2021-011810
遊技機
- 審判番号
- 2021-011810
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-036086外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年09月06日
- 審決日
- 2022年03月09日
- 公報発行日
- 2022年04月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- P18 .4 -WY (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第39条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 19項目
第1 手続の経緯
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本願は、平成27年3月27日(以下、「出願遡及日」という。)に出願した特願2015-67373号の一部を令和2年3月3日に新たな特許出願(特願2020-36086号)としたものであって、令和3年2月22日付けで拒絶の理由が通知され、同年5月7日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年6月1日付け(謄本送達日:同年同月8日)で拒絶査定(以下、「原査定」という。)がなされ、それに対して、同年9月6日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされ、同年10月18日付けで前置報告がなされたものである。
第2 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。
本願請求項1に係る発明は、同日出願された下記の同日出願1の請求項1に係る発明と実質的に同一と認められ、かつ、下記の同日出願1に係る発明は特許されており協議を行うことができないから、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特願2015-67373号(特許第6672602号公報)
2.特開2008-228814号公報(周知慣用技術を示す文献)
3.特開2002-331068号公報(周知慣用技術を示す文献)
4.特開2006-326188号公報(周知慣用技術を示す文献)
第3 令和3年9月6日に提出された手続補正書による補正(以下、「本件補正」という。)について
1 本件補正
本件補正は、特許請求の範囲を補正する内容を含んでおり、本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、
(補正後:令和3年9月6日付け手続補正書による補正)
「【請求項1】A 第1操作手段にて所定操作が行われた後において所定の表示手段にて複数の絵柄を循環させる可変表示が開始され、第2操作手段の操作に基づいて当該可変表示が停止されるようにすることが可能に構成されており、前記可変表示が開始される前における特定状態の後、複数種類の演出の中から所定の特別演出を実行し、前記特定状態と当該特定状態より後の演出とが整合されるように制御する遊技機において、B 前記特別演出が実行された場合に当該特別演出の開始から所定期間の経過後に特定態様の報知が行われるように構成されており、C 前記第1操作手段が操作され、予め定められた所定条件が成立した場合、前記可変表示を開始するように構成されており、前記所定条件の成立に基づく前記可変表示の開始タイミングに合わせて前記特別演出を実行することが可能であり、D 前記特別演出が実行される場合に所定の音出力手段から前記特別演出に合わせた所定の演出音が出力されるようにする手段を備え、E 第3操作手段の操作に基づいて前記所定の音出力手段からの前記所定の演出音の出力態様を変更することが可能に構成されているF ことを特徴とする遊技機。」へと補正された(下線は、補正箇所を明示するために当審で付した。また、符号A~Fは、当審にて分説して付した。)。
2 補正の適否
(1)本件補正は、補正前の請求項1について、発明を特定するために必要な事項である「所定の操作手段」について、「第1操作手段」であると言い換えるとともに、当該「第1操作手段」のほかに、「第2操作手段」及び「第3操作手段」を備えること、及び、それぞれについて、「第2操作手段の操作に基づいて当該可変表示が停止され」「第3操作手段の操作に基づいて前記所定の音出力手段からの前記所定の演出音の出力態様を変更することが可能に構成されている」という限定を加えるものである。
(2)補正目的
上記(1)の補正事項は、補正前の発明特定事項に限定を加えるものであって、補正後の請求項1に係る発明は、補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。
(3)新規事項
本件補正は、願書に最初に添付した明細書又は図面の【0031】、【0038】、【0348】の記載からみて新規事項を追加するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。
(4)独立特許要件
「第4 本願発明」から「第6 対比・判断」までに示したことを含め、補正後の請求項1に係る発明は、独立特許要件を満たすものであるから、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合する。
