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特許拒絶査定不服審判

2021-017964

情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

審判番号
2021-017964
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-202759外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年12月24日
審決日
2023年01月31日
公報発行日
2023年03月31日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06Q) / P18 .537-WY (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-202759「情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 6月17日出願公開、特開2021- 93157、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 21項目
理 由

第1 手続の経緯

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本願は、令和2年12月7日(優先権主張 令和元年12月5日)の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和3年 4月 5日付け:拒絶理由通知書
令和3年 6月 8日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年 7月27日付け:拒絶理由通知書(最後)
令和3年 9月28日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年10月 4日付け:令和3年9月28日の手続補正についての

補正の却下の決定、拒絶査定(以下「原査

定」という。)

(令和3年10月12日 :原査定の謄本の送達)

令和3年12月24日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和4年 2月22日付け:前置報告書
令和4年 4月28日 :上申書
令和4年10月20日付け:拒絶理由通知書(最後)(以下「当審拒絶理

由」という。)

令和4年12月 6日 :意見書、手続補正書の提出

第2 令和3年10月4日付けの補正の却下の決定及び原査定の概要

1 令和3年10月4日付けの補正の却下の決定の概要は以下のとおりである。

令和3年9月28日に提出された手続補正書による補正は、特許請求の範囲の限定的減縮を目的とするものであるが、当該補正後の本願請求項1-5に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により、以下の引用文献1-4に基づいて、特許出願の際独立して特許を受けることができないから、令和3年9月28日付けの補正は却下すべきものである。

引用文献等一覧

引用文献1.特開2016-192676号公報

引用文献2.特開2017-192035号公報

引用文献3.特開2019-083468号公報

引用文献4.特開平05-227314号公報

2 原査定(令和3年10月4日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項1-5に係る発明は、上記の引用文献1-4に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

第3 当審拒絶理由の概要

当審拒絶理由(令和4年10月20日付け拒絶理由通知書)の概要は次のとおりである。

特許法第36条第6項第2号について

請求項1-4に係る記載において「応答テンプレー」という記載の意味が不明確である。

第4 本願発明

本願の請求項1-4に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明4」という。)は、令和4年12月6日の手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-4に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-4は、以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により携帯可能な第1端末と、前記処理対象領域に設置されて訪問者による訪問の知らせの第1操作を受け付ける第2端末との間での通信を制御する情報処理装置であって、
前記複数の単位領域のうち所定の単位領域への前記訪問者による前記第1操作を受け付けた場合、前記訪問者の訪問の知らせを示す第1情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御手段と、
前記第1操作を受付けたことを条件として、所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第1情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する第1受信制御手段と、
続きを表示(全40行)
前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記第1情報が受信されて、当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答内容を示す第2情報が前記第1端末に入力された場合、前記第2情報を前記第2端末に送信すると共に、応答をした前記所定の1人を示す第3情報及び前記第2情報を、当該1以上の人のうち残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する第2送信制御手段と、
を備え、
前記第2端末は、前記訪問者の訪問の目的として予め設定された複数のテンプレートのうち1のテンプレートを当該訪問者が選択する第2操作をさらに受付け、
前記第1送信制御手段は、前記所定の単位領域への前記訪問者による前記第2操作を受け付けた場合、さらに、前記訪問者により選択された前記テンプレートの内容を示す第4情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行し、
所定のテンプレートに設定された前記訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、前記複数のテンプレート毎に個別に設けられており、
前記第1受信制御手段は、さらに、前記所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第4情報と共に、前記訪問者により選択された前記テンプレートに対して設定された前記複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行し、
前記第2送信制御手段は、前記第5情報により示される前記複数の応答テンプレートのうち前記所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を前記第2情報として前記第2端末に送信すると共に、前記第3情報及び前記第2情報を前記残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記第2送信制御手段は、
前記残りの人のうち所定の1人によりさらに前記第1情報に対する応答を示す第6情報が前記第1端末に入力された場合、さらに、前記第6情報を前記第2端末に送信する制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により携帯可能な第1端末と、前記処理対象領域に設置されて訪問者による訪問の知らせの第1操作を受け付ける第2端末との間での通信を制御する情報処理装置の情報処理方法であって、
前記複数の単位領域のうち所定の単位領域への前記訪問者による前記第1操作を受け付けた場合、前記訪問者の訪問の知らせを示す第1情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御ステップと、
前記第1操作を受付けたことを条件として、所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第1情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する第1受信制御ステップと、
前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記第1情報が受信されて、当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答内容を示す第2情報が前記第1端末に入力された場合、前記第2情報を前記第2端末に送信すると共に、応答をした前記所定の1人を示す第3情報及び前記第2情報を、当該1以上の人のうち残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する第2送信制御ステップと、
を含み、
前記第2端末は、前記訪問者の訪問の目的として予め設定された複数のテンプレートのうち1のテンプレートを当該訪問者が選択する第2操作をさらに受付け、
前記第1送信制御ステップは、前記所定の単位領域への前記訪問者による前記第2操作を受け付けた場合、さらに、前記訪問者により選択された前記テンプレートの内容を示す第4情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行するステップを含み、
所定のテンプレートに設定された前記訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、前記複数のテンプレート毎に個別に設けられており、
前記第1受信制御ステップは、さらに、前記所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第4情報と共に、前記訪問者により選択された前記テンプレートに対して設定された前記複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行するステップを含み、
前記第2送信制御ステップは、前記第5情報により示される前記複数の応答テンプレートのうち前記所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を前記第2情報として前記第2端末に送信すると共に、前記第3情報及び前記第2情報を前記残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行するステップを含む、
情報処理方法。
【請求項4】
1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により携帯可能な第1端末と、前記処理対象領域に設置されて訪問者による訪問の知らせの第1操作を受け付ける第2端末との間での通信を制御するコンピュータに、
前記複数の単位領域のうち所定の単位領域への前記訪問者による前記第1操作を受け付けた場合、前記訪問者の訪問の知らせを示す第1情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御ステップと、
前記第1操作を受付けたことを条件として、所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第1情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する第1受信制御ステップと、
前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記第1情報が受信されて、当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答内容を示す第2情報が前記第1端末に入力された場合、前記第2情報を前記第2端末に送信すると共に、応答をした前記所定の1人を示す第3情報及び前記第2情報を、当該1以上の人のうち残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する第2送信制御ステップと、
を含む制御処理を実行させ、
前記第2端末は、前記訪問者の訪問の目的として予め設定された複数のテンプレートのうち1のテンプレートを当該訪問者が選択する第2操作をさらに受付け、
前記第1送信制御ステップは、前記所定の単位領域への前記訪問者による前記第2操作を受け付けた場合、さらに、前記訪問者により選択された前記テンプレートの内容を示す第4情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行するステップを含み、
所定のテンプレートに設定された前記訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、前記複数のテンプレート毎に個別に設けられており、
前記第1受信制御ステップは、さらに、前記所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第4情報と共に、前記訪問者により選択された前記テンプレートに対して設定された前記複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行するステップを含み、
前記第2送信制御ステップは、前記第5情報により示される前記複数の応答テンプレートのうち前記所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を前記第2情報として前記第2端末に送信すると共に、前記第3情報及び前記第2情報を前記残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行するステップを含む、
プログラム。」

第5 引用文献、引用発明等

1 引用文献1について

(1) 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(なお、下線は当審において付したものである。以下、同様。)。

ア 「【0021】
図1に示すように、集合住宅用インターホンシステム1は、集合玄関機2と、サーバ(例えば、Session Initiation Protocolサーバ(SIPサーバ))3と、複数のワイファイアプライアンス(以下、WiFi-APと称する。無線装置の一例)4と、携帯端末5と、管理親機6とを備えている。集合住宅用インターホンシステム1は、例えばマンション等の集合住宅に適用されるインターホンシステムである。
【0022】
集合玄関機2は、集合住宅(本例では、建物A)の共用スペースである集合玄関に設置されている。集合玄関機2は、入力部21と、呼出ボタン22と、認証部(例えば、Near Field Communicationアンテナ)23と、カメラ24と、玄関機表示部25と、通話部とを備えている。また、集合玄関機2には、集合玄関ドア27が接続されている。
【0023】
入力部21は、来訪者等が部屋番号情報を入力するために操作される。部屋番号情報には、訪問先の部屋の番号等が含まれる。本例では、部屋番号情報の入力は、操作盤上のボタン操作により行われる。玄関機表示部25におけるタッチパネル上のボタン操作等により行うことも可能である。呼出ボタン22は、来訪者等が訪問先を呼び出すために用いられるボタンであり、部屋番号情報の入力後に操作される。」
イ 「【図1】
[図:0001394713000001.jpg]
」
ウ 「【0026】
サーバ3は、集合玄関機2、WiFi-AP4、管理親機6等を制御する機能を有する。サーバ3は、ハブ(例えば、Power over Ethernet-HUB)11を介して集合玄関機2及び各々のWiFi-AP4と通信可能に接続されている。また、サーバ3は、ハブ11及びルータ(例えば、Broad Bandルータ)12を介してインターネット(汎用ネットワーク)Nに接続可能とされている。また、サーバ3は、インターネットNを介して集中管理室Kの管理親機6と通信可能に接続されている。なお、サーバ3及びハブ11には、外部からの電力供給が途絶えた際に供給される無停電電源装置(Uninterruptible Power Supply)13が接続されている。」
エ 「【0028】
携帯端末5は、建物Aの居住者によって所有される例えばスマートフォン、タブレット、携帯電話等の情報通信が可能な端末である。携帯端末5は、無線通信エリアS内において、WiFi-AP4を介してサーバ3と通信可能とされている。本例で用いられる携帯端末5には、集合玄関機2からの呼出に対して応答するための専用アプリケーションが予めインストールされている。携帯端末5は、スピーカ51と、端末表示部52と、マイク53とを備えている。」
オ 「【0031】
次に、サーバ3の機能について説明する。
図2に示すように、サーバ3は、サーバCPU31と、記憶部32と、サーバインターフェース回路(以下、サーバI/Fと称する。)36とを備えている。
【0032】
続きを表示(全11行)
記憶部32には、部屋番号情報33Aと端末特定情報33Bとを有する端末特定テーブル34や、報知情報35等が記憶されている。部屋番号情報33Aは、建物Aにおける各居室の部屋番号を特定する情報である。端末特定情報33Bは、サーバ3と通信が行われる携帯端末5を特定する情報であり、例えば各居室の居住者が所有する(使用する)携帯端末5を特定する情報である。報知情報35は、居住者に対して報知する情報であり、例えば管理組合の会議の議事録、連絡事項(清掃日、工事日等)、緊急通知情報、不在着信情報等が含まれる。
【0033】
部屋番号情報33Aと端末特定情報33Bとは、互いに対応づけられた端末特定テーブル34として記憶されている(図4(a)参照)。端末特定情報33Bは、各居室の居住者が予め登録を希望した携帯端末を特定する情報である。居住者は、自宅の部屋番号情報33Aに対して、複数の携帯端末5の端末特定情報33Bを登録しておくことも可能である(図4(b)参照)。
【0034】
サーバCPU31は、各機器から受信した信号(情報)を、記憶部32に記憶されている情報に基づいて判別し、特定の機器へ送信する制御等を行う。例えば、サーバCPU31は、集合玄関機2から受信した信号を、端末特定テーブル34に基づいて部屋番号情報33Aに対する端末特定情報33Bを特定し、携帯端末5へ信号を送信する制御を行う。
【0035】
サーバI/F36は、集合玄関機2、携帯端末5、管理親機6等とそれぞれ信号伝送路を形成するための通信部を構成する。サーバI/F36は、各機器から送信されてくる信号を受信するための受信部として、又は、各機器へ信号を送信するための送信部として機能する。」
カ 「【図2】
[図:0001394713000002.jpg]
」
キ 「【図4】
[図:0001394713000003.jpg]
」
ク 「【0036】
次に、図3~図7を参照して、集合住宅用インターホンシステム1の動作パターン例を説明する。本例では、集合住宅が図3に示すような構成を有するマンション(建物A)であるとする。
【0037】
<動作パターン1>
続きを表示(全25行)
(基本設定)
1)建物Aに住む居住者を来訪者Fが訪問する。
2)訪問先の居住者の家族構成:母親、父親、長女、次女の4人暮らし(図3に図示せず)
3)居住者の居室:建物Aの103号室
4)図4(a)の端末特定テーブル34aに示すように、部屋番号情報33Aと端末特定情報33Bとが対応づけられている。
【0038】
来訪者Fが集合玄関機2の入力部21から訪問先の部屋番号情報(103号室)33Aを入力し呼出ボタン22を押して、103号室の居住者を呼び出す。集合玄関機2が操作されると、カメラ24が起動して来訪者Fの映像を撮像する。呼出ボタン22が押下されると、集合玄関機2は、部屋番号情報33Aを含む呼出信号をハブ11を介してサーバ3へ送信する。
【0039】
呼出信号は、サーバ3のサーバI/F36で受信される。サーバCPU(付与部の一例)31は、呼出信号に含まれる部屋番号情報「103号室」を検出し、検出した部屋番号情報「103号室」と端末特定テーブル34aとに基づいて、「103号室」に対応づけられている端末特定情報33Bを決定する。本例では、図4(a)に示すように、103号室の居住者の携帯端末5を特定する端末特定情報33Bとして「34567」が決定される。サーバCPU31は、決定された端末特定情報「34567」を、集合玄関機2から受信した呼出信号に付与する。端末特定情報「34567」が付与された呼出信号は、サーバ3のサーバI/F36から送信される。
【0040】
続いて、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号は、ハブ11を介して各々のWiFi-AP4に転送され、さらに、各々のWiFi-AP4から無線により建物A内に送信される。これにより、WiFi-AP4によって形成される無線通信エリアS内に在る携帯端末5は、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信可能となる。本例では、図3に示すように、ラウンジに在る携帯端末5Aと、103号室に在る携帯端末5Bと、302号室に在る携帯端末5Cが、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信する。
【0041】
受信した各携帯端末5A,5B,5Cは、携帯端末にインストールされている専用アプリケーションに基づいて、端末特定情報「34567」が自携帯端末を特定する情報と一致するか否か判定する。自携帯端末を特定する情報と一致すると判定した携帯端末5は、来訪者Fが集合玄関から呼び出している旨を報知部50を通じて居住者に報知する。
【0042】
本例では、来訪者Fの訪問先である103号室に在る携帯端末5Bが自携帯端末を特定する情報と一致すると判定する。携帯端末5Bは、例えば図5に示すように、情報を受信した旨を報知する受信音56をスピーカ51から出力する。このとき、「来訪者あり」というメッセージ54や、集合玄関機2のカメラ24で撮像された来訪者Fの画像55を端末表示部52に表示しても良い。また、携帯端末5Bは、来訪者Fの呼出に応答するための応答ボタン57と、集合玄関ドア27を解錠させるための命令信号(解錠信号)を発することができる解錠ボタン(解錠命令部の一例)58を端末表示部52に表示する。
【0043】
これに対して、自携帯端末を特定する情報ではないと判定したその他の携帯端末(本例では携帯端末5A,5C)は、来訪者Fからの呼出信号に対する処理を終了する。これにより、携帯端末5Bに対してのみ本システムの通信経路が形成されて、携帯端末5Bのみが集合玄関機2からの呼出信号に対して応対可能な状態となる。
【0044】
携帯端末5Bの応答ボタン57が押されると、応答信号がWiFi-AP4を介して携帯端末5Bからサーバ3へ送信される。これにより、サーバ3は、携帯端末5Bと集合玄関機2との間にサーバ3を介した通信経路を形成して、来訪者Fと103号室の居住者との通話を可能にする。また、携帯端末5Bの解錠ボタン58が押されると、解錠信号がWiFi-AP4を介して携帯端末5Bからサーバ3へ送信される。解錠信号は、サーバ3から集合玄関機2へ送信されて、集合玄関ドア27が解錠される。
【0045】
なお、図3では、携帯端末5Bが103号室内に在る場合を示しているが、これに限定されず、無線通信エリアSのどこかに在ればよい。例えば、103号室の居住者が携帯端末5Bを携帯して建物A内のどこかに居れば集合玄関機2からの呼出信号は転送される。」
ケ 「【図3】
[図:0001394713000004.jpg]
」
コ 「【図5】
[図:0001394713000005.jpg]
」

