特許拒絶査定不服審判
2018-007716
小型光エンジン
- 審判番号
- 2018-007716
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2015-523608外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年06月05日
- 審決日
- 2019年07月22日
- 公報発行日
- 2019年09月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】マテリオン コーポレイション
- 【請求人代理人】特許業務法人深見特許事務所
- 分類
- P18 .121-WY (G03B) / P18 .537-WY (G03B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第36条第6項第1号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2015-523608「小型光エンジン」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 1月30日国際公開、WO2014/016574、平成27年10月 8日国内公表、特表2015-529843、請求項の数(20)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
この審判事件に関する出願(以下、「本願」という。)は、平成24年7月23日(以下、「優先日」という。)に英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)でされた特許出願に基づくパリ条約の優先権を主張して平成25年7月22日にされた国際特許出願である。
本願については、平成28年12月16日付けで拒絶理由が通知され、翌平成29年5月18日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲についての補正がなされ、同年9月1日付けで再度拒絶理由が通知され、同年12月5日に意見書が提出されたが、翌平成30年1月31日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)がなされ、査定の謄本が同年2月6日に送達された。
これに対し、平成30年6月5日に拒絶査定不服審判が請求された。
更に、合議体による合議の結果、平成31年2月28日付けで理由1及び理由2からなる拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、これに対し、令和元年6月3日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲についての補正(以下、「本件補正」という。)がなされた。
なお、本願の請求項の数は、本件補正前(すなわち、原査定時)は22であり、本件補正後は20である。
第2 本願発明
本願の請求項1ないし請求項20に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明20」という。)は、本件補正がされた特許請求の範囲の請求項1ないし請求項20に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。
「 【請求項1】
光エンジンであって、前記光エンジンは、
(I)波長変換装置を備え、前記波長変換装置は、第1の波長範囲かつ第1の偏光の光源光を受け、受けられた前記光源光の一部から前記第1の波長範囲と重複しない第2の波長範囲の光を発生するように配置され、前記波長変換装置は、
(i)複数の区域を有するディスク部分を含む蛍光体ホイールを含み、前記複数の区域は、(A)蛍光要素を含む区域と、(B)間隙区域とを含み、前記蛍光要素を含む区域は、前記第2の波長範囲の光を発生して前記第2の波長範囲の光を反射し、
(ii)偏光変換器を含み、前記偏光変換器は、前記光源光を、前記第1の偏光と異なる第2の偏光に設定し、前記第2の偏光の光を反射するように構成され、前記光エンジンはさらに、
(II)二色性要素を備え、前記二色性要素は、前記第2の波長範囲の反射された光および前記第2の偏光の光を受けるように配置され、前記二色性要素は、(A)前記第1の波長範囲かつ前記第1の偏光の光を(B)前記第2の偏光の光および前記第2の波長範囲の光と異なって透過または反射するように構成され、
前記蛍光体ホイールは、前記二色性要素と前記偏光変換器との間に配置される、光エンジン。
【請求項2】
前記二色性要素はさらに、前記光源光を前記波長変換装置に入射させるように透過または反射するように配置された、請求項1に記載の光エンジン。
【請求項3】
前記二色性要素は、(A)前記第1の波長範囲かつ前記第1の偏光の光を透過し、(B)(i)前記第1の波長範囲かつ前記第2の偏光の光と(ii)前記第2の波長範囲の光とを反射するように構成された、請求項1に記載の光エンジン。
【請求項4】
前記二色性要素は、(A)前記第1の波長範囲かつ前記第1の偏光の光を反射し、(B)(i)前記第2の波長範囲の光と(ii)前記第1の波長範囲かつ前記第2の偏光の光とを透過するように構成された、請求項1に記載の光エンジン。
【請求項5】
前記第2の波長範囲は、前記第1の波長範囲と実質的に非重複している、請求項1から4のいずれか1項に記載の光エンジン。
【請求項6】
前記波長変換装置はさらに、受けられた前記光源光の一部から前記第1の波長範囲および前記第2の波長範囲と重複しない第3の波長範囲の光を発生するように構成され、前記二色性要素は、前記第3の波長範囲の光を前記第2の波長範囲の光と同じく透過または反射するように構成された、請求項1から5のいずれか1項に記載の光エンジン。
【請求項7】
前記蛍光要素を含む区域の中で、第1の区域は、前記第2の波長範囲の光を発生するように構成され、第2の区域は、前記第3の波長範囲の光を発生するように構成された、請求項6に記載の光エンジン。
【請求項8】
蛍光体ホイール、偏光変換器および二色性要素を備え、前記二色性要素は、初めの偏光の光源光を蛍光体ホイールに入射させるように配置され、前記光源光の一部分は、異なる色の光に変換され、前記光源光の一部分は、色変化なしに、偏光の変化を伴って反射され、前記変換された光および前記反射された光源光は、前記二色性要素に入射し、前記二色性要素は、前記変換された光および前記反射された光源光を、前記初めの偏光の前記光源光と異なって透過または反射するように構成され、
前記蛍光体ホイールは、前記光源光の偏光を変化させ前記光源光を反射する前記蛍光体ホイールの後ろに位置する偏光変換器に対して前記光源光を透過するように構成される、
光エンジン。
【請求項9】
前記光源光を発するように配置された光源をさらに含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の光エンジン。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の光エンジンを備えたプロジェクタ。
【請求項11】
光を発生する方法であって、前記方法は、
第1の波長範囲かつ第1の偏光の光源光を、蛍光体ホイールおよび偏光変換器を含む波長変換装置で受けるステップと、
