特許拒絶査定不服審判
2018-004848
ユーザ装置、及びランダムアクセス方法
- 審判番号
- 2018-004848
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2016-105565外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年04月09日
- 審決日
- 2020年01月14日
- 公報発行日
- 2020年04月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社NTTドコモ
- 【請求人代理人】伊東 忠重
- 【請求人代理人】伊東 忠彦
- 【請求人代理人】石原 隆治
- 分類
- P18 .121-WZ (H04W) / P18 .575-WZ (H04W) / P18 .536-WZ (H04W) / P18 .537-WZ (H04W)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第3項、特許法第17条の2第6項、特許法第126条第7項、特許法第159条第1項、特許法第53条第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2016-105565「ユーザ装置、及びランダムアクセス方法」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 9月14日出願公開、特開2017-163519〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は,平成28年5月26日(国内優先権主張 平成28年3月4日)の出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。
平成29年 5月15日付け 拒絶理由通知書
平成29年 7月21日 意見書、手続補正書の提出
平成29年12月19日付け 拒絶査定
平成30年 4月 9日 拒絶査定不服審判の請求
平成31年 2月 1日付け 拒絶理由通知書(当審)
平成31年 4月 8日 意見書、手続補正書の提出
令和1年 6月 26日付け 拒絶理由通知書(当審、最後)
令和1年 9月 2日 意見書、手続補正書の提出
第2 令和1年9月2日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和1年9月2日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 補正の概要
本件補正は、平成31年4月8日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項3に記載された
「基地局とユーザ装置とを備える無線通信システムにおいて前記基地局と通信を行う前記ユーザ装置が実行するランダムアクセス方法であって、
ランダムアクセス手順におけるメッセージ3として送信されるCCCH SDUのサイズにMACヘッダのサイズを加えた値が、所定の閾値よりも大きい場合に、パスロスが所定の値よりも小さいか否かに拠らずに、複数のランダムアクセス信号グループの中から、特定のランダムアクセス信号グループを選択し、当該特定のランダムアクセス信号グループからランダムアクセス信号を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにより選択されたランダムアクセス信号を前記基地局に送信する送信ステップと、
前記ランダムアクセス信号に対する前記基地局からの応答により割り当てられるリソースを用いて、前記CCCH SDUを送信する送信ステップと
を備えることを特徴とするランダムアクセス方法。」
という発明(以下、「本願発明」という。)を、
「基地局とユーザ装置とを備える無線通信システムにおいて前記基地局と通信を行う前記ユーザ装置が実行するランダムアクセス方法であって、
ランダムアクセス手順がCCCH論理チャネルに対して開始され、かつ、ランダムアクセス手順におけるメッセージ3として送信されるCCCH SDUのサイズにMACヘッダのサイズを加えた値が、所定の閾値よりも大きい場合に、パスロスが所定の値よりも小さいか否かに拠らずに、複数のランダムアクセス信号グループの中から、特定のランダムアクセス信号グループを選択し、当該特定のランダムアクセス信号グループからランダムアクセス信号を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにより選択されたランダムアクセス信号を前記基地局に送信する送信ステップと、
前記ランダムアクセス信号に対する前記基地局からの応答により割り当てられるリソースを用いて、前記CCCH SDUを送信する送信ステップと
を備えることを特徴とするランダムアクセス方法。」
という発明(以下、「本願補正発明」という。)とすることを含むものである(下線は新たに追加された補正箇所を示すものとして請求人が付与したものである。)。
2 補正の適否
(1)新規事項の有無、シフト補正の有無、目的要件
請求項3についての上記補正は,本件補正前の「選択ステップ」について、「ランダムアクセス手順がCCCH論理チャネルに対して開始され、かつ、」との限定を付して特許請求の範囲を減縮するものである。
独立請求項である請求項1についての補正も,請求項3についての上記補正と同様である。
そして,これらの補正は,特許法第17条の2第3項,第4項に違反するところはない。
(2)独立特許要件
上記補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件補正後の請求項3に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるのか否かについて、以下において検討する。
ア 本願補正発明
本願補正発明は、上記「1 補正の概要」の項の「本願補正発明」のとおりのものと認める。
イ 引用発明及び周知技術
[引用発明]
当審から通知した最後の拒絶理由に引用された国際公開第2013/138701号(以下、「引用例7」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。(下線は、当審が付与。)
(ア)「[0029] As shown in FIG. 1A,the communications system 100 may include wireless transmit/receive units (WTRUs) 102a, 102b, 102c, and/or 102d (which generally or collectively may be referred to as WTRU 102), a radio access network (RAN) 103/104/105, a core network 106/107/109, a public switched telephone network (PSTN) 108, the Internet 110, and other networks 112, though it will be appreciated that the disclosed embodiments contemplate any number of WTRUs, base stations, networks, and/or network elements.
