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意匠拒絶査定不服審判

2021-015964

自動車用情報表示機

審判番号
2021-015964
法域
意匠
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
意願2020-014245
登録番号
1723923
請求日
2021年11月22日
審決日
2022年07月07日
公報発行日
2022年09月30日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】トヨタ リサーチ インスティテュート,インコーポレイティド
  • 【請求人代理人】青木 篤
  • 【請求人代理人】三橋 真二
  • 【請求人代理人】鶴田 準一
  • 【請求人代理人】南山 知広
  • 【請求人代理人】渡辺 陽一
  • 【請求人代理人】胡田 尚則
  • 【請求人代理人】川崎 典子
審判長/審判官
  • 審判長 内藤 弘樹
  • 審判官 上島 靖範
  • 審判官 渡邉 久美
分類
D18 .121-WY (H7-6)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
意匠法3条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
意匠法第3条第2項、意匠法第10条の2第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

意願2020- 14245「自動車用情報表示機」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。

理由

理 由 理由 第1 手続の経緯 本願は、原出願である意匠登録出願(意願2018-6406、出願日:平成30(2018年)年3月26日)から分割を重ねた直近の原出願(意願2020-3385、出願日:令和2年(2020年)2月21日)から、令和2年(2020年)7月10日(パリ条約による優先権主張2017年9月27日、アメリカ合衆国)に、意匠法第10条の2第1項の規定により分割された意匠登録出願であって、その主な手続の経緯は以下のとおりである。 令和 2年 8月 3日付け:1回目の拒絶理由の通知 同年12月 3日 :手続補正書の提出 令和 3年 4月 9日付け:2回目の拒絶理由の通知 同年 7月13日 :意見書の提出 同年 8月17日付け:拒絶査定 同年11月22日 :審判請求書の提出 第2 本願の意匠 本願は、物品の部分について意匠登録を受けようとする意匠登録出願であり、その意匠(以下「本願意匠」という。)は、意匠に係る物品を「自動車用情報表示機」とし、その形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下、「形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合」を「形状等」ともいう。)を、願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであって、当該意匠登録を受けようとする部分(以下「本願画像部分」という。)を、「実線で表された部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。」としたものである(別紙第1参照)。 第3 原査定の拒絶の理由及び引用意匠 この意匠登録出願の意匠は、下記に示すように、出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので、意匠法第3条第2項の規定に該当する、というのであり、具体的には以下のとおりである。 「この意匠登録出願は自動車用情報表示機に係る画像について意匠登録を受けようとするものであって、経路案内に係る情報を表示し縦長矩形の枠を内側左上隅から配置した大きな縦長矩形の枠の下に音楽再生に係る情報を表示する横長矩形の枠を配置したものと認められます。 しかしながら、経路案内に係る情報を表示し縦長矩形の枠を内側左上隅から配置した大きな縦長矩形の枠は、画像1にみられるように本願出願前に公然知られています。また、大きな縦長矩形の枠の下に音楽再生に係る情報を表示する横長矩形の枠を配置したものは、画像2にみられるように本願出願前に公然知られています。また、枠の大きさを種々にすることは、画像の分野において本願出願前に一般的に行われています。 そうすると、本願意匠は、自動車用情報表示機に係る画像として、本願出願前に公然知られた経路案内に係る情報を表示し縦長矩形の枠を内側左上隅から配置した大きな縦長矩形の枠について、内側の縦長矩形の枠の大きさを本願出願前に一般的に行われているように変更し、本願出願前に公然知られた態様のように、大きな縦長矩形の枠の下に音楽再生に係る情報を表示する横長矩形の枠を配置して表したものに過ぎず、当業者であれば容易に創作をすることができたものです。 画像1 GIGAZINE カーナビのようにNexus7は使えるのか実際に車を走らせて試してみました 媒体のタイプ [online] 掲載年月日 平成24年12月16日 検索日 令和 3年 4月 7日 情報の情報源 インターネット 情報のアドレス https://gigazine.net/news/20121216-nexus7-google-maps/ の上部「まず、Googleマップのナビ機能を使用する場合は、Googleマップで経路検索した後に、ナビのアイコンをタップします。」