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特許拒絶査定不服審判

2018-011299

光スキャナー、画像表示装置、ヘッドマウントディスプレイおよびヘッドアップディスプレイ

審判番号
2018-011299
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2013-223978外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年08月21日
審決日
2019年06月04日
公報発行日
2019年07月26日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G02B)
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2013-223978「光スキャナー,画像表示装置,ヘッドマウントディスプレイおよびヘッドアップディスプレイ」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 5月 7日出願公開,特開2015- 87442,請求項の数(7)〕について,次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は,特許すべきものとする。

理由

【理 由】 1 手続の経緯 本願は,平成25年10月29日の出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。 平成29年 6月20日 拒絶理由通知(同年同月27日発送) 同年 8月21日 意見書提出 同年11月28日 拒絶理由通知(同年同月5日発送) 平成30年 1月29日 手続補正・意見書提出 同年 6月12日 拒絶査定(同年同月19日謄本送達) 同年 8月21日 審判請求 平成31年 2月28日 拒絶理由通知(同年3月5日発送) 同年 4月19日 手続補正・意見書提出 2 本願発明 本願の請求項1~7に係る発明は,平成31年4月19日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~7に記載されている事項により特定されるとおりのものであり,そのうち請求項1に係る発明(以下「本願発明1」という。)は,特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される以下のとおりのものである。 「【請求項1】 光を反射する光反射部を備える可動板と, 前記可動板を第1の軸まわりに揺動可能に支持する第1ねじり棒ばね部と, 前記第1ねじり棒ばね部に接続された変位部と, 前記変位部を前記第1の軸と交差する第2の軸まわりに揺動可能に支持する第2ねじり棒ばね部と, 一方の磁極と他方の磁極とを結ぶ線分が前記第1の軸及び前記第2の軸に対して傾斜するように前記変位部に設けられた永久磁石と, 前記変位部と隔てて設けられ,前記永久磁石に作用する磁界を発生するコイルと,を備え, 前記変位部は,前記可動板を囲む枠部,前記枠部より厚みが薄く前記枠部から前記第2ねじり棒ばね部が延在する方向と交差する向きに延在し,前記第2の軸まわりにおける揺動の回転速度を減衰するダンパー部,を備え, 前記永久磁石は前記枠部により支持されていることを特徴とする光スキャナー。」 3 原査定の理由及び当審拒絶理由の概要 ---< 引用例等一覧 >------------------- 1 特開2018-228437号公報 2 特開2005-250077号公報 3 特開2010-54944号公報 4 特開2013-35081号公報 5 特開2013-222155号公報 6 特開2008-26849号公報 7 特開2002-131685号公報 -------------------------------- (1)原査定(平成30年6月12日付け拒絶査定)の理由の概要は次のとおりである。 請求項1に係る発明は,引用例1に記載された発明について,引用例5-7に記載された枠部を設ける周知技術,及び,引用例6,7,2に記載された,厚みが薄くねじり棒ばね部が延在する方向と交差する方向と交差する向きに延在する部分を設ける周知技術を踏まえた上で,引用例6に記載されたリブを設ける技術を適用し,引用例2によって既に知られた適宜な機能を有するダンパー部となすことにより,当業者が容易に発明をすることができたものである。 (2)平成31年2月28日付けで通知された拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。 請求項1に係る発明は,引用例1に記載された発明について,引用例2に記載されたダンパー構造を設ける技術を適用することにより,当業者が容易に発明をすることができたものである。 4 引用例に記載された発明 (1)引用例1に記載された発明 ア 本願の出願前に日本国内において頒布された文献である引用例1(特開2018-228437号公報)には,図とともに以下の記載がある(下線は当審で付した。以下同様。)。 