(中略).
By way of example, the WTRUs 102a, 102b, 102c, 102d may be configured to transmit and/or receive wireless signals and may include user equipment (UE), a mobile station, a fixed or mobile subscriber unit, a pager, a cellular telephone, a personal digital assistant (PDA), a smartphone, a laptop, a netbook, a personal computer, a wireless sensor, consumer electronics, and the like.
[0030] The communications systems 100 may also include a base station 114a and a base station 114b. Each of the base stations 114a, 114b may be any type of device configured to wirelessly interface with at least one of the WTRUs 102a, 102b, 102c, 102d to facilitate access to one or more communication networks, such as the core network 106/107/109, the Internet 110, and/or the networks 112. (中略) 」(3ページ27行~4ページ10行)
(当審仮訳:
[0029] 図1Aに示すように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d(一般的にまたは集合的にWTRU102と呼ぶことがある)、無線アクセスネットワーク(RAN)103/104/105と、コアネットワーク106/107/109と、公衆交換電話網(PSTN)108と、インターネット1、10、及び他のネットワーク1、12を含むことができるが、開示された実施形態は、WTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワークの任意の数の要素を考えていることが理解されよう。
(中略)
例えば、WTRU102a、102b、102c、102dは、ワイヤレス信号を送信および/または受信するように構成されてもよく、ユーザ装置(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、家電などを含むことができる。
[0030] 通信システム100は、基地局114aと基地局114bを含むことができる。基地局114a、114bのそれぞれは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/またはネットワーク112のような、1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするためにWTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェースをとるように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。
(中略)」)
(イ)「[0098] The WTRU may initiate the RA procedure when any of a number of events occurs. For example, the WTRU may initiate the RA procedure when the WTRU attempts to obtain initial access to the network to establish an RRC connection. As another example, the WTRU may initiate the RA procedure when the WTRU accesses the target cell during a handover procedure. As another example, the WTRU may initiate the RA procedure when the WTRU is perform an RRC Connection Re-establishment procedure.(中略)」(19ページ4~9行)
(当審仮訳:
[0098]WTRUは、いくつかのイベントのいずれかが発生した場合にRA手順を開始することができる。例えば、WTRUは、WTRUが、RRC接続を確立するためにネットワークへの初期アクセスを取得しようと試みるとき、RA手順を開始することができる。別の例として、WTRUは、WTRUがハンドオーバ手順中にターゲットセルにアクセスするときにRA手順を開始することができる。別の例として、WTRUは、WTRUがRRC接続再確立手順を実行するときにRA手順を開始することができる。)
(ウ)「[0099] Depending on whether or not the WTRU is assigned dedicated RACH resources, for example, a specific preamble and/or PRACH resources, the RA procedure may either be contention-free (CFRA) or contention-based (CBRA). FIG. 3 illustrates an example RA procedure 300 (e.g., a RACH procedure) that may be performed. A MSG0 message may be applicable to network-initiated RACH procedures. A MSG0 message may be received by the WTRU at 302 and may include DCI received on the PDCCH indicating that a RACH should be performed. The RACH procedure may include a MSG1 message. At 304, a preamble transmission (MSG1) on a resource of the Physical Random Access Channel (PRACH) may be transmitted. The RACH procedure may include a MSG2 message, which may include a Random Access Response (RAR) message. At 306, a MSG2 message may be received from an eNB and may contain a grant for an uplink transmission and a Timing Advance Command (TAC).