(2) したがって、上記(1)ア~コから、上記引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

「集合住宅用インターホンシステム1は、集合玄関機2と、サーバ(例えば、Session Initiation Protocolサーバ(SIPサーバ))3と、複数のワイファイアプライアンス(以下、WiFi-APと称する。無線装置の一例)4と、携帯端末5と、管理親機6とを備え、マンション等の集合住宅に適用されるインターホンシステムであり(【0021】)、
集合玄関機2は、集合住宅(本例では、建物A)の共用スペースである集合玄関に設置されており、入力部21と、呼出ボタン22と、認証部(例えば、Near Field Communicationアンテナ)23と、カメラ24と、玄関機表示部25と、通話部とを備えており(【0022】)、
部屋番号情報の入力は、操作盤上のボタン操作により行われるが、玄関機表示部25におけるタッチパネル上のボタン操作等により行うことも可能であり、呼出ボタン22は、来訪者等が訪問先を呼び出すために用いられるボタンであり、部屋番号情報の入力後に操作され(【0023】)、
サーバ3は、ハブ(例えば、Power over Ethernet-HUB)11を介して集合玄関機2及び各々のWiFi-AP4と通信可能に接続されており(【0026】)、
続きを表示(全20行)
携帯端末5は、建物Aの居住者によって所有される例えばスマートフォン、タブレット、携帯電話等の情報通信が可能な端末であり、無線通信エリアS内において、WiFi-AP4を介してサーバ3と通信可能とされており(【0028】)、
サーバ3は、サーバCPU31と、記憶部32と、サーバインターフェース回路(以下、サーバI/Fと称する。)36とを備えており(【0031】)、
記憶部32には、部屋番号情報33Aと端末特定情報33Bとを有する端末特定テーブル34等が記憶されており、部屋番号情報33Aは、建物Aにおける各居室の部屋番号を特定する情報であり、端末特定情報33Bは、サーバ3と通信が行われる携帯端末5を特定する情報であり、例えば各居室の居住者が所有する(使用する)携帯端末5を特定する情報であって(【0032】)、
部屋番号情報33Aと端末特定情報33Bとは、互いに対応づけられた端末特定テーブル34として記憶されており、居住者は、自宅の部屋番号情報33Aに対して、複数の携帯端末5の端末特定情報33Bを登録しておくことも可能であり(【0033】)、
サーバCPU31は、各機器から受信した信号(情報)を、記憶部32に記憶されている情報に基づいて判別し、特定の機器へ送信する制御等を行い、サーバCPU31は、集合玄関機2から受信した信号を、端末特定テーブル34に基づいて部屋番号情報33Aに対する端末特定情報33Bを特定し、携帯端末5へ信号を送信する制御を行い(【0034】)、
サーバI/F36は、集合玄関機2、携帯端末5、管理親機6等とそれぞれ信号伝送路を形成するための通信部を構成し(【0035】)、
集合住宅がマンション(建物A)であり(【0036】)、
建物Aに住む居住者を来訪者Fが訪問し、訪問先の居住者の家族構成:母親、父親、長女、次女の4人暮らしであり、居住者の居室:建物Aの103号室であり(【0037】)、
来訪者Fが集合玄関機2の入力部21から訪問先の部屋番号情報(103号室)33Aを入力し呼出ボタン22を押して、103号室の居住者を呼び出し、呼出ボタン22が押下されると、集合玄関機2は、部屋番号情報33Aを含む呼出信号をハブ11を介してサーバ3へ送信し(【0038】)、
呼出信号は、サーバ3のサーバI/F36で受信され、サーバCPU(付与部の一例)31は、呼出信号に含まれる部屋番号情報「103号室」を検出し、検出した部屋番号情報「103号室」と端末特定テーブル34aとに基づいて、「103号室」に対応づけられている端末特定情報33Bを決定し、103号室の居住者の携帯端末5を特定する端末特定情報33Bとして「34567」が決定され、サーバCPU31は、決定された端末特定情報「34567」を、集合玄関機2から受信した呼出信号に付与し、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号は、サーバ3のサーバI/F36から送信され(【0039】)、
続いて、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号は、ハブ11を介して各々のWiFi-AP4に転送され、さらに、各々のWiFi-AP4から無線により建物A内に送信され、WiFi-AP4によって形成される無線通信エリアS内に在る携帯端末5は、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信可能となり、ラウンジに在る携帯端末5Aと、103号室に在る携帯端末5Bと、302号室に在る携帯端末5Cが、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信し(【0040】)、
受信した各携帯端末5A,5B,5Cは、携帯端末にインストールされている専用アプリケーションに基づいて、端末特定情報「34567」が自携帯端末を特定する情報と一致するか否か判定し、自携帯端末を特定する情報と一致すると判定した携帯端末5は、来訪者Fが集合玄関から呼び出している旨を報知部50を通じて居住者に報知し(【0041】)、
携帯端末5Bは、情報を受信した旨を報知する受信音56をスピーカ51から出力し、このとき、「来訪者あり」というメッセージ54や、集合玄関機2のカメラ24で撮像された来訪者Fの画像55を端末表示部52に表示しても良く、携帯端末5Bは、来訪者Fの呼出に応答するための応答ボタン57と、集合玄関ドア27を解錠させるための命令信号(解錠信号)を発することができる解錠ボタン(解錠命令部の一例)58を端末表示部52に表示し(【0042】)、
携帯端末5Bの応答ボタン57が押されると、応答信号がWiFi-AP4を介して携帯端末5Bからサーバ3へ送信され、サーバ3は、携帯端末5Bと集合玄関機2との間にサーバ3を介した通信経路を形成して、来訪者Fと103号室の居住者との通話を可能にし(【0044】)、
携帯端末5Bの解錠ボタン58が押されると、解錠信号がWiFi-AP4を介して携帯端末5Bからサーバ3へ送信され、解錠信号は、サーバ3から集合玄関機2へ送信されて、集合玄関ドア27が解錠される(【0044】)、
集合住宅用インターホンシステム1のサーバ3。」

