項17、43、44に係る発明は、以下の引用文献4、7、10-12に記載された発明に基づいて、本願請求項18-23、35-37、39、40に係る発明は、以下の引用文献1、2、4、9-12に記載された発明に基づいて、本願請求項18-22、35-40に係る発明は、以下の引用文献7、9-12に記載された発明に基づいて、本願請求項41に係る発明は、以下の引用文献7、9、5、10-12に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> 1.特開2002-261489号公報 2.特開2000-353893号公報 3.(欠番) 4.特開2004-172200号公報 5.国際公開第2017/044381号 6.特開2004-359752号公報 7.特開平3-69197号公報 8.(欠番) 9.特開平5-167341号公報 10.特開2007-251639号公報 11.特開2008-135485号公報 12.特開2012-199272号公報 13.特開2003-241761号公報 14.特開2003-318589号公報 第3 当審拒絶理由の概要 当審が令和6年4月15日付けで通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。 理由1.(明確性)本願特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 記 本願請求項1には、「熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料であって、」「熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。」と記載されている。「/」という記載によって、「及び」もしくは「又は」のいずれかを選択可能としているので、「又は」を選択すると、当該請求項1は、「熱管理又は電磁干渉(EMI)軽減材料であって、」「熱管理又は電磁干渉(EMI)軽減材料。」となるが、さらに、「又は」という接続詞によって、「熱管理」もしくは「電磁干渉(EMI)軽減」のいずれかを選択可能としているので、「熱管理」を選択すると、当該請求項1は、「熱管理材料であって、」「熱管理材料。」となる。 ところで、本願請求項1には、「前記平坦層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含む」が、「前記平坦層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含む」ことが、「熱管理材料」にどのように関係するのか不明である。本願の請求項2-44の同様な記載についても、同じことがいえる。 よって、請求項1-44に係る発明は明確でない。 理由2.(同日出願)本願請求項1-6、8-12、14、16、24、26-29、31、33、42に係る発明は、同日出願された以下の出願Aに係る考案と同一と認められ、かつ、以下の出願Aに係る考案は登録されており協議を行うことができないから、特許法第39条第4項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> A.実願2023-1825号(登録実用新案第3243042号公報) 第4 本願発明 本願請求項1-42に係る発明(以下「本願発明1」-「本願発明42」という。)は、令和6年7月10日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-42に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-42は以下のとおりである。 「 【請求項1】 充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体と、前記ピラミッド構造の反転パターンを有する平坦化層とを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料であって、前記平坦化層は、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含み、前記ピラミッド構造のパターンは、矩形の基部を有するEMI吸収性の矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている、電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項2】 前記充填誘電体は充填ブロックコポリマー系を含む、請求項1に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項3】 前記充填ブロックコポリマー系は、ポリスチレン-ブロック-ポリ(エチレンオキシド)(PS-b-PEO)及び/又はポリスチレン及びポリ(メチルメタクリレート)(PS-PMMA)を含む、請求項2に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項4】 前記ピラミッド構造のパターンは、電磁干渉(EMI)吸収材料、メタマテリアル、及びミクロスフェアのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項5】 前記充填誘電体は、カーボンブラックを充填したポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む、請求項1に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項6】 前記充填誘電体は、 硬化エラストマー及び/又は熱可塑性エラストマーを含む充填エラストマー系、又は ポリアミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリプロピレン(PP)、及び/又はポリエチレン(PE)のうちの1つ以上を含む充填熱可塑性物質系 を含む、請求項1に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項7】 前記充填誘電体は、少なくとも1つのブロックコポリマーフィルムを含み、 前記ピラミッド構造のパターンは、前記少なくとも1つのブロックコポリマーフィルムの少なくとも1つの側に沿って外側に突出する矩形ピラミッドのパターンを含む、 請求項1~6のいずれか一項に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項8】 前記少なくとも1つのブロックコポリマーフィルムは、矩形ピラミッドのパターンを含む多層構造を画定する複数のブロックコポリマーフィルムを含む、請求項7に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項9】 ブロックコポリマーフィルムは、ブロックコポリマーフィルム内で多層フィルム構造が異なるフィラー充填を有するように、及び/又は、ブロックコポリマーフィルムの最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有するように、異なるフィラー密度を有する、請求項8に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項10】 前記充填誘電体の、前記ピラミッド構造のパターンが外側に突出している前記少なくとも1つの側とは反対の側に沿って金属を含むバッキングをさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項11】 前記平坦化層は、前記ピラミッド構造のパターンの隣接するピラミッド構造間への汚れその他の異物の破片の侵入を防ぐように構成されており、かつ/又は 前記平坦化層は、全体的な誘電率を低下させるためのミクロスフェアを含むことにより、前記平坦化層は低誘電損失かつ低誘電率材料を含み、かつ/又は 複数の周波数選択性表面(FSS)素子が前記平坦化層に沿って配置されている、 請求項1~10のいずれか一項に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項12】 充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体と、前記ピラミッド構造の反転パターンを有する平坦化層とを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料であって、前記平坦化層は、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含み、前記平坦化層は、前記ピラミッド構造のパターンの上に配置されたミクロスフェアを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項13】 請求項1~12のいずれか一項に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料を含むボードレベルシールドであって、前記ピラミッド構造のパターンはボードレベルシールドの少なくとも1つの側に沿って外側に突出していることにより、ボードレベルシールドは、1つ以上のコンポーネントがボードレベルシールドの下にあるとき、基板に沿って前記1つ以上のコンポーネントにEMIシールドを提供するように動作可能である、ボードレベルシールド。 