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商標取消審判

2020-300133

ソロ

審判番号
2020-300133
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願1953-023870
登録番号
0449331
請求日
2020年02月18日
審決日
2021年11月30日
公報発行日
2022年06月24日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】石▲崎▼ 豊
  • 【被請求人】日新化工 株式会社
  • 【被請求人代理人】谷山 尚史
審判長/審判官
  • 審判長 佐藤 松江
  • 審判官 平澤 芳行
  • 審判官 須田 亮一
分類
T132 .1 -Y (Y30)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第50条第1項、商標法第50条、商標法第2条第3項第1号、商標法第2条第3項第8号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第449331号商標の登録取消審判事件について,次のとおり審決する。

結論

本件審判の請求は,成り立たない。 審判費用は,請求人の負担とする。

理由

第1 本件商標 本件登録第449331号商標(以下「本件商標」という。)は,「SOLO」の欧文字及び「ソロ」の片仮名を二段に書してなり,昭和28年9月12日に登録出願,第43類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,同29年7月31日に設定登録,その後,平成17年6月15日に,第30類「菓子(甘栗・甘酒・氷砂糖・みつ豆・ゆであずきを除く。)及びパン,粉末あめ(調味料),水あめ(調味料),もち」とする指定商品の書換登録がされたものである。さらに,本件商標の商標権については,商標登録の取消審判により,指定商品中,「もち」について取り消すべき旨の審決がされ,同19年6月4日にその確定審決の登録がされ,現に有効に存続しているものである。 そして,本件審判の請求の登録は,令和2年3月4日である。 以下,本件審判の請求の登録前3年以内の期間(平成29年3月4日ないし令和2年3月3日)を「要証期間」という。 第2 請求人の主張 請求人は,商標法第50条第1項の規定により,本件商標の指定商品中,第30類「菓子(甘栗・甘酒・氷砂糖・みつ豆・ゆであずきを除く。)及びパン」(以下「請求に係る指定商品」という。)の登録を取り消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。 1 請求の理由 本件商標は,上記請求に係る指定商品について,継続して3年以上日本国内において,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから,その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。 2 答弁に対する弁駁 (1)被請求人の使用に係る商標について ア 被請求人の使用に係る標章は,「SOLO#600」又は「SOLO#600NW」と,同書・同大・等間隔に外観上極めてまとまりよく横一連に表されており,その構成上,「SOLO」又は「ソロ」の文字部分のみが分離して看取される状況にはない。 仮に「#600」及び「#600NW」が製品サイズや型番ないし品番を表すものとして理解され,識別力がないか又は極めて低い部分と評価されることがあったとしても,識別力の強弱と商標の社会通念上同一性は別異の観点から考察されるべきであることは,過去の併存登録例からも容易に理解できる。 特に本件に関しては,被請求人の示す「SOLO」の文字を含む製品ラインナップたる「SOLO#600」,「SOLO#600NW」及び「SOLO#600SPR」は,いずれも「SOLO#600」を共通にしていることに鑑みると,一般的な社会通念に照らした場合,これらに接した需要者・取引者にあっては,これらを「SOLO」製品のラインナップと認識するというよりは,これに共通する「SOLO#600」製品のラインナップとして,若しくは,本件商標の指定商品の分野で「#」の記号が製品の型番や品番を表す記号として,文字と数字の間に配されているといった事実が皆無である状況からすると,「SOLO#」製品のラインナップとして捉えるのが,商取引の実情と現在の社会通念を踏まえた極めて妥当な考え方である。 さらに,本件については,被請求人は,「#600」及び「#600NW」の部分が型番ないし品番と理解されるものであると主張しているものの,本件商標の指定商品の属する業界において,「#」の記号及び数字あるいは欧文字2文字を付加することが社会通念上同一性を有するものと認識され,通用していると認めるべき証拠を何ら示しておらず,被請求人の主張は根拠を欠くものである。 したがって,上記のような状況に照らせば,被請求人の使用に係る標章から「#600」及び「#600NW」の部分を捨象した上で,「SOLO」の文字のみが識別標識として使用されているとはいえないことはもちろんのこと,これら「SOLO#600」,「SOLO#600NW」の使用をもって,社会通念上同一の商標の使用と評価できるとする被請求人の主張が失当であることは明らかである。 イ 被請求人の製品カタログ(乙5~乙7),被請求人提出の包装指令書,ラベルチェック表,ラベル確認用紙及び在庫問合せ(乙8,乙9),得意先別製品別販売実績表(乙10,乙11),出荷指令書(乙12~乙14)について 上記アで述べた諸点及び本件商標は「SOLO」と「ソロ」の二段書きをもって表されてなり,これらの標章に含まれる「ソロ」の片仮名と一対一対応の関係にもないことからすると,「ソロ#600」,「ソロ#600NW」からなる標章についても,本件商標又はこれと社会通念上同一の商標とは認められない。 ウ 小括 上記ア及びイを総合的に勘案すると,被請求人の使用に係る「ソロ#600」,「ソロ#600NW」,「SOLO#600」及び「SOLO#600NW」の標章は,本件商標と社会通念上同一の商標と把握されるべきものではなく,被請求人の提出に係る証拠からは,本件商標又はこれと社会通念上同一の商標が使用されている事実は何ら立証され得ない。 