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特許拒絶査定不服審判

2021-017317

圧電振動素子の製造方法及び集合基板

審判番号
2021-017317
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-201784外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年12月15日
審決日
2022年10月12日
公報発行日
2022年11月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (H03H)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2017-201784「圧電振動素子の製造方法及び集合基板」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 5月16日出願公開、特開2019- 75737、請求項の数(7)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 18項目
理 由

第1 手続の経緯

本願は、平成29年10月18日を出願日とする出願であって、その手続の経緯の概要は、以下のとおりである。

令和 3年 4月26日付け 拒絶理由通知

6月22日 意見書、手続補正書の提出

9月13日付け 拒絶査定(以下「原査定」という。)

12月15日 審判請求書、手続補正書の提出

令和 4年 2月 3日付け 前置報告

第2 原査定の概要

原査定の概要は、次のとおりである。

理由(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記(引用文献等については引用文献等一覧参照)

・請求項:1
・引用文献等:1、3
・請求項:1
・引用文献等:2、3
・請求項:2-8
・引用文献等:1-4

<引用文献等一覧>

1.特開2015-186229号公報

2.特開2016-152476号公報

3.特開2010-178320号公報

4.特開2005-26847号公報

第3 本願発明

本願請求項1-7に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明7」という。)は、令和3年12月15日の手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-7に記載された事項により特定される、以下のとおりの発明である。

「 【請求項1】
桟部と、振動部及び第1周縁部を含む圧電片と、前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、を備える集合基板を形成する工程と、
前記集合基板の第1主面及び第2主面のそれぞれにおいて、前記圧電片に、励振電極及び接続電極を形成し、前記集合基板の前記第1主面において、前記圧電片に形成された前記接続電極から前記支持部を通って前記桟部まで延在する測定電極を形成する工程と、
前記圧電片を前記支持部から分離して圧電振動素子とする工程と、を含み、
続きを表示(全36行)
前記集合基板の前記第2主面における前記圧電片に形成された前記接続電極は、前記第1周縁部と前記支持部との境界まで延在し、
前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有し、
前記集合基板の前記第1主面において、前記第1周縁部と前記支持部とは同一面を形成する、
圧電振動素子の製造方法。
【請求項2】
前記測定電極は、前記集合基板の前記第1主面における前記圧電片に形成された前記励振電極と、前記集合基板の前記第2主面における前記圧電片に形成された前記励振電極とに電気的に接続され、
前記製造方法は、前記測定電極に測定プローブを接触させて前記圧電片の電気特性を測定する工程をさらに含む、
請求項1に記載の圧電振動素子の製造方法。
【請求項3】
前記電気特性を測定する工程は、前記測定電極に前記測定プローブを接触させる前に、前記集合基板の前記第2主面における前記桟部及び前記支持部の少なくとも一方を、前記集合基板を固定するための固定面に載置することを含む、
請求項2に記載の圧電振動素子の製造方法。
【請求項4】
前記支持部は、前記集合基板の前記第1主面から前記集合基板の前記第2主面まで貫通する開口を有する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の圧電振動素子の製造方法。
【請求項5】
前記圧電片は第2周縁部をさらに含み、
前記集合基板の前記第1主面の法線方向における前記圧電片の厚みは、前記振動部が前記第1周縁部及び前記第2周縁部より大きい、
請求項1から4のいずれか一項に記載の圧電振動素子の製造方法。
【請求項6】
前記集合基板の前記第1主面において、前記圧電片の前記振動部は、前記桟部と同一面を形成し、
集合基板の前記第2主面において、前記圧電片の前記振動部は、前記支持部と同一面を形成する、
請求項5に記載の圧電振動素子の製造方法。
【請求項7】
圧電振動素子を製造するための集合基板であって、
桟部と、
振動部及び第1周縁部を含む圧電片であって、前記集合基板の第1主面及び第2主面のそれぞれに形成された励振電極及び接続電極を含む圧電片と、
前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、
前記集合基板の前記第1主面において、前記圧電片に形成された前記接続電極から前記支持部を通って前記桟部まで延在する測定電極と、を備え、
前記集合基板の前記第2主面における前記圧電片に形成された前記接続電極は、前記第1周縁部と前記支持部との境界まで延在し、
前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有し、
前記集合基板の前記第1主面において、前記第1周縁部と前記支持部とは同一面を形成する、
集合基板。」

第4 引用文献の記載事項及び引用発明

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1 引用文献1について

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1(特開2015-186229号公報)には、次の事項が記載されている。(以下、下線は当審において付与した。)

