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特許拒絶査定不服審判

2023-005773

燃焼器及びガスタービン

審判番号
2023-005773
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-217340
請求日
2023年04月10日
審決日
2024年04月15日
公報発行日
2024年05月31日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】三菱重工業株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人開知
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 充
  • 審判官 岩▲崎▼ 則昌
  • 審判官 槙原 進
分類
P18 .121-WY (F23D) / P18 .575-WY (F23D)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

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特願2018-217340「燃焼器及びガスタービン」拒絶査定不服審判事件〔令和2年6月4日出願公開、特開2020-85284、請求項の数(7)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、平成30年11月20日の出願であって、その手続の主な経緯は、次のとおりである。 令和 4年 3月10日付け:拒絶理由通知書 同 年 5月16日 :意見書、手続補正書の提出 同 年 7月29日付け:拒絶理由通知書(最後) 同 年11月24日 :意見書、手続補正書の提出 同 年12月27日付け:補正の却下の決定、拒絶査定(以下「原査定」という。) 令和 5年 4月10日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 令和4年12月27日付けの補正の却下の決定及び原査定の概要 1 令和4年12月27日付けの補正の却下の決定の概要は、次のとおりである。 令和4年11月24日に提出された手続補正書による補正は、特許請求の範囲の限定的減縮を目的とするものであるが、当該補正後の請求項1~7に係る発明は、引用文献2、3、6、7に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであり、独立特許要件を満たさないから、当該補正は、却下すべきものである。 ・請求項1~5、7に係る発明に対して:引用文献2、3、7 ・請求項6に係る発明に対して :引用文献2、3、6、7 <引用文献一覧> 1.特開2016-194405号公報 2.特開2013-170813号公報 3.米国特許出願公開第2013/0074510号明細書 6.特開平7-71725号公報 7.特開2013-44234号公報 2 原査定の概要は、次のとおりである。 本願の請求項1~8に係る発明は、上記の引用文献1~3、6、7に基いて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 ・請求項1~6、8に係る発明に対して:引用文献1~3、7 ・請求項7に係る発明に対して :引用文献1~3、6、7 第3 本願発明 本願の請求項1~7に係る発明(以下「本願発明1」~「本願発明7」という。)は、令和5年4月10日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~7に記載された事項により特定される、次のとおりである。 「【請求項1】 内部に燃焼室を形成する燃焼器ライナ、前記燃焼器ライナの外周を覆い前記燃焼器ライナとの間に圧縮空気を導く環状流路を構成する外筒、空気と混合前の燃料を噴射する複数の燃料ノズル、及び複数の前記燃料ノズルに燃料を分配するマニホールドを備えた多段燃焼方式の燃焼器において、 前記マニホールドが、 前記燃焼器ライナの中心軸上に配置されており、 前記外筒に連結され、前記外筒の前記環状流路を流れる圧縮空気の流れ方向下流側端部を塞ぐように設置されたケーシングと、 前記燃焼器ライナの中心軸方向に並べて前記ケーシングに組み入れられた複数の隔壁とを備え、 前記複数の隔壁により隔てられた複数のキャビティが、前記ケーシングの内部に前記燃焼器ライナの中心軸方向に積層して形成され、それぞれ対応する複数の前記燃料ノズルに接続しており、 一のキャビティと対応する前記燃料ノズルとを接続する燃料通路が、前記燃焼室側に突出するように、対応する前記隔壁に接合されて他のキャビティを貫通している燃焼器。 【請求項2】 請求項1の燃焼器において、前記燃料ノズルが、前記ケーシングの前記燃焼室に対向する端面に設けられている燃焼器。 【請求項3】 請求項2の燃焼器において、前記燃料ノズルが、前記端面に設けた孔である燃焼器。 【請求項4】 請求項1の燃焼器において、前記複数のキャビティに対する各燃料入口が、前記マニホールドの外周面に設けられている燃焼器。 【請求項5】 請求項1の燃焼器において、前記複数のキャビティに対する各燃料入口が、前記マニホールドの前記燃焼室と反対側の端面に設けられている燃焼器。 【請求項6】 請求項1の燃焼器において、前記燃料通路が前記ケーシングの前記燃焼室に対向する端面を貫通し、前記端面を貫通して前記ケーシングの外部に突出した燃料通路の端部の外周部に燃料噴孔が設けられている燃焼器。 【請求項7】 圧縮機と、 前記圧縮機で圧縮された圧縮空気を燃料と共に燃焼する請求項1の燃焼器と、 前記燃焼器で発生した燃焼ガスで駆動されるタービンと を備えたガスタービン。」 第4 引用文献 1 引用文献7 (1) 引用文献7の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献7には、次の記載及び図面がある。(下線は、当審が付した。以下同様。) ア 「【0013】 図1に示したガスタービンプラントは、主として、空気101を圧縮して高圧の圧縮空気102を生成する圧縮機1と、この圧縮機1から導入される圧縮空気102と燃料201-203とを混合し燃焼して燃焼ガス105を生成する燃焼器2と、この燃焼器2から導入された燃焼ガス105で駆動するタービン3とを備えている。なお、圧縮機1はタービン3及び発電機4と同軸上に連結されており、タービン3の回転動力によって圧縮機1が駆動され、圧縮機1に連結された発電機4が駆動して発電するようになっている。 【0014】 上記燃焼器2は、燃料201-203及び燃焼用空気104の混合気を燃焼させる燃焼室8を形成する円筒状の燃焼器ライナ10と、燃焼器ライナ10の内周部で燃焼ガス105の流れ方向における上流側(以下、単に「上流側」とし、その反対側を「下流側」とする)の端部に配置されたバーナ9と、燃焼器ライナ10の外周部を包囲する円筒状の燃焼器外筒7とを備えている。