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特許異議申立

2022-701289

情報処理装置

審判番号
2022-701289
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2017-240954
登録番号
7089734
請求日
2022年12月22日
審決日
2023年03月16日
公報発行日
2023年04月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社ギフトパッド
  • 【権利者代理人】齋藤 拓也
  • 【権利者代理人】菅沼 和弘
  • 【異議申立人】株式会社 アソシエ
  • 【異議申立人代理人】保立 浩一
審判長/審判官
  • 審判長 高瀬 勤
  • 審判官 相崎 裕恒
  • 審判官 鹿野 博嗣
分類
P1651.537-Y (G06Q) / P1651.536-Y (G06Q) / P1651.55 -Y (G06Q) / P1651.1 -Y (G06Q) / P1651.121-Y (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条、特許法第29条、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7089734号発明「情報処理装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7089734号の請求項1~4に係る特許を維持する。

理由

理 由 1 手続の経緯 特許第7089734号(以下「本件特許」という。)の請求項1~4に係る特許(以下「本件特許1」~「本件特許4」という。)は、平成29年12月15日(国内優先権主張:同28年12月16日、同29年7月24日)の特許出願についてのものであり、令和3年7月29日に手続補正がされ、令和4年6月15日にその特許権の設定登録がされ、同月23日に特許掲載公報が発行された。その後、本件特許に対して、同年12月22日に特許異議申立人株式会社アソシエ(以下「申立人」という。)より特許異議の申立てがなされた。 2 本件特許発明 特許第7089734号の請求項1~4の記載は、次のとおりのものである。(以下、請求項1~4に係る発明を「本件特許発明1」~「本件特許発明4」という。) 「【請求項1】 ギフトを贈る第1の人の第1端末と、前記ギフトを貰う第2の人の第2端末と通信をする情報処理装置において、 前記第1の人の前記第1端末に対する操作に基づくアクセスを受けて1以上の商品又は役務を示す第1情報を、前記第1端末に提示する第1提示手段と、 前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する登録手段と、 提示された前記第1情報により示される1以上の商品又は役務に加えて、前記登録手段により登録された、前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務の中から、前記第1の人の前記第1端末に対する操作により選択された1以上の商品又は役務をギフト候補として、当該ギフト候補のうち任意の1以上の商品又は役務を前記ギフトとして貰う権利を有することを示す情報を権利情報として、当該権利情報を前記第1の人に対して発行する発行手段と、 前記第1の人から前記権利情報が提供された前記第2の人の前記第2端末に対する操作により、当該権利情報の入力を受付ける権利情報受付手段と、 前記権利情報の入力が受け付けられた場合、前記ギフト候補を示す第2情報を、前記第2端末に提示する第2提示手段と、 提示された前記第2情報の中から、前記第2の人の前記第2端末に対する操作により選択された1以上の商品又は役務を、前記第2の人に対して譲渡する前記ギフトとして決定するギフト決定手段と、 を備える情報処理装置。 【請求項2】 前記第2提示手段は、前記第2情報と共に又は時間的に前後に、前記第2の人に対してアンケートを行うための第4情報をさらに提示する、 請求項1に記載の情報処理装置。 【請求項3】 前記第1の人の前記第1端末に対する操作又は前記第2の人の前記第2端末に対する操作により指定された、前記ギフト候補に含まれる前記1以上の商品又は役務とは少なくとも一部が異なる別のギフト候補を受付けるギフト候補変更手段 、 をさらに備え、 前記第2提示手段は、前記権利情報の入力が受け付けられた場合、前記別のギフト候補を示す第5情報を、前記第2情報に代えて前記第2端末に提示し、 前記ギフト決定手段は、提示された前記第5情報の中から、前記第2の人の前記第2端末に対する操作により選択された1以上の商品又は役務を、前記第2の人に対して譲渡する前記ギフトとして決定する、 請求項1又は2に記載の情報処理装置。 【請求項4】 前記第2提示手段は、前記第2情報と共に又は時間的に前後に、前記第1の人が発信する動画コンテンツとしての第6情報をさらに提示する、 請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の情報処理装置。」 3 申立理由の概要 (1)申立理由1 本件特許1は、特許法36条6項1号の要件に適合しない特許出願についてなされたものであり、取り消されるべきものである。 (2)申立理由2 本件特許1は、特許法36条6項2号の要件に適合しない特許出願についてなされたものであり、取り消されるべきものである。 (3)申立理由3 本件特許1及び本件特許3は、特許法36条4項1号の要件に適合しない特許出願についてなされたものであり、取り消されるべきものである。 (4)申立理由4 本件特許1は、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願に対してされたものであり、取り消されるべきものである。 (5)申立理由5 本件特許1及び本件特許3は、特許法29条1項柱書の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきものである。 (6)申立理由6 本件特許1、本件特許2及び本件特許4は、以下の甲第3号証ないし甲第6号証に照らして、特許法29条2項に違反してなされたものであり、取り消されるべきものである。 甲第3号証:特開2007-11524号公報 甲第4号証:ウェブページhttps://www.atpress.ne.jp/news/143531の写し 甲第5号証:特開2014-92907号公報 甲第6号証:特開2013-145601号公報 4 甲号証の記載 (1)甲第3号証 「【0009】 サーバ1は、ウェブサーバであり、インターネット等のネットワーク2を介して贈り主端末4及び贈り先端末6に接続されている。贈り主端末4及び贈り先端末6は、いずれもウェブページの閲覧機能および電子メールの送受信機能を備えている。」 「【0012】 次に、上述したサーバ1における電子カタログギフトの作成処理を、図2に示すフローチャートを適宜参照しながら説明する。贈り主端末4からサーバ1のウェブページにアクセスがあると、サーバ1は、贈り主端末4側での入力操作に基づいて、贈り主端末4に電子カタログギフトの注文画面を表示する(ステップS1)。 【0013】 注文画面においては、贈り主及び贈り先の氏名、住所、電子メールアドレスなどの他に、注文する電子カタログギフトの予算や決済方法などが、所定のフォーマットにより入力可能となっている。贈り主が贈り主端末4においてこれらの事項を入力して送信すると、サーバ1において、各種情報が贈り主DB12、贈り先DB13及び注文DB14にそれぞれ格納される。 【0014】 こうして、電子カタログギフトの予算が決定されると、サーバ1は、予算に合った複数の商品情報を商品DB11から抽出し、商品毎に商品名、商品説明、商品画像などが表示される商品選択画面を贈り主端末4に画面表示する(ステップS2)。本実施形態においては、図3に示すように、商品情報が複数のカテゴリー(例えば、「ファッション&アクセサリー」、「インテリア」、「キッチン&テーブルウェア」、「トーイ&ホビー」、「スポーツ&アウトドア」、「グルメ」など)に分類されており、カテゴリー毎に商品の一覧が表示される。 【0015】 図3に示す商品選択画面においては、電子カタログギフトへの掲載を希望する商品を選択するための掲載商品チェック欄C1の他に、贈り主からのおすすめ商品を選択するためのリコメンド商品チェック欄C2が表示されており、初期段階では、リコメンド商品チェック欄C2は全て淡色表示となっている。贈り主は、所定数の商品を選択して対応する掲載商品チェック欄C1をクリックし、チェックマークを入力する。サーバ1は、これを受けて、チェックマークが入力された商品に対応するリコメンド商品チェック欄C2を淡色表示から通常の表示に切り替え、選択された商品に対応するリコメンド商品チェック欄C2のみをチェック可能にする。こうして、贈り主端末4において掲載商品の選択が行われる。 【0016】 続いて、贈り主は、贈り主端末4において、選択した商品の中から1番のお勧め商品を選択し、リコメンド商品チェック欄C2に入力することにより、リコメンド商品の選択を行う。こうして、カテゴリー毎に掲載商品チェック欄C1及びリコメンド商品チェック欄C2の入力を行った後、送信ボタンをクリックすることにより、入力内容がサーバ1に送信される。尚、リコメンド商品チェック欄C2へのチェックは、1つだけでなく、複数選択できるようにしてもよい。また、掲載商品チェック欄C1及びリコメンド商品チェック欄C2は、必ずしも同じ画面に表示する必要はなく、商品を選択した後に別の画面でおすすめ商品を選択できるようにしてもよい。 【0017】 贈り主端末4においては、この他に、電子カタログギフトに附属される音楽やメッセージなどを適宜選択、入力することができる。入力されたこれらの情報は、サーバ1に送信される。 【0018】 サーバ1は、贈り主端末4からの入力を受けて、新規なカタログIDを発生させ、掲載商品チェック欄C1にチェックマークが入力された掲載商品の選択情報に基づいて、商品DB11における複数の商品情報を選択する(ステップS3)。そして、選択された商品情報のうち、リコメンド商品チェック欄C2にチェックマークが入力された商品情報にリコメンド情報を関連付ける(ステップS4)。こうして、電子カタログギフトを作成するためのカタログ情報が生成される。このカタログ情報は、カタログDB16に格納される。 【0019】 サーバ1は、決済処理を行った後、贈り主が指定した贈り先の電子メールアドレスに基づき、贈り先端末6に案内用の電子メールを送信する。この電子メールには、贈り主から贈り物が届いている旨と、サーバ1のウェブページへのアクセス先及びカタログIDを含むURL(Uniform Resource Locator)や、アクセス用のパスワード、贈り先からのメッセージ等が記載される。贈り先端末6からこのURLにアクセスがあると、サーバ1は、贈り先端末6にアクセス用のパスワードの入力を促して認証を行った上で、カタログDB16を検索し、カタログIDに対応した電子カタログギフトを作成して贈り先端末6に表示する。尚、贈り先端末6からのアクセス認証は、アクセス用IDの代わりに、贈り先端末6の電子メールアドレスを用いて行うことも可能である。 【0020】 サーバ1は、カタログDB16に格納されたカタログ情報を検索してカタログIDに対応するカタログ情報を抽出し、当該カタログ情報に基づいて電子カタログギフトを作成する(ステップS5)。すなわち、カタログ情報に含まれる商品コードに対応した商品画像情報を商品DB11から抽出して、図4に示すように、贈り先端末6にカテゴリー毎に商品画像情報を表示する。本実施形態においては、商品画像情報の表示と共に、商品名や商品説明など他の商品情報も併せて表示される。そして、サーバ1は、カタログ情報からリコメンド情報が関連付けられた商品コードを検索し、リコメンドDB15に格納されたリコメンド画像情報を、該当する商品コードに対応する商品画像情報に付加して、贈り先端末6に表示する。図4においては、商品「ウォッチ」の商品画像情報の近傍に、王冠のマークからなるリコメンド画像情報が付加されており、これによって、贈り先が贈り主のおすすめ商品を即座に認識することができる。