(1)「【0001】
本発明は、圧電振動素子、圧電デバイス及び圧電振動素子の製造方法に関する。」
(2)「【0030】
図3は、振動素子5を蓋部材7側から見た斜視図であり、図4は、振動素子5を凹部3aの底面側から見た斜視図であり、図5は、振動素子5の展開図である。
【0031】
振動素子5は、例えば、水晶片15と、水晶片15に電圧を印加するための第1励振電極17及び第2励振電極18と、振動素子5を素子搭載パッド11に実装するための第1引出電極19及び第2引出電極20とを有している。第1引出電極19は第1励振電極17と接続されており、第2引出電極20は第2励振電極18と接続されている。
続きを表示(全14行)
【0032】
水晶片15は、例えば、概ね長方形の板状に形成されており、第1主面15aと、その背面の第2主面15bと、これら主面の外周に位置する第1側面15c~第4側面15fとを有している。第1主面15aは、蓋部材7に対向する面であり、第2主面15bは、凹部3aの底面に対向する面である。第1側面15c及び第2側面15dは、第1主面15aの短辺に位置する面であり、第3側面15e及び第4側面15fは、第1主面15aの長辺に位置する面である。
【0033】
なお、本実施形態を説明する図において、x方向は、第1側面15c及び第2側面15dに直交する方向であり、y方向は、第3側面15e及び第4側面15fに直交する方向であり、z方向は、第1主面15a及び第2主面15bに直交する方向である。図3及び図4において、中心線CLは、x方向に平行に延び、水晶片15の重心を通る線である。
【0034】
第1励振電極17、第2励振電極18、第1引出電極19及び第2引出電極20は、水晶片15の表面に形成された導電性材料(例えば金属)からなる。なお、これらは、例えば、互いに同一の材料及び厚みで形成されている。
【0035】
第1励振電極17及び第2励振電極18は、公知の構成と同一とされてよい。例えば、第1励振電極17は、第1主面15aにおいてその中央側に少なくとも一部(本実施形態では全体)が位置している。また、第2励振電極18は、第2主面15bにおいてその中央側に少なくとも一部(本実施形態では全体)が位置している。第1励振電極17及び第2励振電極18は水晶片15を挟んで対向している。第1励振電極17及び第2励振電極18は、例えば、互いに同一の形状及び大きさであり、平面視において完全に重なっている。第1励振電極17及び第2励振電極18の形状は、例えば、第1主面15aの4辺と平行な4辺を有する矩形である。
【0036】
第1引出電極19及び第2引出電極20は、第2主面15b側においてのみ、素子搭載パッド11と接続されるように構成されている。その一方で、第1引出電極19及び第2引出電極20は、それぞれ、第1主面15a及び第2主面15bの双方に亘って設けられている。具体的には、以下のとおりである。」
(3)「【0057】
図7は、振動素子5の製造方法の手順を示すフローチャートである。」
(4)「【0058】
まず、水晶片15が多数個取りされるウェハが用意され、このウェハに対してエッチングが行われる(ステップST1)。エッチングは、公知の方法によりなされてよい。例えば、フォトリソグラフィーによってウェハ表面にレジストからなるエッチングマスクを形成し、その後、適宜な薬液を用いてウェットエッチングを行う。その後、エッチングマスクが除去される。
【0059】
図8は、このエッチングがなされたウェハ51の一部を示す平面図である。
【0060】
エッチングによって、ウェハ51においては、複数の水晶片15と、複数の水晶片15を支持する支持部53とが形成される。支持部53は、複数の水晶片15の周囲に位置する枠部55と、水晶片15と枠部55とを接続する第1接続部57及び第2接続部59とを有している。第1接続部57及び第2接続部59は、水晶片15の第1側面15cのうちのy方向の両側部分に接続されている。なお、ウェハ51において、水晶片15の第1側面15c側に、開口61が形成されていると捉えることもできる。また、本実施形態では、第2接続部59は、第1接続部57よりもy方向の幅が若干大きくされている。」
(5)「【0061】
図7に戻る。エッチングの後、ウェハ51には、各種の電極が形成される(ステップST2)。電極の形成は、公知の方法によりなされてよい。例えば、フォトリソグラフィーによりレジストからなるマスクをウェハ51に形成し、当該マスクを介して蒸着により金属材料を成膜する。蒸着は、真空蒸着であってもよいし、スパッタリングであってもよい。その後、レジストからなるマスクが除去される。
【0062】
図9は、この電極形成がなされたウェハ51の一部を示す平面図である。
続きを表示(全12行)
【0063】
水晶片15においては、第1励振電極17、第2励振電極18(図9では不図示)、第1引出電極19及び第2引出電極20が形成される。これらの形状等は、既に説明したとおりである。
【0064】
また、支持部53においては、第1検査用電極63及び第2検査用電極65が形成される。第1検査用電極63及び第2検査用電極65は、支持部53の第1主面15a側の面に形成される。
【0065】
第1検査用電極63は、例えば、枠部55に形成された第1検査用パッド部63aと、第1接続部57に形成された第1検査用配線部63bとを有している。第1検査用配線部63bは、第1検査用パッド部63aと第1引出電極19とを接続している。第1検査用配線部63bは、例えば、第1接続部57の第1主面15a側の面の全面に形成されている。また、第1検査用配線部63bは、例えば、第1ダミー部19cの第1側面15c側の縁部、及び、第1配線構成部19aaの第1側面15c側の縁部のうち第3側面15e側の部分に接続されている。
【0066】
第2検査用電極65は、例えば、枠部55に形成された第2検査用パッド部65aと、第2接続部59に形成された第2検査用配線部65bとを有している。第2検査用配線部65bは、第2検査用パッド部65aと第2引出電極20とを接続している。第2検査用配線部65bは、例えば、第2接続部59の第1主面15a側の面の全面に形成されている。また、第2検査用配線部65bは、例えば、第2引出電極20のうち、主面ダミー部20cbの第1側面15c側の縁部のうち、第4側面15f側の部分に接続されている。」
(6)「【0067】
図7に戻る。電極形成の後、振動素子5の特性検査を行う(ステップST3)。具体的には、例えば、電気特性試験装置の1対のプローブ67(図9)を第1検査用パッド部63a及び第2検査用パッド部65aに当接させる。すなわち、電気特性試験装置を、第1検査用電極63及び第2検査用電極65、並びに、第1引出電極19及び第2引出電極20を介して、第1励振電極17及び第2励振電極18に接続する。そして、1対のプローブ67を介して第1励振電極17及び第2励振電極18に電圧を印加して、例えば、振動素子5の発振周波数やクリスタルインピーダンス値(CI値)を測定する。なお、この検査結果は、例えば、振動素子5の発振周波数の調整等に供される。」
(7)「【0068】
その後、振動素子5は、支持部53から分離される。例えば、ステップST1と同様のエッチングにより、第1接続部57及び第2接続部59が除去される。第1側面15cのうち、第1接続部57及び第2接続部59が接続されていた部分は、第1側面15cのうちのy方向外側の導体層が設けられていない部分となる。」
(8)「【0079】
また、本実施形態では、エッチング工程(ステップST1)において水晶片15及び支持部53を形成する。その後の電極形成工程(ステップST2)では、第1励振電極17、第2励振電極18、第1引出電極19及び第2引出電極20に加え、第1引出電極19に接続された第1検査用電極63と、第2引出電極20に接続された第2検査用電極65と、を形成する。その後の検査工程(ステップST3)では、第1検査用電極63及び第2検査用電極65にプローブを当接させて検査する。その後の分離工程(ステップST4)では、水晶片15と、第1接続部57及び第2接続部59とを分離する。第2引出電極20は、第2ダミー部20cを有している。第1検査用電極63及び第2検査用電極65は、支持部53の第1主面5a側の面に位置し、第2検査用電極65は、枠部55から第2接続部59を経由して水晶片15側へ延び、第2ダミー部20cと接続されている。」

