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特許拒絶査定不服審判

2021-002329

光学フィルム、光学積層体及びフレキシブル画像表示装置

審判番号
2021-002329
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-081773外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年02月22日
審決日
2021年08月26日
公報発行日
2021年10月29日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G02B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2019- 81773「光学フィルム、光学積層体及びフレキシブル画像表示装置」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 9月24日出願公開、特開2020-154273、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 10項目
【理 由】

第1 手続の経緯

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特願2019-81773号(以下「本件出願」という。)は、平成31年4月23日(先の出願に基づく優先権主張 平成30年4月27日、平成31年3月15日)を出願日とする出願であって、その手続等の経緯の概要は、以下のとおりである。

令和 元年 9月 5日付け:拒絶理由通知書
令和 元年11月 8日提出:意見書
令和 元年11月 8日提出:手続補正書
令和 2年 1月31日付け:拒絶理由通知書
令和 2年 3月27日提出:意見書
令和 2年 3月27日提出:手続補正書
令和 2年 6月29日付け:拒絶理由通知書
令和 2年 9月 1日提出:意見書
令和 2年 9月 1日提出:手続補正書
令和 2年11月13日付け:補正の却下の決定
令和 2年11月13日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
令和 3年 2月22日提出:審判請求書
令和 3年 2月22日提出:手続補正書

第2 原査定の概要は以下のとおりである。

本件出願の請求項1~10に係る発明(令和2年3月27日にした手続補正後のもの)は、先の出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、先の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:特開2017-203986号公報
引用文献2:特開2007-133162号公報
引用文献3:特開2009-215412号公報

(当合議体注:引用文献1は、主引用例であり、引用文献2、3は、副引用例である。)

第3 本願発明

本件出願の請求項1~10に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明10」という。)は、令和3年2月22日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~10に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、本願発明1は、以下のとおりのものである。

「 ポリアミドイミドを含む光学フィルムであって、該ポリアミドイミドのイミド化率は、95~100%であり、式(1):
1.5≦透過b*-反射(SCE)b*≦15・・・(1)
[式(1)中、透過b*は該光学フィルムを透過した光のL*a*b*表色系におけるb*を示し、反射(SCE)b*はSCE方式で求められる該光学フィルムを反射した光のL*a*b*表色系におけるb*を示す]
を満たす、光学フィルム。」

本願発明2~6は、本願発明1に対してさらに他の発明特定事項を付加したものであり、本願発明7は、本願発明1の「光学フィルム」に対してさらに他の発明特定事項を付加した「光学積層体」の発明であり、本願発明8~10は、本願発明7の「光学積層体」に対してさらに他の発明特定事項を付加した「フレキシブル画像表示装置」の発明である。

第4 引用文献の記載事項及び引用文献に記載された発明

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1 引用文献1の記載事項

原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用され、先の出願前に日本国内又は外国において電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明が記載されている特開2017-203986号公報(以下、同じく「引用文献1」という。)には、以下の記載事項がある。なお、当合議体が発明の認定等に用いた箇所に下線を付した。

