特許拒絶査定不服審判
2023-006425
シラン含有接着助長剤助長剤を組み込んだTiO2顔料着色層と隣接する異なる層との間の接着性が改善されたゴルフボール
- 審判番号
- 2023-006425
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-181330
- 請求日
- 2023年04月19日
- 審決日
- 2024年05月28日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】アクシュネット カンパニー
- 【請求人代理人】澤田 俊夫
- 審判長/審判官
- 審判長 道祖土 新吾
- 審判官 藤本 義仁
- 審判官 桐山 愛世
- 分類
- P18 .121-Z (A63B) / P18 .575-Z (A63B)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2019-181330「シラン含有接着助長剤助長剤を組み込んだTiO2顔料着色層と隣接する異なる層との間の接着性が改善されたゴルフボール」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 4月16日出願公開、特開2020- 58797〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和1年10月1日(パリ条約による優先権主張2018年10月12日(以下「優先日」という。))、米国)の出願であって、令和2年6月30日に手続補正書が提出され、令和3年5月18日付けで拒絶理由が通知され、これに対して、同年10月25日に意見書及び誤訳訂正書が提出され、令和4年3月24日付けで拒絶理由が通知され、これに対して、同年9月7日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年12月19日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされたのに対し、令和5年4月19日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正書が提出されたものである。
第2 令和5年4月19日に提出された手続補正書による補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
令和5年4月19日に提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲を全文にわたって補正をするもので、下記(1)に示す本件補正前の(すなわち、令和4年9月7日に提出された手続補正書により補正された)特許請求の範囲の請求項1乃至18を、下記(2)に示す本件補正後の特許請求の範囲の請求項1乃至18へと補正するものである。(下線は審決で付した。以下同じ。)
(1)本件補正前の特許請求の範囲
「【請求項1】
第1のポリマー組成物を有する第1層と、
上記第1層に隣接し、カバー層を形成する第2層であって、上記第1のポリマー組成物と異なる第2のポリマー組成物を有し、全体にわたって、(i)複数の不動態化TiO2微粒子と、(ii)上記第2層のポリマー組成物の総合重量に基づいて0.1重量%から5.0重量%の範囲内の所定量の、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤とを有する、上記第2層とを有し、
上記第1層の上記第1のポリマー組成物はシラン含有接着助長剤を含まず、
上記第1層および上記第2層は上記第1層および上記第2層の間の界面において接着助長剤で表面処理されないことを特徴とするゴルフボール。
【請求項2】
アイオノマーからなる第1層と、
上記第1層を包囲し上記第1層に隣接し、ポリウレタンからなり、カバー層を形成する第2層とを有し、
上記第2層の上記ポリウレタンは、全体にわたって、(i)複数の不動態化TiO2微粒子と、(ii)上記第2層のポリマー組成物の総合重量に基づいて0.1重量%から5.0重量%の範囲内の所定量の、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤とを有し、
上記第1層の上記アイオノマーはシラン含有接着助長剤を含まず、
上記第1層および上記第2層は上記第1層および上記第2層の間の界面において接着助長剤で表面処理されないことを特徴とするゴルフボール。
【請求項3】
上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤はオルガノシランおよびシランベースのオルガノシロキサンからなるグループから選択される請求項1または2に記載のゴルフボール。
【請求項4】
上記不動態化TiO2微粒子は上記第2のポリマー組成物中に、上記第2のポリマー組成物の総重量をベースにして1重量%から10重量%の範囲で含まれる請求項1または2に記載のゴルフボール。
【請求項5】
上記不動態化TiO2微粒子は、アルミナ/シリカで表面処理される請求項4記載のゴルフボール。
【請求項6】