[00100] Additionally, for CBRA, at 308, a MSG3 message may be transmitted from the WTRU, for example to facilitate contention resolution. The MSG3 message may contain a BSR, signaling data, and/or user plane data. (中略). 」 (19ページ22行~20ページ1行)
(当審仮訳:
[0099]WTRUが専用RACHリソース、例えば、特定のプリアンブルおよび/またはPACHリソースが割り当てられているか否かに応じて、RA手順は、コンテンションフリー(CFRA)またはコンテンションベース(CBRA)のいずれかであり得る。図3は、実行され得る例示的なRA手順300(例えば、RACH手順)を示す。MSG0メッセージは、ネットワークによって開始されるRACH手順に適用可能である。MSG0メッセージは、302で、WTRUによって受信することができ、RACHが実行されるべきことを指示するPDCCHで受信されるDCIを含むことができる。RACH手順は、MSG1メッセージを含むことができる。304では、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)のリソース上でプリアンブル送信(MSG1)が送信され得る。RACH手順は、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを含み得るMSEG2メッセージを含むことができる。306では、MSG2メッセージがeNBから受信され、アップリンク送信に対する許可とタイミングアドバンスコマンド(TAC)を含んでいてもよい。
[00100]さらに、CBRAについて、308では、MSG3メッセージは、例えば競合解決を容易にするためにWTRUから送信されてもよい。MSG3メッセージは、BSRは、シグナリングデータ、および/またはユーザプレーンデータを含んでいてもよい。
(中略))
(エ)「 [00103] When the WTRU may perform the random access procedure, the WTRU may transmit a preamble on an uplink resource of a configured PRACH, if a PRACH resource is available in the given subframe. Each random access preamble may occupy a bandwidth corresponding to six consecutive resource blocks, for example, for both the FDD and the TDD frame structures. A WTRU may be configured with multiple groups of preambles (e.g., group A, group B, etc.) for the random access procedure on a given serving cell. The selection of the preamble group may be a function of the size of the MSG3 message. For example, selection of the preamble group may be based on whether the data to transmit is larger than a threshold size indicated for group A. In an example, selection of the preamble group may be a function of the radio conditions in the cell. For example, the selection of the preamble group may be based on the estimated DL pathloss to ensure that the DL pathloss does not exceed a given value. 」(20ページ25行~21ページ2行)
(当審仮訳:WTRUがランダムアクセス手順を実行するとき、WTRUは、PRACHリソースが所与のサブフレームにおいて利用可能である場合、構成されたPRACHのアップリンク・リソース上でプリアンブルを送信することができる。各ランダムアクセスプリアンブルは、たとえば、FDDおよびTDDフレーム構造の両方のために、連続する6つのリソースブロックに対応する帯域幅を占有してもよい。WTRUは、所与のサービングセルでのランダムアクセス手順のために、プリアンブルの複数のグループ(例えば、グループA、グループB等)で構成されてもよい。プリアンブルグループの選択は、MSG3メッセージのサイズの関数であってもよい。例えば、プリアンブルグループの選択は、送信するデータがグループAについて示されたしきい値サイズより大きいかどうかに基づくことができる。一例では、プリアンブル群の選択は、セル内の無線状態の関数であってもよい。例えば、プリアンブルグループの選択は、DLパスロスが所定の値を超えないことを保証するために推定されたDLパスロスに基づいてもよい。)
(オ)「 [00150] While the general principles, methods, and related examples disclosed herein may be described in the context of 3GPP LTE technology and related specifications, such systems and methods may be equally applicable to any wireless technology implementing methods for a dormant mode of operation and/or methods for battery savings in general, such as other 3 GPP technology based on Wideband Code Division Multiple Access (WCDMA), High Speed Packet Access (HSPA), High-Speed Uplink Packet Access (HSUPA) , and High-Speed Downlink Packet Access (HSDPA). (中略)」(30ページ18~24行)
(当審仮訳:
[00150]本明細書に開示される一般的な原理、方法、および関連する例は、3GPP LTE技術および関連する仕様に関して説明され得るが、そのようなシステムおよび方法は、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、高速パケットアクセス(HSPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、および高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)に基づく他の3GPP技術など、一般的な休眠モードの動作および/またはバッテリ節約方法を実装する任意の無線技術に等しく適用可能であり得る。(中略))
(カ)「[00166]If used in combination with preamble group selection, the WTRU may perform the selection of a preamble according to a preamble grouping that may be specific to this procedure. For example, the WTRU may select a group of preambles as a function of the size of data and/or the DL pathloss, such that it may further help the network to determine the size of a grant for the first transmission following the successful RA-SR. 」(34ページ12~16行)
(当審仮訳:
[00166]プリアンブルグループ選択と組み合わせて使用される場合、WTRUは、この手順に固有であってもよいプリアンブルグループ化に従ってプリアンブルの選択を行ってもよい。例えば、WTRUは、データ及び/又はDLパスロスの大きさの関数としてのプリアンブルのグループを選択してもよく、さらに、ネットワークは成功したRA-SRに続いて第1の送信のためのグラントのサイズを決定するのに役立ち得る。)
(キ)「14. The WTRU of claim 12, wherein the processor is further configured to determine a preamble group to use for selection of the Random Access Channel (RACH) preamble used for the preamble transmission based on a priority level of uplink data to be transmitted during the random access procedure. 」(62ページ18~21行)
(当審仮訳:
前記プロセッサはさらに、ランダムアクセス手順中に送信されるアップリンクデータの優先度レベルに基づいて、プリアンブル送信に使用されるランダムアクセスチャネル(RACH)プリアンブルの選択のために使用するプリアンブルグループを決定するように構成される、請求項12に記載のWTRU。)
(ク) 「
」
(ケ) 「
」
引用例7の記載、図面並びに当業者における技術常識からすると、
a 上記(ア)の記載及び図1Aによると、WTRUは、ワイヤレス信号を送信および/または受信するように構成され、また、ユーザ装置(UE)を含む。また、基地局は、WTRUのうちの少なくとも1つと無線でインターフェースをとるように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。
よって、引用例7には、「ワイヤレス信号を送信および/または受信するように構成されたユーザ装置と、ユーザ装置と無線でインターフェースをとるように構成された基地局を含む通信システム」が記載されているといえる。
b 上記(ウ)の記載及び図3によると、RACH手順では、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)のリソース上でプリアンブル送信(MSG1)が送信され、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを含むMSG2メッセージがeNBから受信され、MSG2メッセージはアップリンク送信に対する許可とタイミングアドバンスコマンド(TAC)を含み、さらに、WTRUからMSG3メッセージが送信される。
そして、「eNB」が「基地局」を表すことは明らかである。
よって、引用例7には、「物理ランダムアクセスチャネルのリソース上でプリアンブルを送信すること」、「ランダムアクセス応答メッセージを含むMSG2メッセージを基地局から受信し、該MSG2メッセージにはアップリンク送信に対する許可が含まれること」、及び、「MSG3メッセージを送信すること」、がそれぞれ記載されているといえる。
c 上記(エ)によると、引用例7には、WTRUは、ランダムアクセス手順のために、プリアンブルの複数のグループ(例えば、グループA、グループB等)で構成され、プリアンブルグループの選択が、MSG3メッセージのサイズがグループAについて示されたしきい値サイズより大きいか否か基づく例と、プリアンブルグループの選択が、DLパスロスが所定の値を超えないことを保証するために推定されたDLパスロスに基づく例との、二例が記載されている。
そして、上記(カ)にも、一例として、WTRUが、データ及び/又はDLパスロスの大きさの関数としてのプリアンブルのグループを選択してもよいことが記載されている。
してみると、上記aも踏まえれば、引用例7には、「ユーザ装置は、プリアンブルの複数のグループで構成され、プリアンブルグループの選択は、MSG3メッセージのサイズが所定のしきい値サイズより大きいかどうかに基づいて、又は、DLパスロスが所定の値を超えないことを保証するために推定されたDLパスロスに基づいて、行われる」ことが記載されているといえる。
d 上記cで述べた、MSG3メッセージのサイズ又はDLパスロスに基づくプリアンブルグループの選択は、送信するプリアンブルを決定するために行われるものであって、上記(キ)には、プリアンブル送信に使用されるランダムアクセスチャネルプリアンブルの選択のために使用するプリアンブルグループを選択することが記載されているから、MSG3メッセージのサイズ又はDLパスロスに基づいて選択されたプリアンブルグループから、プリアンブルを選択することも当然行われることといえる。
e 上記a~d、及び、引用例7の上記各記載によれば、引用例7には、ユーザ装置により実行されるランダムアクセス手順が記載されているといえる。
以上を総合すると、引用例7には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認める。
「ワイヤレス信号を送信および/または受信するように構成されたユーザ装置と、ユーザ装置と無線でインターフェースをとるように構成された基地局を含む通信システムにおいてユーザ装置により実行されるランダムアクセス手順であって、
ユーザ装置は、プリアンブルの複数のグループで構成され、プリアンブルグループの選択は、MSG3メッセージのサイズが所定のしきい値サイズより大きいかどうかに基づいて、又は、DLパスロスが所定の値を超えないことを保証するために推定されたDLパスロスに基づいて、行われることと、
前記選択されたプリアンブルグループからプリアンブルを選択することと、
物理ランダムアクセスチャネルのリソース上でプリアンブルを送信することと、
ランダムアクセス応答メッセージを含むMSG2メッセージを基地局から受信し、該MSG2メッセージにはアップリンク送信に対する許可が含まれることと、
MSG3メッセージを送信することと、
を備えるランダムアクセス手順。」
[周知技術]
当審から通知した最後の拒絶理由に引用されたEricsson、RRC Connection Suspend and Resume、3GPP TSG-RAN WG2 #92 R2-156395、2015年11月7日アップロード、http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_92/Docs/R2-156395.zip(以下、「引用例3」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)
(コ)「
Figure3:Resumption of previously suspended RRC connection」
(当審仮訳:
(図略)
図3:以前に中断されたRRC接続の再開)
(サ)「4. In msg3, a new RRC Connection Resume Request message (carried over SRB0/CCCH), in which the UE includes its Resume Id, Authentication Token, Bearer Ind, Establishment Cause is included.」(4ページ16~17行)
(当審仮訳:
4.msg3において、UEがその再開Id、認証トークン、ベアラInd、確立原因を含む、新しいRRC Connection Resume Requestメッセージ(SRB0/CCCHを介して伝送される)が含まれる。)
また、本件の優先日以前に利用可能となったEricsson、Email discussion report on Message 3 size for NB-IoT、3GPP TSG-RAN WG2#93 R2-161745、2016年2月19日アップロード<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_93/Docs/R2-161745.zip>(以下、引用例8という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)
(シ)「2.1 Random Access Msg3
The term Message3 refers to the UL TB/MAC PDU which follows the RA Response; i.e., the third step in the random access procedure.