受けられた前記光源光の一部から前記第1の波長範囲と重複しない第2の波長範囲の光を前記波長変換装置で発生するステップとを含み、前記方法はさらに、
前記光源光の少なくとも一部分の偏光を前記第1の偏光と異なる第2の偏光に設定するように、前記受けられた前記光源光の一部を前記蛍光体ホイールを通じて前記偏光変換器に透過するステップと、
二色性要素に向けて前記第2の偏光の光を反射するステップと、
前記波長変換装置からの前記第2の波長範囲の前記発生された光を前記二色性要素に向けて反射するステップとを含み、前記二色性要素は、(A)前記第1の波長範囲かつ前記第1の偏光の光を(B)前記第2の偏光の光および前記第2の波長範囲の光と異なって透過または反射するように構成された、光を発生する方法。
【請求項12】
前記光源光を前記二色性要素で受けるステップと、
前記二色性要素を用いて、前記光源光を前記波長変換装置に入射されるように向けるステップとをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記二色性要素で受けられた前記第1の波長範囲かつ前記第1の偏光の光を透過するステップと、
前記二色性要素で受けられた前記第1の波長範囲かつ前記第2の偏光の光と前記第2の波長範囲の光とを反射するステップとをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記二色性要素で受けられた前記第1の波長範囲かつ前記第1の偏光の光を反射するステップと、
前記二色性要素で受けられた前記第1の波長範囲かつ前記第2の偏光の光と前記第2の波長範囲の光とを透過するステップとをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の波長範囲は、前記第1の波長範囲と実質的に非重複している、請求項11から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
第2の波長範囲の光を発生するステップは、蛍光体要素を使用することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記蛍光体ホイールの表面の第1の部分は、前記第2の波長範囲の光を発生するように構成された、請求項11から16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
受けられた前記光源光の一部から前記波長変換装置で第3の波長範囲の光を発生するステップと、前記波長変換装置からの前記第3の波長範囲の前記発生された光を前記二色性要素に向けて反射するステップとをさらに含み、前記二色性要素は、前記第3の波長範囲の光を前記第2の波長範囲の光と同じく透過または反射するように構成され、前記第3の波長範囲は、前記第1の波長範囲および前記第2の波長範囲と重複しない、請求項11から17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記蛍光体ホイールの表面の第1の部分は、前記第2の波長範囲の光を発生するように構成され、前記蛍光体ホイールの表面の第2の部分は、前記第3の波長範囲の光を発生するように構成された、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
光エンジンを操作する方法であって、前記方法は、
初めの偏光の光源光を二色性要素で受けることにより、前記光源光を蛍光体ホイールに入射させるステップと、
前記光源光の一部分を前記蛍光体ホイールで異なる色の光に変換するステップと、
前記光源光の一部分を、色変化なしに、偏光の変化を伴って前記蛍光体ホイールの後ろで反射するステップと、
前記変換された光および前記反射された光源光を前記二色性要素に入射させるステップとを含み、前記二色性要素は、前記反射された光源光および前記変換された光を前記初めの偏光の前記光源光と異なって透過または反射する、光エンジンを操作する方法。」
第3 原査定における拒絶理由の概要
この出願の請求項1ないし請求項22に係る発明は、以下の引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1.特開2011-165555号公報
引用文献2.特開2012-123179号公報
引用文献3.特開2012-32553号公報
引用文献4.特開2012-108486号公報
第4 引用文献に記載された発明等
1 引用文献1
原査定で引用された引用文献1には、以下の記載がある。なお、下線は合議体が付したものである。
(1) 段落0009から段落0012まで
「【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、投射型表示装置において光源として使用される超高圧水銀ランプは、紫外線を大量に発生させることから、照明光学系を構成する液晶バルブや偏光板など、特に、有機物によって構成される部品に対して大きなストレスを与えることとなる。そのため、かかる部品の寿命を損なってしまう。また、当該ランプ自体も、電極の磨耗や発光管の白濁による明るさの低下が比較的に短い時間で発生する。更には、水銀を含むことからその廃棄処分が難しいなどの課題があった。そして、かかる超高圧水銀ランプに代え、上述したように、上記の特許文献には、発光ダイオードやレーザダイオードなどの固体光源を利用した投射型表示装置の光源が種々提案されているが、しかしながら、特に、投射型表示装置の光源としては、以下のような課題を有している。
【0010】
即ち、投射型表示装置は、超高圧水銀ランプに代表されるように、発光効率の高い点状の光源からの白色光を、透過型又は反射型の液晶パネル、或いは、複数のマイクロミラーを配列したディジタルミラーディバイス(DMD)などで映像信号に応じて光強度変調し、形成された光学像を拡大して投射するものである(光学素子部分)。これに対して、上述した特許文献を含む従来技術により提案されている光源装置(固体光源)は、必ずしも、投射型表示装置に適した光源を提供するものではない。即ち、上述した従来の光源装置により得られる光は、比較的大きな面積に集積して配置された多数の固体光源からの光を集めたものであり、そのため、必要な光量の白色光の点光源を形成するものではなく、従来の水銀ランプに代えて上述した固体光源を採用した場合には、光強度変調部を含む光学系部分において十分な性能が得られず、投射面でのホワイトバランスの劣化や色むらが発生してしまう原因ともなってしまう。
【0011】
そこで、本発明では、上述した従来技術における問題点に鑑みてなされたものであり、更に詳細には、特に、投射型表示装置における光源として採用するに適した固体光源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、上記の目的を達成するため、励起光を発光する固体発光部と、前記固体発光部からの励起光を点状に集光するための集光手段と、前記集光手段により点状に集光された励起光の焦点の近傍において、当該励起光の反射散乱と当該励起光の波長の変換を交互に繰り返す反射散乱・波長変換手段、或いは、当該励起光の透過散乱と当該励起光の波長の変換を交互に繰り返す透過散乱・波長変換手段と、前記手段により反射散乱又は透過散乱された励起光と、前記手段により波長が変換された励起光を、同一の光学路上において取り出して、もって、略点光源から出射した白色光を出力する手段とを備えた固体光源装置が提供される。また、発光ダイオードやレーザなどの固体発光素子からの励起光により励起された蛍光体として、白色に対して励起光とは補色の関係となる波長領域の光束を発光する物質を選択すれば、簡単な構成で高効率な光源が実現できる。」