【請求項14】 電磁干渉(EMI)軽減材料を含むボードレベルシールドであって、前記電磁干渉(EMI)軽減材料は、充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体と、前記ピラミッド構造の反転パターンを有する平坦化層とを含み、前記平坦化層は、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含み、前記ピラミッド構造のパターンはボードレベルシールドの少なくとも1つの側に沿って外側に突出していることにより、ボードレベルシールドは、1つ以上のコンポーネントがボードレベルシールドの下にあるとき、基板に沿って前記1つ以上のコンポーネントにEMIシールドを提供するように動作可能であり、ボードレベルシールドは、前記1つ以上のコンポーネントの周囲の前記基板に取り付けられるように構成されたフレームと、フレームに取り外し可能に取り付けることができ、フレームから取り外し、再びフレームに取り付けることができるカバーとを含み、前記電磁干渉(EMI)軽減材料は、前記フレーム及び/又は前記カバーの少なくとも1つの側に沿っており、 前記ピラミッド構造は2mm以下の高さを有し、かつ 前記電磁干渉(EMI)軽減材料の少なくとも一部は、少なくとも1W/mK又は1W/mK~6W/mKの範囲内の熱伝導率を有する、ボードレベルシールド。 【請求項15】 前記充填誘電体は、層ごとに異なるフィラー密度を有する複数の層によって画定される多層フィルム構造を含み、前記多層フィルム構造は、層内で異なるフィラー充填、及び/又は、最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有することにより、層ごとに異なるフィラー密度が、層のうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの他の層とは異なる、電気的、熱的、吸収的、磁気的、誘電的、及び/又は構造的性能に関連する少なくとも1つの性能特性を持たせている、請求項1~12のいずれか一項に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項16】 充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体と、前記ピラミッド構造の反転パターンを有する平坦化層とを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料であって、前記平坦化層は、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含み、前記充填誘電体は、層ごとに異なるフィラー密度を有する複数の層によって画定される多層フィルム構造を含み、前記多層フィルム構造は、層内で異なるフィラー充填、及び/又は、最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有することにより、層ごとに異なるフィラー密度が、層のうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの他の層とは異なる、電気的、熱的、吸収的、磁気的、誘電的、及び/又は構造的性能に関連する少なくとも1つの性能特性を持たせており、 前記層のうちの少なくとも1つはブロックコポリマー系を含み、かつ/又は 多層フィルム構造は、多層フィルム構造の少なくとも1つの側に沿って外側に突出し、最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有する前記ピラミッド構造のパターンを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項17】 充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体と、前記ピラミッド構造の反転パターンを有する平坦化層とを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料であって、前記平坦化層は、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含み、前記充填誘電体は、層内に厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域を画定するように、層内に分散されたフィラーを含む複数の層によって画定される多層フィルム構造を含み、前記フィラーは、前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域に、電気的、熱的、吸収的、磁気的、誘電的、及び/又は構造的性能のうちの1つ以上を含む機能性を提供する、電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項18】 最上層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、熱的性能のために構成されており、最下層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、誘電的性能のために構成されており、最上層と最下層との間の少なくとも1つの中間層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、EMI軽減のために構成されており、かつ/又は 各層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、熱管理機能、EMIシールド機能、ならびに垂直配向制御及び層内のフィラーの優先的分離/分散によるEMI吸収機能のために調整されている、 請求項17に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項19】 層内の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、共同で多層フィルム構造にマクロパターン又は階層パターンを画定し、かつ/又は、フィラー充填により、層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域にわたって共同でインピーダンス勾配を画定する、層内の機能性のパターンを画定している、請求項17に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項20】 隣接する層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、垂直に整列しており、かつ/又は少なくとも部分的に重なって、共同で層の厚さを垂直に通る導電性及び/又は熱伝導性経路を画定している、請求項17~19のいずれか一項に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項21】 前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、層を通る垂直方向の厚さ方向導電性経路を共同で画定する、垂直に整列した導電性及び/又は熱伝導性フィラーを含む、請求項17~20のいずれか一項に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項22】 前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、多層フィルム構造における反対側にある上側及び下側に沿ってそれぞれ配置可能な上側及び下側プリント回路基板に沿ったコンポーネントのレイアウトに一致又は対応する、多層フィルム構造における反対側にある上側及び下側に沿った機能性のパターンを画定するように構成されている、請求項17~21のいずれか一項に記載の電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項23】 キャスティングプロセス、射出成形プロセス、圧延/形成プロセス、又は堆積プロセスによって、充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを形成すること、及び 前記ピラミッド構造の上に平坦化層を適用することを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料の製造方法であって、 前記平坦化層は、前記ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含む、方法。 【請求項24】 前記充填誘電体は充填ブロックコポリマー系を含む、請求項23に記載の方法。 【請求項25】 前記充填ブロックコポリマー系は、ポリスチレン-ブロック-ポリ(エチレンオキシド)(PS-b-PEO)及び/又はポリスチレン及びポリ(メチルメタクリレート)(PS-PMMA)を含む、請求項24に記載の方法。 【請求項26】 前記ピラミッド構造のパターンを形成することは、前記ピラミッド構造のパターンを、電磁干渉(EMI)吸収材料、メタマテリアル、及びミクロスフェアのうちの少なくとも1つを含むように形成することを含む、請求項23に記載の方法。 