イ「【0020】 図1および図2に示すように,アクチュエータ1は,第1の振動系21と第2の振動系22とを備える基体2と,基体2を支持する支持基板3と,支持基板3を介して基体2と対向する対向基板5と,永久磁石61とコイル62と電圧印加手段63とで構成された駆動手段6と,永久磁石61の固定位置を定める位置決め部71,72とを備えている。 図1に示すように,基体2は,枠状の支持部23と,支持部23に支持された第1の振動系21と,第1の振動系21に支持された第2の振動系22とを備えている。 【0021】 第1の振動系21は,支持部23の内側に設けられた枠状の駆動部材211と,駆動部材211を支持部23に両持ち支持する1対の第1の軸部材212,213とで構成されている。また,第2の振動系22は,駆動部材211の内側に設けられた可動板221と,可動板221を駆動部材211に両持ち支持する1対の第2の軸部材222,223とで構成されている。 【0022】 駆動部材211は,図1の平面視(すなわち,可動板221の平面視)にて,円環状をなしている。ただし,駆動部材211の形状は,枠状をなしていれば,特に限定されず,例えば,図1の平面視にて,四角環状をなしていてもよい。駆動部材211の下面には,長手形状をなす永久磁石61が固定(固着)されている。この永久磁石61は,駆動部材211の下面に形成された1対の位置決め部71,72によって定められた固定位置に正確に固定されている。このような駆動部材211は,1対の第1の軸部材212,213によって支持部23に両持ち支持されている。 【0023】 第1の軸部材212,213のそれぞれは,長手形状をなしており,弾性変形可能である。第1の軸部材212,213のそれぞれは,駆動部材211を支持部23に対して回動可能とするように,駆動部材211と支持部23とを連結している。このような,第1の軸部材212,213は,互いに同軸的に設けられており,この軸(以下,「回動中心軸X」という)を中心として,駆動部材211が支持部23に対して回動するように構成されている。 【0024】 駆動部材211の内側に形成された可動板221は,図1の平面視にて,円形状をなしている。だたし,可動板221の形状は,駆動部材211の内側に形成することができれば特に限定されず,例えば,図1の平面視にて,楕円形状をなしていてもよいし,四角形状をなしていてもよい。可動板221の上面には,光反射性を有する光反射部221aが形成されている。このような可動板221は,1対の第2の軸部材222,223によって,駆動部材211に両持ち支持されている。 【0025】 第2の軸部材222,223のそれぞれは,長手形状をなしており,弾性変形可能である。第2の軸部材222,223のそれぞれは,可動板221を駆動部材211に対して回動可能とするように,可動板221と駆動部材211とを連結している。このような第2の軸部材222,223は,互いに同軸的に設けられており,この軸(以下,「回動中心軸Y」という)を中心として,可動板221が駆動部材211に対して回動するように構成されている。 【0026】 図1に示すように,回動中心軸Xと回動中心軸Yとは,互いに直交する軸である。すなわち,回動中心軸Xと回動中心軸Yとのなす角は,90度である。また,駆動部材211および可動板221のそれぞれの中心は,図1の平面視にて,回動中心軸Xおよび回動中心軸Yの交点上に位置している。なお,以下,説明の便宜上,回動中心軸Xおよび回動中心軸Yの交点を「交点G」ともいう。 【0027】 このような基体2は,例えば,シリコンを主材料として構成されていて,可動板221と,第2の軸部材222,223と,駆動部材211と,第1の軸部材212,213と,支持部23とが一体的に形成されている。シリコンを主材料とすることで,優れた回動特性を実現できるとともに,優れた耐久性を発揮することができる。また,微細な処理(加工)が可能であり,アクチュエータ1の小型化を図ることができる。 ・・・(中略)・・・ 【0046】 コイル62は,電圧印加手段63と電気的に接続されている。そして,電圧印加手段63によりコイル62に電圧が印加されることで,コイル62から回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸に直交する軸方向の磁束を有する磁界が発生する。 図4に示すように,電圧印加手段63は,可動板221を回動中心軸Xまわりに回動させるための第1の電圧V1を発生させる第1の電圧発生部631と,可動板221を回動中心軸Yまわりに回動させるための第2の電圧V2を発生させる第2の電圧発生部632と,第1の電圧V1と第2の電圧V2とを重畳し,その電圧をコイル62に印加する電圧重畳部633とを備えている。 【0047】 第1の電圧発生部631は,図5(a)に示すように,周期T1で周期的に変化する第1の電圧V1(垂直走査用電圧)を発生させるものである。 第1の電圧V1は,鋸波のような波形をなしている。そのため,アクチュエータ1は効果的に光を垂直走査(副走査)することができる。なお,第1の電圧V1の波形は,これに限定されない。ここで,第1の電圧V1の周波数(1/T1)は,垂直走査に適した周波数であれば,特に限定されないが,30~80Hz(60Hz程度)であるのが好ましい。 