バーナ9は、燃料201-203を噴射する複数の燃料ノズル31と、燃焼器ライナ10の上流側端部に配置された円盤状の空気孔プレート33と、燃焼器外筒7の上流側端部に配置され円盤状の燃焼器カバー8とを備えている。空気孔プレート33には、各燃料ノズル31の下流側に対向するとともに圧縮機1からの燃焼用空気104が通過する複数の空気孔32が設けられている。 【0015】 圧縮機1で圧縮された圧縮空気102は燃焼器2に流入し、燃焼器外筒7と燃焼器ライナ10の間の環状流路を流れる。その圧縮空気102の一部は、燃焼器ライナ10の冷却空気103として燃焼器ライナ10の外周部に設けた空気孔(不図示)を介して燃焼室8に流入する。また、残りの空気102は燃焼用空気104として空気孔プレート33に設けた空気孔32を通って燃焼室8に流入する。 【0016】 本実施の形態において、燃料201-203の供給系統には、それぞれ遮断弁211-213及び流量制御弁221-223が設けてあり、制御装置300によって遮断弁211-213及び流量制御弁221-223を制御することによって、燃料201-203の流量を個別に制御することができる。なお、後の図2に示したように、本実施の形態における燃料201-203の供給系統は燃料タンク(不図示)に接続したポンプ(不図示)の吐出系統200から分岐した系統であり、吐出系統200には遮断弁210が設けてある(後の図2参照)。遮断弁210も制御装置300からの指令によって動作する。 【0017】 各燃料ノズル31は、燃焼器カバー8から下流側に突出して設けられており、燃料ヘッダー231-233に接続されている。燃料ヘッダー231-233は各燃料ノズル31に燃料201-203を分配するものであり、それぞれ燃焼器カバー8の板厚内に設けられている。本実施の形態において、燃料ヘッダー231は燃焼器軸中心に設けられた円盤状の空間である。燃料ヘッダー232は燃料ヘッダー231よりも外周側に位置する環状の空間である。燃料ヘッダー233は燃料ヘッダー232よりもさらに外周側に位置する環状の空間である。 【0018】 このように、複数の燃料ノズル31は、燃料ヘッダー231に接続する第1群、燃料ヘッダー232に接続する第2群、及び燃料ヘッダー233に接続する第3群の3系統の燃料系統に分けられており、遮断弁211-213の開閉及び流量制御弁221-223の開度を制御することによって系統単位で燃料制御することができる。」 イ 「【0021】 図3に示したように、空気プレート33に設けた空気孔32とこれに対応する燃料ノズル31とはほぼ同軸となる(軸心線がほぼ一致する)ように設けられており、中央の燃料噴流35の周囲を空気36が覆った燃料と空気との同軸噴流を形成することができる。この同軸噴流構造によれば、空気孔32内では燃料と空気が未混合であるため燃料の自発火が抑えられ、空気孔プレート33を溶損するようなことがなく信頼性の高い燃焼器を形成することができる。また、このような小さな同軸噴流を多数形成することにより、燃料と空気の界面が増加し混合が促進されるため、NOxの発生量を抑制することができる。このようにして、低NOx化と安定燃焼を両立することができる。」 ウ 「【0023】 本実施の形態において、各空気孔32及びこれらに対応する各燃料ノズル31(図2等参照)は同心円状に複数列(本実施の形態では8列)配置されている。また、内側から順に第1列、第2列・・・第8列とし、本実施の形態では第1列-第4列を第1バーナ91、第5列を第2バーナ92、第6-第8列を第3バーナ93と区分している。本実施の形態においては、バーナ91,92が、ガスタービンの起動時及び低負荷時に燃焼器2の燃焼安定性を保つためのパイロットバーナを構成しており、パイロットバーナが複数のバーナ(本実施の形態では2つ)のバーナを備えている。バーナ93は、ガスタービンの低負荷時から高負荷時にかけて燃焼器2の低NOx性能を達成するためのメインバーナを構成する。 【0024】 バーナ91-93の燃料ノズル31は、それぞれヘッダー231-233(図2参照)に接続している。このような燃料ノズル31の区分構造により、上記遮断弁211-213及び流量制御弁221-223を制御装置300で制御することによって、バーナ91-93の燃料201-203の流量をバーナ単位で個別に制御することができる。さらに第1バーナ91の空気孔32は、図4及び図5に示したように周方向に傾斜している。具体的には、第1列の空気孔32は、燃焼器ライナ10の燃焼ガス105の流れ方向(図4の紙面直交方向の奥から手前側)に向かって第1列のピッチ円の接線方向の一方側(図4では反時計回り)に設定角度αだけ傾斜している。第2-第4列においても同様である。これにより第1バーナ91から噴出する空気流全体に旋回成分を付与し、これにより生じる循環流によって火炎を安定化させている。外周側のバーナ92,93の火炎は、この第1バーナ91による燃焼熱によって安定化される。」 エ 「【図1】 [図:0001409907000001.jpg] 」 オ 「【図2】 [図:0001409907000002.jpg] 」 カ 「【図3】 [図:0001409907000003.jpg] 」 キ 「【図4】 [図:0001409907000004.jpg] 」 ク 上記アの段落【0014】の記載事項及び上記エから、燃焼器ライナ10の内周部に燃焼室が形成されることが把握される。 ケ 上記アの段落【0017】の記載事項、上記イ及び上記カから、燃焼ノズル31は、空気36と混合前の燃料噴流35を噴射することが把握される。 コ 上記アの段落【0018】の記載事項、上記ウ、上記オ及び上記キから、複数の燃料ノズル31は、燃料ヘッダー231に接続する第1群、燃料ヘッダー232に接続する第2群及び燃料ヘッダー233に接続する第3群の3系統の燃料系統に分けられており、第1群及び第2群の燃料ノズル31がパイロットバーナを構成し、第3群の燃料ノズル31がメインバーナを構成するように着火エリアを変化させることが把握されるので、燃焼器2は、多段燃焼方式の燃焼器であるといえる。 サ 上記アの段落【0015】、【0017】、【0018】の記載事項、上記エ及び上記オから、燃焼器カバー8について、(ア)燃焼器ライナ10の中心軸上に配置されていること、(イ)燃焼器外筒7に連結され、燃焼器外筒7と燃焼器ライナ10の間の環状流路を流れる圧縮空気102の流れ方向下流側端部を塞ぐように設置されること、(ウ)燃焼器ライナ10の中心軸方向に対して直交する方向に並べて燃焼器カバー8の板厚内に設けられた複数の隔壁を備えること、(エ)前記複数の隔壁により隔てられた燃料ヘッダー231-233が燃焼器カバー8の板厚内に燃焼器ライナ10の中心軸方向に対して直交する方向に積層して形成され、それぞれ対応する複数の燃料ノズル31に接続していること、(オ)燃料ヘッダー231-233と対応する燃料ノズル31とを接続する燃料流路を燃焼器カバー8の燃焼器外筒7側端部に有することが把握される。 (2) 引用文献7に記載された発明 上記(1)から、引用文献7には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 <引用発明> 「内周部に燃焼室が形成される燃焼器ライナ10と、燃焼器ライナ10の外周部を包囲し、燃焼器ライナ10との間の環状流路を圧縮空気102が流れる燃焼器外筒7と、空気36と混合前の燃料噴流35を噴射する複数の燃焼ノズル31と、各燃料ノズル31に燃料201-203を分配する燃料ヘッダー231-233が設けられた燃焼器カバー8とを備えた多段燃焼方式の燃焼器2において、 燃焼器カバー8が、 燃焼器ライナ10の中心軸上に配置されており、 燃焼器外筒7に連結され、燃焼器外筒7と燃焼器ライナ10の間の環状流路を流れる圧縮空気102の流れ方向下流側端部を塞ぐように設置され、 燃焼器ライナ10の中心軸方向に対して直交する方向に並べて燃焼器カバー8の板厚内に設けられた複数の隔壁を備え、 前記複数の隔壁により隔てられた燃料ヘッダー231-233が燃焼器カバー8の板厚内に燃焼器ライナ10の中心軸方向に対して直交する方向に積層して形成され、それぞれ対応する複数の燃料ノズル31に接続しており、 燃料ヘッダー231-233と対応する燃料ノズル31とを接続する燃料流路を燃焼器カバー8の燃焼器外筒7側端部に有する燃焼器2。」 2 引用文献1 (1) 引用文献1の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、次の記載及び図面がある。 ア 「【0018】 図3は、本発明の例示的な1つの実施形態による、マイクロミキサシステム308の斜視図を示す。マイクロミキサ308は、ケーシング146、複数のパイプ148、第1のプレナム150、第2のプレナム152、及び複数の開口154を含む。 【0019】 ケーシング146は、第1の側壁156、第2の側壁158、及び中間壁160を含む。第1の側壁156は、中間壁160を介して第2の側壁158に結合される。複数のパイプ148は、ケーシング146内に互いに離間して配置される。各パイプ148は、入口162及び出口164を含む。入口162は、第1の側壁156に配置され、出口164は、第2の側壁158に配置される。他の特定の実施形態において、入口162及び出口164は、第1及び第2の側壁156,158からそれぞれ外向きに突出することができる。複数の開口154は、第2の側壁158において少なくとも一部のパイプ148の出口164を囲んで配置される。各パイプ148は、第1のプレナム150に流体結合するための少なくとも1つの孔166を含む。各パイプ148は、約0.5センチメートル~約2.0センチメートル前後に及ぶ直径を有することができる。複数のパイプ148は、狭間隔で配置された管体の1又はそれ以上の束の形態で並列に配列される。他の特定の実施形態において、複数のパイプ148は、螺旋輪郭を有するコイルの形態で配列することができる。 【0020】 各パイプ148は、空気-燃料混合気128を燃焼器の燃焼室144(図2に示す)に配向するよう構成される。具体的には、空気-燃料混合気128は、出口164を通じて送給され、第2の燃料110bのみが複数の開口154を通って燃焼室に送給される。 【0021】 第1のプレナム150は、ケーシング146内に形成され、複数のパイプ148の第1の部分168の周りに配置される。複数のパイプ148の第1の部分168は、第1の側壁156に近接して位置付けられる。第1のプレナム150は、第1の側壁156に結合された第1の境界壁170と、第2のプレナム152に近接して位置付けられた第2の境界壁172とを含む。更に、第1のプレナム150は、2つのチャンバ150a,150bを含み、これらは1又はそれ以上の孔(図3には図示せず)を通じて互いに流体結合される。具体的には、第1のチャンバ150aは、第1の側壁156に近接して配置され、第2のチャンバ150bは、第2のプレナム152に近接して配置される。第1のプレナム150は、中間壁160に形成された複数の第1の入口174a,174bを含む。第1の入口174a,174bは、第1のチャンバ150a及び第2のチャンバ150bにそれぞれ流体結合される。 【0022】 第2のプレナム152は、ケーシング146内に形成され、複数のパイプ148の第2の部分176の周りに配置される。複数のパイプ148の第2の部分176は、第2の側壁158に近接して位置付けられる。第2のプレナム152は、第1のプレナム150の第2の境界壁172に近接して位置付けられた第1の境界壁178と、第2の側壁158に結合された第2の境界壁180とを含む。具体的には、第1のプレナム150の第2の境界壁172及び第2のプレナム152の第1の境界壁178は、ギャップ182により互いに離間して配置される。第2のプレナム152は、第1の側壁156に形成された開口188を有する管体186に流体結合された第2の入口184を含む。開口188は、第1の側壁156の中心に配置される。他の特定の実施形態において、第2の入口184は、中間壁160上に配置され、第2のプレナム152に直接流体結合することができる。 【0023】 マイクロミキサシステム308の作動中、各パイプ148は、入口162を通じて圧縮空気126を受け取る。第1のプレナム150の2つのチャンバ150a,150bは、第1の入口174a,174bを通じて第1の燃料110aを受け取る。第1の燃料110aは、2つのチャンバ150a,150bから1又はそれ以上の孔166を介して各パイプ148に送給される。次いで、第1の燃料110aは、各パイプ148内で圧縮空気126と混合され、空気-燃料混合気128を生成する。次いで、空気-燃料混合気128は、各パイプ148の出口164を通じて配向される。第2の燃料110bは、艦隊186を通じて第2のプレナム152の第2の入口184に送給される。次に、第2の燃料110bは、複数の開口154を通じて送給される。 【0024】 図4は、図3の例示的な実施形態による、マイクロミキサシステム308の一部190の概略図を示す。この一部190は、マイクロミキサシステム308の出口を示している。 【0025】 上記で検討したように、複数の開口154は、第2の側壁158において各パイプ148の出口164を囲んで配置される。各開口154は、第2の側壁158に形成された複数のチャンネル192のうちの対応するチャンネルを介して第2のプレナム152に流体結合される。 【0026】 空気-燃料混合気128は、各パイプ148の出口164を通じて燃焼室144に配向される。次に、空気-燃料混合気128は、燃焼室144において燃焼されて第1の火炎194を生成する。