2.2 Use Cases
The use cases under consideration are:
・RRCConnectionRequest
o The RRCConnectionRequest message is used to request the
establishment of an RRC connection.
・RRCConnectionReestablishmentRequest
o The RRCConnectionReestablishmentRequest message is used
to request the reestablishment of an RRC connection.
・RRCConnectionResumeRequest (name is FFS)
o The RRCConnectionResumeRequest message is used to
request the resumption of an RRC connection for which there
is a stored context.
The relevant RRC messages pertain to:
Signalling radio bearer: SRB0
RLC-SAP: TM
Logical channel: CCCH
Direction: UE to E-UTRAN
and is assumed to belong to the UL-CCCH-Message class.The UL-CCCH-Message class is the set of RRC messages that may be sent from the UE to the E-UTRAN on the uplink CCCH logical channel.」(1葉14行~2葉6行)
(当審仮訳:
2.1ランダムアクセスメッセージ3
メッセージ3という用語は、RA応答に続くUL TB/MAC PDUを指す。つまり、ランダムアクセス手順の3番目のステップである。
2.2ユースケース
検討中のユースケースは次のとおりである。
・RRCConnectionRequest
o RRCConectionRequestメッセージは、RRC 接続の確立を要求するために使用される。
・RRCConnectionReestablishmentReq
uest
o RRCConnectionReestablishmentR equesメッセージは、RRC接続の再確立を要求するために 使用される。
・RRCConnectionResumeRequest(名前はFFS)
o RRCConnectionResumeRequestメッセ ージは、コンテキストが保存されているRRC接続の再開を要求 するために使用される。
関連するRRCConectionメッセージは次のものに関係する。
シグナリング無線ベアラー:SRB0
RLC-SAP:TM
論理チャネル:CCCH
方向:UEからE UTRAN
そして、UL-CCCH-Messageクラスに属すると想定される。UL-CCCH-Messageクラスは、アップリンクCCCH論理チャネルでUEからE-UTRANに送信される可能性のあるRRCメッセージのセットである。)
(ス)「
」(2葉~3葉)
また、当審から通知した最後の拒絶理由に引用され、3GPP TS 36.321 V13.0.0(2015-12)、2016年1月14日アップロード、http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/36_series/36.321/36321-d00.zip (以下、「引用例5」という。)には、以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)
(セ)「3.1 Definitions
(中略)
Msg3: Message transmitted on UL-SCH containing a C-RNTI MAC CE or CCCH SDU, submitted from upper layer and associated with the UE Contention Resolution Identity, as part of a random access procedure.」(8ページ25~26行)
(当審仮訳:
3.1 定義
(中略)
Msg3:ランダムアクセス手順の一部として、C-RNTI又は上位層から送信され、UE競合解決IDに関連付けられたCCCH SDUを含み、UL-SCHで送信されるメッセージ)
(ス)の表から、「MACサブヘッダ」は「CCCH SDU」に対するサブヘッダであって、上記(シ)の記載からすれば、「CCCH SDU」は「RRCConnectionRequest、RRCConnectionReestablishmentRequest、又は、RRCConnectionResumeRequest」に基づいて構成されることは明らかである。
よって、上記(コ)~(セ)にあるように、
「ランダムアクセス手順において、メッセージ3として、RRCConnectionRequest、RRCConnectionReestablishmentRequest、又は、RRCConnectionResumeRequestが送信され、CConnectionRequest、RRCConnectionReestablishmentRequest、又は、RRCConnectionResumeRequestに基づいて構成されるCCCH SDUを送信すること。」は、技術常識ともいえる周知技術(以下、「周知技術1」という。)である。
また、引用例5には、以下の事項も記載されている。(下線は当審が付与。)
(ソ)「5.1.2 Random Access Resource selection