本実施形態では,第1の電圧V1の周波数は,駆動部材211と1対の第1の軸部材212,213とで構成された第1の振動系21のねじり共振周波数と異なる周波数となるように調整されている。 【0048】 一方,第2の電圧発生部632は,図5(b)に示すように,周期T1と異なる周期T2で周期的に変化する第2の電圧V2(水平走査用電圧)を発生させるものである。 第2の電圧V2は,正弦波のような波形をなしている。そのため,アクチュエータ1は効果的に光を主走査することができる。なお,第2の電圧V2の波形は,これに限定されない。 【0049】 このような第2の電圧V2の周波数は,第1の電圧V1の周波数よりも大きいのが好ましい。すなわち,周期T2は,周期T1よりも短いのが好ましい。これにより,より確実かつより円滑に,可動板221を回動中心軸Xまわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ,回動中心軸Yまわりに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。 また,第2の電圧V2の周波数は,第1の電圧V1の周波数と異なり,かつ,水平走査に適した周波数であれば,特に限定されないが,10~40kHzであるのが好ましい。このように,第2の電圧V2の周波数を10~40kHzとし,前述したように第1の電圧V1の周波数を60Hz程度とすることで,ディスプレイでの描画に適した周波数で,可動板221を回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸まわりに回動させることができる。ただし,可動板221を回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸まわりに回動させることができれば,第1の電圧V1の周波数と第2の電圧V2の周波数との組み合わせなどは,特に限定されない。 【0050】 本実施形態では,第2の電圧V2の周波数は,可動板221と1対の第2の軸部材222,223とで構成された第2の振動系22のねじり共振周波数と等しくなるように調整されている。つまり,第2の振動系22は,そのねじり共振周波数が水平走査に適した周波数になるように設計(製造)されている。これにより,可動板221の回動中心軸Yまわりの回動角を大きくすることができる。 【0051】 また,第1の振動系21の共振周波数をf1[Hz]とし,第2の振動系22の共振周波数をf2[Hz]としたとき,f1とf2とが,f2>f1の関係を満たすことが好ましく,f2≧10f1の関係を満たすことがより好ましい。これにより,より円滑に,可動板221を回動中心軸Xまわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ,回動中心軸Yまわりに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。 【0052】 このような第1の電圧発生部631および第2の電圧発生部632は,それぞれ,制御部4に接続され,この制御部4からの信号に基づき駆動する。このような第1の電圧発生部631および第2の電圧発生部632には,電圧重畳部633が接続されている。 この電圧重畳部633は,コイル62に電圧を印加するための加算器633aを備えている。加算器633aは,第1の電圧発生部631から第1の電圧V1を受けるとともに,第2の電圧発生部632から第2の電圧V2を受け,これらの電圧を重畳しコイル62に印加するようになっている。 ・・・(中略)・・・ 【0056】 なお,第1の電圧V1の周波数は,第2の電圧V2の周波数に比べて極めて低く設定されている。また,第1の振動系21の共振周波数は,第2の振動系22の共振周波数よりも低く設計されている(例えば,第2の振動系22の共振周波数の1/10以下)。つまり,第1の振動系21は,第2の振動系22よりも振動しやすいように設計されているため,第1の電圧V1によって回動中心軸Xまわりに回動する。すなわち,第2の電圧V2によって,駆動部材211が回動中心軸Xまわりに回動してしまうことを防止することができる。 ・・・(中略)・・・ 【0059】 なお,第2の電圧V2の周波数は,第2の振動系22のねじり共振周波数と等しい。そのため,第2の電圧V2によって,支配的に,可動板221を回動中心軸Yまわりに回動させることができる。つまり,第1の電圧V1によって,可動板221が回動中心軸Yまわりに回動してしまうことを防止することができる。 以上より,アクチュエータ1にあっては,第1の電圧V1と第2の電圧V2とを重畳させた電圧V3をコイル62に印加することで,可動板221を回動中心軸Xまわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ,回動中心軸Yまわりに第2の電圧のV2の周波数で回動させることができる。これにより,低コスト化および小型化を図りつつ,可動板221を回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸まわりに回動させることができる。」 ウ「【0101】 以上説明したようなアクチュエータは,光反射部を備えているため,例えば,加速度センサ,角速度センサなどのMEMS応用センサや,レーザープリンタ,バーコードリーダー,走査型共焦点レーザー顕微鏡,イメージング用ディスプレイ等の画像形成装置に備える光スキャナ,光スイッチ,光アッテネータなどの光学デバイスに用いることができる。