2019-015707
Single dose laundry detergent pods
- 審判番号
- 2019-015707
- 法域
- 意匠
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 意願2018-500978外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年11月22日
- 審決日
- 2020年07月06日
- 公報発行日
- 2020年08月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
- 【請求人代理人】特許業務法人東京アルパ特許事務所
- 分類
- D18 .3 -WY (C4-1)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 意匠法第3条、意匠法第10条
- データ出所
- 審決公報(SGML)
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結論
理由
目次 ▾ 10項目
第1 手続の経緯
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本願は、平成30年(2018年)8月24日に出願された国際意匠登録出願であって、その後の手続の経緯は以下のとおりである。
平成31年(2019年) 3月27日付け 拒絶の通報
令和 1年(2019年) 6月18日 意見書の提出
同年 9月12日付け 拒絶査定
同年 11月22日 審判請求書の提出
令和 2年(2020年) 4月 2日付け 拒絶理由の通知
同年 5月 8日 手続補正書の提出
第2 本願の意匠
本願の意匠(以下「本願意匠」という。)は、意匠に係る物品を「Single dose laundry detergent pods(参考日本語訳:「1回量洗濯洗剤」。以下、日本語訳で示す。)とし、その形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下、「形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合」を「形態」という。)を、願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものである。(別紙第1参照)
なお、本願は、出願時は、意願2018-500977の意匠を本意匠とする関連意匠に係る出願であった。
第3 原査定の拒絶の理由及び引用意匠
原査定の拒絶の理由は、本願意匠は、出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者(以下、「その意匠の属する分野における通常の知識を有する者」を「当業者」という。)が日本国内又は外国において公然知られた形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので、意匠法3条2項の規定に該当するとしたものであって、具体的には、以下のとおりである。
「この意匠登録出願の意匠に係る『Single-dose laundry detergent pods』を含む洗浄剤の分野においては、全体を種々の断面形状を有する短柱状積層体として形成することは、例を挙げるまでもなくごく一般的に行われているところです。また、全体を3層構造として各層に色調の異なる材を交互に配することも、本願出願前より既に行われています(例えば参考意匠1)。更に正円の上半部左右、下半部中央の三箇所をそれぞれ六分の一円弧状に切り欠いた断面形状も、本願意匠の属する物品分野に限らず、本願出願前より公然知られています(例えば参考意匠2)。そうすると、本願意匠は、本願意匠の属する分野においてごく一般的にみられるとおり、全体を柱状積層体として形成し、参考意匠1のように、全体を3層構造として各層に色調の異なる材を交互に配したうえで、断面形状を参考意匠2にみられるような、本願出願前に公然知られた形状に基づいて形成したまでのものですから、当業者であれば容易に創作することができたものと認められます。<参考意匠1>(当審注:別紙第2参照)意匠に係る物品 Detergent tabletsの意匠(図3)続きを表示(全23行)公報発行官庁 世界知的所有権機関文献名 国際意匠公報出願日 2000年1月6日登録日 2000年1月6日登録番号 DM/050333公報発行日 2000年3月31日権利者の氏名/名称 YPLON S.A.権利者の住所/居所 6 rue Moulin Masure, B-7732Estaimpuis (BE)<参考意匠2>(当審注:別紙第3参照)意匠に係る物品 スポンジたわしの意匠出願日 2001年5月15日出願番号 意願2001-013740登録日 2001年11月16日登録番号 意匠登録第1131333号公報発行日 2002年1月15日権利者の氏名/名称 株式会社イノアックコーポレーション権利者の住所/居所 愛知県名古屋市中村区名駅南2丁目13番4号権利者の氏名/名称 名古屋カラーフォーム工業 株式会社権利者の住所/居所 愛知県安城市福釜町矢場71-1」
第4 当審の判断
以下、本願意匠の意匠法3条2項の該当性、すなわち、本願意匠が当業者であれば容易に創作することができたか否かについて検討し、判断する。
1 本願意匠
(1)意匠に係る物品
意匠に係る物品は、電機洗濯機の洗濯槽に投入して衣類等の洗濯をする際に使用する「1回量洗濯洗剤」である。
(2)形態
本願意匠は、
ア 円形厚板の正面視2時、6時、10時の位置に、これよりやや径の小さい6分の1円弧状の切り欠きを形成し、
イ その周側面を外周に沿って3等分する分割線を形成し、
ウ 全体を、若干ピンク色がかった淡い灰色に着色し、周側面のうち3等分した真ん中を白色に着色したものである。
2 引用意匠の認定
(1)参考意匠1
ア 意匠に係る物品
意匠に係る物品は、「Detergent tablets」、すなわち固形洗剤である。
イ 形態
円形厚板の周側面を外周に沿って略3等分する分割線を形成し、周側面のうち真ん中の帯状部を除き、全体に斜線模様を施したものである。
(2)参考意匠2
ア 意匠に係る物品
意匠に係る物品は、食器洗い等に用いる「スポンジたわし」である。
イ 形態
円形厚板の正面視12時、4時、8時の位置に、これと同径の6分の1円弧状の切り欠きを形成したものである。
3 本願意匠の創作性の検討
この種物品の分野において、略円形厚板の固形洗剤の周側面を、外周に沿って略3等分する分割線を形成したものは、参考意匠1のとおり、本願意匠の出願前から公然知られており、また、3層の積層体からなる石けんの周側面の真ん中のみ異なる色彩を施したものも、意匠登録第58537号「石鹸」の意匠(参考意匠3、別紙第4参照)にみられるとおり、本願意匠の出願前から広く知られているものである。
一方、円形厚板の円周を3等分した位置(正面視12時、4時、8時の位置)に、それぞれ6分の1円弧状の切り欠きを形成した形態は、参考意匠2のスポンジたわしの物品分野においては本願意匠の出願前から公然知られているとしても、これとは異なる本願意匠の属する物品の分野において、この形態のものは公然知られていない。
そうすると、当該物品の分野において、略円形厚板の周側面を外周に沿って略3等分する分割線を形成したものは参考意匠1にみられるとおり、本願意匠の出願前から公然知られており、周側面の真ん中のみ異なる色彩を施したものも、参考意匠3にみられるとおり、広く知られているとしても、参考意匠2にみられる形態は、当業者にとって容易に想到することができたものとはいえないから、本願意匠が、公然知られた形態に基づいて容易に創作ができたものということはできない。
4 むすび
したがって、本願意匠は、意匠法3条2項の規定に該当しないので、原審の拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
5 当審における拒絶の理由について
本願は、意願2018-500977の意匠を本意匠とする関連意匠の意匠登録出願であるが、その本意匠に係る出願は、令和1年8月15日付けで拒絶の査定がなされ、その後、確定したので、当審は、令和2年4月2日付けで、本願意匠は、願書に記載の上記の意匠を本意匠として、意匠法10条1項の規定を適用する意匠登録を受けることができない旨の拒絶の理由を通知した。
これに対して、本件請求人は、令和2年5月8日に、願書に記載の本意匠の表示の欄を削除する補正を行った。
そうすると、この手続補正により、当審における拒絶の理由は解消されたものと認めることができるものである。
第5 むすび
以上のとおりであって、本願意匠は、意匠法3条2項の規定に該当しないので、原審の拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできず、また、意匠法10条1項の規定に該当しないという当審の拒絶の理由によっても、本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また、当審において、更に審理した結果、他に拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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