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特許拒絶査定不服審判

2022-021050

遊技機

審判番号
2022-021050
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-098106外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年12月26日
審決日
2023年06月06日
公報発行日
2023年08月25日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第29条、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-98106「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和3年12月13日出願公開、特開2021-186581〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 12項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、令和2年6月5日に出願した特許出願(特願2020-98106)であって、本願の出願後の手続の経緯の概略は、次のとおりである。

令和 4年 3月 1日付け:拒絶理由通知書

同年 4月22日 :意見書、手続補正書の提出

同年 6月27日付け:拒絶理由通知書(最後)

同年 8月17日 :意見書、手続補正書の提出

同年10月21日付け:令和4年8月17日にされた手続補正に

ついての補正の却下の決定

同日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)

同年11月 1日 :原査定の謄本の送達

同年12月26日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 令和4年12月26日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和4年12月26日にされた手続補正を却下する。

[理由]

1 本件補正について

令和4年12月26日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲についてする補正を含むものであって、同年4月22日にされた手続補正により補正された請求項1の記載を、以下のとおり、本件補正後の請求項1の記載に補正するものである(下線は、補正箇所を明示するために当審合議体が付した。)。

(本件補正前:令和4年4月22日にされた手続補正)

「【請求項1】
遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、
続きを表示(全17行)
前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、
前記変動表示手段は、
前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を停止表示させ、
前記演出制御手段は、
前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄による変動演出を実行可能であり、
前記演出図柄は、第1演出図柄と、当該第1演出図柄とは異なる第2演出図柄と、を含み、
前記特別遊技を実行するとの判定結果に基づく特定の変動演出において、
前記第1演出図柄は、所定の態様で動作する停止前動作演出を行った後に停止表示を実行し、
前記第2演出図柄は、前記停止前動作演出を行うことなく停止表示を実行し、
前記変動演出の終了後に実行される前記特別遊技において、
前記第2演出図柄は表示せずに前記第1演出図柄に対応する図柄を表示することが可能であり、
前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後であって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記第1演出図柄および前記第2演出図柄が停止表示される、
ことを特徴とする遊技機。」

(本件補正後:令和4年12月26日にされた手続補正)

「【請求項1】
遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、
続きを表示(全22行)
前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、
前記変動表示手段は、
前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を停止表示させ、
前記演出制御手段は、
前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄による変動演出を実行可能であり、
前記変動演出の実行中に変動BGMを可聴出力することが可能であり、
所定の異常が発生すると異常報知音を可聴出力することが可能であり、
前記演出図柄は、第1演出図柄と、当該第1演出図柄とは異なる第2演出図柄と、を含み、
前記特別遊技を実行するとの判定結果に基づく特定の変動演出において、
前記第1演出図柄は、所定の態様で動作する停止前動作演出を行った後に停止表示を実行し、
前記第2演出図柄は、前記停止前動作演出を行うことなく停止表示を実行し、
前記変動演出の終了後に実行される前記特別遊技において、
前記第2演出図柄は表示せずに前記第1演出図柄に対応する図柄を表示することが可能であり、
前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後であって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、 前記第1演出図柄および前記第2演出図柄が停止表示され、
前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の開始タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を開始することが可能であり、
前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を停止することが可能であり、
前記変動BGMの出力中に前記異常報知音の出力が開始される場合、前記変動BGMの音量をそれまでよりも低下させ、
前記変動BGMの出力中に前記異常報知音の出力が終了する場合、前記変動BGMの音量を低下前の音量に復帰させることを特徴とする遊技機。」

2 補正の適否

(1) 本件補正

本件補正は、本件補正前の請求項1における「演出を制御する演出制御手段」が、「前記変動演出の実行中に変動BGMを可聴出力することが可能であり、所定の異常が発生すると異常報知音を可聴出力することが可能であり」、「前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の開始タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を開始することが可能であり、前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を停止することが可能であり」、「前記変動BGMの出力中に前記異常報知音の出力が開始される場合、前記変動BGMの音量をそれまでよりも低下させ、前記変動BGMの出力中に前記異常報知音の出力が終了する場合、前記変動BGMの音量を低下前の音量に復帰させ」るとした機能を有することを特定することによって限定したものである。

(2) 補正目的

前記(1)のとおり、本件補正は、本件補正前の発明特定事項に限定を加えることを含むものであって、本件補正後の請求項1に係る発明は、本件補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法17条の2第5項2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。

(3) 新規事項

本件補正は、願書に最初に添付した明細書の【0449】~【0451】、【0627】、【1258】~【1270】、【1304】~【1305】、【1372】~【1384】、【1389】~【1391】、図73~図75、図84~図86等の記載からみて、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないから、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たす。

3 本件補正発明の独立特許要件についての検討

前記2(2)のとおり、本件補正による特許請求の範囲の請求項1についての補正は、特許法17条の2第5項2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正であるから、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(1) 本件補正発明

本件補正発明を次のとおりのものと認定する(記号A~Eは、分説のため当審合議体が付した。以下、A等を付した事項を「構成A」等という。)。

「【請求項1】
A 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、
B 前記主制御手段は、
B1 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、
続きを表示(全23行)
B2 前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、
B3 前記変動表示手段は、
B4 前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を停止表示させ、
C 前記演出制御手段は、
C1 前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄による変動演出を実行可能であり、
D1 前記変動演出の実行中に変動BGMを可聴出力することが可能であり、
D2 所定の異常が発生すると異常報知音を可聴出力することが可能であり、
C2 前記演出図柄は、第1演出図柄と、当該第1演出図柄とは異なる第2演出図柄と、を含み、
C3 前記特別遊技を実行するとの判定結果に基づく特定の変動演出において、
C4 前記第1演出図柄は、所定の態様で動作する停止前動作演出を行った後に停止表示を実行し、
C5 前記第2演出図柄は、前記停止前動作演出を行うことなく停止表示を実行し、
C6 前記変動演出の終了後に実行される前記特別遊技において、
C7 前記第2演出図柄は表示せずに前記第1演出図柄に対応する図柄を表示することが可能であり、
C8 前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後であって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記第1演出図柄および前記第2演出図柄が停止表示され、
D3 前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の開始タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を開始することが可能であり、
D4 前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を停止することが可能であり、
D5 前記変動BGMの出力中に前記異常報知音の出力が開始される場合、前記変動BGMの音量をそれまでよりも低下させ、
D6 前記変動BGMの出力中に前記異常報知音の出力が終了する場合、前記変動BGMの音量を低下前の音量に復帰させる
E ことを特徴とする遊技機。」

(2) 引用文献1について

原査定の拒絶の理由に引用され、本願出願前に電気通信回路を通じて公衆に利用可能となった特開2019-150156号公報(令和1年9月12日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている(下線は当審合議体が付した。以下同様。)。