(9)図3

「
[図:0001390370000001.jpg]
」

(10)図4

「
[図:0001390370000002.jpg]
」

(11)図5

「
[図:0001390370000003.jpg]
」

(12)図7

「
[図:0001390370000004.jpg]
」

(13)図8

「
[図:0001390370000005.jpg]
」

(14)図9

「
[図:0001390370000006.jpg]
」

前記(1)~(14)の記載によれば、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

<引用発明1>

「エッチング工程(ステップST1)において水晶片15及び支持部53を形成し、
電極形成工程(ステップST2)では、第1励振電極17、第2励振電極18、第1引出電極19及び第2引出電極20に加え、第1引出電極19に接続された第1検査用電極63と、第2引出電極20に接続された第2検査用電極65と、を形成し、
検査工程(ステップST3)では、第1検査用電極63及び第2検査用電極65にプローブを当接させて検査し、
分離工程(ステップST4)では、水晶片15と、第1接続部57及び第2接続部59とを分離する、振動素子5の製造方法であって、(前記(3)、(8)、(12)の記載を参照)
続きを表示(全14行)
前記エッチング工程(ステップST1)では、水晶片15が多数個取りされるウェハが用意され、このウェハに対してエッチングが行われ、エッチングによって、ウェハ51においては、複数の水晶片15と、複数の水晶片15を支持する支持部53とが形成され、支持部53は、複数の水晶片15の周囲に位置する枠部55と、水晶片15と枠部55とを接続する第1接続部57及び第2接続部59とを有しており、第1接続部57及び第2接続部59は、水晶片15の第1側面15cのうちのy方向の両側部分に接続されており、なお、ウェハ51において、水晶片15の第1側面15c側に、開口61が形成されていると捉えることもでき、(前記(4)、(13)の記載を参照)
前記電極形成工程(ステップST2)では、ウェハ51には、各種の電極が形成され、水晶片15においては、第1励振電極17、第2励振電極18、第1引出電極19及び第2引出電極20が形成され、支持部53においては、第1検査用電極63及び第2検査用電極65が形成され、第1検査用電極63及び第2検査用電極65は、支持部53の第1主面15a側の面に形成され、第1検査用電極63は、例えば、枠部55に形成された第1検査用パッド部63aと、第1接続部57に形成された第1検査用配線部63bとを有しており、第1検査用配線部63bは、第1検査用パッド部63aと第1引出電極19とを接続しており、第1検査用配線部63bは、例えば、第1接続部57の第1主面15a側の面の全面に形成されており、また、第1検査用配線部63bは、例えば、第1ダミー部19cの第1側面15c側の縁部、及び、第1配線構成部19aaの第1側面15c側の縁部のうち第3側面15e側の部分に接続されており、第2検査用電極65は、例えば、枠部55に形成された第2検査用パッド部65aと、第2接続部59に形成された第2検査用配線部65bとを有しており、第2検査用配線部65bは、第2検査用パッド部65aと第2引出電極20とを接続しており、第2検査用配線部65bは、例えば、第2接続部59の第1主面15a側の面の全面に形成されており、また、第2検査用配線部65bは、例えば、第2引出電極20のうち、主面ダミー部20cbの第1側面15c側の縁部のうち、第4側面15f側の部分に接続されており、(前記(5)、(14)の記載を参照)
前記検査工程(ステップST3)では、振動素子5の特性検査を行い、(前記(6)の記載を参照)
前記分離工程(ステップST4)では、振動素子5は、支持部53から分離され、例えば、ステップST1と同様のエッチングにより、第1接続部57及び第2接続部59が除去され、(前記(7)の記載を参照)
振動素子5は、例えば、水晶片15と、水晶片15に電圧を印加するための第1励振電極17及び第2励振電極18と、振動素子5を素子搭載パッド11に実装するための第1引出電極19及び第2引出電極20とを有しており、第1引出電極19は第1励振電極17と接続されており、第2引出電極20は第2励振電極18と接続されており、
水晶片15は、例えば、概ね長方形の板状に形成されており、第1主面15aと、その背面の第2主面15bと、これら主面の外周に位置する第1側面15c~第4側面15fとを有しており、
第1励振電極17、第2励振電極18、第1引出電極19及び第2引出電極20は、水晶片15の表面に形成された導電性材料からなり、
第1励振電極17は、第1主面15aにおいてその中央側に全体が位置しており、また、第2励振電極18は、第2主面15bにおいてその中央側に全体が位置しており、第1励振電極17及び第2励振電極18は水晶片15を挟んで対向しており、
第1引出電極19及び第2引出電極20は、それぞれ、第1主面15a及び第2主面15bの双方に亘って設けられている、(前記(2)、(9)~(11)の記載を参照)
振動素子5の製造方法。」

2 引用文献2について

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献2(特開2016-152476号公報)には、次の事項が記載されている。