(2) 段落0036から段落0043まで
「【0036】
続いて、上記に構成を説明した投射型表示装置、特に、その照明光学系100において、光軸101に略平行な白色光の光束を射出するための、固体発光素子からなる光源ユニット(固体光源装置)10の詳細について、以下に説明する。
【実施例1】
【0037】
添付の図1は、本発明の一実施例(実施例1)になる光源ユニット10の原理を説明するための図である。図からも明らかなように、当該ユニット10は、固体素子の発光源である青色帯域(B色)の光を発光する半導体レーザ素子、又は、発光ダイオードを略円板状の基板上に複数配列した半導体レーザ素子群110と、上記半導体レーザ素子群110のレーザ光出射面に対向して、略45度の角度で傾斜して配置された分離ミラー120と、当該分離ミラー120のレーザ光反射面に対向する位置に配置された、例えば放物面を備えた、反射鏡(リフレクタ)130と、当該反射鏡の焦点(F)の近傍において回転する円盤(ホイール)部材140と、そして、当該円盤(ホイール)部材を所望の回転速度で回転駆動するための駆動手段、例えば、電動モータ150を備えている。なお、この光源ユニット10(但し、電動モータ150を除く)の縦断面を、添付の図2に示す。
【0038】
上述した光源ユニット10の構成において、まず、励起光を発生する半導体レーザ素子群110について説明する。以下の説明からも明らかとなるように、励起光を発生するための光源としては、固体発光素子である、例えば、発光ダイオードやレーザ光源が優れているが、しかしながら、一般に、高出力レーザは高価であることから、上述したように、複数の青色レーザの半導体レーザ素子を併用し、励起光源とすることが好ましい。特に、可視光領域の青色光帯域に属し、エネルギー効率が高いこと、狭帯域であること、更には、単一偏波であることなどを理由として、青色レーザ光が望ましく、本実施例では、青色帯域(B色)の光を発光する半導体レーザ素子を、例えば、上述した円板状、矩形、又は、多角形の基板上に多数配列し、もって、半導体レーザ素子群110としている。また、これら多数の半導体レーザ素子は、その発光面から出射する光の偏光面が所定の方向に揃うように配置されている。
【0039】
次に、上記半導体レーザ素子群のレーザ光出射面に対向して傾斜配置された分離ミラー120は、以下の説明からも明らかとなるように、半導体レーザ素子群から射出され、その偏光面を所定の方向に揃えた青色レーザ光を、反射鏡(リフレクタ)130に向けて透過すると共に、反射鏡(リフレクタ)から入射する、当該偏光面に対して直交する方向に偏光面を有する光については、これを反射する働きをする。なお、この分離ミラー120の特性の一例を、添付の図3に示す。
【0040】
更に、反射鏡(リフレクタ)130は、その内面側に、放物線を回転して得られる放物面、又は、当該放物面を基調とした曲面、或いは、楕円を回転して得られる楕円面、又は、当該楕円面を基調とした曲面を有する反射鏡(面)131が形成されており、その回転軸に沿って略半分に切断された形状となっている。なお、後にも詳細に説明するが、上記半導体レーザ素子群110から出射されて上記分離ミラー120を通過した青色レーザ光は、この反射鏡(リフレクタ)130の内面側の反射面で反射されて、その焦点近傍(上記図1において、「F」で示す)に集光される。また、当該焦点近傍から出射された光を、平行光として、上記分離ミラー120に向けて反射する。
【0041】
そして、添付の図4(A)及び(B)には、上述した円盤(ホイール)部材140の詳細を示す。なお、図4(A)は円盤(ホイール)部材140の側面断面を、そして、図4(B)はその上面図を示している。
【0042】
これらの図からも明らかなように、この円盤(ホイール)部材140は、その中心部に回転駆動のための回転軸141を備えると共に、円盤状に形成された基材142を備えている。そして、回転制御が可能な円盤状の基材142の表面には、複数(本例では12個)のセグメント領域が設けられ(分割され)ている。これら複数のセグメント領域は、二つの領域に分けられる。一方のセグメント領域(図4(B)では、「Y」で示す)には、可視光領域の励起光(青色(B)レーザ光)を受光して所定の波長帯領域の光を発光する蛍光体層からなる蛍光面143が設けられ、他方のセグメント領域には、励起光を反射・拡散する反射面144を設けると共に、その表面を覆って、更に、励起光の位相を1/4波長(1/4λ)だけ移動する位相変換手段である透過膜145(図4(B)では、「B」で示す)が形成されている。そして、この基材142を所定の速度で回転させることにより、上記の反射鏡(リフレクタ)130により反射されて焦点近傍Fに集光された励起光は、図4(B)の太線の円で示すように、交互に、蛍光面143(Y)と、そして、その表面が透過膜145で覆われた反射面144へ入射することとなる。その結果、上述した円盤(ホイール)部材140からは、蛍光体からの発光光束と、基材142の反射面144で拡散反射した励起光とが、時分割で、取り出されることとなる。
【0043】
なお、上述した基材142の一方のセグメント領域Yに塗布して形成される蛍光体、即ち、青色領域の励起光により励起されて発光する蛍光体としては、青色光の補色の関係にある黄色光を高効率に発光するYAG蛍光体((Y,Gd)3(Al,Ga)O12:Ce3+)が一般的である。しかしながら、本発明ではこれに限定することなく、その他、青色領域の励起光により励起されて黄色光を発光するものであればよい。なお、この青色領域の励起光と、当該励起光により励起されて発光するY色の蛍光光について、それらの波長と強度の関係の一例について、添付の図5に示す。」
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
(3) 段落0046から段落0047まで
「【0046】
再び、上記図16を参照しながら説明すると、半導体レーザ素子群110からの偏光面が所定の方向に揃った青色帯域(B色)の光は、分離ミラー120を透過して反射鏡(リフレクタ)130に向かい、その内面側の反射鏡(面)131により反射されて、その焦点近傍Fに集光される。この焦点近傍Fに集光された青色帯域(B色)の光は、円盤(ホイール)部材140の回転に伴い、当該部材を構成する円盤状の基材142の表面に形成された蛍光面143(Y)と反射面144(B)に、順次、入射する。その結果、青色帯域(B色)の光は、上記蛍光面143では、励起光として蛍光体層に受光され、その蛍光光である黄色光に変換されて発光する。他方、上記反射面144(B)では、その表面で反射・散乱され、これが連続して繰り返されることとなる。なお、この時、反射面144(B)に入射し、その反射面で反射・散乱される光は、その表面を覆う、位相を1/4波長(1/4λ)だけ移動する位相変換手段である透過膜145を2度通過するため、その偏光面を90度だけ変更される(即ち、位相が1/2波長(1/2λ)だけ移動される)。
【0047】