の記載の下に表された画像 画像2 米国特許出願公開2015/0120767のFig.58に表された画像」 第4 当審の判断 以下において、本願意匠の意匠法第3条第2項の該当性、すなわち、本願意匠が当該物品の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)であれば容易に創作することができたか否かについて検討し、判断する。 1 本願意匠の認定 (1)意匠に係る物品 本願意匠に係る物品は、自動車の車内において、情報の表示及び操作を行う「自動車用情報表示機」である。 (2)本願画像部分の用途及び機能 本願画像部分は、自動車の車内において、経路案内及び音楽再生等に関する情報の表示及び操作する用途及び機能を有する。 (3)本願画像部分の位置、大きさ及び範囲 本願画像部分は、表示画面中、大小2つの図形等を、周囲に余地を残して上下に配置したものであって、上の図形等(以下「地図表示画像」という。)は、表示画面全体の約7割の大きさで、下の図形等(以下「音楽再生画像」という。)は、約1割の大きさである。 (4)本願画像部分の形状等 ア 基本的構成態様 本願画像部分は、略縦長長方形の地図表示画像及びこれと等幅の略横長長方形の音楽再生画像を、横幅を揃えて上下に近接して配置したものであって、地図表示画像及び音楽再生画像の縦横の長さの比率は、それぞれ約4:3と約1:7で、音楽再生画像の縦の長さは、地図表示画像の縦の長さの約1/10である。 イ 地図表示画像 地図表示画像は、当該画像内の上端近傍の左寄りに略縦長長方形の図形等(以下「経路案内画像」という。)を形成している。 経路案内画像の縦横の長さの比率は、約1:2で、地図表示画像の約4割の大きさである。 2 引用意匠の認定 画像1(別紙第2参照) ア 画像1について 画像1は、カーナビゲーション機能に係るタブレット端末機の操作画像である。 イ 画像1の用途及び機能 画像1の意匠のうち、本願画像部分の創作非容易性の判断の根拠となる部分(以下「画像1部分」という。)の用途及び機能は、経路に関するマップを表示するとともに、そのルート情報が表示し、経路案内を行うものである。 ウ 画像1部分の形状等 画像1部分は、略縦長長方形の地図表示画像であって、当該地図表示画像内の左寄りに上下端及び左端にわずかに余地を残して、略縦長長方形の経路案内画像を形成している。 経路案内画像の縦横の長さの比率は、約2:1で、地図表示画像の約6割の大きさである。 (2)画像2(別紙第3参照) ア 画像2について 画像2の意匠は、コンピュータネットワークおよびモバイルを介して実装され、音楽の予約情報を表示するとともに、音楽の再生情報を表示する機能を有する携帯型端末機の操作画像である。 イ 画像2の用途及び機能 画像2の意匠のうち、本願画像部分の創作非容易性の判断の根拠となる部分(以下「画像2部分」という。)の用途及び機能は、音楽の予約情報を表示するとともに、音楽の再生情報を表示する機能を有するものである。 ウ 画像2部分の形状等 画像2部分は、略縦長長方形の音楽予約情報表示画像及びこれと等幅の略横長長方形の音楽再生情報表示画像を、横幅を揃えて上下に近接して配置したものであって、音楽予約情報表示画像及び音楽再生情報表示画像の縦横の長さの比率は、それぞれ約1:0.9と約1:7で、音楽再生情報表示画像の縦の長さは、音楽予約情報表示画像の縦の長さの約1/8である。 3 本願意匠の創作非容易性の判断 本願意匠が意匠法第3条第2項の規定に該当するか否か、すなわち、当業者であれば容易に本願意匠の創作をすることができたか否かについて検討する。 この種物品分野において、画像の内側に、その画像より小さな画像を左側に寄せて重ねて配置した画像は、本願の出願前に公然知られているものである(画像1)。また、表示画面中、大小2つの等幅の略横長長方形の画像を、横幅を揃えて上下に近接して配置した画像も、本願の出願前に公然知られているものである(画像2)。 しかしながら、本願意匠のように、経路案内機能と音楽再生機能を同一画面上に表示し、かつ、本願意匠のように、表示画面全体の約7割の大きさの略縦長長方形の地図表示画像、及びこれと等幅の表示画面全体の約1割の大きさの略横長長方形の音楽再生画像を、横幅を揃えて上下に近接して配置し、地図表示画像の左寄りに略縦長長方形の経路案内画像を重ねて配した態様のものが、本願意匠の他には見られないものであるから、本願意匠は、当業者にとって、格別の創作を要したものといわざるを得ない。 そうすると、本願意匠の態様は、この種物品分野において独自の着想によって創出したものであり、当業者が引用意匠に基づいて容易に本願意匠の創作をすることができたということではできない。 第5 むすび 以上のとおりであって、本願意匠は、意匠法第3条第2項が規定する、意匠登録出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状等に基づいて容易に創作をすることができたとはいえないものであるから、原査定の拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また、当審において、更に審理した結果、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

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2021-015964

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