第4 本願発明
本件出願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記「第3 令和3年9月6日に提出された手続補正書による補正(以下、「本件補正」という。)について」「1 本件補正」で示した特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものである。
第5 引用文献等
1 同日出願1に記載されたの請求項1に係る発明について
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願遡及日と同日の平成27年3月27日に出願した同日出願1(特願2015-67373号(特許第6672602号公報))の請求項1に係る発明は、その請求項1に記載された次のものと認められる(以下、「同日発明」という。また、符号a1~f
は、当審にて分説して付した。)。
同日発明
「【請求項1】a1 複数の絵柄の循環表示を行う循環表示手段と、a2 前記循環表示を開始させるべく操作される第1操作手段と、a3 前記循環表示を停止させるべく操作される第2操作手段とを備え、a4 前記循環表示が開始される前における前記循環表示手段の循環前表示状態の後、複数種類の演出の中から前記循環前表示状態に対応するものとして所定の特別演出を実行し、前記循環前表示状態と当該循環前表示状態の後の演出とが整合されるように制御する遊技機において、b 前記特別演出が実行された場合に当該特別演出の開始から所定期間の経過後に特定態様の報知が行われるように構成されており、c 前記第1操作手段が操作され、予め定められた所定条件が成立した場合、前記循環表示を開始するように構成されており、前記所定条件の成立に基づく前記循環表示の開始タイミングに合わせて前記特別演出を実行するf ことを特徴とする遊技機。」
2 周知技術について
(1)原査定において示された周知技術
原査定の拒絶の理由には、周知慣用技術を示す文献として、引用文献2(特開2008-228814号公報)、引用文献3(特開2002-331068号公報)、引用文献4(特開2006-326188号公報)が引用されている。
引用文献2~4には、次のア~ウに示す技術が記載されることから、スロットマシンにおいて、音出力手段から目押しのタイミングを報知する演出音が出力されるようにする手段を備えることは従来周知の技術(以下、「周知技術1)という。)であると認められる。
ア 引用文献2には、各リール31L~31Rの回転中において、特別図柄が特別役を表示させることが可能な位置にある期間(以下、この期間を第1の期間と称す)と、特別図柄が特別役を表示させることが不可能な位置にある期間(以下、この期間を第2の期間と称す)とがあって、第1の期間におけるスピーカ71からの出力音量等を大きくし、第2の期間におけるスピーカ71からの出力音量等を小さくする目押し補助演出パターンを備えるスロットマシン10の技術が記載されている(【0027】、【0037】、【0090】、【0134】)。
イ 引用文献3には、効果音発生装置515は、主制御部508および/または演出制御部519の指示で、目押しタイミングの告知音等をスピーカ425から発生する回胴式遊技機40の技術が記載されている(【0027】、【0048】)。
ウ 引用文献4には、特定の音源データを選択して再生し、何れかのスピーカ32、38a、38bを鳴動することで、ストップ操作のタイミングを遊技者に報知するスロットマシン1の技術が記載されている(【0027】、【0095】)。
(2)前置報告において示された周知技術
前置報告においては、周知慣用技術を示す文献として、上記引用文献2~4に加え、引用文献5(特開2004-105343号公報)、引用文献6(特開2007-319301号公報)が引用されている。
引用文献5、6には、次のア、イに示す技術が記載されることから、スロットマシンにおいて、音出力手段から演出音が出力されるようにする手段を備え、操作手段の操作に基づいて所定の音声出力手段からの演出音の出力態様を変更することが可能に構成されていることは従来周知の技術(以下、「周知技術2)という。)であると認められる。
ア 引用文献5には、スピーカ12から出力される効果音(エラー音等も含む)の音量を表す音量レベルを、最大音量を音量レベル「8」で表し、最小音量を音量レベル「0」で表して、音量レベルが最小の状態でボタンスイッチが操作されると、その操作毎に音量レベルを1ずつ大きくし、一方、音量レベルが最大の状態でボタンスイッチが操作されると、その操作毎に音量レベルを1ずつ小さくするように構成されたスロットマシン1の技術が記載されている(【0021】、【0046】)。
イ 引用文献6には、遊技に応じて使用する遊技音(キャラクタ等による演出時に使用する演出音、ボーナスに内部当籤した旨を報知する報知する報知音等)を決定する遊技音決定手段(マイクロコンピュータ30等)と、決定された遊技音を出力する遊技音出力装置(スピーカ21L・21R等)と、遊技者が外部から操作可能に遊技機前面側に設けられ、遊技音の出力レベル(音量)を調節する音量調節部(ボリューム目盛95)と、遊技音を音量調節部により調節された出力レベルで遊技音出力装置から出力させる出力制御部(サブマイクロコンピュータ73、音源IC78、パワーアンプ79等)とを備え、遊技音出力装置から出力される遊技音のうち、一つの遊技音の出力レベルを調節できるようにした、所謂『パチスロ機』である遊技機の技術が記載されている(【0012】、【0062】、【0065】)。