2 引用文献2について

(1) 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「【0014】
(第1実施形態)
(構成)
本発明の第1実施形態に係るインターホンシステム1は、図1に示すように、インターホン10_1~10_n(nは1以上の自然数)と、認証サーバ20と、携帯通信端末30_1~30_m(mは2以上の自然数)とを備える。・・(略)・・
続きを表示(全21行)
【0015】
(インターホン10の具体的な構成)
インターホン10は、図2に示すように、インターホン親機11(以下、「IP親機11」と記載する場合がある)と、インターホン子機12(以下、「IP子機12」と記載する場合がある)とを備える。
インターホン10は、さらに、外部カメラ13と、電気錠装置14と、第1通信機15と、内部カメラ16とを備える。
ここで、第1実施形態では、IP親機11と、IP子機12、外部カメラ13、第1通信機15及び内部カメラ16とは相互にデータ送受信可能に有線で接続され、IP親機11と、電気錠装置14とは相互にデータ送受信可能に無線で接続されている。
【0016】
IP親機11は、住宅500の宅内に設けられ、IP子機12との間で来訪者の動画像を見ながらの通話が可能に構成されている。さらに、IP親機11は、第1BT(Bluetooth(登録商標))通信機113(詳細は後述)を備え、電気錠装置14に対して施錠信号及び開錠信号を無線送信することによって、玄関ドア(図示略)の施錠及び開錠を行うことが可能に構成されている。
IP子機12は、住宅500の宅外における例えば玄関ドアの側部に設けられ、IP親機11との間で音声通話が可能に構成されている。
【0017】
外部カメラ13は、住宅500の宅外における例えばIP子機12の上部に設けられ、来訪者の顔を含む動画像である第1の動画像を撮像する。なお、外部カメラ13は、玄関ドアやIP子機12に設ける構成としてもよい。また、外部カメラ13は、後述する顔認証を行うことと、顔認証の主な適用対象とを考慮して、例えば、背の低い子供の顔を正確に撮影するための子供用の低い位置に設けたカメラを別に設けるようにしてもよい。または、比較的広角を撮像できるカメラを、子供から大人まで対応できる位置に設けるようにしてもよい。
【0018】
電気錠装置14は、住宅500の宅内における玄関ドアの例えばサムターン部に設けられ、携帯通信端末30やIP親機11から無線で送信される施錠信号及び開錠信号に基づき、モータ等のアクチュエータを備える機械機構部(不図示)にて玄関ドアの施錠及び開錠(サムターンの回動)を自動で行う。
第1通信機15は、住宅500の宅内に設けられ、例えば、光通信用のルータ及びモデムを備える。そして、これらルータ及びモデムによって、インターホン10と、認証サーバ20及び携帯通信端末30との間でインターネット50を介したデータの送受信を行う。・・(略)・・
【0019】
(IP親機11及びIP子機12の具体的な構成)
IP親機11は、図3に示すように、送受話器110と、第1表示装置111と、第1制御装置112と、第1BT(Bluetooth)通信機113と、施開錠ボタン114と、第2スピーカ115とを備える。
また、IP子機12は、呼出ボタン120と、第3スピーカ121と、第2マイク122と、第2表示装置123とを備える。・・(略)・・」
イ 「図1
[図:0001394713000006.jpg]
」
ウ 「図2
[図:0001394713000007.jpg]
」
エ 「図3
[図:0001394713000008.jpg]
」
オ 「【0021】
第1制御装置112は、各種入力信号に基づき、インターホン10を構成する各構成部の動作を制御する。なお、詳細な構成は後述する。
第1BT通信機113は、第1BTアンテナ113aを備え、Bluetoothの通信規格に準拠した無線送受信機である。
第1BT通信機113は、第1実施形態では、電気錠装置14や宅内の携帯通信端末30との間の無線通信を行うものである。
施開錠ボタン114は、施錠ボタン114aと開錠ボタン114bとを備える。施錠ボタン114a及び開錠ボタン114bは、それぞれ宅内の利用者に押下されることで、施錠指示信号Lki及び開錠指示信号ULkiを第1制御装置112に入力する。
【0022】
第2スピーカ115は、第1制御装置112からのチャイム音信号Chmに基づき、チャイム音を出力する。
一方、IP子機12の呼出ボタン120は、来訪者が押下することで呼出信号BtnをIP親機11に送信する。
第3スピーカ121は、IP親機11から入力される宅内話者の音声信号である第1音声信号iVdに基づき宅内話者の第1音声を出力する。さらに、IP親機11から入力される、代替呼出先として予め設定された複数の登録者の利用する携帯通信端末30及びインターホン10のマイクに入力された登録者の音声信号である第3音声信号tVdに基づき登録者の第3音声を出力する。なおさらに、IP親機11から入力される、代替呼出先の携帯通信端末30から送信されてきた定型文音声信号fVdに基づき定型文音声を出力する。さらにまた、IP親機11から入力される予め登録された第5音声データpVdに基づき声紋情報取得用の音声案内メッセージを出力する。第5音声データpVdは、例えば、居住者の子供の保護者の音声を録音したデータから構成されていてもよいし、他人の音声や機械音声から構成されていてもよい。」
カ 「【0133】
(動作)
次に、図22~図24に基づき、第1実施形態のインターホンシステム1の動作を説明する。
ここで、住宅500にてインターホン10_1が利用されており、居住者は、両親と子供の3人家族であるとする。そして、インターホン10_1の識別情報ID1_1が認証サーバ20の顧客情報DB24に登録されているとする。さらに、代替呼出先として父親及び母親の携帯通信端末30_1及び30_2の識別情報ID2_1及び2と、祖母の携帯通信端末30_3の識別情報ID2_3と、住宅600にて祖母及び祖母親が利用するインターホン10_2の識別情報ID2_4とが認証サーバ20の顧客情報DB24に登録されているとする。・・(略)・・
【0134】
さらに、母親の携帯通信端末30_2は、第2の送信モード及び定型文応答モードが設定されており、定型文応答モードの下位設定として、認証レベルが2に設定され、かつ定型文音声モードが設定されているとする。他のインターホン10_2、携帯通信端末30_1及び30_3は、第2の送信モード及び通常応答モードが設定されており、認証レベルはデフォルトの1が設定されているとする。
いま、図18(a)に示すように、両親が留守にしている住宅500に子供が帰宅してきて、呼出ボタン120を押下したとする。これにより、呼出データBtnがIP親機11及び外部カメラ13に送信される。これにより、外部カメラ13が撮像を開始して、呼出ボタン120を押下した子供(来訪者)の動画像(第1の動画像)を撮像する。さらに、撮像により得られる第1の動画像データoMvに基づき、子供の顔を含む画像データから顔特徴点データChfを抽出する。そして、第1の動画像データoMv及び顔特徴点データChfを、宅内のIP親機11に送信する。」
キ 「【0140】
引き続き、認証サーバ20は、認証レベルが1のインターホン10_2、携帯通信端末30_1及び30_3に対して、顔認証結果FCRと、識別情報ID1_1とを含む呼出通知CR(以下、「第1の呼出通知CR」と記載する場合がある)を生成する。さらに、認証レベル2の携帯通信端末30_2に対して、顔認証結果FCR及び声紋認証結果VCRと、識別情報ID1_1とを含む呼出通知CR(以下、「第2の呼出通知CR」と記載する場合がある)を生成する。そして、生成した第1及び第2の呼出通知CRを暗号化しかつ暗号化後のデータに電子署名を付与する(S216)。
【0141】
さらに、識別情報ID2_1、2_3、2_4に対応するインターホン10_2、携帯通信端末30_1及び30_3に対して、暗号化後かつ電子署名付与後の第1の呼出通知CRを送信する。なおさらに、識別情報ID2_2に対応する携帯通信端末30_2に対して、暗号化後かつ電子署名付与後の第2の呼出通知CRを送信する(S214)。
続きを表示(全17行)
すなわち、図18(b)に示す、母(当審注:「母」は、「父」の誤記と認められる。)の持つ携帯通信端末30_1、祖母の持つ携帯通信端末30_3、祖母親の居る住宅600のインターホン10_2に、第1の呼出通知CRが送信される。加えて、電車に乗っている母親の持つ携帯通信端末30_2に、第2の呼出通知CRが送信される。
【0142】
これによって、インターホン10_2では、IP親機11が第1の呼出通知CRを受信したことに応じて、第1の呼出通知CRに含まれる顔認証結果FCRを検証する。そして、顔認証OKと判定すると、第1スピーカ110aを介してチャイム音を鳴らすとともに第1表示装置111に代替呼出であることを示すメッセージが表示される。
一方、携帯通信端末30_1及び30_3では、第1の呼出通知CRを受信したことに応じて(S300のYes)、専用のアプリケーションプログラムが起動し(アクティブ状態となり)、呼出通知CRに含まれる顔認証結果FCRを検証する処理が実行される(S302)。これによって、顔認証OKが確認されると(S304のYes)、携帯通信端末30_1及び30_3は、タッチパネル式表示装置35に応答選択画像を表示する(S306)。
【0143】
また、携帯通信端末30_2では、第2の呼出通知CRを受信したことに応じて(S300のYes)、専用のアプリケーションプログラムが起動し(アクティブ状態となり)、呼出通知CRに含まれる顔認証結果FCR及び声紋認証結果VCRを検証する処理が実行される(S302)。これによって、顔認証OK及び声紋認証OKが確認されると(S304のYes)、携帯通信端末30_2は、タッチパネル式表示装置35に応答選択画像を表示する(S306)。
このとき、携帯通信端末30_1~30_3は、各端末の設定状態に応じて、呼出音を出力したり、バイブレーション機能で振動を発生したりする。
【0144】
ここでは、最初に、母親が応答ボタン画像をタッチして、携帯通信端末30_2で応答が選択されたとする(S308のYes)。なお、インターホン10_2では、祖母親が送受話器110を持ち上げてオフフック状態にすることで応答が選択されることになる。
引き続き、携帯通信端末30_2は、応答が選択されたことに応じて、識別情報ID2_2を含む応答要求Reqを、認証サーバ20に送信する(S309)。
認証サーバ20は、応答要求Reqを受信すると(S250のYes)、受信した応答要求Reqのデータ復号化及び電子署名の検証を行い(S252~S253)、電子署名の検証がOKの場合に、続いてID認証処理を行う(S254)。そして、最初に受信した応答要求Reqに含まれる識別情報ID2_2が認証されたとする(S256のYes)。
【0145】
これにより、認証サーバ20は、識別情報ID2_2に対応する母親の携帯通信端末30_2を代替呼出先と認定し、インターホン10_2及び携帯通信端末30_1及び30_3に対して、例えば、他の登録者が応答をした旨を通知する。インターホン10_2及び携帯通信端末30_1及び30_3は、この通知を受けると、「他の登録者(母親)が応答しました」といったメッセージを各表示装置に表示する。すなわち、第1実施形態では、代替呼出に対する応答は早い者順となっている。・・(略)・・」
ク 「【0148】
インターホン10_1と携帯通信端末30_2とが動画通話可能に接続されると、インターホン10_1は、第2の動画通話処理を実行して、外部カメラ13で撮像して得られる子供の第1の動画像データoMvと、IP子機12の第2マイク122を介して入力される子供の第2音声データoVdとを、認証サーバ20を介して携帯通信端末30_1(当審注:「携帯通信端末30_1」は、「携帯通信端末30_2」の誤記と認められる。)に送信する(S154)。
【0149】
携帯通信端末30_2は、定型文動画通話処理を開始すると、タッチパネル式表示装置35に、定型文選択画像を表示する。
続きを表示(全14行)
これにより、例えば、図23(a)に示すように、携帯通信端末30_2の表示画面に、定型文音声メッセージの候補(定型文の文字画像)が表示される。
このとき、携帯通信端末30_2は、インターホン10_1からリアルタイムに送られてくる、第1の動画像データoMvに基づき、子供の動画像をタッチパネル式表示装置35に表示し、第2音声データoVdに基づき、子供の音声を第4スピーカ34から出力する。なお、ミュート設定やマナーモードが設定されている場合は、第4スピーカ34からの音声は出力されない。ここでは、イヤホンを用いて音声を聞ける状態になっているとする。
【0150】
これにより、携帯通信端末30_2の利用者である母親は、子供の動画像を見ながら、かつ子供の音声を聞きながら、表示された定型文の選択肢の中から所望の定型文を、タッチパネルを介したタッチ入力によって選択することが可能となる。
ここでは、図23(a)に示すように、「おかえりなさい。手洗い、うがい忘れないようにね。」のメッセージを選択し、同図中の「はい」ボタンをタッチしたとする。
これにより、上記定型文が選択され(S332のYes)、また、定型文音声モードが設定されているため(S334のYes)、予めメモリ32aに登録されている選択された定型文に対応する定型文音声データfVdを、インターホン10_1に送信する。
【0151】
インターホン10_1では、携帯通信端末30_2からの定型文音声データfVdを受信すると、図23(b)に示すように、IP子機12の第3スピーカ121から、例えば母親の声で上記選択された定型文の音声が出力される。このとき、インターホン10_1は、第2表示装置123に、例えば、母親の動画像又は静止画像を表示する。
この定型文音声の出力に対して、子供は「ただいま!了解だよ。」といった応答を返すと、この音声データである第2音声データoVdが携帯通信端末30_2に送信される。
このようにして、母親は、電車内で発話せずに子供の声を聞きながら、定型文音声による応答を行って子供との通話を行うことが可能である。」
ケ 「図22
[図:0001394713000009.jpg]
」
コ 「図23
[図:0001394713000010.jpg]
」

(2) したがって、上記(1)ア~コから、上記引用文献2には、次の技術的事項が記載されていると認められる。

「インターホン10_1~10_n(nは1以上の自然数)と、認証サーバ20と、携帯通信端末30_1~30_m(mは2以上の自然数)とを備え(【0014】)、
インターホン10は、インターホン親機11と、インターホン子機12とを備え、外部カメラ13と、電気錠装置14と、第1通信機15と、内部カメラ16とを備え(【0015】)、
IP子機12は、住宅500の宅外における例えば玄関ドアの側部に設けられ、IP親機11との間で音声通話が可能に構成され(【0016】)、
外部カメラ13は、住宅500の宅外における例えばIP子機12の上部に設けられ、来訪者の顔を含む動画像である第1の動画像を撮像し(【0017】)、
続きを表示(全23行)
第1通信機15は、住宅500の宅内に設けられ、例えば、光通信用のルータ及びモデムを備える。そして、これらルータ及びモデムによって、インターホン10と、認証サーバ20及び携帯通信端末30との間でインターネット50を介したデータの送受信を行い(【0018】)、
IP子機12は、呼出ボタン120と、第3スピーカ121と、第2マイク122と、第2表示装置123とを備え(【0019】)、
第1BT通信機113は、電気錠装置14や宅内の携帯通信端末30との間の無線通信を行うものであり(【0021】)、
IP子機12の呼出ボタン120は、来訪者が押下することで呼出信号BtnをIP親機11に送信し(【0022】)、
住宅500にてインターホン10_1が利用されており、居住者は、両親と子供の3人家族であるとし(【0133】)、
さらに、代替呼出先として父親及び母親の携帯通信端末30_1及び30_2の識別情報ID2_1及び2と、祖母の携帯通信端末30_3の識別情報ID2_3と、住宅600にて祖母及び祖母親が利用するインターホン10_2の識別情報ID2_4とが認証サーバ20の顧客情報DB24に登録されており(【0133】)、
両親が留守にしている住宅500に子供が帰宅してきて、呼出ボタン120を押下したとすると、呼出データBtnがIP親機11及び外部カメラ13に送信され(【0134】)、
認証サーバ20は、認証レベルが1のインターホン10_2、携帯通信端末30_1及び30_3に対して、呼出通知CR(以下、「第1の呼出通知CR」と記載する場合がある)を生成し、認証レベル2の携帯通信端末30_2に対して、呼出通知CR(以下、「第2の呼出通知CR」と記載する場合がある)を生成し(【0140】)、
識別情報ID2_1、2_3、2_4に対応するインターホン10_2、携帯通信端末30_1及び30_3に対して、暗号化後かつ電子署名付与後の第1の呼出通知CRを送信し、識別情報ID2_2に対応する携帯通信端末30_2に対して、暗号化後かつ電子署名付与後の第2の呼出通知CRを送信し(【0141】)、
父の持つ携帯通信端末30_1、祖母の持つ携帯通信端末30_3、祖母親の居る住宅600のインターホン10_2に、第1の呼出通知CRが送信され、電車に乗っている母親の持つ携帯通信端末30_2に、第2の呼出通知CRが送信され(【0141】)、
携帯通信端末30_1及び30_3では、第1の呼出通知CRを受信したことに応じて、専用のアプリケーションプログラムが起動し(アクティブ状態となり)、呼出通知CRに含まれる顔認証結果FCRを検証する処理が実行され、携帯通信端末30_1及び30_3は、タッチパネル式表示装置35に応答選択画像を表示し(【0142】)、
携帯通信端末30_2では、第2の呼出通知CRを受信したことに応じて、専用のアプリケーションプログラムが起動し(アクティブ状態となり)、呼出通知CRに含まれる顔認証結果FCR及び声紋認証結果VCRを検証する処理が実行され、携帯通信端末30_2は、タッチパネル式表示装置35に応答選択画像を表示し(【0143】)、
最初に、母親が応答ボタン画像をタッチして、携帯通信端末30_2で応答が選択されたとすると(【0144】)、
認証サーバ20は、識別情報ID2_2に対応する母親の携帯通信端末30_2を代替呼出先と認定し、インターホン10_2及び携帯通信端末30_1及び30_3に対して、例えば、他の登録者が応答をした旨を通知し、インターホン10_2及び携帯通信端末30_1及び30_3は、この通知を受けると、「他の登録者(母親)が応答しました」といったメッセージを各表示装置に表示し(【0145】)、
インターホン10_1と携帯通信端末30_2とが動画通話可能に接続されると、インターホン10_1は、第2の動画通話処理を実行して、外部カメラ13で撮像して得られる子供の第1の動画像データoMvと、IP子機12の第2マイク122を介して入力される子供の第2音声データoVdとを、認証サーバ20を介して携帯通信端末30_2に送信し(【0148】)、
携帯通信端末30_2は、定型文動画通話処理を開始すると、タッチパネル式表示装置35に、定型文選択画像を表示し、携帯通信端末30_2の表示画面に、定型文音声メッセージの候補(定型文の文字画像)が表示され、携帯通信端末30_2は、インターホン10_1からリアルタイムに送られてくる、第1の動画像データoMvに基づき、子供の動画像をタッチパネル式表示装置35に表示し、第2音声データoVdに基づき、子供の音声を第4スピーカ34から出力し(【0149】)、
携帯通信端末30_2の利用者である母親は、子供の動画像を見ながら、かつ子供の音声を聞きながら、表示された定型文の選択肢の中から所望の定型文を、タッチパネルを介したタッチ入力によって選択することが可能となるものであり、「おかえりなさい。手洗い、うがい忘れないようにね。」のメッセージを選択し、同図中の「はい」ボタンをタッチしたとすると(【0150】)、
インターホン10_1では、携帯通信端末30_2からの定型文音声データfVdを受信すると、図23(b)に示すように、IP子機12の第3スピーカ121から、例えば母親の声で上記選択された定型文の音声が出力され、この定型文音声の出力に対して、子供は「ただいま!了解だよ。」といった応答を返すと、この音声データである第2音声データoVdが携帯通信端末30_2に送信される(【0151】)
インターホンシステム1。」

