特許拒絶査定不服審判
2022-011985
運搬システム
- 審判番号
- 2022-011985
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-213776
- 請求日
- 2022年08月03日
- 審決日
- 2023年06月13日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】トヨタ自動車株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人あーく事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 一ノ瀬 覚
- 審判官 筑波 茂樹
- 審判官 八木 誠
- 分類
- P18 .113-WYF(B60P) / P18 .121-WYF(B60P) / P18 .561-WYF(B60P)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法17条の2第3項特許法53条1項特許法159条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第3項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2018-213776号「運搬システム」拒絶査定不服審判事件〔令和2年5月28日出願公開、特開2020-79052号、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成30年11月14日の出願であって、令和4年1月26日付けで拒絶理由が通知され、同年4月5日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、同年5月11日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年8月3日付けで拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正がなされたものである。
第2 令和4年8月3日付けの手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和4年8月3日付けの手続補正を却下する。
[理由]
1 本件補正の内容
令和4年8月3日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲の請求項1について本件補正前に、
「前記管理装置が運搬先で搬出される荷物を前記運搬車両に指示する際に搬出される荷物の順番を指示することにより、運搬先における荷物の利用順に運搬先で荷物を搬出可能なように構成されている」
とされていたのを、
「前記管理装置が運搬先で搬出される荷物を前記運搬車両に指示する際に搬出される荷物の順番を指示することにより、運搬先における荷物の利用順に前記仮置き部に荷物が並べられ、運搬先における荷物の利用順に運搬先で荷物を搬出可能なように構成されている」
と補正する事項を含むものである。(下線部は、補正により追加された箇所を示す。)
2 新規事項について
本件補正に関して、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)には、次の記載がある。
「【0016】
また、荷台10は、荷物50の出入荷を自動的に行う自動倉庫としての機能を有する。荷台10の内部には、収容棚11と、出入棚12と、スタッカー13とが設けられている。なお、収容棚11は、本発明の「収容部」の一例であり、出入棚12は、本発明の「仮置き部」の一例であり、スタッカー13は、本発明の「搬送部」の一例である。」
「【0018】
出入棚12は、収容棚11に対する出入の際に荷物50が仮置きされるように構成されている。すなわち、出入棚12は、荷物50の荷台10への搬入時に、収容棚11に収容される荷物50が一時的に載置されるとともに、荷物50の荷台10からの搬出時に、収容棚11から移送された荷物50が一時的に載置されるようになっている。この出入棚12は、車幅方向の両端部にそれぞれ配置され、高さ方向に複数段設けられている。また、出入棚12は、荷物50の出入口の近傍に配置されるとともに、出入口と収容棚11との間に配置されている。」
「【0059】
また、上記実施形態において、荷物50の搬出準備が指示されるときに、搬出される荷物50の順番が指示されるようにしてもよい。このように構成すれば、運搬先における荷物50の利用順に、荷物50を搬出(納品)することができるので、運搬先において荷物50の並べ替えが必要になるのを抑制することができる。」
これらの記載によれば、当初明細書等の段落【0059】には、荷物50の搬出準備が指示されるときに、搬出される荷物50の順番が指示されるようにしてもよく、このように構成すれば、運搬先における荷物50の利用順に、荷物50を搬出(納品)することができることが、段落【0016】、【0018】には、出入棚12が仮置部の一例であることが、記載されているものの、搬出される荷物50の順番を指示する場合に、運搬先における荷物の利用順に仮置部に荷物が並べられるという、具体的な手法については何ら記載されていない。また、当初明細書等の他の記載をみても、前記具体的な手法について何ら開示されていない。
そうすると、「運搬先における荷物の利用順に前記仮置き部に荷物が並べられ、」との具体的な手法に係る事項を追加することを含む本件補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものである。
3 まとめ
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するので、同法第159条第1項において準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
第3 本願発明について
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和4年4月5日付けの手続補正により補正された請求項1に記載されるとおりのものである。
そして、本願については、原査定の拒絶の理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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