そして、上述したように、円盤(ホイール)部材140の蛍光面143から発光する光(黄色光)と、その反射面144(B)からの反射光であるB色光とは、再度、上記反射鏡(リフレクタ)130に向かい、その内面側の反射鏡(面)131により反射されて、平行光束として、再び、分離ミラー120に向かうこととなる。なお、この分離ミラー120は、上述したように、透過膜145により偏光面を90度だけ変更されたB色光を反射する。また、蛍光面143から発光する光(黄色光)も、同様に、分離ミラー120を反射する。その結果、励起光であるB色光は蛍光面からの黄色光は、上記円盤(ホイール)部材140の回転に伴って混色され、略白色の光となる。即ち、上述した光源ユニット10によれば、分離ミラー120の裏面(半導体レーザ素子群110からの偏光面の入射面と反対の面)から、図1の下方向に向かって、投射型表示装置の照明光学系100に入射する白色の照明光が得られることとなる。」
上記(1)ないし(3)の記載によれば、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「 投射型表示装置における光源として採用するに適した光源ユニット(固体光源装置)10であって、
固体素子の発光源である青色帯域(B色)の光を発光する半導体レーザ素子、又は、発光ダイオードを略円板状の基板上に複数配列した半導体レーザ素子群110と、
上記半導体レーザ素子群110のレーザ光出射面に対向して、略45度の角度で傾斜して配置された分離ミラー120と、
当該分離ミラー120のレーザ光反射面に対向する位置に配置された反射鏡(リフレクタ)130と、
当該反射鏡の焦点(F)の近傍において回転する円盤(ホイール)部材140と、
当該円盤(ホイール)部材を所望の回転速度で回転駆動するための電動モータ150と
を備え、
半導体レーザ素子群110の多数の半導体レーザ素子は、その発光面から出射する光の偏光面が所定の方向に揃うように配置され、
分離ミラー120は、半導体レーザ素子群から射出され、その偏光面を所定の方向に揃えた青色レーザ光を、反射鏡(リフレクタ)130に向けて透過すると共に、反射鏡(リフレクタ)から入射する、当該偏光面に対して直交する方向に偏光面を有する光については、これを反射する働きをし、
円盤(ホイール)部材140は、その中心部に回転駆動のための回転軸141を備えると共に、円盤状に形成された基材142を備え、回転制御が可能な円盤状の基材142の表面には、複数のセグメント領域が設けられ(分割され)、これら複数のセグメント領域は、二つの領域に分けられ、一方のセグメント領域には、可視光領域の励起光(青色(B)レーザ光)を受光して青色光の補色の関係にある黄色光を発光する蛍光体層からなる蛍光面143が設けられ、他方のセグメント領域には、励起光を反射・拡散する反射面144を設けると共に、その表面を覆って、更に、励起光の位相を1/4波長(1/4λ)だけ移動する位相変換手段である透過膜145が形成されており、
半導体レーザ素子群110からの偏光面が所定の方向に揃った青色帯域(B色)の光は、分離ミラー120を透過して反射鏡(リフレクタ)130に向かい、その内面側の反射鏡(面)131により反射されて、その焦点近傍Fに集光され、この焦点近傍Fに集光された青色帯域(B色)の光は、円盤(ホイール)部材140の回転に伴い、当該部材を構成する円盤状の基材142の表面に形成された蛍光面143(Y)と反射面144(B)に順次入射し、その結果、青色帯域(B色)の光は、上記蛍光面143では、励起光として蛍光体層に受光され、その蛍光光である黄色光に変換されて発光し、他方、上記反射面144(B)では、その表面で反射・散乱され、この時反射・散乱される光は、その表面を覆う、位相を1/4波長(1/4λ)だけ移動する位相変換手段である透過膜145を2度通過するため、その偏光面を90度だけ変更され、そして、円盤(ホイール)部材140の蛍光面143から発光する光(黄色光)と、その反射面144(B)からの反射光であるB色光とは、再度、上記反射鏡(リフレクタ)130に向かい、その内面側の反射鏡(面)131により反射されて、平行光束として、再び、分離ミラー120に向かい、この分離ミラー120は、透過膜145により偏光面を90度だけ変更されたB色光及び蛍光面143から発光する光(黄色光)を反射し、その結果、励起光であるB色光及び蛍光面からの黄色光は、上記円盤(ホイール)部材140の回転に伴って混色され、略白色の光となって取り出され、もって、略点光源から出射した白色光を出力することとなる
光源ユニット10。」
2 引用文献2
原査定で引用された引用文献2には、以下の記載がある。なお、下線は合議体が付したものである。
(1) 段落0021から段落0028まで
「【0021】
以下、プロジェクター1の各構成要素について説明する。
光源装置2は、レーザー光源9(固体光源)、ダイクロイックミラー10、1/4波長板11(位相差板)、蛍光体ホイール12(発光素子)、コリメート光学系13、レンズアレイ14,15、偏光変換素子16、重畳レンズ17がこの順に配置された構成になっている。
【0022】
レーザー光源9は、後述する蛍光体ホイール12が備える蛍光体を励起させる励起光として、例えば発光強度の中心波長が450nmの青色レーザー光を射出する。レーザー光源9から射出される青色レーザー光は偏光状態が一定の直線偏光であり、ダイクロイックミラー10の選択反射面10aに対する偏光状態がP偏光である。本実施形態において、波長450nmは第1の波長領域に相当し、P偏光は第1の偏光成分に相当する。なお、レーザー光源9は、図1では1個のレーザー光源を用いる例として示したが、例えば複数個のレーザー光源を並置しても良い。また、後述する蛍光体を励起させることができる波長の光であれば、450nm以外の中心波長を有する色光を射出するレーザー光源であっても構わない。
【0023】
ダイクロイックミラー10は、レーザー光源9と蛍光体ホイール12との間の励起光の光路上に配置されている。ダイクロイックミラー10の選択反射面10aは、レーザー光源9から蛍光体ホイール12に向けて射出されダイクロイックミラー10に入射する励起光L1の光軸に対して45度の角度をなしている。選択反射面10aと励起光L1の光軸とのなす角度が45度である状態において、ダイクロイックミラー10は、発光強度の中心波長が450nmのP偏光の青色レーザー光を透過するとともに、発光強度の中心波長が450nmのS偏光の青色レーザー光と発光強度の中心波長が550nmの黄色の波長域の蛍光とを反射する偏光分離特性を有している。ダイクロイックミラー10の偏光分離特性については後で詳しく説明する。本実施形態において、波長550nmは第2の波長領域に相当し、S偏光は第2の偏光成分に相当する。
【0024】
1/4波長板11は、蛍光体ホイール12とダイクロイックミラー10との間の励起光の光路上に配置されている。したがって、レーザー光源9からダイクロイックミラー10を透過して蛍光体ホイール12に向かう励起光と、蛍光体ホイール12で反射してダイクロイックミラー10に戻る励起光および蛍光体ホイール12から発せられた蛍光とが1/4波長板11を通過する。以下の説明では、レーザー光源9からダイクロイックミラー10を透過して蛍光体ホイール12に向かう励起光のことを往路の励起光L1、蛍光体ホイール12で反射してダイクロイックミラー10に戻る励起光のことを復路の励起光L2と称する。蛍光体ホイール12から発せられた蛍光は偏光状態が揃っていないため、1/4波長板11は蛍光の偏光状態に対して作用を及ぼすことはない。一方、レーザー光源9から発せられた励起光は偏光状態がP偏光に揃っているため、1/4波長板11は励起光の偏光状態に対して作用を及ぼす。すなわち、1/4波長板11は、往路の励起光L1と復路の励起光L2とに往復で1/2波長の位相差を付与し、復路の励起光の偏光状態をP偏光からS偏光に変換する。
