2023-005818
容器
- 審判番号
- 2023-005818
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-017489外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2023年04月10日
- 審決日
- 2024年10月02日
- 公報発行日
- 2024年12月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社九州フラワーサービス
- 【請求人代理人】松尾 憲一郎
- 【請求人代理人】市川 泰央
- 分類
- P18 .121-WZ (A47G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 15項目
第1 手続の経緯
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本願は、平成30年 2月 2日に出願された特願2018-17489号であり、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。
第2 本願発明
本願の請求項1に係る発明は、令和6年7月8日の手続補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものと認められるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。
「上部が広く開口されたラッパ部を備えた円筒状の花瓶と、該花瓶の本体部の下部を嵌入するための円形開口を有したホルダーと、を備えた容器であって、前記ラッパ部は、花瓶の上部に形成され花瓶に飾られた生花や花束の上部の茎を保持して倒れを防止する機能を有し、しかも、全長150mmの花瓶の底面から110mmの位置を基準に花瓶上部に形成し、しかも、前記本体部に連続して円筒状の外径を徐々に広げて設けられており、その開口率を140mm/60mmとし、さらに、前記ホルダーは使用状態において台形状の箱型となる組立式かつ天井部に円形開口を形成して構成し、開口の内周面に突起を設けて内側に折り込み、花瓶を開口に圧入した際の花瓶の固定を行うと共に、花瓶に活けた生花は花瓶のラッパ部に収納可能とし、生花の茎の上部はラッパ部に位置し、茎部分は花瓶の本体部に位置するように構成し、前記花瓶に生花や花束を入れた状態は生花や花束と一体型の花瓶セットとして持ち帰り可能としたことを特徴とする容器。」
第3 拒絶の理由
令和6年4月26日付けの当審が通知した拒絶理由のうちの理由1は、次のとおりのものである。
本願発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された事項に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
第4 引用文献の記載及び引用発明
1 引用文献1の記載
引用文献1には、以下の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同様。)。
(1)「【0001】本発明は生花、造花等を活けた花器の運搬に使用する花器ホルダーに関する。」
(2)「【0005】上記ドリンクホルダーは上板にドリンクカップ嵌挿機能を持たせ、底板にカップ荷受け機能を持たせる構成のものであるが、本発明は対面して配置した二枚のプレート(従来例の上板と底板に相当する二枚のプレート)の夫々に花器嵌挿機能を持たせると共に、同二枚のプレートの夫々に一方のプレートに嵌挿された花器の支持機能を持たせ、花卉販売店、フラワーアレンジメントスクール等から各種サイズの花器をテイクアウトする際に有用な運搬用花器ホルダーを提供することを目的とする。」
(3)「【0012】図2乃至図7に示す運搬用花器ホルダーは、上下に間隔を置き対面して配置された方形の第一プレート6と同第二プレート7を備え、該第一プレート6に円形の第一花器嵌挿孔8を貫設すると共に、第二プレート7に円形の第二花器嵌挿孔9を貫設し、上記第一花器嵌挿孔8と第二花器嵌挿孔9とを平面方向に互いに位置をずらして配置し、第一プレート6を上位に第二プレート7を下位にして第一花器嵌挿孔8に花器10を嵌挿し、該花器10の底面11を上記第二花器嵌挿孔9周域の第二プレート部分13で支持する構成を有し、又第二プレート7を上位に第一プレート6を下位にして第二花器嵌挿孔9に花器10を嵌挿し、該花器10の底面11を上記第一花器嵌挿孔8周域の第一プレート部分12で支持する基本構成を有する。」
(4)「【0020】上記第一、第二花器嵌挿孔8、9の内域には孔内周面から中心部に向け多数の割シート片18を突設する。各割シート片18は花器嵌挿孔8、9の内域で互いに分離されて花器嵌挿孔8、9中心部に集中して花器嵌挿孔8、9を略閉塞し、外周域で互いに連結される。」
(5)「【0025】上記割シート片18に代え、曲げ可能な多数の突片を花器嵌挿孔8、9の内周面から孔径を制限するように突出させることができる。【0026】花器10は上記割シート片18及び突片を内方へ押し込み変形させながら花器嵌挿孔8、9内に挿入され、花器10の胴部外周面に加圧当接する。」
