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特許拒絶査定不服審判

2021-011565

幼児用歯ブラシ

審判番号
2021-011565
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-096949外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年08月31日
審決日
2022年04月11日
公報発行日
2022年05月27日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (A46B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2017- 96949「幼児用歯ブラシ」拒絶査定不服審判事件〔平成30年12月 6日出願公開、特開2018-191827、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 24項目
理 由

第1 手続の経緯

本願は、平成29年5月16日の出願であって、令和3年2月9日付けで拒絶理由通知がされ、令和3年3月18日に意見書が提出されると共に手続補正がされ、令和3年7月13日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)がされ、これに対し、令和3年8月31日に拒絶査定不服審判の請求がされ、その審判の請求と同時に手続補正がされたものである。

第2 原査定の概要

原査定の概要は次のとおりである。

1 本願の請求項1ないし3に係る発明は、以下の引用文献1,2,4,6に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献2に記載された発明のヘッド部の長さとして引用文献1に記載された発明を採用し、用途として引用文献4に記載された発明を採用し、引用文献6に記載された発明のカバー部を採用することは当業者が容易に想到し得たことである。

2 本願の請求項4及び5に係る発明は、以下の引用文献1,2,4ないし6に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

3 本願の請求項6に係る発明は、以下の引用文献1,2,4ないし7に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献

1 特開2016-064031号公報

2 実願昭56-113642号(実開昭58-019643号)のマイクロフィルム

3 実願昭61-081797号(実開昭62-193426号)のマイクロフィルム

4 国際公開第2016/035678号

5 米国特許出願公開第2010/0313371号明細書

6 米国特許出願公開第2008/0235889号明細書

7 米国特許出願公開第2011/0016651号明細書

第3 本願発明

本願の請求項1及び2に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」及び「本願発明2」という。)は、令和3年8月31日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりである。

「【請求項1】
幼児が口にくわえるヘッド部を長手方向の先端側に有し、かつ、柱状のハンドル部を基端側に有する幼児用歯ブラシであって、
前記ヘッド部と前記ハンドル部との中間に緩衝部が設けられ、
前記ヘッド部の前記緩衝部側端と、前記ハンドル部の前記緩衝部側端とを一体に覆う弾性体を備え、
続きを表示(全19行)
前記緩衝部は、前記ハンドル部の中心軸線と直交する回転中心線を有し、
前記ヘッド部は、前記長手方向の基端向きに突出し且つ前記ハンドル部の一部と重なり合って前記緩衝部を部分的に構成する回転板部を有するとともに、前記ハンドル部に対し前記回転中心線周りを回転可能であり、
前記ヘッド部の先端から前記緩衝部の最基端側端である前記回転板部の基端側端までの長さであるヘッド長さは27mm以上、かつ、37mm未満であり、
前記弾性体は、前記各緩衝部側端を前記中心軸線の径方向の内向きに締め付けることにより前記ヘッド部及び前記ハンドル部に固定されるとともに、前記ヘッド部の回転により変形し、該変形状態において弾性により前記ヘッド部を前記回転の反対向きに付勢する
ことを特徴とする幼児用歯ブラシ。
【請求項2】
幼児が口にくわえるヘッド部を長手方向の先端側に有し、かつ、柱状のハンドル部を基端側に有する幼児用歯ブラシであって、
前記ヘッド部と前記ハンドル部との中間に緩衝部が設けられ、
前記ヘッド部の前記緩衝部側端と、前記ハンドル部の前記緩衝部側端とを一体に覆う弾性体を備え、
前記緩衝部は、前記先端から50mm以内の位置に配置されるとともに前記ハンドル部の中心軸線と直交する回転中心線を有し、
前記ヘッド部は、前記ハンドル部に対し前記回転中心線周りを回転可能であるとともに、前記基端向きに突出し且つ前記ヘッド部と一体に回転する第1の当接部材が設けられ、
前記ハンドル部は、前記ハンドル部側で、前記第1の当接部材の回転円上に固定される第2の当接部材が設けられ、該第2の当接部材が前記第1の当接部材と当接し、前記ハンドル部の、刷毛の植毛される植毛面の裏向きの回転を制止し、
前記ヘッド部の先端から前記緩衝部の最基端側端である前記第1の当接部材の基端側端までの長さであるヘッド長さは27mm以上、かつ、37mm未満であり、
前記弾性体は、前記各緩衝部側端を前記中心軸線の径方向の内向きに締め付けることにより前記ヘッド部及び前記ハンドル部に固定されるとともに、前記ヘッド部の回転により変形し、該変形状態において弾性により前記ヘッド部を前記回転の反対向きに付勢する
ことを特徴とする幼児用歯ブラシ。」