【請求項27】 前記充填誘電体は、カーボンブラックを充填したポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む、請求項23に記載の方法。 【請求項28】 充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを形成すること、及び 前記ピラミッド構造の上に平坦化層を適用することを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料の製造方法であって、 前記平坦化層は、前記ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含み、 前記ピラミッド構造のパターンを形成することは、前記ピラミッド構造のパターンを画定する複数のブロックコポリマーフィルムを含む多層フィルム構造を形成することを含み、 前記ピラミッド構造は矩形の基部を有する矩形ピラミッドを含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されており、かつ/又は ブロックコポリマーフィルムは、ブロックコポリマーフィルム内で多層フィルム構造が異なるフィラー充填を有するように、及び/又は、ブロックコポリマーフィルムの最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有するように、異なるフィラー密度を有する、方法。 【請求項29】 前記ピラミッド構造のパターンを形成することは、所定の又はランダム化された異なる高さを有する少なくとも2つのピラミッド構造のパターンを形成することを含む、請求項23~28のいずれか一項に記載の方法。 【請求項30】 充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを形成すること、及び 前記ピラミッド構造の上に平坦化層を適用することを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料の製造方法であって、 前記平坦化層は、前記ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含み、 前記方法は、前記充填誘電体の、前記ピラミッド構造のパターンが外側に突出している前記少なくとも1つの側とは反対の側に沿って金属を含むバッキングを適用することをさらに含み、かつ/又は 前記ピラミッド構造は2mm以下の高さを有し、かつ 前記電磁干渉(EMI)軽減材料の少なくとも一部は、少なくとも1W/mK又は1W/mK~6W/mKの範囲内の熱伝導率を有する、方法。 【請求項31】 前記平坦化層は、前記ピラミッド構造のパターンの隣接する構造間に汚れその他の異物の破片(foreign object debris:FOD)が侵入するのを防ぐように構成されており、かつ/又は 前記平坦化層は、全体的な誘電率を低下させるためのミクロスフェアを含むことにより、前記平坦化層は低誘電損失かつ低誘電率材料を含み、かつ/又は 複数の周波数選択性表面(FSS)素子が前記平坦化層に沿っている、 請求項23~30のいずれか一項に記載の方法。 【請求項32】 充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを形成すること、及び 前記ピラミッド構造の上に平坦化層を適用することを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料の製造方法であって、 前記平坦化層は、前記ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含み、 前記平坦化層は、前記ピラミッド構造のパターンの上に配置されたミクロスフェアを含む、方法。 【請求項33】 充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを形成すること、及び 前記ピラミッド構造の上に平坦化層を適用することを含む、電磁干渉(EMI)軽減材料の製造方法であって、 前記平坦化層は、前記ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定するものであり、前記平坦化層は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含み、 前記充填誘電体は、複数の層を含む多層フィルム構造を含み、前記複数の層は、層内に厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域を画定するように、層内にフィラーを分散させて、前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域に、電気的、熱的、吸収的、磁気的、誘電的、及び/又は構造的性能のうちの1つ以上を含む機能性を提供することにより形成される、方法。 【請求項34】 垂直配向制御及びフィラーの優先的分離/分散を用いることにより、前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域を、電気的、熱的、吸収的、磁気的、誘電的、及び/又は構造的性能のうちの1つ以上について調整することを含む、請求項33に記載の方法。 【請求項35】 前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域が、共同で多層フィルム構造にマクロパターン又は階層パターンを画定し、かつ/又は、フィラー充填により、層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域にわたって共同でインピーダンス勾配を画定する、層内の機能性のパターンを画定するように、層内のドメインサイズ、形状、及び構造を制御することを含む、請求項33又は34に記載の方法。 【請求項36】 キャスティングプロセス、射出成形プロセス、圧延/形成プロセス、又は堆積プロセスによって、少なくとも1つの層の少なくとも1つの側に沿って外側に突出する前記ピラミッド構造のパターンを形成することを含む、請求項33~35のいずれか一項に記載の方法。 【請求項37】 隣接する層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域を、垂直に整列させ、かつ/又は少なくとも部分的に重ならせて、共同で層の厚さを垂直に通る導電性及び/又は熱伝導性経路を画定させることを含む、請求項33~36のいずれか一項に記載の方法。 【請求項38】 前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域を、多層フィルム構造における反対側にある上側及び下側に沿ってそれぞれ配置可能な上側及び下側プリント回路基板に沿ったコンポーネントのレイアウトに一致又は対応する、多層フィルム構造における反対側にある上側及び下側に沿った機能性を有するようにパターニングすることを含む、請求項33~37のいずれか一項に記載の方法。 【請求項39】 少なくとも1つの層はブロックコポリマー系を含み、 前記ピラミッド構造は2mm以下の高さを有し、かつ 前記電磁干渉(EMI)軽減材料の少なくとも一部は、少なくとも1W/mK又は1W/mK~6W/mKの範囲内の熱伝導率を有する、請求項33~38のいずれか一項に記載の方法。 【請求項40】 前記充填誘電体は、複数の層によって画定される多層フィルム構造を含み、前記複数の層は、層内に、層ごとに異なるフィラー密度でフィラーを分散させることにより形成され、前記多層フィルム構造は、層内で異なるフィラー充填、及び/又は、最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有することにより、層ごとに異なるフィラー密度が、層のうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの他の層とは異なる、電気的、熱的、吸収的、磁気的、誘電的、及び/又は構造的性能に関連する少なくとも1つの性能特性を持たせるようにする、請求項23~32のいずれか一項に記載の方法。 【請求項41】 キャスティングプロセス、射出成形プロセス、圧延/形成プロセス、又は堆積プロセスによって、少なくとも1つの層の少なくとも1つの側に沿って外側に突出する前記ピラミッド構造のパターンを形成することを含む、請求項40に記載の方法。 【請求項42】 前記層のうちの少なくとも1つはブロックコポリマー系を含み、かつ/又は 前記方法は、多層フィルム構造の少なくとも1つの側に沿って外側に突出し、かつ、最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有する前記ピラミッド構造のパターンを形成することを含む、 請求項40又は41に記載の方法。」 第5 同日出願、同日考案、引用文献、引用発明、引用文献記載事項 1 同日出願A、同日考案 (1)本願及び同日出願Aの出願日等 本願は、2019年(令和元年)8月20日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2018年8月21日、米国)を国際出願日とする出願である。 実願2023-1825号(以下「同日出願A」という。