(1)「【0020】
1. ウェハー
まず、本実施形態に係るウェハーについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るウェハー100を模式的に示す平面図である。図2は、本実施形態に係るウェハー100を模式的に示す平面図であって、図1の拡大図である。図3は、本実施形態に係るウェハー100を模式的に示す平面図であって、図2の拡大図である。図4は、本実施形態に係るウェハー100を模式的に示す図3のIV-IV線断面図である。図5は、本実施形態に係るウェハー100を模式的に示す図3のV-V線断面図である。
【0021】
続きを表示(全37行)
ウェハー100は、図1~図5に示すように、個片10と、折り取り部20と、支持フレーム30と、励振電極40a,40bと、引出電極50a,50bと、検査用電極パッド60a,60bと、を含む。
【0022】
なお、便宜上、図1では、個片10および支持フレーム30以外の部材の図示を省略し、個片10を簡略化して図示している。また、図2および後述する図8,9では、第1励振電極40a,引出電極50a,50b、および検査用電極パッド60a,60bを斜線で図示している。
【0023】
個片10、折り取り部20、支持フレーム30は、水晶基板101を構成している。水晶基板101は、ATカット水晶基板からなる。ここで、図6は、ATカット水晶基板102を模式的に示す斜視図である。
【0024】
水晶等の圧電材料は、一般的に三方晶系であり、図6に示すような結晶軸(X,Y,Z)を有する。X軸は電気軸であり、Y軸は機械軸であり、Z軸は光学軸である。水晶基板102は、XZ平面(X軸およびZ軸を含む平面)を、X軸周りに角度θだけ回転させた平面に沿って、圧電材料(例えば、人工水晶)から切り出された、いわゆる回転Yカット水晶基板の平板である。なお、Y軸およびZ軸もX軸周りにθ回転させて、それぞれY´軸およびZ´軸とする。水晶基板102は、X軸とZ´軸とを含む平面を主面とし、Y´軸に沿った方向を厚さとする基板である。ここで、θ=35°15′としたとき、水晶基板102はATカット水晶基板となる。
【0025】
したがって、ATカット水晶基板102は、Y´軸に直交するXZ´面(X軸およびZ´軸を含む面)が主面(振動部の主面)となり、厚みすべり振動を主振動として振動することができる。このATカット水晶基板102を加工して、水晶基板101を得ることができる。なお、「厚みすべり振動」とは、水晶基板の変位方向が水晶基板の主面に平行で、波の伝搬方向が水晶基板の厚さ方向の振動のことである。
【0026】
個片10は、図1および図2に示すように、複数設けられている。図1に示す例では、複数の個片10は、マトリックス状に設けられている。複数の個片10は、各々折り取り部20を介して、支持フレーム30に接続されている。個片10は、ATカット振動片を構成する。
【0027】
個片10は、図3~図5に示すように、周辺部12と、平面視で(個片10の厚さ方向からみて)周辺部12に囲まれている振動部14と、を有している。周辺部12は、平面視で、振動部14の周辺に設けられている。周辺部12は、振動部14より小さい厚さを有している。振動部14は、厚みすべり振動を主振動として振動することができる。
【0028】
個片10は、上記のように厚さの異なる2種類の部分12,14を有しており、個片10は、2段型のメサ構造を有しているといえる。個片10では、振動部14に生じる振動変位エネルギーを、効率よく振動部14に閉じ込めることができる。
【0029】
折り取り部20は、図2に示すように、個片10と支持フレーム30とを接続している。折り取り部20は、個片10に対応して複数設けられている。平面視で、折り取り部20の幅は、個片10の幅よりも小さい。折り取り部20を切断することによって、個片10は、支持フレーム30と分離し個片化される(個片10は折り取られる)。折り取り部20は、図2に示すように、第1折り取り部22と第2折り取り部24とから構成されている。1つの個片10は、第1折り取り部22および第2折り取り部24を介して、支持フレーム30に接続されている。
【0030】
支持フレーム30は、図1に示すように平面視で、個片10の周囲に設けられている。支持フレーム30は、個片10と離間している。図示の例では、支持フレーム30は、平面視で枠状の枠部32と、枠部32に接続されている第1梁部34と、枠部32に接続され第1梁部34の延出方向と直交する方向に延出している第2梁部36と、を有している。図示の例では、梁部34,36は、平面視で、長方形の形状を有している。第2梁部36は、複数設けられている。個片10は、折り取り部20を介して第2梁部36に接続されている。
【0031】
第1励振電極40aおよび第2励振電極40bは、図4および図5に示すように、個片10の表面11aおよび裏面11bに各々設けられている。表面11aおよび裏面11bは、互いに表裏の関係にある面である。表面11aおよび裏面11bは、振動部14の面を含んで構成されている。図示の例では、第1励振電極40aは表面11aに設けられ、第2励振電極40bは裏面11bに設けられている。励振電極40a,40bは、図3に示すように平面視で、矩形の形状を有している。振動部14は、平面視で、励振電極40a,40bの外縁の内側に設けられている。すなわち、平面視で、励振電極40a,40bの面積は、振動部14の面積よりも大きい。励振電極40a,40bは、振動部14に電圧を印加するための電極である。
【0032】
第1引出電極50aおよび第2引出電極50bは、図2に示すように、個片10および折り取り部20に設けられている。第1引出電極50aは、第1励振電極40aから、第1折り取り部22を介して支持フレーム30に延出している。第1引出電極50aは、第1励振電極40aと第1検査用電極パッド60aとを接続している。第2引出電極50bは、第2励振電極40bから、第2折り取り部24を介して支持フレーム30に延出している。第2引出電極50bは、第2励振電極40bと第2検査用電極パッド60bとを接続している。
【0033】
第1引出電極50aは、第1固定用電極パッド部52aと、第1配線部54aと、を有している。第2引出電極50bは、第2固定用電極パッド部52bと、第2配線部54bと、を有している。固定用電極パッド部52a,52bは、個片10の表面11a、裏面11b、および側面に設けられている。固定用電極パッド部52a,52bは、個片10が折り取られた後に振動片の端子となり、振動片をパッケージ(図示せず)に収容する(固定する)際には、導電性接合部材(図示せず)を介してパッケージと固定用電極パッド部52a,52bとを接合する。第1配線部54aは、個片10の表面11aに設けられ、第1励振電極40aと第1固定用電極パッド部52aとを接続している。第2配線部54bは、個片10の裏面11bに設けられ、第2励振電極40bと第2固定用電極パッド部52bとを接続している。
【0034】
なお、図示はしないが、個片10の、固定用電極パッド部52a,52bが設けられている部分には、複数の凹部が設けられていてもよい。これにより、個片10と固定用電極パッド部52a,52bとの接触面積を増やすことができ、個片10と固定用電極パッド部52a,52bとの密着性を向上させることができる。
【0035】
第1検査用電極パッド(第1電極)60aおよび第2検査用電極パッド(第2電極)60bは、支持フレーム30に設けられている。図示の例では、検査用電極パッド60a,60bは、支持フレーム30の、表面11aと同じ側の面に設けられている。第1検査用電極パッド60aは、第1引出電極50aと接続されている。第2検査用電極パッド60bは、第2引出電極50bと接続されている。
【0036】
第1検査用電極パッド60aおよび第2検査用電極パッド60bは、図2に示すように、互いに一体化されて共通検査用電極パッド62をなしている。具体的には、ウェハー100は、支持フレーム30の第2梁部36の延出方向において、互いに隣り合う2つの個片10a,10bを有している。そして、一方の個片10aに設けられている第1引出電極50aと接続されている第1検査用電極パッド60aと、他方の個片10bに設けられている第2引出電極50bと接続されている第2検査用電極パッド60bとは、互いに接続されて一体化されている。
【0037】
第1検査用電極パッド60aおよび第2検査用電極パッド60bは、ウェハー100において、個片10の(ウェハー100の)電気的特性を検査する際に用いられる端子である。なお、個片10の電気的特性値としては、例えば、共振周波数、等価直列抵抗(いわゆるCI(Crystal Impedance)値)、容量などが挙げられる。」
(2)「【0039】
ウェハー100の製造方法では、例えば、ATカット水晶基板をフォトリソグラフィーおよびエッチングによってパターニングして、個片10、折り取り部20、および支持フレーム30を有する水晶基板101を形成する。エッチングは、ドライエッチングでもよいし、ウェットエッチングでもよい。次に、水晶基板101に、励振電極40a,40b、引出電極50a,50b、および検査用電極パッド60a,60b(以下、「励振電極40a,40b等」ともいう)を形成する。励振電極40a,40b等は、例えば、導電層(図示せず)をスパッタ法や真空蒸着法により成膜し、該導電層をフォトリソグラフィーおよびエッチングによってパターニングすることにより形成される。その後、折り取り部20を切断して、個片10を(振動片を)個片化する。例えば、棒状部材(図示せず)で個片10を押すことによって、個片10を個片化する。なお、個片10を個片化する前に、検査用電極パッド60a,60bを用いて、個片10の電気特性を検査する(詳細は後述)。」