上記不動態化TiO2微粒子の少なくともいくつかは、アルミナ/シリカで表面処理される請求項4記載のゴルフボール。
【請求項7】
上記不動態化TiO2微粒子の少なくともいくつかは、アルミナ/ジルコンをベースにしたコーティングにより表面処理される請求項4記載のゴルフボール。
【請求項8】
上記不動態化TiO2微粒子は上記第2のポリマー組成物中に、上記第2のポリマー組成物の総重量をベースにして2重量%から10重量%の範囲で含まれる請求項6記載のゴルフボール。
【請求項9】
上記不動態化TiO2微粒子は、200nmから350nmの直径を有して含まれる請求項6記載のゴルフボール。
【請求項10】
上記第2のポリマー組成物はポリウレタンである請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項11】
上記ポリウレタンは熱可塑性である請求項10記載のゴルフボール。
【請求項12】
上記ポリウレタンは熱硬化性である請求項10記載のゴルフボール。
【請求項13】
上記第1のポリマー組成物はアイオノマーである請求項10記載のゴルフボール。
【請求項14】
上記第1層は内側カバー層であり上記第2層は外側カバー層である請求項13記載のゴルフボール。
【請求項15】
上記第1層は、内側コア層および外側コア層を具備する二重コアを包囲し、上記内側コア層および上記外側コア層の少なくとも1つはポリブタジエンからなる請求項2または13に記載のゴルフボール。
【請求項16】
上記内側コア層は熱可塑性組成物を有する請求項15記載のゴルフボール。
【請求項17】
上記不動態化TiO2微粒子の少なくともいつくかは、200nmより小さい直径を有し、また、350nmより大きい直径を有する請求項6記載のゴルフボール。
【請求項18】
上記不動態化TiO2微粒子は、200nmから350nmの直径を有するTiO2微粒子からなる請求項6記載のゴルフボール。」
(2)本件補正後の特許請求の範囲
「【請求項1】
第1のポリマー組成物を有する第1層と、
上記第1層に隣接し、カバー層を形成する第2層であって、圧縮成形、射出成型、およびキャスティングからなるグループから選択される成形プロセスにより形成され、上記第1のポリマー組成物と異なる第2のポリマー組成物を有し、全体にわたって、(i)複数の不動態化TiO2微粒子と、(ii)上記第2層のポリマー組成物の総合重量に基づいて0.1重量%から5.0重量%の範囲内の所定量の、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤とを有する、上記第2層とを有し、
上記第1層の上記第1のポリマー組成物はシラン含有接着助長剤を含まず、
上記第1層および上記第2層は上記第1層および上記第2層の間の界面において接着助長剤で表面処理されないことを特徴とするゴルフボール。
【請求項2】
アイオノマーからなる第1層と、
上記第1層を包囲し上記第1層に隣接し、ポリウレタンからなり、カバー層を形成する第2層であって、圧縮成形、射出成型、およびキャスティングからなるグループから選択される成形プロセスにより形成される、上記第2層とを有し、
上記第2層の上記ポリウレタンは、全体にわたって、(i)複数の不動態化TiO2微粒子と、(ii)上記第2層のポリマー組成物の総合重量に基づいて0.1重量%から5.0重量%の範囲内の所定量の、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤とを有し、
上記第1層の上記アイオノマーはシラン含有接着助長剤を含まず、
上記第1層および上記第2層は上記第1層および上記第2層の間の界面において接着助長剤で表面処理されないことを特徴とするゴルフボール。
【請求項3】
上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤はオルガノシランおよびシランベースのオルガノシロキサンからなるグループから選択される請求項1または2に記載のゴルフボール。
【請求項4】
上記不動態化TiO2微粒子は上記第2のポリマー組成物中に、上記第2のポリマー組成物の総重量をベースにして1重量%から10重量%の範囲で含まれる請求項1または2に記載のゴルフボール。
【請求項5】
上記不動態化TiO2微粒子は、アルミナ/シリカで表面処理される請求項4記載のゴルフボール。
【請求項6】
上記不動態化TiO2微粒子の少なくともいくつかは、アルミナ/シリカで表面処理される請求項4記載のゴルフボール。
【請求項7】
上記不動態化TiO2微粒子の少なくともいくつかは、アルミナ/ジルコンをベースにしたコーティングにより表面処理される請求項4記載のゴルフボール。
【請求項8】
上記不動態化TiO2微粒子は上記第2のポリマー組成物中に、上記第2のポリマー組成物の総重量をベースにして2重量%から10重量%の範囲で含まれる請求項6記載のゴルフボール。
【請求項9】
上記不動態化TiO2微粒子は、200nmから350nmの直径を有して含まれる請求項6記載のゴルフボール。
【請求項10】
上記第2のポリマー組成物はポリウレタンである請求項1に記載のゴルフボール。
【請求項11】
上記ポリウレタンは熱可塑性である請求項10記載のゴルフボール。
【請求項12】