実用新案登録第3243042号)は、本願の一部を、令和5年5月19日に新たな特許出願(特願2023-82977号)とし、それを、令和5年5月29日に実用新案登録出願に変更したものであるから、特許法第44条第2項及び実用新案法第10条第3項の規定により、同日出願Aの出願日は、2019年(令和元年)8月20日とみなされる。 したがって、本願と同日出願Aは、同日にされたものである。そして、本願及び同日出願Aは、優先日についても同日(2018年(平成30年)8月21日)であるものと認められる。 (2)同日考案 同日出願Aの請求項1-26に係る考案は、令和5年7月21日に実用新案権の設定登録がされた実用新案登録第3243042号の実用新案登録請求の範囲の請求項1-26に記載した事項により特定される次のとおりのものである(下線は、当審で付した。以下同じ。)。 「【請求項1】 充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出する1つ以上の構造のパターンを含む充填誘電体を含む、熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項2】 充填誘電体は充填ブロックコポリマー系を含む、請求項1に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項3】 充填ブロックコポリマー系は、ポリスチレン-ブロック-ポリ(エチレンオキシド)(PS-b-PEO)及び/又はポリスチレン及びポリ(メチルメタクリレート)(PS-PMMA)を含む、請求項2に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項4】 前記1つ以上の構造のパターンは、電磁干渉(EMI)吸収材料、メタマテリアル、及び/又はミクロスフェアを含む、請求項1に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項5】 充填誘電体は、カーボンブラックを充填したポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む、請求項1に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項6】 充填誘電体は、 硬化エラストマー及び/又は熱可塑性エラストマーを含む充填エラストマー系、又は ポリアミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリプロピレン(PP)、及び/又はポリエチレン(PE)のうちの1つ以上を含む充填熱可塑性物質系 を含む、請求項1に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項7】 前記1つ以上の構造のパターンは、ピラミッド構造のパターン、非ピラミッド構造のパターン、ピラミッド構造及び非ピラミッド構造の組み合わせを含むパターン、及び/又は所定の又はランダム化された異なる高さを有する少なくとも2つの構造のパターンを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項8】 充填誘電体は、少なくとも1つのブロックコポリマーフィルムを含み、 前記1つ以上の構造のパターンは、前記少なくとも1つのブロックコポリマーフィルムの少なくとも1つの側に沿って外側に突出する矩形ピラミッドのパターンを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項9】 前記少なくとも1つのブロックコポリマーフィルムは、矩形ピラミッドのパターンを含む多層構造を画定する複数のブロックコポリマーフィルムを含む、請求項8に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項10】 ブロックコポリマーフィルムは、ブロックコポリマーフィルム内で多層フィルム構造が異なるフィラー充填を有するように、及び/又は、ブロックコポリマーフィルムの最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有するように、異なるフィラー密度を有する、請求項9に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項11】 充填誘電体の、前記1つ以上の構造のパターンが外側に突出している前記少なくとも1つの側とは反対の側に沿って金属を含むバッキングをさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項12】 前記1つ以上の構造のパターンの上に配置された材料をさらに含み、 前記材料は、平坦化層であって、前記1つ以上の構造の反転パターンを有し、かつ/又は、前記1つ以上の構造のパターンの上に平坦な表面を画定している平坦化層を含み、かつ/又は 前記材料は、前記1つ以上の構造のパターンの隣接する構造間の汚れその他の異物の破片の侵入を防ぐように構成されており、かつ/又は 前記材料は、インピーダンス整合のための誘電率傾斜を提供するように構成されており、かつ/又は 前記材料は、全体的な誘電率を低下させるためのミクロスフェアを含むことにより、前記材料は低誘電損失かつ低誘電率材料を含み、かつ/又は 複数の周波数選択性表面(FSS)素子が前記材料に沿って配置されている、 請求項1~11のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項13】 前記1つ以上の構造のパターンの上に配置されたミクロスフェアを含む低誘電損失かつ低誘電率材料をさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項14】 請求項1~13のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料を含むボードレベルシールドであって、前記1つ以上の構造のパターンはボードレベルシールドの少なくとも1つの側に沿って外側に突出しており、それにより、ボードレベルシールドは、1つ以上のコンポーネントがボードレベルシールドの下にあるとき、基板に沿って前記1つ以上のコンポーネントにEMIシールドを提供するように動作可能である、ボードレベルシールド。 【請求項15】 ボードレベルシールドは、前記1つ以上のコンポーネントの周囲の基板に取り付けられるように構成されたフレームと、フレームに取り外し可能に取り付けることができ、フレームから取り外し、再びフレームに取り付けることができるカバーとを含み、前記熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料は、前記フレーム及び/又は前記カバーの少なくとも1つの側に沿っている、請求項14に記載のボードレベルシールド。 【請求項16】 層ごとに異なるフィラー密度を有する複数の層によって画定される多層フィルム構造を含む熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料であって、前記多層フィルム構造は、層内で異なるフィラー充填、及び/又は、最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有することにより、層ごとに異なるフィラー密度が、層のうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの他の層とは異なる、電気的、熱的、吸収的、磁気的、誘電的、及び/又は構造的性能に関連する少なくとも1つの性能特性を持たせている熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項17】 前記層のうちの少なくとも1つはブロックコポリマー系を含み、かつ/又は 多層フィルム構造は、多層フィルム構造の少なくとも1つの側に沿って外側に突出し、最上層から最下層に向かって増加又は減少するフィラー密度勾配を有する1つ以上の構造のパターンを含む、請求項16に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項18】 層内に厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域を画定するように、層内に分散されたフィラーを含む複数の層によって画定される多層フィルム構造を含む、熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料であって、前記フィラーは、前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域に、電気的、熱的、吸収的、磁気的、誘電的、及び/又は構造的性能のうちの1つ以上を含む機能性を提供する、熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項19】 最上層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、熱的性能のために構成されており、最下層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、誘電的性能のために構成されており、最上層と最下層との間の少なくとも1つの中間層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、EMI軽減のために構成されており、かつ/又は 