リコメンド画像情報は、贈り主のおすすめ商品であることを表すものであれば特に限定されず、種々の形態が可能であり、贈り主からのおすすめ商品であることを示す文言や、おすすめ理由などのテキスト情報が付加されていてもよい。更に、贈り主端末4における電子カタログギフトの注文画面において、複数のリコメンド画像情報から贈り主が希望するものを選択可能に構成することもできる。贈り主が、電子カタログギフトの注文の際に、メッセージの入力や音楽の選択を行った場合には、図4に示す電子カタログギフトの表示画面においてメッセージを表示したり、贈り先端末6に音楽を配信することができる。 【0021】 図4に示す電子カタログギフトの表示画面において、贈り先が希望する商品の商品画像情報をクリックすると、サーバ1は、これを受けて、図5に示すように、商品仕様などを示す商品の詳細説明画面を贈り先端末6に表示する。贈り先は、この詳細説明画面を閲覧してこの商品を希望する場合には、「注文する」ボタンをクリックする。サーバ1は、これに応じて贈り先からの注文が完了した旨を注文DB14に格納すると共に、贈り先DB13から贈り先の住所、電話番号などを抽出して、注文された商品情報と共に、発送処理サーバ(図示せず)に出力する。また、贈り主端末4には、贈り先端末6から商品の注文があった旨が通知される。この後、贈り先への希望商品の配送が行われる。」 以上の記載によれば、甲第3号証には、次のとおりの発明(以下「甲3発明」という。)が記載されている。 (甲3発明) インターネット等のネットワークを介して贈り主端末及び贈り先端末に接続されているサーバであって、電子カタログギフトの作成処理として(【0009】、【0012】)、 贈り主端末に電子カタログギフトの注文画面を表示し(【0012】)、 贈り主端末から送信された、贈り主端末で入力された注文する電子カタログギフトの予算など情報を注文DB等に格納し(【0013】)、 電子カタログギフトの予算に合った複数の商品情報を商品DBから抽出して商品を分類するカテゴリー毎に商品の一覧を表示し(【0014】)、電子カタログギフトへの掲載を希望する商品を選択するための掲載商品チェック欄C1と贈り主からのおすすめ商品を選択するためのリコメンド商品チェック欄C2を表示する商品選択画面を贈り主端末に画面表示し(【0015】)、 所定数の商品に対応する掲載商品チェック欄C1のクリックにより掲載商品の選択が行われ(【0015】)、リコメンド商品チェック欄C2に入力することによりリコメンド商品の選択が行われ(【0016】)、贈り主端末からの入力内容が送信されると、新規なカタログIDを発生し、掲載商品チェック欄C1にチェックマークが入力された掲載商品の選択情報に基づき商品DBにおける複数の商品情報を選択し、リコメンド商品チェック欄C2にチェックマークが入力された商品情報にリコメンド情報を関連付け、電子カタログギフトを作成するためのカタログ情報を生成してカタログDBに格納し(【0018】)、 決済処理を行った後、贈り主が指定した贈り先の電子メールアドレスに基づき贈り先端末にサーバのウェブページへのアクセス先及びカタログIDを含むURL等を記載した案内用の電子メールを送信し(【0019】)、 贈り先端末からこのURLにアクセスがあると、認証を行った上で、カタログDBに格納されたカタログ情報を検索してカタログIDに対応するカタログ情報を抽出し、当該カタログ情報に基づいて電子カタログギフトを作成し、カテゴリー毎に商品画像情報等の商品情報を表示し、リコメンド情報が関連付けられた商品コードに対応する商品画像情報にリコメンド画像情報を付加して、贈り先端末に表示し(【0019】、【0020】)、 電子カタログギフトの表示画面における、贈り先が希望する商品の商品画像情報のクリックを受けて、商品の詳細説明画面を贈り先端末に表示し、この詳細説明画面を閲覧してこの商品を希望する場合の「注文する」ボタンのクリックに応じて贈り先からの注文が完了した旨を注文DBに格納して、注文された商品情報等を発送処理サーバに出力し、贈り主端末に、贈り先端末から商品の注文があった旨を通知する(【0021】)、 サーバ。 (2)甲第4号証 甲第4号証は、「@Press(http://www.atpress.ne.jp)」とのネットニュースにおける、2017年11月20日付けの記事の写しである。 記事は、株式会社日比谷花壇が、株式会社ハーモニックと共同企画による、日比谷花壇が選んだナチュラル&オーガニックな暮らしのスタイルを提案するカタログギフト「LIFE STYLE BOOK」の小売及び卸売販売を開始している旨、カタログギフト「LIFE STYLE BOOK」は、フラワーアイテムに加えて、4つのカテゴリーで、両者が選んだナチュラル&オーガニックな暮らしのスタイルを提案する商品をラインナップしたものであり、5600円と10600円の2コースを販売する旨、誕生日や記念日のギフト、結婚式の引き出物や内祝い、香典返し、お中元・お歳暮の他、法人のノベルティや株主優待ギフトなどのビジネスギフトとしてもお勧めである旨、等を記載したものである。 (3)甲第5号証 甲第5号証の段落【0032】【0067】には、商品カタログを送り先に提示するにあたって、アンケート情報を生成して、アンケート情報を送り先に提示する技術が記載されている。 (4)甲第6号証 甲第6号証の段落【0025】【0026】には、ギフトの注文のあった商品に、商品に付加する画像を印刷したものを付加し、梱包し、発送すること、注文商品と商品に付加する画像との対応関係を保つために、媒体に画像を印刷すると共に対応する注文ナンバー等の注文識別子を印刷してもよいこと、等が記載されている。 5 当審の判断 (1)申立理由1について ア 本件特許1について (ア)本件特許の請求項1には、「前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する登録手段」及び「発行手段」の「ギフト候補」の「選択」が「提示された前記第1情報 により示される1以上の商品又は役務に加えて、前記登録手段により登録された、前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務の中から」なされる旨が記載されている。 (イ)(ア)の記載は、本件特許の明細書及び図面(以下「本件明細書等」という。)における「オリジナル商材機能」に関連するところ、本件特許明細書等には、この「オリジナル商材機能」について、次のとおり記載されている。 「【0020】・・(略)・・ 本サービスにおいては、上述したように、ギフトを贈る人が、ギフトを貰う人に対して特定の商品等をギフトとして直接受け渡すのではなく、ギフトを貰う権利を譲渡する。このギフトを貰う権利は、本サービスの提供者が発生させる。 つまり、ギフトを贈る人が、本サービスの提供者からギフトを貰う権利を購入等することで譲り受け、その権利をギフト貰う人に譲渡する。 ここで、このギフトを貰う権利を有していることを示すために、本サービスの提供者は、所定のコード(例えば、アルファベットや数字等の組み合わせであり、以下、「ギフトコード」呼ぶ)を発行する。 つまり、ギフトを贈る人が購入等して、ギフトを貰う人へ贈るものが、この「ギフトコード」である。つまり、ギフトを貰う人は、この「ギフトコード」を本サービスの提供者に示すことで、所望の商品等をギフトとして貰うことができる。 【0021】具体的には例えば、まず、贈り手端末2は、ギフトを贈る人の操作により、本サービスの提供者により管理されるウェブサイトのうち、ギフトコースの選択をさせるために提供される所定のウェブサイト(以下、「ギフトコース選択サイト」と呼ぶ)にアクセスする。 これにより、贈り手端末2には、ギフトコース選択サイトの各ページ、例えば本サービスの提供者が設定する複数種類のギフトコースの中から所定種類を選択するためのページが表示される。 ギフトを贈る人は、贈り手端末2を操作して、表示された複数種類のギフトコースの中から任意の種類を選択し、その種類のギフトコースを購入する。 【0022】 ここで、ギフトコースとは、所定の予算で贈ることができる1以上の商品等によって構成される商品リストである。 つまり、ギフトを貰う人は、このギフトコースに含まれる1以上の商品等の中から、所望のものをギフトとして選択して貰うことができる。 ・・(略)・・ 【0023】また、ここで言う「ギフトコースを購入する」とは、ギフトを貰う権利として、当該ギフトコースに含まれる商品等の中から任意のものを選択してギフトとして貰う権利を購入することを言う。 ・・(略)・・ 【0024】ここで、ギフトを贈る人が、所定種類のギフトコースを購入すると、本サービスの提供者(サーバ1)は、購入したギフトコースの所定種類と紐づけられたギフトコードを発行する。ギフトコードの発行手法の具体例については後述する。つまり、このギフトコードを入力した人が、当該所定種類のギフトコースに掲載される任意の商品等をギフトとして貰う権利を有していることを、本サービスの提供者(サーバ1)に示すことができる。 つまり、ギフトを贈る人は、この所定種類のギフトコースを購入することで、当該所定種類のギフトコースに掲載される任意の商品等をギフトとして貰う権利を一次的に取得する。そして、ギフトを贈る人は、ギフトを貰う人に、当該ギフトコードを譲渡することで、当該権利を譲渡する。 ギフトを貰う人は、貰い手端末3を操作して、本サービスの提供者(サーバ1)が管理する所定のサイト(詳細については後述する)に対して、当該ギフトコードを入力することで、当該権利を有していることを示すことができる。つまり、ギフトを貰う人は、当該ギフトコードに対応付けられた所定種類のギフトコースに掲載された1以上の商品等の中から、所望の商品等をギフトとして貰うことができる。 つまり、ギフトを贈る人が特定の商品等自体をギフトとして受け渡すことなく、ギフトを貰う人が所望の商品等をギフトとして貰うことができるのである。」 「【0051】図12は、図1の贈り手端末2、貰い手端末3、及びサーバ1の実行する各種処理に必要な機能的構成例を示す機能ブロック図である。 【0052】まず、贈り手端末2の機能的構成について説明する。贈り手端末2のCPU21においては、有効化・無効化機能部101と、アンケート機能部102と、コンテンツ機能部103と、オリジナル商材機能部104と、株主情報機能部105と、AI機能部106と、ギフトコース内容変更機能部107と、商品選択機能部108と、統合管理部109と、ギフト処理部110とが機能する。」 「【0056】続いて、オリジナル商材機能処理の機能的構成について説明する。 贈り手端末2のCPU21のオリジナル商材機能部104は、オリジナル商材機能に関する各種処理を実行する。 ここで、オリジナル商材機能とは、利用企業者のオリジナルの商品等をギフトに組み込むための一連の機能である。」 図12 [図:0001396333000001.jpg] 「【0073】図18は、本発明に係る情報処理システムの有する主要な機能(アンケート機能、オリジナル商材機能、有効化・無効化機能、URL発行後コース内容変更機能、オリジナル動画配信機能、AIギフト機能、株主優待機能)の詳細をまとめた図である。 ・・(略)・・ また、ギフトを贈る人又は本サービスの提供者は、オリジナル商材機能を利用することにより、本サービスの提供者は、ギフトを貰う人又は本サービスの提供者が利用企業者のオリジナルの商品等をギフトに組み込むことが可能である。 さらに言えば、これによりギフトを贈る人又は本サービスの提供者は、「利用企業者の商材を別WEBカタログでも利用して販促支援を実現し、モノ、体験、サービス等幅広い商材に対応が可能」となる。 ・・(略)・・ また、ギフトを贈る人又は本サービスの提供者は、コース内容変更機能を利用することにより、本サービスの提供者は、配布したギフトURLを遠隔で、コース内容、コース価格帯の変更を行うことが可能となる。 ・・(略)・・」 図18 [図:0001396333000002.jpg] 「【0075】図19は、本サービスの提供者等がオリジナル商材機能を利用する場合の処理の流れの一例を示す図である。 図19の左端に示すように、本サービスの提供者は、「本サービスの提供者提供商材」のみならず、「利用企業者提供商材」を取得することができる。 