上記ポリウレタンは熱硬化性である請求項10記載のゴルフボール。
【請求項13】
上記第1のポリマー組成物はアイオノマーである請求項10記載のゴルフボール。
【請求項14】
上記第1層は内側カバー層であり上記第2層は外側カバー層である請求項13記載のゴルフボール。
【請求項15】
上記第1層は、内側コア層および外側コア層を具備する二重コアを包囲し、上記内側コア層および上記外側コア層の少なくとも1つはポリブタジエンからなる請求項2または13に記載のゴルフボール。
【請求項16】
上記内側コア層は熱可塑性組成物を有する請求項15記載のゴルフボール。
【請求項17】
上記不動態化TiO2微粒子の少なくともいつくかは、200nmより小さい直径を有し、また、350nmより大きい直径を有する請求項6記載のゴルフボール。
【請求項18】
上記不動態化TiO2微粒子は、200nmから350nmの直径を有するTiO2微粒子からなる請求項6記載のゴルフボール。」
2 補正の適否について
(1)本件補正
本件補正により、本件補正後の請求項1に「圧縮成形、射出成型、およびキャスティングからなるグループから選択される成形プロセスにより形成され、」との補正事項(以下「補正事項」という。)が追加された。
特許法第17条の2第5項の規定によれば、拒絶査定不服審判の請求と同時にする特許請求の範囲についての補正は、請求項の削除(第1号)、特許請求の範囲の減縮(第2号)、誤記の訂正(第3号)、明りようでない記載の釈明(第4号)のいずれかを目的とするものに限るとされている。
そこで、上記補正事項について検討すると、上記補正事項は、本件補正前の請求項1の「ゴルフボール」が備える「第2層」について、形成方法を限定するものであって、「第2層」の構造、特性、機能を特定するものではないから、上記第2号に掲げられた特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当しない。
また、上記補正事項が、上記第1、3、4の各号に掲げられた、いずれの目的とするものにも該当しないことは明らかである。
よって、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定を満たすものではない。
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
(2)独立特許要件について
上記のとおり、本件補正後の請求項1に係る補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮(いわゆる限定的減縮)を目的とするものに該当するものではないが、念のため、本件補正後の請求項1に係る補正が限定的減縮であると仮定して、本件補正後の請求項1に係る発明(令和5年4月19日に提出された手続補正書の特許請求の範囲に記載された事項により特定される、上記「1 (2)本件補正後の特許請求の範囲」の請求項1に係る発明(以下、「本件補正発明」という。))が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。
ア 本件補正発明
本件補正発明は、上記「1 (2)」に示した本件補正後の請求項1に記載された事項により特定されるものと認められる。
イ 引用例
(ア)引用例1
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前である平成22年1月28日に頒布された刊行物である特開2010-17236号公報(以下「引用例1」という。)には、次の事項が記載されている。
a 「【技術分野】
【0001】
本発明は、コアとカバーと、これらの間に位置する少なくとも1層の中間層を有する多層のゴルフボールに関し、更に詳述すると、プロや上級者が使用する飛びとコントロール性能を満足させるとともに、繰り返し打撃時の割れ耐久性についても優れたゴルフボールに関する。」
b 「【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、飛びとコントロール性能とを満足させ、薄い中間層を用いた場合でも繰り返し打撃時の割れ耐久性に優れたゴルフボールを提供することを目的とする。」
c 「【0100】
〔実施例1~4、比較例1~4〕
表1に示す共通の配合によりコア組成物を調整した後、160℃,13分間の加硫条件により加硫成形することによりソリッドコアを作成した。このコアに対して、表3に示す配合により第1中間層(包囲層)を成形し、次いで、表2に示す共通の配合により第2中間層及び最外層カバーを射出成形して、ソリッドコアの周囲に第1及び第2中間層、最外層カバーを順次被覆・形成し、マルチピースソリッドゴルフボールを作成した。得られた4層ゴルフボールの物性及び緒特性について表3に示した。
【0101】
【表1】
[図:0001415903000001.jpg]
【0102】
なお、表1中に記載した主な材料の商品名は以下の通りである。
ポリブタジエンゴム:
商品名「BR730」JSR社製
ステアリン酸亜鉛:
商品名「ジンクステアレートG」日本油脂社製
老化防止剤:
商品名「ノクラックNS-6」大内新興化学工業社製