(3)図2

「
[図:0001390370000007.jpg]
」

(4)図3

「
[図:0001390370000008.jpg]
」

(5)図4

「
[図:0001390370000009.jpg]
」

(6)図5

「
[図:0001390370000010.jpg]
」

前記(1)~(6)の記載によれば、引用文献2には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。

<引用発明2>

「ウェハー100の製造方法であって、
ATカット水晶基板をフォトリソグラフィーおよびエッチングによってパターニングして、個片10、折り取り部20、および支持フレーム30を有する水晶基板101を形成し、
水晶基板101に、励振電極40a,40b、引出電極50a,50b、および検査用電極パッド60a,60bを形成し、
折り取り部20を切断して、個片10を個片化し、例えば、棒状部材で個片10を押すことによって、個片10を個片化し、
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なお、個片10を個片化する前に、検査用電極パッド60a,60bを用いて、個片10の電気特性を検査し、(前記(2)の記載を参照)
ウェハー100は、個片10と、折り取り部20と、支持フレーム30と、励振電極40a,40bと、引出電極50a,50bと、検査用電極パッド60a,60bと、を含み、
個片10、折り取り部20、支持フレーム30は、水晶基板101を構成しており、水晶基板101は、ATカット水晶基板102からなり、ATカット水晶基板102は、圧電材料(例えば、人工水晶)から切り出された、平板であり、
複数の個片10は、各々折り取り部20を介して、支持フレーム30に接続されており、個片10は、ATカット振動片を構成し、
個片10は、周辺部12と、平面視で周辺部12に囲まれている振動部14と、を有しており、周辺部12は、平面視で、振動部14の周辺に設けられており、周辺部12は、振動部14より小さい厚さを有しており、
折り取り部20は、個片10と支持フレーム30とを接続しており、折り取り部20を切断することによって、個片10は、支持フレーム30と分離し個片化され(個片10は折り取られる)、折り取り部20は、第1折り取り部22と第2折り取り部24とから構成され、1つの個片10は、第1折り取り部22および第2折り取り部24を介して、支持フレーム30に接続されており、
第1励振電極40aおよび第2励振電極40bは、個片10の表面11aおよび裏面11bに各々設けられており、表面11aおよび裏面11bは、互いに表裏の関係にある面であり、表面11aおよび裏面11bは、振動部14の面を含んで構成されており、第1励振電極40aは表面11aに設けられ、第2励振電極40bは裏面11bに設けられており、励振電極40a,40bは、平面視で、矩形の形状を有しており、
第1引出電極50aおよび第2引出電極50bは、個片10および折り取り部20に設けられており、第1引出電極50aは、第1励振電極40aから、第1折り取り部22を介して支持フレーム30に延出しており、第1引出電極50aは、第1励振電極40aと第1検査用電極パッド60aとを接続しており、第2引出電極50bは、第2励振電極40bから、第2折り取り部24を介して支持フレーム30に延出しており、第2引出電極50bは、第2励振電極40bと第2検査用電極パッド60bとを接続しており、
第1引出電極50aは、第1固定用電極パッド部52aと、第1配線部54aと、を有しており、第2引出電極50bは、第2固定用電極パッド部52bと、第2配線部54bと、を有しており、固定用電極パッド部52a,52bは、個片10の表面11a、裏面11b、および側面に設けられており、
検査用電極パッド60a,60bは、支持フレーム30の、表面11aと同じ側の面に設けられており、第1検査用電極パッド60aは、第1引出電極50aと接続されており、第2検査用電極パッド60bは、第2引出電極50bと接続されており、
第1検査用電極パッド60aおよび第2検査用電極パッド60bは、ウェハー100において、個片10の(ウェハー100の)電気的特性を検査する際に用いられる端子である、(前記(1)、(3)~(6)の記載を参照)
ウェハー100の製造方法。」

3 引用文献3について

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献3(特開2010-178320号公報)には、次の事項が記載されている。

(1)「【0011】
上述した従来技術のように、水晶素子片2を支持枠部4から折り取り易くするために連結部3の両面に水晶素子片基端部2aとの境界に沿って形成する狭幅の溝6は、Z´方向エッチング速度がY´方向よりも大きいので、水晶ウエハ1を貫通するように水晶素子片2及び連結部3の外形をウエットエッチングする際に、それと同時にハーフエッチングされる。このとき、水晶素子片2の縦辺7a,7b側の側面には、溝6の部分からZ´方向にサイドエッチングが進むため、水晶素子片2の外郭から上下主面にエッチングが入り込むことが分かった。」

(2)図6

「
[図:0001390370000011.jpg]
」

前記(1)~(2)の記載によれば、引用文献3には、次の技術(以下「引用文献3技術」という。)が記載されていると認められる。

<引用文献3技術>

「水晶素子片2を支持枠部4から折り取り易くするために、連結部3の両面に水晶素子片基端部2aとの境界に沿って形成する狭幅の溝6を設ける技術。」

4 引用文献4について

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献4(特開2005-26847号公報)には、次の事項が記載されている。

(1)「【0014】
図1(a)は本発明の実施形態に係わる圧電振動素子としての水晶振動素子の平面図、図1(b)はその側面図であって、図2(a)は本発明の実施形態の製造方法の折り割り(個片化)工程前の大型圧電基板としての大型水晶基板の一部を示す上面図、図2(b)はそのA-A縦断面図である。
本発明実施例に係わる水晶振動素子10は、振動部1aと該振動部1aの外端面の略中央を囲繞する薄肉の段差部1bとを備える略矩形状の水晶振動素子本体、例えばATカット水晶基板1と、該振動部1aの略中央に配設する励振電極2と、該励振電極2夫々から長手方向の一方端部に延在するリード電極3と、を備えたメサ型水晶振動素子である。
複数の前記水晶振動素子10を区画形成した大型水晶基板21(一部のみ図示)は、水晶振動素子10と、該水晶振動素子10の対向する短辺端部の略中央から外方向へ延出する連結部22と、該連結部22と機械的に接続する枠部23と、該枠部23の一部、例えば大型水晶基板21が略矩形状であれば対角に配置し且つ互いに反対の主面に形成した突起部23aと、各連結部22の略中央に形成すると共に水晶振動素子10の短辺とほぼ同一の長さを有する支持部24と、水晶振動素子10と隣接するその他の水晶振動素子(不図示)との間隙(両主面間を貫通する。)25と、を備えたものである。振動部1a、支持部24及び突起部23aを除く枠部23は同一の厚さを有すると共に、連結部22は段差部1bより更に薄くなっている。図2(b)中右側の前記突起部23aの一方主面(上面)は上方に厚く(下面は支持部24の下面と略一致する。)なると共に、左側の突起部23aの他方主面(下面)は下方に厚く(上面は支持部24の上面と略一致する。)なっている。」

前記(1)の記載によれば、引用文献4には、次の技術(以下「引用文献4技術」という。)が記載されていると認められる。

<引用文献4技術>

「振動部1a、支持部24及び枠部23は同一の厚さを有する技術。」

第5 対比・判断

1 本願発明1について

(1)本願発明1と引用発明1の対比

本願発明1と引用発明1を対比する。

ア 本願発明1の「桟部と、振動部及び第1周縁部を含む圧電片と、前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、を備える集合基板を形成する工程と、」について

(ア)引用発明1の「枠部55」は、本願発明1の「桟部」に相当する。

(イ)引用発明1の「水晶片15」における、第1励振電極17及び第2励振電極18が形成される部分は、第1励振電極17及び第2励振電極18の間に交番電界を印加することにより、振動する部分であるから、本願発明1の「振動部」に相当する。

(ウ)引用発明1の「水晶片15」における、第1励振電極17及び第2励振電極18が形成される部分よりも外側にある部分は、水晶片15の周縁の部分であり、第1周縁部と称することは任意であるから、本願発明1の「第1周縁部」に相当する。