3 引用文献3について

(1) 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「【0011】
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、図1から図8に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るインターホンシステム100に含まれる装置の要部構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、インターホンシステム100は、サーバ1(出力制御装置)、共用呼出機2(インターホン子機)、室内モニタ3(インターホン親機)、インターホン制御装置4、マンションコントローラ5、および携帯端末6を含んでいる。
【0012】
(共用呼出機2)
共用呼出機2は、各住戸に居住している居住者を呼び出すための装置である。なお、本実施形態では、共用呼出機2は、マンションのエントランスに設置されたドア(玄関ドア)の前に設置されているものとして説明するが、この例に限定されるものではない。図1に示すように、共用呼出機2は、制御部20、撮影部21、人感センサ22(人感部)、通信部23、操作部24、音声入力部25、音声出力部26、および表示部27を備えている。
・・(略)・・
【0014】
操作部24は、来訪者による、居住者を呼び出すための操作(呼び出し操作)を受け付ける。操作部24は、例えば、ユーザによる押下を受け付けるボタン(キー)であるが、この例に限定されない。音声入力部25は、来訪者が発した音声を取得する、いわゆるマイクである。音声出力部26は、共用呼出機2が他の装置から受信した音声データを音声として出力する、いわゆるスピーカである。他の装置から受信した音声データとは、例えば、室内モニタ3に入力された、居住者が発した音声の音声データであるが、この例に限定されない。表示部27は、共用呼出機2が取得した各種情報に基づいて画像を表示する。」
イ 「【0099】
〔実施形態3〕
本発明のさらなる別の実施形態について、図15から図22に基づいて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0100】
図15は、本実施形態に係るインターホンシステム200に含まれる装置の要部構成の一例を示すブロック図である。図15に示すように、インターホンシステム200は、サーバ1a、共用呼出機2、室内モニタ3、インターホン制御装置4、マンションコントローラ5、および携帯端末6(通話機器)を含んでいる。なお、共用呼出機2および室内モニタ3の要部構成は、図1に示すものと同様であるため、図15での記載を省略している。」
ウ 「図1
[図:0001394713000011.jpg]
」
エ 「図15
[図:0001394713000012.jpg]
」
オ 「【0101】
(インターホンシステム200)
図16は、本実施形態に係るインターホンシステム200の概要を示す図である。インターホンシステム200は、実施形態1および2で説明した、来訪者による居住者の呼び出し、来訪者と居住者との通話、居住者による玄関ドアの解錠などを管理するシステムである。さらに、インターホンシステム200は、予め登録されたユーザ(図16では、お父さん、お母さん、太郎くん(子供))の間で情報を共有可能な電子伝言板(いわゆる、ソーシャル・ネットワーク・サービス)を提供するシステムを兼ねている。つまり、予め登録されたユーザは、電子伝言板を携帯端末(例えば携帯端末6)などで閲覧可能である。
【0102】
1つの電子伝言板には、電子伝言板においてユーザを追加する権限を有するユーザ(例えば電子伝言板の作成者)から招待を受けたユーザのみが参加可能であり、図16の例では、お父さんが作成した電子伝言板にお母さんと太郎くんだけが招待されている。つまり、本実施形態に係る電子伝言板は、家族だけが閲覧可能な電子伝言板(家族伝言板)である。なお以降、お父さん、お母さん、太郎くんが有する携帯端末6を区別する必要がある場合、図16に示すように、それぞれ、携帯端末6a、6b、6cと称する。」
カ 「【0105】
インターホンシステム200では、ユーザは自身の携帯端末6を用いて、家族伝言板を閲覧したり、家族伝言板に書き込みを投稿したりすることができる。また、インターホンシステム200では、来訪者が共用呼出機2を用いてある住戸の居住者(本実施形態では、お父さん、お母さん、太郎くん)を呼び出したとき、インターホン(共用呼出機2および室内モニタ3)を擬人化した「インターホン君」からの書き込みとして、来訪者が来たことを示す来客メッセージを家族伝言板へ投稿する。
【0106】
さらに、インターホンシステム200では、携帯端末6は、家族伝言板を表示し、さらに、上記来客メッセージに含まれるUIへのユーザの操作入力を受け付けることにより、ユーザ(居住者)と来訪者との通話を実現することができる。換言すれば、居住者は、携帯端末6を用いて来訪者への応対を行うことができる。携帯端末6は、例えば、携帯電話回線によりインターネットを介してサーバ1aと通信可能である。このため、携帯端末6のユーザは、住戸外からも家族伝言板を利用可能であり、住戸外から来訪者に応対することが可能である。
続きを表示(全13行)
【0107】
(サーバ1a)
サーバ1aは、投稿されたメッセージを時系列に沿って表示するコミュニケーションサービスにメッセージを投稿する。つまり、来客メッセージや、ユーザが携帯端末6を用いて作成した書き込みを家族伝言板に投稿する。また、サーバ1aは、携帯端末6に対する家族伝言板の表示画面(伝言板画面)の提示および書き込みの管理などの家族伝言板に関する処理全般を行う。さらに、サーバ1aは、携帯端末6および共用呼出機2から送信された音声データを受信し、それぞれ、共用呼出機2および携帯端末6へ送信する。これにより、居住者と来訪者との音声通話を実現する。
【0108】
サーバ1aは、図15に示すように、制御部10a、記憶部11a、インターホン通信部12、端末通信部13、および伝言板管理部14を備えている。なお、インターホン通信部12および端末通信部13は、実施形態1で説明したものと同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0109】
伝言板管理部14は、携帯端末6に対する伝言板画面の提示および書き込みの管理などの家族伝言板に関する処理全般を行う。具体的には、伝言板管理部14は、後述する投稿部105または携帯端末6が生成した投稿データを受け取り、家族伝言板に投稿する。より具体的には、伝言板管理部14は、投稿データを受け取ると、当該投稿データを示す文字列(例えばHTMLデータ)と画像とからなるデータ(以下、投稿表示用データ)を生成し、家族伝言板へ投稿する。
【0110】
また、伝言板管理部14は、携帯端末6から送信された家族伝言板取得要求に応じて、投稿表示用データを携帯端末6へ送信する。なお、家族伝言板取得要求とは、携帯端末6に家族伝言板を表示するために、必要なデータをサーバ1aに送信させる要求である。また、伝言板管理部14が家族伝言板取得要求を受信したときに、投稿表示用データを送信する構成は一例である。例えば、伝言板管理部14は、新たな投稿データを示す投稿表示用データを生成するたびに、伝言板取得要求を受信せずとも、携帯端末6へ生成した投稿表示用データを送信してもよい。」
キ 「図16
[図:0001394713000013.jpg]
」
ク 「【0173】
〔実施形態4〕
本発明のさらなる別の実施形態について、図23から図26に基づいて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0174】
続きを表示(全12行)
図23は、本実施形態に係る携帯端末6に表示される伝言板画面の一例を示す図である。図示の伝言板画面は、本実施形態に係る来客メッセージ701(図示の来客メッセージ701a~701cの総称)を含んでいる。
【0175】
来客メッセージ701が、実施形態3で説明した来客メッセージと異なる点は、来訪者への応対に関する複数のUI705を含む点である。すなわち、本実施形態に係る携帯端末6のユーザ(居住者)は、来訪者に対して、通話の開始以外の方法で応対することが可能である。
【0176】
また、複数のUI705において、各UIの順序は、来訪者に応じて決定される。具体的には、図23の(a)では、友達である「田中さん」が来訪したことを示す来客メッセージ701aが示されている。該来客メッセージ701aでは、各UIの順序は、上から、不在であることを示す自動応答を行うための「不在連絡」のUI、通話を開始するための「通話開始」のUI、宅配ボックスへの荷物の入庫を依頼する自動応答を行うための「入庫依頼」のUI、荷物の再配達を依頼する自動応答を行うための「再配達依頼」のUI、および応対しないことを示す「応答しない」のUIとなっている。すなわち、各UIの順序は、選択される可能性が高い応対方法を示すUIが上に配置されるような順序となっている。
・・(略)・・
【0178】
図23の(b)では、郵便局員が来訪したことを示す来客メッセージ701bが示されている。該来客メッセージ701bでは、各UIの順序は、上から、「入庫依頼」のUI、「再配達依頼」のUI、「不在連絡」のUI、「通話開始」のUI、「応答しない」のUIとなっている。また、図23の(c)では、セールスが来訪したことを示す来客メッセージ701cが示されている。該来客メッセージ701cでは、各UIの順序は、上から、「応答しない」のUI、「不在連絡」のUI、「通話開始」のUI、「入庫依頼」のUI、「再配達依頼」のUIとなっている。このように、各UIは、来訪者に応じて異なる順序で表示される。なお、図示のUIの種類は一例であり、UIの種類を図示の5つに限定する意図はない。」
ケ 「図23
[図:0001394713000014.jpg]
」
コ 「【0181】
(帰宅予定時刻の連絡)
図24は、来訪者への帰宅予定時刻の連絡の一例を示す図である。来客メッセージ701において、「再配達依頼」のUI、または、「不在連絡」のUIがタッチ操作された場合、来客メッセージ701に代えて、来客メッセージ706が表示されてもよい。図24の(a)は、来客メッセージ701b(図23の(b)参照)において、「再配達依頼」のUIがタッチ操作されたことに伴い、来客メッセージ706bが表示されている例を示す図である。
【0182】
続きを表示(全26行)
投稿部105は、「再配達依頼」のUI、または、「不在連絡」のUIがタッチ操作されたことを示す情報を、携帯端末6から受信すると、来客メッセージ706を生成し、伝言板管理部14へ出力する。これにより、来客メッセージ701は、来客メッセージ706に変更される。
【0183】
図24の(a)に示すように、来客メッセージ706bは、UI707bおよびUI708bを含む。UI707bは、帰宅予定時刻を入力するための入力操作を受け付けるUIである。アプリ実行部60は、UI707bへのタッチ操作を受け付けたことを示す信号を、操作部63から取得すると、帰宅予定時刻の選択肢を表示部64に表示させる。図示の例では、18時(18:00)が選択されている。なお、選択肢には、帰宅予定時刻を来訪者に通知しないことを示す「通知しない」が含まれていてもよい。なお、UI707bは、帰宅予定時刻を選択させるものではなく、帰宅予定時刻を示す文字の入力を受け付けるものであってもよい。
【0184】
UI708bは、自動応答指示をサーバ1aに送信するためのUIである。アプリ実行部60は、UI708bへのタッチ操作を受け付けたことを示す信号を、操作部63から取得すると、自動応答指示とともに、帰宅予定時刻を示す時刻情報をサーバ1aへ送信する。図24の(a)の例では、再配達依頼の自動応答を行わせるための自動応答指示と、18時を示す時刻情報とをサーバ1aへ送信する。
【0185】
応答部106は、自動応答指示とともに時刻情報を受信すると、自動応答の音声データに、帰宅予定時刻の通知を追加し、共用呼出機2へ送信する。図24の(b)は、共用呼出機2による自動応答の一例を示す図であり、図24の(a)に示す内容で自動応答指示が携帯端末6からサーバ1aに送信された場合の例を示す図である。
【0186】
具体的には、応答部106は、自動応答の音声データとして、音声データ112から、「ただいま留守にしておりますので、再配達をお願いします。帰宅予定は(時刻)です。」という音声データとを読み出す。さらに、応答部106は、該音声データの(時刻)に、時刻情報に基づく音声データ、図24の(b)の例では「18:00」という音声データを追加し、共用呼出機2へ送信する。これにより、共用呼出機2は、「ただいま留守にしておりますので、再配達をお願いします。帰宅予定は18:00です。」という音声を出力することができる。
【0187】
(応対終了の通知)
実施形態3で説明したとおり、応対が終了した場合、その旨を示す内容に来客メッセージが変更される。実施形態3では、図18の(c)に示すように、テキスト73、マーク74、およびUI75に代えて、「スマホから通話しました。」および「応対者:お父さん」というテキスト、並びに、通話が終了した日時を示すテキストが追加された来客メッセージ71cに変更される例を説明した。これは、お父さんが携帯端末6aを用いて来訪者と通話した場合の変更である。
【0188】
一方、本実施形態では、来訪者との通話以外の応対方法、すなわち、複数のUI705のうち、「通話開始」のUI以外を選択した場合、選択したUIに応じて、応対終了後の来客メッセージが変更される。図25は、応対終了後の来客メッセージのバリエーションを示す図である。例えば、複数のUI705のうちの「不在連絡」のUIが選択され、共用呼出機2から「不在連絡」の自動応答の音声が出力された場合、図25の(a)に示すように、来客メッセージ701dが携帯端末6に表示される。
【0189】
来客メッセージ701dは、テキスト703、マーク704、および複数のUI705に代えて、「『不在連絡』で応対しました。」および「応対者:お父さん」というテキスト、並びに、応対した日時を示すテキストが追加されている。具体的には、投稿部105は、応答部106が自動応答の音声データを共用呼出機2へ送信すると、来客メッセージ701(例えば、図23に示す来客メッセージ701a)からテキスト703、マーク704、および複数のUI705を削除する。そして、投稿部105は、これらの代わりに「『不在連絡』で応対しました。」および「応対者:お父さん」というテキスト、並びに、応対した日時、すなわち自動応答の音声データを共用呼出機2へ送信した日時を示すテキストを追加した来客メッセージ701dを生成する。そして、投稿部105は、来客メッセージ701dを伝言板管理部14へ出力し、来客メッセージ701aを来客メッセージ701dに置き換えさせる。伝言板管理部14は、来客メッセージを置き換えた後の表示画面を携帯端末6へ送信する。これにより、図25の(a)に示す表示画面が、携帯端末6に表示される。これにより、お父さん以外の居住者は、お父さんが「不在連絡」を選択することにより来訪者に応対したことを認識することができる。
【0190】
なお、「不在連絡」以外の自動応答を行った場合、該自動応答に応じたテキストを含む来客メッセージ701となる。例えば、「再配達依頼」の自動応答を行った場合、「『再配達依頼』で応対しました。」というテキストが追加される。また、「応答しない」のUIが選択された場合、例えば、「応対しませんでした」というテキストのみが追加され、応対者を示すテキストおよび応対した日時を示すテキストは追加されない。
【0191】
また、携帯端末6を用いない応対が行われた場合、上述した例とは異なる来客メッセージ701の変更が行われてもよい。例えば、住戸内にいた居住者が室内モニタ3を用いて応対した場合、図25の(b)に示すように、来客メッセージ701eが携帯端末6に表示される。
【0192】
来客メッセージ701eは、テキスト703、マーク704、および複数のUI705に代えて、「室内モニタで応対しました。」というテキスト、および、応対した日時を示すテキストが追加されている。なお、この例では、応対者を特定することができないため、応対者を示すテキストは追加されない。」
サ 「図24
[図:0001394713000015.jpg]
」
シ 「図25
[図:0001394713000016.jpg]
」