The Random Access Resource selection procedure shall be performed as follows:
(中略)
- If Msg3 has not yet been transmitted, the MAC entity shall:
- if Random Access Preambles group B exists and if the potential
message size (UL data available for transmission plus MAC header
and, where required, MAC control elements) is greater than
messageSizeGroupA and if the pathloss is less than PCMAX,c
(of the Serving Cell performing the Random Access Procedure) -
(中略), then:
- select the Random Access Preambles group B;
- else:
- select the Random Access Preambles group A.」(18ページ5~19行)
(当審仮訳:
5.1.2 ランダムアクセスリソースの選択
ランダムアクセスリソースの選択手順は次のように実行される。
(中略)
-Msg3がまだ送信されていない場合、MACエンティティは:
-ランダムアクセスプリアンブルグループBが存在し、潜在的なメッセー ジサイズ(MACヘッダーを加えた送信に利用可能なULデータと、 および必要に応じてMAC制御要素)がmessageSizeGro
upAよりも大きく、および、パスロスが(ランダムアクセス手順を実 行するサービングセルの)PCMAX,cより小さい場合)-(中略) 次に:
-ランダムアクセスプリアンブルグループBを選択する;
-それ以外
-ランダムアクセスプリアンブルグループAを選択する。)
(タ)「6.2.3MAC payload for Random Access Response
The MAC RAR is of fixed size and consists of the following fields:
(中略)
-UL Grant: The UpLink Grant field indicates the resources to be used on the uplink (see subclause 6.2 of [2]). 」(70ページ1~8行)
(当審仮訳:
6.2.3 ランダムアクセス応答のMACペイロード
MAC RARは固定サイズで、次のフィールドで構成される:
(中略)
-ULグラント:アップリンクグラントフィールドは、アップリンクで使用されるリソースを示す([2]の6.2節参照))
引用例5は、3GPP関連規格であることからすれば、上記(ソ)にもあるように、
「ランダムアクセス手順において、ランダムアクセスプリアンブルグループを選択する際、メッセージサイズにMACヘッダーのサイズを加えたものと閾値とを比較すること。」は、技術常識ともいえる周知技術(以下、「周知技術2」という。)であって、
また、上記(タ)にもあるように、
「ランダムアクセス応答は、Msg3で使用されるリソースを示すULグラントを含むこと。」は、技術常識ともいえる周知技術(以下、「周知技術3」という。)である。
ウ 対比・判断
本願補正発明と引用発明とを対比すると、
(ア)引用発明の「ユーザ装置」は、「基地局」と通信を行うことは明らかであるから、引用発明の「ワイヤレス信号を送信および/または受信するように構成されたユーザ装置と、ユーザ装置と無線でインターフェースをとるように構成された基地局を含む通信システムにおいてユーザ装置により実行されるランダムアクセス手順」は、本願補正発明の「基地局とユーザ装置とを備える無線通信システムにおいて前記基地局と通信を行う前記ユーザ装置が実行するランダムアクセス方法」に相当する。
(イ)引用発明の「MSG3メッセージ」と本願補正発明の「メッセージ3」とは、表記が異なるのみであって、実質的な差異は無い。
そして、本願補正発明の「ランダムアクセス信号」に関し、本願明細書の段落0003、0062の記載から、本願補正発明の「ランダムアクセス信号」が「RA preamble」を含むといえ、引用発明の「プリアンブル」も、物理ランダムアクセスチャネルのリソース上で送信されるものであるから、本願補正発明の「ランダムアクセス信号」に含まれる。
さらに、引用発明では、「プリアンブルグループの選択」は、「MSG3メッセージのサイズ」又は「DLパスロス」のいずれかに基づいて行われ、「MSG3メッセージのサイズ」を用いて行われる場合、「DLパスロス」には拠らないことは明らかである。
よって、本願補正発明の「ランダムアクセス手順がCCCH論理チャネルに対して開始され、かつ、ランダムアクセス手順におけるメッセージ3として送信されるCCCH SDUのサイズにMACヘッダのサイズを加えた値が、所定の閾値よりも大きい場合に、パスロスが所定の値よりも小さいか否かに拠らずに、複数のランダムアクセス信号グループの中から、特定のランダムアクセス信号グループを選択し、当該特定のランダムアクセス信号グループからランダムアクセス信号を選択する選択ステップ」と、引用発明の「プリアンブルの複数のグループが構成され、プリアンブルグループの選択は、MSG3メッセージのサイズが所定のしきい値サイズより大きいかどうかに基づいて、又は、DLパスロスが所定の値を超えないことを保証するために推定されたDLパスロスに基づいて、行われること」及び「前記選択されたプリアンブルグループからプリアンブルを選択すること」とは、「ランダムアクセス手順におけるメッセージ3のサイズが、所定の閾値よりも大きい場合に、パスロスが所定の値よりも小さいか否かに拠らずに、複数のランダムアクセス信号グループの中から、特定のランダムアクセス信号グループを選択し、当該特定のランダムアクセス信号グループからランダムアクセス信号を選択する選択ステップ」で共通する。