各層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、熱管理機能、EMIシールド機能、ならびに垂直配向制御及び層内のフィラーの優先的分離/分散によるEMI吸収機能のために調整されている、 請求項18に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項20】 層内の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、共同で多層フィルム構造にマクロパターン又は階層パターンを画定し、かつ/又は、フィラー充填により、層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域にわたって共同でインピーダンス勾配を画定する、層内の機能性のパターンを画定している、請求項18に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項21】 隣接する層の前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、垂直に整列しており、かつ/又は少なくとも部分的に重なって、共同で層の厚さを垂直に通る導電性及び/又は熱伝導性経路を画定している、請求項18~20のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項22】 前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、層を通る垂直方向の厚さ方向導電性経路を共同で画定する、垂直に整列した導電性及び/又は熱伝導性フィラーを含む、請求項18~21のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項23】 前記厚さ方向ドメイン及び/又は分離された個別の領域は、多層フィルム構造における反対側にある上側及び下側に沿ってそれぞれ配置可能な上側及び下側プリント回路基板に沿ったコンポーネントのレイアウトに一致又は対応する、多層フィルム構造における反対側にある上側及び下側に沿った機能性のパターンを画定するように構成されている、請求項18~22のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項24】 前記1つ以上の構造のパターンは、前記充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含み、かつ 前記熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料は、前記ピラミッド構造の反転パターンを有する平坦化層を含み、前記平坦化層は、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定している、請求項1~23のいずれか一項に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項25】 前記平坦化層は、熱伝導性材料を含む、請求項24に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。 【請求項26】 前記平坦化層は、導電性材料を含む、請求項24又は25に記載の熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料。」 2 引用文献1、引用発明1 (1)引用文献1 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【0011】図1は、本発明の電波吸収遮音パネルの一実施形態を示す一部切欠き斜視図である。図1に示すように、電波吸収遮音パネル10は、電波を吸収する電波吸収層1と、遮音性を有する遮音層2とを備えており、電波吸収層1と遮音層2との間には、金属メッシュからなり電波を反射する電波反射体3が設けられている。 【0012】電波吸収層1は、電波を効率よく吸収する材料、例えばガラス繊維やポリエステル繊維に金属短繊維を混合して不織布状にしたもの、カーボン粉末を含有する発泡ポリエチレン、フェライトを含有する合成ゴム、カルボニル鉄を含有する樹脂、発泡ポリウレタンなどの公知の電波吸収材料が用いられる。」 イ 「【0023】図2(「図3」の誤記と認められる。)は、本発明の電波吸収遮音パネルの第2実施形態を示す側面図である。図2(「図3」の誤記と認められる。)に示すように、本実施形態の電波吸収遮音パネル20は、電波吸収層1が複数のウェッジ形状の突起を有する点で、電波吸収層1がウェッジ形状の突起を有しない第1実施形態の電波吸収遮音パネル10と相違する。 【0024】この電波吸収遮音パネル20においても、電波吸収層1と遮音層2との間に金属メッシュからなる電波反射体3が設けられているため、高い電波吸収性能と高い遮音性能を同時に満足させることができる。 【0025】なお、電波吸収層1は、ウェッジ形状の突起に代えてピラミッド型(四角錐型)の突起を有してもよい。」 ウ 【図1】「 [図:0001417156000001.jpg] 」 エ 【図3】「 [図:0001417156000002.jpg] 」 オ 上記イ【0025】及び上記エ【図3】の記載から、引用文献1には、「ピラミッド型のパターンは、矩形の基部を有する矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている」ことが記載されていると認められる。 (2)引用発明1 上記(1)から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。 「電波吸収遮音パネル10は、電波を吸収する電波吸収層1と、遮音性を有する遮音層2とを備えており、 電波吸収層1は、カーボン粉末を含有する発泡ポリエチレンが用いられ、 電波吸収層1は、ピラミッド型(四角錐型)の突起を有してもよく、 ピラミッド型のパターンは、矩形の基部を有する矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている、電波吸収遮音パネル10。」 3 引用文献2、引用発明2 (1)引用文献2 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【0018】電波吸収特性については、中空ガラス球状体を利用することで、フェライトを空間内に分散させて、例えば図1の(a)、(b)のようなピラミッド状、プリズム状、中空状などの形状の単一構造に成形することで、マイクロ波帯域で優れた電波吸収特性を有する。」 イ 「【0031】 【実施例2】実施例1と、取り付け面積あたりのフェライト使用量が同じで、フェライト含有率を立体的積層構造にした場合について、図4に示すような3層構造を持つ電波吸収体を作成した。実施例1では100mm×100mm当たり160gのフェライトを使用している。今回の電波吸収体は、立体的積層構造を実現するために、60mm×60mmの底辺であったので、160gの約36%である57gのフェライトを1つの電波吸収体に使用した。各層における体積とフェライト使用量を表2に示す。シラスバルーンや水ガラスの量は、フェライトの量に応じて調整した。なお、電波吸収特性の評価は、図4に示すように、金属反射板に、電波吸収体を張り付けて行った。完成した電波吸収体の特性を図5に示す。1GHzから20GHzの大部分の周波数領域において、実施例1を10dB近く上まわる電波吸収特性を有しており、積層構造とすることで更に優れた電波吸収特性を有していることを確認した。 【0032】 【表2】 [図:0001417156000003.jpg] 」 ウ 「【符号の簡単な説明】 1 単一構造タイプの電波吸収体 2 金属反射板 3 中空部 4 積層構造タイプの電波吸収体 5 表2の層1 6 表2の層2 7 表2の層3」 エ 【図4】「 [図:0001417156000004.jpg] 」 オ 上記イ【0031】の「各層における体積とフェライト使用量を表2に示す。」との記載及び上記【表2】の記載から、引用文献2には、「層1においては体積86.3cm3に対しフェライト使用量を19gとし、層2においては体積86.3cm3に対しフェライト使用量を38gとし、層3においては体積79cm3に対しフェライト使用量を0gとする」ことが記載されていると認められる。 カ 上記ア【0018】及び上記エ【図4】の記載から、引用文献2には、「ピラミッド状のパターンは、矩形の基部を有する矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている」ことが記載されていると認められる。 」 (2)引用発明2 上記(1)から、引用文献2には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。 「層1においては体積86.3cm3に対しフェライト使用量を19gとし、層2においては体積86.3cm3に対しフェライト使用量を38gとし、層3においては体積79cm3に対しフェライト使用量を0gとし、 ピラミッド状のパターンは、矩形の基部を有する矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている、3層構造を持つ電波吸収体。」 