第2の燃料110bは、対応するチャンネル192及び各開口154を通じて燃焼室144に配向される。具体的には、第2の燃料110bは、燃焼室144において空気-燃料混合気128に配向される。次に、第2の燃料110bは、燃焼室144において燃焼されて第2の火炎196を生成し、次いで該第2の火炎196が第1の火炎194と交差する。」 イ 「【図3】 [図:0001409907000005.jpg] 」 ウ 「【図4】 [図:0001409907000006.jpg] 」 エ 上記イから、マイクロミキサシステム308は、第1のプレナム150の2つのチャンバ150a,150bを隔てる隔壁を有することが看取される。 (2) 引用文献1に記載された技術 上記(1)から、引用文献1には、次の技術(以下「引用文献1に記載された技術」という。)が記載されていると認められる。 <引用文献1に記載された技術> 「第1のプレナム150の2つのチャンバ150a,150bを隔てる隔壁を有し、 各パイプ148の入口162に送給された圧縮空気126と、第1の入口174a,174bに送給された第1の燃料110aとが各パイプ148内で混合され、空気-燃料混合気128を生成し、空気-燃料混合気128は、各パイプ148の出口164を通じて燃焼室144に配向され、 管体186の開口188に送給された第2の燃料110bは、各パイプ148の出口164を囲んで配置される複数の開口154を通じて燃焼室144に配向される、マイクロミキサシステム308。」 3 引用文献2 (1) 引用文献2の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、次の記載及び図面がある。 ア 「【背景技術】 【0002】 燃焼器は、燃料に点火して高温高圧の燃焼ガスを生成する産業用発電運転によく使用される。例えば、ガスタービンは、一般に、動力又は推力を生成するために1以上の燃焼器を含む。発電に使用される一般的なガスタービンは、前部に軸流圧縮機、中間部あたりに1以上の燃焼器、後部にタービンを含む。外気が圧縮機に供給され、圧縮機の動翼及び静翼が回転して作動流体(空気)に徐々に運動エネルギを与え、高エネルギ状態の圧縮作動流体が生成される。圧縮作動流体は、圧縮機を出て1以上のノズルを通して燃焼室に入り、各燃焼器において燃料と混合され、点火されて高温高圧の燃焼ガスが発生する。燃焼ガスは、タービン内で膨張して仕事を生成する。例えば、タービンで燃焼ガスが膨張すると、発電機に連結されているシャフトが回転して発電することができる。」 イ 「【0016】 図1は本発明の第1の実施形態による燃焼器10の部分斜視図である。図2は、図1に示す燃焼器10の垂直断面図である。図示のように、ケーシング12は、燃焼器10の全体を囲繞し、燃焼器10に流れる作動流体14を収容する。ケーシング12は、一方の端部にエンドカバー16を含み、燃料、希釈剤及び/又は他の添加剤を燃焼器10に供給する境界面を形成することができる。希釈剤としては、例えば、水、水蒸気、作動流体、空気、燃料添加剤、窒素などの様々な不活性ガス、及び/又は二酸化炭素もしくは燃焼器10に供給される燃焼排ガスなどの様々な不燃性ガスが挙げられる。エンドキャップ20は、燃焼器10の少なくとも一部にわたって半径方向に延在するように構成される。エンドキャップ20及びライナ22は、全体的に、エンドキャップ20の下流に燃焼室24を画成する。ケーシング12は、エンドキャップ20及び/又はライナ22を周方向に囲繞し、エンドキャップ20及びライナ22を囲繞する環状通路26を画成する。この方法では、作動流体14は、ライナ22の外側に沿って環状通路26を通して流れ、ライナ22に対流冷却をもたらすことができる。作動流体14は、エンドカバー16に達すると反対方向に向き、エンドキャップ20を通して燃焼室24に流入する。 【0017】 エンドキャップ20は、全体的に、下流面30から軸方向に離れた上流面28を含む。キャップシールド32は、上流面28及び下流面30の少なくとも一部を周方向に囲繞し、上流面28と下流面30の間のエンドキャップ20内部に1以上のプレナムを少なくとも部分的に画成することができる。例えば、図1、図2に示す特定の実施形態では、第1の障壁34は、エンドキャップ20及び/又はキャップシールド32の内部に半径方向に延在し、第2の燃料プレナム38から第1の燃料プレナム36を軸方向に分離することができる。さらに、第2の障壁40は、エンドキャップ20及び/又はキャップシールド32の内部に半径方向に延在し、エンドキャップ20及び/又はキャップシールド32の内部の第1の燃料プレナム36及び第2の燃料プレナム38から希釈剤プレナム42を分離することができる。 【0018】 第1の燃料導管44は、エンドカバー16から軸方向に延在し、エンドカバー16を通る第1の燃料プレナム36への流体連通をもたらすことができる。第2の燃料導管46は、ケーシング12、環状通路26及びキャップシールド32を通して半径方向に延在し、ケーシング12、環状通路26及びキャップシールド32を通る第2の燃料プレナム38への流体連通をもたらすことができる。図1、図2に示すように、翼形部48又は羽根の少なくとも一方が、環状通路26内で第2の燃料導管46の少なくとも一部を囲繞し、環状通路26内で第2の燃料導管46と交差するように流れる作動流体14の流れ抵抗を減少させることができる。特定の実施形態では、翼形部48又は羽根は、環状通路26を流れる作動流体14をかき混ぜるように角度が付けられ得る。あるいは、又はそれに加えて、翼形部48又は羽根は、第2の燃料導管46から翼形部48又は翼を通る環状通路26への流体連通をもたらす1以上の4つ1組になった燃料ポート50を含むことができる。この方法では、第1の燃料導管44は、燃料を第1の燃料プレナム36に供給し、第2の燃料導管46が同じ又は異なる燃料を第2の燃料プレナム38及び/又は環状通路26に供給することができる。 【0019】 複数の管60は、上流面28から下流面30を通して延在し、エンドキャップ20を通る流体連通をもたらすことができる。管60の特定の形状、寸法、数及び構成は、特定の実施形態に従って変えることができる。例えば、全体的に円筒形の管60が図示されているが、本発明の範囲内の代替実施形態は、実質的にあらゆる幾何形状の断面の管を含むことができる。第1の組の管62は、第1の燃料プレナム36から第1の組の管62への流体連通をもたらす1以上の燃料ポート64を含むことができる。第2の組の管66は、第2の燃料プレナム38から第2の組の管66への流体連通をもたらす1以上の燃料ポート64を含むことができる。燃料ポート64は、半径方向、軸方向及び/又は方位角方向に角度が付けられ、燃料ポート64を通して管60に流入する燃料に渦を投入する及び/又はそれをかき混ぜることができる。