特許拒絶査定不服審判
2017-015304
セルロースベースのフードケーシング及び製造方法
- 審判番号
- 2017-015304
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2013-037777
- 請求日
- 2017年10月13日
- 審決日
- 2019年04月15日
- 公報発行日
- 2019年05月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】フィスコ ティーパク ベルギー
- 【請求人代理人】正林 真之
- 【請求人代理人】林 一好
- 【請求人代理人】芝 哲央
- 【請求人代理人】岩池 満
- 審判長/審判官
- 審判長 田村 嘉章
- 審判官 井上 哲男
- 審判官 莊司 英史
- 分類
- P18 .121-WY (A22C) / P18 .537-WY (A22C)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第36条第6項第1号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2013-37777号「セルロースベースのフードケーシング及び製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成26年9月8日出願公開、特開2014-161322号、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成25年2月27日の出願であって、平成28年10月31日付けで拒絶理由が通知され、平成29年2月15日に意見書が提出されると共に手続補正され、同年6月8日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)がされ、これに対して、同年10月13日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正され、平成30年8月29日付けで拒絶理由(以下、「当審拒絶理由1」という。)が通知され、同年12月27日に意見書が提出されると共に手続補正され、平成31年3月11日付けで拒絶理由(以下、「当審拒絶理由2」という。)が通知され、同年3月14日に意見書が提出されると共に手続補正されたものである。
第2 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。
本願請求項1~12に係る発明は、下記の引用文献A,Bに基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
引用文献等一覧:
A.特開昭53-133649号公報
B.特表2010-511796号公報
第3 当審拒絶理由
1.当審拒絶理由1
当審拒絶理由1の概要は次のとおりである。
(1)(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記A~Cの点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
記
A.請求項1の「内層」に係る記載が不明確である。
B.請求項1ないし5の「被覆」と「浸透」の違いが不明確である。
C.請求項4は、製造方法としての構成が不明確である。
(2)(サポート要件)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
記
本件明細書の実施例には、アルケニルコハク酸無水物とデンプン溶液を1:2の割合でケーシングに被覆したものの記載しかなく、本件明細書の記載を請求項1~6に係る発明まで、拡張ないし一般化することはできない。
(3)(進歩性)本願請求項1~6に係る発明は、下記の引用文献1,2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
引用文献等一覧:
1.特開昭53-133649号公報(拒絶査定の引用文献A)
2.特表2010-511796号公報(拒絶査定の引用文献B)
2.当審拒絶理由2
(明確性)この出願は、特許請求の範囲の請求項5の記載が請求項5を引用しており、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
第4 本願発明
本願請求項1~6に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明6」といい、まとめて「本願発明」という。)は、平成31年3月14日の手続補正で補正された特許請求の範囲1~6に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。
【請求項1】
アルケニルコハク酸無水物を含むセルロースベースのフードケーシングであって、
チューブ状であり、
内表面と外表面とを有する繊維状の補強材、並びに前記繊維状の補強材の外表面上の外層又は前記繊維状の補強材の内表面上の内層を含み、
前記内層は、前記繊維状の補強材の内表面上に浸透された再生セルロースから形成され、前記外層は、前記繊維状の補強材の外表面上に浸透された再生セルロースから形成され、
前記セルロースベースのフードケーシングはソーセージ製品の製造用のケーシングであり、
前記外層を含む場合、前記繊維状の補強材の前記内表面がアルケニルコハク酸無水物で被覆されている、又は前記内層を含む場合、前記内層の表面がアルケニルコハク酸無水物で被覆されている、及び前記セルロースベースのフードケーシング中のアルケニルコハク酸無水物の量は前記ケーシングに含まれる再生セルロースの重量の0.001~1%である、セルロースベースのフードケーシング。
【請求項2】
アルケニルコハク酸無水物を含むセルロースベースのフードケーシングであって、
チューブ状であり、