(ウ)引用発明において、「プリアンブル」が「基地局」に送信されることは明らかであり、送信される「プリアンブル」は、選択されたプリアンブルグループから選択されたプリアンブルであると解することが相当である。
そして、上記(イ)で述べたように、引用発明の「プリアンブル」は、本願補正発明の「ランダムアクセス信号」に含まれるから、引用発明の「物理ランダムアクセスチャネルのリソース上でプリアンブルを送信すること」は、本願補正発明の「前記選択ステップにより選択されたランダムアクセス信号を前記基地局に送信する送信ステップ」に相当する。
(エ)引用発明の「MSG3メッセージ」と、本願補正発明の「CCCH SDU」とは「データ」である点で共通するから、本願補正発明の「ランダムアクセス信号に対する前記基地局からの応答により割り当てられるリソースを用いて、前記CCCH SDUを送信する送信ステップ」と、引用発明の「MSG3メッセージを送信すること」とは、「データを送信するステップ」で共通する。
以上を総合すると、本願補正発明と引用発明とは、以下の点で一致し、また、相違している。
(一致点)
「基地局とユーザ装置とを備える無線通信システムにおいて前記基地局と通信を行う前記ユーザ装置が実行するランダムアクセス方法であって、
ランダムアクセス手順におけるメッセージ3のサイズが、所定の閾値よりも大きい場合に、パスロスが所定の値よりも小さいか否かに拠らずに、複数のランダムアクセス信号グループの中から、特定のランダムアクセス信号グループを選択し、当該特定のランダムアクセス信号グループからランダムアクセス信号を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにより選択されたランダムアクセス信号を前記基地局に送信する送信ステップと、
データを送信するステップと、
を備えるランダムアクセス方法。」
(相違点1)
「ランダムアクセス手順におけるメッセージ3のサイズが、所定の閾値よりも大きい場合」に関し、本願補正発明は、「ランダムアクセス手順がCCCH論理チャネルに対して開始され、かつ、メッセージ3として送信されるCCCH SDUのサイズにMACヘッダのサイズを加えた値が、所定の閾値よりも大きい場合」に、特定のランダムアクセス信号グループを選択するのに対し、引用発明は、「MSG3メッセージのサイズがグループAについて示されたしきい値サイズより大きい」場合に所定のプリアンブルグループを選択するものであり、「ランダムアクセス手順がCCCH論理チャネルに対して開始され」ることが明示されていない点(以下、「相違点1-1」という。)、及び、「閾値」と比較する対象が「メッセージ3として送信されるCCCH SDUのサイズにMACヘッダのサイズを加えた値」であることが明示されていない点(以下、「相違点1-2」という。)。
(相違点2)
「データを送信するステップ」に関し、本願補正発明は、「ランダムアクセス信号に対する前記基地局からの応答により割り当てられるリソースを用いて、前記CCCH SDUを送信する送信ステップ」を備えるのに対し、引用発明は、「アップリンク送信に対する許可」が含まれる「ランダムアクセス応答メッセージを含むMSG2メッセージ」を基地局から受信し、「MSG3メッセージを送信すること」を備えるものの、「ランダムアクセス信号に対する基地局からの応答により割り当てられるリソース」を用いて「CCCH SDU」を送信することは明示されていない点。
以下,上記各相違点について検討する。
(相違点1について)
相違点1-2について
上記イの[周知技術]のとおり,「ランダムアクセス手順において、メッセージ3として、RRCConnectionRequest、RRCConnectionReestablishmentRequest、又は、RRCConnectionResumeRequestが送信され、CConnectionRequest、RRCConnectionReestablishmentRequest、又は、RRCConnectionResumeRequestに基づいて構成されるCCCH SDUを送信すること。」は、技術常識ともいえる周知技術である。
ここで、引用例1の段落0098(上記イの[引用発明]の(イ)参照)に、初期のRRC接続を確立するため、又は、RRC接続再確立のためにRA手順を開始すること、同段落00100(上記イの[引用発明]の(ウ)参照)に、MSG3メッセージがシグナリングデータを含むこと、同段落00150(上記イの[引用発明]の(オ)参照)に、引用例1に記載された例が3GPPLTE技術に関連することが、それぞれ開示されていることからすれば、引用発明の「MSG3メッセージ」として「RRCConnectionRequest、RRCConnectionReestablishmentRequest、又は、RRCConnectionResumeRequestが送信され、CConnectionRequest、RRCConnectionReestablishmentRequest、又は、RRCConnectionResumeRequestに基づいて構成されるCCCH SDU」を送信することも、当然に想定されていると解することができ、MSG3メッセージのサイズとCCCH SDUのサイズが関連していることは明らかであるから、プリアンブルグループを選択するための閾値と比較する対象として、MSG3メッセージに替えて、CCCH SDUとすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