(2) したがって、上記(1)ア~シから、上記引用文献3には、次の技術的事項が記載されていると認められる。

「インターホンシステム200は、サーバ1a、共用呼出機2、室内モニタ3、インターホン制御装置4、マンションコントローラ5、および携帯端末6(通話機器)を含んでおり(【0100】)、
来訪者による居住者の呼び出し、来訪者と居住者との通話、居住者による玄関ドアの解錠などを管理するシステムであり(【0101】)、
予め登録されたユーザ(お父さん、お母さん、太郎くん(子供))の間で情報を共有可能な電子伝言板(いわゆる、ソーシャル・ネットワーク・サービス)を提供するシステムを兼ねており(【0101】)、
来訪者が共用呼出機2を用いてある住戸の居住者(本実施形態では、お父さん、お母さん、太郎くん)を呼び出したとき、インターホン(共用呼出機2および室内モニタ3)を擬人化した「インターホン君」からの書き込みとして、来訪者が来たことを示す来客メッセージを家族伝言板へ投稿するものであり(【0105】)、
続きを表示(全22行)
携帯端末6は、家族伝言板を表示し、さらに、上記来客メッセージに含まれるUIへのユーザの操作入力を受け付けることにより、ユーザ(居住者)と来訪者との通話を実現することができ、携帯電話回線によりインターネットを介してサーバ1aと通信可能であり、携帯端末6のユーザは、住戸外からも家族伝言板を利用可能であり、住戸外から来訪者に応対することが可能であり(【0106】)、
サーバ1aは、携帯端末6に対する家族伝言板の表示画面(伝言板画面)の提示および書き込みの管理などの家族伝言板に関する処理全般を行うものであり(【0107】)、
サーバ1aは、制御部10a、記憶部11a、インターホン通信部12、端末通信部13、および伝言板管理部14を備えており(【0108】)、
伝言板管理部14は、携帯端末6に対する伝言板画面の提示および書き込みの管理などの家族伝言板に関する処理全般を行うものであり(【0109】)、
携帯端末6から送信された家族伝言板取得要求に応じて、投稿表示用データを携帯端末6へ送信するものであって、伝言板管理部14は、新たな投稿データを示す投稿表示用データを生成するたびに、伝言板取得要求を受信せずとも、携帯端末6へ生成した投稿表示用データを送信してもよく(【0110】)、
複数のUI705において、各UIの順序は、来訪者に応じて決定され、友達である「田中さん」が来訪したことを示す来客メッセージ701aでは、各UIの順序は、上から、不在であることを示す自動応答を行うための「不在連絡」のUI、通話を開始するための「通話開始」のUI、宅配ボックスへの荷物の入庫を依頼する自動応答を行うための「入庫依頼」のUI、荷物の再配達を依頼する自動応答を行うための「再配達依頼」のUI、および応対しないことを示す「応答しない」のUIとなっており、各UIの順序は、選択される可能性が高い応対方法を示すUIが上に配置されるような順序となっているものであり(【0176】)、
郵便局員が来訪したことを示す来客メッセージ701bでは、各UIの順序は、上から、「入庫依頼」のUI、「再配達依頼」のUI、「不在連絡」のUI、「通話開始」のUI、「応答しない」のUIとなっており(【0178】)、
セールスが来訪したことを示す来客メッセージ701cでは、各UIの順序は、上から、「応答しない」のUI、「不在連絡」のUI、「通話開始」のUI、「入庫依頼」のUI、「再配達依頼」のUIとなっており(【0178】)、
来客メッセージ701において、「再配達依頼」のUI、または、「不在連絡」のUIがタッチ操作された場合、来客メッセージ701に代えて、来客メッセージ706が表示されてもよく(【0181】)、
投稿部105は、「再配達依頼」のUI、または、「不在連絡」のUIがタッチ操作されたことを示す情報を、携帯端末6から受信すると、来客メッセージ706を生成し、伝言板管理部14へ出力し、来客メッセージ701は、来客メッセージ706に変更され(【0182】)、
来客メッセージ706bは、UI707bおよびUI708bを含み、UI707bは、帰宅予定時刻を入力するための入力操作を受け付けるUIであり、アプリ実行部60は、UI707bへのタッチ操作を受け付けたことを示す信号を、操作部63から取得すると、帰宅予定時刻の選択肢を表示部64に表示させ、選択肢には、帰宅予定時刻を来訪者に通知しないことを示す「通知しない」が含まれていてもよく、UI707bは、帰宅予定時刻を選択させるものではなく、帰宅予定時刻を示す文字の入力を受け付けるものであってもよく(【0183】)、
UI708bは、自動応答指示をサーバ1aに送信するためのUIであって、アプリ実行部60は、UI708bへのタッチ操作を受け付けたことを示す信号を、操作部63から取得すると、自動応答指示とともに、帰宅予定時刻を示す時刻情報をサーバ1aへ送信し、再配達依頼の自動応答を行わせるための自動応答指示と、18時を示す時刻情報とをサーバ1aへ送信するものであり(【0184】)、
応答部106は、自動応答指示とともに時刻情報を受信すると、自動応答の音声データに、帰宅予定時刻の通知を追加し、共用呼出機2へ送信するものであって(【0185】)、
自動応答の音声データとして、音声データ112から、「ただいま留守にしておりますので、再配達をお願いします。帰宅予定は(時刻)です。」という音声データとを読み出し、該音声データの(時刻)に、時刻情報に基づく音声データ「18:00」という音声データを追加し、共用呼出機2へ送信することで、共用呼出機2は、「ただいま留守にしておりますので、再配達をお願いします。帰宅予定は18:00です。」という音声を出力するものであり(【0186】)、
来訪者との通話以外の応対方法、すなわち、複数のUI705のうち、「通話開始」のUI以外を選択した場合、選択したUIに応じて、応対終了後の来客メッセージが変更され、複数のUI705のうちの「不在連絡」のUIが選択され、共用呼出機2から「不在連絡」の自動応答の音声が出力された場合、来客メッセージ701dが携帯端末6に表示され(【0188】)、
投稿部105は、応答部106が自動応答の音声データを共用呼出機2へ送信すると、来客メッセージ701からテキスト703、マーク704、および複数のUI705を削除し、これらの代わりに「『不在連絡』で応対しました。」および「応対者:お父さん」というテキスト、並びに、応対した日時、すなわち自動応答の音声データを共用呼出機2へ送信した日時を示すテキストを追加した来客メッセージ701dを生成して、来客メッセージ701dを伝言板管理部14へ出力し、来客メッセージ701aを来客メッセージ701dに置き換えさせ、伝言板管理部14は、来客メッセージを置き換えた後の表示画面を携帯端末6へ送信するものであり(【0189】)、
お父さん以外の居住者は、お父さんが「不在連絡」を選択することにより来訪者に応対したことを認識することができる(【0189】)
インターホンシステム200。」

