商標異議申立
2017-900070
マウロファビアーニ、マウロ、ファビアーニ
- 審判番号
- 2017-900070
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2016-056963外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年02月27日
- 審決日
- 2017年08月03日
- 公報発行日
- 2017年09月29日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社マッドインターナショナル
- 【異議申立人】カルザツリフィチョ ジョバンニ ファビアーニ エス.アール.エル.
- 【異議申立人代理人】▲吉▼川 俊雄
- 分類
- T1651.261-Y (W141825) / T1651.262-Y (W141825) / T1651.263-Y (W141825) / T1651.271-Y (W141825)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法43条の3第4項
- 類否(4条1項11号)(本文から自動抽出・参考)
- 非類似(11号に当たらない)理由: 商標どうしが似ていない結論とむすびの書きぶりから機械的に判定しています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 外観・称呼・観念ごとの判断(本文から自動抽出・参考)
- 外観: 異なる(区別できる)称呼: 異なる(区別できる)観念: 異なる(区別できる)当審の判断(11号の検討部分)の文から機械的に読み取っています。引用商標ごとに判断が分かれると複数付きます。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 称呼の音の差(本文から自動抽出・参考)
- 3音違い音の有無(「ザ」の有無など)位置: 語頭・前半相違音「マウロ」当審の判断(11号の検討部分)で称呼の差異を述べた文から機械的に読み取っています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
- 文字(標準文字の明示なし)
- 引用商標(本文から自動抽出・参考)
- 引用商標国際登録第646324号「FABIANI」称呼 ファビアーニ第18・25類
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
登録第5898962号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。
結論
【結 論】
登録第5898962号商標の商標登録を維持する。
理由
【理 由】
第1 本件商標
本件登録第5898962号商標(以下「本件商標」という。)は,「MAURO FABIANI」の欧文字を横書きしてなり,平成28年5月12日に登録出願,同年10月13日に登録査定,第14類「キーホールダー,身飾品」,第18類「かばん類,財布,袋物,皮革」及び第25類「被服,履物,ベルト,バンド」を指定商品として,同年11月25日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
商標異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立てにおいて引用する国際登録第646324号商標(以下「引用商標」という。)は,「FABIANI」の欧文字を横書きしてなり,2011年(平成23年)4月1日に登録出願(事後指定),第18類「Leather and imitations of leather, goods made of these materials and not included in other classes; animal skins; trunks and traveling bags; umbrellas, parasols and walking sticks; whips, harness and saddlery.」及び第25類「Clothing, footwear, headgear.」を指定商品として,平成26年2月28日に設定登録されたものであり,その後,2015年(平成27年)9月15日に存続期間の更新登録が国際登録簿に記録され,現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標について,商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであると申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証を提出した。
1 本件商標が商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであること
(1)本件商標及び引用商標の構成
本件商標は,「MAURO FABIANI」の欧文字からなるものであり,「MAURO」をファーストネームと,「FABIANI」をファミリーネーム(苗字)とする人名を表したものと認識されるというのが相当である。
他方,引用商標は,「FABIANI」の欧文字からなるものである。
(2)本件商標と引用商標の類否
本件商標は,「MAURO」と「FABIANI」の間にスペースを配し,スペース後方の「FABIANI」の文字列は,引用商標と同一の文字列からなる。
そして,本件商標の「FABIANI」は,ファミリーネームであると受け取られる。
本件商標の指定商品である,「かばん類,財布,袋物,皮革,被服,履物」のようなファッション性の高い商品においては,デザイナーの名前が冠された商標が多く見受けられ,そのようなデザイナー名を冠した商標に関し,苗字を重要視する傾向にある我が国においては,ファミリーネームがとりわけ取引者,需要者の注意を強く惹くといえる。
そのため,本件商標の構成中のファミリーネームと理解される「FABIANI」こそが,本件商標の要部というべきである。
そうであれば,本件商標の要部である「FABIANI」は,引用商標と同一の欧文字からなるから,本件商標と引用商標とは,外観において相紛らわしいものといえる。
さらに,本件商標と引用商標からは,「ファビアーニ」の称呼が共通に生じるから,両商標は,称呼においても類似の商標といえる。
また,本件商標及び引用商標が,「かばん類,財布,袋物,皮革,被服,履物」等の商品に付されて取引に用いられた場合,看者に「FABIANI」というデザイナー,あるいは,製造者の商品であるとの印象を与えるから,両商標は,観念についても類似の商標といえる。
そうであれば,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念において,相紛らわしい類似の商標というのが相当である。
(3)本件商標と引用商標の指定商品の対比
本件商標の指定商品中,第18類の指定商品は,引用商標の指定商品中,第18類の指定商品と同一又は類似の商品であり,本件商標の指定商品中,第25類「被服,履物」は,引用商標の指定商品中,第25類の指定商品と同一又は類似の商品である。
(4)むすび
以上より,本件商標は,本件商標より先願の引用商標と類似の商標であって,かつ,本件商標の指定商品中,第18類の指定商品及び第25類「被服,履物」は,引用商標の指定商品と同一又は類似である。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
2 本件商標が商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであること
(1)引用商標の周知・著名性
申立人は,1970年代に,Giovanni Fabianiによって創業開始されたイタリアの服飾企業である。