(エ)引用発明1の「水晶片15」は、「圧電片」であるといえ、また、前記(イ)及び(ウ)で言及したとおり、「振動部」及び「第1周縁部」を含むものであるから、本願発明1の「振動部及び第1周縁部を含む圧電片」に相当する。

(オ)引用発明1の「第1接続部57」及び「第2接続部59」は、水晶片15における、第1励振電極17及び第2励振電極18が形成される部分よりも外側にある部分を、枠部55に支持するものであるから、本願発明1の「支持部」に相当する。

(カ)引用発明1の「ウェハ51」は、エッチングによって、複数の水晶片15が形成されたものであるから、「集合基板」であるといえる。

(キ)引用発明1の「ウェハ51」は、エッチングによって、枠部55、水晶片15、第1接続部57及び第2接続部59が形成され、これらを備えるものである。

そして、前記(ア)~(カ)で言及した事項を踏まえると、引用発明1の「ウェハ51」は、本願発明1の「桟部と、振動部及び第1周縁部を含む圧電片と、前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、を備える集合基板」に相当する。

(ク)引用発明1の「エッチング工程(ステップST1)」は、エッチングによって、枠部55、水晶片15、第1接続部57及び第2接続部59を備えるウェハ51を形成する工程であり、前記(ア)~(キ)で言及した事項を踏まえると、本願発明1の「桟部と、振動部及び第1周縁部を含む圧電片と、前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、を備える集合基板を形成する工程」に相当する。

イ 本願発明1の「前記集合基板の第1主面及び第2主面のそれぞれにおいて、前記圧電片に、励振電極及び接続電極を形成し、前記集合基板の前記第1主面において、前記圧電片に形成された前記接続電極から前記支持部を通って前記桟部まで延在する測定電極を形成する工程と、」について

(ア)引用発明1における、ウェハ51の「第1主面15a」及び「第2主面15b」は、それぞれ、本願発明1の「第1主面」及び「第2主面」に相当する。

(イ)引用発明1の「第1励振電極17」及び「第2励振電極18」は、本願発明1の「励振電極」に相当する。

(ウ)引用発明1の「第1引出電極19」及び「第2引出電極20」は、それぞれ、第1励振電極17及び第2励振電極18と接続する電極であるから、本願発明1の「接続電極」に相当する。

(エ)引用発明1の「第1検査用電極63」及び「第2検査用電極65」は、振動素子5の電気特性を測定する際に用いる電極であるから、「測定電極」であるといえる。

(オ)また、引用発明1の「第1検査用電極63」は、枠部55に形成された第1検査用パッド部63aと、第1接続部57に形成された第1検査用配線部63bとを有しており、第1検査用配線部63bは、第1検査用パッド部63aと第1引出電極19とを接続しており、第1検査用配線部63bは、第1接続部57の第1主面15a側の面の全面に形成されており、引用発明1の「第2検査用電極65」は、枠部55に形成された第2検査用パッド部65aと、第2接続部59に形成された第2検査用配線部65bとを有しており、第2検査用配線部65bは、第2検査用パッド部65aと第2引出電極20とを接続しており、第2検査用配線部65bは、第2接続部59の第1主面15a側の面の全面に形成されている。

よって、引用発明1の「第1検査用電極63」及び「第2検査用電極65」は、水晶片15に形成された、第1引出電極19及び第2引出電極20から、第1接続部57及び第2接続部59を通って枠部55まで延在するものであるといえ、前記(ア)~(エ)及びアで言及した事項を踏まえると、本願発明1の「前記圧電片に形成された前記接続電極から前記支持部を通って前記桟部まで延在する測定電極」に相当する。

(カ)引用発明1の「電極形成工程(ステップST2)」は、ウェハ51の第1主面15a及び第2主面15bのそれぞれにおいて、水晶片15に、第1励振電極17、第2励振電極18、第1引出電極19及び第2引出電極20を形成し、ウェハ51の第1主面15aにおいて、第1検査用電極63及び第2検査用電極65を形成する工程であり、前記(ア)~(オ)及びアで言及した事項を踏まえると、本願発明1の「前記集合基板の第1主面及び第2主面のそれぞれにおいて、前記圧電片に、励振電極及び接続電極を形成し、前記集合基板の前記第1主面において、前記圧電片に形成された前記接続電極から前記支持部を通って前記桟部まで延在する測定電極を形成する工程」に相当する。

ウ 本願発明1の「前記圧電片を前記支持部から分離して圧電振動素子とする工程と、を含み、」について

(ア)引用発明1の「振動素子5」は、本願発明1の「圧電振動素子」に相当する。

(イ)引用発明1の「分離工程(ステップST4)」では、水晶片15と、第1接続部57及び第2接続部59とを分離して振動素子5としているから、引用発明1の「分離工程(ステップST4)」は、水晶片15を第1接続部57及び第2接続部59から分離して振動素子5とする工程であるといえる。

(ウ)前記(ア)~(イ)及びアで言及した事項を踏まえると、引用発明1の「分離工程(ステップST4)」は、本願発明1の「前記圧電片を前記支持部から分離して圧電振動素子とする工程」に相当する。

エ 本願発明1の「前記集合基板の前記第2主面における前記圧電片に形成された前記接続電極は、前記第1周縁部と前記支持部との境界まで延在し、」について

(ア)引用発明1では、第1引出電極19及び第2引出電極20が、第2主面15bに設けられているが、本願発明1でいう「前記接続電極は、前記第1周縁部と前記支持部との境界まで延在」する点は、引用文献1には明記されていない。

オ 本願発明1の「前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有し、」について

(ア)本願発明1でいう「前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有」する点は、引用文献1には開示されていない。

カ 本願発明1の「前記集合基板の前記第1主面において、前記第1周縁部と前記支持部とは同一面を形成する、」について

(ア)引用発明1では、ウェハ51において、エッチングによって、水晶片15、第1接続部57及び第2接続部59が形成されているが、本願発明1でいう「前記第1周縁部と前記支持部とは同一面を形成する」点は、引用文献1には明記されていない。

キ 本願発明1の「圧電振動素子の製造方法。」について

(ア)引用発明1の「振動素子5の製造方法」は、後述する相違点を除き、本願発明1の「圧電振動素子の製造方法」に相当する。

前記ア~キで言及した事項を踏まえると、本願発明1と引用発明1は、次の点で一致する。

<一致点>

「桟部と、振動部及び第1周縁部を含む圧電片と、前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、を備える集合基板を形成する工程と、
前記集合基板の第1主面及び第2主面のそれぞれにおいて、前記圧電片に、励振電極及び接続電極を形成し、前記集合基板の前記第1主面において、前記圧電片に形成された前記接続電極から前記支持部を通って前記桟部まで延在する測定電極を形成する工程と、
前記圧電片を前記支持部から分離して圧電振動素子とする工程と、を含む、
圧電振動素子の製造方法。」