4 引用文献4について

(1) 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施例に係わる集合住宅用インターフォンシステムの全体構成図である。同図に示す集合住宅用インターフォンシステムは、集合住宅への来訪者が集合玄関から所望の住戸を呼び出した場合に該住戸の居住者が外出して留守の場合、その留守情報を来訪者に適確に通知し得るものであり、集合住宅の集合玄関に設置されるインターフォン集合玄関親機1を有する。このインターフォン集合玄関親機1は、制御信号線3および音声/映像信号線5を介して各住戸1,2,3等のインターフォン住戸子機7、外出セット機能付インターフォン住戸子機9等に接続されるとともに、集合住宅の管理人室に設けられたセキュリティセンタ機15にも接続されている。また、住戸1に設けられたインターフォン住戸子機7は、セキュリティシステム11に接続され、該セキュリティシステム11に設けられた外出セットボタン等から外出情報、すなわち留守情報を入力されるようになっている。更に、住戸3に設けられたインターフォン住戸子機7は、留守電話機13に接続され、該留守電話機13から留守情報を入力されるようになっている。また、住戸2に設けられた外出セット機能付インターフォン住戸子機9は、それ自身に外出セットボタンを有し、このボタンをセットすることにより留守情報が入力されるようになっている。」
イ 「図1
[図:0001394713000017.jpg]
」
ウ 「【0020】図4は、本発明の他の実施例に係わる集合住宅用インターフォンシステムの操作例を示す説明図である。同図に示す集合住宅用インターフォンシステムは、図1に示すように、インターフォン集合玄関親機1、制御信号線3、音声/映像信号線5、インターフォン住戸子機7、外出セット機能付インターフォン住戸子機9、セキュリティセンタ機15等で構成されるが、集合住宅の集合玄関に来た来訪者がインターフォン集合玄関親機1を介して住戸を呼び出す場合、該住戸に対する来訪目的、例えば訪問、宅急便、電報、速達、書留、出前、配達、セールス等の情報も入力し、このような来訪目的が住戸のインターフォン住戸子機7,9を介して住戸の居住者に通知され得るようになっているものである。
【0021】すなわち、集合住宅の住戸への来訪者が集合玄関においてインターフォン集合玄関親機1を取ると、まず図4のイに示すように来訪したい住戸の「部屋番号を入力してください」という表示が現れるので、住戸の部屋番号を数字ボタンで入力すると、次に「ご用件を入力してください」という表示とともに、図4のロに示すように、来訪目的を示す「ご訪問」、「宅急便」、「電報」、「速達」、「書留」、「出前」、「配達」、「セールス」等の表示がインターフォン集合玄関親機1に現れるようになっている。
【0022】従って、来訪者は、このいずれかを入力すると、この来訪目的が住戸の呼び出しとともに住戸のインターフォン住戸子機7,9から住戸の居住者に表示または音声等により通知されるとともに、集合玄関のインターフォン集合玄関親機1には図4のハに示すように「しばらくお待ちください xxx号室を呼んでいます」(なお、図では123号室を呼んでいる場合を示している)が現れる。
【0023】このように呼び出された住戸では、インターフォン住戸子機7,9等から呼び出し音とともに来訪者の来訪目的も通知されるので、この目的に応じて迅速にまたは比較的ゆっくりと応答することができる。住戸の居住者が応答すると、来訪者は住戸の居住者と通話でき、インターフォン集合玄関親機1には図4のホに示すように「通知中です」の表示が行われる。」
エ 「図4
[図:0001394713000018.jpg]
」

(2) したがって、上記(1)ア~エから、上記引用文献4には、次の技術的事項が記載されていると認められる。

「インターフォン集合玄関親機1、制御信号線3、音声/映像信号線5、インターフォン住戸子機7、外出セット機能付インターフォン住戸子機9、セキュリティセンタ機15等で構成され、集合住宅の集合玄関に来た来訪者がインターフォン集合玄関親機1を介して住戸を呼び出す場合、該住戸に対する来訪目的、例えば訪問、宅急便、電報、速達、書留、出前、配達、セールス等の情報も入力し、このような来訪目的が住戸のインターフォン住戸子機7,9を介して住戸の居住者に通知され得るようになっているものであり(【0020】)、
集合住宅の住戸への来訪者が集合玄関においてインターフォン集合玄関親機1を取ると、来訪したい住戸の「部屋番号を入力してください」という表示が現れ、住戸の部屋番号を数字ボタンで入力すると、次に「ご用件を入力してください」という表示とともに、来訪目的を示す「ご訪問」、「宅急便」、「電報」、「速達」、「書留」、「出前」、「配達」、「セールス」等の表示がインターフォン集合玄関親機1に現れるようになっており(【0021】)、
来訪者は、このいずれかを入力すると、この来訪目的が住戸の呼び出しとともに住戸のインターフォン住戸子機7,9から住戸の居住者に表示または音声等により通知されるとともに、集合玄関のインターフォン集合玄関親機1には「しばらくお待ちください xxx号室を呼んでいます」が現れ(【0022】)、
呼び出された住戸では、インターフォン住戸子機7,9等から呼び出し音とともに来訪者の来訪目的も通知されるので、この目的に応じて迅速にまたは比較的ゆっくりと応答することができる(【0023】)、
集合住宅用インターフォンシステム。」

5 引用文献5について

(1) 前置報告書において新たな文献として引用された韓国登録特許第10-1226928号公報(以下「引用文献5」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「
[図:0001394713000019.jpg]
[図:0001394713000020.jpg]
[図:0001394713000021.jpg]
」

(当審訳:

[0016]以下では添付された図面を参照して本発明による実施例を詳細に説明する。

[0017]本発明によるスマート呼出システムは、図1に図示されたように、室外に設置される室外端末機(10)と、室内に設置される室内端末機(30)を含む。ここで、訪問者は室外に設置された室外端末機(10)を通じて自分の訪問を室内に通知して、室内の被訪問者は室内端末機(30)を通じて室外の訪問者を確認するようになる。

[0018]本発明による室外端末機(10)は、図1及び図2に図示されたように、室外ディスプレイ部(12)及び室外制御部(11)を含む。

[0019]室外ディスプレイ部(12)は画面上に映像を表示する。本発明による室外ディスプレイ部(12)はLCD(Liquid Crystal Display)方式が適用されることを例にして、映像の表示が可能な他の形態、例えば、OLED(Organic Light Emitting Diode)方式のディスプレイも適用可能である。

[0020]室外制御部(11)は本発明による室外端末機(10)の全般的な動作を制御する。そして、室外制御部(11)は室外ディスプレイ部(12)に複数の訪問目的の中でいずれか一つの選択が可能な訪問目的選択画面を表示する。そして室外制御部(11)は訪問者が訪問目的選択画面を通じて訪問目的を選択する場合、選択された訪問目的を室内端末機(30)で転送する。

[0021]ここで、本発明による室外端末機(10)は入力装置で、図2に図示されたように、室外タッチ入力部(13)を含むことができる。図1では訪問目的が室外ディスプレイ部(12)の画面上にタッチ可能な形態に表示されることを例にしているし、訪問者は画面上に表示された訪問目的をタッチすることで、自分の訪問目的を室内に知らせるようになる。

[0022]一方、室内端末機(30)は、図3に図示されたように、室内ディスプレイ部(32)及び室内制御部(31)を含むことができる。

[0023]室内ディスプレイ部(32)は室外ディスプレイ部(12)と同様に、画面上に映像を表示して、LCD(Liquid Crystal Display)方式やOLED(Organic Light Emitting Diode)方式のディスプレイが適用されることができる。

[0024]室内制御部(31)は室内端末機(30)の全般的な動作を制御するが、室外端末機(10)から伝送された訪問目的を、図2に図示されたように、室内ディスプレイ部(32)に表示する。そして、室内制御部(31)は訪問目的に対応する応答項目が用意された応答選択画面を室内ディスプレイ部(32)に表示する。図1では応答選択画面がテキスト形態で選択可能に室内ディスプレイ部(32)に表示された例を図示している。

[0025]ここで、室内制御部(31)は、図3に図示されたように、室内端末機(30)に用意されたインタホンボタン(34)を室内の使用者が選択する場合、室内ディスプレイ部(32)に表示された訪問目的を応答項目の選択のための応答選択画面で転換することができる。

[0026]そして、室内制御部(31)は室内の使用者が室内ディスプレイ部(32)に表示された応答選択画面を通じて応答項目を選択する場合、選択された応答項目を室外端末機(10)で転送する。ここで、室外端末機(10)の室外制御部(11)は室内端末機(30)から伝送された応答項目を室外ディスプレイ部(12)に表示することで、訪問者が必要な措置を取ることができるようにする。

[0027]ここで、本発明による室内端末機(30)は入力装置で、図3に図示されたように、室内タッチ入力部(33)を含むことができる。これによって、室内の使用者は図1に図示されたように、室内ディスプレイ部(32)に表示された応答項目を画面上のタッチで選択可能になる。

[0028]前記のような構成によって、室内に聴覚障害者、例えば聴覚障害と言語障害が同時にある障害者だけがある場合、訪問者が自分の訪問目的を室外端末機(10)の画面上に表示された訪問目的を選択する動作で室内に通知して、室内の障害者は訪問者の訪問目的などを画面上に表示された訪問目的を通じて確認した後応答項目を伝達することで、訪問者と疑似疎通が可能になる。」

イ 「図1
[図:0001394713000022.jpg]
」

(当審訳:

<室内> <室外>

メール 買物配信 チェック ドアの前に置いて下さい

食品配達 保守 お知らせ 管理室にお任せ下さい

呼出 次に来て下さい )

ウ 「図2
[図:0001394713000023.jpg]
」

(当審訳:

14 呼出ボタン 11 屋外 12 屋外表示部

15 屋外音声出力部 制御部 13 屋外タッチ入力部

16 屋外音声入力部 18 カメラモジュール

17 屋外インタフェース部

30 訪問目的 食品配達 )

エ 「
[図:0001394713000024.jpg]
」

(当審訳:

[0047]以下では、図4を参照して本発明によるスマート呼出システムの動作過程に対して説明する。

[0048]先に、訪問者が呼出ボタン(14)を押すと(S10)、上述したように、訪問目的選択画面が室外ディスプレイ部(12)に活性化される(S11)。これと共に、上述したように、呼出ボタン(14)の操作によって室外端末機(10)から室内端末機(30)でベル信号が伝送されて、室内端末機(30)に呼出、すなわちベル音が出力される(S20)。

[0049]そして、訪問者が訪問目的画面を通じて訪問目的を選択すると(S12)、選択された訪問目的に対する情報が室内端末機(30)に伝送されて、室内端末機(30)の室内ディスプレイ部(32)に訪問目的がディスプレイされる(S21)。

[0050]その後、室内制御部(31)は訪問目的に対応する応答項目が表示された応答選択画面を室内ディスプレイ部(32)に表示して(S22)、室内の使用者が室内ディスプレイ部(32)に表示された応答項目の中でいずれか一つを選択するようになる(S23)。

[0051]そして、応答選択画面を通じて選択された応答項目は室外端末機(10)に伝送されて、室外端末機(10)は選択された応答項目を出力するようになるのに(S13)、上述したように、室外端末機(10)の室外ディスプレイ部(12)を通じて画面上に出力されるか、室外オーディオ出力部(15)を通じて音声に出力されうる。)

オ 「図4
[図:0001394713000025.jpg]
」

(当審訳:

<屋外端末> <屋内端末> )

S10 呼出ボタンを押す S20 着信音の出力

S11 訪問目的

選択画面を有効にする

S12 訪問目的選択 S21 訪問目的の表示

S22 応答項目の表示

S13 応答出力 S23 応答項目の選択 )

(2) したがって、上記(1)ア~オから、上記引用文献5には、次の技術的事項が記載されていると認められる。

「スマート呼出システムは、室外に設置される室外端末機(10)と、室内に設置される室内端末機(30)を含み([0017])、
訪問者は室外に設置された室外端末機(10)を通じて自分の訪問を室内に通知して、室内の被訪問者は室内端末機(30)を通じて室外の訪問者を確認し([0017])、
室外制御部(11)は室外ディスプレイ部(12)に複数の訪問目的の中でいずれか一つの選択が可能な訪問目的選択画面を表示し([0020])、
室外制御部(11)は訪問者が訪問目的選択画面を通じて訪問目的を選択する場合、選択された訪問目的を室内端末機(30)で転送し([0020])、
続きを表示(全14行)
室内制御部(31)は室内端末機(30)の全般的な動作を制御するが、室外端末機(10)から伝送された訪問目的を、室内ディスプレイ部(32)に表示し([0024])、
室内制御部(31)は訪問目的に対応する応答項目が用意された応答選択画面を室内ディスプレイ部(32)に表示し([0024])、
室内制御部(31)は室内の使用者が室内ディスプレイ部(32)に表示された応答選択画面を通じて応答項目を選択する場合、選択された応答項目を室外端末機(10)で転送し([0026])、
室外端末機(10)の室外制御部(11)は室内端末機(30)から伝送された応答項目を室外ディスプレイ部(12)に表示することで、訪問者が必要な措置を取ることができるようにし([0026])、
訪問者が呼出ボタン(14)を押すと(S10)、上述したように、訪問目的選択画面が室外ディスプレイ部(12)に活性化され(S11)([0048])、
これと共に、上述したように、呼出ボタン(14)の操作によって室外端末機(10)から室内端末機(30)でベル信号が伝送されて、室内端末機(30)に呼出、すなわちベル音が出力され(S20)([0048])、
訪問者が訪問目的画面を通じて訪問目的を選択すると(S12)、選択された訪問目的に対する情報が室内端末機(30)に伝送されて、室内端末機(30)の室内ディスプレイ部(32)に訪問目的がディスプレイされ(S21)([0049])、
室内制御部(31)は訪問目的に対応する応答項目が表示された応答選択画面を室内ディスプレイ部(32)に表示し(S22)、室内の使用者が室内ディスプレイ部(32)に表示された応答項目の中でいずれか一つを選択し(S23)([0050])、
応答選択画面を通じて選択された応答項目は室外端末機(10)に伝送され、室外端末機(10)は選択された応答項目を出力し(S13)、上述したように、室外端末機(10)の室外ディスプレイ部(12)を通じて画面上に出力されるか、室外オーディオ出力部(15)を通じて音声に出力される([0051])、
スマート呼出システム。」

第6 対比・判断

1 本願発明1について

(1) 対比

本願発明1と引用発明1とを対比する。(下線は、相違点の理解を明確にするために付した。)

ア 「1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により携帯可能な第1端末と、前記処理対象領域に設置されて訪問者による訪問の知らせの第1操作を受け付ける第2端末との間での通信を制御する情報処理装置であって」について