なお,本発明の光スキャナは,前述したアクチュエータと同様の構成であるため,その説明を省略する。 【0102】 ここで,図12に基づき,画像形成装置の一例として,アクチュエータ1をイメージング用ディスプレイの光スキャナとして用いた場合を説明する。なお,スクリーンSの長手方向を「横方向」といい,長手方向に直角な方向を「縦方向」という。また,回動中心軸XがスクリーンSの横方向と平行であり,回動中心軸YがスクリーンSの縦方向と平行である。 【0103】 画像形成装置(プロジェクタ)9は,レーザーなどの光を照出する光源装置91と,複数のダイクロイックミラー92,92,92と,アクチュエータ1とを有している。 光源装置91は,赤色光を照出する赤色光源装置911と,青色光を照出する青色光源装置912と,緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。 各ダイクロイックミラー92は,赤色光源装置911,青色光源装置912,緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。 【0104】 このようなプロジェクタ9は,図示しないホストコンピュータからの画像情報に基づいて,光源装置91(赤色光源装置911,青色光源装置912,緑色光源装置913)から照出された光をダイクロイックミラー92で合成し,この合成された光がアクチュエータ1によって2次元走査され,スクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。 【0105】 2次元走査の際,アクチュエータ1の可動板221の,回動中心軸Yまわりの回動により光反射部221aで反射した光がスクリーンSの横方向に走査(主走査)される。一方,アクチュエータ1の可動板221の,回動中心軸Xまわりの回動により光反射部221aで反射した光がスクリーンSの縦方向に走査(副走査)される。 なお,図12中では,ダイクロイックミラー92で合成された光をアクチュエータ1によって2次元的に走査した後,その光を固定ミラー95で反射させてからスクリーンSに画像を形成するように構成されているが,固定ミラー95を省略し,アクチュエータ1によって2次元的に走査された光を直接スクリーンSに照射してもよい。」 エ ここで,図1は以下のものである。 上記図1において,1対の第1の軸部材212,213の軸と,1対の第2の軸部材222,223の軸は交差し,永久磁石61は,1対の第1の軸部材212,213の軸及び1対の第2の軸部材222,223の軸に対して傾斜していることが示されている。 オ 上記イ~エから,引用例1には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。 「光源装置を有する画像形成装置に用いられる光スキャナであって, 第1の振動系と第2の振動系とを備える基体と, 永久磁石とコイルと電圧印加手段とで構成された駆動手段と, 第1の振動系は,枠状の駆動部材と,駆動部材を両持ち支持する1対の第1の軸部材とで構成され, 第2の振動系は,駆動部材の内側に設けられた可動板と,可動板を駆動部材に両持ち支持する1対の第2の軸部材とで構成され, 第1の振動系の共振周波数は,第2の振動系の共振周波数よりも低く設計されており, 永久磁石は,駆動部材の下面に形成された1対の位置決め部によって固定され, 可動板の上面には,光反射性を有する光反射部が形成され, 1対の第1の軸部材の軸と,1対の第2の軸部材の軸は交差し,永久磁石は,1対の第1の軸部材の軸及び1対の第2の軸部材の軸に対して傾斜しており, コイルには,第1の電圧V1及び第2の電圧V2が重畳されて印加され, 第1の電圧V1の周波数は,第1の振動系のねじり共振周波数と異なる周波数となるように調整されており, 第2の電圧V2の周波数は,第2の振動系のねじり共振周波数と等しくなるように調整されており, 第1の電圧V1の周波数は,第2の電圧V2の周波数に比べて極めて低く設定されており, 可動板を1対の第1の軸まわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ,1対の第2の軸まわりに第2の電圧のV2の周波数で回動させるものである, 光スキャナ。」 (2)引用例2に記載された事項 ア 引用例2(特開2005-250077号公報)には,図とともに次の記載がある。 「【実施例1】 【0019】 図1は,本発明の実施例1の光偏向器を説明する概略図である。実施例1の光偏向器において,可動子100,101が形成され,可動子100は第一ねじりばね102で可動子101に連結される。可動子101は第二ねじりばね103で支持体104に連結される。可動子100,101,第一ねじりばね102,第二ねじりばね103,支持体104は,マイクロマシニング技術でシリコン基板などに一体形成することができる。可動子100の一方面側には,表面に光の反射率の高いアルミニウムや誘電体多層膜などの物質をコーティングして反射面105を形成する。