第4 引用文献、引用発明等

1 引用文献2について

(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。以下同様。)。

ア 「2 実用新案登録請求の範囲
ブラシと柄と二つに分かれた部分をブラシの根元と柄の先端とを心棒によつて接続し、水平(直線)の時反り返りを防止する為めブラシの接続点より長さを少々伸ばし、亦内曲り時に曲がり過ぎない様に柄の先端とブラシの接続部の外側とが歯止めになる様にした1体の歯ブラシにて、水平を中心に若干の折れ曲り亦反りが出来る歯ブラシ。」(1ページ4行ないし同ページ11行。空白行は含まず。以下同様。)

イ 「本考案は合成樹脂製で簡単な構造にて作られ、ブラシを歯に押しあて水平(若干外側に反る)にして使用し、従来通り歯を磨がく事の出来るのは勿論であるが、接続点より若干折れ曲がる事が出来る為め、歯磨き中にブラシが歯竝びに添つて若干内曲りしたり、真直になったり歯竝びに応じて自然に折れ曲り出来るのでブラシに均等の力が加はり、ブラシ、歯に無理なくブラシ全体にて歯を奥歯の隅より萬遍無く充分に、軟かく磨がく事が出来る。亦水平より若干反り曲がりする故、歯の裏側を磨がく時は奥歯の隅より歯竝びの角度にもブラシが合ふ様になり磨がき易くなった。亦裏側を磨がく時にも歯竝びに応じて若干の反り、折れ曲りをする為め歯ブラシ全体にて歯を萬遍なく充分に軟かく磨がく事が出来る。」(2ページ2行ないし同ページ17行)

ウ 「此の考案を図面により説明すると、ブラシ(1)と柄(2)とに分かれた部分が、ブラシ(1)の根元(8)を内側にし、これを挟んで柄(2)の二つに分かれた先端(7)を外側とし、軸にし、夫々穴を明けて心棒(3)を通し接続して1体の歯ブラシと為す。そして此の接続点(3)の心棒を軸にして第一図の如く水平になつたり(若干外側に反り曲がる)、亦内側に若干曲がつたり出来る様にする(第二図)。歯ブラシを歯に押しあてて磨がく時ブラシ(1)が反り曲がり過ぎない様にする為め、ブラシ(1)の長さを接続点(3)より若干長く伸ばす(5)。然して水平時(若干反りあり)には柄の(6)の部分と(5)と合体して止めとなる。次に内側に曲がり過ぎない様に(8)の外側の一部を(6)の先端と回転接する時歯止めとなる如く丸味をつけず角張らし歯止めとし、内側に曲がり過ぎて歯の磨がきにくいのを防止する。」(2ページ18行ないし3ページ13行)

エ 引用文献2には、第一図ないし第三図として、次の図面が記載されている。

「
[図:0001383950000001.jpg]
」

オ 第一図ないし第三図の図示内容より、柄(2)は、棒状であり、一方端側にブラシ(1)を有し、他方端側に柄(2)を有する歯ブラシが、看取できる。

カ 前記ウの記載から、ブラシ(1)と柄(2)とは、心棒(3)を回転軸として回転可能に接続されていることがわかるから、ブラシ(1)と柄(2)との間に回転部が設けられ、当該回転部は、回転軸として有しているといえる。

キ 第一図ないし第三図の図示内容より、回転軸は、柄(2)の長手方向軸と直交することが看取できる。

ク 前記ウの「ブラシ(1)の根元(8)を内側にし、これを挟んで柄(2)の二つに分かれた先端(7)を外側とし、軸にし、夫々穴を明けて心棒(3)を通し接続し」なる記載と第一図ないし第三図の図示内容をあわせみると、ブラシ(1)は、その根元(8)に、長手方向軸の柄(2)側に延在する延在部を有し、この延在部は、柄(2)の二つに分かれた先端(7)に挟まれ、回転部の構成の一部としていることがわかる。

(2)したがって、上記引用文献2には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「歯に押しあて、磨くことができるブラシ(1)を一方端側に有し、かつ、棒状の柄(2)を他方端側に有する歯ブラシであって、
前記ブラシ(1)と前記柄(2)との間に回転部が設けられ、
前記回転部は、前記柄(2)の長手方向軸と直交する回転軸を有し、
前記ブラシ(1)は、前記長手方向軸の柄(2)側に延在し且つ柄(2)の二つに分かれた先端(7)に挟まれて前記回転部の一部を構成する延在部を有するとともに、前記柄(2)に対し前記回転軸を中心として回転可能である
歯ブラシ。」