(ア) 引用発明1の「集合住宅用インターホンシステム1」は、「マンション等の集合住宅に適用されるインターホンシステム」であり(【0021】)、「集合住宅がマンション(建物A)であり」(【0036】)、「訪問先」の「居住者」の「家族構成」は、「母親、父親、長女、次女の4人暮らし」であり、「居住者の居室」が「建物Aの103号室」というのであるから(【0037】)、

引用発明1の「居室」は、本願発明1の「単位領域」に相当し、

引用発明1の「建物A」は、本願発明1の「処理対象領域」に相当する。

そして、引用発明1の「家族」などの「居住者」は(【0037】)、本願発明1の「1以上の人から構成される人群」に相当し、

引用発明1の「居住者の居室」は(【0037】)、本願発明1の「1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域」に相当し、

引用発明1の「マンション等の集合住宅」である「建物A」は(【0036】、【0037】)、本願発明1における「複数の単位領域から構成される領域」に相当し、

引用発明1の「建物Aの居住者」は、本願発明1の「処理対象領域に存在し得る複数の人」に相当する。

(イ) 引用発明1においては、「携帯端末5」は、「建物Aの居住者によって所有される例えばスマートフォン、タブレット、携帯電話等の情報通信が可能な端末」であって(【0028】)、「居住者は、自宅の部屋番号情報33Aに対して、複数の携帯端末5の端末特定情報33Bを登録しておくことも可能」であるのだから(【0033】)、上記(ア)を踏まえると、

引用発明1の「建物Aの居住者によって所有される」「複数の携帯端末5」(【0028】、【0033】)は、本願発明1の「処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により携帯可能な第1端末」に相当する。

(ウ) 引用発明1においては、「集合玄関機2」は、「集合住宅(本例では、建物A)の共用スペースである集合玄関に設置されており」(【0022】)、「来訪者Fが集合玄関機2の入力部21から訪問先の部屋番号情報(103号室)33Aを入力し呼出ボタン22を押して、103号室の居住者を呼び出」す(【0038】)のであるから、上記(ア)を踏まえると、

引用発明1の「集合玄関機2」(【0022】)は、本願発明1の「第2端末」に相当し、

引用発明1の「来訪者F」(【0038】)は、本願発明1の「訪問者」に相当し、

引用発明1の「入力部21から訪問先の部屋番号情報(103号室)33Aを入力し呼出ボタン22を押」す(【0038】)操作は、本願発明1の「第1操作」に相当する。

したがって、引用発明1の「集合住宅(本例では、建物A)の共用スペースである集合玄関に設置され」(【0022】)、「来訪者Fが集合玄関機2の入力部21から訪問先の部屋番号情報(103号室)33Aを入力し呼出ボタン22を押して、103号室の居住者を呼び出」す(【0038】)「集合玄関機2」は、本願発明1の「処理対象領域に設置されて訪問者による訪問の知らせの第1操作を受け付ける第2端末」に相当する。

(エ) 引用発明1においては、「サーバ3」は、「サーバインターフェース回路(以下、サーバI/Fと称する。)36」とを備え(【0031】)、そのうち「サーバI/F36」は、「集合玄関機2、携帯端末5・・等とそれぞれ信号伝送路を形成するための通信部を構成」するのであるから(【0035】)、上記(イ)及び(ウ)を踏まえると、

引用発明1の「集合玄関機2、携帯端末5・・等とそれぞれ信号伝送路を形成するための通信部を構成」する「サーバI/F36」を備える「サーバ3」(【0031】、【0035】)は、本願発明1の上記「第1端末と」上記「第2端末との間での通信を制御する情報処理装置」に相当する。

(オ) したがって、上記(ア)~(エ)を踏まえると、

引用発明1の「建物Aの居住者によって所有される例えばスマートフォン、タブレット、携帯電話等の情報通信が可能な端末」である「携帯端末5」と(【0028】)、「集合住宅(本例では、建物A)の共用スペースである集合玄関に設置されており」(【0022】)、「来訪者Fが集合玄関機2の入力部21から訪問先の部屋番号情報(103号室)33Aを入力し呼出ボタン22を押して、103号室の居住者を呼び出」す「集合玄関機2」(【0038】)と、「それぞれ信号伝送路を形成するための通信部を構成」する「サーバI/F36」とを備える「サーバ3」(【0031】、【0035】)は、本願発明1の「1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により携帯可能な第1端末と、前記処理対象領域に設置されて訪問者による訪問の知らせの第1操作を受け付ける第2端末との間での通信を制御する情報処理装置」に相当する。

イ 「前記複数の単位領域のうち所定の単位領域への前記訪問者による前記第1操作を受け付けた場合、前記訪問者の訪問の知らせを示す第1情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御手段」について

(ア) 上記ア(ア)を踏まえると、

引用発明1の「103号室」(【0037】)は、本願発明1の「所定の単位領域」に相当する。

(イ) 引用発明1においては、「呼出ボタン22が押下されると、集合玄関機2は、部屋番号情報33Aを含む呼出信号をハブ11を介してサーバ3へ送信」する(【0038】)ものであるから、上記ア(ウ)を踏まえると、引用発明1の「来訪者F」により「103号室の居住者を呼び出」すため「呼出ボタン22が押下される」と、「サーバ3へ送信」される「呼出信号」(【0038】)は、本願発明1の「訪問者の訪問の知らせを示す第1情報」に相当する。

(ウ) 引用発明1においては、「サーバCPU31」は(【0039】)、「103号室」を特定する「部屋番号情報33A」を宛先として含む「呼出信号」を、「集合玄関機2」から(【0038】)受信し(【0039】)、転送を行っている(【0040】)ものであるから、上記ア(ア)・(ウ)及び上記(ア)を踏まえると、

引用発明1の「103号室」を特定する「部屋番号情報33A」を宛先として含む「呼出信号」を、「集合玄関機2」から(【0038】)「受信」し(【0039】)、「転送」を行う(【0040】)「サーバCPU31」は(【0039】)、本願発明1の「所定の単位領域を宛先として第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御手段」に相当する。

(エ) したがって、上記(ア)~(ウ)を踏まえると、

引用発明1の「来訪者F」により「103号室の居住者を呼び出」すため「呼出ボタン22が押下される」と、「集合玄関機2は、部屋番号情報33Aを含む呼出信号をハブ11を介してサーバ3へ送信」し(【0038】)、「呼出信号」を「受信」し(【0039】)、「転送」を行う(【0040】)「サーバCPU31」(【0039】)は、本願発明1の「前記複数の単位領域のうち所定の単位領域への前記訪問者による前記第1操作を受け付けた場合、前記訪問者の訪問の知らせを示す第1情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御手段」に相当する。

ウ 「前記第1操作を受付けたことを条件として、所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第1情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する第1受信制御手段」について

(ア) 上記ア(ウ)~(オ)及びイ(ア)~(エ)を踏まえると、

引用発明1の「入力部21から訪問先の部屋番号情報(103号室)33Aを入力し呼出ボタン22」が「押下される」と、「サーバ3へ送信」される「部屋番号情報(103号室)33Aを含む呼出信号」(【0038】)は、本願発明1の「第1操作を受付けたことを条件として、所定の単位領域を宛先として送信された第1情報」に相当する。

(イ) 引用発明1では、「呼出信号は、サーバ3のサーバI/F36で受信され、サーバCPU(付与部の一例)31は、呼出信号に含まれる部屋番号情報「103号室」を検出し・・・「103号室」に対応づけられている端末特定情報33Bを決定し、103号室の居住者の携帯端末5を特定する端末特定情報33Bとして「34567」が決定され、サーバCPU31は、決定された端末特定情報「34567」を、集合玄関機2から受信した呼出信号に付与し・・・呼出信号は、サーバ3のサーバI/F36から送信」され(【0039】)、「端末特定情報「34567」が付与された呼出信号は・・・ハブ11を介して各々のWiFi-AP4に転送され・・・WiFi-AP4によって形成される無線通信エリアS内に在る携帯端末5は、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信可能となり、ラウンジに在る携帯端末5Aと、103号室に在る携帯端末5Bと、302号室に在る携帯端末5Cが、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信」する(【0040】)のであるから、上記ア(ア)~(イ)、(オ)及びイ(ア)を踏まえると、

引用発明1の「103号室の居住者の携帯端末5を特定する端末特定情報33Bとして」、「端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信可能」な「ラウンジに在る携帯端末5Aと、103号室に在る携帯端末5Bと、302号室に在る携帯端末5C」(【0039】-【0040】)は、本願発明1の「当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の第1端末」に相当する。

(ウ) 上記(イ)を踏まえると、

引用発明1では、「サーバCPU31」が「端末特定情報「34567」が付与された呼出信号」を送信し(【0039】)、その結果、「ラウンジに在る携帯端末5Aと、103号室に在る携帯端末5Bと、302号室に在る携帯端末5Cが、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信する」(【0040】)のであるから、引用発明1の「端末特定情報「34567」が付与された呼出信号」を送信する「サーバCPU31」(【0039】)は、本願発明1の「夫々受信させる制御を実行する第1受信制御手段」に相当する。

(エ) したがって、上記(ア)~(ウ)を踏まえると、

引用発明1の「入力部21から訪問先の部屋番号情報(103号室)33Aを入力し呼出ボタン22」が「押下される」と、「サーバ3へ送信」される「部屋番号情報(103号室)33Aを含む呼出信号」(【0038】)を、「103号室の居住者の携帯端末5を特定する端末特定情報33Bとして」「端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信可能」な「ラウンジに在る携帯端末5Aと、103号室に在る携帯端末5Bと、302号室に在る携帯端末5C」(【0039】-【0040】)に、「端末特定情報「34567」が付与された呼出信号」を送信する「サーバCPU31」(【0039】)は、本願発明1の「前記第1操作を受付けたことを条件として、所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第1情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する第1受信制御手段」に相当する。

エ 「前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記第1情報が受信されて、当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答内容を示す第2情報が前記第1端末に入力された場合、前記第2情報を前記第2端末に送信すると共に、応答をした前記所定の1人を示す第3情報及び前記第2情報を、当該1以上の人のうち残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する第2送信制御手段」について

(ア) 上記ウ(イ)・(ウ)を踏まえると、

引用発明1の「103号室の居住者の携帯端末5を特定する端末特定情報33Bとして」「端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信可能」な「ラウンジに在る携帯端末5Aと、103号室に在る携帯端末5Bと、302号室に在る携帯端末5Cが、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信」すること(【0039】-【0040】)は、本願発明1の「所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の第1端末に対して夫々第1情報が受信」されることに相当する。

(イ) 引用発明1では、「携帯端末5Bは、来訪者Fの呼出に応答するための応答ボタン57と、集合玄関ドア27を解錠させるための命令信号(解錠信号)を発することができる解錠ボタン(解錠命令部の一例)58を端末表示部52に表示し」(【0042】)、「携帯端末5Bの解錠ボタン58が押されると、解錠信号がWiFi-AP4を介して携帯端末5Bからサーバ3へ送信され」「解錠信号は、サーバ3から集合玄関機2へ送信されて、集合玄関ドア27が解錠される」(【0044】)ことから、上記ア(イ)~(ウ)を踏まえると、

引用発明1の「解錠信号」は(【0044】)、本願発明1の「第1情報に対する応答内容を示す第2情報」に含まれるものといえ、

引用発明1の「携帯端末5Bの解錠ボタン58が押される」こと(【0044】)は、「携帯端末5B」の所有者により「解錠ボタン58が押される」ことであるから、本願発明1の「当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答内容を示す第2情報が第1端末に入力された場合」に相当し、

引用発明1の「解錠信号が・・・携帯端末5Bからサーバ3へ送信され」、「解錠信号は、サーバ3から集合玄関機2へ送信され」るものであって(【0044】)、当該送信制御は「サーバ3」における「サーバCPU31」によって実行されるものであることは明らかであるから、引用発明1の「サーバCPU31」は、本願発明1の「第2送信制御手段」に相当するといえる。

すると、引用発明1の「携帯端末5Bの解錠ボタン58が押されると、解錠信号が・・・携帯端末5Bからサーバ3へ送信され」、「解錠信号は、サーバ3から集合玄関機2へ送信される」(【0044】)制御を行う「サーバCPU31」は、本願発明1の「当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答内容を示す第2情報が前記第1端末に入力された場合、前記第2情報を前記第2端末に送信する制御を実行する第2送信制御手段」に相当する。

(ウ) 上記(ア)~(イ)を踏まえると、

引用発明1の「103号室の居住者の携帯端末5を特定する端末特定情報33Bとして」、「端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信可能」な「ラウンジに在る携帯端末5Aと、103号室に在る携帯端末5Bと、302号室に在る携帯端末5Cが、端末特定情報「34567」が付与された呼出信号をそれぞれ受信」し(【0039】-【0040】)、「携帯端末5Bの解錠ボタン58が押されると、解錠信号が・・・携帯端末5Bからサーバ3へ送信され」、「解錠信号は、サーバ3から集合玄関機2へ送信される」(【0044】)制御を行う「サーバCPU31」は、