4 引用文献4、引用発明4 (1)引用文献4 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【0015】 すなわち、本発明の電波吸収材料は、シリコーンエマルジョンに導電性材料を分散させた後、硬化させて得られる多孔質体であることを特徴とする。」 イ 「【0017】 シリコーンエマルジョンはオルガノポリシロキサンを油層とする油中水滴型エマルジョンであるのが好ましく、電波吸収体の形状は、シート型、ウェッジ型又はピラミッド型であるのが好ましい。電波吸収体の形状がシート型の場合、各層の空隙率及び/又は導電率が異なる積層シートとすることができる。さらに、前記積層シートに電波透過層又は空気層が含まれる構造とすることができる。本発明の好ましい実施例では、電波吸収体は複数のピラミッド形状の電波導入部が底面部を接して配列されており、底面部が基台の形状に合わせて曲げ固定され、隣接する電波導入部の先端が開いて扇状に形成されている。」 ウ 「【0023】 電波吸収材料に用いる好ましい導電性材料としては、一般的なカーボン粒子、カーボン繊維等が挙げられるが、カーボン繊維の場合、材料自身の曲げ、切断等の問題が発生することがある。材料として形状の自由度を必要としない場合には、繊維状の導電性材料を用いても曲げ等の問題は発生しないが、それ以外の場合ではカーボン粒子を用いるか、カーボン粒子とカーボン繊維を併用するのがより好ましい。これにより材料としての機械的特性も充分に満たされる。 【0024】 カーボン粒子としては、カーボンブラック、グラファイト及びこれらの混合粒子が好ましい。カーボンブラックの種類としてはアセチレンブラック、ファーネスブラック等が挙げられる。中でもBET比表面積が700~1500 m2/gのカーボンブラックは少量の添加でも高い導電性を付与できるため好ましい。このようなカーボンブラックの例としては、ケッチェンブラックEC(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)、ブラックパール2000(キャボット社製)、#3950(三菱化学(株)製)等が挙げられる。導電性繊維(カーボン繊維)は特に限定されないが、繊維の長さは0.5~350 mmの範囲が好ましい。また繊維の太さ(直径)は電気抵抗を低くするため0.005~1mmの範囲が好ましい。」 エ 「【0031】 図2はウェッジ型の多孔質電波吸収体の一例を示し、図3はピラミッド型の多孔質電波吸収体の一例を示す。ウェッジ型及びピラミッド型電波吸収体の高さ、底辺の長さ、カーボン濃度及び空隙率を変更することにより、任意の周波数の不要電波を吸収することが可能となる。上記のシート型電波吸収体と同様に、シリコーンエマルジョン中の水とシリコーンの比率を適宜調整し、任意形状の型内に材料を流し込むことにより、このようなウェッジ型又はピラミッド型電波吸収体も容易に製造することができる。」 オ 「【0034】 上記電波吸収体構造のうち、シート型については一般に単層構造の場合、電波吸収周波数帯域幅が狭くなる欠点がある。シート型電波吸収体を広帯域化する場合、電波吸収体を積層構造とし、各層の空隙率、導電率等に密度勾配を設けインピーダンス整合を図ることにより、単層構造より広帯域化することができる。本発明の電波吸収材料は、このような多層構造にした積層シート構造も容易に設計できるため、積層シート型電波吸収体(図4)とすることが可能である。」 カ 【図3】「 [図:0001417156000005.jpg] 」 キ 上記カ【図3】(a)-(c)の記載から、引用文献4には、「ピラミッド型のパターンは、矩形の基部を有する矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている」ことが記載されていると認められる。 (2)引用発明4 上記(1)から、引用文献4には、次の発明(以下「引用発明4」という。)が記載されていると認められる。 「電波吸収材料は、シリコーンエマルジョンに導電性材料を分散させた後、硬化させて得られる多孔質体であり、 シリコーンエマルジョンはオルガノポリシロキサンを油層とする油中水滴型エマルジョンであるのが好ましく、 電波吸収体の形状は、ピラミッド型であるのが好ましく、 電波吸収材料に用いる好ましい導電性材料としては、カーボン粒子が挙げられ、 カーボン粒子としては、カーボンブラックが好ましく、 ピラミッド型のパターンは、矩形の基部を有する矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている、ピラミッド型の多孔質電波吸収体。」 5 引用文献10 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献10には、図面とともに次の事項(以下「引用文献10記載事項」という。)が記載されている。 ア 「【0020】 この通信モジュールでは、図2に示した構成に比較して、電磁波吸収体2の構成を変更している。すなわち、電磁波吸収体2は、電子デバイス6に対向する側に突出したピラミッド形状を有する複数の吸収部2aから構成されている。この通信モジュールにおいては、電磁波吸収体2を貫通して伝熱性基材5より延出される棒状の伝熱部材4は、図4に示したように、伝熱性基材5に並べて配置されたピラミッド形状の吸収部2aによって形成される谷部分に配置されている。伝熱部材4は、ピラミッド形状の吸収部2aの高さにほぼ等しい長さを有している。 【0021】 また、伝熱体3は、図3に示したように、プリント基板8に実装された電子デバイス6を十分に覆うように電子デバイス6に密接して配置され、ピラミッド形状の吸収部2aの高さより厚くなっていて、吸収部2a及び伝熱部材4が押し込まれている。伝熱性基材5は通信モジュールの金属製の本体ケースの蓋9に密着されている。」 イ 【図3】「 [図:0001417156000006.jpg] 」 6 引用文献11 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献11には、図面とともに次の事項(以下「引用文献11記載事項」という。)が記載されている。 ア 「【0031】 図1に示すように、電波吸収体100は、λ/4型(ここでλは誘電体内での電波の波長を表す)の電波吸収体であり、入射される電波を反射する反射体10と、反射体10に隣接して配置され、所定の誘電率を有する第1の誘電体21と、第1の誘電体21に隣接して配置され、第1の誘電体と異なる誘電率を有する第2の誘電体22と、抵抗膜30とを積層して構成される。」 イ 「【0034】 また、第1の誘電体21と第2の誘電体22との界面に凹凸形状が形成されている。凹凸形状の凸部21aは、錐形状またはドーム形状である。凹凸形状の凸部21aは、第1の誘電体21と第2の誘電体22のどちらに設けてもよい。 【0035】 図2は、凹凸形状の凸部の構成を示す図である。図2において、(a)は円錐形状であり、(b)は三角錐形状であり、(c)は四角錐形状であり、(d)は断面が円形のドーム形状であり、(e)は断面が四角形のドーム形状である。 【0036】 図2に示すように、凸部21aは、先の尖った錐形状、例えば図2(a)の円錐、図2(b)の三角錐、図2(c)の四角錐等が考えられる。」 ウ 「【0046】 ベース樹脂としては、シリコーン、アクリル、エポキシ、ポリイミド、PP、PE、テフロン(登録商標)、ウレタン等の樹脂または発泡体を用いることができる。なお、ゲル強度またはゴム強度を有する材料を用いることもできる。ゲル強度の材料は、粘着性があるので、より適する。 【0047】 添加フィラーとしては、次の1から3のものを単独または組み合わせて添加することができる。 1、誘電体材料:例えば、チタン酸バリウム、アルミナ、水酸化アルミ、水酸化マグネシウム、金属酸化物等を用いることができる。 2、導電材料:例えば、金属粉(アルミ、銅等)、カーボン(カーボンブラック、グラファイトカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンマイクロコイル等)、金属酸化物等を用いることができる。 3、複合品:誘電体材料と導電材料の複合品、導電材料と中空フィラーの複合品、誘電体材料と導電材料の複合品と中空フィラーの複合品を用いることができる。」 エ 【図1】「 [図:0001417156000007.jpg] 」 オ 【図2】「 [図:0001417156000008.jpg] 」 7 引用文献12 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献12には、図面とともに次の事項(以下「引用文献12記載事項」という。)が記載されている。 ア 「【0026】 この電磁波シールド体4は、電子部品2側の電磁波吸収層5と、該電子部品2と反対側の電磁波反射層6とからなる。 【0027】 本実施の形態では、この電磁波吸収層5は、バインダー樹脂中に電磁波吸収材が分散された電磁波吸収層用塗料の塗膜層よりなる。第1図の通り、この塗料を電子部品2の表面及び側面に塗布し、乾燥することにより、電磁波吸収層5が形成される。