したがって,乙第1号証ないし乙第14号証は,本件商標又はこれと社会通念上同一の商標の使用を裏付けるものではない。 (2)本件商標の使用の時期その他の使用の事実について ア 被請求人は,乙第1号証及び乙第2号証のラベルには,賞味期限として「21.02.11」及び「21.02.26」の日付の記載があり,被請求人の製品の賞味期限が製造日から「365日」であることから逆算して,同製品が本件審判請求の登録の前に製造されたものであることを主張している。 しかしながら,これらは被請求人の製品(チョコレート)が製造された日付を推定できるにすぎず,本件商標又はこれと社会通念上同一の商標が使用されていた時期を証明するものではないから,当該各書証は,要証期間における使用を客観的に裏付けるものではない。 イ 被請求人は,乙第5号証及び乙第6号証の製品カタログのそれぞれの左下には,「2018.07.24更新」又は「2019.05.31更新」とそれぞれ記載されており,当該カタログの更新日をもって,要証期間内に本件商標又はこれと社会通念上同一の商標が使用されていたことを主張している。 しかしながら,一般的に,カタログの発行日や改定日は表表紙や裏表紙に記載されるものであるところ,本件についてはこれらの提出がなく,製品掲載ページにやや不自然な態様で更新日が記載されている状況に照らすと,乙第5号証及び乙第6号証の左下に記載された更新日が当初から印字されていたものであること,及び,要証期間にこれらの製品カタログが存在していたことについては,証拠としての信ぴょう性に欠けるといわざるを得ない。 また,被請求人は,乙第7号証の製品カタログの改訂日を「2020年3月2日」と説明しているが,裏表紙には「2020.03」の表示が記載されているのみで,そのような明確な日付の記載はない。加えて,被請求人のウェブサイトにおいては,カタログの更新日として,本件審判請求の登録日後の日付である「2020.03.17」と記載されており(乙3),被請求人の主張と整合しない。いずれにしても,本件審判請求の予告登録通知日は2020年3月2日であるから,当該書証は要証期間内の使用を裏付けるものではない。 したがって,乙第5号証ないし乙第7号証をもって,要証期間内に本件商標又はこれと社会通念上同一の商標を使用していた事実を認めることはできない。 ウ 乙第8号証及び乙第9号証の包装指令書,ラベルチェック表,ラベル確認用紙及び在庫問合せには,被請求人の製品の製造実績量とともに,製品の製造日又は賞味期限を特定できる日付が記載されており,被請求人は当該書証をもって,要証期間内に本件商標又はこれと社会通念上同一の商標がその指定商品(に属するチョコレート)に使用されていたことを主張している。 しかしながら,上記製造日及び賞味期限の表示は,製品の製造日を推定させるにすぎず,何ら要証期間内における本件商標の使用を客観的に裏付けるものではない。また,ラベル確認用紙(乙8の2,乙9の2)には「チョコレート」の記載があるものの,包装指令書(乙8の1,乙9の1),ラベルチェック表(乙8の3,乙9の3)及び在庫問合せ(乙8の4,乙9の4)には,本件商標の指定商品との関係で使用を特定できる記載もない。さらに,これらの書類は,そもそも顧客との取引書類には当たらず,単なる社内資料にすぎないから,本件商標の使用を裏付ける証拠たり得ない。 したがって,乙第8号証及び乙第9号証をもって,本件商標又はこれと社会通念上同一の商標を使用しているとは認められない。 エ 乙第10号証及び乙第11号証の得意先別製品別販売実績表には,2017年度ないし2019年度における販売数量が記載されており,被請求人は,これをもって要証期間内である当該年度に被請求人の製品が製造され,販売されていた事実があることを主張している。 しかしながら,これらの各書証には,本件商標の指定商品との関係でその使用の事実を特定できる商品の記載はない。また,当該各書証にはいずれも,書類を作成した日であると推察される「20年3月6日」の日付が記載されているところ,当該日付は,本件審判請求の登録後の日付に当たるものである。 したがって,このような状況を勘案すると,当該各書証のみをもって,要証期間内に本件商標又はこれと社会通念上同一の商標をその指定商品について使用していた事実を客観的に裏付けることはできないから,被請求人の主張は根拠を欠くものである。 オ 乙第12号証ないし乙第14号証の出荷指令書には,それぞれ特定の顧客への納品数量とともに出荷年月日及び納品日がそれぞれ記載されており,被請求人は,要証期間内において被請求人の製品が顧客に販売され,納品されている事実があることを主張している。 しかしながら,これらの書類には,具体的な商品名の表示がなく,本件商標の指定商品との関係での使用の事実を裏付けるような記載は見当たらない。 したがって,乙第12号証ないし乙第14号証は,本件商標又はこれと社会通念上同一の商標をその指定商品について使用していたことを客観的に裏付けるものではない。 カ 小括 上記の状況に照らすと,被請求人の提出に係る証拠には,被請求人の製品の製造日又は製造日を推測できる賞味期限が記載されているものの,これらの日付は,要証期間内において本件商標又はこれと社会通念上同一の商標を使用していたという事実を客観的に裏付けるものではなく,さらに,本件商標の指定商品との関係での使用を特定できるものでもない。 したがって,乙第1号証ないし乙第14号証は,要証期間内において本件商標の指定商品についての本件商標又はこれと社会通念上同一の商標の使用を裏付けるものではないことから,被請求人の主張は失当である。 3 まとめ 以上のとおり,被請求人は,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが,要証期間内に日本国内において審判請求に係る指定商品について,本件商標の使用をしていたことを証明していない。また,被請求人は,本件商標を使用していないことについて,正当な理由があることを明らかにしていない。 したがって,商標法第50条の規定に基づき,審判請求に係る指定商品についての商標登録は取り消されるべきである。 