【0025】
蛍光体ホイール12は、支持基板19(支持基材)と、支持基板19の一つの面19a(支持面)の上に設けられた反射膜20(反射面)と、反射膜20上に設けられた発光層21(蛍光体層)とを有している。発光層21は図示しない蛍光体粒子を含むとともに、反射膜20を介して支持基板19の支持面19aによって支持されている。蛍光体ホイール12は、支持面19aがレーザー光源9に対向するように配置され、レーザー光源9からの励起光が発光層21に照射されるように配置されている。蛍光体ホイール12は、レーザー光源9から射出される励起光(発光強度の中心波長が450nmの青色レーザー光)の一部を反射させる。また、蛍光体ホイール12は、励起光の残部を吸収して発光強度の中心波長が550nmの黄色の蛍光に変換し、生成された黄色の蛍光を反射させることによってダイクロイックミラー10に向けて射出させる。
【0026】
図2に示すように、レーザー光源9側から蛍光体ホイール12を見たときの平面形状は円形である。支持基板19の支持面19aは8つの領域に分かれ、支持基板19の支持面19a上には発光層21が設けられた4つの発光領域Cと発光層21が設けられていない4つの非発光領域Dとが周方向に交互に並んでいる。本実施形態において、発光領域Cは支持面19aのうちの第1の領域に相当し、非発光領域Dは支持面19aのうちの第2の領域に相当する。
【0027】
支持基板19は、例えばガラス、セラミック等の無機物、銅等の金属、アクリル等の樹脂などを用いて形成することができる。これらの材料は、軽量、低コスト、加工性が良い等の点で優れている。また、ガラスの中でも石英ガラス、ネオセラム等の材料は線膨張性が低く、耐熱性に優れる。また、ガラスの中でも水晶、サファイア等の材料は熱伝導性が高く、放熱性に優れる。
【0028】
支持基板19の支持面19aには反射膜20が形成されている。反射膜20は、支持基板19の支持面19aの全面にわたって形成され、したがって、発光領域Cと非発光領域Dの双方にわたって形成されている。そのため、レーザー光源9から射出される励起光と発光層21から発せられた蛍光とが反射膜20で反射する。反射膜20の材料には、アルミニウム、銀等の光反射率の高い金属、酸化シリコンと酸化チタンとを複数層交互に積層した誘電体多層膜、等が用いられる。」
【図1】
上記(1)の記載によれば、引用文献2には、以下の技術事項が記載されていると認められる。
「プロジェクター1の光源装置2において、レーザー光源9(固体光源)、ダイクロイックミラー10、1/4波長板11(位相差板)及び蛍光体ホイール12(発光素子)を、この順に配置し、蛍光体ホイール12の反射膜20(反射面)と発光層21(蛍光体層)とを有する一つの面19a(支持面)をレーザー光源9に対向するようにして、レーザー光源9からの励起光が発光層21に照射されるように配置する。」
3 引用文献3及び引用文献4
原査定で引用された引用文献3及び引用文献4には、それぞれ以下の記載がある。なお、下線は合議体が付したものである。
(1) 引用文献3の段落0067から段落0078まで
「【0067】
図13に示すように、投写型映像表示装置100は、発光体41及び反射ミラー42に代えて、カラーホイール180を有する。
【0068】
カラーホイール180は、回動可能に構成されており、図14に示すように、赤領域180R及び緑領域180Gを有する。楕円反射素子40の第1焦点位置において、楕円反射素子40で反射された光がホイール面(赤領域180R又は緑領域180G)に照射されるように、カラーホイール180は配置される。
【0069】
ここで、赤領域180R(緑領域180G)は、図15に示すように、発光体181R(発光体181G)と、反射ミラー182R(反射ミラー182G)を有する。
【0070】
発光体181R(発光体181G)は、反射ミラー182R(反射ミラー182G)よりも楕円反射素子40側に配置される。発光体181R(発光体181G)は、蛍光体或いは燐光体である。具体的には、発光体181Rは、楕円反射素子40で反射される青成分光B(励起光)に応じて、赤成分光Rを出射する。発光体181Gは、楕円反射素子40で反射される青成分光B(励起光)に応じて、緑成分光Gを出射する。
【0071】
反射ミラー182R(反射ミラー182G)は、発光体181R(発光体181G)から出射される赤成分光R(緑成分光G)を楕円反射素子40側に反射する。なお、反射ミラー182R(反射ミラー182G)は、青成分光Bの残存成分光を発光体181R(発光体181G)側に反射してもよい。
【0072】
[変更例4]
以下において、第1実施形態の変更例4について説明する。以下においては、変更例3に対する相違点について主として説明する。
【0073】
変更例3では、青成分光Bの光路は、赤成分光R及び緑成分光Gの光路と異なる。これに対して、変更例4では、青成分光Bの光路は、赤成分光R及び緑成分光Gの光路と同じである。
【0074】
(投写型映像表示装置)
以下において、変更例4に係る投写型映像表示装置について、図面を参照しながら説明する。図16は、変更例4に係る投写型映像表示装置100を示す図である。なお、図16では、図13と同様の構成について同様の符号を付している。
【0075】
図16に示すように、投写型映像表示装置100は、カラーホイール180に代えて、カラーホイール180Aを有する。
【0076】
カラーホイール180Aは、カラーホイール180と同様に、回動可能に構成される。カラーホイール180Aは、図17に示すように、赤領域180R及び緑領域180Gに加えて、青領域180Bを有する。なお、赤領域180R及び緑領域180Gの構成は、図15に示す構成と同様である。
【0077】
青領域180Bは、図18に示すように、1/4位相差板181Bと、反射ミラー182Bとを有する。
【0078】
1/4位相差板181Bは、反射ミラー182Bよりも楕円反射素子40側に配置される。1/4位相差板181Bは、青成分光Bの偏光状態を調整する素子である。具体的には、1/4位相差板181Bは、青成分光Bの偏光方向を直線偏光から円偏光に調整する。或いは、1/4位相差板181Bは、青成分光Bの偏光方向を円偏光から直線偏光に調整する。」
【図17】
(2) 引用文献4の段落0082から0085まで
「【0082】
(実施の形態3)
実施の形態3における光源装置について、図6A、6Bを参照して説明する。本実施の形態は、基材上に形成された蛍光体層の部分以外は実施の形態1の構成と等価であるため、光源装置全体の構成については、図示を省略する。また、同一の要素についての説明を省略する。本実施の形態の光源装置からの出力光は、緑色~黄色光と赤色光を主成分として青色光成分も含み、画像表示装置などの照明光として使用することが可能である。
【0083】
図6Aに示すように、基材2、ダイクロイックコート2a及び回転装置4からなる構成は実施の形態1と同様であるが、ダイクロイックコート2a上に形成された蛍光体層17の構成が実施の形態1はと異なる。すなわち、本実施の形態では、図6Bに示すように、円板状の基材2上は円周上に3つのセグメント17a、17b、17cに分割されており、そのうち2つのセグメントに蛍光体層が形成されている。セグメント17aには赤色蛍光体が塗布されており、セグメント17bには緑色蛍光体が塗布されている。セグメント17cには蛍光体が塗布されておらず、励起光に対する反射コートが施された鏡面となっている。