また,可動子101の一方面側には,メッキ等により硬磁性体が成膜されている。硬磁性体はねじり軸に対して垂直方向に磁化されている。コイル106に電流を印加することによって,コイル106から磁場が発生する。発生した磁場により可動子101の硬磁性体にはトルクが作用し,光偏向器を駆動することができる。 【0020】 本発明の特徴は,可動子100の反射面105ではない箇所にダンパー構造107を形成したことである。可動子100の厚みは200μmであり,ダンパー構造107は,10μmとした。これによって,可動子100がねじり振動するときの空気抵抗が増大し,光偏向器の固有振動モードのQ値が低減される。従って,光偏向器の固有振動モードと駆動周波数が完全に一致していなくても,固有振動モードの近傍の駆動周波数で駆動でき,光偏向器を2つの周波数の重ね合わせで駆動することができる。 【実施例2】 【0021】 図2は,本発明の実施例2の光偏向器を説明する斜視図である。実施例2の光偏向器において,平板形状可動子200,輪形状可動子201が形成され,平板形状可動子200は第一ねじりばね202a,202bで輪形状可動子201に連結される。輪形状可動子201は第二ねじりばね203a,203bで支持体204に連結される。平板形状可動子200,輪形状可動子201,第一ねじりばね202a,202b,第二ねじりばね203a,203b,支持体204は,マイクロマシニング技術でシリコン基板から一体形成できる。平板形状可動子200の一方面側には,表面に光の反射率の高いアルミニウムや誘電体多層膜などの物質をコーティングして反射面205を形成する。また,平板形状可動子200の他方面側には,メッキ等により硬磁性体が成膜されている。硬磁性体はねじり軸に対して垂直方向に磁化されている。コイル250に電流を印加することによって,コイル250から磁場が発生する。発生した磁場により平板形状可動子200の硬磁性体にはトルクが作用し,光偏向器を駆動することができる。 【0022】 本発明の特徴は,輪形状可動子201を第二ねじりばね203a,203bの二本で支持体204の2箇所に連結し,ダンパー構造206を可動子201より薄くしてねじりばねのねじり軸に直交する方向の可動子201の両端部に形成したことである。輪形状可動子201を第二ねじりばね203a,203bの二本で支持体204に連結してことで,曲げ剛性を高め,不要なたわみモードの動きを抑制することができる。さらに,ダンパー構造206を可動子201より薄くし,ねじりばねのねじり軸に直交する方向の可動子201の両端部に形成したことによって,慣性モーメントの増大を最小限にしてダンパー効果を大きくでき,Q値を抑えることができる。従って,形状のばらつきなどにより,駆動周波数と固有振動モードが完全に一致していなくても,固有振動モードの近傍の駆動周波数で,光偏向器を駆動することができる。」 イ 上記記載から,引用例2には,次の技術(以下,「引用例2技術」という。)が記載されているものと認められる。 「可動子を有する光偏向器において,駆動周波数と固有振動モードを調整し,大きなダンパー効果を得るため,可動子より薄くしたダンパー構造を,ねじりばねのねじり軸に直交する方向に,可動子の両端部に形成する技術。」 (3)引用例3に記載された事項 ア 引用例3(特開2010-54944号公報)には,図とともに次の記載がある。 「【0027】 以下,本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。ここでは,前記可動部の一方の面に配置されるリブが永久磁石で,対向する位置に配置されるコイルとの間に生じる電磁力で可動部を揺動させる場合について説明する。ただし,本発明の可動部を揺動させる駆動原理は電磁駆動に限定するものではない。 (光学デバイス) 最初に,図1乃至図4を参照して本発明に係る光学デバイスについて説明する。図1は,本発明に係る光学デバイスの構成を説明する上面図である。図2は,図1に示したA-A線矢視方向断面図である。図3は,図1に示したB-B線矢視方向断面図である。なお,以下の説明では,図1中の紙面手前側を「上」,紙面奥側を「下」,右側を「右」,左側を「左」といい,図2中の上側を「上」,下側を「下」,右側を「右」,左側を「左」といい,図3中の上側を「上」,下側を「下」,右側を「右」,左側を「左」という。 【0028】 光学デバイス1は,光を走査するためのものであり,例えば光スキャナなどに用いられ,光源から照射された光を対象物に走査する。図1に示すように,光学デバイス1は基体2を備える。 基体2は,可動部211と,可動部上面に配置されるリブ211d,211eと,可動部下面に配置されるリブ211f,211gと,可動部211を枠状の支持部材22に対してX軸周りに揺動可能に支持する一対の軸部材212,213とから成る振動系21で構成される。 可動部211は,反射膜211aが形成される反射膜支持部214と,反射膜支持部214の外側に接続部211b,211cとを有し,軸部材212,213と接続部211b,211cで連結している。 図2及び図3に示すように,光学デバイス1は,可動部211を支持部材22に対して揺動運動させる駆動手段6とを備える。 