第6 対比・判断
1 同日発明を先願とし、本願発明を後願とした場合について
同日発明を先願とし、本願発明を後願とした場合について検討する。
(1)対比
本願発明と同日発明を対比する(見出し(a)~(f)は、本願発明の構成A~Fに対応する。)。
(a)構成Aについて
ア 同日発明の「第1操作手段」は、本願発明の「第1操作手段」に相当し、同日発明の「前記循環表示を開始させるべく操作される」ことは、本願発明の「所定操作」に相当し、同日発明の「循環表示手段」は、本願発明の「所定の表示手段」に相当し、同日発明の「複数の絵柄」は、本願発明の「複数の絵柄」に相当し、同日発明の「循環表示を行う」ことは、本願発明の「循環させる可変表示」に相当する。
そして、同日発明の構成a1及び構成a2において、「第1操作手段」は、「複数の絵柄の循環表示を行う循環表示手段」の「前記循環表示を開始させるべく操作される」から、「第1操作手段」が「操作され」てから、「循環表示」が「開始」するといえる。
そうすると、同日発明の構成a1において、「複数の絵柄の循環表示を行う循環表示手段と、」「を備え」ること、及び、同構成a2において、「前記循環表示を開始させるべく操作される第1操作手段と、」「を備え」ることは、本願発明の構成Aにおいて、「第1操作手段にて所定操作が行われた後において所定の表示手段にて複数の絵柄を循環させる可変表示が開始され」る「ことが可能に構成する」ことに相当する。
イ 同日発明の「第2操作手段」は、本願発明の「第2操作手段」に相当し、同日発明の「前記循環表示を開始停止させるべく操作される」ことは、本願発明の「操作に基づいて当該可変表示が停止されるようにすることが可能に構成されて」いることに相当することから、同日発明の「a3 前記循環表示を停止させるべく操作される第2操作手段とを備え、」ることは、本願発明の構成Aにおいて、「第2操作手段の操作に基づいて当該可変表示が停止されるようにすることが可能に構成されて」いることに相当する。
ウ 上記アより、同日発明の「循環表示」が、本願発明の「可変表示」に相当することに加え、同日発明の「循環前表示状態」は、本願発明の「特定状態」に相当し、同日発明の「前記循環前表示状態に対応するものとして所定の特別演出を実行」することは、本願発明の「所定の特別演出を実行」に相当するから、同日発明の構成a4の「前記循環表示が開始される前における前記循環表示手段の循環前表示状態の後、複数種類の演出の中から前記循環前表示状態に対応するものとして所定の特別演出を実行し、前記循環前表示状態と当該循環前表示状態の後の演出とが整合されるように制御する遊技機において、」は、本願発明の構成Aの「前記可変表示が開始される前における特定状態の後、複数種類の演出の中から所定の特別演出を実行し、前記特定状態と当該特定状態より後の演出とが整合されるように制御する遊技機において、」に相当する。
エ 以上ア~ウより、同日発明の構成a1~a4は、本願発明の構成Aに相当する。
(b)構成Bについて
同日発明の構成bの「前記特別演出が実行された場合に当該特別演出の開始から所定期間の経過後に特定態様の報知が行われるように構成されており、」は、本願発明の構成Bの「前記特別演出が実行された場合に当該特別演出の開始から所定期間の経過後に特定態様の報知が行われるように構成されており、」に明らかに相当する。
よって、同日発明の構成bは、本願発明の構成Bに相当する。
(c)構成Cについて
上記(a)アより、同日発明の「循環表示」が、本願発明の「可変表示」に相当することに加え、同日発明の「特別演出を実行する」ことは、本願発明の「特別演出を実行することが可能であ」ることに相当するから、同日発明の構成cの「前記第1操作手段が操作され、予め定められた所定条件が成立した場合、前記循環表示を開始するように構成されており、前記所定条件の成立に基づく前記循環表示の開始タイミングに合わせて前記特別演出を実行する」ことは、本願発明の構成Cの「前記第1操作手段が操作され、予め定められた所定条件が成立した場合、前記可変表示を開始するように構成されており、前記所定条件の成立に基づく前記可変表示の開始タイミングに合わせて前記特別演出を実行することが可能であり、」に明らかに相当する。
よって、同日発明の構成cは、本願発明の構成Cに相当する。
(f)構成Fについて
同日発明の「遊技機」は、本願発明の「遊技機」に相当するから、同日発明の構成fは、本願発明の構成Fに相当する。
[一致点]
そうすると、同日発明を先願とし、本願発明を後願とした場合、本願発明と同日発明とは、
「A 第1操作手段にて所定操作が行われた後において所定の表示手段にて複数の絵柄を循環させる可変表示が開始され、第2操作手段の操作に基づいて当該可変表示が停止されるようにすることが可能に構成されており、前記可変表示が開始される前における特定状態の後、複数種類の演出の中から所定の特別演出を実行し、前記特定状態と当該特定状態より後の演出とが整合されるように制御する遊技機において、B 前記特別演出が実行された場合に当該特別演出の開始から所定期間の経過後に特定態様の報知が行われるように構成されており、C 前記第1操作手段が操作され、予め定められた所定条件が成立した場合、前記可変表示を開始するように構成されており、前記所定条件の成立に基づく前記可変表示の開始タイミングに合わせて前記特別演出を実行することが可能であるF 遊技機。」
である点で一致し、次の相違点で相違する。
[相違点]
相違点(構成D、E)
