特許訂正審判
2017-390044
有機エレクトロルミネッセンス表示装置及び有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法
- 審判番号
- 2017-390044
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2013-053469外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年06月02日
- 審決日
- 2017年07月25日
- 公報発行日
- 2017年10月27日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】株式会社 ジャパンディスプレイ
- 【請求人代理人】特許業務法人はるか国際特許事務所
- 分類
- P141 .852-Y (H05B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6139196号に関する訂正審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6139196号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
特許第6139196号は,平成25年3月15日に出願され,その請求項1~11に係る発明について,平成29年5月12日に特許権の設定登録がされたものであり,その後,平成29年6月2日に本件の訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨及び訂正の内容
本件審判の請求の趣旨は,特許第6139196号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり,訂正することを求めるものであって,その訂正の内容は,下記訂正事項1及び訂正事項2のとおりである。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「前記中間層は,前記下地層上面の段差を被覆し」と記載されているのを,「前記有機層は,前記下地層上面の段差を被覆し」に訂正する。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項7に「前記有機層上に配置された対向電極」と記載されているのを,「前記有機エレクトロルミネッセンス層上に配置された対向電極」に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正事項1の訂正前の請求項1には,「前記中間層は,前記下地層上面の段差を被覆し」と記載されているが,当該記載よりも前に「中間層」の記載はない。そうしてみると,「前記中間層」という記載が誤記であることは,明らかである。
したがって,訂正事項1は,特許法126条1項ただし書2号に掲げる「誤記の訂正」を目的とするものである。
(2)願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
願書に最初に添付された明細書(以下「当初明細書」という。)の段落【0059】及び【0060】には,それぞれ「なお,中間層40cは,少なくとも段差Sを被覆していればよく,その他のどの箇所に形成されていてもよい。」及び「このような中間層40cの材料としては有機物が好ましく,具体的にはアクリルを用いることができる。」と記載されている。そうしてみると,訂正事項1は,当初明細書の段落【0059】及び【0060】の上記記載に基づくものである。
したがって,訂正事項1は,願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法126条5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
上記(1)及び(2)のとおりであるから,訂正事項1は,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものであるとはいえない。
したがって,訂正事項1は,特許法126条6項の規定に適合する。
(4)独立して特許を受けることができるものであること
訂正後の特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は,特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。
したがって,訂正事項1は,特許法126条7項の規定に適合する。
2 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正事項2の訂正前の請求項7には,「前記有機層上に配置された対向電極」と記載されているが,当該記載よりも前に「有機層」の記載はない。そうしてみると,「前記有機層」という記載が誤記であることは,明らかである。
したがって,訂正事項2は,特許法126条1項ただし書2号に掲げる「誤記の訂正」を目的とするものである。
(2)願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
当初明細書の段落【0036】,【0042】及び【0043】には,それぞれ「有機エレクトロルミネッセンス発光素子30は,薄膜トランジスタによって制御される画素電極(陽極)32と,画素電極32上に配置される,少なくとも発光層を有する有機層33と,有機層33上を覆うように形成された対向電極(陰極)34と,を有することにより,発光源として機能する。」,「有機層33は,例えば,陽極32側から順に,図示しないホール注入層,ホール輸送層,発光層,電子輸送層,電子注入層が積層されてなる。」及び「発光層は,例えば,正孔と電子とが再結合することによって発光する有機エレクトロルミネッセンス物質から構成されている。」と記載されている。そうしてみると,訂正事項2は,当初明細書の段落【0036】,【0042】及び【0043】の上記記載に基づくものである。
したがって,訂正事項2は,願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法126条5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
上記(1)及び(2)のとおりであるから,訂正事項2は,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものであるとはいえない。
したがって,訂正事項2は,特許法126条6項の規定に適合する。
(4)独立して特許を受けることができるものであること
訂正後の特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は,特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。
したがって,訂正事項2は,特許法126条7項の規定に適合する。
第4 むすび
よって,本件審判請求における特許請求の範囲の請求項に係る訂正は,特許法126条1項ただし書2号に規定する事項を目的とし,かつ,同条5項ないし7項の規定に適合するものである。
よって,結論のとおりに審決する。
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