2,2-メチレンビス(4-メチル-6-ブチルフェノール)
過酸化物:
商品名「パーヘキサC40」日本油脂社製
1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサンのシリカ40%希釈品
【0103】
【表2】
[図:0001415903000002.jpg]
【0104】
なお、表2中に記載した主な材料の商品名は以下の通りである。
アイオノマー:
商品名「ハイミラン1605」三井・デュポンポリケミカル社製
Naイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂オレフィン系熱可塑性エラストマー:
商品名「DR6100P」JSR社製、水添ポリマー
ベヘニン酸:
商品名「NAA-222S(粉末)」日本油脂社製
ポリオレフィン系ポリオール:
商品名「ポリテールH」三菱化学社製、低分子量ポリオレフィン系ポリオール
水酸化カルシウム:
商品名「CLS-B」白石カルシウム社製
熱可塑性ポリウレタン A:
DIC Bayer POlymer社製 商標パンデックス
「T-8290」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン
熱可塑性ポリウレタン B:
DIC Bayer POlymer社製の商標パンデックス
「T-8295」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン酸化チタン:
商品名「タイペークR550」石原産業社製
ポリエチレンワックス:
商品名「サンワックス161P」三洋化成社製イソシアネート混合物:
商品名「クロスネートEM30」
大日精化工業(株)製のイソシアネートマスターバッチで、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートを30%含有(JIS K-1556によるアミン逆滴定イソシアネート測定濃度5~10%)、マスターバッチベース樹脂はポリエステルエラストマー(東レ・デュポン社製の「ハイトレル4001」)。イソシアネート混合物はインジェクションと同時に混合した。
【0105】
【表3】
[図:0001415903000003.jpg]
【0106】
上記の商品名の内容は下記の通りである。
ハイミラン1555(商品名):
三井・デュポンポリケミカル社製
Naイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂
ハイミラン1557(商品名):
三井・デュポンポリケミカル社製
Znイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂
AM7331(商品名):
三井・デュポンポリケミカル社製
Naイオン中和エチレン-メタクリル酸-アクリル酸エステル共重合体のアイオノマー樹脂
ハイミラン1601(商品名):
三井・デュポンポリケミカル社製
Naイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂
プリマロイN2800(商品名):
三菱化学社製、熱可塑性ポリエステルエラストマー
末端アミノ基変性のS-EB-Cタイプの熱可塑性ブロック共重合体:
商品名「ダイナロン4630P」JSR社製
硫酸バリウム:
商品名「沈降性硫酸バリウム#300」堺化学工業社製
ステアリン酸マグネシウム:
商品名「ニッサンマグネシウムステアレート」日本油脂社製(宇治産業)
ベヘニン酸:
商品名「NAA-222S(粉末)」日本油脂社製(宇治産業)
水酸化カルシウム:
商品名「CLS-B」白石カルシウム社製」
上記a乃至cの記載事項から、引用例1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。
「ソリッドコアの周囲に第1及び第2中間層、最外層カバーを順次被覆・形成してなるマルチピースソリッドゴルフボールであって、
第2中間層及び最外層カバーは射出成形され
第2中間層は、アイオノマー(商品名「ハイミラン1605」三井・デュポンポリケミカル社製Naイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂)68.75質量部、オレフィン系熱可塑性エラストマー(水添ポリマー)31.25質量部を含み、
最外層カバーは、熱可塑性ポリウレタンA(DIC Bayer POlymer社製 商標パンデックス「T-8290」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン)50質量部、熱可塑性ポリウレタンB(DIC Bayer POlymer社製の商標パンデックス「T-8295」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン)50質量部、酸化チタン(商品名「タイペークR550」石原産業社製)4質量部を含む、
ソリッドゴルフボール。」
(イ)引用例2
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前である平成13年9月18日に頒布された刊行物である特開2001-252375号公報(以下「引用例2」という。)には、次の事項が記載されている。