ア 記載事項

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(ア) 「【0019】
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の左下に設けられた表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて判定結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて判定結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて判定結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の判定結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の判定結果が表示される。
(中略)
【0021】
本実施の形態の表示器130において、第1特別図柄表示器221は、例えば複数(本実施の形態では7個)のLEDを同期して一斉に点滅させることによって、特別図柄の変動表示を行う。なお、第1特別図柄表示器221において特別図柄の変動が開始されてから変動停止するまでの間、複数のLEDの点滅の周期は変化せずに一定である。
【0022】
そして、第1特別図柄表示器221は、例えば複数のLEDのうち予め定められた位置のLEDを点灯させた状態を一定時間維持することで特別図柄の変動停止を表現する。
特別図柄抽選の判定結果がはずれである場合、第1特別図柄表示器221は、例えば複数のLEDのうち端部の1個のLEDだけを点灯させる。一方、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、第1特別図柄表示器221は、複数のLEDを予め定められた点灯パターンで点灯させる。なお、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、第1特別図柄表示器221は、大当たりに当選した場合の図柄の種類に応じて、異なる点灯パターンを表示する。
なお、第2特別図柄表示器222は、第2始動口122における遊技球の入賞に基づいて、第1特別図柄表示器221と同様の動作を行う。」
(イ) 「【0027】
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
続きを表示(全36行)
図4は、本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。
【0028】
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
【0029】
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
(中略)
【0031】
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選に用いられる乱数値を取得する。そして、遊技制御部200は、取得した乱数値を用いて特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が閉鎖条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを、大当たり図柄(種類)に応じて予め定められた回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
【0032】
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選に用いられる乱数値を取得する。そして、遊技制御部200は、取得した乱数値を用いて普通図柄抽選を行い、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップ123の作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を、後述するコマンドにより演出制御部300に送る。
(中略)
【0035】
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
(中略)
【0040】
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
(中略)
【0043】
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、CGROM315には、画像表示部114において遊技中に表示する背景画像、遊技者に判定結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、SNDROM316には、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。
CPU311は、演出制御部300から送られた保留数コマンドもしくは変動演出開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、およびディスプレイリストのVDP314への送信などを行う。
【0044】
VDP314は、CPU311から受信したディスプレイリストに基づいて、CGROM315やSNDROM316にそれぞれ記憶された画像データや音響データを読み出す。さらには、VDP314は、読み出した画像データを用いて背景画像表示、装飾図柄表示、装飾図柄変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための描画処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。そして、VDP314は、描画処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、VDP314は、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
なお、本実施の形態では、VDP314が描画処理に併せて音声処理も行うよう構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用で行うプロセッサを別途設けても構わない。」
(ウ) 「【0373】
〔変動演出例3〕
図42および図43は、画像表示部114を用いて行う変動演出例3の説明図である。なお、変動演出例3は、変動演出パターンとしてEA1(SPSPリーチ/大当たり)が選択された場合に実行可能な変動演出である。
【0374】
続きを表示(全24行)
図42(1)に示すように、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114に第1表示態様の装飾図柄41が確定停止されているものとする。また、画像表示部114には、装飾図柄41、変動台座43、保留台座45、保留画像52、保留数表示55、小図柄56および背景画像59(図示を省略)が表示される。
保留台座45には、1番目の保留画像52が表示されている。そして、この例では、確定停止された装飾図柄41の数字の組合せは、「365」となっている。また、確定停止された小図柄56の数字の組合せも、「365」となっている。
【0375】
そして、図42(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。このとき、1番目の保留画像52は、変動台座43に移動する。
また、この例では、装飾図柄41は、次の変動表示開始にともない第1装飾図柄、第3装飾図柄(当審合議体注:「第2装飾図柄」の誤記と認められる。)、および第3装飾図柄が回転(縦方向の軸周りに回転)しながら下方に向かって移動開始する。さらに、スピーカ156は、特別図柄の変動表示が開始されたことを示す変動開始音とともにBGM(楽曲)を出力する。
そして、小図柄56は、特別図柄の変動表示開始にともない変動を開始する。小図柄56は、変動中演出として、最初の数字列(第1数字列56e1の「174」(図38(B)参照))から次の数字列を順に表示することで変動表示を行う。
【0376】
さらに、図42(3)に示すように、装飾図柄41および小図柄56がそれぞれ変動表示する。このとき、上述したとおり、装飾図柄41は、第1装飾図柄、第2装飾図柄および第3装飾図柄が個別に表示制御される。一方、小図柄56は、第1小図柄、第2小図柄および第3小図柄は、3つの数字が組合せられた数字列ごとに表示制御される。
【0377】
その後、図42(4)に示すように、装飾図柄41の第1装飾図柄の停止中演出が行われる。この例では、第1装飾図柄(数字の「5」)が、第2装飾図柄および第3装飾図柄よりも早いタイミングで最初に仮停止する表示が行われる。このとき、小図柄56は、変動中演出が継続して行われている。なお、小図柄56は、第1小図柄、第2小図柄および第3小図柄のいずれも仮停止することはしない。
【0378】
さらに、図42(5)に示すように、装飾図柄41の第1装飾図柄(数字の「5」)と第3装飾図柄(数字の「5」)とが揃った状態で仮停止する。すなわち、装飾図柄41によるノーマルリーチ演出が実行される。なお、このとき、小図柄56は、変動中演出が継続して実行されている。小図柄56は、第1小図柄および第3小図柄が揃うリーチ状態にはならない。
【0379】
その後、図42(6)に示すように、SPリーチ演出が実行される。なお、以下の説明において、SPリーチ演出が実行されていることを、SPリーチ画像71として図示することで表現する。また、このSPリーチ演出が実行されている際に、第1装飾図柄および第3装飾図柄は、画像表示部114における画像表示領域の隅(左上の隅および右上の隅)に移動するとともに仮停止している。このとき、第1装飾図柄および第3装飾図柄として表示される装飾図柄41は、第2表示態様によって表示される。また、第1装飾図柄および第3装飾図柄として表示される装飾図柄41の表示サイズは、小図柄56の表示サイズよりも大きくなるように設定している。
また、小図柄56は、変動中演出を継続して実行している。
(中略)
【0383】
さらに、図43(1)に示すように、第2装飾図柄(数字の「5」)が仮停止する。つまり、装飾図柄41の第1装飾図柄(数字の「5」)、第2装飾図柄(数字の「5」)および第3装飾図柄(数字の「5」)がそれぞれ揃って仮停止する。
そして、図43(2)に示すように、装飾図柄41は、第2表示態様から第1表示態様に切り替わる。なお、第1表示態様の装飾図柄41は、仮停止した状態を継続している。
その後、図43(3)に示すように、第1表示態様の装飾図柄41にて確定停止が実行される。このとき、小図柄56は、装飾図柄41に同期するとともに、装飾図柄41と同じ数字組合せ(「555」)で確定停止する。」
(エ) 「【0400】
次に、本実施の形態の大当たり遊技が実行されている際に行う演出について具体的に説明する。
図46は、大当たり遊技が実行されている際に、画像表示部114の表示画面にて実行される演出の説明図である。
【0401】
続きを表示(全18行)
まず、図46(1)に示すように、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合の組合せで、装飾図柄41は、確定停止が実行される。
そして、大当たり遊技が開始されるとき、図46(2)に示すように、画像表示部114の表示画面にはオープニング画像75および右打ち画像79が表示される。
オープニング画像75は、大当たり遊技の開始を遊技者に報知するための画像である。具体的には、本実施の形態のオープニング画像75では、「BIG Bonus!Congratulations」のテキストを表示する。このオープニング画像75は、大当たりの種類(例えば、総ラウンド数)を示唆する内容となっている。
(中略)
【0404】
さらに、本実施の形態では、大当たり遊技の開始に伴って、装飾図柄41、変動台座43、保留台座45、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、および小図柄56は、それぞれ表示が消去される。
【0405】
そして、図46(3)に示すように、大入賞口125が開放されるラウンド遊技が開始されると、画像表示部114の表示画面には、右打ち画像79、ラウンド進行画像76、ラウンド画像77、および大当たり図柄表示画像78がそれぞれ表示される。
(中略)
【0408】
そして、大当たり図柄表示画像78(示唆画像の一例)は、大当たり遊技が実行されている際に、大当たりの種類を示唆する画像である。すなわち、大当たりに当選した際に揃った3つの装飾図柄41を示唆する画像である。本実施の形態では、大当たりに当選した際に揃った3つの装飾図柄41のうち1つの装飾図柄41を表示することで構成している。
図46に示す例では、大当たりに当選した際に、装飾図柄41として「555」で確定停止していた。そこで、大当たり図柄表示画像78として、数字の「5」を表示する。なお、本実施の形態では、大当たり図柄表示画像78は、第2表示態様の装飾図柄41の素材データ(図35(B)参照)を用いるようにしている。
【0409】
そして、本実施の形態では、大当たり図柄表示画像78が表示されているときには、装飾図柄41および小図柄56を表示しないようにしている。一方で、別途、大当たり図柄表示画像78によって、装飾図柄41の一部だけを表示するようにしている。このように、表示画面に本実施の形態の装飾図柄41および小図柄56などの各種画像を表示しないようにして、画像表示の制御に関する負荷を低減している。」

(オ) 【図42】

「
[図:0001400364000001.jpg]
」

(カ) 【図43】

「
[図:0001400364000002.jpg]
」

(キ) 【図46】

「
[図:0001400364000003.jpg]
」

イ 引用発明1

前記アの記載事項から、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。

(引用発明1)

「パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットは、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200、演出を統括的に制御する演出制御部300を備え(【0027】、【0028】)、遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201を備え(【0029】)、遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選に用いられる乱数値を取得し、取得した乱数値を用いて特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行い(【0031】)、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222とを接続し(【0035】)、遊技制御部200は、特別図柄抽選の判定結果等の遊技制御に伴う情報を、コマンドにより演出制御部300に送り(【0032】)、
第1特別図柄表示器221と第2特別図柄表示器222は、複数のLEDを同期して一斉に点滅させることによって、特別図柄の変動表示を行い(【0021】)、複数のLEDのうち予め定められた位置のLEDを点灯させた状態を一定時間維持することで特別図柄の変動停止を表現し(【0022】)、その点灯態様によって特別図柄抽選の判定結果を表示し(【0019】)、
演出制御部300は、遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定し(【0040】)、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114での装飾図柄表示、装飾図柄変動の画面表示や、スピーカ156から出力する音響を制御し(【0043】、【0044】)、
画像表示部114には、装飾図柄41、小図柄56を表示し(【0374】)、
大当たりが選択された場合に実行可能な変動演出で(【0373】)、特別図柄の変動表示開始にともない、装飾図柄41は、第1装飾図柄、第2装飾図柄、および第3装飾図柄が回転しながら下方に向かって移動開始し、スピーカ156は、特別図柄の変動表示が開始されたことを示す変動開始音とともにBGMを出力し、小図柄56は、特別図柄の変動表示開始にともない変動を開始し(【0375】)、その後、装飾図柄41の第1装飾図柄の仮停止が行われる停止中演出を行い、さらに、装飾図柄41の第1装飾図柄と第3装飾図柄とが揃った状態で仮停止し(【0378】)、さらに、第2装飾図柄を仮停止し、装飾図柄41の第1装飾図柄、第2装飾図柄および第3装飾図柄がそれぞれ揃って仮停止し、その後、装飾図柄41にて確定停止を実行し、小図柄56を、装飾図柄41に同期して確定停止し(【0383】)、
特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合の組合せで装飾図柄41の確定停止を実行し、大当たり遊技の開始に伴って、装飾図柄41、小図柄56の表示を消去し(【0401】、【0404】)、画像表示部114の表示画面に、大当たりに当選した際に揃った3つの装飾図柄41を示唆する画像である大当たり図柄表示画像78を表示し(【0405】、【0408】)、大当たり図柄表示画像78を表示しているときには、小図柄56を表示しないようにした(【0409】)、
パチンコ遊技機100(【0027】)。」

(3) 引用文献2

原査定の拒絶の理由に引用され、本願出願前に電気通信回路を通じて公衆に利用可能となった特開2018-139812号公報(平成30年9月13日出願公開。以下「引用文献2」という。)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている(下線は当審合議体が付した。以下同様。)。

ア 記載事項

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(ア) 「【0011】
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。」
(イ) 「【0014】
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。」
(ウ) 「【0017】
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。」
(エ) 「【0022】
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
【0023】
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
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【0024】
詳細は後述は後述するが、遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208と、人間の腕を模した演出可動体224を有する演出装置206を配設している。また、遊技領域124の右下には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
【0025】
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。なお、装飾図柄表示装置208は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
【0026】
また、装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208c、演出表示領域208dを有して構成されている。左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像などを表示する。なお、各表示領域208a~208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。
【0027】
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。」
(オ) 「【0032】
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
【0033】
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の右下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。」
(カ) 「【0042】
次に、図4を用いて、ぱちんこ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。ぱちんこ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、ぱちんこ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
【0043】
まず、ぱちんこ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
【0044】
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口A(第1可変入賞口234および/又は第2可変入賞口235)を通過する遊技球を検出するセンサ、磁気センサ、前面枠扉開放センサ109、内枠開放センサ、下皿満タンセンサをなど含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aやアタッカーAの扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。」
(キ) 「【0052】
次に、ぱちんこ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
【0053】
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタンの検出部724からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、液晶制御手段(液晶制御部)700と、を接続している。液晶制御部700は例えば、VRAM436や、VDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)などを含んで構成され、VRAM436は、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示する。なお、第1副制御部400と液晶制御部700は、別の基板に設けられているものであってもよいし、(同一の基板に設けられて)1つのCPU404によって、制御されるように構成されてもよい。また、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。」
(ク) 「【0060】
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
【0061】
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
(中略)
【0063】
特図1の停止図柄態様のうち、「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のぱちんこ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。」
(ケ) 「<主制御部タイマ割込処理>
【0083】
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【0084】
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。」

(中略)

【0100】

次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。

【0101】

また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。

【0102】

特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、図5(a)に示す特図a~特図d(特図1状態更新処理では、図5(a)に示す特図A~特図E)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。」

(中略)

【0110】

続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。

【0111】

ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。

【0112】

ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11~14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0~10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。」