(6)「【0028】上記側板14は第二プレート7に屈撓可能なヒンジ16を介して一体に連結すると共に、第一プレート6に留め具17を介して係脱可能に連結し、図5に示すように、上記屈撓可能なヒンジ16を介して第一、第二プレート6、7を重ね合わせるように扁平に折り畳むことができるようにすると共に、図6に示すように、上記留め具17を解除することにより第一、第二プレート6、7と側板14を平面に展開できるようにする。」
(7)「【0038】上記運搬用花器ホルダーは花器10を嵌挿した状態で、図7に示すように、直方体形状に変形可能なバッグ19の中に収納し、該バッグ19の開口部に設けた手提げ20を以って運搬を行う。」
(8)上記(3)の記載から、円形の第一花器嵌挿孔8及び円形の第二花器嵌挿孔9に嵌挿される花器10の断面形状は円形であるといえ、図3~4において、側面からみた断面形状が長方形であることを読み取ることができることから、花器10は上部が開口された円筒状であることが理解できる。
(9)上記(7)の記載及び図3~4、7には、花器10と、運搬用花器ホルダーとの組み合わせが示されている。
2 引用発明
上記1(1)~(9)及び図2~7の記載を総合すると、引用文献1には、以下の発明が記載されている(以下「引用発明」という。)。
「上部が開口された円筒状の花器10と、花器10の運搬に使用する運搬用花器ホルダーとを備え、運搬用花器ホルダーに花器10を嵌挿した状態でバッグ19の中に収納し運搬を行うことができる、花器10と、運搬用花器ホルダーとの組み合わせであって、運搬用花器ホルダーは、上下に間隔を置き対面して配置された方形の第一プレート6と第二プレート7を備え、第二プレート7に円形の第二花器嵌挿孔9を貫設し、第二プレート7を上位に第一プレート6を下位にして第二花器嵌挿孔9に花器10を嵌挿するよう、かつ、第一、第二プレート6、7を重ね合わせるように扁平に折り畳むことができるようにすると共に、第一、第二プレート6、7と側板14を平面に展開できるように構成され、第二花器嵌挿孔9の内周面から孔径を制限するように突出させた曲げ可能な多数の突片を備え、花器10は突片を内方へ押し込み変形させながら第二花器嵌挿孔9内に挿入され、突片を花器10の胴部外周面に加圧当接させ、花器10に活けた生花は花器10に収納可能とし、運搬用花器ホルダーは、花器10を嵌挿した状態で、直方体形状に変形可能なバッグ19の中に収納し、バッグ19の開口部に設けた手提げ20を利用して運搬を行うことが可能な、花器10と、運搬用花器ホルダーとの組み合わせ。」
3 引用文献2の記載
引用文献2には、以下の事項が記載されている。
(1)「【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、花卉等を支える支え具として用いて好適な線条束及びその製造方法に関する。」
(2)「【0006】【発明が解決しようとする課題】上記提案されているものは、いずれも、網目状の空間に花卉等の茎又は枝を刺し込んで、花卉等を支えるものであるが、そのいずれのものも、その網目状の空間が矩形等の一定形状からなるものであって、かつその大きさも一定のものであり、自由・任意に花等を支えることはできず、花等を活ける際の創造性等が規制され、また花器の適用範囲が制限され、活花、フラワーアレンジメント等の独創的な自由な発想での広がりが抑えられている。更に、草花等の支え具自体に審美的なものがなく、いわば、草花を支えるための専用道具としてできるだけ隠して用いるものであり、活花、フラワーアレンジメント及びその他の装飾品の発展を、道具の面から規制している。」
(3)「【0017】また、線条束は、自由な大きさに丸めることができ、どのような花器にも適用が可能であり、更に線条束自体でも、審美性を有するので、該線条束を花器内にて隠す必要はなく、かつ花器以外にも適用することが可能となり、活花等における創造性の自由度を拡大し、また活花等に限らず、オブジェ、ディスプレイ等の装飾品としての適用範囲を拡大することができる。」
(4)「【0037】さらに、図7に示すように、有底円筒状の透明ガラスによって形成された花瓶54 (図7(a)参照)、口部がラッパ状に広がった透明ガラスによって形成された一輪挿しの花瓶55 (図7(b)参照)、徳利状の透明ガラスによって形成された一輪挿しの花瓶56(図7(c)参照)等にワイヤ束Aを投入すれば、外側から花瓶5…内部のワイヤ束のうねり状態が見えるため、花の支え具としてのみでなく、生花6の演出効果を充分発揮させるオブジェ又はディスプレイとしても機能するものである。このとき図7(a)~(c)に示すように、ワイヤ束Aを花瓶5…の口部付近まで持ち上げることで、一輪の生花6であっても生花6をしっかりと立った状態に維持できる。」
4 引用文献2に記載された事項
上記3からみて、引用文献2には、以下の事項が記載されている。
「花瓶の形状を口部がラッパ状に広がった形状とすること。」
第5 対比
本願発明と引用発明とを、その機能、構造又は技術的意義を考慮して対比する。