(1)「【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の(1)及び(2)を満足する凹みについて、光学フィルムの片面及びその裏面の10000μm2当たりの個数の和が4個以下である光学フィルム。
(1)凹みの深さが200nm以上である。
(2)凹みの200nm以上の深さに存在する部分の直径が0.7μm以上である。
・・省略・・
【請求項4】
ポリイミド系高分子を含有する請求項1~3のいずれか1項記載の光学フィルム。」
(2)「【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルム及び該光学フィルムを用いた光学部材に関する。
・・省略・・
続きを表示(全11行)
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、ガラスに代わるフレキシブルデバイスの透明部材として、ポリイミドフィルムなどの透明樹脂フィルムを適用することを検討している。
【0005】
しかしながら、従来のポリイミド系樹脂フィルムでは黄色みがかってしまうことが多く、外観の観点でフレキシブルデバイスの前面板などの透明部材には適さない場合が多い。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、黄色度を低下することのできるフレキシブルデバイスの透明部材を提供することを目的とする。」
(3)「【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る光学フィルムの一様態は、以下の(1)及び(2)を満足する凹みについて、光学フィルムの片面及びその裏面の10000μm2当たりの個数の和が4個以下である光学フィルムである。
(1)凹みの深さが200nm以上である。
(2)凹みの200nm以上の深さに存在する部分の直径が0.7μm以上である。
・・省略・・
【0011】
また、上記フィルムは、ポリイミド系高分子を含有すると、フレキシブル性、靭性など前面板として好適な物性を得やすい傾向がある。」
(4)「【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、黄色度が低い光学フィルムを提供することが可能となる。」
(5)「【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態に係る光学フィルムは、光学フィルムの片面及びその裏面における、深さが200nm以上の部分の直径が0.7μm以上である凹みの個数の両面の和が、両面合計で20000μm2当たり、4個以下である。凹みの個数の両面の和は、好ましくは1個以下、さらに好ましくは0.5個以下である。
さらに、本実施形態に係る光学フィルムは、深さが200nm以上の部分の直径が0.7μm以上である凹みが、光学フィルムの片面及びその裏面の少なくとも一方の面において、10000μm2の面積当たり、0.1個以下であることが好ましい。ここで、光学フィルムの片面とは、後述する光学フィルムの製造時に基材と接していた面又はその裏面を意味する。
続きを表示(全60行)
【0015】
上記部分の深さの上限は、2μmである。一方、上記部分の直径の上限は30μmである。なお、上記部分の直径とは、光学フィルムの片面又はその裏面に垂直な方向から見た上記部分の外接円の直径のことである。
【0016】
光学フィルムの表面(光学フィルムの片面及びその裏面)の凹みの個数密度の評価方法は以下のとおりである。
光干渉膜厚計((株)菱化システム社製 Micromap(MM557N-M100型))を用いてポリイミド系高分子フィルム両面の凹凸の観察を行う。装置の設定値は以下のようにする。観察範囲は467.96μm×351.26μm、面内解像度は0.73μm/pixとした。画像は表面の平坦部分がZ=0となるようにし、Zレンジ-1717.61nm~406.278nm、カットオフ値5μmで、680×480ピクセルのビットマップファイルとなるようにして測定する。
<Optics Setup>
Wavelength:530white
Objective:X10
Body Tubes:1X Body
Relay Lens:NoRelay
Camera:SONY XC-ST30 1/3”
<Mesurement Setup>
Field X:640
Field Y:480
Sampling X:1
Sampling Y:1
Mode:Wave
Z:-10~10μm
【0017】
得られた凹凸に関する画像ファイルは画像処理ソフトウェア「Image J」を用いて以下の手順で解析し、凹みの数をカウントする。
(1)8ビットグレースケールに変換する。
(2)Threshold 182で2値化する(各ピクセルにおいて、0~182は黒、183~256は白となるようにする)。
(3)(2)の処理で黒くなった箇所を凹みと定義し、AnalyzeParticlesでその数をカウントする。
(4)カウントされた凹みの数を下式によって10000μm2あたりの個数密度に変換する。
(10000μm2あたりの凹みの数)=((3)のカウント数)×10000÷164375.6
上記(3)によりカウントされる凹みは、それぞれ202nm以上の深さとなる部分を有し、当該部分の外接円の直径が0.73μm以上となる凹みに対応する。
【0018】
フィルム表面が上記の形状であると、光学フィルムが同じ原料であっても、黄色度の変化がより抑制された光学フィルムを得ることができる。したがって、光学フィルムが、原料の性質、不純物、加工条件などによって黄色味を帯びやすいポリイミド系樹脂で構成された場合にも、黄色度を抑えた透明部材を得ることができる。
・・省略・・
【0023】
(フィルムの材質)
(透明樹脂)
上記光学フィルムは透明樹脂を含む。透明樹脂の例は、ポリイミド系高分子、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー(COP)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などである。上述の透明樹脂の中でも、耐熱性、フレキシブル性、剛性に優れる点から、ポリイミド系高分子が好適である。
【0024】
(ポリイミド系高分子)
本明細書において、ポリイミドとは、イミド基を含む繰返し構造単位を含有する重合体であり、ポリアミドとは、アミド基を含む繰返し構造単位を含有する重合体である。ポリイミド系高分子とは、ポリイミド並びにイミド基及びアミド基の両方を含む繰返し構造単位を含有する重合体を示す。イミド基及びアミド基の両方を含む繰返し構造単位を含有する重合体の例としては、ポリアミドイミドが挙げられる。
・・省略・・
【0050】
(無機粒子)
本実施形態に係る光学フィルムは、前記のポリイミド系高分子及び/又はポリアミドに加えて、無機粒子等の無機材料を更に含有していてもよい。
【0051】
無機材料として好ましくは、シリカ粒子、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)等の4級アルコキシシラン等のケイ素化合物が挙げられ、ワニス安定性の観点から、シリカ粒子が好ましい。
【0052】
シリカ粒子の平均一次粒子径は、好ましくは10~100nm、さらに好ましくは20~80nmである。シリカ粒子の平均一次粒子径が100nm以下であると透明性が向上する傾向がある。シリカ粒子の平均一次粒子径が10nm以上であると、シリカ粒子の凝集力が弱まるために取り扱い易くなる傾向がある。
【0053】
本実施形態に係るシリカ微粒子は、有機溶剤等にシリカ粒子を分散させたシリカゾルであっても、気相法で製造したシリカ微粒子粉末を用いてもよいが、ハンドリングが容易であることからシリカゾルであることが好ましい。
【0054】
光学フィルム中のシリカ粒子の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察で求めることができる。光学フィルムを形成する前のシリカ粒子の粒度分布は、市販のレーザー回折式粒度分布計により求めることができる。
【0055】
本実施形態に係る光学フィルムにおいて、無機材料の含有率は、光学フィルムの総質量に対して、0質量%以上90質量%以下であり、好ましくは10質量%以上60質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以上50質量%以下である。ポリイミド系高分子及びポリアミドとケイ素材料などの無機材料との配合比が上記の範囲内であると、光学フィルムの透明性及び機械的強度を両立させやすい傾向がある。
【0056】
(紫外線吸収剤)
光学フィルムは、1種又は2種以上の紫外線吸収剤を含有していてもよい。適切な紫外線吸収剤を配合することによって、下層の部材を紫外線のダメージから保護することが可能となる。紫外線吸収剤は、樹脂材料の分野で紫外線吸収剤として通常用いられているものから、適宜選択することができる。紫外線吸収剤は、400nm以下の波長の光を吸収する化合物を含んでいてもよい。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、サリシレート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、及びトリアジン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。このような紫外線吸収剤を含む樹脂は、黄色みを帯びやすく、本発明の効果を奏しやすい傾向がある。
・・省略・・
【0059】
このような光学フィルムによれば、JIS K 7373:2006に準拠した黄色度YIを十分低くすることができる。たとえば、黄色度YIを2.0以下とすることができる。」