(コ) 「【0221】
図18(2)に示すタイミングは、主制御部300から第1副制御部400へサブコマンド(変動開始コマンド)が送信された状態である。また、特図1保留ランプ218は1個のLEDを消灯し、次の変動遊技を開始した状態を示している。このタイミングでは第1副制御部400は、液晶制御部700に対して装飾図柄の変動表示を開始する液晶コマンドを送信する。また、第1副制御部400は、装飾図柄の変動表示の演出を行う場合、当該変動開始時に、液晶制御部700に対して、装飾図柄の変動表示中に行われる全ての演出について、液晶コマンドを送信する(図17の(2))。この例では、例えば、背景画像、タイマ(予告タイマ+リーチタイマ=変動時間)、特図1および特図2の保留数変化(当該変動の保留数)、特図1および特図2の保留アイコンの位置と色、予告内容(例えば、会話予告01~03など)、リーチ内容(例えば、スーパーリーチなど)、仮停止図柄(リーチや)、最終停止図柄(図柄停止時に確定表示される図柄)などの演出に関する液晶コマンドである。また、第1副制御部400は、各液晶コマンドに対応して図13に示すボックスデータ、パーツデータを設定する。
(中略)
【0223】
図18(3)に示すタイミングは、液晶コマンドを受信した液晶制御部700が、装飾図柄表示装置208において装飾図柄の変動表示を行う制御を開始した状態である。この例では、(引き続き)背景画像として大広間背景を表示する制御を実行し、その前面の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cにおいて装飾図柄の変動表示を行う制御を実行する(図17の(3))。液晶制御部700は、演出(画像)を表示する制御を実行すると(画像を表示すると)、第1副制御部700に対して戻りコマンドを送信する場合がある。ここでは、(大広間背景を表示し)装飾図柄の変動表示を開始すると、液晶制御部700は第1副制御部700に戻りコマンドを送信する(図17の(3))。第1副制御部400は当該戻りコマンドに応じて、パーツデータに基づき、その演出(例えば、装飾図柄の変動表示)に関連する各種制御(発光、音出力、役物動作等)を実行する場合がある。この例では、RAM408のパーツデータの設定領域には、引き続きサウンドレイヤ1に大広間背景用BGMのデータが設定され、ランプレイヤ1に大広間背景用発光パターンのデータが設定されており、スピーカ120とランプLでは図18(1)からの演出が継続している。」
(サ) 「<演出間に出力するBGM1>
【0558】
次に、図49~図55を参照して、本実施形態の音制御処理の他の制御の一例について説明する。
【0559】
続きを表示(全15行)
図49は、図28に示す音デバイスデータの出力の一例を示すタイミングチャートである。具体的には、当否判定結果がはずれの図柄変動遊技において、N回転目の装飾図柄の停止表示(の演出)とN+1回転目の装飾図柄の変動表示(の演出)の間(図柄停止中)にBGMを出力する場合の、特図表示装置、装飾図柄の変動表示および図柄デモBGMのタイミングチャートの一例である。
【0560】
まず、同図(a)に示すように、タイミングaにおいて、特図表示装置(第1特図表示装置212または第2特図表示装置214、以下同様)によるN回転目の特図変動遊技が開始し、タイミングbにおいて、装飾図柄表示装置208によるN回転目装飾図柄の変動表示が開始する。
【0561】
そして、所定時間経過後のタイミングcにおいて、特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2、以下同様)が停止表示され、タイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示が行われる。また、タイミングdにおいて、図柄デモ用BGMが出力される。つまり、図柄デモ用BGMは、装飾図柄の停止表示と同時に出力される。
【0562】
タイミングeは、N+1回転目の特図変動遊技が開始したタイミングであり、タイミングfはN+1回転目の装飾図柄の変動表示が開始するとともに、図柄デモBGMが停止したタイミングである。
【0563】
なお、同図(a)の期間T1は、主制御部300から第1副制御部400へのコマンド送信と、第1副制御部400から液晶制御部700へのコマンド送信にともなうタイムラグの期間である。より詳細には、主制御部300から第1副制御部400へのコマンド送信では、タイマ割込処理内のサブコマンドを設定する処理(4ms、1割込)とサブコマンド送信処理(不定)分のタイムラグが発生し、第1副制御部400から液晶制御部700へのコマンド送信では、両者の制御が一体化している場合にその処理時間分のタイムラグが発生する。
【0564】
また、同図(a)の期間T2は、(主制御部300における)特図確定表示期間(図柄毎に予め決められた時間)である。この特図確定表示期間は、全ての図柄(大当り、小当り、はずれ問わず)に設定されている。また、同図(a)の期間T3は、特図確定表示期間に、第1副制御部400や第2副制御部500(液晶制御部700)の処理時間およびコマンド送信時間等を加味した期間である」
(シ) 「【0571】
図50および図51は、図49に示すタイミングチャートに対応する期間の、装飾図柄表示装置208の表示とスピーカ120から出力される音データによる演出の一例を時系列に示す図である。
【0572】
同図(1)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングaより前の状態であり、装飾図柄表示装置208の表示領域において城下町背景が表示され、装飾図柄の停止表示が行われている状態である。すなわち、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて、当否判定結果がはずれであることを示す装飾図柄(例えば、「装飾4-装飾1-装飾7」)が停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208の表示領域の右下の縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、図柄表示領域208a~208cと同じ装飾図柄(例えば、「装飾4-装飾1-装飾7」)が停止表示されている。
続きを表示(全35行)
(中略)
【0577】
同図(4)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングbの状態であり、液晶制御部700から第1副制御部400に図柄変動開始の戻りコマンドが送信され、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、N回転目の装飾図柄の変動表示が開始している。
【0578】
また、このタイミングでは、装飾図柄の変動表示の開始に伴い、固定レイヤ(例えば、固定レイヤ01)に城下町BGMが設定されており、スピーカ120からは城下町BGMが出力されている。この場合、例えば同図(3)で設定されていた図柄デモBGMが途中で停止され、城下町BGMが先頭から出力される。
(中略)
【0589】
同図(9)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングcの状態であり、主制御部300から第1副制御部400に図柄停止コマンドが送信され、主制御部300による特図表示装置(例えば、特図1表示装置212)を用いた特図変動遊技が停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208の右下において、第四図柄表示手段(例えば、特図1用第四図柄表示手段2081)がLEDを消灯している。また、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて引き続き装飾図柄の仮停止表示(揺れ変動表示)が行われ、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、装飾図柄の変動表示が引き続き行われている。
(中略)
【0592】
図51(10)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングc以降で、第1副制御部400から液晶制御部400に図柄停止の液晶コマンドが送信された状態である。装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいては引き続き装飾図柄の仮停止表示(揺れ変動表示)が行われ、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、装飾図柄の変動表示が引き続き行われている。
【0593】
また、このタイミングでは、引き続き、スピーカ120からは城下町BGMのみが出力されている。
【0594】
同図(11)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングdの状態であり、液晶制御部700から第1副制御部400に図柄停止の戻りコマンドが送信され、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて、当否判定の結果がはずれであることを示唆する装飾図柄の図柄組合せ(例えば、「装飾6-装飾5-装飾3」)が停止表示されている。また縮小装飾図柄表示領域208hにおいても、図柄表示領域208a~208cと同じはずれを示唆する装飾図柄の図柄組合せ(例えば、「装飾6-装飾5-装飾3」)が停止表示されている。
【0595】
また、このタイミングでは、装飾図柄の停止表示に伴い、固定レイヤ(固定レイヤ01)に図柄デモBGMが設定され、スピーカ120からは城下町BGMに代えて、図柄デモBGMが出力されている。
【0596】
同図(12)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングd以降の、装飾図柄の図柄停止期間の状態である。装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cおよび縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、引き続きはずれを示す装飾図柄の停止表示(例えば、「装飾6-装飾5-装飾3」)が行われている。
(中略)
【0604】
図52は、図51および図52に示す演出例において、当否判定結果が大当りであった場合の、装飾図柄表示装置208の表示とスピーカ120から出力される音データによる演出の一例を時系列に示す図である。
(中略)
【0620】
同図(14a)に示すタイミングは、第1副制御部400から液晶制御部400に図柄停止の液晶コマンドが送信された状態である。装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいては引き続き装飾図柄の仮停止表示(揺れ変動表示)が行われ、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、装飾図柄の変動表示が引き続き行われている。
(中略)
【0622】
同図(15a)に示すタイミングは、液晶制御部700から第1副制御部400に図柄停止の戻りコマンドが送信され、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて、当否判定の結果が大当りであることを示唆する装飾図柄の図柄組合せ(例えば、「装飾2-装飾2-装飾2」)が停止表示されている状態である。また縮小装飾図柄表示領域208hにおいても、図柄表示領域208a~208cと同じ大当りを示唆する装飾図柄の図柄組合せ(例えば、「装飾2-装飾2-装飾2」)が停止表示されている。
(中略)
【0624】
同図(16a)に示すタイミングは、液晶制御部700から第1副制御部400に大当り開始演出を開始する戻りコマンドが送信され、装飾図柄表示装置208の表示領域において大当り開始演出が実行されている状態である。」
(ス) 「【0742】
また、音出力手段(例えば、スピーカ120)を有し、前記音出力手段は、前記設定領域に設定された前記第一の音データに対応する第一の音(例えば、遊技に関する音、図柄停止音、エラー音、ボタン操作(連打)音、電源投入音、入賞音、役物動作に関する音など)を出力することが可能な手段であってもよい。」
(セ) 「【0889】
また、前記音出力手段は、エラーが発生した場合に、エラー音を出力する場合がある手段であり、前記第二の楽曲の出力中にエラーが発生した場合には、前記音出力手段は前記第二の楽曲を出力しない場合がある手段であり、前記第二の楽曲の出力中にエラーが発生した場合には、前記音出力手段は前記エラー音を出力する場合がある手段であってもよい。
【0890】
なお、音出力手段は、出力している第二の楽曲の音量を0にしたり低くしたりすることが可能な構成であってもよい。なお、エラーによって、エラー音を出力するエラー(主制御部や払出制御部により監視されているエラー(下皿満タンエラーを含んでもよい))と、エラー音を出力しないエラー(下皿満タンエラー(液晶のみで表示)、サブ制御による監視によるエラー(例えば、前面枠扉側に衝撃センサを設け、遊技者により前面枠扉が激しく叩かれる等により発生する衝撃を検知すると、液晶にて警告表示が行われる衝撃警告など))があってもよい。」

(ソ) 【図2】

「
[図:0001400364000004.jpg]
」

(タ) 【図49】

「
[図:0001400364000005.jpg]
」

(チ) 【図50】

「
[図:0001400364000006.jpg]
」

(ツ) 【図51】

「
[図:0001400364000007.jpg]
」

(テ) 【図52】

「
[図:0001400364000008.jpg]
」

イ 引用文献2の記載からの認定事項

引用文献2の記載事項から以下の事項が認定できる。

(ア) 認定事項1

前記ア(ウ)の【0017】で「パチンコ機100を背面側から見た外観図」と説明された、前記ア(ソ)の図2において、前記ア(エ)の【0022】に記載された「遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158」及び「主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162」の「配設」が認められる。

そうすると、引用文献2には、「パチンコ機100の背面側に、遊技全般の制御処理を行う主制御部300と、第1副制御部400を配設した」事項が記載されたものと認められる(以下「認定事項1」という。)。

(イ) 認定事項2

前記ア(ク)の【0061】には、「特図1の変動開始前に決定した変動時間・・・が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間・・・が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する」と記載されている。

また、前記ア(ケ)の【0102】には、「確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知され」る点が記載されるとともに、【0110】に「特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一である・・・。」との記載があることから、「特図1」についても同様に、「確定表示された特図1が所定期間停止表示され、特図1変動遊技の結果が遊技者に報知され」ることが認められる。

そうすると、引用文献2には、「特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示して、特図1変動遊技の結果を遊技者に報知し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示して、特図2変動遊技の結果を遊技者に報知する」事項が記載されていると認められる(以下「認定事項2」という。)。