この方法では、作動流体14は、エンドカバー16に達するまでエンドキャップ20の外側の環状通路26を通して流れ、そして反対方向に向いて第1の組の管62及び第2の組の管66を通して流れることができる。さらに、第1の燃料導管44からの燃料は、第1の燃料プレナム36内の第1の組の管62まわりに流れ、燃料ポート64を通過する前に管60に対流冷却をもたらし、そして第1の組の管62に流入して作動流体14と混合できる。同様に、第2の燃料導管46からの燃料は、第2の組の管66まわりに流れ、燃料ポート64を通過する前に第2の組の管66に対流冷却をもたらし、そして第2の組の管66に流入して作動流体14と混合できる。次いで、それぞれの管の組62、66からの燃料-作動流体混合物は、燃焼室24に流入することができる。」 ウ 「【図2】 [図:0001409907000007.jpg] 」 (2) 引用文献2に記載された技術 上記(1)から、引用文献2には、次の技術(以下「引用文献2に記載された技術」という。)が記載されていると認められる。 <引用文献2に記載された技術> 「第2の燃料プレナム38から第1の燃料プレナム36を軸方向に分離する第1の障壁34と、第1の燃料プレナム36及び第2の燃料プレナム38から希釈剤プレナム42を分離する第2の障壁40とを有し、 第1の燃料導管44からの燃料は、第1の組の管62に流入して作動流体14である空気と混合し、第2の燃料導管46からの燃料は、第2の組の管66に流入して作動流体14である空気と混合し、それぞれの管の組62、66からの燃料-空気混合物は、燃焼室24に流入する、燃焼器10。」 4 引用文献3 (1) 引用文献3の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、次の記載及び図面がある。なお、翻訳文は、当審が作成した。 ア 「[0002] Combustors are commonly used in industrial and power generation operations to ignite fuel to produce combustion gases having a high temperature and pressure. For example, gas turbines typically include one or more combustors to generate power or thrust. A typical gas turbine used to generate electrical power includes an axial compressor at the front, one or more combustors around the middle, and a turbine at the rear. Ambient air may be supplied to the compressor, and rotating blades and stationary vanes in the compressor progressively impart kinetic energy to the working fluid (air) to produce a compressed working fluid at a highly energized state. The compressed working fluid exits the compressor and flows through one or more nozzles into a combustion chamber in each combustor where the compressed working fluid mixes with fuel and ignites to generate combustion gases having a high temperature and pressure. The combustion gases expand in the turbine to produce work. For example, expansion of the combustion gases in the turbine may rotate a shaft connected to a generator to produce electricity.」 <翻訳文> 「[0002] 燃焼器は、燃料に点火して高温高圧の燃焼ガスを生成する産業用発電運転によく使用される。例えば、ガスタービンは、一般に、動力又は推力を生成するために1以上の燃焼器を含む。発電に使用される一般的なガスタービンは、前部に軸流圧縮機、中間部あたりに1以上の燃焼器、後部にタービンを含む。外気が圧縮機に供給され、圧縮機の動翼及び静翼が回転して作動流体(空気)に徐々に運動エネルギを与え、高エネルギ状態の圧縮作動流体が生成される。圧縮作動流体は、圧縮機を出て1以上のノズルを通して燃焼室に入り、各燃焼器において燃料と混合され、点火されて高温高圧の燃焼ガスが発生する。燃焼ガスは、タービン内で膨張して仕事を生成する。例えば、タービンで燃焼ガスが膨張すると、発電機に連結されているシャフトが回転して発電することができる。」 イ 「[0025] FIG. 5 provides a simplified partial perspective view of the end cap 28 shown in FIG. 4. As shown in FIG. 5, a first barrier 48 may extend radially in the end cap 28 between the upstream and downstream surfaces 30, 32 to define a first plenum 50 upstream from the first barrier 48 and a second plenum 52 downstream from the first barrier 48. First and second conduits 54, 56 may extend from the end cover 14 or casing 12 to provide fluid communication with the first and second plenums 50, 52, respectively. In this manner, the first and second conduits 54, 56 may supply a fuel and/or a diluent to the respective first and second plenums 50, 52. [0026] FIG. 6 provides an enlarged cross-section view of a portion