第3 被請求人の答弁 被請求人は,結論同旨の審決を求めると答弁し,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として乙第1号証ないし乙第52号証(枝番号を含む。)を提出した。 1 本件商標の使用者について 本件商標権者は,本件商標に係る製品(以下「SOLO製品」という。)を継続的に製造・販売しており,その主な販売先は国内の大手メーカーを含む多数の製菓企業である。 2 使用に係る商品について SOLO製品は,製菓素材ないしトッピング用の約6mm厚の小さなキューブ状のスイートチョコレートである。そして,これが,本件請求に係る商品に属する「チョコレート」(以下「使用商品」という。)であることはラベル(乙1~乙3)における「名称 チョコレート」の表示及びその下方の原材料の記載から明らかである。 3 使用に係る商標について (1)SOLO製品について SOLO製品のシリーズには,品番「#600」,「#600NW」及び「#600SPR」の3種類のラインナップがあるところ,乙第1号証及び乙第2号証は,そのうち品番「#600」と「#600NW」の製品の入った包装箱の写真であり,これらは被請求人の従業員が2020年3月8日に撮影したものである。 ア ラベルについて 乙第1号証及び乙第2号証のいずれのラベルにも右下に「製造者 日新化工株式会社」の文字が,またその下に被請求人の船橋工場の住所が記載されていることから,これらの製品が被請求人により製造されたものであることは明らかである。また,乙第3号証は,製品ラベルのひな形である。 イ 本件商標と社会通念上同一の商標について 当該ラベル(乙1,乙2)においては,「SOLO」の欧文字及び「ソロ」の片仮名が,本件商標と同様に二段に表されている(以下「使用商標」という。)。本件商標と使用商標とを比較するに,本件商標は,手書き風の文字で表されているのに対して,使用商標はゴシック体で表されているものの,いずれも通常一般に用いられる書体であり,両者は社会通念上同一の商標である。 また,使用商標は「SOLO」の欧文字及び「ソロ」の片仮名の大きさが異なるものの,いずれかが視認できないほどの差異でもなく,ラベル上には明らかに「SOLO」の欧文字及び「ソロ」の片仮名が表されていることを容易に認識できるものであるから,各文字の大きさの相違は,本件商標との社会通念上の同一性を阻害する要因となるものでもない。 さらに,「SOLO」の欧文字は,その後に「#600」又は「#600NW」の記号及び数字が付加されているが,「ハッシュマーク」(井桁)が,「数字の先頭に付けて,番号であることを表す記号。『#』で表す。(中略)井桁 いげた。番号記号。」(三省堂「スーパー大辞林3.0」)であることに鑑みれば,これらが製品の型番ないし品番を表す部分であることは明らかである。また,「600」の数字は,製品サイズ6×5×4mmにおける最長辺である「6mm」に由来する。そうすると,「#600」又は「#600NW」の記号部分は識別力がないか,極めて低い部分とみるべきであるから,「SOLO#600」又は「SOLO#600NW」の表示が常に一体としてみられるものと解すべき必然性もなく,「SOLO」の文字の下に「ソロ」の文字が併記されていることも鑑みれば,当該表示においては,「SOLO」の文字が識別標識として使用されているものとみるのが相当である。 よって,当該ラベル(乙1,乙2)には,「SOLO」の欧文字及び「ソロ」の片仮名が,本件商標と同様に二段に表されているものである。 本件商標における「SOLO」及び「ソロ」の各文字は,ともに「ソロ」の称呼を生ずるとともに,「歌唱・楽器演奏・演技などを一人で行うこと」(前掲書)を意味する英語及び外来語として我が国において広く認識されている語であるから,当該ラベル(乙1,乙2)における「SOLO」の欧文字及び「ソロ」の片仮名のそれぞれの使用も,いずれも本件商標と同一の称呼及び観念のみを生ずる社会通念上同一の商標の使用と評価できるものである。 以上よりすれば,被請求人が,本件商標と社会通念上同一の「SOLO\ソロ」,「SOLO」及び「ソロ」を使用していることは明らかである。 (2)製品カタログについて ア 乙第5号証の左下には「2018.07.24更新」の,乙第6号証の左下には「2019.05.31更新」の記載があることから,これらがそれぞれ2018年7月24日又は2019年5月31日に更新されたカタログであることが分かる。 また,これらのカタログの右下には被請求人の社標及び「日新化工株式会社」の文字が記載されていることから,これらが被請求人の製品カタログであることが分かる。 そして,これらのカタログには,「ソロ#600」の記載があり,その下に「小さなキューブ成形の\スイートチョコレート」の文字とともに,製品及びその梱包の写真が掲載されており,「荷姿 9kg」及び「規格 チョコレート」の記載がある。 これらのカタログは,シリーズごとのリーフレット状(A4版)の仕様であり,営業担当者が都度被請求人保管のデータを印刷して配布していたものである。 イ 乙第7号証は,2020年3月2日入稿の被請求人の製品カタログの写しであるところ,上記アに記載のカタログ(乙5,乙6)とは異なり,冊子タイプの総合カタログ(以下「冊子版総合カタログ」という。)であり,2020年に初めて発行したものである。 そして,冊子版総合カタログの12ページには「ソロ#600」の記載,製品及びその梱包の写真,「荷姿:9kg\規格:チョコレート\賞味期限:365日」及び「小型のキューブ状で,チョコチップに比べて存在感を出せます。飾りや練り込みに。」の記載がある。また,15ページには,「トッピングタイプの形状とサイズの目安について」の項において,「ソロ#600\(6×5×4mm)」の記載及び製品の大きさを示すイメージ図が記載されている。 冊子版総合カタログは,2019年2月よりカタログ制作会社と制作の準備を開始し,2020年3月2日にカタログ内容の制作が完了し,入稿したものであって,その時点で,カタログの内容は,色彩等の微調整を除いては完成しており,その後色校正を経て印刷が行われ納品が同年3月24日に行われた(乙28~乙33)。 