2 引用文献1について

(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(一部改行を省略した。以下同様。)。

ア「【0007】 ・・・そこで本発明は、奥歯の奥をより容易に清掃でき、かつ、すべての歯の清掃が良好に行える、歯の清掃性に優れた歯ブラシ用ハンドル体及び歯ブラシを目的とする。」

イ「【0014】[歯ブラシ用ハンドル体] 図1に示すように、本実施形態の歯ブラシ用ハンドル体2は、ハンドル部13と、前記ハンドル部13の先端から延設されたネック部12と、前記ネック部12の先端に設けられ、植毛面43が形成されたヘッド部11とを備えている。歯ブラシ用ハンドル体2は、全体として長尺状とされている。

本実施形態の歯ブラシ用ハンドル体2の長さは、特に限定されず、例えば、120~200mmとされる。

【0015】(部材) 図2~6に示すように、本実施形態の歯ブラシ用ハンドル体2は、揺動部材4と支持部材5と緩衝部材31とを備える。以下、各部材について説明する。

【0016】揺動部材: 図2~5に示すように、揺動部材4は、ヘッド部11と、ネック部12と、ネック部12の後端に延設された延設部21とを備える。

【0017】 図2に示すように、ヘッド部11は、平板状であり、片面に植毛面43が形成されている。植毛面43には、植毛穴42が形成されている。

ヘッド部11の幅は、特に限定されず、例えば、7~13mmが好ましく、8~12mmがより好ましい。上記下限値以上であれば、毛束41を植毛する面積を充分に確保でき、上記上限値以下であれば、口腔内での操作性を高められる。

ヘッド部11の長さは、特に限定されず、例えば、10~30mmが好ましく、12~28mmがより好ましい。上記下限値以上であれば、毛束41を植毛する面積を充分に確保でき、上記上限値以下であれば、口腔内での操作性を高められる。

ヘッド部11の厚さは、材質等を勘案して決定でき、例えば、2~6mmが好ましく、2.5~4mmがより好ましい。上記下限値以上であれば、ヘッド部11の強度を高められ、上記上限値以下であれば、口腔内での操作性を高められる。」

ウ「【0024】(部材同士の関係) 図1~5,6(a)(b)に示すように、揺動部材4の延設部21は支持部材5、すなわちハンドル部13に挿入されている。これにより、壁部24は延設部21の幅方向両側に位置することになる。

延設部21の軸部6は、支持部材5の軸受部28に嵌合されている。これにより、延設部21は、植毛面の臨む方向に揺動可能にハンドル部13内で軸支されている。そして、延設部21がハンドル部13内で軸支されていることにより、支点22が形成されている。

図4,6(a)(b)に示すように、延設部21における植毛面43側に形成された凸部の突端は、ハンドル部13における植毛面43側の面から突出し、押圧部23を形成している(図4)。

図4,図6(c)に示すように、突設片25と切欠き部26とは、相対して位置している。突設片25と切欠き部26とが相対して位置していることにより、背面回動防止部が形成されている。背面回動防止部により、支点22を軸にして該支点22より先端側が植毛面43の背面方向に回動することを防止している。」

エ 引用文献1には、図1、図2及び図4として、次の図面が記載されている。

「
[図:0001383950000002.jpg]
」

3 引用文献4

(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「[0003] 従来、ヘッド部及びネック部の欠損や折れを抑制可能な歯ブラシとして、特許文献1に開示された歯ブラシがある。」