つまり、本サービスの提供者は、自身の提供する商材をギフトとして採用するのみならず、利用企業者により提供された商材をギフトとして採用することができる。 これにより、具体的に本サービスの利用企業者は、例えば、自社のオリジナル商材をWEBカタログに載せることができるので、ギフトを貰う人に対して有効に自社の商品を提供することができる。 さらに例えば、本サービスの提供者は、ギフトを貰う人が当該利用企業者のオリジナル商材をギフトとして選択した場合、本サービスの提供者から商材代金を支払ってもよい。 これにより、本サービスの提供者は、より幅広い種類のギフト(利用企業者の満足感が高いギフト)を提供することが可能となる。他方、利用企業者は、自社の商品をギフトを貰う人に対して効果的に提供し、経費をも節減できる。 なお、このようなオリジナル商材機能を利用する場合の具体的な事例としては、例えば、利用企業者(自動車ディーラー)が新車成約ギフトの商材として、「カーナビゲーションシステムの取り引け」を採用するような場合である。 自社のカーナビゲーションシステムを商材として提供する場合である。」 図19 [図:0001396333000003.jpg] 「【0077】図20の例の表には、「対象者」、「機能」、「特徴」に関する情報が示されている。即ち、夫々の対象者毎に、オリジナル商材、コース内容変更、AIギフト、株主優待に関連する機能や特徴についての情報が表示されている。 例えば、「対象者」の項目の1行目には、「ギフトを贈る側」と表示されている。つまり当該一行に対応する、対象者が「ギフトを贈る側」(例えば、利用企業者、ギフトを贈る人、商品提供者)であることを示している。 これに対して、「機能」の項目の1行目には「オリジナル商材」と表示されている。つまり、ギフトを贈る側は、オリジナル商材機能を利用することができることを示している。 また、「オリジナル商材機能」は、複数の「特徴」を有し、ギフトを贈る側が「オリジナル商材機能」を利用することで、例えば、以下の特徴が可能となる。 即ち、ギフトを贈る側は、オリジナル商材機能を利用することにより、本サービスの提供者が用意したギフトコースに利用企業者の製品、商品を含めて掲載できる。 また、ギフトを贈る側は、利用企業者オリジナルギフトコースが作れる。 同様に、「機能」の項目の2行目には、「コース内容変更」と表示されている。つまり、ギフトを贈る側は、コース内容変更機能を利用することができることを示している。 また、「コース内容変更機能」は、複数の「特徴」を有し、ギフトを贈る側が「コース内容変更機能」を利用することで、例えば、以下の特徴が可能となる。 即ち、ギフトを贈る側は、コース内容変更機能を利用することにより、価格帯が異なるギフトコースが設定可能となる。また、ギフトを贈る側は、支払は、ギフトの受取が発生した時点でギフト購入者から引き落とされる。 ・・(略)・・」 図20 [図:0001396333000004.jpg] (ウ)(イ)に摘記した内容のうち、図12では、「CPU21」はサーバ1のCPUであるのに対し、図12の説明(段落【0051】~【0062】、一部摘記省略)では、「CPU21」は贈り手端末2のCPUであるとされているところ、ギフトを贈る人のギフトコースの購入により、本サービスの提供者のサーバ1が購入されたギフトコースの所定種類と紐づけられたギフトコードを発行し、ギフトコードを入力したギフトを貰う人が、当該所定種類のギフトコースに掲載される任意の商品等をギフトとして貰う権利を有していることを、本サービスの提供者のサーバ1に示すことができる(段落【0020】~【0024】)ことに照らせば、ギフトコードの発行やギフトコードが入力されたことによる処理に付随する機能は、サーバ1において実現される必要があり、CPU21がサーバ1のCPUである(図12の説明の記載は誤記である)ことは明らかである。 そして、「ギフトを貰う側」において「当該ギフトコードに対応付けられた所定種類のギフトコースに掲載された1以上の商品等の中から、所望の商品等をギフトとして貰うことができる」(段落【0023】【0024】)ことから、「ギフトを贈る側」は、「本サービスの提供者が用意したギフトコース」から「ギフトを貰う側」に「掲載」すべき商品を含むギフトコースを選択し、そのように選択された「ギフトコース」の商品を「ギフトを貰う側」に「掲載」することになるところ、その際、「ギフトを贈る側」となった「利用企業者」は、「オリジナル商材機能」を利用することによって、「本サービスの提供者が用意したギフトコースに利用企業者の製品、商品を含めて掲載でき」る(段落【0077】)。つまり、利用企業者において選択したギフトコースに含まれる商品を「ギフトを貰う側」に「掲載」するにあたって「利用企業者の製品、商品を含め」ることができる。 そして、「ギフトコード」は、ギフトを贈る人が購入等して発行されたものをギフトを贈る人からギフトを貰う人に譲渡され(段落【0020】)、「ギフトを貰う側」に「掲載」される商品は、「ギフトを貰う側」の贈り手端末から受信したギフトコードに対応するものを「本サービスの提供者」が管理するサーバが「ギフトを貰う側」の貰い手端末に送信するのであるから、これを可能とするために、サーバ1のCPU21において、「本サービスの提供者が用意したギフトコース」に含まれていない「利用企業者の製品、商品」をその「ギフトコース」に含めることを可能として、ギフトコードが譲渡された側の貰い手端末にそこに含まれる「利用企業者の製品、商品」を送信できるようにする機能を実現し、そのための情報処理がなされていることは明らかであり、この機能は、「前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する」機能であるといえる。 (エ)以上によれば、請求項1の「前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する登録手段」及び「発行手段」の「ギフト候補」の「選択」が「提示された前記第1情報 により示される1以上の商品又は役務に加えて、前記登録手段により登録された、前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務の中から」なされる旨に対応する機能は、本件明細書等に記載されたものであるといえる。 