a 「【特許請求の範囲】
【請求項1】 ボール本体と、
該ボール本体上に形成されたポリウレタン製の塗膜とを有し、
該塗膜を形成するポリウレタン塗料には、下記一般式で示されるシランカップリング剤が含有されているゴルフボール。
(RO)a―Si―Xb
(式中、a,bはいずれも1~3の整数であり、a+b=4を満たし、Rは炭素数1~3の飽和アルキル基であって、同一であっても異なっていてもよく、Xは、アミン、又はビニル基、エポキシ基、メタクリロキシ基、クロロプロピル基若しくはメルカプト基を有する有機基である。)」
b 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボール本体とその表面に形成された塗膜との密着性に優れたゴルフボールに関するものである。」
c 「【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、新たな処理設備等や複雑な操作、装置を要することなく、しかもドライでもウェットでも優れた塗膜密着性を有するゴルフボールを提供することにある。」
d 「【0024】本発明の塗膜を形成するポリウレタン塗料には、ポリウレタン塗料の必須構成成分であるポリオールとポリイソシアネートの他に、シランカップリング剤が配合されている。塗料とボール本体材料との間にシランカップリング剤を介在させて化学的に塗膜とボール本体との密着性を高めようとする場合、塗膜とボール本体との間にシランカップリング剤の層を形成するよりも、塗料自体にシランカップリング剤を含有させた方が、密着性を向上させる効果が高いからである。また、シランカップリング剤を塗料に添加することにより、シランカップリング剤の塗布、乾燥工程を省略することができ、設備、操作の容易化が図れるという効果もある。」
(ウ)引用例3
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前である平成29年6月8日に頒布された刊行物である特開2017-99864号公報(以下「引用例3」という。)には、次の事項が記載されている。
a 「【技術分野】
【0001】
この発明は、異なる隣接層(すなわち、これら層は、異なる化学的および/または物理的特性を有する)の間に良好な接着強度を伴う耐久性のあるゴルフボールに関する。」
b 「【0009】
そのような付加的な処理ステップや関連する時間制約を伴うことなしに、シラン含有表面前処理および結合層によって、隣接する異なる層の間の良好な層間接着強度が形成されたゴルフボールに対する要請がある。そのようなゴルフボールは、ゴルフボール製造効率(例えば時間を節約する)および柔軟性を改善し、他方ゴルフボーrの製造コストを削減するであろう。この発明のゴルフボールおよびゴルフボール製造方法はこのような要請に対処して解決するものである。」
c 「【0011】
したがって、この発明のゴルフボールにおいては、異なる隣接ゴルフボール層の間に良好な層間接着が実現され、これには、一方の層を他方の層に形成するのに先立って、表面前処理ステップを加えたり、層の間に結合層を付加したりする必要がない。具体的には、この発明のゴルフボールは、第1のポリマー性組成物を有する第1層であって、上記第1のポリマー性組成物と異なる第2のポリマー性組成物を有する第2層に包囲され、上記第2層と隣接する上記第1層を有する。」
d 「【0022】
他の実施例において、上記第1層は上記第1のポリマー性組成物を有し、上記第2層は上記少なくとも1つのシラン含有接着助長剤および上記第2のポリマー性組成物を有し;上記第1のポリマー性組成物は、熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムのうちの少なくとも1つを有し;上記第2のポリマー性組成物は、少なくとも1つの異なる熱可塑性または熱硬化性ポリウレタン、尿素、ポリウレタン/尿素ハイブリッド、アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、またはゴムを有する。」
e 「【0029】
例えば、1実施例において、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を有する第2層が、いずれのシラン含有接着助長剤を有しない第3層に包囲され、隣接している。この実施例において、第2層は第1層および第3層のそれぞれのポリマー性組成物の双方と異なるポリマー性組成物からなる。有益なことに、第1層および第2層の間だけでなく、第2層および第3層の間にも良好な接着が形成されて、それぞれの界面にいずれの表面処理プロセスおよび/または結合層を必要としない。以前では、2つの個別の表面処理/結合層が典型的には実行され、これは、第1層の外側表面および第3層の内側表面;あるいは、第2層の内側表面および外側表面に実施されるであろう。」
f 「【0031】