そして,冊子版総合カタログの中に使用商品も表示されていることからすれば,乙第7号証及び乙第28号証ないし乙第33号証は,冊子版総合カタログを用いた商品に関する広告に標章を付して頒布し,又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為(コーポレートサイトの初公開日である2020年5月26日より同サイトからもダウンロード可能となっている。)に関して,相当程度に準備が進んでいたことを証明するものとなる。 4 本件商標の使用について (1)株式会社ちぼり(現「株式会社ちぼりホールディングス」)(以下「ちぼり社」という。)との取引について ア ちぼり社及び同社の専用規格書(以下「規格書」という。)について ちぼり社は,贈答用アソートクッキー国内トップシェアを誇る菓子メーカーであり(乙15),被請求人は,長年にわたり「ソロ#600」のほか多数の製品を納品している。乙第16号証は,ちぼり社の規格書であり,乙第17号証は,同規格書の被請求人とちぼり社との間のやり取りを示すメールである。 乙第17号証によれば,2018年10月6日に,被請求人からちぼり社に「ソロ#600」の「規格書」を送付するためのメールが送信されたこと,同月8日にちぼり社から,「受領日」が記載され「承認印」が捺印された規格書が返送されたこと,及び,同メールにはファイルが添付されていたことが分かり,当該添付ファイルを印刷したものが乙第16号証である。 そして,乙第16号証の2ページの「(様式-01-1)」の上方右側には「株式会社ちぼり」の記載が,また,その下には「受領日」として「2018/10/18」の記載があり,さらに,下方には同社による「18/10/08」の日付入りの承認印が捺印されており,乙第17号証のメールに記載された内容とも一致する。 また,同ページには,「提出社名」として「日新化工株式会社」の記載,「品名」として「ソロ#600」の記載,「一般名(分類)」として「チョコレート」の記載,「販売者」及び「製造者」として「日新化工株式会社」の記載,「販売者又は製造者」の欄に被請求人の名称,本店所在地及び電話番号の記載があり,また,納品される製品の包装形態が「9kg段ボール入り」であることが記載されている。 「品名」,「販売者」等については,乙第16号証の3ページの「(様式-01-2)」にも同様の記載があり,また,規格書の「別紙1」ないし「別紙10」においてもすべて同様の記載があるほか,とりわけ「別紙1」においては,「製造工場」として「日新化工株式会社船橋工場」の記載及びその住所も記載されている。 また,規格書の「別紙3」においては,「記入日」として「2018/08/03」の記載とともに,使用商標の記載されたラベルが表示されており,また,「別紙4」には,「記入日」として「2018/08/03」の記載とともに,製品の包装の写真が掲示されており,これらの「記入日」や前述の「受領日」の記載,「18/10/08」の日付入りの承認印並びに規格書がちぼり社より2018年10月8日に送付されたものであることからすれば,要証期間内の2018年8月ないし同年10月に本件商標が製品ラベル及びこれを貼付した製品包装において使用されていたことは明らかであり,また,規格書の「一般名(分類)」における「チョコレート」の記載及びその他の成分等の記載よりすれば,その包装内に内包されるものが「チョコレート」であることも明らかである。 なお,乙第16号証の右上には「2020/11/18」の出力日が印刷されているが,これは印刷時に自動的に出力日が印刷されるように設定されているためであり,ファイルの同一性を維持するためそのまま出力したものを提出しているが,乙第17号証の記載や乙第16号証の承認印などの記載からすれば,乙第16号証の原データファイルが2018年10月8日に作成され送付されたものであることは明白である。 イ ちぼりアンナ株式会社(現「株式会社ちぼり韮崎」)(以下「ちぼりアンナ社」という。)からの受注について ちぼりアンナ社による2019年6月14日付けの「ソロ#600」の「発注票」(乙18)によれば,上方左側の「日新化工(株)御中」,上方右側の「19年6月14日」及び「ちぼりアンナ株式会社」,下方の「2019年6月17日9時30分ちぼりアンナ(株)現場事務所」,「原材料名」欄における「ソロ#600」,「<今週分(19年06月17日~19年06月23日)>」の項における「火6/18」欄の「4」及び,「単位」欄の「c/s」の各記載より,同「発注票」が,2019年6月14日に作成され,同月17日に,ちぼりアンナ社から,被請求人に対して,同月18日を納期とする「ソロ#600」製品「4箱」の発注に係る「発注票」がファクシミリにより送付されたことが分かる。なお,当該発注票の右下方には,やや印字が薄いものの「19.6.17」の日付入りの受領印が押されていることも視認できる。 そして,ちぼり社宛ての「請求書」(乙19)によれば,上段左側の宛先欄に「株式会社ちぼり財務部御中」の文字が,右側に被請求人の名称が記載され,表の下から3行目における「伝票No.」が「852476」の行を見ると,「出荷年月日」として「19.6.18」,「出荷先名」として「チボリアンナ(カブ) 6/17」,「製品名」として「ソロ#600」,「数量」として「4」の記載から,ちぼりアンナ社による2019年6月17日付けの発注に対して,同月18日に被請求人により「ソロ#600」製品「4箱」が出荷されたことに対する商品代金の請求書であることが分かり,この納品内容は,乙第18号証の発注内容と一致する。また,「製品コード」欄における「3017030」のコードは,乙第16号証の「別紙3」及び「別紙4」に掲載されているラベルにおける「3017030」のコードと一致していることから,同ラベルが付された製品に係る取引に関する請求であることも分かる(同コードは,乙第1号証におけるラベルとも一致している)。 また,乙第46号証は,前記発注及び請求に係る「出荷指令書」(被請求人控え)であり,同「出荷指令書」は製品出荷時に製品とともに送付されるものであって,実質的に「納品書」に相当する。これには,出荷年月日「19年6月18日」,伝票番号「852476」,出荷先名「チボリアンナ(カブ)」,製品コード「3017030」,製品名「ソロ#600 9K」,数量「4」等の記載とともに,下方に「納品日 6/18」及び「ランテック 保冷」との記載がある。 そして,前記伝票番号「852476」は,「請求書」(乙19)おける「伝票No.」