よって、請求項1の記載は、サポート要件に適合する。 (オ)申立人は、請求項1の「登録手段」について、明細書には「オリジナル商材機能」の情報処理が具体的に記載されていないと主張している。 しかし、上記のとおり、本件明細書等には、「利用企業者」が、ギフトコースの選択にあたって「ギフトを貰う側」に「掲載」される商品に「利用企業者の製品、商品を含め」ることができる旨が明記されている。そして、そのために、請求項1の「登録する」機能に対応する機能(「ギフトを貰う側」におけるギフトコースの選択に先だって「本サービスの提供者が用意したギフトコース」に含まれていない「利用企業者の製品、商品」を貰い手端末に送信できるようにする機能)をサーバで実現する情報処理がなされることは明らかである。よって、申立人の主張を採用することはできない。 イ 小括 以上のとおり、請求項1の記載は、特許法36条6項1号の要件に適合するものであり、申立理由1は、理由がない。 (2)申立理由2について ア 本件特許1について (ア)本件特許の請求項1の記載は、上記(1)ア(ア)のとおりであり、本件明細書等の記載は、上記(1)ア(イ)のとおりである。 (イ)本件明細書等の記載を踏まえれば、請求項1の「登録」は、本件明細書等におけるサーバにおいて「利用企業者の製品、商品」に係る情報を貰い手側端末に送信して「ギフトを貰う側」に「掲載」できるようにする処理を意味することが明らかである。 よって、請求項1の記載は、明確性要件に適合する。 (ウ)申立人は、どのような状態になれば「前記登録手段により登録された」という状態になるのか、判断できないと主張する。 しかし、上記のとおり、「本サービスの提供者が用意したギフトコース」に含まれていない「利用企業者の製品、商品」を貰い手端末に送信できるようになれば「登録」されたことになることは明らかである。よって、申立人の主張を採用することはできない。 イ 小括 以上のとおり、請求項1の記載は、特許法36条6項2号の要件に適合するものであり、申立理由2は、理由がない。 (3)申立理由3について ア 本件特許1について (ア)本件特許の請求項1の記載は、上記(1)ア(ア)のとおりであり、本件明細書等の記載は、上記(1)ア(イ)のとおりである。 (イ)上記(2)ア(イ)のとおり、請求項1の「登録」は、本件明細書等におけるサーバ1の「オリジナル商品機能部104」の機能を実現する前提となる、「利用企業者の製品、商品」に係る情報を貰い手側端末に送信して「ギフトを貰う側」に「掲載」できるようにする機能を意味することが明らかであり、サーバ1の情報処理によってこの「登録」の機能を実現できることは明らかである (ウ)申立人は、オリジナル商品機能部104がサーバ1の機能なのか、贈り手端末2の機能なのかが不明であると主張するが、段落【0056】の記載が誤記であり、CPU21がサーバ1のCPUであってオリジナル商品機能部104の機能を実現する前提となる「登録」の機能がサーバ1の機能であることは明らかである。 イ 本件特許3について (ア)請求項3の「ギフト候補変更手段」に関連して、本件明細書等には、上記(1)ア(イ)に示した段落【0051】【0052】、【0073】、【0077】、図12、図18、図20に加えて、次のとおり記載されている。 「【0059】続いて、URL発行後コース内容変更機能処理の機能的構成について説明する。 贈り手端末2のCPU21のギフトコース内容変更機能部107は、URL発行後コース内容変更機能に関する各種処理を実行する。 ここで、URL発行後コース内容変更機能処理とは、配布したギフトのURLを遠隔で、ギフトのコース内容、コース価格帯の変更を行うための一連の機能である。」 「【0078】また、例えば、「対象者」の項目の2行目には、「ギフトを貰う側」と表示されている。つまり当該1行に対応する、対象者が「ギフトを貰う側」(例えば、本サービスを利用するギフトを貰う人、株主)であることを示している。 これに対して、「機能」の項目の5行目には「コース内容変更」と表示されている。つまり、ギフトを貰う側は、コース内容変更機能を利用することができることを示している。 また、「コース内容変更機能」は、複数の「特徴」を有し、ギフトを貰う側が「コース内容変更機能」を利用することで、例えば、以下の特徴が可能となる。 即ち、ギフトを貰う側は、コース内容変更機能を利用することにより、ギフトコースの変更が可能(3000円コース→5000円コース)である。 また、ギフトを貰う側は、商品コースのグレードアップをすることができる。その他にも、ギフトを貰う側は、ギフトを貰う人が追金を投入することにより、商品コースがアップグレードする等の特徴を有する。 同様に、「機能」の項目の6行目には、「商品選択」と表示されている。つまり、ギフトを貰う側は、商品選択機能を利用することができることを示している。 また、「商品選択機能」は、複数の「特徴」を有し、ギフトを貰う側が「商品選択機能」を利用することで、例えば、以下の特徴が可能となる。 即ち、ギフトを貰う側は、商品選択機能を利用することにより、ギフトコースから各自が各自の好みに合った商品等を選択して、商品等を受け取ることが可能である。」 (イ)上記(1)ア(イ)段落【0077】によれば、「コース内容変更機能」は、「ギフトを贈る側」において利用可能であり、それによって価格帯が異なるギフトコースが設定可能となって、支払いはギフトの受取が発生した時点でギフト購入者から引き落されることになる。さらに、上記(ア)によれば、「コース内容変更機能」は、「ギフトを貰う側」においても利用可能であって、それによってギフトを貰う側の負担で商品コースのアップグレードを行うことができ、つまり、贈られたギフトコードに対応するギフトコースの分をギフトを贈る側の負担とし、自らは追金を投入することにより、自らが選択したより高額のギフトコースに含まれる商品を購入できるものである。サーバ1の情報処理によってこのような機能を実現できることは明らかであることから、発明の詳細な説明は、実施可能要件に適合するものといえる。 (ウ)申立人は、ギフトコース内容変更機能部107がサーバ1の機能なのか、贈り手端末2の機能なのかが不明であると主張するが、段落【0059】の記載が誤記であり、CPU21がサーバ1のCPUであってギフトコース内容変更機能部107がサーバ1の機能であることは明らかである。 ウ 小括 以上のとおり、本件特許1及び本件特許3に係る発明の詳細な説明の記載は、特許法36条4項1号の要件に適合するものであり、申立理由3は、理由がない。 (4)申立理由4について ア 本件特許1について 本件特許に係る特許出願の手続において、明細書又は図面についての補正はされておらず、本件特許に係る特許出願に最初に添付された明細書等(以下「当初明細書等」という。)の記載は、上記(1)ア(イ)の本件明細書等の記載と同じである。 よって、上記(1)ア(ウ)に示したのと同様の理由で、「登録手段」は当初明細書等に記載されていたといえる。 イ 小括 よって、令和3年7月29日に提出された手続補正書による特許請求の範囲の請求項1についての補正は、特許法17条の2第3項の要件に適合するものであり、申立理由4は、理由がない。 (5)申立理由5について ア 本件特許1について 本件明細書等の記載は、上記(1)ア(イ)のとおりであり、この記載によれば、「登録手段」は、サーバ1のオリジナル商品機能部104に係る情報処理として実現されることが明らかである。 よって、本件特許発明1が特許法上の発明に該当しないとはいえない。 申立人の主張は、申立理由1~3についての主張と実質的に同じものであり、いずれも、本件特許発明1が特許法上の「発明」に該当しないことの主張になっていない。 イ 本件特許3について 本件明細書等の記載は、上記(3)イ(ア)のとおりであり、この記載によれば、「ギフト候補変更手段」は、サーバ1のギフトコース内容変更機能部107に係る情報処理として実現されていることが明らかである。 よって、本件特許発明3が特許法上の「発明」に該当しないとはいえない。 申立人の主張は、申立理由3についての主張と実質的に同じであり、本件特許発明3が特許法上の「発明」に該当しないことの主張になっていない。 ウ 小括 以上のとおり、本件特許発明1及び本件特許発明3は、特許法上の「発明」に該当し、特許法29条1項柱書の規定の適用がある。よって、申立理由5は、理由がない。 (6)申立理由6について ア 優先権主張について (ア)本件特許に係る特許出願の国内優先権主張の基礎出願(甲1、甲2)においても、その図14に「オリジナル商材」について「利用企業」の「オリジナル商品をギフトに組み込むことが可能」である旨が示されていること等から、基礎出願は、本件特許発明1の「登録手段」に対応する内容を実質的に開示したものであるといえる。 (イ)申立人は、いずれの基礎出願にも本件特許発明1に相当する発明の開示がなく、国内優先権主張の効果が認められないと主張しているが、上記(ア)に照らせば、この主張を採用することはできない。 イ 本件特許1について (ア)対比 A 本件特許発明1と甲3発明とを対比すると、甲3発明の「贈り主」及び「贈り先」は、それぞれ本件特許発明1の「ギフトを贈る第1の人」及び「ギフトを貰う第2の人」に相当し、甲3発明の「贈り主端末」及び「贈り先端末」は、それぞれ本件特許発明1の「第1端末」及び「第2端末」に相当する。そして、甲3発明の「サーバ」は、第1端末と第2端末と通信するものであり、下記の相違点を除いて、本件特許発明1の「情報処理装置」に相当する。 B 甲3発明の情報処理装置は、第1端末から電子カタログギフトの予算など情報の送信を受けるものであり、「前記第1の人の前記第1端末に対する操作に基づくアクセスを受け」る点で、本件特許発明1と同様であるといえる。そして、甲3発明では、電子カタログギフトの予算に合った複数の商品情報を商品DBから抽出して商品を分類するカテゴリー毎に商品の一覧を第1端末に表示することから、「1以上の商品又は役務を示す第1情報を、前記第1端末に提示する」点でも、本件特許発明1と同様であるといえる。 よって、本件特許発明1と甲3発明とは、いずれも「第1提示手段」を備えるものであり、両者はこの点で一致するといえる。 C 甲3発明は、「前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する登録手段」を備えておらず、この点は相違点である。 D 甲3発明の「電子カタログギフト」の「表示画面」を経由して注文可能な商品は、本件特許発明1の「ギフト候補」に相当する。また、甲3発明の「URL」は、サーバのウェブページへのアクセス先及びカタログIDを含むものであり、認証を経たギフトを貰う第2の人の第2端末に電子カタログギフトの表示画面を表示させるための情報であり、これによりギフトを貰うための商品の注文が可能となることから、本件特許発明1の「ギフト候補のうち任意の1以上の商品又は役務を前記ギフトとして貰う権利を有することを示す情報」である「権利情報」に相当する。 そして、甲3発明のカタログIDを含むURLは、第1端末における掲載商品の選択を受けたものであることから、甲3発明の、贈り先端末にURLを記載した案内用の電子メールを送信する手段は、本件特許発明1の「前記第1の人の前記第1端末に対する操作により選択された1以上の商品又は役務」を「ギフト候補」として、「当該ギフト候補のうち任意の1以上の商品又は役務を前記ギフトとして貰う権利を有することを示す情報」を「権利情報」として「発行」する「発行手段」に対応するものであり、本件特許発明1と甲3発明は、いずれもこのような「発行手段」を備えるものといえる。 また、甲3発明の、第2端末からのURLへのアクセスは、本件特許発明1の「前記第2端末に対する操作により、当該権利情報の入力を受け付ける」ことに相当するといえ、本件特許発明1と甲3発明は、「前記第2の人の前記第2端末に対する操作により、当該権利情報の入力を受け付ける権利情報受付手段」を備える点で共通するといえる。 E 甲3発明の、第2端末に表示される、カタログIDに対応するカタログ情報に基づき作成される電子カタログギフトにおけるカテゴリー毎に表示される商品画像情報等の商品情報は、本件特許発明1の「第2端末」に提示される「前記ギフト候補を示す第2情報」に相当する。 