(ウ) 認定事項3、4

前記ア(サ)の【0560】には、「タイミングaにおいて、特図表示装置(第1特図表示装置212または第2特図表示装置214、以下同様)によるN回転目の特図変動遊技が開始し、タイミングbにおいて、装飾図柄表示装置208によるN回転目装飾図柄の変動表示が開始する。」と記載されており、前記ア(タ)の図49(a)から、「タイミングb」は「タイミングaから期間T1後」である点が看取されることから、引用文献2には、「特図表示装置である第1特図表示装置212または第2特図表示装置214によるN回転目の特図変動遊技が開始するタイミングaから期間T1後のタイミングbにおいて、装飾図柄の変動表示を開始する」事項が記載されていると認められる(以下「認定事項3」という。)。

また、同じく前記ア(サ)の【0561】には、「タイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示が行われる。」と記載され、【0562】には、「タイミングeは、N+1回転目の特図変動遊技が開始したタイミングであり」と記載され、【0564】には、「期間T2は、(主制御部300における)特図確定表示期間(図柄毎に予め決められた時間)である。」と記載され、図49(a)からは、「タイミングd」が「タイミングeよりも前であって、タイミングcから期間T2後」である点が看取され、さらに、【0594】には「同図(11)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングdの状態であり、・・・装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて・・・装飾図柄の図柄組合せ・・・が停止表示され・・・縮小装飾図柄表示領域208hにおいても・・・装飾図柄の図柄組合せ・・・が停止表示されている。」と記載されていることから、引用文献2には、「タイミングcから特図確定表示期間としての期間T2後であって、N+1回転目の特図変動遊技が開始するタイミングであるタイミングeよりも前のタイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて装飾図柄を停止表示し、縮小装飾図柄表示領域208hにおいても装飾図柄を停止表示する」事項が記載されていると認められる(以下「認定事項4」という。)。

(エ) 認定事項5

前記ア(シ)の【0571】には「図50および図51は、図49に示すタイミングチャートに対応する期間の、装飾図柄表示装置208の表示とスピーカ120から出力される音データによる演出の一例を時系列に示す図である。」と記載されるところ、【0577】には「同図(4)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングbの状態であり、・・・N回転目の装飾図柄の変動表示が開始している。」と記載され、【0578】には「また、このタイミングでは、装飾図柄の変動表示の開始に伴い、・・・スピーカ120からは城下町BGMが出力されている。この場合、例えば同図(3)で設定されていた図柄デモBGMが途中で停止され、城下町BGMが先頭から出力される。」と記載され、【0592】には「図51(10)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングc以降で、・・・。装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいては引き続き装飾図柄の仮停止表示(揺れ変動表示)が行われ、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、装飾図柄の変動表示が引き続き行われている。」と記載され、【0593】には「また、このタイミングでは、引き続き、スピーカ120からは城下町BGMのみが出力されている。」と記載され、【0594】には「同図(11)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングdの状態であり、・・・装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて・・・装飾図柄の図柄組合せ・・・が停止表示されている。また縮小装飾図柄表示領域208hにおいても・・・装飾図柄の図柄組合せ・・・が停止表示されている。」と記載され、【0595】には「また、このタイミングでは、装飾図柄の停止表示に伴い、・・・、スピーカ120からは城下町BGMに代えて、図柄デモBGMが出力されている。」と記載されており、これらの記載に基づくと、引用文献2には、「タイミングbで装飾図柄の変動表示が開始しているときに、城下町BGMを先頭から出力し、タイミングc以降で、装飾図柄の仮停止表示である揺れ変動表示を行い、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、装飾図柄の変動表示を引き続き行っているときは、城下町BGMを出力し、タイミングdで、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて装飾図柄の図柄組合せを停止表示し、縮小装飾図柄表示領域208hにおいても装飾図柄の図柄組合せを停止表示し、装飾図柄の停止表示に伴い、スピーカ120からは城下町BGMに代えて、図柄デモBGMを出力する」事項が記載されていると認められる(以下「認定事項5」という。)。

ウ 引用発明2

前記アの記載事項及び前記イの認定事項から、引用文献2には、以下の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されているものと認められる(符号a~eは、本件補正発明の構成A~Eに概ね対応させて当審合議体が付したものである。)。

(引用発明2)

「a 前面枠扉106と遊技盤200とを前面に備え(【0011】)、前面枠扉106にはスピーカ120が取り付けられ(【0014】)、背面側に、遊技全般の制御処理を行う主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400を配設した(【0042】、認定事項1)、パチンコ機100であって(【0011】)、
b、b1、b2 遊技盤200は前面に遊技領域124を有し(【0017】)、遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208を配設し、遊技領域124の右下には、第1特別図柄表示装置212と第2特別図柄表示装置214を配設し(【0024】)、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、7セグメントLEDによって構成され(【0027】)、遊技盤200の中央に第1特図始動口230を配設し、第1特図始動口230への入球を検出した場合、第1特図表示装置212による特図変動遊技である特図1変動遊技を開始し(【0032】、【0060】)、遊技盤200の右下に第2特図始動口232を配設し、第2特図始動口232への入球を検出した場合、第2特図表示装置214による特図変動遊技である特図2変動遊技を開始し(【0033】)、主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており(【0043】)、基本回路302には、特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324を接続し(【0044】)、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い(【0063】)、主制御部300が実行する主制御部タイマ割込処理で、主制御部300は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行うとともに(【0083】、【0084】、【0111】)、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドを第1副制御部400に送信し(【0112】)、
b3、b4 特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1の変動表示を行い、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図2の変動表示を行い(【0060】)、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示して、特図1変動遊技の結果を遊技者に報知し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示して、特図2変動遊技の結果を遊技者に報知し(認定事項2)、
c 装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり(【0025】)、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行い(【0111】)、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備え(【0052】)、基本回路402には、スピーカ120の制御を行うための音源IC416と、装飾図柄表示装置208に画像を表示する液晶制御部700とが接続され(【0053】)、
続きを表示(全11行)
c1 特図表示装置である第1特図表示装置212または第2特図表示装置214によるN回転目の特図変動遊技が開始するタイミングaから期間T1後のタイミングbにおいて、装飾図柄の変動表示を開始し(認定事項3)、
c2 装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて装飾図柄を表示し、装飾図柄表示装置208の表示領域の右下の縮小装飾図柄表示領域208hにおいて装飾図柄を表示し(【0572】)、
c3、c4、c5 当否判定結果が大当りであった場合の、装飾図柄表示装置208の表示で、図柄表示領域208a~208cにおいて装飾図柄の仮停止表示である揺れ変動表示を行い、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて装飾図柄の変動表示を行い、液晶制御部700から第1副制御部400に図柄停止の戻りコマンドを送信し、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて装飾図柄の図柄組合せを停止表示して、縮小装飾図柄表示領域208hにおいても装飾図柄の図柄組合せを停止表示し(【0604】、【0620】、【0622】)、
c8 特図1の変動開始前に決定した変動時間又は特図2の変動開始前に決定した変動時間経過後のタイミングcにおいて、特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2)を停止表示し(【0061】、【0561】)、タイミングcから特図確定表示期間としての期間T2後であって、N+1回転目の特図変動遊技が開始するタイミングであるタイミングeよりも前のタイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて装飾図柄を停止表示し、縮小装飾図柄表示領域208hにおいても装飾図柄を停止表示し(認定事項4)、
d1、d3、d4 主制御部300から第1副制御部400へ変動開始コマンドを送信し、このタイミングで第1副制御部400は、液晶制御部700に対して装飾図柄の変動表示を開始する液晶コマンドを送信し(【0221】)、液晶コマンドを受信した液晶制御部700が、装飾図柄の変動表示を行う制御を実行し(【0223】)、タイミングbで装飾図柄の変動表示が開始しているときに、城下町BGMを先頭から出力し、タイミングc以降で、装飾図柄の仮停止表示である揺れ変動表示を行い、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、装飾図柄の変動表示を引き続き行っているときは、城下町BGMを出力し、タイミングdで、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて装飾図柄の図柄組合せを停止表示し、縮小装飾図柄表示領域208hにおいても装飾図柄の図柄組合せを停止表示し、装飾図柄の停止表示に伴い、スピーカ120からは城下町BGMに代えて、図柄デモBGMを出力し(認定事項5)、
d2 スピーカ120は、エラー音を出力することが可能であって(【0742】)、エラーが発生した場合に、エラー音を出力する(【0889】)
e パチンコ遊技機100(【0011】)。」

(4) 周知技術

ア 引用文献3

本願出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献3(特開2017-80278号公報)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている。

(ア) 「【0228】
<システム音設定処理>
図31は、画像制御基板によるシステム音設定処理を示すフローチャートである。
ステップS1201において、ホストCPU151は、主制御基板110(メインCPU111)から各種エラーの検知信号が入力されたか否か(エラーが発生したか否か)を判定する。
続きを表示(全15行)
エラー検知信号が入力されたと判定した場合(ステップS1201でYes)、ステップS1202において、ホストCPU151は、ホストRAM152におけるエラー検知フラグに1をセットし、ステップS1203において、現在出力中の演出音があるか否かを判定する。
【0229】
現在出力中の演出音がある場合(ステップS1203でYes)、ホストCPU151は、ステップS1204において、現在のマスターボリューム値をホストRAM152に保存すると共に、所定量を下げた新たなマスターボリューム値を設定する(演出音の音量を下げるボリューム値再設定コマンドを送信バッファにセットする)。
即ち、本実施形態の遊技機では、エラー音を出力する際には、演出音の音量を絞り、エラー音がより聞き取りやすいようにしている。
【0230】
次に、ステップS1205において、ホストCPU151は、エラー音出力コマンドを送信バッファにセットしてシステム音設定処理を終了する。
ステップS1203において出力中の演出音がないと判定した場合(ステップS1203でNo)、ホストCPU151は、そのままステップS1205に処理を移して「エラー音出力コマンド」を送信バッファにセットする。
ステップS1201でエラー検知信号の入力がないと判定した場合(ステップS1201でNo)、ホストCPU151は、ステップS1206において、エラー検知フラグに0をセットすると共に、ステップS1207において、遊技機に生じていたエラーが解消したか(エラー検知フラグが1から0と変わる状態変化が起きたか)否かを判定する。
【0231】
遊技機に生じていたエラーが解消したと判定した場合(ステップS1207でYes)、ホストCPU151は、マスターボリューム値を、ステップS1204にて保存していたマスターボリューム値に復帰させる(演出音の音量を戻すボリューム値再設定コマンドをセット)と共に、ステップS1209において、「エラー音停止コマンド」を送信バッファにセットし、今回のシステム音設定処理を終了する。
エラーが解消していない(エラーは発生していなかった)と判定した場合(ステップS1207でNo)、ホストCPU151は、今回のシステム音設定処理を終了する。」

(イ) 図31

「
[図:0001400364000009.jpg]
」

イ 引用文献4

本願出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献4(特開2019-24568号公報)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている。