イ 「[0005] 特許文献1には、・・・ヘッド部やネック部に過度な負荷が加えられた場合でも、ハンドル体を折れにくくすることが可能となることや、ヘッド部又はネック部が折れた場合でも、被覆層により折れた部分が露出することを抑制可能なことが開示されている。
[0006] 上記構成とされた特許文献1に開示された歯ブラシは、ヘッド部の先端部を構成する基台が軟質樹脂で覆われているため、強く噛んだり、口腔内にヘッド部の先端が強く当たったりした際、上記軟質樹脂がクッション材として機能する。
このため、特許文献1に開示された歯ブラシを使用することで、ヘッドの先端部に起因する口腔内の損傷を抑制することが可能となる。
[0007]特開2013-458号公報
[0008] しかしながら、特許文献1に開示された歯ブラシのネック部は、該ネック部を構成する基台(厚さ2~4mm)の表面を覆うように、該基台よりも厚さが薄く、かつ軟質樹脂よりなる被覆層(好ましい厚さが0.8~1.5mm)が設けられている。
このため、特許文献1に開示された歯ブラシのネック部は、軟質樹脂よりも硬質樹脂よりなる基台の割合の方が高くなるような構成とされている。
[0009] このため、特許文献1に開示された歯ブラシのヘッド部は、例えば、該歯ブラシの延在方向(具体的には、歯ブラシの後端から先端に向かう方向)に外力が加えられた際、使用者の口腔内が損傷しないように、ヘッド部の先端に伝わる外力を十分逃がすように、曲がることが困難であった(但し、全て硬質樹脂で構成した場合よりは曲がりやすい。)。
したがって、特許文献1に開示された歯ブラシを口にくわえた状態で、歯ブラシの後端から先端に向かう方向に強い外力が加わると、使用者の口腔内が損傷してしまう恐れがあった。
特に、歯ブラシの使用者が1~3才の乳幼児である場合、口腔内が損傷するリスクが高まる。
[0010] 本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、使用者の口腔内の損傷を抑制することの可能な歯ブラシを提供することを目的とする。」
ウ 「[0030] 図1~図6を参照するに、本実施の形態の歯ブラシ10は、ハンドル体11と、ブラシ部12と、を有する。
ハンドル体11は、ヘッド部14と、ネック部15と、ハンドル部16と、ヘッド部14、ネック部15、及びハンドル部16の一部を構成する硬質部材17と、を有する。
本実施の形態では、植毛面21-1bとハンドル部16との間に、上記第2の方向(Y方向)の幅が、ヘッド部14の幅(Y方向の最大幅)よりも小さいネック部15が配置される歯ブラシ10について説明する。
[0031] ヘッド部14は、硬質樹脂で構成されたベース部材21と、ベース部材21の一部を覆う第1の軟質樹脂22と、を有する。ベース部材21は、硬質樹脂で構成された硬質部材17の構成要素の一部であり、ベース部材本体21-1と、2つの支持部21-2と、を有する。・・・」
エ 「[0046] 第1の軟質樹脂22は、植毛面21-1b、複数の植毛穴21-1B、2つの支持部21-2の端面21-2aを露出させた状態で、ベース部材本体21-1の側面及び底面21-1aを覆うように設けられている。
これにより、第1の軟質樹脂22は、ベース部材本体21-1の先端部21-1Aを覆うように配置されている。
[0047] このように、ベース部材本体21-1の先端部21-1Aを覆うように第1の軟質樹脂22を配置することで、使用者が歯ブラシ10を使用時において、先端部21-1Aに配置された第1の軟質樹脂22がクッション材として機能するため、歯ブラシ10の後端側から先端側に向かう方向に外力が加えられて、先端21-1Aに配置された第1の軟質樹脂22が使用者の口腔内に強く押し当てられた際、使用者の口腔内が損傷することを抑制できる。」
オ 「[0052] 上記構成とされたヘッド部14の長さ(X方向の長さ)は、特に限定されず、例えば、10~30mmの範囲内が好ましく、12~28mmの範囲内がより好ましい。
ヘッド部14の長さが10mm以上であると、毛束12-1を植設可能な植毛面21-1bの面積を十分に確保することができる。また、ヘッド部14の長さが30mm以下であると、口腔内での歯ブラシ10の操作性を高めることができる。」

カ 「[0054] ・・・X方向におけるネック部15の長さは、例えば、20~60mmの範囲内で適宜設定することができ、この場合、ヘッド部の長さとネック部の長さとを合計した長さは、例えば、40~85mmの範囲内で適宜設定することができる。」

キ 「[0056] ネック部15は、硬質部材17の構成要素である芯部25と、軟質部26と、を有する。
芯部25は、X方向(ネック部15の延在方向)に延在し、かつネック部15を貫通する第1の部分25-1と、X方向に延在し、一端が第1の部分25-1と一体にされると共に、ハンドル部16の一部に配置された第2の部分25-2と、を有する。・・・」

ク 「[0059] 第1の部分25-1は、X方向において同じ太さとされている。ヘッド部14の先端に強い外力が印加された際、ネック部15が、図2に示す変形部15A(例えば、ネック部15の中央部近傍)において折れ曲がるように(言い換えれば、ヘッド部14の先端に加わる力を逃がすように)、第1の部分25-1の太さや形状、及び第1の部分25-1の周囲に配置される軟質部26の厚さは、決定するとよい。」