of the end cap 28 shown in FIG. 5 according to a first embodiment of the present invention. As shown, the first barrier 48 extends radially in the end cap 28 between the upstream and downstream surfaces 30, 32, and the tubes 24 extend from the upstream surface 30 through the first barrier 48 and the downstream surface 32 to provide fluid communication through the end cap 28. As further shown, the first conduit 54 is in fluid communication with the first plenum 50, and the second conduit 56 is in fluid communication with the second plenum 52.」 <翻訳文> 「[0025] 図5は、図4に示されるエンドキャップ28の簡略化された部分透視図を提供する。図5に示されるように、第1の障壁48は、第1の障壁48から上流側の第1のプレナム50および第1の障壁48から下流側の第2のプレナム52を画定するために、上流側および下流側の表面30,32の間でエンドキャップ28内を半径方向に延在することができる。第1および第2の導管54,56は、それぞれ、第1および第2のプレナム50,52との流体連通を提供するために、端部カバー14またはケーシング12から延びることができる。このようにして、第1および第2の導管54,56は、それぞれ第1および第2のプレナム50,52に燃料および/または希釈剤を供給することができる。 [0026] 図6は、本発明の第1の実施形態による、図5に示すエンドキャップ28の一部の拡大断面図である。図示されるように、第1の障壁48は、上流側および下流側表面30,32の間でエンドキャップ28内を半径方向に延び、チューブ24は、上流側表面30から第1の障壁48および下流側表面32を通って延び、エンドキャップ28を通る流体連通を提供する。さらに示されるように、第1の導管54は第1のプレナム50と流体連通しており、第2の導管56は第2のプレナム52と流体連通している。」. ウ 「[0028] In the particular embodiment shown in FIG. 6, the working fluid may flow outside the end cap 28 until it reaches the end cover 14 and reverses direction to flow through the tubes 24 in the first and second circuits 58, 62. In addition, fuel and/or diluent may be supplied through the first conduit 54 to the first plenum 50. The fuel and/or diluent may flow around the tubes 24 in the first plenum 50 to provide convective cooling to the tubes 24 before flowing across the first baffle 64 and through the fluid passages 60 in the first circuit 58 of tubes 24 to mix with the working fluid flowing through the first circuit 58 of tubes 24. Similarly, fuel and/or diluent may be supplied through the second conduit 56 to the second plenum 52. The fuel and/or diluent supplied through the second conduit 56 may be identical to or different from the fuel and/or diluent supplied through the first conduit 54. The fuel and/or diluent may flow across the second baffle 66 to provide impingement cooling to the downstream surface 32 before flowing around the tubes 24 in the second plenum 52 to provide convective cooling to the tubes 24 before flowing through the fluid passages 60 in the second circuit 62 of tubes 24 to mix with the working fluid flowing through the second circuit 62 of tubes 24.The fuel-working fluid mixture from each circuit 58, 62 of tubes 24 may then flow into the combustion chamber 26.」 <翻訳文> 「[0028] 図6に示す特定の実施形態では、作動流体は、エンドカバー14に達するまでエンドキャップ28の外側を流れ、方向を反転して第1および第2の回路58,62内の管24を通って流れることができる。さらに、燃料および/または希釈剤が、第1の導管54を通って第1のプレナム50に供給されてもよい。燃料および/または希釈剤は、第1のバッフル64を横切ってチューブ24の第1の回路58の流体通路60を流れてチューブ24の第1の回路58を流れる作動流体と混合する前に、第1のプレナム50内のチューブ24の周りを流れてチューブ24に対流冷却を提供することができる。同様に、燃料および/または希釈剤は、第2の導管56を通って第2のプレナム52に供給されることがある。第2の導管56を通して供給される燃料および/または希釈剤は、第1の導管54を通して供給される燃料および/または希釈剤と同一であっても異なっていてもよい。