この発明は当該発明のゴルフボールを製造する方法にも向けられており、この方法は、第1のポリマー性組成物を有する第1層を準備するステップと;上記第1のポリマー性組成物と異なる第2のポリマー性組成物を有する第2層を、上記第1層に隣接させ、その周りに形成するステップとを有し;上記第1層および上記第2層の一方のみが、さらに、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤を、約0.1wt%から約5.0wt%の量だけ全体に渡って有し、かつ、;上記第1層および上記第2層は少なくとも1つのシラン含有助長剤によって表面処理されない。第1層および第2層の間にはいずれの試案含有接着助長剤も結合層も配置されない。」
g 「【0034】
この発明のゴルフボールにおいては、第1層の外側表面が、第2層の内側表面と、両層の界面または境界において直接に相互作用し、2つの層の一方が全層組成物の約0.1wt%から約5wt%の量だけ全体に渡ってシラン含有接着助長剤を有するときに、強力な層間接着を実現する。この発明のゴルフボールにおいては、シラン含有接着助長剤が、層全体に渡って含まれ、当該層および隣接する異なるゴルフボール層の間に強固な結合を促進し、形成するのに利用できる官能基を十分な量だけ有し、これは、層内において含有物の間の架橋または結合を容易にすることをもっぱらにするいずれの官能基であってもよい。」
h 「【0041】
シラン含有接着所東西は、例えば、オルガノシラン、オルガノシロキサン、および、これらお混合物を含んで良い。適切なシランの非制限的な例は、シランエステル;ビニルシラン;メタクリルオキシシラン;エポキシシラン;サルファーシラン;アミノシラン;ウレイドシラン;またはこれらの混合物を含む。好ましくは、シランは、シランエステル、オクチルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、非イオン性シラン分散剤;ビニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル-tris-(2-メトキシエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン;メタクリルオキシシラン、γ-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン;エポキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン;サルファーシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン・プロプライエタリ・ポリスルフィドシラン、ビス-(3-[トリエトキシシリル]-プロピル)-テトラスルファン;γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノアルキルシリコーン溶液、修正されたアミノオルガノシラン、n-β-(アミノエチル)-γ-アモノプロピルトリメトキシシラン、修正されたアミノオルガノシラン、修正されたアミノシラン、トリアミノ官能性シラン、ビス-(γ-トリメトキシリルプロピル)アミン、n-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、オルガノ修正ポリジメチルシロキサン、ポリアザミドシラン、n-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン;ウレイドシラン、γ-ウレイドプロピルトリアルコキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリメトキシシラン;イソシアネートシアン、γ-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン;またはこれらの混合物を含む。」
(エ)引用例4
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前である2015年3月20日に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった「“硫酸法酸化チタン(ルチル型)”、<URL:http://web.archive.org/web/20150320054438/http://www.iskweb.co.jp/products/spec01_1.html?iiframe=true&width=760&height=450>」(以下「引用例4」という。)には、次の事項が記載されている。
「
[図:0001415903000004.jpg]
」
(オ)周知技術
上記(イ)及び(ウ)より、以下の技術事項が、本願の出願日時点において、周知の技術事項(以下「周知技術」という。)であると認める。
「ゴルフボールの層間密着性を高めるために外側層にシランカップリング剤が配合させること。」
ウ 対比
本件補正発明と引用発明1とを対比する。