【0084】
このような構成とすることで、基材2をz軸に沿って回転させたときに、励起光が照射されるスポットの位置が、時間的に3つのセグメントに亘って変化する。励起光の集光スポットに対してセグメント17aが面するときは、青色励起光は赤色蛍光体によって赤色光へと変換される。同様に、励起光の集光スポットに対してセグメント17bが面するときは、青色励起光は緑色蛍光体によって緑色光へと変換される。
【0085】
一方、励起光の集光スポットに対してセグメント17cが面するときは、青色励起光は波長変換されずにそのまま基材2表面で反射され、集光レンズ9(図1参照)を介した後、再び4分の1波長板8を通過して、S偏光の直線偏光へと変換される。さらに、ダイクロイックミラー7によって反射されて光源装置1から射出される。蛍光体が塗布された2つのセグメント17a、17bでは、波長変換された緑色および赤色の蛍光は、ダイクロイックミラー7によって同じく反射されて光源装置から射出される。そのため、時間平均では、赤色、緑色、青色を加法混色した出力光を光源装置から得ることが可能である。」
【図6B】
上記(1)及び(2)の記載によれば、以下の技術事項が本願の優先日前に周知であったと認められる。
「表示装置の光源に用いられるカラーホイールにおいて、円周上を3つのセグメントに分割し、そのうち2つのセグメントには異なる色の蛍光体層をそれぞれ形成し、残りの1つのセグメントには蛍光体層を形成せずに励起光に対する反射面を形成する。」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1) 対比
本願発明1と上記第4の1で述べた引用発明とを対比すると、以下のとおりである。
ア 引用発明の「光源ユニット(固体光源装置)10」は、本願発明1の「光エンジン」に相当する。
イ 引用発明における「反射鏡の焦点(F)の近傍において回転する円盤(ホイール)部材140」は、「可視光領域の励起光(青色(B)レーザ光)を受光して青色光の補色の関係にある黄色光を発光する蛍光体層」を有しているから、本願発明1における「波長変換装置」に相当する。
また、引用発明において「固体素子の発光源である青色帯域(B色)の光を発光する半導体レーザ素子、又は、発光ダイオードを略円板状の基板上に複数配列した半導体レーザ素子群110」が発光する「偏光面が所定の方向に揃った青色帯域(B色)の光」が、本願発明1における「第1の波長範囲かつ第1の偏光の光源光」に相当し、「可視光領域の励起光(青色(B)レーザ光)を受光して青色光の補色の関係にある黄色光を発光する蛍光体層」が発光する「青色光の補色の関係にある黄色光」が、本願発明1における「前記第1の波長範囲と重複しない第2の波長範囲の光」に相当する。
すなわち、引用発明における「円盤(ホイール)部材140」の「蛍光体層」が「偏光面が所定の方向に揃った青色帯域(B色)の光」「を受光して青色光の補色の関係にある黄色光を発光する」という事項は、本願発明1における「前記波長変換装置は、第1の波長範囲かつ第1の偏光の光源光を受け、受けられた前記光源光の一部から前記第1の波長範囲と重複しない第2の波長範囲の光を発生するように配置され」るという事項に相当する。
ウ 引用発明における「複数のセグメント領域が設けられ(分割され)」た「回転制御が可能な円盤状の基材142」が、本願発明1における「複数の区域を有するディスク部分を含む蛍光体ホイール」に相当する。
また、引用発明における「円盤状の基材142の表面」の「二つの領域に分けられ」る「セグメント領域」のうちの「一方のセグメント領域」には、「可視光領域の励起光(青色(B)レーザ光)を受光して青色光の補色の関係にある黄色光を発光する蛍光体層からなる蛍光面143が設けられ」、これによって、「反射鏡(リフレクタ)130」の「内面側の反射鏡(面)131により反射されて」「蛍光面143」に「入射」した「青色帯域(B色)の光」が「黄色光に変換され」て「再度、上記反射鏡(リフレクタ)130に向か」うようになっているから、この「一方のセグメント領域」は、本願発明1における、「前記第2の波長範囲の光を発生して前記第2の波長範囲の光を反射」する「蛍光要素を含む区域」に相当するといえる。
エ 引用発明における「円盤状の基材142の表面」の「二つの領域に分けられ」る「セグメント領域」のうちの「他方のセグメント領域」には「励起光を反射・拡散する反射面144を設けると共に、その表面を覆って、更に、励起光の位相を1/4波長(1/4λ)だけ移動する位相変換手段である透過膜145が形成されており」、これによって、「青色帯域(B色)の光」が、「反射面144(B)」の「表面で反射・散乱され、この時反射・散乱される光は、その表面を覆う、位相を1/4波長(1/4λ)だけ移動する位相変換手段である透過膜145を2度通過するため、その偏光面を90度だけ変更され」ている。
すなわち、引用発明における「他方のセグメント領域」の「反射面144」及び「透過膜145」は、「半導体レーザ素子群110」が発光する「偏光面が所定の方向に揃った青色帯域(B色)の光」を、「偏光面を90度だけ変更」して「反射・散乱」する機能を有しているから、本願発明1における、「前記光源光を、前記第1の偏光と異なる第2の偏光に設定し、前記第2の偏光の光を反射するように構成され」る「偏光変換器」に相当するといえる。
オ 引用発明においては、「半導体レーザ素子群110からの偏光面が所定の方向に揃った青色帯域(B色)の光は、分離ミラー120を透過し」、更に、「分離ミラー120は、透過膜145により偏光面を90度だけ変更されたB色光及び蛍光面143から発光する光(黄色光)を反射」するとされている。
すなわち、引用発明における「分離ミラー120」は、「透過膜145により偏光面を90度だけ変更されたB色光及び蛍光面143から発光する光(黄色光)」を受けるように配置され、「半導体レーザ素子群110からの偏光面が所定の方向に揃った青色帯域(B色)の光」を透過するのに対し、それとは異なって、「透過膜145により偏光面を90度だけ変更されたB色光及び蛍光面143から発光する光(黄色光)」を反射する特性を有するものであるから、本願発明1における、「前記第2の波長範囲の反射された光および前記第2の偏光の光を受けるように配置され」、「(A)前記第1の波長範囲かつ前記第1の偏光の光を(B)前記第2の偏光の光および前記第2の波長範囲の光と異なって透過または反射するように構成され」る「二色性要素」に相当するといえる。
(2) 一致点及び相違点
上記(1)の対比の結果をまとめると、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。
ア 一致点
「光エンジンであって、前記光エンジンは、
(I)波長変換装置を備え、前記波長変換装置は、第1の波長範囲かつ第1の偏光の光源光を受け、受けられた前記光源光の一部から前記第1の波長範囲と重複しない第2の波長範囲の光を発生するように配置され、前記波長変換装置は、
(i)複数の区域を有するディスク部分を含む蛍光体ホイールを含み、前記複数の区域は、(A)蛍光要素を含む区域を含み、前記蛍光要素を含む区域は、前記第2の波長範囲の光を発生して前記第2の波長範囲の光を反射し、