ケ 「[0064] このように、Z方向における第1の部分25-1の第1の幅W1を、Y方向における第1の部分の第2の幅W2よりも大きくすることで、歯ブラシ10の清掃性能を低下させることなく、ヘッド部14の先端に強い外力が印加された際に変形部15AにおいてY方向に折れ曲がることが可能となる。これにより、ヘッド部14の先端に加わる力を逃がすことが可能となるので、歯ブラシ10の使用者の口腔内が損傷することを抑制できる。
[0065] 特に、歯ブラシ10の使用者が1~3才の乳幼児である場合、歯ブラシ10を口にくわえたままの状態で、走ったりする場合があるが、このような場合に乳幼児が転倒した際でも乳幼児の口腔内が損傷することを抑制できる。」

コ 引用文献4には、図1及び図2として、次の図面が記載されている。

「
[図:0001383950000003.jpg]
」

4 引用文献6

(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献6には、図面とともに次の事項が記載されている。なお、仮訳は当審による(以下、同様。)。

ア 「[0031] The polyaxial toothbrush 10, shown in FIG. 1A, has four major components, a brush portion 20, a handle portion 30, a polyaxial, e.g. a universal joint 40, and a resilient polymeric member 50. As seen in FIG. 1B, the brush portion 20 has a first end 21 and a second end 22, an outer surface 23 and a first longitudinal centerline 24. The first end 21 of the brush portion 20 has a plurality of bristles 25 extending outwardly with respect to the outer surface 23. The second end 22 includes a portion of a universal joint 40.」

(仮訳:図1(a)に示す歯ブラシ10は、ブラシ部20と、ハンドル部30と、多軸、すなわちユニバーサルジョイント40、および弾性のポリマー部材50からなる4個の主要な構成部材を有している。図1(b)に示したように、ブラシ部20は、第1端部21および第2端部22と外面23と第1長手方向中心線24を有している。ブラシ部20の第1端部21は、外面23に対して外向きに延びる複数の剛毛25を有している。第2端部22は、ユニバーサルジョイント40の一部分を含む。)

イ 「[0036] The polyaxial toothbrush of the instant invention further includes at least one resilient member 50 extending between the second end 22 of brush portion 20 and the first end 31 of the handle portion 30. The resilient member 50 may be constructed and arranged to provide resistance to pivoting of the brush portion 20 with respect to the handle portion 30. Resilient member 50 may be a sleeve constructed and arranged to engage the outer surfaces 23 and 33 of the brush portion 20 and handle portion 30 respectively. Although not limiting the invention to a particular embodiment, the term resilient member is nevertheless understood to include any flexible or elastomeric material which can be constructed to cover any portion of the toothbrush 101, and as described in FIG. 5, depending on the direction of bending or rotation, the resilient member 50 can be compressed on one side 51 and extended on the opposite side 52, producing a cushioning effect and a tendency to return to a state of equilibrium. The resilient member 40 could also be constructed to cover additional areas of the handle or brush portions.」

(仮訳:本発明の多軸歯ブラシは、ブラシ部分20の第2端部22と、ハンドル部分30の第1端部31との間に延びる少なくとも1つの弾性部材50を備えている。弾性部材50は、ハンドル部30に対してブラシ部20の回動に抵抗するように構成及び配置することができる。弾性部材50は、ブラシ部分20とハンドル部分30の外側表面23及び33と係合するように構成され配置されたスリーブであってもよい。本発明を特定の実施形態に限定するものではないが、弾性部材は、歯ブラシ101の部分をカバーするように構成することができる任意の可撓性または弾性材料を含むと理解され、図5で説明したように、曲げまたは回転の方向に応じて、弾性部材50は、一側51上に圧縮され、反対側52に延び、クッション効果および平衡の状態に戻る傾向を生成することができる。弾性部材40は、また、ハンドルまたはブラシ部分の付加的な領域をカバーするように構成することができる。)

ウ 引用文献6には、FIG.1A,1B,1C及びFIG.5として、次の図面が記載されている。

「
[図:0001383950000004.jpg]
」

5 引用文献5

(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献5には、図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「[0029] FIG. 1 shows an inventive toothbrush 10, essentially comprising a rod-shaped grip part 13 and a rod-shaped head part 11, which are disposed one behind the other in the longitudinal direction and are connected to each other at the ends facing each other to form a joint 14, wherein the joint 14 is enclosed according to FIG. 1 by a cover 19 to form a spring element 17 and is thus completely sealed-off relative to the surroundings.」

(仮訳 図1は、端部同士が長手方向に相前後して配置され、継手14を互いに構成する端部において接合されるロッド状把持部13とヘッド部11を基本的に含む、本発明の歯ブラシ10を示し、カバー19によって、図1に示されバネ要素17により構成される継手14は、周囲に対して完全に密閉されている。)