この電磁波吸収層用塗料は、電子部品2の側面のボンディングワイヤ3を埋設するようにして塗布される。 【0028】 また、本実施の形態では、この電磁波反射層6は、バインダー樹脂中に電磁波反射材が 分散された電磁波反射層用塗料の塗膜層よりなる。この塗料を電磁波吸収層5の表面に塗布し、乾燥することにより、電磁波反射層6が形成される。 【0029】 この電磁波吸収層5の電磁波吸収材としては、センダスト及び/又はパーマロイが好適に用いられる。 【0030】 この電磁波吸収層5のバインダー樹脂の材質には限定はないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリプロピレン、シクロオレフィン系樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート(PC)などの透明樹脂が好適に用いられる。また、このバインダー樹脂は2液硬化型樹脂であってもよい。 【0031】 電磁波反射層6の電磁波吸収材としては、金、銀、及び銅の少なくとも1種が好適に用いられる。これらの金属は、電磁波反射性に優れる。また、これらの金属は放熱性にも優れるため、電子部品2から発生する熱を外部に良好に放出することができる。 【0032】 この電磁波反射層6のバインダー樹脂の材質には限定はないが、電磁波吸収層5のバインダー樹脂と同様に、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリプロピレン、シクロオレフィン系樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート(PC)などの透明樹脂が好適に用いられる。また、電磁波吸収層5のバインダー樹脂と同様の2液硬化型樹脂であってもよい。」 イ 「【0040】 <第3の実施の形態> 第3図の電磁波シールド体4Bのように、電磁波吸収層5Bの上面が、縦断面三角形状の凸部5cと、縦断面逆三角形状の凹部5dとからなる凹凸面となっており、この凹凸面上に電磁波反射層6Bが形成されたものであってもよい。これら凸部5cと凹部5dは、紙面の表裏方向に延在している。 【0041】 このように電磁波反射層6Aの電子部材2と反対側の面を凹凸にすることにより、電磁波シールド性が向上する。 【0042】 なお、電磁波吸収層の上面の凹凸面は第2図や第3図の形状に限定されるものではない。例えば、凸部の形状は、柱状(円柱状、三角柱状、四角柱状、その他の多角柱状)、錐状(円錐状、三角錐状、四角錐状、その他の多角錐状)、円弧状などであってもよい。」 ウ 【図1】「 [図:0001417156000009.jpg] 」 エ 【図3】「 [図:0001417156000010.jpg] 」 第6 当審拒絶理由2(同日出願)について 1 本願発明1について 本願発明1は、補正前の請求項1を引用する補正前の請求項7を独立項にしたものであって、補正前の請求項7に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 2 本願発明12について 本願発明12は、補正前の請求項1を引用する補正前の請求項13を独立項にしたものであって、補正前の請求項13に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 3 本願発明14について 本願発明14は、補正前の請求項1及び14を引用する補正前の請求項15を独立項にしたものであって、補正前の請求項15に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 4 本願発明16について 本願発明16は、補正前の請求項1及び16を引用する補正前の請求項17を独立項にしたものであって、補正前の請求項17に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 5 本願発明17について 本願発明17は、補正前の請求項1を引用する補正前の請求項18を独立項にしたものであって、補正前の請求項18に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 6 本願発明23について 本願発明23は、補正前の請求項24を引用する補正前の請求項25を独立項にしたものであって、補正前の請求項25に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 7 本願発明28について 本願発明28は、補正前の請求項24を引用する補正前の請求項30を独立項にしたものであって、補正前の請求項30に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 8 本願発明30について 本願発明30は、補正前の請求項24を引用する補正前の請求項32を独立項にしたものであって、補正前の請求項32に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 9 本願発明32について 本願発明32は、補正前の請求項24を引用する補正前の請求項34を独立項にしたものであって、補正前の請求項34に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 10 本願発明33について 本願発明33は、補正前の請求項24を引用する補正前の請求項35を独立項にしたものであって、補正前の請求項35に係る発明に対しては、当審拒絶理由2の通知対象になっておらず、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 11 本願発明2-11、13、15、18-22、24-27、29、31、34-42について 本願発明2-11、13、15、18-22、24-27、29、31、34-42は、上記1-10で検討した本願発明1、12、14、16、17、23、28、30、32又は33を引用する発明であるから、同日出願Aに係る考案と同一であるとは認められない。 第7 当審拒絶理由1(明確性)について 令和6年7月10日提出の手続補正により、補正前の請求項1等の「熱管理及び/又は電磁干渉(EMI)軽減材料」という記載は、「電磁干渉(EMI)軽減材料」に補正されたので、本願発明1-42は明確となった。 よって、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとする当審拒絶理由1は解消した。 第8 原査定について 1 引用発明1を主たる引用発明とした場合 (1)本願発明1について ア 対比 本願発明1と引用発明1とを対比すると、次のことがいえる。 (ア)引用発明1では、「電波吸収層1は、カーボン粉末を含有する発泡ポリエチレンが用いられ」、「電波吸収層1は、ピラミッド型(四角錐型)の突起を有」するから、引用発明1の「電波吸収層1」は、本願発明1の「充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体」に相当する。 (イ)引用発明1は、「電波を吸収する電波吸収層1」「を備え」るから、「電磁干渉(EMI)軽減材料」といえる。 したがって、本願発明1と引用発明1との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体を含む、電磁干渉(EMI)軽減材料であって、前記ピラミッド構造のパターンは、矩形の基部を有するEMI吸収性の矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている、電磁干渉(EMI)軽減材料。」 (相違点1) 本願発明1では、ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定し、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含む平坦化層が設けられるのに対し、引用発明1では、このような構成について特定されていない点。 イ 相違点についての判断 上記相違点1について検討する。 ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定し、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含む平坦化層を設けることは、引用発明2、4及び引用文献10-12記載事項には記載も示唆もされておらず、このように構成することが、本願優先日前に周知技術であったともいえない。 したがって、当業者といえども、引用発明1、2、4及び引用文献10-12記載事項から上記相違点1に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。 よって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明1、2、4及び引用文献10-12記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 (2)本願発明12、14、16、17、23、28、30、32、33について 本願発明12、14、16、17、23、28、30、32、33は、「電磁干渉(EMI)軽減材料」、「ボードレベルシールド」又は「方法」の発明であって、上記(1)イで検討した相違点1に係る構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明1、2、4及び引用文献10-12記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 (3)本願発明2-11、13、15、18-22、24-27、29、31、34-42について 本願発明2-11、13、15、18-22、24-27、29、31、34-42は、本願発明1、12、14、16、17、23、28、30、32又は33を減縮した発明である。