(ii)偏光変換器を含み、前記偏光変換器は、前記光源光を、前記第1の偏光と異なる第2の偏光に設定し、前記第2の偏光の光を反射するように構成され、前記光エンジンはさらに、
(II)二色性要素を備え、前記二色性要素は、前記第2の波長範囲の反射された光および前記第2の偏光の光を受けるように配置され、前記二色性要素は、(A)前記第1の波長範囲かつ前記第1の偏光の光を(B)前記第2の偏光の光および前記第2の波長範囲の光と異なって透過または反射するように構成される、
光エンジン。」
イ 相違点
本願発明1では、「蛍光体ホイール」の「複数の区域」が、「蛍光要素を含む区域」の他に、「間隙区域」を含んでおり、また、「前記蛍光体ホイールは、前記二色性要素と前記偏光変換器との間に配置される」のに対して、引用発明では、「円盤状の基材142」(「蛍光体ホイール」に相当)の「表面」の「複数のセグメント領域」が、「可視光領域の励起光(青色(B)レーザ光)を受光して青色光の補色の関係にある黄色光を発光する蛍光体層からなる蛍光面143が設けられ」る「一方のセグメント領域」(「蛍光要素を含む区域」に相当)の他に、「他方のセグメント領域」を含んでおり、この「他方のセグメント領域」は「間隙区域」ではなく、この「他方のセグメント領域」に「反射面144」及び「透過膜145」(「偏光変換器」に相当)が配置されており、つまり、「蛍光体ホイール」に相当する構成と「偏光変換器」に相当する構成とが、一体となって同じ位置に設けられている点。
(3) 相違点についての判断
引用発明が、上記(2)のイで述べた相違点に係る本願発明1の構成を備えるようにするには、引用発明において、「円盤状の基材142の表面には、複数のセグメント領域が設けられ(分割され)、これら複数のセグメント領域は、二つの領域に分けられ、一方のセグメント領域には、可視光領域の励起光(青色(B)レーザ光)を受光して青色光の補色の関係にある黄色光を発光する蛍光体層からなる蛍光面143が設けられ、他方のセグメント領域には、励起光を反射・拡散する反射面144を設けると共に、その表面を覆って、更に、励起光の位相を1/4波長(1/4λ)だけ移動する位相変換手段である透過膜145が形成され」ているところを、「他方のセグメント領域」を光が透過する「間隙区域」に変更し、「反射面144」及び「透過膜145」を「円盤状の基材142」の後方(「蛍光面143」とは反対側の面の方向)の「他方のセグメント領域」を透過した励起光が到達する位置に設ける必要がある。つまり、「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置する必要がある。しかしながら、引用文献1には、そのようなことを示唆する事項は記載されていない。
引用文献1には、「従来の光源装置により得られる光は、比較的大きな面積に集積して配置された多数の固体光源からの光を集めたものであり、そのため、必要な光量の白色光の点光源を形成するものではなく、従来の水銀ランプに代えて上述した固体光源を採用した場合には、光強度変調部を含む光学系部分において十分な性能が得られず、投射面でのホワイトバランスの劣化や色むらが発生してしまう原因ともなってしまう」という課題が記載されており(上記第4の1(1)にも記載した段落0010を参照。)、その課題を解決するために、引用発明は、「円盤(ホイール)部材140」を「反射鏡の焦点(F)の近傍」に配置し、この「反射鏡の焦点(F)の近傍において回転する円盤(ホイール)部材140」の「円盤状の基材142の表面」の「蛍光面143から発光する光(黄色光)」及び「反射面144(B)からの反射光であるB色光」を「反射鏡(リフレクタ)130」及び「分離ミラー120」を介して取り出すことで、「略点光源から出射した白色光を出力する」ようにしたものである。そして、かかる引用発明において、上述のように、「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置するようにすれば、それらの「反射面144」及び「透過膜145」は、「反射鏡の焦点(F)の近傍」からずれた位置に配置されることになるから、「略点光源から出射した白色光を出力する」ことができなくなり、上記課題を解決できなくなることが明らかである。
すなわち、引用文献1は、引用発明の「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置するということを示唆しないばかりか、逆に、そうすることに阻害要因があるということを示唆するものである。
更に、引用文献2ないし引用文献4のいずれも、引用発明の「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置するといったことを示唆するものではない。
特に、上記第4の2で述べたように引用文献2には、「プロジェクター1の光源装置2において、レーザー光源9(固体光源)、ダイクロイックミラー10、1/4波長板11(位相差板)及び蛍光体ホイール12(発光素子)を、この順に配置し、蛍光体ホイール12の反射膜20(反射面)と発光層21(蛍光体層)とを有する一つの面19a(支持面)をレーザー光源9に対向するようにして、レーザー光源9からの励起光が発光層21に照射されるように配置する」という技術事項が記載されており、つまり、引用発明のような「焦点」を形成する「反射鏡(リフレクタ)130」を用いずに、光源からホイールに対し光を導くという技術事項が記載されているが、引用発明において、かかる技術事項を採用する動機がなく、また仮に採用したとしても、この技術事項は、「円盤状の基材142」の後方に「反射面144」及び「透過膜145」を配置することを示唆するものではないから、引用文献2に記載事項された技術に基づいて、上記(2)のイで述べた相違点に係る本願発明1の構成を当業者が容易に想到し得るということはできない。
また、上記第4の3で述べたように、引用文献3及び引用文献4には、「表示装置の光源に用いられるカラーホイールにおいて、円周上を3つのセグメントに分割し、そのうち2つのセグメントには異なる色の蛍光体層をそれぞれ形成し、残りの1つのセグメントには蛍光体層を形成せずに励起光に対する反射面を形成する」という周知の技術事項が開示されているが、この周知の技術事項も、「円盤状の基材142」の後方に「反射面144」及び「透過膜145」を配置することを示唆するものではないから、かかる周知の技術事項に基づいて、上記(2)のイで述べた相違点に係る本願発明1の構成を当業者が容易に想到し得るということはできない。
したがって、上記(2)のイで述べた相違点に係る本願発明1の構成は、引用発明と、引用文献2に記載された技術事項又は引用文献3及び引用文献4に記載された周知の技術事項とに基づいて、当業者が容易に想到し得るものであるということはできない。
(4) 本願発明1についてのまとめ
以上のとおりであるから、本願発明1は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。
2 本願発明2ないし本願発明7について
本願発明2ないし本願発明7は、本願発明1の構成を全て含むから、少なくとも上記1(2)のイで述べた本願発明1と引用発明との間の相違点で、引用発明と相違する。
そして、上記1(3)で述べたように、この相違点に係る本願発明1の構成は、引用発明と、引用文献2に記載された技術事項又は引用文献3及び引用文献4に記載された周知の技術事項とに基づいて、当業者が容易に想到し得るものであるということはできないから、この相違点に係る本願発明2ないし本願発明7の構成も同様である。