内表面と外表面とを有する繊維状の補強材、並びに前記繊維状の補強材の外表面上の外層及び前記繊維状の補強材の内表面上の内層を含み、
前記内層は、前記繊維状の補強材の内表面上に浸透された再生セルロースから形成され、前記外層は、前記繊維状の補強材の外表面上に浸透された再生セルロースから形成され、
前記セルロースベースのフードケーシングはソーセージ製品の製造用のケーシングであり、
前記内層の表面がアルケニルコハク酸無水物で被覆されている、及び前記セルロースベースのフードケーシング中のアルケニルコハク酸無水物の量は前記ケーシングに含まれる再生セルロースの重量の0.001~1%である、セルロースベースのフードケーシング。
【請求項3】
アルケニルコハク酸無水物を含む溶液を、前記内層の表面に被覆する又は前記繊維状の補強材の内表面に被覆する工程を含む方法であって、
前記方法が、
a)前記繊維状の補強材の内表面上にビスコースを浸透させることで前記内層を形成し、及び/又は前記繊維状の補強材の外表面上にビスコースを浸透させることで外層を形成して、前記セルロースベースのフードケーシングを調製する工程、
b)工程a)で得られた前記セルロースベースのフードケーシングを凝固及び洗浄する工程、及び、
c)工程b)で得られた前記繊維状の補強材の前記内表面をアルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆する工程、又は工程b)で得られた前記内層の表面をアルケニルコハク酸無水物を含む溶液で被覆する工程含む、請求項1又は2記載のセルロースベースのフードケーシングの製造方法。
【請求項4】
アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のアルケニルコハク酸無水物の濃度が1~15g/Lの範囲内、1~4g/Lの範囲内、又は4~12g/Lの範囲内にある、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
アルケニルコハク酸無水物を含む前記溶液が、デンプン、ペクチン、シリカ、一以上のポリアクリルアミド、ベントナイト、一以上のカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ガラクトグルコマンナン、又はポリアミドアミンエピクロロヒドリンのような安定化剤を更に含む、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記安定化剤がデンプンであり、アルケニルコハク酸無水物を含む溶液中のデンプンの濃度が0.4~6g/Lの範囲内、又は0.4~1.7g/Lの範囲内、又は、1.6~4.8g/Lの範囲内にある、請求項5に記載の方法。
第5 当審拒絶理由1について
1.明確性について
(1)A.について
当審では、請求項1の「内層」に係る記載が不明確であるとして当審拒絶理由1を通知しているが、平成31年3月14日付け手続補正により、審判請求時の請求項1は、独立項である請求項1及び2に補正され、請求項1では「内層」又は「外層」を含むフードケーシングにおいて、「外層」を含む場合と「内層」を含む場合に場合分けして、被覆されている部分が明確化され、また、請求項2では、「内層」及び「外層」を含むフードケーシングにおいて、被覆されている部分が明確化されたことにより、「内層」に係る記載が明確になった。
よって、上記第3の1.(1)A.の拒絶理由は解消した。
(2)B.について
当審では、請求項1ないし5の「被覆」と「浸透」の違いが不明確であるとの当審拒絶理由1を通知しているが、平成31年3月14日付け手続補正により、審判請求時の請求項3及び5が削除され、請求項1,2,4の記載が補正されたことにより、「被覆」及び「浸透」する対象がそれぞれ明確になった。
よって、上記第3の1.(1)B.の拒絶理由は解消した。
(3)C.について
当審では、請求項4は、製造方法としての構成が不明確であるとの当審拒絶理由1を通知しているが、平成31年3月14日付け手続補正により、審判請求時の請求項4が補正され、請求項1又は2記載のセルロースベースのフードケーシングを製造するための工程が明確になった。
よって、上記第3の1.(1)C.の拒絶理由は解消した。
2.サポート要件について
当審では、実施例にはアルケニルコハク酸無水物とデンプン溶液を1:2の割合でケーシングに被覆したものの記載しかなく、本件明細書の記載を請求項1~6に係る発明まで、拡張ないし一般化することはできないとの当審拒絶理由1を通知している。
しかし、平成30年12月27日提出の意見書で請求人が主張するように、本願発明において「デンプン溶液」は安定剤の一例として掲げられているものにすぎず、また、本願明細書の段落【0141】~【0144】の記載からすれば、フードケーシングの密着及び放出特性の向上や、剥離力の減少といった発明の作用効果は、アルケニルコハク酸無水物を被覆したことによるものといえる。
よって、本願明細書の記載を請求項1~4(補正前の請求項1~6)に係る発明まで、拡張ないし一般化することはできないとはいえず、本願発明は、発明の詳細な説明に記載されたものである。
3.進歩性について
(1)引用文献等
ア.引用文献1(引用文献A)の記載
当審拒絶理由1及び原査定で引用された引用文献1(引用文献A)には、次の事項が記載されている。
(ア)「食品ケーシングは、いろいろな種類のソーセージ、チーズロール、ターキーロール等の多種類の食肉及びその他の食品加工において世界中で使用されている。最も一般的に使用されているケーシングは、再生セルロースとその他のセルロース系材料から形成されたチューブ状の合成食品ケーシングであり、それらは、いろいろな種類の食品を包装するためにいろいろな形態及び寸法のものとして形成されている。チューブ状食品ケーシングには、支持体入りのものと支持体入りでないものとがあり、一般に『繊維入りケーシング』と称されている支持体入りシケーシングは、ケーシング壁に支持用繊維ウェブを埋設してある。」(2頁左下欄10行~同右下欄2行)