2 引用発明

引用文献1の上記1の記載に基づけば、引用文献1には、請求項1を引用する請求項4に記載の光学フィルムとして、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「 以下の(1)及び(2)を満足する凹みについて、光学フィルムの片面及びその裏面の10000μm2当たりの個数の和が4個以下であって、
ポリイミド系高分子を含有する光学フィルム。
(1)凹みの深さが200nm以上である。
(2)凹みの200nm以上の深さに存在する部分の直径が0.7μm以上である。」

第5 対比・判断

1 本願発明1について

(1)対比

本願発明1と引用発明とを対比する。

引用発明の「光学フィルム」は、その名称のとおり「光学フィルム」として機能するものであり、本願発明1の「光学フィルム」に相当する。

(2)一致点及び相違点

以上より、本願発明1と引用発明とは、

「光学フィルム。」

の点で一致し、以下の点で相違する。

(相違点1)

「光学フィルム」について、本願発明1が、「ポリアミドイミドを含む」ものであり、「該ポリアミドイミドのイミド化率は、95~100%であ」るのに対して、引用発明では、「ポリイミド系高分子を含有する」と特定されるにとどまる点。

(相違点2)

本願発明1が、「式(1):1.5≦透過b*-反射(SCE)b*≦15・・・(1)[式(1)中、透過b*は該光学フィルムを透過した光のL*a*b*表色系におけるb*を示し、反射(SCE)b*はSCE方式で求められる該光学フィルムを反射した光のL*a*b*表色系におけるb*を示す]を満たす」のに対して、引用発明は、このような特定がない点。