欄の「852476」の記載及びその取引内容(出荷年月日,出荷先名,区分,製品コード,製品名,数量等)とも完全に一致していることから,乙第46号証の「出荷指令書」が乙第19号証の請求に係る出荷に関するものであることが分かる。 また,配送事業者「株式会社ランテック」(以下「ランテック社」という。)の「フレッシュ便」についてのちぼりアンナ社による捺印済みの「受領書」(乙47)には,上方に「フレッシュ便 受領書」,「お届先」として「ちぼりアンナ(株)」及びその住所・電話番号等,「発送元」として「日新化工株式会社1」,「配送予定日」として「2019年6月18日(火)」,「数量」として「4」,「商品コード」として「3017030」,「商品名」として「ソロ#600」,「規格」として「9KG」との記載があり,「受領印」の欄には,円内に「ちぼりアンナ(株)\19.6.18\受領A」との文字が三段に書されたちぼりアンナ社による受領印が捺印されており,さらにその下には配送業者である「株式会社ランテック」の文字が表示されている。 そして,これらの配送内容は,「出荷指令書」(乙46)や「請求書」(乙19)の内容とも一致しており,「出荷指令書」(乙46)における「ランテック」の記載が,配送業者がランテック社であることを示すものであることが分かる。 以上より,ちぼりアンナ社による2019年6月14日の発注に係る製品が,同社の指示どおりに確実に同社に納品されたことが明らかである。 ウ 小括 以上によれば,被請求人が,要証期間内に,本件商標を指定商品「チョコレート」に係る製品の包装に付して販売し及び取引書類に関して使用していたことが明らかとなり,当該使用は,商標法第2条第3項第1号における商品の包装に標章を付する行為,同項第2号における商品の包装に標章を付したものを譲渡し引き渡す行為,及び同項第8号における商品に関する取引書類に標章を付して頒布し又はこれを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為に該当する。 (2)「株式会社イイヅカ」(以下「イイヅカ社」という。)との取引について ア「株式会社イイヅカ名古屋営業所」(以下「イイヅカ社名古屋営業所」という。)からの受注について イイヅカ社は,全国でも有数の「製菓材料と機械器具」の専門商社である(乙20)。 イイヅカ社名古屋営業所による2020年2月5日付の「発注書」(乙22の1)によれば,上方左側の「日新化工(株)御中」,上方右側の「注文日:2020年02月05日」,「【発注元】」欄の「株式会社イイヅカ\(株)イイヅカ名古屋営業所」及びその住所の記載,「商品名/規格」欄の「NK ソロ#600NW/9K」,「荷数」欄の「15」,「単位」欄の「CS」,「納期」欄の「2020/02/07」の各記載より,2020年2月5日付けで,イイヅカ社名古屋営業所から,被請求人に対して,2020年2月7日を納期とする「ソロ#600NW」製品「15箱」の発注に係る発注書であることが分かり,かつ,中央の「<ご確認後リファックスお願いします>」,「(株)イイヅカ名古屋営業所」の右側における「御中」及び下方の「【摘要】」欄内右側に「ご注文ありがとうございます。/確かに受注させて頂きました。/日新化工株式会社」のスタンプが押されていることから,乙第22号証の1が,発注書を受領した被請求人がイイヅカ社に受注確認のために返信したものの写しであることが明らかである。 なお,乙第22号証の2は,同「発注書」に対する納品時の「配達受領票」である。他の受注品とともに配送されるものであり,そこに記載される「積算重量(kg)」及び「個数」の中に,前記「発注書」における「NK ソロ#600NW/9K」の「15」個が含まれていることを直接示す記載はないが,「発注書」における「【納入場所】」(大池運送(株)チルド日配共配センター)が「配達受領票」における「荷受人」と住所を含めて一致していることや,「発注書」における「納期」(2020年2月7日)と「配達受領票」における受領印の「20.2.07」の日付や「品名」欄の「2月7日必着!」等の印字と一致することに加えて,「品名」が「チョコレート」であることや,発注に係る製品の合計重量(梱包・配送資材を除いて135kg)が「積算重量」の範囲内であること等を踏まえれば,当該「配達受領票」が,前記「発注書」に係る納品を含むものであるとみることに特段の疑義が生ずるものではない。 そして,乙第48号証は,前記発注についての「出荷指令書」(被請求人控え)であり,これは製品出荷時に製品とともに送付されるものであって,実質的に「納品書」に相当する。乙第48号証には,右上に被請求人名称及び住所が記載されるとともに,「得意先コード」として「205155」,出荷年月日「20年2月6日」,伝票番号「883168」,得意先名「(カブ)イイヅカナゴヤエイギョウショ」,「出荷先名」として「オオイケ(カブ)チルドキョウハイセンター\(ドライ・チルドショウヒン)」,製品コード「3017060」,製品名「ソロ#600NW 9K」,数量「15」の記載とともに,下方に「納品日 2/7」の記載がある。 これらの記載によれば,前記得意先コード「205155」はイイヅカ社名古屋営業所を示すコードであることが分かり,乙第22号証の1の「発注書」に手書きで記載されたコードとも一致し,また,同「出荷指令書」に記載された取引内容は,「納品日」が「発注書」記載の「納期」の記載と,「得意先名」が前記「発注書」記載の「発注元名」と,「出荷先名」は前記「発注書」記載の「納入場所」と,「製品コード」が前記「発注書」の商品名の欄に手書きされた「301760」のコードと一致するほか,製品名,数量等ともに完全に一致していることから,乙第48号証の「出荷指令書」が乙第22号証の1の「発注書」に係る出荷に関するものであることが分かる。 また,乙第49号証は,イイヅカ社名古屋営業所に対する件外製品「バトンショコラAKY」についての「出荷指令書」(被請求人控え)である。これによれば,右上に「三菱商事株式会社」の名称とともに被請求人名称及び住所が記載され,「得意先名」として「(カブ)イイヅカナゴヤエイギョウショ」,「出荷先名」として「オオイケ(カブ)チルドキョウハイセンター\(ドライ・チルドショウヒン)」,「納品日」が「2/7」とされており,乙第48号証に係る納品とは,同じ得意先に係る同じ出荷先・同じ納品日による取引であることから,乙第48号証の「出荷指令書」に係る納品と,乙第49号証の「出荷指令書」に係る納品とが同時に行われたものであることが分かる。 