(ア) 「【0041】
[エラー音および演出音の出力例]
図3は、扉開放エラー発生時のエラー音および演出音の音量などを説明するためのタイミングチャートである。図3(A)は、エラー音出力期間が終了するとともに扉開放エラーが解除された場合のタイミングチャートであり、図3(B)は、エラー音出力期間が終了する前に扉開放エラーが解除された場合のタイミングチャートである。
【0042】
続きを表示(全23行)
図3(A),(B)では、tは、事象の発生したタイミングを示す。また、上から順に、扉開放検出スイッチ25の検出有無(扉開放エラーの検出有無)、エラー音の設定音量および出力音、および、演出音の設定音量および出力音を示す。
【0043】
まず、エラー音出力期間が終了するとともに扉開放エラーが解除された場合について説明する。図3(A)に示すように、t1以前は、扉開放エラーが発生していない。このとき、液晶表示器51において、キャラクタAによる演出画像が表示されている。
【0044】
メイン制御部41は、扉開放エラーを検出していない。このため、サブ制御部91は、スピーカ53,54に扉開放エラー音を出力させない。サブ制御部91は、スピーカ53,54に設定音量で演出音を出力させる。
【0045】
t1において、扉1aが開放されると、メイン制御部41は、扉開放エラーを検出する。また、メイン制御部41は、扉開放エラーが発生したことを示すエラーコマンドをサブ制御部91に送信する。
【0046】
サブ制御部91は、扉開放エラーが発生したことを示すエラーコマンドを受信すると、液晶表示器51に扉開放エラーが発生したことを示す画像を表示させる。また、扉開放エラー発生前のキャラクタAによる演出が行われていたため、サブ制御部91は、キャラクタAの音声に対応した扉開放エラー音データ1を選択する。
【0047】
サブ制御部91は、スピーカ53,54に最大音量で扉開放エラー音1「ピンポーン、扉が開いています、ピンポーン、扉が開いています」の出力を開始させる。
【0048】
また、t1において、サブ制御部91は、スピーカ53,54に演出音の出力を停止させる。なお、実際には、サブ制御部91がエラーコマンドを受信したタイミングは、メイン制御部41がエラーコマンドを送信したタイミングt1よりも遅いが、本実施の形態においては、同一のタイミングであるとして記載する。
【0049】
スピーカ53,54は、t1~t2において、音「ピンポーン、扉が開いています」を出力し、t2~t3において、再度音「ピンポーン、扉が開いています」を出力する。本実施の形態では、音「ピンポーン、扉が開いています」を2回繰り返して出力し終わった時間、すなわち扉開放エラー音1の出力時間が「エラー音出力期間」として定められている。
【0050】
t3において、エラー音出力期間が終了したと同時に扉1aが閉鎖すると、メイン制御部41は、扉開放エラーを検出しなくなる。これにより扉開放エラーが解除される。また、メイン制御部41は、扉開放エラーが解除されたことを示すエラーコマンドをサブ制御部91に送信する。
【0051】
サブ制御部91は、扉開放エラーが解除されたことを示すエラーコマンドを受信すると、液晶表示器51に扉開放エラー発生前の演出画像を表示させる。また、サブ制御部91は、スピーカ53,54に扉開放エラー音1の出力を停止させる。また、サブ制御部91は、扉開放エラー発生前と同様に、スピーカ53,54に設定音量で演出音を出力させる。」

(イ) 図3

「
[図:0001400364000010.jpg]
」

ウ 周知技術

前記アに示したとおり、引用文献3には、「ホストCPU151は、主制御基板110(メインCPU111)から各種エラーの検知信号が入力されたか否か(エラーが発生したか否か)を判定し、エラー検知信号が入力されたと判定した場合、現在出力中の演出音があるか否かを判定し(【0228】)、現在出力中の演出音がある場合、現在のマスターボリューム値をホストRAM152に保存すると共に、所定量を下げた新たなマスターボリューム値を設定し、エラー音を出力する際には、演出音の音量を絞り、エラー音がより聞き取りやすいようにし(【0229】)、遊技機に生じていたエラーが解消したと判定した場合、マスターボリューム値を、保存していたマスターボリューム値に復帰させる(【0231】)」技術事項が記載され、また、前記イに示したとおり、引用文献4には、「扉1aが開放され、サブ制御部91は、扉開放エラーが発生したことを示すエラーコマンドを受信すると、スピーカ53,54に最大音量で扉開放エラー音1「ピンポーン、扉が開いています、ピンポーン、扉が開いています」の出力を開始させ、スピーカ53,54に演出音の出力を停止させ(【0045】~【0048】)、扉1aが閉鎖し、扉開放エラーを検出しなくなり、扉開放エラーが解除されたことを示すエラーコマンドを受信すると、扉開放エラー発生前と同様に、スピーカ53,54に設定音量で演出音を出力させる(【0049】~【0050】)」技術事項が記載され、さらに、引用文献2にも、前記(3)ア(ス)及び(セ)に摘記したように、「スピーカ120は、エラー音を出力することが可能な手段であって(【0742】)、エラーが発生した場合にエラー音を出力し、楽曲の出力中にエラーが発生した場合には(【0889】)、出力している楽曲の音量を0にしたり低くしたりすることが可能である(【0890】)」技術事項が記載されるように、本願出願前に、次の事項は遊技機分野における周知技術であったと認められる。

(周知技術)

「出力中の演出音がある場合に、エラーが発生してエラー音を出力する際には、演出音の音量を絞り、エラーが解消した場合、演出音の音量を復帰させること」

(5) 引用発明2との対比

ア 本件補正発明と引用発明2の対比

(ア) 構成Aについて

引用発明2の構成aにおける「遊技全般の制御処理を行う主制御部300」、「主制御部300が送信するコマンド信号に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400」、「パチンコ遊技機100」は、それぞれ、本件補正発明の構成Aにおける「遊技の進行を制御する主制御手段」、「前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段」、「遊技機」に相当する。

よって、引用発明2は、本件補正発明の構成Aに相当する構成を備えたものである。

(イ) 構成B、構成B1について

引用発明2の構成b、b1、b2における「大当りか否か」は、本件補正発明の構成B1における「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否か」に相当し、引用発明2の構成b、b1、b2における「主制御部300が実行する」「特図関連抽選処理」において「ハードウェア乱数の抽選によって行」う「大当りか否かの決定」は、本件補正発明の構成B1における「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する」ことに相当する。

そして、引用発明2の構成b、b1、b2における「特図関連抽選処理を行」う「主制御部300」が、本件補正発明の構成B及びB1における、「主制御手段」が「備え」る「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段」としての機能を有することは明らかである。

そうすると、引用発明2は、本件補正発明の構成B及び構成B1に相当する構成を備えたものであるといえる。

(ウ) 構成B2について

引用発明2の構成b、b1、b2及び構成b3、b4における「特図1変動遊技」又は「特図2変動遊技」は、構成b3、b4が示すように、その「結果」を「第1特図表示装置212」又は「第2特図表示装置214」で遊技者に報知するものであり、前記(イ)における検討も踏まえると、構成b、b1、b2における、上記「第1特図表示装置212」又は「第2特図表示装置214」の「表示制御を行うための駆動回路324」及び当該「駆動回路324」が接続された「基本回路302」を備える「主制御部300」が、本件補正発明の構成B2における「前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段」としての機能を有することは明らかである。

そうすると、引用発明2は、本件補正発明の構成B2に相当する構成を備えているといえる。

(エ) 構成B3、構成B4について

引用発明2の構成b、b1、b2における、「主制御部300」(変動表示手段)の「特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324」が、構成b3、b4が示すように、「特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1の変動表示を行い」、「特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示」し、「特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図2の変動表示を行い」、「特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示」することは、本件補正発明の構成B3及びB4における、「前記変動表示手段」が「前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を所定の停止時間にわたって停止表示させ」ることに相当する。

よって、引用発明2は、本件補正発明の構成B3及び構成B4に相当する構成を備えている。

(オ) 構成C、構成C1について

引用発明2の構成cの「装飾図柄」、「装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示」は、それぞれ、本件補正発明の構成C1の「演出図柄」、「演出図柄による変動演出」に相当する。また、引用発明2の構成cにおいて、「第1副制御部400」(演出制御手段)が、「装飾図柄表示装置208」により「特図変動遊技の大当り判定の結果の報知」を行うことや、構成c1において、「装飾図柄の変動表示」の「開始」を、「特図表示装置である第1特図表示装置212または第2特図表示装置214によるN回転目の特図変動遊技が開始するタイミングaから期間T1後のタイミングbにおいて」なすことは、本件補正発明の構成C1において、「変動演出」を「特別図柄の変動表示の変動表示に対応して」「実行する」ことに相当する。

そうすると、引用発明2は、本件補正発明の構成C及び構成C1に相当する構成を備えているといえる。

(カ) 構成C、構成D1について

引用発明2の「第1副制御部」(演出制御手段)は、構成cが示すように、「スピーカ120の制御を行うための音源IC416」を備えたものであり、引用発明2の構成d1、d3、d4における「装飾図柄の変動表示が開始しているときに、城下町BGMを先頭から出力し」、「装飾図柄の変動表示を引き続き行っているときは、城下町BGMを出力し」、「装飾図柄の停止表示に伴い、スピーカ120からは城下町BGMに代えて、図柄デモBGMを出力」することは、本件補正発明の構成D1における「変動演出の実行中に変動BGMを可聴出力する」ことに相当する。

そうすると、引用発明2は、本件補正発明の構成C及び構成D1に相当する構成を備えているといえる。

(キ) 構成C、構成D2について

前記(カ)で述べたように、引用発明2の「第1副制御部」(演出制御手段)は、「スピーカ120の制御を行うための音源IC416」を備えたものであり、引用発明2の構成d2における「スピーカ120は、エラー音を出力することが可能であって」「、エラーが発生した場合に、エラー音を出力」することは、本件補正発明の構成D2における「所定の異常が発生すると異常報知音を可聴出力する」ことに相当する。

そうすると、引用発明2は、本件補正発明の構成C及び構成D2に相当する構成を備えているといえる。

(ク) 構成C2について

引用発明2の構成c2の、「装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208c」における「装飾図柄」、「装飾図柄表示装置208の表示領域の右下の縮小装飾図柄表示領域208h」における「装飾図柄」は、それぞれ、本件補正発明の構成C2の、「第1演出図柄」、「第1演出図柄と異なる」「第2演出図柄」に相当する。

そうすると、引用発明2は、本件補正発明の構成C2に相当する構成を備えているといえる。

(ケ) 構成C3、構成C4、構成C5について

まず、本件補正発明の構成C3について、引用発明2の構成c3、c4、c5における「当否判定結果が大当りであった場合の装飾図柄表示装置208の表示」である「装飾図柄」の「変動表示」は、前記(イ)における検討も踏まえると、本件補正発明の構成C3における「特別遊技を実行するとの判定結果に基づく特定の変動演出」に相当する。

続いて、本件補正発明の構成C4について、引用発明2の構成c3、c4、c5における、「図柄表示領域208a~208c」の「装飾図柄」(第1演出図柄)の「仮停止表示である揺れ変動表示」、「停止表示」は、それぞれ、本件補正発明の構成C4における、「所定の態様で動作する停止前動作演出」、「停止表示」に相当し、当該「停止表示」(停止表示)は、「仮停止表示である揺れ変動表示」(停止前動作演出)がなされ、「液晶制御部700から第1副制御部400に図柄停止の戻りコマンドを送信し」てなされることから、「停止前動作演出」を「行った後」に「実行」されるものといえる。