「FABIANI」(決定注:「FABIANNI」は,「FABIANI」の誤記と認められる。)だけでなく,「GIOVANNI FABIANI」,「SARA KENT」などのブランドも展開しており,我が国では,1997年から商品を販売している。
特に,申立人の革製品及び靴の品質の高さには定評があり,高額ながらも安定的に取引されている。甲第3号証ないし甲第11号証は,「FABIANI」商標を付した商品の日本での売上を証明する請求書(写し)であり,そのうち,一部は,請求書に加え,出荷書類も含まれ,これらの請求書のうち,甲第3号証ないし甲第9号証は,本件商標の出願日(平成28年5月12日)以前に発行されたものである。
申立人のここ数年の日本での年間売上は,約100万ユーロ前後を見込む。
申立人のブランドは,日本でもすでに有名であるが,申立人は,申立人のブランドを積極的に宣伝している。
甲第12号証は,日本で開催された「ファッションワールド東京2016秋」(FASHION WORLD TOKYO 2016 NOVEMBER)(平成28年11月7日~9日)に出展した際の様子を記録したものである。
さらに,2017年春の同展「FASHION WORLD TOKYO APRIL ’17」にも参加している(甲13)。
このように,引用商標を付した申立人の商品は,本件商標の登録出願の日前から,我が国の取引者,需要者の間において評判であり,広く認識されていたものと認められる。
(2)本件商標と引用商標の類似性
本件商標と引用商標は,類似しており,本件商標が,その指定商品のいずれに付された場合であっても,引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれに関しても相紛らわしく,依然として類似するものである。
(3)出所の混同のおそれ
引用商標は,申立人の業務に係る商品を表すものとして周知・著名であり,本件商標と引用商標は,消費者にとって相紛らわしく,出所の混同を避けられないほど類似しているといえる。
また,本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は,同一の販売場所で提供されるものであるため,本件商標がその指定商品に使用された場合,本件商標権者が申立人と経済的又は組織的に何等かの関係がある者であると誤認されるおそれがある。
よって,当該商品の需要者が,商品の出所について混同するおそれは極めて大きいといえる。
(4)むすび
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は,上記第1のとおり,「MAURO FABIANI」の欧文字を横書きしてなるところ,その構成は,「MAURO」の欧文字と「FABIANI」の欧文字との間に半角程度のスペースを有するものの,まとまりよく一体的に表されており,これからは,「マウロファビアーニ」の称呼を生じ,構成各文字は,特定の意味を有しない一種の造語といえるものであるから,特定の観念を生じないものと認められる。
(2)引用商標について
引用商標は,上記第2のとおり,「FABIANI」の欧文字を横書きしてなり,これからは,「ファビアーニ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標の類否を検討すると,本件商標は,「MAURO FABIANI」の欧文字からなるのに対し,引用商標は,「FABIANI」の欧文字からなるものであるから,「MAURO」の欧文字の有無により,外観上,明確に区別し得るものである。
次に,本件商標から生じる「マウロファビアーニ」の称呼と引用商標から生じる「ファビアーニ」の称呼とは,語頭において,「マウロ」の音の有無という差異を有するから,称呼上,十分に聴別できるものである。
さらに,観念においては,本件商標と引用商標は,特定の観念を生じないものであるから,観念上,類似するところのないものである。
そうすると,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点からみても,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
その他,両商標が類似するというべき事情も見いだせない。
したがって,本件商標の指定商品中,第18類の指定商品及び第25類「被服,履物」と引用商標の指定商品とが,同一又は類似であるとしても,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)申立人の主張について
申立人は,「本件商標は,・・・『MAURO』をファーストネームと,『FABIANI』をファミリーネーム(苗字)とする人名を表したものと認識される」及び「ファッション性の高い商品においては,デザイナーの名前が冠された商標が多く見受けられ,そのようなデザイナー名を冠した商標に関し,苗字を重要視する傾向にある我が国においては,ファミリーネームがとりわけ取引者,需要者の注意を強く惹くといえる。」旨主張している。
しかしながら,本件商標が,「MAURO」の欧文字と「FABIANI」の欧文字からなるとしても,申立人が提出した証拠からは,これが直ちに人名を表したものと認識されるということができない。
そして,同じく申立人が提出した証拠からは,我が国において,デザイナー名を冠した商標に関し,苗字を重要視する傾向にあること,ファミリーネームがとりわけ取引者,需要者の注意を強く惹くものとすべき,具体的事実を見いだすことができない。
そうすると,本件商標は,その構成中の「FABIANI」の文字が要部ということができず,申立人の上記主張は,採用できない。
2 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)「FABIANI」の欧文字の周知性について,申立人の主張及び同人の提出した証拠によれば,申立人は,1970年代に,創業開始されたイタリアの服飾企業であって,我が国においては,1997年から商品を販売しており,平成9年7月から同27年7月までに,靴類を,約3千足,日本の企業に販売した(甲3~甲9)。
しかしながら,上記販売数は,決して多いものということができず,ここ数年の日本での年間売上について,「約100万ユーロ前後を見込む」旨主張するも,その具体的事実は示されていない。
その他,我が国における「FABIANI」の欧文字を付した申立人の商品の広告宣伝の方法,期間及び規模等を示す具体的資料は何ら提出されていない。
そうすると,申立人が提出した証拠からは,「FABIANI」の欧文字が,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品を表示するものとして,我が国において広く認識されていたものということはできない。
(2)出所の混同のおそれ
本件商標と引用商標とは,上記1(3)に記載のとおり,外観,称呼及び観念のいずれの点からみても,相紛れるおそれのない非類似の商標であって,別異の商標と認められ,また,「FABIANI」の文字は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品を表示するものとして,我が国において広く認識されていたものということができない。
そうすると,本件商標は,これを本件商標権者が,その指定商品に使用しても,これに接する取引者,需要者が,引用商標ないし申立人を想起又は連想することはなく,その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように,商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3 むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反してされたものとはいえないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
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