そして,乙第48号証の「出荷指令書」に係る「ソロ#600NW」の数量「15」と乙第49号証の「出荷指令書」に係る「バトンショコラAKY」の数量「100」の合計数量は,乙第22号証の2の「配達受領書」により納品された「個数」欄における「115」の数量と一致する。 また,「積算数量」は,「ソロ#600NW 9K」が15ケースで135kgであり,「バトンショコラAKY 3.9K」が100ケースで390kgであるから,製品自体の合計重量は525kgであり,「積算数量」に記載された「530kg」とほぼ一致する(積算重量は配送業者側での計量によるものであるが,10kg単位で計量されているように推察される。)。 以上よりすれば,2020年2月7日に,イイヅカ社が,同社指定の出荷先において受領した製品が,「ソロ#600NW」(数量:15)及び「バトンショコラAKY」(数量:100)であることが明らかである。 イ 「株式会社イイヅカ大阪営業所」(以下「イイヅカ社大阪営業所」という。)からの受注について (ア)イイヅカ社大阪営業所による2020年2月13日付けの「発注書」(乙23の1)によれば,上方やや左側の「日新化工御中」及びその下方の「着日:2月17日」,上方右側の「2020年2月13日/株式会社イイヅカ大阪営業所」,「品名」欄の「ソロ#600NW」,「規格」欄の「9K」,「数量」欄の「16/ケース」の各記載より,2020年2月13日付けで,イイヅカ社大阪営業所から,被請求人に対して,同月17日を納期とする製品「ソロ#600NW」製品「16箱」の発注に係る発注書であることが分かり,かつ,「※発注書が貴社に到着次第,(中略),必ず返信くださいますよう宜しくお願い致します。」,下方右側の「ご注文ありがとうございます。/確かに受注させて頂きました。/日新化工株式会社」及び上端の「20-02-13;17:25 ;(株)イイヅカ 大阪営業所 日新化工(発)」の印字等からは,乙第23号証の1が,発注書を受領した被請求人がイイヅカ社大阪営業所に受注確認のために返信したものの写しであることが明らかである。 なお,同「発注書」において指定された「商品納品先」(グリーン物流株式会社 気付 株式会社 イイヅカ)が「配達受領票」(乙23の2)における「荷受人」と住所を含めて一致していること,「発注書」における「着日」(=納期:2020年2月17日)と「配達受領票」における受領印の「20.2.17」の日付や「品名」欄の「2月17日必着!」等の印字と一致することに加えて,「品名」が「チョコレート」であること,さらには,「個数」が「16」個であること,「配達受領票」における「積算重量(kg)」が「160」kgとされ,「発注書」における「9kg」(梱包・配送資材の重量を含めると約10kg弱といえる)の「16\ケース」分の総重量に概ね相当すること(積算重量は配送業者の計量による)等から,当該「配達受領票」が,前記「発注書」に係る納品の際のものであるとみるのが自然である。 また,乙第50号証は,2020年2月13日発注(同月17日納品)分に係る「出荷指令書」(被請求人控え)である。これによれば,右上に被請求人名称及び住所が記載され,出荷年月日「20年2月17日」,伝票番号「884390」,得意先名「(カブ)イイヅカオオサカ(エイ)」,出荷先名「グリーンブツリュウ(カブ)」,製品コード「301760」,製品名「ソロ#600NW 9K」,数量「16」の記載とともに,下方に「納品日 2/17」の記載がある。 そして,当該伝票番号「884390」の記載は,乙第25号証の「請求書」における,「出荷年月日」を「20.2.17」とする行の「伝票No.」の記載「884390」と一致し,その取引内容(出荷年月日,出荷先名,区分,製品コード,製品名,数量等)とも完全に一致していることから,乙第50号証の「出荷指令書」が乙第25号証の請求についての出荷に関するものであることが分かる。 以上より,イイヅカ社大阪営業所による2020年2月13日の発注に係る製品が,同社の指示どおりに確実に納品されたことが明らかである。 (イ)イイヅカ社大阪営業所による2020年2月17日付けの「発注書」(乙24の1)における,上方やや左側の「日新化工御中」,その下方の「着日:2月20日」,上方右側の「2020年2月17日/株式会社イイヅカ 大阪営業所」,「品名」欄の「ソロ#600NW」,「規格」欄の「9kg」,「数量」欄の「5/ケース」の各記載から,2020年2月17日付けで,イイヅカ社大阪営業所から,被請求人に対して,同月20日を納期とする製品「ソロ#600NW」製品「5箱」の発注に係る発注書であることが分かり,また,「※発注書が貴社に到着次第,(中略),必ず返信くださいますよう宜しくお願い致します。」,中央右側の「ご注文ありがとうございます。/確かに受注させて頂きました。/日新化工株式会社」及び下端の「20-02-17;12:13;(株)イイヅカ大阪営業所日新化工(発)」の印字等からは,乙第24号証の1が,発注書を受領した被請求人がイイヅカ社大阪営業所に受注確認のために返信したものの写しであることが明らかである。 なお,乙第24号証の2は,当該「発注書」に対する納品時の「配達受領票」である。他の受注品とともに配送されることから,前記「発注書」における「ソロ#600NW」を「9kg」の「5/ケース」(合計で45kgに相当)が含まれていることを直接示す記載はないが,「発注書」において指定された「商品納品先」(グリーン物流 株式会社 気付 株式会社 イイヅカ)が「配達受領票」における「荷受人」と住所を含めて一致していることや,「着日」(=納期:2020年2月20日)と「配達受領票」における受領印の「20.2.20」の日付や「品名」欄の「2月20日必着!」等の印字と一致することに加えて,「品名」が「チョコレート」であることや,発注に係る製品の「個数」(5個)及び合計重量(梱包・配送資材を除いて45kg)が,「配達受領票」における「個数」及び「積算重量」の範囲内であること等を踏まえれば,当該「配達受領票」が,前記「発注書」に係る納品を含むものであるとみることに特段の疑義が生ずるものではない。 