イ 「[0033]The joint 14 of the pre-assembled toothbrush shown in FIG. 4 is then completely overmolded with the cover 19 made of thermoplastic elastomer in a mold for injection molding. The cover 19 constitutes the spring element 17 which, when the head part 11 is swiveled relative to the grip part 13 as the toothbrush is used, produces forces of reaction and restoring torques that return the head part 11 to its initial position relative to the grip part 13, as soon as the load ceases to be applied.」

(仮訳 図4に示す予め組み立てられた歯ブラシの継手14は、射出成形用の金型によって作られた熱可塑性エラストマ製のカバー19で完全に被覆成型される。カバー19は、歯ブラシが使用されると、ヘッド部11が把持部13に対し相対的に回動されるときに、把持部13に対して負荷がかからなくなるとすぐに相対的にその初期位置にヘッド部11を戻す、復元トルクの力を発生させるバネ要素17を構成している。)

ウ 引用文献5には、FIG.1及びFIG.4として、次の図面が記載されている。

「
[図:0001383950000005.jpg]
」

6 引用文献7

(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献7には、図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「[0027] With reference to FIG. 1, a toothbrush 2 of the present invention is shown in cross-sectional view. The toothbrush 2 is comprised of a handle 4 which is inter-related with a head 6 by means of a ball and socket joint 10. The head 6 has bristles 8.」

(仮訳 図1を参照すると、本発明の歯ブラシ2が断面図で示されている。歯ブラシ2は、ボール及びソケットジョイント10により、ヘッド6とハンドル4とを備えている。ヘッド6は、剛毛8を有している。)

イ 「[0028] As shown in FIG. 1, FIG. 2, and FIG. 3, the ball and socket joint 10 is comprised of a ball 12 integral with a medial end of the head 6 of the toothbrush 2 and a socket 14 integral with a medial end of the handle 4 of the toothbrush 2.」

(仮訳 図1、図2、及び図3に示すように、ボール及びソケットの接合部10は、歯ブラシ2のヘッド6の端部内側を形成するボール12と歯ブラシ2のハンドル4の端部内側を形成するソケット14とで構成されている。)

ウ 「[0029] As shown in FIG. 1, FIG. 2, and FIG. 3, the ball and socket joint 10 optionally may be covered by a joint sheath 16. The joint sheath 16 protects the ball and socket joint 10 from being exposed to and contaminated or interfered with by foreign particles when in use by a user.・・・」

(仮訳 図1、図2、及び図3に示すように、ボール及びソケットの接合部10は、場合によって、ジョイントシース16によって覆われていてもよい。ユーザにより使用される際にジョイントシース16は、ボール及びソケットの接合部10を保護し、異物粒子によって汚染されるのを防ぐ。)

エ 引用文献7には、FIG.1ないしFIG.3として、次の図面が記載されている。

「
[図:0001383950000006.jpg]
」

7 引用文献3

(1)令和3年2月9日付け拒絶理由通知で引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「2. 実用新案登録請求の範囲
(1) 長さ方向に対し直角に植毛部を設けた植毛支持部と柄部とを連結した歯ブラシにおいて、植毛支持部と柄部との連結角度θを、θ=100°~160°に形成した歯ブラシ。
・・・
(4)上記植毛支持部は、上記柄部に対し直線状態と折曲状態との間で回動可能に軸着され、該直線状態と折曲状態は、上記植毛支持部又は柄部の一方に設けられた弾性係止部により弾性保持される実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の歯ブラシ。」(第1ページ4行ないし同ページ末行)

イ 「本考案は、奥歯、特に奥歯の裏側まで完全に清掃できる歯ブラシを提供することを目的とする。」(第2ページ末行ないし第3ページ1行)

ウ 「第4図及び第5図は、本考案の他の実施例を示す。即ち、植毛支持部2は、柄部1に対し直線状態と折曲状態との間で軸8により回動可能に軸着され、直線状態と折曲状態は、植毛支持部2又は柄部1の一方に設けられた弾性係止部7により弾性保持される。柄部1には、前方突出部9が設けられ、植毛支持部2には、後方突出部10が設けられ、前方突出部9と後方突出部10は、軸8で回動可能に軸着され、後方突出部10の内面には、前方突出部9に向かって突出する突起11が形成される。後方突出部10は、固いが弾性のある可撓性材料で形成される。前方突出部9の内面には、突起11が嵌合される窪み12が形成される。
直線状態では、植毛支持部2は、柄部1と同一線上にある。このとき、突起11は、窪み12に嵌合し、かつ後方突出部10の前方傾斜面13は、柄部1に形成された停止面14と当接し、直線状態が保持される。従って、従来の歯ブラシと同様に使用することができる。θ=100°~160°の角度で植毛支持部2を柄部1に対し曲げて使用するときは、植毛支持部2を手で柄部1に対し折り曲げる。従って、突起11は、窪み12から下方突出部10の弾性に抗して柄部1の外側へクリック作用で移動する。このとき、突起11は、柄部1の外面と係合し、かつ前方突出部9の前方傾斜面15は、植毛支持部2に形成された停止面16と当接し、屈曲状態が保持される。」(第5ページ2行ないし第6ページ8行)