1 引用発明の「円筒状の花器10」は、「活けた生花は花器10に収納可能」なものであるから花瓶であり、本願発明の「ラッパ部を備えた円筒状の花瓶」と「円筒状の花瓶」である点において共通する。
2 引用発明の「円形の第二花器嵌挿孔9」及び「花器10」は、それぞれ本願発明の「円形開口」及び「花瓶」に相当することから、引用発明における「花器10」を、突片を内方へ押し込み変形させながら挿入する「第二花器嵌挿孔9」は、本願発明の「花瓶の本体部の下部を嵌入するための円形開口」に相当する。
また、引用発明の「運搬用花器ホルダー」は、「花器10を嵌挿」する「第二花器嵌挿孔9」を「第二プレート7」に有し、「第二花器嵌挿孔9の内周面」に「孔径を制限するように突出させた曲げ可能な多数の突片を備え」ることで、「花器10」を保持するという点で、本願発明の「ホルダー」と「保持部材」である点において共通する。
そして、引用発明の「運搬用花器ホルダー」は、「上下に間隔を置き対面して配置された方形の第一プレート6と第二プレート7を備え、第二プレート7に円形の第二花器嵌挿孔9を貫設し、第二プレート7を上位に第一プレート6を下位にして第二花器嵌挿孔9に花器10を嵌挿するよう、かつ、第一、第二プレート6、7を重ね合わせるように扁平に折り畳むことができるようにすると共に、第一、第二プレート6、7と側板14を平面に展開できるように構成され」るものであるところ、使用状態における形状は箱型で(引用文献1図2~4参照)、組立式の構造といえる上、「第二プレート7」は、上位になることから、箱型の「運搬用花器ホルダー」の天井部分を構成しているといえる。これらの点を踏まえると、引用発明の「運搬用花器ホルダー」は、本願発明の「ホルダー」と「使用状態において」「箱型となる組立式かつ天井部に円形開口を形成して構成」される点において共通する。
さらに、引用発明の「運搬用花器ホルダー」は、「第二花器嵌挿孔9の内周面から孔径を制限するように突出させた曲げ可能な多数の突片を備え、花器10は突片を内方へ押し込み変形させながら花器嵌挿孔9内に挿入され、突片を花器10の胴部外周面に加圧当接させ」るものであるところ、この「突片」は突起といえ、花器10の胴部外周面に加圧当接することから、「花器10」を「第二花器嵌挿孔9」に圧入しているといえる。これらの点を踏まえると、引用発明の「運搬用花器ホルダー」は、本願発明の「ホルダー」と「開口の内周面に突起を設けて内側に折り込み、花瓶を開口に圧入した際の花瓶の固定を行う」点において共通する。
してみると、引用発明の「運搬用花器ホルダー」は、本願発明の「ホルダー」と「花瓶の本体部の下部を嵌入するための円形開口を有」し、「使用状態において」「箱型となる組立式かつ天井部に円形開口を形成して構成し、開口の内周面に突起を設けて内側に折り込み、花瓶を開口に圧入した際の花瓶の固定を行う」「保持部材」である点において共通する。
3 本願発明の「容器」は、「花瓶」と、「ホルダー」と、を備え、「前記花瓶に生花や花束を入れた状態は生花や花束と一体型の花瓶セットとして持ち帰り可能とした」ものであるところ、引用発明の「花器10と、運搬用花器ホルダーとの組み合わせ」は、花器10(花瓶)と保持部材(ホルダー)とを備え、「運搬用花器ホルダーに花器10を嵌挿した状態でバッグ19の中に収納し運搬を行うことができる」こと、「花器10を嵌挿した状態で、直方体形状に変形可能なバッグ19の中に収納し、バッグ19の開口部に設けた手提げ20を利用して運搬を行うことが可能な」ものであることから、花器10(花瓶)に生花や花束を入れた状態で生花や花束と一体型のセットとして持ち帰り可能であることは明らかである。これらの点を踏まえると、引用発明の「花器10と、運搬用花器ホルダーとの組み合わせ」は、本願発明の「前記花瓶に生花や花束を入れた状態は生花や花束と一体型の花瓶セットとして持ち帰り可能とした」「容器」に相当する。
したがって、本願発明と引用発明とは、
「上部が開口された円筒状の花瓶と、該花瓶の本体部の下部を嵌入するための円形開口を有した保持部材と、を備えた容器であって、さらに、前記保持部材は使用状態において箱型となる組立式かつ天井部に円形開口を形成して構成し、開口の内周面に突起を設けて内側に折り込み、花瓶を開口に圧入した際の花瓶の固定を行うと共に、花瓶に活けた生花は花瓶に収納可能とし、前記花瓶に生花や花束を入れた状態は生花や花束と一体型の花瓶セットとして持ち帰り可能とした容器。」
の点で一致し、以下の点で相違する。
<相違点1>
円筒状の花瓶に関し、本願発明の「花瓶」は、上部が「広く」開口された「ラッパ部を備えた」円筒状であり、「前記ラッパ部は、花瓶の上部に形成され花瓶に飾られた生花や花束の上部の茎を保持して倒れを防止する機能を有し、しかも、全長150mmの花瓶の底面から110mmの位置を基準に花瓶上部に形成し、しかも、前記本体部に連続して円筒状の外径を徐々に広げて設けられており、その開口率を140mm/60mmとし」、花瓶に活けた生花は花瓶の「ラッパ部」に収納可能とし、「生花の茎の上部はラッパ部に位置し、茎部分は花瓶の本体部に位置するように構成」されているのに対し、引用発明の「花器10」は、その点が明らかでない点。
<相違点2>