次に、本件補正発明の構成C5について、引用発明2の構成c3、c4、c5における、「縮小装飾図柄表示領域208h」の「装飾図柄」(第2演出図柄)の「停止表示」は、本件補正発明の構成C5における「停止表示」に相当し、また、「縮小装飾図柄表示領域208h」の「装飾図柄」(第2演出図柄)が、上段で検討した「仮停止表示である揺れ変動表示」(停止前動作演出)を行うことを示す記載が引用文献2には認められないから、上記「停止表示」(停止表示)は、「停止前動作演出を行うことなく実行」されるものであるといえる。

そうすると、引用発明2は、本件補正発明の構成C3、構成C4及び構成C5に相当する構成を備えているといえる。

(コ) 構成C8について

引用発明2の構成c8が示すように、「図柄表示領域208a~208c」と「縮小装飾図柄表示領域208h」における「装飾図柄の停止表示」は、「特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2)を停止表示」する「タイミングc」から「特図確定表示期間としての期間T2後」であって、「N+1回転目の特図変動遊技が開始するタイミングであるタイミングeよりも前」である「タイミングd」において行われるものであり、上記「特図確定表示期間」は、本件補正発明の構成C8の「特別図柄の停止時間」は相当するから、前記(エ)における「特別図柄の変動表示として」の「サイクル変動」についての検討も踏まえると、引用発明2は、本件補正発明の構成C8に相当する構成を備えているといえる。

(サ) 構成D3、構成D4について

引用発明2の構成c1が示すように、「装飾図柄の変動表示」(変動演出)は、「特図表示装置である第1特図表示装置212または第2特図表示装置214によるN回転目の特図変動遊技」が開始するタイミングaから期間T1後のタイミングbにおいて」開始するものであり、また、引用発明2の構成d1、d3、d4が示すように、「タイミングbで装飾図柄の変動表示が開始しているとき」に、「城下町BGM」(変動BGM)が「先頭から出力され」るものであるから、前記(エ)における「特別図柄の変動表示として」の「サイクル変動」についての検討も踏まえると、引用発明2が、本件補正発明の構成D3に相当する構成を備えることは明らかである。

続いて、前記(コ)で検討したように、「装飾図柄の停止表示」は、「特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2)が停止表示され」る、「タイミングc」から「特図確定表示期間としての期間T2後」の、「タイミングd」において行われるものであり、また、引用発明2の構成d1、d3、d4が示すように、「城下町BGM」(変動BGM)は、「タイミングdで、装飾図柄の停止表示に伴い」「代え」られるものであるから、同じく前記(エ)における「特別図柄の変動表示として」の「サイクル変動」についての検討も踏まえると、引用発明2が、本件補正発明の構成D4に相当する構成を備えることは明らかである。

そうすると、引用発明2は、本件補正発明の構成D3及び構成D4に相当する構成を備えているといえる。

(シ) 構成Eについて

引用発明2の構成eの「パチンコ遊技機100」は、前記(ア)で述べたように、本件補正発明の構成Eの「遊技機」に相当する。

イ 引用発明2との一致点及び相違点

前記アにおける検討を踏まえると、本件補正発明と引用発明2の一致点及び相違点は、次のとおりである。

<一致点>

「A 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、
B 前記主制御手段は、
B1 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、
B2 前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、
続きを表示(全18行)
B3 前記変動表示手段は、
B4 前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を停止表示させ、
C 前記演出制御手段は、
C1 前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄による変動演出を実行可能であり、
D1 前記変動演出の実行中に変動BGMを可聴出力することが可能であり、
D2 所定の異常が発生すると異常報知音を可聴出力することが可能であり、
C2 前記演出図柄は、第1演出図柄と、当該第1演出図柄とは異なる第2演出図柄と、を含み、
C3 前記特別遊技を実行するとの判定結果に基づく特定の変動演出において、
C4 前記第1演出図柄は、所定の態様で動作する停止前動作演出を行った後に停止表示を実行し、
C5 前記第2演出図柄は、前記停止前動作演出を行うことなく停止表示を実行し、
C8 前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後であって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記第1演出図柄および前記第2演出図柄が停止表示され、
D3 前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の開始タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を開始することが可能であり、
D4 前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を停止することが可能である
E 遊技機。」

<相違点1>(構成C6、構成C7)

本件補正発明では、「前記変動演出の終了後に実行される前記特別遊技において、前記第2演出図柄は表示せずに前記第1演出図柄に対応する図柄を表示することが可能」であるのに対し、引用発明2では、「装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208c」における「装飾図柄」(第1演出図柄)に「対応する図柄」、「装飾図柄表示装置208の表示領域の右下の縮小装飾図柄表示領域208h」における「装飾図柄」(第2演出図柄)の、「大当り遊技」(特別遊技)における表示が不明である点。

<相違点2>(構成D5、構成D6)

本件補正発明の「変動BGM」と「異常報知音」は、「変動BGMの出力中に異常報知音の出力が開始される場合、前記変動BGMの音量をそれまでよりも低下させ、前記変動BGMの出力中に前記異常報知音の出力が終了する場合、前記変動BGMの音量を低下前の音量に復帰させる」ものであるのに対し、引用発明2は、「城下町BGM」(変動BGM)の出力中に、「エラー音」(異常報知音)の出力を開始又は終了する場合に、当該「エラー音」の出力をどうするかについて特定されていない点。

(6) 当審合議体の判断

以下、相違点について検討する。

ア 相違点1について

前記(2)イに示した引用発明1は、「パチンコ遊技機100」において、「特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合の組合せで装飾図柄41の確定停止を実行し、大当たり遊技の開始に伴って、装飾図柄41、小図柄56の表示を消去し、画像表示部114の表示画面に、大当たりに当選した際に揃った3つの装飾図柄41を示唆する画像である大当たり図柄表示画像78を表示し、大当たり図柄表示画像78を表示しているときには、小図柄56を表示しないようにした」ものであり、引用発明1における「パチンコ遊技機100」、「特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合の組合せで装飾図柄41の確定停止を実行し」てからの「大当たり遊技」、「装飾図柄41」、「小図柄56」、「大当たりに当選した際に揃った3つの装飾図柄41を示唆する画像である大当たり図柄表示画像78」、「表示」は、それぞれ、本件補正発明の「遊技機」、「変動演出の終了後に実行される特別遊技」、「第1演出図柄」、「第2演出図柄」、「第1演出図柄に対応する図柄」、「表示」に相当し、引用発明1において「小図柄56」(第2演出図柄)を「表示しないようにした」ことは、本件補正発明において「第2演出図柄を表示せず」に相当するから、引用発明1は上記相違点に係る構成C6及び構成C7に相当する構成を備えるものである。

引用発明2と引用発明1とは、いずれも装飾図柄(装飾図柄、小図柄)の表示による演出の興趣向上を課題とした点で共通するといえるから、引用発明2に引用発明1を適用し、変動演出における装飾図柄のうちの一方を、大当り遊技では表示せずに、他方については、それに対応する図柄を表示するようにして、上記相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

イ 相違点2について

前記(4)ウで述べたように、「出力中の演出音がある場合に、エラーが発生してエラー音を出力する際には、演出音の音量を絞り、エラーが解消した場合、演出音の音量を復帰させること」は、本願出願前の遊技機分野における周知技術である。

ここで、上記周知技術における「演出音」、「エラー音」は、それぞれ、本件補正発明の「変動BGM」、「異常報知音」に相当する。

引用発明2における「エラー音」(異常報知音)の出力を開始又は終了する場合の「城下町BGM」(変動BGM)の出力について、上記周知技術を採用し、「エラー音」(異常報知音)の出力を開始する場合には「城下町BGM」の音量を絞り、「エラー音」(異常報知音)の出力を終了する場合には「城下町BGM」の音量を復帰させて、上記相違点2に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が適宜なし得たことである。

ウ 総合判断

相違点1及び相違点2を総合的に勘案しても、本件補正発明が奏する効果は、引用発明2及び引用発明1並びに周知技術から予測される程度のものに過ぎず、予測困難かつ格別顕著な効果を認めることはできない。