(ア)後者の「第2中間層」、「最外層カバー」、「『アイオノマー(商品名「ハイミラン1605」三井・デュポンポリケミカル社製Naイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂)』、『熱可塑性ポリウレタンA(DIC Bayer POlymer社製 商標パンデックス「T-8290」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン)』、『熱可塑性ポリウレタンB(DIC Bayer POlymer社製の商標パンデックス「T-8295」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン)』」、「酸化チタン(商品名「タイペークR550」石原産業社製)」及び「ソリッドゴルフボール」は、それぞれ、前者の「第1層」、「カバー層を形成する第2層」、「ポリマー組成物」、「不動態化TiO2微粒子」及び「ゴルフボール」に相当する。
なお、後者の「酸化チタン(商品名「タイペークR550」石原産業社製)」の特性については、引用例4を参酌した。
(イ)後者の「アイオノマー(商品名「ハイミラン1605」三井・デュポンポリケミカル社製Naイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂)」、「熱可塑性ポリウレタンA(DIC Bayer POlymer社製 商標パンデックス「T-8290」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン)」、「熱可塑性ポリウレタンB(DIC Bayer POlymer社製の商標パンデックス「T-8295」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン)」はいずれも異なる材料であることは明らかであるところ、後者の「アイオノマー(商品名「ハイミラン1605」三井・デュポンポリケミカル社製Naイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂)」、「『熱可塑性ポリウレタンA(DIC Bayer POlymer社製 商標パンデックス「T-8290」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン)』、『熱可塑性ポリウレタンB(DIC Bayer POlymer社製の商標パンデックス「T-8295」、MDI-PTMGタイプ熱可塑性ポリウレタン)』」は、それぞれ、前者の「第1のポリマー組成物」及び「第2のポリマー組成物」に相当する。
(ウ)後者の「第2中間層」、「最外層カバー」は、順次被覆・形成してなるものであるから、「第2中間層」と「最外層カバー」とは、隣接しているといえる。
(エ)後者の「最外層カバー」は射出成形されたものであるから、射出成型プロセスにより形成されたといえる。
(オ)後者の「最外層カバー」は、酸化チタン(商品名「タイペークR550」石原産業社製)4質量部を含むものであるところからすれば、全体にわたって、複数の微粒子を含有していることは明らかである。
そうすると、本件補正発明と引用発明1とは、
[一致点]
「第1のポリマー組成物を有する第1層と、
上記第1層に隣接し、カバー層を形成する第2層であって、射出成型プロセスにより形成され、上記第1のポリマー組成物と異なる第2のポリマー組成物を有し、全体にわたって、(i)複数の不動態化TiO2微粒子、とを有する、上記第2層とを有する、
ゴルフボール。」
で一致し、以下の点で相違する。
[相違点]
本件補正発明の「第2層」が、「ポリマー組成物の総合重量に基づいて0.1重量%から5.0重量%の範囲内の所定量の、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤」とを有し、「第1層の第1のポリマー組成物」は「シラン含有接着助長剤を含まず」、「上記第1層および上記第2層」は「上記第1層および上記第2層の間の界面において接着助長剤で表面処理されない」のに対し、引用発明1は、「シラン含有接着助長剤」の含有の有無につき明らかでない点。
エ 判断
上記相違点について、以下、検討する。
そして、引用発明1が繰り返し打撃時の割れ耐久性に優れたゴルフボールを提供することを課題としていることからすると、引用発明1も層間密着性を高めることを課題としている点で、上記周知技術と課題が共通しているといえる。
そうすると、引用発明1が「シラン含有接着助長剤」の含有の有無につき明らかでないところ、上記周知技術を適用し、最外層カバーに「シラン含有接着助長剤」を含有し、第2中間層は「シラン含有接着助長剤を含まず」、最外層カバーおよび第2中間層は「層の間の界面において接着助長剤で表面処理されない」とすることは、当業者が容易になし得るものである。
ここで、本願の願書に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面(以下「明細書等」という。)をみても、シラン含有接着助長剤の含有量につき、0.1重量%~5.0重量%の範囲内と範囲外とで、格別な作用・効果に差異があることは記載されておらず、また、上記周知技術である引用例3には、シラン含有接着助長剤を、約0.1wt%から約5.0wt%の量だけ全体に渡って含有させることが記載されていることからすると、引用発明1に、上記周知技術を適用する際に、ポリマー組成物の総合重量に基づいて0.1重量%から5.0重量%の範囲内の所定量の、シラン含有接着助長剤を含有することは、当業者が適宜なし得る設計的事項といえる。