保持部材に関し、本願発明の「ホルダー」は、「台形状の」箱型であるのに対し、引用発明の「運搬用花器ホルダー」は、その点が明らかでない点。
第6 判断
上記各相違点について、判断する。
1 相違点1について
上記「第4 4」に記載したとおり、引用文献2には、「花瓶の形状を口部がラッパ状に広がった形状とすること。」が記載されている。また、上記「第4 3(2)、(3)」から、引用文献2に記載されたものは、全体として審美性を求めるものであることが理解できる。
そして、引用発明において、花卉を花器10に活けた際に、審美性を高めるという課題が内在することは、当業者が容易に理解できる上、引用発明と引用文献2に記載された事項とは、ともに花器に関する点で技術分野が関連し、審美性を高めるという点で課題、及び作用・機能が共通することから、引用発明に引用文献2に記載の技術を適用する動機は十分に認められる。また、引用発明の運搬用花器ホルダーは、特定の花器を対象とした花器ホルダーではなく、花器に円筒状の部分があれば、適宜の花器を嵌挿することが可能であることは明らかであり、その一例として引用文献2に記載された口部がラッパ状に広がった花瓶を採用することに格別の困難性は有しない。
そうすると、引用発明において引用文献2に記載された事項を参照し、花器10の形状を口部がラッパ状に広がった形状とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。
また、花瓶の「前記ラッパ部」は「全長150mmの花瓶の底面から110mmの位置を基準に花瓶上部に形成し、しかも、前記本体部に連続して円筒状の外径を徐々に広げて設けられており、その開口率を140mm/60mm」とされているが、この点について技術的な臨界的意義はなく、引用発明における花器10の全長や開口率についても、花器10に入れる生花等の種類や寸法に応じて、当業者が適宜定める設計的事項であり、花器10の全長を150mmとすること、底面から110mmの位置を基準にして、開口率140mm/60mmのラッパ状に広がった形状とすること、すなわち、相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易に想到することができた事項である。
そして、花器10に適した寸法の生花を活けた場合、生花の茎の上部がラッパ状に広がった部分に位置し、茎部分が花器10の本体部に位置するように構成されることとなり、花器10の上部に形成されたラッパ状に広がった部分が、花器10に飾られた生花や花束の上部の茎を保持して倒れを防止する機能を有することは当然である。
したがって、引用発明において引用文献2に記載された事項を参照し、相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易に想到することができた事項である。
2 相違点2について
引用発明における運搬用花器ホルダーの第一プレート6と第二プレート7の寸法についても、ホルダーに嵌挿する花器の寸法に応じて、当業者が適宜定める設計的事項であり、ホルダーにおける設置時の安定性、デザイン性等を考慮して、運搬用花器ホルダーを台形状の箱型とすること、すなわち、相違点2に係る構成とすることに格別な困難性は有しない。
3 そして、本願発明の奏する作用効果は、引用発明及び引用文献2に記載された事項の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
4 請求人は、令和6年7月8日付けの意見書において、「2)これに対して引用文献には
(1)ラッパ部の開口率については何ら記載がない。
(2)ラッパ部の位置の限定が全くない。従って、茎の上部や茎部分が花瓶のどの位置にあるかの特定が記載されていない。
(3)生花を活けた場合に、生花の茎の上部や茎部分が花瓶のどの部分に位置するかが不明。
3)従って、引用文献1や2では、補正発明のように生花を活けた状態で、特にラッパ部と生花との位置関係が特定されず、生花が花瓶に安定して保持される機能を常時期待することができない。」(2頁4~12行)と主張している。
しかしながら、上記1に記載したとおり、引用発明において引用文献2の記載を参照し、花器の形状を口部がラッパ状に広がった形状とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことであり、花器の全長や開口率についても、生花を活けた際の茎の上部や茎の部分の位置も踏まえた上で、当業者が適宜定める設計的事項である。
よって、請求人の上記意見書における主張は採用できない。
5 小括
したがって、本願発明は、引用発明及び引用文献2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許を受けることができないものである。
第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び引用文献2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであって、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2023-005818