したがって、上記(1)イで検討した相違点1に係る構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明1、2、4及び引用文献10-12記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 2 引用発明2を主たる引用発明とした場合 (1)本願発明1について ア 対比 本願発明1と引用発明2とを対比すると、次のことがいえる。 (ア)引用発明2は、「層1においては体積86.3cm3に対しフェライト使用量を19gとし、層2においては体積86.3cm3に対しフェライト使用量を38gとし、層3においては体積79cm3に対しフェライト使用量を0gとし、」「ピラミッド状のパターンは、矩形の基部を有する矩形ピラミッド構造を含」む「電波吸収体」であるから、「フェライト」を含有する「層1」、「層2」及び「層3」は、本願発明1の「充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体」に相当する。 (イ)引用発明2は、「フェライト」を含有する「層1」、「層2」及び「層3」の「3層構造」を持つから、「電磁干渉(EMI)軽減材料」といえる。 したがって、本願発明1と引用発明2との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体を含む、電磁干渉(EMI)軽減材料であって、前記ピラミッド構造のパターンは、矩形の基部を有するEMI吸収性の矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている、電磁干渉(EMI)軽減材料。」 (相違点2) 本願発明1では、ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定し、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含む平坦化層が設けられるのに対し、引用発明2では、このような構成について特定されていない点。 イ 相違点についての判断 上記相違点2について検討する。 ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定し、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含む平坦化層を設けることは、引用発明1、4及び引用文献10-12記載事項には記載も示唆もされておらず、このように構成することが、本願優先日前に周知技術であったともいえない。 したがって、当業者といえども、引用発明2、1、4及び引用文献10-12記載事項から上記相違点2に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。 よって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明2、1、4及び引用文献10-12記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 (2)本願発明12、14、16、17、23、28、30、32、33について 本願発明12、14、16、17、23、28、30、32、33は、「電磁干渉(EMI)軽減材料」、「ボードレベルシールド」又は「方法」の発明であって、上記(1)イで検討した相違点2に係る構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明2、1、4及び引用文献10-12記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 (3)本願発明2-11、13、15、18-22、24-27、29、31、34-42について 本願発明2-11、13、15、18-22、24-27、29、31、34-42は、本願発明1、12、14、16、17、23、28、30、32又は33を減縮した発明である。したがって、上記(1)イで検討した相違点2に係る構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明2、1、4及び引用文献10-12記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 3 引用発明4を主たる引用発明とした場合 (1)本願発明1について ア 対比 本願発明1と引用発明4とを対比すると、次のことがいえる。 (ア)引用発明4の「電波吸収材料」は、「シリコーンエマルジョンに導電性材料を分散させた後、硬化させて得られる多孔質体であり、シリコーンエマルジョンはオルガノポリシロキサンを油層とする油中水滴型エマルジョンであるのが好ましく、電波吸収体の形状は、ピラミッド型であるのが好ましく、電波吸収材料に用いる好ましい導電性材料としては、カーボン粒子が挙げられ、カーボン粒子としては、カーボンブラックが好まし」いとされるから、引用発明4の「電波吸収材料」は、本願発明1の「充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体」に相当する。 (イ)引用発明4の「電波吸収材料」は、「電磁干渉(EMI)軽減材料」といえる。 したがって、本願発明1と引用発明4との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「充填誘電体の少なくとも1つの側に沿って外側に突出するピラミッド構造のパターンを含む充填誘電体を含む、電磁干渉(EMI)軽減材料であって、前記ピラミッド構造のパターンは、矩形の基部を有するEMI吸収性の矩形ピラミッド構造を含み、隣接する矩形ピラミッド構造の矩形の基部は、実質的に矩形の基部間の隙間又は間隔なしに互いに接触するように構成されている、電磁干渉(EMI)軽減材料。」 (相違点3) 本願発明1では、ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定し、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含む平坦化層が設けられるのに対し、引用発明4では、このような構成について特定されていない点。 イ 相違点についての判断 上記相違点3について検討する。 ピラミッド構造の反転パターンを有し、前記反転パターンが前記ピラミッド構造と互い違いに配置されることで前記ピラミッド構造の上に平坦な表面を画定し、インピーダンス整合のための誘電率傾斜誘電体を含む平坦化層を設けることは、引用発明1、2及び引用文献10-12記載事項には記載も示唆もされておらず、このように構成することが、本願優先日前に周知技術であったともいえない。 したがって、当業者といえども、引用発明4、1、2及び引用文献10-12記載事項から上記相違点3に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。 よって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明4、1、2及び引用文献10-12記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 (2)本願発明12、14、16、17、23、28、30、32、33について 本願発明12、14、16、17、23、28、30、32、33は、「電磁干渉(EMI)軽減材料」、「ボードレベルシールド」又は「方法」の発明であって、上記(1)イで検討した相違点3に係る構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明4、1、2及び引用文献10-12記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 (3)本願発明2-11、13、15、18-22、24-27、29、31、34-42について 本願発明2-11、13、15、18-22、24-27、29、31、34-42は、本願発明1、12、14、16、17、23、28、30、32又は33を減縮した発明である。したがって、上記(1)イで検討した相違点3に係る構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明4、1、2及び引用文献10-12記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 第9 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-008225

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