(7) 請求人の主張について

請求人は審判請求書において、次の主張をしている。

「(前略)
3.本願発明が特許されるべき理由
(3-1)補正後の請求項1に係る発明
補正後の請求項1に係る発明は、
続きを表示(全59行)
「(請求項1)
(A)遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、
(A1)前記主制御手段は、
(A2)遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、
(A3)前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、
(A4)前記変動表示手段は、
(A5)前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を停止表示させ、
(B)前記演出制御手段は、
(B1)前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄による変動演出を実行可能であり、
(B2)前記変動演出の実行中に変動BGMを可聴出力することが可能であり、
(B3)所定の異常が発生すると異常報知音を可聴出力することが可能であり、
(B4)前記演出図柄は、第1演出図柄と、当該第1演出図柄とは異なる第2演出図柄と、を含み、
(B5)前記特別遊技を実行するとの判定結果に基づく特定の変動演出において、
(B6)前記第1演出図柄は、所定の態様で動作する停止前動作演出を行った後に停止表示を実行し、
(B7)前記第2演出図柄は、前記停止前動作演出を行うことなく停止表示を実行し、
(B8)前記変動演出の終了後に実行される前記特別遊技において、
(B9)前記第2演出図柄は表示せずに前記第1演出図柄に対応する図柄を表示することが可能であり、
(B10)前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後であって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記第1演出図柄および前記第2演出図柄が停止表示され、
(B11)前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の開始タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を開始することが可能であり、
(B12)前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を停止することが可能であり、
(B13)前記変動BGMの出力中に前記異常報知音の出力が開始される場合、前記変動BGMの音量をそれまでよりも低下させ、
(B14)前記変動BGMの出力中に前記異常報知音の出力が終了する場合、前記変動BGMの音量を低下前の音量に復帰させることを特徴とする遊技機。」
であります。
(中略)
(3-3)特許法第29条第2項によるご指摘が解消している理由
・引用文献の説明
令和4年06月27日付け拒絶理由通知書に記載された引用文献は以下のとおりです。
1.特開2019-150156号公報
2.特開2018-139812号公報
(中略)
・引用文献との対比
補正後の本願発明は、上記構成(B11)(B12)を第1特徴部とし、上記構成(B13)(B14)を第2特徴部としております。
第1特徴部により、最初のサイクル変動が開始されたから変動BGMの可聴出力が開始され、最後のサイクル変動が終了したから変動BGMの可聴出力が停止されたということを遊技者が認識可能となることで、特別図柄の変動表示(サイクル変動)が主であって変動BGMの出力が従の関係、つまり、特別図柄の変動表示(サイクル変動)が重要であることを把握し易くなります。
また、最後のサイクル変動の終了後も変動BGMが可聴出力されていることで、最後のサイクル変動の終了時点で急に遊技演出が終了することによる虚無感を生じさせないようにすることができると共に、最後のサイクル変動の終了後において遊技者に退屈感を与えないようにすることもでき、遊技の興趣を向上させることが可能となります。
また、第2特徴部により、変動BGMによって阻害されることなく異常報知音を出力することが可能となると共に、異常報知音が出力されたからといって変動BGMが聞き取りにくい状態が継続しなくなり、遊技機のセキュリティーを担保しつつ、遊技の興趣が低下することを防止することが可能となります。
上記第1特徴部について、引用文献1は、段落(0359)、(0367)、(0375)によれば、装飾図柄41は、次の変動表示開始にともない第1装飾図柄、第2装飾図柄、および第3装飾図柄が回転(縦方向の軸周りに回転)しながら下方に向かって移動開始し、特別図柄の変動表示が開始されたことを示す変動開始音とともにBGM(楽曲)を出力することが記載されております。
よって、本願発明の構成(B11)相当の開示は認められます。
しかしながら、上記段落等の開示からは、「特別図柄の変動表示における最後のサイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、変動BGMの可聴出力を停止する」ようになっているか否かうかがい知ることができません。
つまり、引用文献1では、変動BGMが最後のサイクル変動の終了タイミングよりも後に可聴出力が停止するようなものではなく、この点において本願発明とは相違します。
次に、引用文献2は、特図変動遊技として、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯とを繰り返し(サイクル変動)、変動時間が経過すると停止表示する点、及び、図49には、N回転目の特図変動遊技が開始し、所定時間経過後に特図変動遊技が終了して特図が停止表示された後であって、N+1回転目の特図変動遊技が開始される前に、装飾図柄の停止表示が行われる点が記載されております。
よって、本願発明の構成(B10)相当の開示は認められます。
しかしながら、図49や段落(0561)、(0562)によれば、装飾図柄の停止表示と同時に図柄デモ用のBGMを出力すること、N+1回転目の装飾図柄の変動表示が開始すると、図柄デモBGMが停止すると記載されており、「特別図柄の変動表示における最後のサイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、変動BGMの可聴出力を停止する」ようにはなっておりません。
つまり、引用文献2では、変動BGMが最後のサイクル変動の終了タイミングよりも後に可聴出力が停止するようなものではなく、この点において本願発明とは相違します。
そのため、引用文献1、2には、特別図柄の変動表示(サイクル変動)が主であって変動BGMの出力が従の関係、つまり、特別図柄の変動表示(サイクル変動)が重要であることを把握し易くするといった着想がないものと考えられます。
また、最後のサイクル変動の終了時点で急に遊技演出が終了することによる虚無感を生じさせないようにすることができると共に、最後のサイクル変動の終了後において遊技者に退屈感を与えないようにするといった着想もないと考えられます。
上記第2特徴部について、引用文献1は、段落(0213)、(0214)によれば、パチンコ遊技機100の遊技制御部200が検出する各種エラーについての開示と、エラーが発生したことを示すコマンドについての開示が認められますから、パチンコ遊技機100の遊技制御部200が何らかのエラーを検出すると、エラー報知が実行されることはうかがえます。
しかしながら、変動BGMの出力中に異常報知音の出力が開始される場合については何ら想定されておらず、これに伴い、これらを同時に出力する場合における相互の音量の関係、つまり、「変動BGMの出力中に異常報知音の出力が開始される場合、変動BGMの音量をそれまでよりも低下させ、変動BGMの出力中に異常報知音の出力が終了する場合、変動BGMの音量を低下前の音量に復帰させる」ようになっているか否かうかがい知ることができません。
つまり、引用文献1は、変動BGMの出力中に異常報知音の出力が開始される場合、変動BGMの音量を低下させ、変動BGMの出力中に異常報知音の出力が終了する場合、変動BGMの音量を低下前の音量に復帰させるようなものではなく、この点において本願発明とは相違します。
次に、引用文献2は、段落(0333)~(0335)、図30によれば、チャネル1~4の4チャネルを、ステレオ音源を再生するためのチャネル(ステレオ01~ステレオ02)として利用し、チャネル5~10とチャネル31の7チャネルを、モノラル音源を再生するためのチャネル(モノラル01~モノラル07)として利用すること、チャネル11~30の20チャネルを、フリーチャネル(フリー01~フリー20)として利用すること、チャネル32は、システム音(例えば、エラーに関する報知音(エラー音))が設定されるシステムチャネル(システム)として利用することが記載されております。
これらの記載から、それぞれのチャネルから、BGMおよびエラー音を出力可能とすることがうかがえますが、これらを同時に出力する場合における相互の音量の関係、つまり、「変動BGMの出力中に異常報知音の出力が開始される場合、変動BGMの音量をそれまでよりも低下させ、変動BGMの出力中に異常報知音の出力が終了する場合、変動BGMの音量を低下前の音量に復帰させる」ようになっているか否かうかがい知ることができません。
つまり、引用文献2は、変動BGMの出力中に異常報知音の出力が開始される場合、変動BGMの音量を低下させ、変動BGMの出力中に異常報知音の出力が終了する場合、変動BGMの音量を低下前の音量に復帰させるようなものではなく、この点において本願発明とは相違します。
そのため、引用文献1、2には、変動BGMによって阻害されることなく異常報知音を出力することが可能となると共に、異常報知音が出力されたからといって変動BGMが聞き取りにくい状態が継続しなくなり、遊技機のセキュリティーを担保しつつ、遊技の興趣が低下することを防止するといった着想もないと考えられます。
してみれば、引用文献1、2を参照したとしても、上記特徴部1、2を想起するのは容易な事項ではなく、上記特徴部1、2を想起するための十分な動機付けにもならないと考えられます。
このように、本願発明は、引用文献1、2を参照した当業者であっても容易に想起することができない独特の構成要件及び作用効果を具備するものであるから、特許法第29条第2項違反には該当しないものと思料致します。
(後略)」

しかし、引用発明2が、本件補正発明の「前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の開始タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を開始することが可能であり、前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、前記変動BGMの可聴出力を停止することが可能」とした構成に相当する構成を備えているといえることは、前記(5)ア(サ)で述べたとおりであり、また、「出力中の演出音がある場合に、エラーが発生してエラー音を出力する際には、演出音の音量を絞り、エラーが解消した場合、演出音の音量を復帰させること」は、本願出願前の遊技機分野における周知技術であって、引用発明2における「エラー音」(異常報知音)の出力を開始又は終了する場合の「城下町BGM」(変動BGM)の出力について上記周知技術を採用し、「エラー音」(異常報知音)の出力を開始する場合には「城下町BGM」の音量を絞り、「エラー音」(異常報知音)の出力を終了する場合には「城下町BGM」の音量を復帰させるようにすることが、当業者が適宜なし得たといえることは、前記(6)イで述べたとおりである。

よって、請求人の主張を採用することはできない。

(8) まとめ

したがって、本件補正発明は、引用発明2及び引用発明1並びに周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

4 本件補正についてのむすび

以上のとおり、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。

よって、前記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

本件補正は前記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和4年4月22日に提出された手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、請求項1の記載は次のとおりである(記号AA~EEは、分説のため当審合議体が付した。以下、AA等を付した事項を「構成AA」等という。)。

(本願発明)

「【請求項1】
AA 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、
BB 前記主制御手段は、
BB1 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、
続きを表示(全17行)
BB2 前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、
BB3 前記変動表示手段は、
BB4 前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を停止表示させ、
CC 前記演出制御手段は、
CC1 前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄による変動演出を実行可能であり、
CC2 前記演出図柄は、第1演出図柄と、当該第1演出図柄とは異なる第2演出図柄と、を含み、
CC3 前記特別遊技を実行するとの判定結果に基づく特定の変動演出において、
CC4 前記第1演出図柄は、所定の態様で動作する停止前動作演出を行った後に停止表示を実行し、
CC5 前記第2演出図柄は、前記停止前動作演出を行うことなく停止表示を実行し、
CC6 前記変動演出の終了後に実行される前記特別遊技において、
CC7 前記第2演出図柄は表示せずに前記第1演出図柄に対応する図柄を表示することが可能であり、
CC8 前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後であって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記第1演出図柄および前記第2演出図柄が停止表示される、
EE ことを特徴とする遊技機。」

2 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由は、概略、次のとおりである。

1.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

●理由1(進歩性)について

・請求項1

・引用文献等 1-2

<引用文献等一覧>

1.特開2019-150156号公報

2.特開2018-139812号公報

3 引用文献の記載事項、引用発明1、引用発明2

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原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1、引用文献2の記載事項は、前記第2の3(2)ア又は3(3)アに摘記したとおりであり、引用文献2の認定事項は、前記第2の3(3)イに示したとおりであり、引用発明1、引用発明2は、前記第2の3(2)イ又は3(3)ウで認定したとおりである。

引用発明1については、前記第2の3(2)イで認定したものを改めて以下に記載する(符号aa~eeは、本願発明の構成AA~EEに概ね対応させて当審合議体が付した。)。

(引用発明1)

「aa、bb、bb1、bb2 パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットは、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200、演出を統括的に制御する演出制御部300を備え(【0027】、【0028】)、遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201を備え(【0029】)、遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選に用いられる乱数値を取得し、取得した乱数値を用いて特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行い(【0031】)、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222とを接続し(【0035】)、遊技制御部200は、特別図柄抽選の判定結果等の遊技制御に伴う情報を、コマンドにより演出制御部300に送り(【0032】)、
bb3、bb4 第1特別図柄表示器221と第2特別図柄表示器222は、複数のLEDを同期して一斉に点滅させることによって、特別図柄の変動表示を行い(【0021】)、複数のLEDのうち予め定められた位置のLEDを点灯させた状態を一定時間維持することで特別図柄の変動停止を表現し(【0022】)、その点灯態様によって特別図柄抽選の判定結果を表示し(【0019】)、
cc、cc1、dd1 演出制御部300は、遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定し(【0040】)、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114での装飾図柄表示、装飾図柄変動の画面表示や、スピーカ156から出力する音響を制御し(【0043】、【0044】)、
cc2 画像表示部114には、装飾図柄41、小図柄56を表示し(【0374】)、
cc3、cc4、cc5 大当たりが選択された場合に実行可能な変動演出で(【0373】)、特別図柄の変動表示開始にともない、装飾図柄41は、第1装飾図柄、第3装飾図柄、および第3装飾図柄が回転しながら下方に向かって移動開始し、スピーカ156は、特別図柄の変動表示が開始されたことを示す変動開始音とともにBGMを出力し、小図柄56は、特別図柄の変動表示開始にともない変動を開始し(【0375】)、その後、装飾図柄41の第1装飾図柄の仮停止が行われる停止中演出を行い、さらに、装飾図柄41の第1装飾図柄と第3装飾図柄とが揃った状態で仮停止し(【0378】)、さらに、第2装飾図柄を仮停止し、装飾図柄41の第1装飾図柄、第2装飾図柄および第3装飾図柄がそれぞれ揃って仮停止し、その後、装飾図柄41にて確定停止を実行し、小図柄56を、装飾図柄41に同期して確定停止し(【0383】)、
cc6、cc7 特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合の組合せで装飾図柄41の確定停止を実行し、大当たり遊技の開始に伴って、装飾図柄41、小図柄56の表示を消去し(【0401】、【0404】)、画像表示部114の表示画面に、大当たりに当選した際に揃った3つの装飾図柄41を示唆する画像である大当たり図柄表示画像78を表示し(【0405】、【0408】)、大当たり図柄表示画像78を表示しているときには、小図柄56を表示しないようにした(【0409】)、
ee パチンコ遊技機100(【0027】)。」