そして,乙第51号証は前記発注に係る「出荷指令書」(被請求人控え)であり,これは製品出荷時に製品とともに送付されるものであって,実質的に「納品書」に相当する。乙第51号証には,右上に被請求人名称及び住所が記載され,「得意先コード」として「203030」,出荷年月日「20年2月18日」,伝票番号「884624」,得意先名「(カブ)イイヅカオオサカ(エイ)」,「出荷先名」として「グリーンブツリュウ(カブ)」,製品コード「301760」,製品名「ソロ#600NW 9K」,数量「5」の記載とともに,下方に「納品日 2/20」との記載がある。 これらの記載によれば,前記得意先コード「203030」はイイヅカ社大阪営業所を示すコードであることが分かり,乙第24号証の1の「発注書」に手書きで記載されたコードとも一致し,同「出荷指令書」の取引内容は,「納品日」が「発注書」記載の「着日」の記載と,「得意先名」が「発注書」記載の差出人名と,「出荷先名」は前記「発注書」記載の「商品納品先」と,「製品コード」が前記「発注書」の商品名の欄に手書きされた「301760」のコードと一致するほか,製品名,数量等ともに完全に一致していることから,乙第51号証の「出荷指令書」が乙第24号証の1の発注についての出荷に関するものであることが分かる。 また,乙第52号証は,イイヅカ社大阪営業所に対する件外製品「バトンショコラAKY」及び「SPスティックチョコY」についての「出荷指令書」(被請求人控え)である。乙第52号証には,右上に「三菱商事株式会社」の名称とともに被請求人名称及び住所が記載され,「得意先名」として「(カブ)イイヅカオオサカ(エイ)」,「出荷先名」として「グリーンブッリュウ(カブ)」,「納品日」が「2/20」と記載されており,乙第51号証に係る納品とは,同じ得意先に係る同じ出荷先・同じ納品日による取引であることから,乙第51号証の「出荷指令書」に係る納品と,乙第52号証の「出荷指令書」に係る納品とが同時に行われたものであることが分かる。 そして,乙第51号証の「出荷指令書」に係る「ソロ#600NW」の数量「5」と,乙第52号証の「出荷指令書」に係る「バトンショコラAKY」の数量「150」及び「SPスティックチョコY」の数量「50」の合計数量は,乙第24号証の2の「受領書」の「個数」欄における「205」の数量と一致する。 また,「積算数量」に関しては,「ソロ#600NW 9K」が5ケースで45kgであり,「バトンショコラAKY 3.9K」が150ケースで585kg,「SPスティックチョコY 4K」が50ケースで200kgであるから,製品自体の合計重量は830kgであり,「積算数量」の欄に記載された「830kg」の数値と一致する。 以上よりすれば,2020年2月20日に,イイヅカ社大阪営業所が,同社指定の出荷先において受領した製品が,「ソロ#600NW」(数量:5),「バトンショコラAKY 3.9K」(数量:150)及び「SPスティックチョコY 4K」(数量:50)であったことが明らかである。 (ウ)イイヅカ社大阪営業所宛ての「請求書」(乙25)には,上段左側の宛先欄に「(株)イイヅカ/大阪営業所 御中」,その右側に「20年2月28日締切分」,さらにその右側に被請求人の名称の記載がある。 そして,当該請求書の「伝票No.884390」の行を見ると,「出荷年月日」として「20.2.17」,「出荷先名」として「グリーンブツリュウ(カブ) 2/14」,「製品名」として「ソロ#600NW 9K」,「数量」として「16」の各記載から,イイヅカ社による2月17日付の発注に対して,同月28日に被請求人により製品「ソロ#600NW」製品「16箱」(計144kg分)が出荷されたことに対する商品代金の請求書であることが分かり,この納品内容は,乙第23号証のイイヅカ社大阪営業所による発注内容と一致する。 また,「伝票No.884624」の行を見ると,「出荷年月日」として「20.2.18」,「出荷先名」として「グリーンブツリュウ(カブ)」,「製品名」として「ソロ#600NW 9K」,「数量」として「5」の各記載から,イイヅカ社による発注に対して,2020年2月28日に被請求人により製品「ソロ#600NW」5箱(計45kg分)が出荷されたことに対する商品代金の請求書であることが分かり,この納品内容は,乙第24号証のイイヅカ社大阪営業所による発注内容と一致する。 さらに,「製品コード」欄における「3017060」のコードは,乙第2号証のラベルにおける「3017060」のコードや,乙第23号証の1及び乙第24号証の1の「発注書」の「品名」の下方に手書きされた数値とも一致していることから,これらの取引に係る製品には同ラベルが付されていたものと解することができる。 ウ 小括 以上によれば,被請求人が,要証期間内に,本件商標を指定商品「チョコレート」に係る製品の包装に付して販売し及び取引書類に関して使用していたことが明らかとなり,当該使用は,商標法第2条第3項第1号における商品の包装に標章を付する行為,同項第2号における商品の包装に標章を付したものを譲渡し引き渡す行為,同項第8号における商品に関する取引書類に標章を付して頒布する行為に該当する。 5 まとめ 以上よりすれば,本件商標は,要証期間内に,本件審判の請求に係る指定商品について本件商標権者により使用されてきたものである。 第4 当審の判断 1 被請求人が提出した証拠及び同人の主張によれば,以下の事実が認められる。 (1)本件商標権者は,1948年に設立された業務用チョコレートやマーガリンを製造する企業である(乙7)。 (2)ちぼり社は,贈答用アソートクッキー国内トップシェアを誇る菓子メーカーである(乙15)。 (3)2019年7月1日付け「SankeiBiz」のウェブサイト(乙15の2)において,「ちぼりグループ 商号変更に関するお知らせ」の見出しの下,7月1日より「株式会社ちぼり」が「株式会社ちぼりホールディングス」に,「ちぼりアンナ株式会社」が「株式会社ちぼり韮崎」に商号を変更する旨の記載があり,また,「株式会社ちぼりホールディングス」のウェブサイト(乙15の1)において,「ちぼりグループ概要」のグループ会社一覧に,ちぼりグループ製造会社の一つとして,山梨県韮崎市在の「株式会社ちぼり韮崎」の記載があることから,2019年6月30日までは,ちぼりアンナ社はちぼり社のグループ製造会社の一つであったと認められる。 (4)ちぼり社が2018年10月8日に本件商標権者から受領した規格書(乙16)によれば,ちぼり社は「SOLO#600」を品名とする「チョコレート」(9kg段ボール入り)を本件商標権者から購入するものである(乙16)。そして,「別紙3:表示」及び「別紙4:包装形態」に掲載されている包装箱用のラベルには,「SOLO#600」(「SOLO」の欧文字の下には小さく「ソロ」の片仮名が表示されている。),品名「チョコレート」,内容量「9kg」,「03017030」,製造者「日新化工株式会社」の記載がある。 (5)ちぼりアンナ社が本件商標権者に宛てた2019年6月14日付け「発注票」(乙18)には,原材料名「ソロ#600」,納品日「火 6/18」,数量「4」の記載があり,欄外に,ちぼりアンナ(株)現場事務所が2019年6月17日に当該発注票をファクシミリで送付したことが記録されている。 (6)本件商標権者がちぼり社に宛てた2019年6月18日を出荷年月日とする「出荷指令書」(乙46)には,伝票番号「852476」,出荷先名「チボリアンナ(カブ) 6/17」,製品コード「3017030」,製品名「ソロ#600 9K」,数量「4」の記載とともに,下方に「納品日 6/18」及び「ランテック 保冷」の記載がある。 (7)本件商標権者からちぼりアンナ社宛ての2019年6月18日にランテック社の宅配便(フレッシュ便)により商品を受領した旨の受領印がある「受領書」(乙47)には,数量「4」,商品コード「3017030」,商品名「ソロ#600」,規格「9KG」の記載がある。 (8)本件商標権者がちぼり社に宛てた2019年6月28日締切分の「請求書」(乙19)には,伝票番号「852476」の行に,出荷年月日「19.6.18」,出荷先名「チボリアンナ(カブ)6/17」,製品コード「3017030」,製品名「ソロ#600 9K」,数量「4」,支払期日「19年8月28日」の記載がある。 (9)使用商品に係る「請求書」(乙19),「出荷指令書」(乙46)及び「受領書」(乙47)に記載されている製品コード「3017030」はすべて同一のものであって,これらは規格書(乙16)の「別紙3:表示」と「別紙4:包装形態」に掲載されている包装箱用のラベルに記載されている数字とも一致する。また,請求書(乙19)に記載の伝票No.「852476」と「出荷指令書」(乙46)に記載の伝票番号「852476」は同一のものである。 2 判断 (1)本件商標の使用者及び使用時期について ア 本件商標権者は,ちぼり社のグループ会社であるちぼりアンナ社から,令和元年(2019年)6月17日(発注票の日付は同月14日)に原材料名「ソロ#600」とするチョコレート,4箱の発注を受け,翌日18日に当該製造に係る商品を出荷し,同日に,ちぼりアンナ社に納品したものと認められる。また,当該チョコレートを納品する際には,規格書の「別紙4:包装形態」の写真のような,ラベルが包装箱に貼付された状態であったといえる(乙18,乙46,乙47)。 イ そして,上記アの納品にあたって本件商標権者とちぼりアンナ社との間で接受された伝票(「出荷指令書」及び「受領書」)には,製品(商品)名欄に「ソロ#600」,製品(商品)コード欄に「3017030」及び数量欄に「4」と記載されており,これらを受け取ったちぼりアンナ社から,2019年6月18日付けの受領印が押印された当該「受領書」の返却を受けていることから,本件商標権者は,ちぼりアンナ社にチョコレート(使用商品)を納品する際,これらの伝票に当該チョコレートに関して「ソロ#600」との標章を付したものと認められる(乙46,乙47)。 ウ よって,本件商標権者は,要証期間内に含まれる令和元年(2019年)6月18日に,ちぼりアンナ社に対し,チョコレート(使用商品)に関する取引書類(出荷指令書)に,「ソロ#600」との標章(以下「本件使用商標」という。)を付して頒布したものと認めることができる。 (2)本件商標と本件使用商標の社会通念上の同一性について 本件使用商標は,「ソロ#600」の文字,記号及び数字からなるところ,その構成は,「ソロ」の文字,「#」の記号,「600」の数字を結合したものと認められる。 そして,請求に係る指定商品を取り扱う業界においては,別掲のとおり,「#」の記号と数字を組み合わせたものが,商品の品番,型番として一般に使用されていることからすると,本件使用商標の構成中「#600」の記号及び数字は,商品の品番,型番を表示するものと認識されることから,本件使用商標は,「ソロ」の文字部分を独立した要部として認識し得る。 本件商標は,「SOLO」の欧文字及び「ソロ」の片仮名を二段に書してなるところ,構成中の「ソロ」の文字は,本件使用商標とその構成文字を同じくするものであり,「SOLO」の欧文字を片仮名で表したものと理解されるから,本件商標と本件使用商標とは,社会通念上同一の商標と認められる。 (3)使用商品について 使用商品である「チョコレート」は,請求に係る指定商品中の第30類「菓子」に含まれるものである。 (4)小括 上記(1)ないし(3)によれば,本件商標権者は,要証期間に含まれる令和元年(2019年)6月18日に,日本国内において,請求に係る指定商品に含まれる使用商品の取引書類に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して頒布したものと認めることができる。 そして,本件商標権者による上記行為は,商標法第2条第3項第8号の「商品に関する取引書類に標章を付して頒布した行為」に該当する。 3 まとめ 以上のとおり,被請求人は,要証期間内に日本国内において,本件商標権者が,請求に係る指定商品に含まれる「チョコレート」について,本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したものと認められる。 したがって,本件商標の登録は,商標法第50条の規定により,取り消すことができない。

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2020-300133

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