そして、本願発明1と引用発明1は、次の点で相違する。

<相違点1>

本願発明1では、「前記集合基板の前記第2主面における前記圧電片に形成された前記接続電極は、前記第1周縁部と前記支持部との境界まで延在」するのに対し、引用発明1では、第1引出電極19及び第2引出電極20が、第2主面15bに設けられているものの、水晶片15と、第1接続部57及び第2接続部59との境界まで延在するのか否かが明らかでない点。

<相違点2>

本願発明1では、「前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有」するのに対し、引用発明1では、第1接続部57及び第2接続部59が、第2主面15bにおける水晶片15との境界に段差を有していない点。

<相違点3>

本願発明1では、「前記集合基板の前記第1主面において、前記第1周縁部と前記支持部とは同一面を形成する」のに対し、引用発明1では、ウェハ51において、水晶片15と、第1接続部57及び第2接続部59とが形成されているものの、第1主面15aにおいて、水晶片15と、第1接続部57及び第2接続部59とが、同一面を形成するのか否かが明らかでない点。

(2)相違点1~3についての判断

事案に鑑み、まず相違点2について検討する。

ア 引用発明1の分離工程(ステップST4)では、振動素子5は、支持部53から分離され、例えば、エッチングにより、第1接続部57及び第2接続部59が除去されており、要するに、エッチングを前提としている。

イ 一方、引用文献3技術は、水晶素子片2を支持枠部4から折り取りことを前提としている。

ウ 前記ア及びイで言及した事項を踏まえると、エッチングを前提とした引用発明1に、折り取ることを前提とした引用文献3技術を適用する動機付けがない。

エ 加えて、本願発明1でいう「前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有」する構成は、折り取ることを前提とした構成であるから、エッチングを前提とした引用発明1において、当該構成を採用する動機付けがない。

オ 前記ウ及びエで言及した事項を踏まえると、引用発明1において、本願発明1でいう「前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有」する構成を採用することは、当業者が容易に想到し得たものとはいえない。

したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明1及び引用文献3技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

(3)小括

以上より、本願発明1は、引用発明1及び引用文献3技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

(4)本願発明1と引用発明2の対比

本願発明1と引用発明2を対比する。

ア 本願発明1の「桟部と、振動部及び第1周縁部を含む圧電片と、前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、を備える集合基板を形成する工程と、」について

(ア)引用発明2の「支持フレーム30」は、本願発明1の「桟部」に相当する。

(イ)引用発明2の「振動部14」は、本願発明1の「振動部」に相当する。

(ウ)引用発明2の「周辺部12」は、個片10の周縁の部分であり、第1周縁部と称することは任意であるから、本願発明1の「第1周縁部」に相当する。

(エ)引用発明2の「個片10」は、圧電材料であるATカット水晶基板をフォトリソグラフィーおよびエッチングによってパターニングして形成されたものであるから、「圧電片」であるといえる。また、引用発明2の「個片10」は、振動部14及び周辺部12を含むものである。

(オ)前記(イ)~(エ)で言及した事項を踏まえると、引用発明2の「個片10」は、本願発明1の「振動部及び第1周縁部を含む圧電片」に相当する。

(カ)引用発明2の「折り取り部20」は、個片10の周辺部12を支持フレーム30に支持するものであるから、本願発明1の「支持部」に相当する。

(キ)引用発明2の「水晶基板101」は、個片10が形成されたものであるから、「集合基板」であるといえる。

(ク)引用発明2の「水晶基板101」は、支持フレーム30、個片10及び折り取り部20を備えるものであるから、前記(ア)~(キ)で言及した事項を踏まえると、本願発明1の「桟部と、振動部及び第1周縁部を含む圧電片と、前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、を備える集合基板」に相当する。

(ケ)引用発明2の「ATカット水晶基板をフォトリソグラフィーおよびエッチングによってパターニングして、個片10、折り取り部20、および支持フレーム30を有する水晶基板101を形成し」は、水晶基板101を形成する工程であるといえ、前記(ク)で言及した事項を踏まえると、本願発明1の「桟部と、振動部及び第1周縁部を含む圧電片と、前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、を備える集合基板を形成する工程」に相当する。

イ 本願発明1の「前記集合基板の第1主面及び第2主面のそれぞれにおいて、前記圧電片に、励振電極及び接続電極を形成し、前記集合基板の前記第1主面において、前記圧電片に形成された前記接続電極から前記支持部を通って前記桟部まで延在する測定電極を形成する工程と、」について

(ア)引用発明2における、水晶基板101の「表面11a」及び「裏面11b」は、それぞれ、本願発明1の「第1主面」及び「第2主面」に相当する。

(イ)引用発明2の「励振電極40a,40b」は、本願発明1の「励振電極」に相当する。

(ウ)引用発明2の「第1引出電極50a」は、第1励振電極40aと第1検査用電極パッド60aとを接続する電極であり、「第2引出電極50b」は、第2励振電極40bと第2検査用電極パッド60bとを接続する電極であるから、引用発明2の「引出電極50a,50b」は、本願発明1の「接続電極」に相当する。

(エ)引用発明2の「検査用電極パッド60a,60b」は、個片10の電気的特性を測定する際に用いる電極であるから、「測定電極」であるといえる。

(オ)また、引用発明2の「検査用電極パッド60a,60b」は、支持フレーム30に設けられているから、支持フレーム30まで「延在する」構成といえる。

(カ)前記(エ)~(オ)及びアで言及した事項を踏まえると、引用発明2の「検査用電極パッド60a,60b」は、本願発明1の「桟部まで延在する測定電極」に相当する。

(キ)引用発明2の「水晶基板101に、励振電極40a,40b、引出電極50a,50b、および検査用電極パッド60a,60bを形成し」は、水晶基板101の表面11a及び裏面11bのそれぞれにおいて、個片10に、励振電極40a,40b及び引出電極50a,50bを形成し、水晶基板101の表面11aにおいて、検査用電極パッド60a,60bを形成する工程であるといえ、前記(ア)~(カ)及びアで言及した事項を踏まえると、本願発明1の「前記集合基板の第1主面及び第2主面のそれぞれにおいて、前記圧電片に、励振電極及び接続電極を形成し、前記集合基板の前記第1主面において、前記桟部まで延在する測定電極を形成する工程」に相当する。

(ク)なお、本願発明1でいう「前記圧電片に形成された前記接続電極から前記支持部を通って前記桟部まで延在する測定電極」は、引用文献2には開示されていない。

ウ 本願発明1の「前記圧電片を前記支持部から分離して圧電振動素子とする工程と、を含み、」について

(ア)引用発明2の個片化された「個片10」は、本願発明1の「圧電振動素子」に相当する。

(イ)引用発明2の「折り取り部20を切断して、個片10を個片化し、例えば、棒状部材で個片10を押すことによって、個片10を個片化し」は、個片10を折り取り部20から分離して、個片10を個片化する工程であるといえ、前記(ア)及びアで言及した事項を踏まえると、本願発明1の「前記圧電片を前記支持部から分離して圧電振動素子とする工程」に相当する。