本願発明1の「前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記第1情報が受信されて、当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答内容を示す第2情報が前記第1端末に入力された場合、前記第2情報を前記第2端末に送信すると共に、応答をした前記所定の1人を示す第3情報及び前記第2情報を、当該1以上の人のうち残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する第2送信制御手段」とは、

「前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記第1情報が受信されて、当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答内容を示す第2情報が前記第1端末に入力された場合、前記第2情報を前記第2端末に送信する制御を実行する第2送信制御手段」である点で共通する。

オ 「前記第2端末は、前記訪問者の訪問の目的として予め設定された複数のテンプレートのうち1のテンプレートを当該訪問者が選択する第2操作をさらに受付け、前記第1送信制御手段は、前記所定の単位領域への前記訪問者による前記第2操作を受け付けた場合、さらに、前記訪問者により選択された前記テンプレートの内容を示す第4情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行し」について

上記ア(ア)・(ウ)~(オ)及びイ(ア)~(エ)を踏まえると、

引用発明1の「来訪者Fが集合玄関機2の入力部21から訪問先の部屋番号情報(103号室)33Aを入力し呼出ボタン22を押して、103号室の居住者を呼び出し、呼出ボタン22が押下されると、集合玄関機2は、部屋番号情報33Aを含む呼出信号をハブ11を介してサーバ3へ送信」することは(【0038】)、本願発明1の「前記第2端末は、前記訪問者の訪問の目的として予め設定された複数のテンプレートのうち1のテンプレートを当該訪問者が選択する第2操作をさらに受付け、前記第1送信制御手段は、前記所定の単位領域への前記訪問者による前記第2操作を受け付けた場合、さらに、前記訪問者により選択された前記テンプレートの内容を示す第4情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行」することと、「第2端末は、訪問者の操作を受付け」る点で共通する。

カ 「所定のテンプレートに設定された前記訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、前記複数のテンプレート毎に個別に設けられており、
前記第1受信制御手段は、さらに、前記所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第4情報と共に、前記訪問者により選択された前記テンプレートに対して設定された前記複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行し」について

上記ア(ア)~(オ)、イ(ア)~(エ)及びウ(ア)~(エ)を踏まえると、

引用発明1の「103号室の居住者の携帯端末5を特定する端末特定情報33Bとして「34567」が決定され・・・端末特定情報「34567」が付与された呼出信号は、サーバ3のサーバI/F36から送信され」(【0039】)、「受信した各携帯端末5A,5B,5Cは、携帯端末にインストールされている専用アプリケーションに基づいて、端末特定情報「34567」が自携帯端末を特定する情報と一致するか否か判定し、自携帯端末を特定する情報と一致すると判定した携帯端末5は、来訪者Fが集合玄関から呼び出している旨を報知部50を通じて居住者に報知」すること(【0041】)は、本願発明1の「所定のテンプレートに設定された前記訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、前記複数のテンプレート毎に個別に設けられており、前記第1受信制御手段は、さらに、前記所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第4情報と共に、前記訪問者により選択された前記テンプレートに対して設定された前記複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行」することと、「前記所定の前記単位領域を宛先として送信された情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の前記第1端末に対して受信させる制御を実行」する点で共通する。

キ 「前記第2送信制御手段は、前記第5情報により示される前記複数の応答テンプレートのうち前記所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を前記第2情報として前記第2端末に送信すると共に、前記第3情報及び前記第2情報を前記残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する」について

上記ア(ア)~(オ)、イ(ア)~(エ)及びウ(ア)~(エ)を踏まえると、

引用発明1の「携帯端末5Bは、来訪者Fの呼出に応答するための応答ボタン57と、集合玄関ドア27を解錠させるための命令信号(解錠信号)を発することができる解錠ボタン(解錠命令部の一例)58を端末表示部52に表示し」(【0042】)、「携帯端末5Bの解錠ボタン58が押されると、解錠信号がWiFi-AP4を介して携帯端末5Bからサーバ3へ送信され、解錠信号は、サーバ3から集合玄関機2へ送信されて、集合玄関ドア27が解錠される」(【0044】)ことは、本願発明1の「前記第2送信制御手段は、前記第5情報により示される前記複数の応答テンプレートのうち前記所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を前記第2情報として前記第2端末に送信すると共に、前記第3情報及び前記第2情報を前記残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行」することと、「前記所定の1人により選択された情報を前記第2端末に送信する制御を実行」する点で共通する。

(2) したがって、上記(1)ア~キの検討結果をまとめると、本願発明1と引用発明1との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)

「1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により携帯可能な第1端末と、前記処理対象領域に設置されて訪問者による訪問の知らせの第1操作を受け付ける第2端末との間での通信を制御する情報処理装置であって、
前記複数の単位領域のうち所定の単位領域への前記訪問者による前記第1操作を受け付けた場合、前記訪問者の訪問の知らせを示す第1情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御手段と、
前記第1操作を受付けたことを条件として、所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第1情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する第1受信制御手段と、
前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記第1情報が受信されて、当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答内容を示す第2情報が前記第1端末に入力された場合、前記第2情報を前記第2端末に送信する制御を実行する第2送信制御手段と、
を備える、
情報処理装置」

(相違点)

(相違点1)本願発明1は、「応答をした前記所定の1人を示す第3情報及び前記第2情報を、当該1以上の人のうち残りの人の前記第1端末に夫々送信する」構成を備えるのに対し、引用発明1はそのような構成を備えていない点。

(相違点2)本願発明1は「前記第2端末は、前記訪問者の訪問の目的として予め設定された複数のテンプレートのうち1のテンプレートを当該訪問者が選択する第2操作をさらに受付け、 前記第1送信制御手段は、前記所定の単位領域への前記訪問者による前記第2操作を受け付けた場合、さらに、前記訪問者により選択された前記テンプレートの内容を示す第4情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行」する構成を備えるのに対し、引用発明1はそのような構成を備えていない点。

(相違点3)本願発明1は「所定のテンプレートに設定された前記訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、前記複数のテンプレート毎に個別に設けられており、前記第1受信制御手段は、さらに、前記所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第4情報と共に、前記訪問者により選択された前記テンプレートに対して設定された前記複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行」する構成を備えるのに対し、引用発明1はそのような構成を備えていない点。

(相違点4)本願発明1は「前記第2送信制御手段は、前記第5情報により示される前記複数の応答テンプレートのうち前記所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を前記第2情報として前記第2端末に送信すると共に、前記第3情報及び前記第2情報を前記残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する」構成を備えるのに対し、引用発明1はそのような構成を備えていない点。

(3) 相違点4についての判断

事案に鑑みて、上記相違点4を先に検討する。

ア 当該相違点4における「第5情報」とは、「所定のテンプレートに設定された前記訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、前記複数のテンプレート毎に個別に設けられており、前記第1受信制御手段は、さらに、前記所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第4情報と共に、前記訪問者により選択された前記テンプレートに対して設定された前記複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行」する構成(相違点3)を前提とするものである。

また、本願明細書の【0120】-【0122】段落及び図15Bの記載を参照すると、本願発明1の「第3情報」は、応答を行った者を示すものであり、「第2情報」は、訪問者への応答のことであると解されるものである。

これらの点を踏まえて、以下に相違点4の検討を行う。

イ 引用発明1では、「携帯端末5B」に「来訪者Fの呼出に応答するための応答ボタン57」と、「集合玄関ドア27を解錠させるための命令信号(解錠信号)を発することができる解錠ボタン(解錠命令部の一例)58」を「端末表示部52に表示」するもの(【0042】)であるが、当該情報は、「訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、複数のテンプレート毎に個別に設けられたもの」でなく、「訪問者により選択されたテンプレートに対して設定された複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報」には相当しない。

また、引用発明1には、本願発明1における「所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を第2情報として第2端末に送信すると共に、第3情報及び第2情報を残りの人の第1端末に夫々送信する制御を実行する」ことについては開示も示唆もされていない。

ウ 引用文献2に記載された技術では、「インターホン10_2及び携帯通信端末30_1及び30_3は、この通知を受けると、「他の登録者(母親)が応答しました」といったメッセージを各表示装置に表示」するもの(【0145】)であり、「携帯通信端末30_2の利用者である母親」が、「表示された定型文の選択肢の中から所望の定型文を、タッチパネルを介したタッチ入力によって選択することが可能となるものであり、「おかえりなさい。手洗い、うがい忘れないようにね。」のメッセージを選択し、同図中の「はい」ボタンをタッチ」すること(【0150】)等の開示はあるものの、当該情報は、「訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、複数のテンプレート毎に個別に設けられたもの」でなく、「訪問者により選択されたテンプレートに対して設定された複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報」には相当しない。

また、引用文献2に記載された技術では、「インターホン10_2及び携帯通信端末30_1及び30_3は、この通知を受けると、「他の登録者(母親)が応答しました」といったメッセージを各表示装置に表示」するもの(【0145】)であり、本願発明1における「第3情報」を「残りの人の第1端末に夫々送信する制御を実行する」ことを示す記載があるものの、引用文献2に記載された技術には、本願発明1における「所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を第2情報として第2端末に送信すると共に、第2情報を残りの人の第1端末に夫々送信する制御を実行する」ことについては開示も示唆もされていない。

エ 引用文献3に記載された技術では、【0176】-【0178】の各UI(図23)は、訪問者ごとの応答のためのUIではあるものの、当該情報は、「訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、複数のテンプレート毎に個別に設けられたもの」でなく、「訪問者により選択されたテンプレートに対して設定された複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報」には相当しない。

また、引用文献3に記載された技術では、「投稿部105は、・・・「『不在連絡』で応対しました。」および「応対者:お父さん」というテキスト、並びに、応対した日時・・・を示すテキストを追加した来客メッセージ701dを生成して・・・表示画面を携帯端末6へ送信する」(【0189】、図25(a))旨の記載があり、本願発明1における「第3情報」を「残りの人の第1端末に夫々送信する制御を実行する」ことを示す記載があるものの、引用文献3においては、応答を行った者である「お父さん」からの訪問者への応答の内容は、図24の707b、708bで示されるように「帰宅予定時刻18:00 再配達依頼」であり、「『不在連絡』で応対しました。」という内容は、応答を行った者が選択した項目であって、訪問者に応答した内容ではないため、本願発明1における「第2情報」には相当しない。

したがって、引用文献3に記載された技術には、本願発明1における「所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を第2情報として第2端末に送信すると共に、第2情報を残りの人の第1端末に夫々送信する制御を実行する」ことについては、開示も示唆もなされていない。

オ 引用文献4に記載された技術では、「来訪目的を示す「ご訪問」、「宅急便」、「電報」、「速達」、「書留」、「出前」、「配達」、「セールス」等の表示がインターフォン集合玄関親機1に現れる」こと(【0021】)の開示はあるものの、本願発明1における「訪問者により選択されたテンプレートに対して設定された複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報」については開示も示唆もされていない。

また、引用文献4に記載された技術では、本願発明1における「所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を第2情報として第2端末に送信すると共に、第3情報及び第2情報を残りの人の第1端末に夫々送信する制御を実行する」ことについても、開示も示唆もされていない。

カ 引用文献5に記載された技術では、「室外制御部(11)」は([0026])「室外ディスプレイ部(12)に複数の訪問目的の中でいずれか一つの選択が可能な訪問目的選択画面を表示」し([0020]、図1)「室内制御部(31)は訪問目的に対応する応答項目が表示された応答選択画面を室内ディスプレイ部(32)に表示し(S22)、室内の使用者が室内ディスプレイ部(32)に表示された応答項目の中でいずれか一つを選択し(S23)」([0050])、「応答選択画面を通じて選択された応答項目は室外端末機(10)に伝送される」([0051])ものであることから、本願発明1における「訪問の目的に応じた複数の応答内容の夫々を示す複数の応答テンプレートが、複数のテンプレート毎に個別に設けられたもの」であって、「訪問者により選択されたテンプレートに対して設定された複数の応答テンプレートの内容を示す第5情報」を示す記載があるものの、引用文献5に記載された技術には、本願発明1における「所定の1人により選択された1のテンプレートを示す情報を第2情報として第2端末に送信すると共に、第3情報及び第2情報を残りの人の第1端末に夫々送信する制御を実行する」ことについては開示も示唆もされていない。

キ 以上、上記ア~カに示したように、引用発明1、引用文献2-5には、いずれも上記相違点4に係る構成が開示も示唆もなされていないため、相違点4に係る本願発明1の構成は、当業者であっても引用発明1及び引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。

したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明1、引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2 本願発明2について

本願発明2も、本願発明1の上記相違点4と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明1、引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

3 本願発明3、4について

本願発明3、4は、本願発明1に対応する方法及びプログラムの発明であり、本願発明1の上記相違点4に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明1、引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第7 当審拒絶理由について

特許法第36条第6項第2号について

当審においては、令和4年10月20日付け拒絶理由通知書にて、請求項1-4の「応答テンプレー」という記載の意味が不明確であるとの拒絶の理由を通知しているが、令和4年12月6日の手続補正において、「応答テンプレート」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。

第8 むすび

したがって、本願発明1-4は、当業者が引用発明1及び引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。

以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-017964

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