したがって、本願発明2ないし本願発明7は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。
3 本願発明8について
本願発明8は、上記1(2)のイで述べた相違点に係る本願発明1の構成に対応する事項、すなわち、「前記蛍光体ホイールは、前記光源光の偏光を変化させ前記光源光を反射する前記蛍光体ホイールの後ろに位置する偏光変換器に対して前記光源光を透過するように構成される」という事項を備えるものであって、本願発明8がかかる事項を備えるのに対し、引用発明がかかる事項を備えないという点を、引用発明との相違点として有する。
そして、引用発明が、この相違点に係る本願発明8の構成を備えるようにするには、引用発明の「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置する必要があるが、上記1(3)で述べたように、引用文献1は、引用発明の「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置するということを示唆しないばかりか、逆に、そうすることに阻害要因があるということを示唆するものであって、また、引用文献2ないし引用文献4のいずれも、引用発明の「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置するといったことを示唆するものではないことから、この相違点に係る本願発明8の構成は、引用発明と、引用文献2に記載された技術事項又は引用文献3及び引用文献4に記載された周知の技術事項とに基づいて、当業者が容易に想到し得るものであるということはできない。
したがって、本願発明8は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。
4 本願発明9及び本願発明10について
本願発明9及び本願発明10は、本願発明1又は本願発明8の構成を全て含むから、少なくとも上記1(2)のイで述べた本願発明1と引用発明との間の相違点又は上記3で述べた本願発明8と引用発明との間の相違点で、引用発明と相違する。
そして、上記1(3)又は上記3で述べたように、これらの相違点に係る本願発明1又は本願発明8の構成は、引用発明と、引用文献2に記載された技術事項又は引用文献3及び引用文献4に記載された周知の技術事項とに基づいて、当業者が容易に想到し得るものであるということはできないから、この相違点に係る本願発明9及び本願発明10の構成も同様である。
したがって、本願発明9及び本願発明10は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。
5 本願発明11ないし本願発明19について
本願発明11は、実質的に、本願発明1に係る「光エンジン」を用いて光を発生する方法の発明であって、上記1(2)のイで述べた相違点に係る本願発明1の構成に対応する事項、すなわち、「前記光源光の少なくとも一部分の偏光を前記第1の偏光と異なる第2の偏光に設定するように、前記受けられた前記光源光の一部を前記蛍光体ホイールを通じて前記偏光変換器に透過するステップ」という事項を備えるものである。
そして、上記1(3)で述べたように、引用文献1は、引用発明の「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置するということを示唆しないばかりか、逆に、そうすることに阻害要因があるということを示唆するものであって、また、引用文献2ないし引用文献4のいずれも、引用発明の「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置するといったことを示唆するものではないことから、本願発明11の上記事項も、引用発明と、引用文献2に記載された技術事項又は引用文献3及び引用文献4に記載された周知の技術事項とに基づいて、当業者が容易に想到し得るものであるということはできない。
更に、本願発明12ないし本願発明19は、本願発明11の事項を全て含むから、少なくとも「前記光源光の少なくとも一部分の偏光を前記第1の偏光と異なる第2の偏光に設定するように、前記受けられた前記光源光の一部を前記蛍光体ホイールを通じて前記偏光変換器に透過するステップ」という事項を備えており、かかる事項は、引用発明と、引用文献2に記載された技術事項又は引用文献3及び引用文献4に記載された周知の技術事項とに基づいて、当業者が容易に想到し得るものであるということはできない。
したがって、本願発明11ないし本願発明19は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。
6 本願発明20について
本願発明20は、実質的に、本願発明1に係る「光エンジン」を操作する方法の発明であって、上記1(2)のイで述べた相違点に係る本願発明1の構成に対応する事項、すなわち、「前記光源光の一部分を、色変化なしに、偏光の変化を伴って前記蛍光体ホイールの後ろで反射するステップ」という事項を備えるものである。
そして、上記1(3)で述べたように、引用文献1は、引用発明の「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置するということを示唆しないばかりか、逆に、そうすることに阻害要因があるということを示唆するものであって、また、引用文献2ないし引用文献4のいずれも、引用発明の「円盤状の基材142」において「蛍光面143」と一体に設けられている「反射面144」及び「透過膜145」を、「円盤状の基材142」から分離し、別途「円盤状の基材142」の後方に配置するといったことを示唆するものではないことから、本願発明20の上記事項も、引用発明と、引用文献2に記載された技術事項又は引用文献3及び引用文献4に記載された周知の技術事項とに基づいて、当業者が容易に想到し得るものであるということはできない。
したがって、本願発明20は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。
第6 原査定について
上記第5のとおり、本件補正がされた本願発明1ないし本願発明20は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。
したがって、原査定の理由は、維持することができない。
第7 当審拒絶理由について
1 当審拒絶理由の概要
理由1) 本願の請求項1ないし21に係る発明は明確でないから、本願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
理由2) 本願の請求項7ないし11、20及び21に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでないから、本願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
2 当審拒絶理由についての判断
本件補正がされたことにより、当審拒絶理由の理由1及び理由2は解消した。
第8 むすび
以上のとおりであるから、原査定の理由によっては、本願は拒絶をするべきものであるということはできない。
また、他に、本願は拒絶をするべきものであるとする理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2018-007716