駆動手段6は,可動部211の一方の面のリブとして配置される永久磁石211f,211gと,永久磁石211f,211gに対向する位置に配置されるコイル62と,コイル62に所定周波数の交流電流信号を印加する交流電流信号発生器63であって,交流電流信号によりコイル62が発生させる磁界と,永久磁石211f,211gとの間に生じる電磁力により可動部211が揺動運動する。 なお,永久磁石は可動部211の一方の面に配置されていればよく,211f,211gの代わりに,211d,211eの配置でもよいし,すべて永久磁石であってもよい。 また,永久磁石は,軸部材212,213に対して着磁方向が垂直でなくてもよく,角度をなして着磁されていてもよい。 【0029】 各軸部材212,213は,棒状をなしており,弾性変形可能である。 【0030】 反射膜支持部214の上面には,光反射性を有する略円形の反射膜211aが設けられている。また,可動部211は,反射膜支持部214の外側に,それぞれ軸部材212又は軸部材213に接続される接続部211b,211cを有する。なお,可動部211の平面形状は,支持部材22の内側に配置することができればよく,特に限定されない。但し,図1に示すように,可動部211の形状は入射する光のスポット径状に合わせた形,例えば円や楕円であることが好ましい。これにより,可動部211の不必要な慣性モーメントの増加を抑えることができる。 【0031】 図2に示すように,可動部211の下面にはリブとして配置される永久磁石211f,211gが設けられ,可動部211の上面にはリブ211d,211eが設けられている。リブ211d,211e及びリブ211f,211gは,軸部材212,213に対し,可動部211の上面側の慣性モーメントと下面側の慣性モーメントとが等しくなるように構成される。 【0032】 なお,リブ211d,211e及びリブ211f,211gは,軸部材212,213に対して可動部211の上面側の慣性モーメントと下面側の慣性モーメントとが等しくなるように構成されていればよく,リブの数,寸法,配置などは特に限定されない。但し,図2に示すように,上面に設けられるリブ211d,211eに対し,下面に設けられるリブ211f,211gが裏側に配置されるのが好ましい。これにより,上面側の慣性モーメントと下面側の慣性モーメントとを,容易に等しくすることができる。 【0033】 図4は,図2に示した可動部の変形例を説明する要部拡大図である。図4に示すように,例えば反射膜支持部214の下側に,リブ211f,211gに代えて,リブ211hのみを設けるようにしてもよく,リブの位置は特に限定されない。かかる場合には,リブ211hとして,後述の永久磁石と同様の材料が用いられる。但し,リブ211d,211eのうち少なくとも1つは,軸部材212,213の近傍に設けられているのが好ましい。これにより,捩れ変形しながら揺動することにより非常に大きな変形を生じる軸部材212,213近傍が,リブ211d,211eによって補強される。 【0034】 また,上面のリブ211d,211eは,それぞれ接続部211b又は接続部211cに設けられているのが更に好ましい。これにより,捩れ変形しながら揺動することにより非常に大きな変形を生じる軸部材212,213近傍が,リブによって補強されるとともに,反射膜211aにリブ211d,211eが設けられることがない。 【0035】 このように構成された基体2のうち,可動部と,軸部材と,支持部材と,可動部の一方の面に形成されるリブは,例えば第1のシリコン層と第2のシリコン層とが酸化膜層を介して構成される積層構造を有する基板から一体的に形成したものであってもよい。」 イ 上記記載から,引用例3には,次の技術(以下,「引用例3技術」という。)が記載されているものと認められる。 「可動部を有する光スキャナにおいて,慣性モーメントの調整のため,可動部の上面にリブを設ける技術。」 (4)引用例4に記載された事項 ア 引用例4(特開2013-35081号公報)には,図とともに次の記載がある。 「【0022】 以下,光スキャナー1を構成する各部を順次詳細に説明する。 [基体] 基体2は,前述したように,光反射部211が設けられた可動部21と,可動部21を支持する支持部22と,可動部21と支持部22とを連結する1対の連結部23,24とを有する。 このような基体2は,シリコンで構成されており,可動部21,支持部22および連結部23,24が一体的に形成されている。この基体2は,後に詳述するように,シリコン基板をエッチングすることにより形成されたものであり,基体2には,厚さ方向に貫通した異形状の貫通孔25が形成されている。 【0023】 シリコンは,軽量かつSUSなみの剛性を有するため,基体2がシリコンで構成されていることにより,優れた振動特性を有する基体2が得られる。また,シリコンは,後述するようにエッチングにより高精度な寸法精度で加工が可能であるので,シリコン基板を用いて基体2を形成することにより,所望の形状(所望の振動特性)を有する基体2を得ることができる。このようなシリコン基板としては,一般的に単結晶シリコン基板が用いられる。 【0024】 以下,基体2についてさらに詳述する。 図1に示すように,支持部22は,枠状をなしている。より具体的には,支持部22は,四角環状をなしている。