エ 引用文献3には、第4図及び第5図として、次の図面が記載されている。

「
[図:0001383950000007.jpg]
」

第5 対比・判断

1.本願発明1について

(1)対比

本願発明1と引用発明とを対比する。引用発明における「歯に押しあて、磨くことができるブラシ(1)」は、口の中の歯を磨くものであるから、本願発明1における「口にくわえるヘッド部」に相当する。また、引用発明における「一方端側」は本願発明1における「長手方向の先端側」に相当し、以下同様に、「棒状」は「柱状」に、「柄(2)」は「ハンドル部」に、「他方端側」は「基端側」にそれぞれ相当する。

引用発明における「前記ブラシ(1)と前記柄(2)との間」は、本願発明1における「前記ヘッド部と前記ハンドル部との中間」に相当し、同様に、「回転部」は、「緩衝部」に相当する。

引用発明における「前記柄(2)の長手方向軸」は、本願発明1における「前記ハンドル部の中心軸線」に相当し、同様に、「回転軸」は、「回転中心線」に相当する。

引用発明における「前記長手方向軸の柄(2)側に延在し」ている「延在部」は、本願発明1における「前記長手方向の基端向きに突出し」ている「回転板部」に相当し、引用発明の「延在部」が「柄(2)の二つに分かれた先端(7)に挟まれて前記回転部の一部を構成する」ことは、延在部が柄(2)の一部と重なり合って回転部を部分的に構成していることとなるから、引用発明における「柄(2)の二つに分かれた先端(7)に挟まれて前記回転部の一部を構成する延在部」は、本願発明1における「前記ハンドル部の一部と重なり合って前記緩衝部を部分的に構成する回転板部」に相当する。さらに、引用発明における「ブラシ(1)」は、「前記柄(2)に対し前記回転軸を中心として回転可能である」ことは、本願発明1における「ヘッド部」は、「前記ハンドル部に対し前記回転中心線周りを回転可能であ」ることに相当する。

そうすると、本願発明1と引用発明とは、次の一致点を有し、相違点1ないし3の点で相違する。

・一致点

口にくわえるヘッド部を長手方向の先端側に有し、かつ、柱状のハンドル部を基端側に有する歯ブラシであって、

前記ヘッド部と前記ハンドル部との中間に緩衝部が設けられ、

前記緩衝部は、前記ハンドル部の中心軸線と直交する回転中心線を有し、

前記ヘッド部は、前記長手方向の基端向きに突出し且つ前記ハンドル部の一部と重なり合って前記緩衝部を部分的に構成する回転板部を有するとともに、前記ハンドル部に対し前記回転中心線周りを回転可能である

歯ブラシ。

・相違点1

本願発明1においては、「幼児用歯ブラシ」であるのに対し、引用発明においては「歯ブラシ」であるものの、対象者を特定していない点。

・相違点2

本願発明1においては、「前記ヘッド部の前記緩衝部側端と、前記ハンドル部の前記緩衝部側端とを一体に覆う弾性体を備え」、「前記弾性体は、前記各緩衝部側端を前記中心軸線の径方向の内向きに締め付けることにより前記ヘッド部及び前記ハンドル部に固定されるとともに、前記ヘッド部の回転により変形し、該変形状態において弾性により前記ヘッド部を前記回転の反対向きに付勢する」のに対し、引用発明においては、このような弾性体を備えていない点。

・相違点3

本願発明1においては、「前記ヘッド部の先端から前記緩衝部の最基端側端である前記回転板部の基端側端までの長さであるヘッド長さは27mm以上、かつ、37mm未満であ」るのに対し、引用発明においては、ブラシ(1)の一方端側の先端から延在部の他方端側までの長さについて特定されていない点。

(2)相違点についての判断

事案に鑑み相違点3から検討する。

ア 相違点3について

引用発明は、前記第4・1(2)に示す通りであるところ、ブラシ(1)の一方端側の先端から延在部の他方端側までを特定の長さとすることについて、何ら示されていないから、引用発明は、ブラシ(1)の一方端側の先端から延在部の他方端側までの長さを調整し、特定の数値範囲とすることについての動機付けをそもそも欠くものである。