燃料および/または希釈剤は、第2のプレナム52内のチューブ24の周囲を流れてチューブ24に対流冷却を与える前に、第2のバッフル66を横切って下流側面32に衝突冷却を与えるように流れてから、チューブ24の第2の回路62内の流体通路60を流れてチューブ24の第2の回路62を流れる作動流体と混合するようにしてもよい。チューブ24の各回路58,62からの燃料-作動流体混合物は、その後、燃焼室26に流入することができる。」 エ 「 [図:0001409907000008.jpg] 」(図5) オ 「 [図:0001409907000009.jpg] 」(図6) カ 上記イの段落[0025]の記載事項、上記エ及び上記オから、エンドキャップ28は、第2のプレナム52から第1のプレナム50を軸方向に分離する第1の障壁48を有することが把握される。 キ 上記イ及びウから、第1の導管54からの燃料は、チューブ24の第1の回路58に流入して作動流体である空気と混合し、第2の導管56からの燃料は、チューブ24の第2の回路62に流入して作動流体である空気と混合し、チューブ24の各回路58,62からの燃料-作動流体混合物は、燃焼室26に流入することが把握される。 (2) 引用文献3に記載された技術 上記(1)から、引用文献3には、次の技術(以下「引用文献3に記載された技術」という。)が記載されていると認められる。 <引用文献3に記載された技術> 「第2のプレナム52から第1のプレナム50を軸方向に分離する第1の障壁48を有し、 第1の導管54からの燃料は、チューブ24の第1の回路58に流入して作動流体である空気と混合し、第2の導管56からの燃料は、チューブ24の第2の回路62に流入して作動流体である空気と混合し、チューブ24の各回路58,62からの燃料-作動流体混合物は、燃焼室26に流入する、エンドキャップ28。」 第5 対比・判断 1 本願発明1について (1) 対比 本願発明1と引用発明とを対比する。 ア 引用発明の「燃焼室」、「燃焼器ライナ10」、「環状流路」、「圧縮空気102」、「空気36」、「燃料噴流35」、「燃焼ノズル31」、「燃焼器カバー8」、「多段燃焼方式」及び「燃焼器2」は、それぞれ、本願発明1の「燃焼室」、「燃焼器ライナ」、「環状流路」、「圧縮空気」、「空気」、「燃料」、「燃料ノズル」、「マニホールド」、「多段燃焼方式」及び「燃焼器」に相当する。 そうすると、引用発明の「内周部に燃焼室が形成される燃焼器ライナ10と、燃焼器ライナ10の外周部を包囲し、燃焼器ライナ10との間の環状流路を圧縮空気102が流れる燃焼器外筒7と、空気36と混合前の燃料噴流35を噴射する複数の燃焼ノズル31と、各燃料ノズル31に燃料201-203を分配する燃料ヘッダー231-233が設けられた燃焼器カバー8とを備えた多段燃焼方式の燃焼器2」は、本願発明1の「内部に燃焼室を形成する燃焼器ライナ、前記燃焼器ライナの外周を覆い前記燃焼器ライナとの間に圧縮空気を導く環状流路を構成する外筒、空気と混合前の燃料を噴射する複数の燃料ノズル、及び複数の前記燃料ノズルに燃料を分配するマニホールドを備えた多段燃焼方式の燃焼器」に相当する。 イ 引用発明の「燃焼器カバー8が、燃焼器ライナ10の中心軸上に配置されており、燃焼器外筒7に連結され、燃焼器外筒7と燃焼器ライナ10の間の環状流路を流れる圧縮空気102の流れ方向下流側端部を塞ぐように設置され」ることは、本願発明1の「前記マニホールドが、前記燃焼器ライナの中心軸上に配置されており、前記外筒に連結され、前記外筒の前記環状流路を流れる圧縮空気の流れ方向下流側端部を塞ぐように設置されたケーシング」を備えることに相当する。 ウ 引用発明の「燃焼器カバー8」が「燃焼器ライナ10の中心軸方向に対して直交する方向に並べて燃焼器カバー8の板厚内に設けられた複数の隔壁を備え、前記複数の隔壁により隔てられた燃料ヘッダー231-233が燃焼器カバー8の板厚内に燃焼器ライナ10の中心軸方向に対して直交する方向に積層して形成され、それぞれ対応する複数の燃料ノズル31に接続して」いることと、本願発明1の「前記マニホールド」が「前記燃焼器ライナの中心軸方向に並べて前記ケーシングに組み入れられた複数の隔壁」を備え、「前記複数の隔壁により隔てられた複数のキャビティが、前記ケーシングの内部に前記燃焼器ライナの中心軸方向に積層して形成され、それぞれ対応する複数の前記燃料ノズルに接続して」いることとは、「前記マニホールド」が「所定の方向に並べて前記ケーシングに組み入れられた複数の隔壁」を備え、「前記複数の隔壁により隔てられた複数のキャビティが、前記ケーシングの内部に前記所定の方向に積層して形成され、それぞれ対応する複数の前記燃料ノズルに接続して」いることの限りにおいて一致する。 エ 引用発明の「燃料ヘッダー231-233と対応する燃料ノズル31とを接続する燃料流路を燃焼器カバー8の燃焼器外筒7側端部に有する」ことと、本願発明1の「一のキャビティと対応する前記燃料ノズルとを接続する燃料通路が、前記燃焼室側に突出するように、対応する前記隔壁に接合されて他のキャビティを貫通している」こととは、「一のキャビティと対応する前記燃料ノズルとを接続する燃料通路を有する」ことの限りにおいて一致する。 以上のことから、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> 「内部に燃焼室を形成する燃焼器ライナ、前記燃焼器ライナの外周を覆い前記燃焼器ライナとの間に圧縮空気を導く環状流路を構成する外筒、空気と混合前の燃料を噴射する複数の燃料ノズル、及び複数の前記燃料ノズルに燃料を分配するマニホールドを備えた多段燃焼方式の燃焼器において、 前記マニホールドが、 前記燃焼器ライナの中心軸上に配置されており、 前記外筒に連結され、前記外筒の前記環状流路を流れる圧縮空気の流れ方向下流側端部を塞ぐように設置されたケーシングと、 所定の方向に並べて前記ケーシングに組み入れられた複数の隔壁とを備え、 前記複数の隔壁により隔てられた複数のキャビティが、前記ケーシングの内部に前記所定の方向に積層して形成され、それぞれ対応する複数の前記燃料ノズルに接続しており、 一のキャビティと対応する前記燃料ノズルとを接続する燃料通路を有する燃焼器。」 <相違点1> 「マニホールド」の構成に関して、本願発明1は、「複数の隔壁」が「前記燃焼器ライナの中心軸方向に並」ぶものであって、「前記複数の隔壁により隔てられた複数のキャビティ」が「前記燃焼器ライナの中心軸方向に積層して形成され」るものであるのに対して、引用発明は、「複数の隔壁」が「燃焼器ライナ10の中心軸方向に対して直交する方向に並」ぶものであって、「前記複数の隔壁により隔てられた燃料ヘッダー231-233」が「燃焼器ライナ10の中心軸方向に対して直交する方向に積層して形成され」るものである点。 <相違点2> 「一のキャビティと対応する前記燃料ノズルとを接続する燃料通路」に関して、本願発明1は、「前記燃焼室側に突出するように、対応する前記隔壁に接合されて他のキャビティを貫通している」ものであるのに対して、引用発明は、「燃焼器カバー8の燃焼器外筒7側端部に有する」ものである点。 (2) 判断 相違点1について検討する。 引用文献1に記載された技術は、「第1のプレナム150の2つのチャンバ150a,150bを隔てる隔壁を有」するものである。 ここで、引用発明は、「空気36と混合前の燃料噴流35を噴射する複数の燃料ノズル31」を有するものであって、燃料と空気とが燃焼室内で混合されるものである一方、引用文献1に記載された技術は、「各パイプ148の入口162に送給された圧縮空気126と、第1の入口174a,174bに送給された第1の燃料110aとが各パイプ148内で混合され、空気-燃料混合気128を生成し、空気-燃料混合気128は、各パイプ148の出口164を通じて燃焼室144に配向され」るものであるから、燃料と空気とが燃焼室144内に流入する前に混合されるものであって、引用発明の「空気36と混合前の燃料噴流35を噴射する複数の燃料ノズル31」に相当する事項を備えていないものである。 そうすると、引用発明と引用文献1に記載された技術とは、燃料と空気とを燃焼室に供給する態様が異なるものであるから、引用発明と引用文献1に記載された技術とを組み合わせることには、阻害要因があると認められる。 引用文献2に記載された技術は、「第2の燃料プレナム38から第1の燃料プレナム36を軸方向に分離する第1の障壁34と、第1の燃料プレナム36及び第2の燃料プレナム38から希釈剤プレナム42を分離する第2の障壁40とを有」するものである。 ここで、引用発明は、上記のとおり、燃料と空気とが燃焼室内で混合されるものである一方、引用文献2に記載された技術は、「第1の燃料導管44からの燃料は、第1の組の管62に流入して作動流体である空気と混合し、第2の燃料導管46からの燃料は、第2の組の管66に流入して作動流体である空気と混合し、それぞれの管の組62、66からの燃料-空気混合物は、燃焼室24に流入する」ものであるから、燃料と空気とが燃焼室24内に流入する前に混合されるものであって、引用発明の「空気36と混合前の燃料噴流35を噴射する複数の燃料ノズル31」に相当する事項を備えていないものである。 そうすると、引用発明と引用文献2に記載された技術とは、燃料と空気とを燃焼室に供給する態様が異なるものであるから、引用発明と引用文献2に記載された技術とを組み合わせることには、阻害要因があると認められる。 引用文献3に記載された技術は、「第2のプレナム52から第1のプレナム50を軸方向に分離する第1の障壁48を有」するものである。 ここで、引用発明は、上記のとおり、燃料と空気とが燃焼室内で混合されるものである一方、引用文献3に記載された技術は、「第1の導管54からの燃料は、チューブ24の第1の回路58に流入して作動流体である空気と混合し、第2の導管56からの燃料は、チューブ24の第2の回路62に流入して作動流体である空気と混合し、チューブ24の各回路58,62からの燃料-作動流体混合物は、燃焼室26に流入する」ものであるから、燃料と空気とが燃焼室26内に流入する前に混合されるものであって、引用発明の「空気36と混合前の燃料噴流35を噴射する複数の燃料ノズル31」に相当する事項を備えていないものである。 そうすると、引用発明と引用文献3に記載された技術とは、燃料と空気とを燃焼室に供給する態様が異なるものであるから、引用発明と引用文献3に記載された技術とを組み合わせることには、阻害要因があると認められる。 以上のことから、引用発明に対して引用文献1に記載された技術、引用文献2に記載された技術又は引用文献3に記載された技術を適用して、相違点1に係る本願発明1の発明特定事項とすることはできない。 そして、本願発明1は、相違点1に係る本願発明1の発明特定事項によって、「本実施形態ではケーシング41の内部を隔壁42-44で仕切って複数のマニホールド空間としてのキャビティ45a-45cを積層型に形成した。このようにキャビティ45a-45c(マニホールド空間)の配置効率を向上させてマニホールド40を小型化でき、燃焼器2に具備させる形でマニホールド40をガスタービンのケーシング4(圧力容器)に収容できる。」(本願明細書の段落【0027】)という格別の効果を奏するものである。 したがって、相違点2について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明、引用文献1に記載された技術、引用文献2に記載された技術及び引用文献3に記載された技術に基いて、容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 2 本願発明2~7について 本願発明2~7も、本願発明1の「複数の隔壁」が「前記燃焼器ライナの中心軸方向に並」ぶものであって、「前記複数の隔壁により隔てられた複数のキャビティ」が「前記燃焼器ライナの中心軸方向に積層して形成され」るものであることと同一の発明特定事項を有するものである。 したがって、本願発明2~7は、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献1に記載された技術、引用文献2に記載された技術及び引用文献3に記載された技術に基いて、容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 第6 原査定について 審判請求時の補正により、本願発明1~7は、「複数の隔壁」が「前記燃焼器ライナの中心軸方向に並」ぶものであって、「前記複数の隔壁により隔てられた複数のキャビティ」が「前記燃焼器ライナの中心軸方向に積層して形成され」るものであるという発明特定事項を有するものとなった。 したがって、本願発明1~7は、当業者であっても、原査定において引用された引用文献1~3、6、7に基いて、容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 よって、原査定の理由を維持することはできない。 第7 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することができない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-005773

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  • 2024-005342拒絶査定不服審判 / 2026-03-05 / 原査定取消(特許/登録すべき)燃料燃焼のための燃焼器及びその燃焼方法
    共通の審決分類: 121・F23D
  • 2023-007825拒絶査定不服審判 / 2024-11-01 / 請求不成立灯油ストーブの灯芯
    共通の審決分類: 121・F23D

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