そして、本件補正発明の効果も、引用発明1、上記周知技術から、当業者が予測し得る程度のものといえる。
したがって、本件補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、当業者が容易に発明できた発明である。
オ 独立特許要件についての検討のまとめ
以上検討したように、本件補正発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであって、本件補正発明は、特許出願の際、独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において読み替えて準用する同法第126条第7項の規定に違反する。
3 むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであり、仮に、本件補正後の請求項1に係る補正が限定的減縮であるとしても、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記第2のとおり却下された。
本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、令和4年9月7日に提出された手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものと認める。
「【請求項1】
第1のポリマー組成物を有する第1層と、
上記第1層に隣接し、カバー層を形成する第2層であって、上記第1のポリマー組成物と異なる第2のポリマー組成物を有し、全体にわたって、(i)複数の不動態化TiO2微粒子と、(ii)上記第2層のポリマー組成物の総合重量に基づいて0.1重量%から5.0重量%の範囲内の所定量の、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤とを有する、上記第2層とを有し、
上記第1層の上記第1のポリマー組成物はシラン含有接着助長剤を含まず、
上記第1層および上記第2層は上記第1層および上記第2層の間の界面において接着助長剤で表面処理されないことを特徴とするゴルフボール。」
2 原査定の拒絶の理由
原査定の理由とされた、令和4年3月24日付け拒絶理由通知書に記載した理由の概要は、以下のものを含むものである。
(進歩性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
1.特開2010-17236号公報
2.特開2001-252375号公報(周知技術)
3.特開2017-99864号公報(周知技術)
4.「硫酸法酸化チタン(ルチル型)」,石原産業株式会社 [online],2015年03月20日,<http://web.archive.org/web/20150320054438/http://www.iskweb.co.jp/products/spec01_1.html?iiframe=true&width=760&height=450>,[2022年3月18日検索](周知技術)
3 引用例
令和4年3月24日付けの拒絶理由通知書で引用された引用例、及び、その記載内容は上記「第2 2(2)イ」に記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、実質的に、本件補正発明の「圧縮成形、射出成型、およびキャスティングからなるグループから選択される成形プロセスにより形成され、」との事項を削除したものである。
そうすると、本願発明と引用発明1とを対比すると、上記「第2 2(2)ウ 対比」での検討を勘案すると、両者は、
[一致点]
「第1のポリマー組成物を有する第1層と、
上記第1層に隣接し、カバー層を形成する第2層であって、射出成型プロセスにより形成され、上記第1のポリマー組成物と異なる第2のポリマー組成物を有し、全体にわたって、(i)複数の不動態化TiO2微粒子、とを有する、上記第2層とを有する、
ゴルフボール。」
で一致し、以下の点で相違する。
[相違点]
本願発明の「第2層」が、「ポリマー組成物の総合重量に基づいて0.1重量%から5.0重量%の範囲内の所定量の、少なくとも1つのシラン含有接着助長剤」とを有し、「第1層の第1のポリマー組成物」は「シラン含有接着助長剤を含まず」、「上記第1層および上記第2層」は「上記第1層および上記第2層の間の界面において接着助長剤で表面処理されない」のに対し、引用発明1は、「シラン含有接着助長剤」の含有の有無につき明らかでない点。
そして、上記「第2 2(2)エ」のとおり、上記相違点は、上記周知技術から当業者が容易になし得るものと認められる。
そうすると、上記「第2 2(2)」の判断と同様に、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、引用例に記載されたものであるから、特許法第29条第2項に該当し、特許を受けることができないものである。
したがって、他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2023-006425