なお,支持部22の形状としては,1対の連結部23,24を介して可動部21を支持することができれば,特に限定されず,例えば,各連結部23,24に対応して分割された形状をなしていてもよい。 このような支持部22の内側には,可動部21が設けられている。 【0025】 可動部21は,板状をなしている。また,本実施形態では,可動部21は,可動部21の板厚方向からの平面視にて,四角形(本実施形態では正方形)をなしている。なお,可動部21の平面視形状は,四角形に限定されず,例えば,十字形状,五角形,六角形等の他の多角形,円形,楕円形等であってもよい。 このような可動部21の上面には,光反射性を有する光反射部211が設けられている。 【0026】 各連結部23,24は,後述の回動中心軸Xに沿って長い長手形状をなしており,弾性変形可能に構成されている。また,連結部23および連結部24は,可動部21を介して対向している。このような連結部23,24は,それぞれ,可動部21を支持部22に対して回動可能とするように,可動部21と支持部22とを連結している。1対の連結部23,24は,回動中心軸Xに沿って同軸的に設けられており,この回動中心軸Xを回動中心軸として,可動部21が支持部22に対して回動する。 【0027】 また,各連結部23,24は,その横断面形状が四角形をなしている。本実施形態では,各連結部23,24は,基体2の板面に沿って互いに平行な上面および下面と,この上面および下面に対して垂直でかつ互いに平行な1対の側面とを有する。なお,各連結部23,24の横断面形状は,これに限定されず,例えば,台形をなしていてもよいし,平行四辺形をなしていてもよい。また,各連結部23,24は,互いに平行な複数の梁部材で構成されていてもよい。 【0028】 このような基体2において,基体2の表面,特に貫通孔25の壁面251が全域に亘って平坦化処理されている。また,図4に示すように,基体2の各角部,特に,可動部21の側面と連結部23,24の側面との境界部付近に形成された角部26および連結部23,24の側面と支持部22の側面との境界部付近に形成された角部27が,それぞれ,平坦化処理により丸められている。 このような平坦化処理により,1対の連結部23,24の捩り変形を伴う可動部21の回動の際に,各連結部23,24に生じる応力集中を防止または緩和することができる。その結果,光スキャナー1の長寿命化を図ることができる。なお,かかる平坦化処理については,後に詳述する。」 イ 上記記載から,引用例4には,次の技術(以下,「引用例4技術」という。)が記載されているものと認められる。 「可動部と,可動部と支持部とを連結する1対の連結部とを有する光スキャナーにおいて,連結部に生じる応力集中を防止または緩和するため,可動部の側面と連結部の側面との境界部付近に形成された角部を丸める技術。」 5 当審の判断 (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比する。 ア 引用発明の「可動板」は,その「上面には,光反射性を有する光反射部が形成され」たものであるから,本願発明1の「光を反射する光反射部を備える可動板」に相当する。 イ 引用発明の「1対の第2の軸部材」は,「可動板を駆動部材に両持ち支持する」ものであって,可動板をその軸のまわりに揺動可能に支持するものであるから,本願発明1の「前記可動板を第1の軸まわりに揺動可能に支持する第1ねじり棒ばね部」に相当する。 ウ 引用発明の「駆動部材」は,1対の第2の軸部材によって可動板を支持するものであって,1対の第2の軸部材と接続されているから,本願発明1の「前記第1ねじり棒ばね部に接続された変位部」に相当する。 エ 引用発明の「1対の第1の軸部材」は,「駆動部材を両持ち支持する」ものであって,駆動部材をその軸のまわりに揺動可能に支持するものであり,1対の第1の軸部材の軸と,1対の第2の軸部材の軸は交差しているから,本願発明1の「前記変位部を前記第1の軸と交差する第2の軸まわりに揺動可能に支持する第2ねじり棒ばね部」に相当する。 オ 引用発明の「永久磁石」は,「駆動部材の下面に形成された1対の位置決め部によって固定され」,「1対の第1の軸部材の軸及び1対の第2の軸部材の軸に対して傾斜している」ことから,本願発明1の「一方の磁極と他方の磁極とを結ぶ線分が前記第1の軸及び前記第2の軸に対して傾斜するように前記変位部に設けられた永久磁石」に相当している。 カ 引用発明の「コイル」は,永久磁石に作用する磁界を発生するものであり,駆動部材とは別に設けられているから,本願発明1の「前記変位部と隔てて設けられ,前記永久磁石に作用する磁界を発生するコイル」に相当する。 キ 引用発明の「駆動部材」は,「枠状」のものであり,可動板を取り囲んでいるから,本願発明1の「前記可動板を囲む枠部」を備えたものであるといえ,上記(オ)のとおり,引用発明の「永久磁石」は,「駆動部材の下面に形成された1対の位置決め部によって固定され」て支持されているから,引用発明は,本願発明1の「前記永久磁石は前記枠部により支持されている」という構成も有しているといえる。 ク 引用発明の「光スキャナ」は,本願発明1の「光スキャナー」に相当する。 ケ したがって,本願発明1と引用発明を対比したときの一致点及び相違点は,次のとおりである。 