(3)判断

事案に鑑みて、上記相違点2について先に検討する。

引用文献1には「透過b*」や「反射(SCE)b*」についての記載がなく、「透過b*-反射(SCE)b*」の数値範囲についての記載もない。

また、引用文献1には「本発明によれば、黄色度が低い光学フィルムを提供することが可能となる。」との記載(【0013】)や「フィルム表面が上記の形状であると、光学フィルムが同じ原料であっても、黄色度の変化がより抑制された光学フィルムを得ることができる。したがって、光学フィルムが、原料の性質、不純物、加工条件などによって黄色味を帯びやすいポリイミド系樹脂で構成された場合にも、黄色度を抑えた透明部材を得ることができる。」との記載(【0018】)があり、黄色度として「このような光学フィルムによれば、JIS K 7373:2006に準拠した黄色度YIを十分低くすることができる。たとえば、黄色度YIを2.0以下とすることができる。」との記載がある(【0059】)。これらの記載によれば、引用発明は、黄色度が低いものであると認められ、その数値として「黄色度YIを2.0以下とすることができる」ものであると認められる。

しかしながら、引用文献1には黄色度と「透過b*」や「反射(SCE)b*」との関係についての記載はなく、また、黄色度が低い場合に「式(1)」を満たすという技術常識があると認めることもできない。なお、この点について、本件出願の明細書中の実施例には、YIが低い光学フィルムであっても「式(1)」の要件を満たさないもの(比較例1)も存在する。

したがって、引用発明において、黄色度が低く、YIが2.0以下のものとすることができるからといって、引用発明が、相違点2に係る要件を満たす蓋然性が高い、あるいは、相違点2に係る要件を満たすようにすることが当業者にとって容易に想到できることであると認められない。

さらに進んで検討すると、引用文献1には、「本実施形態に係る光学フィルムは、前記のポリイミド系高分子及び/又はポリアミドに加えて、無機粒子等の無機材料を更に含有していてもよい。」、「シリカ粒子の平均一次粒子径は、好ましくは10~100nm、さらに好ましくは20~80nmである」との記載(【0050】及び【0052】)及び「光学フィルムは、1種又は2種以上の紫外線吸収剤を含有していてもよい。適切な紫外線吸収剤を配合することによって、下層の部材を紫外線のダメージから保護することが可能となる」との記載(【0056】)によれば、同文献には、光学フィルムにシリカ粒子を含有してもよい点及び紫外線吸収剤を含有してもよいとの技術的事項が記載されていると認められる。そして、当該技術的事項について、本件出願の明細書【0014】には、式(1)の数値を所定の数値範囲内に調整する手段としての例としてあげられ、本件出願の明細書中の実施例においても種々の粒径のシリカ粒子を加えたり、紫外線吸収剤を加えたりするものが記載されている。

しかしながら、単に、シリカ粒子や紫外線吸収剤を加えたからといって、式(1)の要件を満たすという技術常識もないことから、引用文献1の上記技術的事項を考慮しても、引用発明の「光学フィルム」が式(1)の要件を満たす蓋然性が高いとか、あるいは、シリカ粒子や紫外線吸収剤を加えることにより式(1)を満たすようにすることは当業者にとって容易に想到することであるということもできない。

また、原査定の拒絶の理由において引用された引用文献2(特開2007-133162号公報)及び引用文献3(特開2009-215412号公報)においても、「透過b*」や「反射(SCE)b*」についての記載はなく、「透過b*-反射(SCE)b*」の数値範囲についての記載もない。

そして、本願発明1は、本件出願の明細書の【0008】の記載及び【0152】の【表7】から理解されるように、45°傾けた角度から光学フィルムを観察した場合の視認性が優れるという有利な効果を奏するものであり、この効果は引用発明や引用文献2及び3に記載された事項から当業者が予測し得る効果とはいえない。

そうしてみると、当業者であっても、引用発明において相違点2に係る要件を満たすようにすることが容易に想到できたこととはいえない。

したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用文献1に記載された発明並びに引用文献2及び3に記載された事項に基づいて、容易に発明をすることができたものであるということはできない。

2 本願発明2~10について

本願発明2~10は、本願発明1の構成を全て具備するものであるから、本願発明2~10も、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用文献1に記載された発明並びに引用文献2及び3に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたということができない。

第6 原査定について

上記第5で述べたように、本願発明1~10は、当業者であっても、引用文献1に記載された発明並びに引用文献2及び3に記載された事項に基づいて、容易に発明をすることができたということができない。

したがって、原査定の理由を維持することはできない。

第7 むすび

以上のとおり、原査定の理由によっては、本件出願を拒絶することはできない。

また、他に本件出願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-002329

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