また、ヘッド部の長さに関して、引用文献1には、「例えば、10~30mmが好ましく、12~28mmがより好ましい」とする記載がある(前記第4・2(1)イ参照)。しかし、ここでいうヘッド部の長さとは、「片面に植毛面43が形成されている」(前記第4・2(1)イの【0017】)部分の長さであり、引用文献1に記載されている歯ブラシにおいて、本願発明1の「前記ヘッド部の先端から前記緩衝部の最基端側端である前記回転板部の基端側端まで」とされている長さに相当するのは、ヘッド部を含む揺動部材4全体の長さとなるが、引用文献1には、この長さについて示されてはいない。

そうすると、引用文献1には、本願発明1の前記相違点3に係る発明特定事項は示されていない。

さらに、引用文献4にも「ヘッド部14の長さ(X方向の長さ)は、特に限定されず、例えば、10~30mmの範囲内が好ましく、12~28mmの範囲内がより好ましい」と記載(前記第4・3(1)オ参照)されているが、引用文献4に記載された歯ブラシは、ヘッド部への強い外力の印加によりネック部15が折れ曲がるものである(前記第4・3(1)ク参照)ところ、前記ヘッド部14の長さは、このネック部15を含まない長さであるから、本願発明1の「前記ヘッド部の先端から前記緩衝部の最基端側端である前記回転板部の基端側端まで」とされている長さに相当する長さであるとはいえず、引用文献4にも本願発明1の前記相違点3に係る発明特定事項は示されていない。

そうすると、引用文献1及び引用文献4には、植毛されている部分であるブラシ部分の長さを10~30mmとすることが記載されているが、前記相違点3の本願発明1の発明特定事項である「前記ヘッド部の先端から前記緩衝部の最基端側端である前記回転板部の基端側端までの長さであるヘッド長さは27mm以上、かつ、37mm未満であ」ることは、示されていないから、仮に引用発明に引用文献1及び引用文献4に記載された事項を適用しても、引用発明におけるブラシ(1)の植毛されている部分の長さを10~30mmとするにとどまり、前記相違点3に係る本願発明1の発明特定事項が得られるとはいえない。

また、他に前記相違点3に係る本願発明1の発明特定事項が公知あるいは周知であると認めうるに足る証拠は見あたらない。

そうすると、引用発明に引用文献1あるいは他の文献に記載された事項を適用しても、前記相違点3に係る本願発明1の発明特定事項を得ることはできないから、相違点3に係る本願発明1の発明特定事項を得ることが容易であったとはいえない。

そして、本願発明1は、前記相違点3に係る本願発明1の発明特定事項を備えることにより、「使用する前記幼児の口腔内で前記緩衝部が折れ曲がるため、折れ曲がった先の前記ヘッド部の全体が幼児の口腔内に位置する」(本願の発明の詳細な説明の【0025】)ため、「前記ハンドル部が口腔の外から押されるときでも、幼児用歯ブラシは口腔内で折れ曲がるため、口腔外から伝わった衝撃力を口腔内で緩衝し、前記幼児の喉まで直接に伝えることがない」(本願の発明の詳細な説明の【0025】)と共に、「ヘッド部2とハンドル部4との長手方向Lにおける長さの割合を、幼児Cが歯磨きをし易い割合に収めることができ」、「幼児用歯ブラシ1は、幼児Cがハンドル部4を手指で把持し易く、不自然な持ち方による事故を低減することを可能とする」(本願の発明の詳細な説明の【0066】)という引用発明及び引用文献1、引用文献3ないし7に記載された事項のいずれからも奏しえない効果を有する。

したがって、前記相違点1及び2について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献1及び引用文献3ないし7に記載された技術的事項及び周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2 本願発明2について

本願発明2も、本願発明1の「前記ヘッド部の先端から前記緩衝部の最基端側端である前記第1の当接部材の基端側端までの長さであるヘッド長さは27mm以上、かつ、37mm未満であり」と同一の発明特定事項を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献1、引用文献3ないし7に記載された技術的事項及び上記周知技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第6 原査定について

1.理由1(特許法第29条第2項)について

審判請求時の補正により、本願発明1及び2は「前記ヘッド部の先端から前記緩衝部の最基端側端である前記第1の当接部材の基端側端までの長さであるヘッド長さは27mm以上、かつ、37mm未満であり」という発明特定事項を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1、2及び4ないし7に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。したがって、原査定の理由1を維持することはできない。

第7 むすび

以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

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2021-011565

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