4 対比・判断

(1) 引用発明1との対比

ア 本願発明と引用発明1の対比

(ア) 構成AAについて

引用発明1の構成aa、bb、bb1、bb2における「特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200」、「演出を統括的に制御する演出制御部300」、「パチンコ遊技機100」は、それぞれ、本願発明の構成AAにおける「遊技の進行を制御する主制御手段」、「演出を制御する演出制御手段」、「遊技機」に相当する。

また、引用発明1の構成aa、bb、bb1、bb2において、「遊技制御部200は、特別図柄抽選の判定結果等の遊技制御に伴う情報を、コマンドにより演出制御部300に送り」とされ、構成cc、cc1、dd1、dd2において、「遊技制御部200は、特別図柄抽選の判定結果等の遊技制御に伴う情報を、コマンドにより演出制御部300に送り」とされていることから、上記「演出制御部300」(演出制御手段)が、上記「遊技制御部200」(主制御手段)からの「コマンドに応じた演出」を制御するものであることは明らかである。

そうすると、引用発明1は、本願発明の構成AAに相当する構成を備えたものであるといえる。

(イ) 構成BB、構成BB1、構成BB2について

引用発明1の構成aa、bb、bb1、bb2における「第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選に用いられる乱数値」は、本願発明の構成BB1における「判定情報」に相当する。当該「乱数値」(判定情報)は、それを「用いて特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行」うことから、本願発明の構成BB1における「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報」に当たることは明らかであり、また、当該「乱数値」(判定情報)により判定を行う「遊技制御部200」(主制御手段)が、本願発明の構成BB1の「判定手段」の機能を有することも明らかである。

続いて、引用発明1の構成aa、bb、bb1、bb2における「第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する」及び「第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する」は、いずれも、本願発明の構成BB2における「判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する」に相当し、上記「遊技制御部200」(主制御手段)が、本願発明の構成BB2の「変動表示手段」としての機能を有することも明らかである。

そうすると、引用発明1は、本願発明の構成BB、構成BB1及び構成BB2に相当する構成を備えたものであるといえる。

(ウ) 構成BB3、構成BB4について

引用発明1の構成aa、bb、bb1、bb2の「遊技制御部200」(主制御手段)が、本願発明の「変動表示手段」としての機能を有することは、前記(イ)で述べたとおりであり、また、引用発明1の構成bb3、bb4において、「複数のLEDを同期して一斉に点滅させることによって、特別図柄の変動表示を行い、複数のLEDのうち予め定められた位置のLEDを点灯させた状態を一定時間維持することで特別図柄の変動停止を表現」することは、本願発明の構成BB4における「特別図柄の変動表示」「を」「行ってから」「特別図柄を停止表示させ」ることに相当する。

そうすると、引用発明1の構成aa、bb、bb1、bb2及び構成bb3、bb4は、本願発明の構成BB3及び構成BB4と、「変動表示手段は、特別図柄の変動表示を行ってから特別図柄を停止表示させ」る点で一致する。

(エ) 構成CC、構成CC1について

引用発明1の構成cc、cc1、dd1において、「演出制御部300」(演出制御手段)は、「遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定し」、「画像/音響制御部310」は、「演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114での装飾図柄表示、装飾図柄変動の画面表示や、スピーカ156から出力する音響を制御」とされることから、「演出制御部300」(演出制御手段)は、「特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて」、「画像/音響制御部310」を通して、「画像表示部114での装飾図柄表示、装飾図柄変動の画面表示」等を制御するものである。

ここで、「特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて」、「画像表示部114での装飾図柄表示、装飾図柄変動の画面表示」は、それぞれ、本願発明の構成CC1の「特別図柄の変動表示に対応して」、「演出図柄による変動演出」に相当する。

そうすると、引用発明1は、本願発明の構成CC及び構成CC1に相当する構成を備えたものであるといえる。

(オ) 構成CC2について

引用発明1の構成cc2における「画像表示部114」は、構成cc、cc1、dd1、dd2によれば、「装飾図柄表示、装飾図柄変動の画面表示」(演出図柄による変動演出)を行うものであるから、構成cc2において、「画像表示部114」に表示する「装飾図柄41」、「小図柄56」は、それぞれ、本願発明の構成CC2において、それぞれが「演出図柄」に「含」まれる、「第1演出図柄」、「第1演出図柄とは異なる第2演出図柄」に相当する。

そうすると、引用発明1は、本願発明の構成CC2に相当する構成を備えたものであるといえる。

(カ) 構成CC3、構成CC4、構成CC5について

まず、本願発明の構成CC3について、引用発明1の構成cc3、cc4、cc5における、「装飾図柄41」(第1演出図柄)と「小図柄56」(第2演出図柄)の、「大当たりが選択された場合に実行可能な変動演出」は、前記(イ)における検討も踏まえると、本願発明の構成CC3における「特別遊技を実行するとの判定結果に基づく特定の変動演出」に相当する。

続いて、本願発明の構成CC4について、引用発明1の構成cc3、cc4、cc5における、「装飾図柄41」(第1装飾図柄)の「第1装飾図柄の仮停止が行われる停止中演出」、「第1装飾図柄と第3装飾図柄とが揃った状態で」の「仮停止」、「第1装飾図柄、第2装飾図柄および第3装飾図柄がそれぞれ揃って」の「仮停止」は、いずれも、本願発明の構成CC4の「所定の態様で動作する停止前動作演出」に相当し、さらに、「その後」行われる「確定停止」は、「停止表示」に相当する。

次に、本願発明の構成CC5について、引用発明1の構成cc3、cc4、cc5における、「小図柄56」(第2演出図柄)の「確定停止」は、本願発明の構成CC5における「停止表示」に相当し、また、「小図柄56」(第2演出図柄)が、上段で検討した「仮停止が行われる停止中演出」(停止前動作演出)を行うことを示す記載が引用文献1には認められないから、上記「確定停止」(停止表示)は、「停止前動作演出を行うことなく実行」されるものであるといえる。

そうすると、引用発明1は、本願発明の構成CC3、構成CC4及び構成CC5に相当する構成を備えているといえる。

(キ) 構成CC6、構成CC7について

引用発明1の構成cc6、cc7における「特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合の組合せで装飾図柄41の確定停止を実行し」てからの「大当たり遊技」、「大当たりに当選した際に揃った3つの装飾図柄41を示唆する画像である大当たり図柄表示画像78」、「表示」は、それぞれ、本願発明の構成CC6の「変動演出の終了後に実行される特別遊技」、構成CC7の「第1演出図柄に対応する図柄」、同「表示」に相当し、引用発明1において「小図柄56」(第2演出図柄)を「表示しないようにした」ことは、本願発明において「第2演出図柄を表示せず」に相当する。

そうすると、引用発明1は本願発明の構成CC6、構成CC7に相当する構成を備えるものである。

(ク) 構成EEについて

引用発明1の構成eeの「パチンコ遊技機100」は、前記(ア)で述べたように、本願発明の構成EEの「遊技機」に相当する。

イ 引用発明1との一致点及び相違点

前記アにおける検討を踏まえると、本願発明と引用発明1の一致点及び相違点は、次のとおりである。

<一致点>

「AA 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、
BB 前記主制御手段は、
BB1 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、
BB2 前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、
続きを表示(全15行)
BB3 前記変動表示手段は、
BB4’ 前記特別図柄の変動表示として行ってから前記特別図柄を停止表示させ、
CC 前記演出制御手段は、
CC1 前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄による変動演出を実行可能であり、
CC2 前記演出図柄は、第1演出図柄と、当該第1演出図柄とは異なる第2演出図柄と、を含み、
CC3 前記特別遊技を実行するとの判定結果に基づく特定の変動演出において、
CC4 前記第1演出図柄は、所定の態様で動作する停止前動作演出を行った後に停止表示を実行し、
CC5 前記第2演出図柄は、前記停止前動作演出を行うことなく停止表示を実行し、
CC6 前記変動演出の終了後に実行される前記特別遊技において、
CC7 前記第2演出図柄は表示せずに前記第1演出図柄に対応する図柄を表示することが可能である
EE 遊技機。」

<相違点3>(構成BB4)

本願発明における「特別図柄の変動表示」は、「サイクル変動を複数回行ってから特別図柄を停止表示させ」るものであるのに対し、引用発明1における「特別図柄の変動表示」(特別図柄の変動表示)が、「サイクル変動を複数回行ってから特別図柄を停止表示させ」るものであるのか否かについて明らかでない点。

<相違点4>(構成CC8)

本願発明においては、「前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後であって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記第1演出図柄および前記第2演出図柄が停止表示される」のに対し、引用発明1においては、「画像表示部114」における「装飾図柄41」及び「小図柄56」の「確定停止」(演出図柄の停止表示)が、「特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果の表示」(特別図柄の変動表示)におけるどのタイミングで行われるのかが明らかでない点。

(2) 当審合議体の判断

以下、相違点について検討する。

ア 相違点3について

前記第2の3(3)ウに示した引用発明2は、「パチンコ遊技機100」(遊技機)において、「特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1の変動表示を行い」、「特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し」、「特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図2の変動表示を行い」、「特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示」するようにしたものであって、前記第2の3(5)ア(エ)で検討したように、「前記変動表示手段」が「前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を所定の停止時間にわたって停止表示させ」る構成を備えたものである。

引用発明1と引用発明2とは、いずれも特別図柄の変動表示による遊技を行う点で共通するから、引用発明1に引用発明2を適用し、特別図柄の変動表示を、サイクル変動を複数回行ってから停止するものとして、上記相違点3に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

イ 相違点4について

前記第2の3(3)ウに示した引用発明2は、「パチンコ遊技機100」(遊技機)において、「特図1の変動開始前に決定した変動時間又は特図2の変動開始前に決定した変動時間経過後のタイミングcにおいて、特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2)が停止表示され、タイミングcから特図確定表示期間としての期間T2後であって、N+1回転目の特図変動遊技が開始するタイミングであるタイミングeよりも前のタイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示を行」うようにしたものであって、前記第2の3(5)ア(コ)で検討したように、本願発明における、「特別図柄の変動表示における最後のサイクル変動の終了タイミングよりも後であって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記演出図柄が停止表示され」る構成を備えたものである。

引用発明1と引用発明2とは、いずれも、特別図柄の変動表示による遊技を行い、演出図柄による変動演出を行う点で共通するから、引用発明1に引用発明2を適用し、「演出図柄の停止表示」を、「特別図柄の変動表示」における「最後のサイクル変動の終了タイミングよりも後であって特別図柄の停止時間が経過する前のタイミング」で行うものとして、上記相違点4に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

ウ 総合判断

相違点3及び相違点4を総合的に勘案しても、本願発明が奏する効果は、引用発明1及び引用発明2から予測される程度のものに過ぎず、予測困難かつ格別顕著な効果を認めることはできない。

(3) まとめ

したがって、本願発明は、引用発明1及び引用発明2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により、特許を受けることができない。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、引用発明1及び引用発明2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-021050

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