エ 本願発明1の「前記集合基板の前記第2主面における前記圧電片に形成された前記接続電極は、前記第1周縁部と前記支持部との境界まで延在し、」について

(ア)本願発明1でいう「前記集合基板の前記第2主面における前記圧電片に形成された前記接続電極は、前記第1周縁部と前記支持部との境界まで延在」する点は、引用文献2には開示されていない。

オ 本願発明1の「前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有し、」について

(ア)本願発明1でいう「前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有」する点は、引用文献2には開示されていない。

カ 本願発明1の「前記集合基板の前記第1主面において、前記第1周縁部と前記支持部とは同一面を形成する、」について

(ア)引用発明2では、ATカット水晶基板をフォトリソグラフィーおよびエッチングによってパターニングして、個片10及び折り取り部20が形成されているが、本願発明1でいう「前記第1周縁部と前記支持部とは同一面を形成する」点は、引用文献2には明記されていない。

キ 本願発明1の「圧電振動素子の製造方法。」について

(ア)引用発明2の「製造方法」は、個片化された個片10を製造する方法であるといえるから、後述する相違点を除き、本願発明1の「圧電振動素子の製造方法」に相当する。

前記ア~キで言及した事項を踏まえると、本願発明1と引用発明2は、次の点で一致する。

<一致点>

「桟部と、振動部及び第1周縁部を含む圧電片と、前記第1周縁部を前記桟部に支持する支持部と、を備える集合基板を形成する工程と、
前記集合基板の第1主面及び第2主面のそれぞれにおいて、前記圧電片に、励振電極及び接続電極を形成し、前記集合基板の前記第1主面において、前記桟部まで延在する測定電極を形成する工程と、
前記圧電片を前記支持部から分離して圧電振動素子とする工程と、を含む、
圧電振動素子の製造方法。」

そして、本願発明1と引用発明2は、次の点で相違する。

<相違点4>

本願発明1では、測定電極が、「前記圧電片に形成された前記接続電極から前記支持部を通って前記桟部まで延在する」ものであるのに対し、引用発明2では、検査用電極パッド60a,60bが、支持フレーム30に設けられ、支持フレーム30まで延在するものの、折り取り部20に設けられておらず、折り取り部20を通ったものではない点。

<相違点5>

本願発明1では、第2主面における接続電極が、「前記第1周縁部と前記支持部との境界まで延在」するのに対し、引用発明2では、引出電極50a,50bが、個片10の周辺部12及び折り取り部20に設けられており、個片10の周辺部12と折り取り部20との境界まで延在するものではない点。

なお、引用発明2では、個片10の周辺部12と折り取り部20との境界が、どこであるのかが明らかでなく、当該境界の位置が特定されていない。仮に、引用発明2において、当該境界の位置が特定されていたとしても、引出電極50a,50bが、個片10の周辺部12及び折り取り部20に設けられているので、引出電極50a,50bが、個片10の周辺部12と折り取り部20との境界まで延在するものではない点に変わりはない。

<相違点6>

本願発明1では、支持部が、「前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有」するのに対し、引用発明2では、折り取り部20が、裏面11bにおける、個片10の周辺部12との境界に段差を有していない点。

なお、上述のとおり、引用発明2では、個片10の周辺部12と折り取り部20との境界が、どこであるのかが明らかでなく、当該境界の位置が特定されていない。仮に、引用発明2において、当該境界の位置が特定されていたとしても、折り取り部20が、裏面11bにおいて段差を有していないので、折り取り部20が、裏面11bにおける、個片10の周辺部12との境界に段差を有していない点に変わりはない。

<相違点7>

本願発明1では、「前記集合基板の前記第1主面において、前記第1周縁部と前記支持部とは同一面を形成する」のに対し、引用発明2では、水晶基板101において、個片10の周辺部12と折り取り部20が形成されているものの、表面11aにおいて、個片10の周辺部12と折り取り部20とが、同一面を形成するのか否かが明らかでない点。

(5)相違点4~7についての判断

事案に鑑み、まず相違点6について検討する。

ア 前記<相違点6>で言及したとおり、引用発明2では、個片10の周辺部12と折り取り部20との境界が、どこであるのかが明らかでなく、当該境界の位置が特定されていない。

しかしながら、引用発明2の「個片10の周辺部12」と「折り取り部20」は、異なるものであり、また、隣接しているから、両者が接する部分には、当然「境界」が存在するといえる。

イ 引用文献3技術の「狭幅の溝6」は、その断面において、狭幅だけ離れた両端にそれぞれ「段差」を有するものであるといえる。

ウ 引用発明2及び引用文献3技術は、いずれも、折り取ることを前提としているから、引用発明2に引用文献3技術を適用する動機付けがあるといえる。

エ そして、引用発明2に引用発明3技術を適用すると、前記アで言及した、個片10の周辺部12と折り取り部20との「境界」に、狭幅の溝が設けられた構成になると認められる。

オ 前記エにおいて、個片10の周辺部12と折り取り部20との境界に設けられた「狭幅の溝」は、その断面において、狭幅だけ離れた両端にそれぞれ「段差」を有するものであるが、両端にある「段差」は、狭幅だけ離れているから、個片10の周辺部12と折り取り部20との境界にあるとまではいえない。

カ そうすると、引用発明2に引用発明3技術を適用したとしても、折り取り部20が、裏面11bにおける、個片10の周辺部12との境界に段差を有する構成になるとまではいえない。

キ また、本願発明1でいう「前記支持部は、前記集合基板の前記第2主面における前記第1周縁部との境界に段差を有」する点は、引用文献4にも記載されておらず、周知技術でもない。

したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明2、引用発明3技術及び引用発明4技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

(6)小括

以上より、本願発明1は、引用発明2、引用発明3技術及び引用発明4技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

2 本願発明2-6について

本願発明2-6は、本願発明1の発明特定事項を全て含むものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明1及び引用文献3技術、又は、引用発明2、引用発明3技術及び引用発明4技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

3 本願発明7について

本願発明7は、本願発明1に対応する「集合基板」の発明であり、本願発明7と引用発明1とは、前記相違点1~3が存在し、また、本願発明7と引用発明2とは、前記相違点4~7が存在する。

したがって、本願発明1と同様の理由により、本願発明7は、当業者であっても、引用発明1及び引用文献3技術、又は、引用発明2、引用発明3技術及び引用発明4技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第6 原査定について

前記「第5」に記載したとおり、本願発明1-7は、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-4に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。

したがって、原査定の理由を維持することはできない。

第7 むすび

以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-017317

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