そして、その際に、上記イの[周知技術]のとおり,「ランダムアクセス手順において、ランダムアクセスプリアンブルグループを選択する際、メッセージサイズにMACヘッダーを加えたものと閾値とを比較すること。」も、技術常識ともいえる周知技術であることからすれば、引用発明においても、CCCH SDUのサイズにMACヘッダーを加えて閾値と比較するものとすることは当業者が当然行うべきことである。
相違点1-1について
本願補正発明の「ランダムアクセス手順がCCCH論理チャネルに対して開始され」に関し、本願明細書段落0072に「「ランダムアクセス手順がCCCH論理チャネルに対して開始される」とは、例えば、RRCConnectionRequest message、RRCConnectionReestablishmentRequest message、RRC connection resume message等の送信のためにランダムアクセス手順が開始される(initiated)ことに相当する。」と記載されており、上記で述べたように、引用例1においても、RRCConnectionRequest等のメッセージを送信することも想定されていると解することができるから、「ランダムアクセス手順がCCCH論理チャネルに対して開始される」点に関し、本願補正発明と引用発明との間に実質的な差異は無く、仮に、差異があるとしても容易になし得ることにすぎない。
(相違点2について)
引用発明の「MSG2メッセージ」に含まれる「アップリンク送信」に対する「許可」が、「MSG3メッセージ」に対する「許可」を含むことは明らかであって、「ランダムアクセス応答は、Msg3で使用されるリソースを示すULグラントを含むこと。」は、技術常識ともいえる周知技術であることからすれば、引用発明の「MSG2メッセージ」に含まれる「アップリンク送信」に対する「許可」にも、「MSG3メッセージ」を送信するための「リソース」が示されることは当然のことといえる。
そして、上記「相違点1-1について」において述べたように、引用例1においても、CCCH SDUを送信することが想定されていると解することができるから、このような「リソース」を用いてCCCH SDUを送信することは実質的な相違ではないといえる。
そして、本願補正発明の作用効果も、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が予測できる範囲のものである。
以上のとおり、本願補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
3.まとめ
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する特許法第126条第7項の規定に違反するものであるから、特許法第159条第1項において読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって,上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願発明は、上記「第2 令和1年9月2日にされた手続補正についての補正の却下の決定」の項中の「1 補正の概要」の項中の「本願発明」のとおりのものと認める。
2 当審拒絶の理由
当審拒絶の理由の概要は、
「この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない」、というものであり、請求項3に対して以下の引用例が引用されている。
引用例3:Ericsson、RRC Connection Suspend and Resume、3GPP TSG-RAN WG2 #92 R2-156395、2015年11月7日アップロード、http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_92/Docs/R2-156395.zip
引用例4:Ericsson,Security for RRC Connection Suspend and Resume procedure in solution 18 for Narrow Band CIoT,3GPP TSG-SA WG3 Meeting #82 S3-160157,2016年1月25日アップロード、http://www.3gpp.org/FTP/TSG_SA/WG3_Security/TSGS3_82_Dubrovnik/Docs/S3-160157.zip
引用例5:3GPP TS 36.321 V13.0.0(2015-12)、2016年1月14日アップロード、http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/36_series/36.321/36321-d00.zip
引用例7:国際公開2013/138701号
3.引用発明
引用発明は、上記「第2 令和1年9月2日にされた手続補正についての補正の却下の決定」の項中の「2 補正の適否」の項中の「(2)独立特許要件」の項中の「イ 引用発明及び周知技術」の項で認定したとおりである。
4.対比・判断
本願発明は上記「第2 令和1年9月2日にされた手続補正についての補正の却下の決定」の項中の「2 補正の概要」の項目で示した「本願補正発明」から「ランダムアクセス手順がCCCH論理チャネルに対して開始され、かつ、」に係る限定事項を削除したものである。
そうすると、上記「第2 令和1年9月2日にされた手続補正についての補正の却下の決定」の項中の「2 補正の適否」の項中の「(2)独立特許要件」の項中の「ウ 対比・判断」の項で検討したとおり、本願補正発明は引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
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2018-004848