《一致点》 「光を反射する光反射部を備える可動板と, 前記可動板を第1の軸まわりに揺動可能に支持する第1ねじり棒ばね部と, 前記第1ねじり棒ばね部に接続された変位部と, 前記変位部を前記第1の軸と交差する第2の軸まわりに揺動可能に支持する第2ねじり棒ばね部と, 一方の磁極と他方の磁極とを結ぶ線分が前記第1の軸及び前記第2の軸に対して傾斜するように前記変位部に設けられた永久磁石と, 前記変位部と隔てて設けられ,前記永久磁石に作用する磁界を発生するコイルと,を備え, 前記変位部は,前記可動板を囲む枠部を備え, 前記永久磁石は前記枠部により支持されている, 光スキャナー。」 《相違点1》 本願発明1において,前記変位部は,「前記枠部より厚みが薄く前記枠部から前記第2ねじり棒ばね部が延在する方向と交差する向きに延在し,前記第2の軸まわりにおける揺動の回転速度を減衰するダンパー部」を備えるのに対し,引用発明の「駆動部材」は,このような構成を有していない点。 (2)判断 ア 上記相違点1について検討する。 イ 引用発明においては,「第1の振動系は,枠状の駆動部材と,駆動部材を両持ち支持する1対の第1の軸部材とで構成され,第2の振動系は,駆動部材の内側に設けられた可動板と,可動板を駆動部材に両持ち支持する1対の第2の軸部材とで構成され」るところ,「第1の電圧V1の周波数は,第1の振動系のねじり共振周波数と異なる周波数となるように調整されており,第2の電圧V2の周波数は,第2の振動系のねじり共振周波数と等しくなるように調整されており,第1の電圧V1の周波数は,第2の電圧V2の周波数に比べて極めて低く設定されており,可動板を1対の第1の軸まわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ,1対の第2の軸まわりに第2の電圧のV2の周波数で回動させるものである」から,第2の振動系については共振周波数で駆動されているのに対して,第1の振動系については共振周波数で駆動されてはいないといえる。 ウ 引用例2技術は,「可動子を有する光偏向器において,駆動周波数と固有振動モードを調整し,大きなダンパー効果を得るため,可動子より薄くしたダンパー構造を,ねじりばねのねじり軸に直交する方向に,可動子の両端部に形成する」ものではある。しかしながら前記4(2)ア(特に段落【0022】)に摘記したとおり,引用例2技術に係るダンパー構造は,Q値を抑えて,駆動周波数と固有振動モードが完全に一致していなくても,固有振動モードの近傍の駆動周波数で,光偏向器を駆動することができるようにするためのものである。すなわち,引用例2技術は,固有振動モードの近傍の駆動周波数で,光偏向器を共振駆動するためのものといえる。 エ これに対して,上記イのとおり,引用発明において,第1の振動系は共振周波数で駆動されていないものであるから,当該第1の振動系,すなわち本願発明1の「第2の軸回りの揺動」に係る系に相当するものについて,共振駆動するための技術である引用例2技術を適用する動機は生じ得ない。それゆえ,引用発明に対して引用例2技術を適用して,相違点1に係る構成を備えるようにすることは,当業者が適宜になし得たこととはいえない。 オ また,引用例3ないし引用例7には,軸まわりにおける揺動の回転速度を減衰するダンパー部を設けることは記載されていないから,さらに引用例3ないし引用例7の記載を参照しても,引用発明において相違点1に係る構成を備えるようにすることは,当業者が適宜になし得たこととはいえない。 カ そして,本願発明1は,相違点1に係る構成を備えることにより,光スキャナを小型にしても可動板の垂直走査に水平走査が影響し難いように振動性能を向上させたものである。 (3)小括 よって,本願発明1は,引用例3ないし7に記載された周知技術を勘案しても,引用発明及び引用例2に記載された事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 (4)本願の請求項2~8について 本願の請求項2~7は,請求項1を直接または間接に引用するものであるから,当該各請求項に係る発明は請求項1に係る発明特定事項を含むものである。 そして,前記(1)ないし(3)で検討したとおり,請求項1に係る発明は当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないから,本願の請求項2~7に係る発明についても,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 6 むすび 以上のとおり,本願の請求項1~7に係る発明は,周知技術を勘案して引用発明及び引用例2技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできないから,原査定の理由及び当審拒絶理由によっては,本願を拒絶することはできない。 また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。

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2018-011299

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