本願発明は、「前記特別演出が実行される場合に所定の音出力手段から前記特別演出に合わせた所定の演出音が出力されるようにする手段を備え、
第3操作手段の操作に基づいて前記所定の音出力手段からの前記所定の演出音の出力態様を変更することが可能に構成されている」のに対し、同日発明は、そのような構成を備えていない点。
(2)判断
ア 同日発明を先願とし、本願発明を後願とした場合についての上記相違点について検討する。
(ア)原査定において示された周知技術(周知技術1)は、上記「第5 引用文献等」「2 周知技術について」「(1)原査定において示された周知技術」に、前置報告において示された周知技術(周知技術2)は、同「(2)前置報告において示された周知技術」に記載したとおりであって、以下に再掲する。
・周知技術1
スロットマシンにおいて、音出力手段から目押しのタイミングを報知する演出音が出力されるようにする手段を備えること。
・周知技術2
スロットマシンにおいて、音出力手段から演出音が出力されるようにする手段を備え、操作手段の操作に基づいて所定の音声出力手段からの演出音の出力態様を変更することが可能に構成されていること。
(イ)上記周知技術2より、スロットマシンにおいて、音出力手段から演出音が出力されるようにする手段を備え、操作手段の操作に基づいて所定の音声出力手段からの演出音の出力態様を変更することが可能に構成されていることは従来周知の技術である。さらに、本願発明の「演出音」に対応する実施例である「目立ちポイントCP1~CP7」が、「このため、遊技の初心者であっても、チェリー用BGMや第1BB用BGMのリズムに乗って目立ちポイントCP,BPに合わせてストップボタン42~44を操作することで、結果として、チェリー入賞や第1BB入賞を成立させるための目押しを行うことになる。」(【0333】)という、ストップボタン42~44を操作するタイミングを報知する音声として機能するものとして限定して解釈したとしても、上記周知技術1より、演出音を目押しのタイミングを報知するものとして用いることが従来周知の技術であるということができる。
しかし、上記相違点に係る本願発明の構成Dにおける「演出音」は、構成Dより、「前記特別演出が実行される場合に所定の音出力手段から」「出力される」「前記特別演出に合わせた所定の演出音」であるところ、上記周知技術1及び周知技術2のいずれにも、「前記特別演出が実行される場合に所定の音出力手段から」「出力される」「前記特別演出に合わせた所定の演出音」は示されていないし、当該、「前記特別演出が実行される場合に所定の音出力手段から」「出力される」「前記特別演出に合わせた所定の演出音」がスロットマシンの分野における従来周知の技術であると認めることはできない。
(ウ)さらに、「特別遊技」について、本願発明は、構成Cを備えることにより、「前記第1操作手段が操作され、予め定められた所定条件が成立した場合、前記可変表示を開始するように構成されており、前記所定条件の成立に基づく前記可変表示の開始タイミングに合わせて前記特別演出を実行することが可能であ」ることを前提とし、かつ、構成Aを備えることにより、「前記可変表示が開始される前における特定状態の後、複数種類の演出の中から所定の特別演出を実行し、前記特定状態と当該特定状態より後の演出とが整合されるように制御する」こと、及び、構成Bを備えることにより、「前記特別演出が実行された場合に当該特別演出の開始から所定期間の経過後に特定態様の報知が行われるように構成されて」いることも前提としていると認められる。
これら本願発明の構成A~構成Cにより特定される「特別演出」を前提として、「前記特別演出に合わせた所定の演出音」を出力することが、従来周知であるとは尚更認めることはできない。
(エ)したがって、上記相違点に係る本願発明の構成が従来周知の技術であると認めることはできず、本願発明(後願)と同日発明(先願)とは、上記相違点で相違するので、本願発明(後願)と同日発明(先願)とは同一の発明であるということはできない。
2 同日発明を後願とし、本願発明を先願とした場合について
上記「1 同日発明を先願とし、本願発明を後願とした場合について」「(2)判断」のとおり、同日発明を先願とし、本願発明を後願とした場合について、本願発明(後願)と同日発明(先願)とは同一の発明であるということはできない。
よって、同日発明を後願とし、本願発明を先願とした場合について検討するまでもない。
3 まとめ
以上のとおりであるから、本願発明と同日発明とは同一の発明であるということはできない。
第7 原査定について
原査定の理由(特許法第39条第2項)について、本願発明の「前記特別演出が実行される場合に所定の音出力手段から前記特別演出に合わせた所定の演出音が出力されるようにする手段を備え、
第3操作手段の操作に基づいて前記所定の音出力手段からの前記所定の演出音の出力態様を変更することが可能に構成されている」(構成D、E)という事項について、上記「第6 対比・判断」「1 同日発明を先願とし、本願発明を後願とした場合について」「(2)判断」に記載したとおり、本願発明(後願)と同日発明(先願)とは、上記事項の点で相違するので、本願発明(後願)と同日発明(先願)とは同一の発明であるということはできない。
よって、同日発明を後願とし、本願発明を先願とした場合について検討するまでもなく、本願発明と同日発明とは同一の発明であるということはできない。
したがって、原査定の理由を維持することはできない。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-011810