よって、本件特許発明1と甲3発明とは、いずれも「前記権利情報の入力が受け付けられた場合、前記ギフト候補を示す第2情報を、前記第2端末に提示する第2提示手段」を備えるものであり、この点で一致するといえる。 F 甲3発明の、第2端末での「注文する」ボタンのクリックは、本件特許発明1の「前記第2の人の前記第2端末に対する操作」による「1以上の商品又は役務」の「選択」に相当する。 そして、甲3発明では、この選択に応じてギフトを貰う第2の人からの注文が完了し「前記第2の人に対して譲渡するギフトとして決定」されることになることから、本件特許発明1と甲3発明とは、いずれも「提示された前記第2情報の中から、前記第2の人の前記第2端末に対する操作により選択された1以上の商品又は役務を、前記第2の人に対して譲渡する前記ギフトとして決定するギフト決定手段」を備えており、この点で一致するといえる。 G 以上を踏まえれば、本件特許発明1と甲3発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> ギフトを贈る第1の人の第1端末と、前記ギフトを貰う第2の人の第2端末と通信をする情報処理装置において、 前記第1の人の前記第1端末に対する操作に基づくアクセスを受けて1以上の商品又は役務を示す第1情報を、前記第1端末に提示する第1提示手段と、 前記第1の人の前記第1端末に対する操作により選択された1以上の商品又は役務をギフト候補として、当該ギフト候補のうち任意の1以上の商品又は役務を前記ギフトとして貰う権利を有することを示す情報を権利情報として、発行する発行手段と、 前記第2の人の前記第2端末に対する操作により、当該権利情報の入力を受付ける権利情報受付手段と、 前記権利情報の入力が受け付けられた場合、前記ギフト候補を示す第2情報を、前記第2端末に提示する第2提示手段と、 提示された前記第2情報の中から、前記第2の人の前記第2端末に対する操作により選択された1以上の商品又は役務を、前記第2の人に対して譲渡する前記ギフトとして決定するギフト決定手段と、 を備える情報処理装置。 <相違点> (相違点1) 本件特許発明1は「前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する登録手段」を備え、ギフト候補の選択が「提示された前記第1情報により示される1以上の商品又は役務に加えて、前記登録手段により登録された、前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務の中から」なされるのに対し、甲3発明は、「前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する登録手段」を備えない点 (相違点2) 本件特許発明1では、権利情報は「前記第1の人に対して発行」され、第2の人に「前記第1の人から前記権利情報が提供」されるのに対し、甲3発明では、権利情報の発行先は第1の人でなく、権利情報は贈り主が指定した贈り先の電子メールアドレスに基づき送信される案内用の電子メールに記載される点 (イ)相違点の判断 事案に鑑み、相違点1について検討する。 申立理由6における副引用例として示された甲第4号証は、本件特許に係る国内優先権の優先日後である2017年11月20日付けの記事の写しであり、優先日前の公知事実を示すものでない。また、甲第4号証の「株式会社日比谷花壇」は、商品の提供者であるものの、株式会社ハーモニックと共同企画によってカタログギフトを提供しており、「ギフトを贈る第1の人」に該当しない。よって、甲第4号証は、「前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する登録手段」に係る技術を示す文献でもない。 なお、甲第5号証及び甲第6号証も、「前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する登録手段」に係る技術を示す文献ではない。 よって、相違点2について検討するまでもなく、本件特許発明1は、甲3発明と甲第4号証ないし甲第6号証に記載の技術に基づいて、本件特許に係る優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものではない。 ウ 本件特許2、4について 本件特許発明2及び本件特許発明4は、本件特許発明1の全て構成を含むものであり、少なくとも上記相違点1及び相違点2において、甲3発明と相違している。 そして、上記イ(ウ)に示したとおり、甲第4号証は、本件特許に係る国内優先権の優先日前の公知事実を示すものでない。また、甲第4号証~甲第6号証は、いずれも相違点1に係る「前記第1の人が提供する1以上の商品又は役務を、前記ギフトとして提供可能なものとして登録する登録手段」に係る技術を示す文献でない。 よって、本件特許発明2及び本件特許発明4は、甲3発明と甲第4号証ないし甲第6号証に記載の技術に基づいて、本件特許に係る優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものではない。 エ 小括 以上によれば、本件特許発明1、2及び4は、甲3発明と甲第4号証ないし甲第6号証に記載の技術に基づいて、本件特許に係る優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものではないから、本件特許1、2及び4は、特許法29条2項に違反してなされたものでなく、申立理由6は、理由がない。 6 むすび 以上のとおり、申立人の申立理由はいずれも理由がなく、これらの申立理由及び証拠によって、特許第7089734号の請求項1~4に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に特許第7089734号の請求項1~4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-701289

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