(イ)「これに対して、『大型食品ケーシング』とは、例えばサラミソーセージ、ポローニヤソーセージ、肉塊、料理され薫製にされたハム等の大型食品の製造に使用されるケーシングのことであり、填充時の直径でみて約40mmの比較的小さい寸法のものから約160mm又はそれより大きい寸法のものまである。一般に、大型ケーシングは、小型ケーシングに比べて壁厚が厚く、壁内に補強繊維ウェブを埋設してあるものもある。」(3頁左上欄10~18行)
してみれば、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。
「再生セルロースとその他のセルロース系材料から形成されたチューブ状の合成食品ケーシングであって、いろいろな種類のソーセージ、チーズロール、ターキーロール等の多種類の食肉及びその他の食品加工において世界中で使用されているケーシング壁に支持用繊維ウェブを埋設してあるチューブ状の合成食品ケーシング。」
イ.引用文献2(引用文献B)の記載
当審拒絶理由1及び原査定で引用された引用文献2(引用文献B)には、次の事項が記載されている。
(ア)「本発明の目的は、その積層体の端部における液体または湿分の浸透に対する高い抵抗を有するところの包装材積層体からつくられた食料品用包装物を提供することである。」(段落【0014】)
(イ)「1の実施態様では、該包装物は、該包装物が充填されそしてシールされた後ヒートシールされる必要がない食物または飲物の包装に適する。普通、このような包装物はミルク、ジュースおよび他のソフトドリンクのような飲物に使用され、したがって、使用される包装材積層体は本明細書では液体包装材積層体または液体包装板紙と以下呼ばれる。液体包装材積層体の望ましい特性は、包装物の液状内容物ならびに水性過酸化水素溶液のような液状殺菌剤に耐える能力を含む。
他の実施態様では、包装物は、内容物の保存寿命を伸ばすために、充填されそしてシールされた包装物がヒートシールされるような食物または飲物に適している。このような包装物は、あらゆる種類の食料品、特に従来かんづめの缶に詰められるようなものに使用されることができ、本明細書ではレトルト可能包装物およびその材料、したがってレトルト可能包装材積層体またはレトルト可能板紙と以下呼ばれる。レトルト可能包装積材層体の望まれる特性は、約30分間~約3時間、高温および高圧、たとえば約110~約150℃の飽和水蒸気による処理に耐える能力を含む。
本発明の包装材積層体は、普通、セルロース繊維を含んでいる紙または板紙の1層または数層の基材層を含んでいる。好ましくは、紙または板紙基材層は約30~約2250g/m2、または約50~約1500g/m2、最も好ましくは約65~約500g/m2、または約100~約300g/m2の坪量を有する。密度は好ましくは約100~約1200kg/m3、最も好ましくは約150~約1000kg/m3、または約200~約900kg/m3である。」(段落【0022】~【0024】)
(ウ)「紙または板紙は、疎水性サイズ剤を用いて、好ましくはサイズ処理され、最も好ましくはストックサイズ処理をされる。多層の紙または板紙では、これは少なくとも1の層がサイズ処理されることを意味する。このような層は熱可塑性ミクロスフェアを含んでいても含んでいなくてもよい。好まれるサイズ剤は、セルロースと反応性であるサイズ剤、たとえばアルキルもしくはアルケニルケテンダイマー(AKD)のようなケテンダイマーまたはマルチマー、無水アルキルまたはアルケニルコハク酸(ASA)のような無水コハク酸、およびこれらの混合物を含む。他の有用なサイズ剤は、セルロースと非反応性であるサイズ剤、たとえばロジン、デンプンおよび他のポリマー状サイズ剤、たとえばスチレンと無水マレイン酸、アクリル酸およびそのアルキルエステル、アクリルアミド等のようなビニルモノマーとのコポリマーを含む。紙または板紙中の異なった層に、同じまたは異なったサイズ剤が使用されることができる。たとえば、AKDまたはASAを1以上の層におよびロジンを1以上の他の層に使用することが可能である。使用されるサイズ剤の量は、好ましくは約0.1~約10kg/紙トン、より好ましくは約0.3~約5kg/紙トン、最も好ましくは約0.5~約4.5kg/紙トン、または約2~約4kg/紙トンである。」(段落【0031】)
(2)対比・判断
ア.本願発明1について
(ア)対比
引用発明の「セルロース系材料から形成されたチューブ状の合成食品ケーシング」は、本願発明1の「チューブ状」の「セルロースベースのフードケーシング」に相当する。
また、引用発明の「いろいろな種類のソーセージ、チーズロール、ターキーロール等の多種類の食肉及びその他の食品加工において世界中で使用されている」ことは。本願発明1の「ソーセージ製品の製造用」であることに相当する。
さらに、引用発明の「支持用繊維ウェブ」は、本願発明1の「繊維状の補強材」に相当する。そして、引用発明は当該「支持用繊維ウェブ」が埋設されている以上、「支持用繊維ウェブ」の外表面上の外層又は内表面上の内層が再生セルロースから形成されているといえる。
してみると、本願発明1と引用発明は、次の一致点及び相違点を有する。
【一致点】
セルロースベースのフードケーシングであって、チューブ状であり、内表面と外表面とを有する繊維状の補強材、並びに前記繊維状の補強材の外表面上の外層又は前記繊維状の補強材の内表面上の内層を含み、前記内層は、前記繊維状の補強材の内表面上に再生セルロースから形成され、前記外層は、前記繊維状の補強材の外表面上に再生セルロースから形成され、前記セルロースベースのフードケーシングはソーセージ製品の製造用のケーシングである、セルロースベースのフードケーシング。
【相違点】
本願発明1は、繊維状の補強材の内表面上及び外表面上に再生セルロースが浸透されて内層及び外層が形成され、前記外層を含む場合、前記繊維状の補強材の前記内表面がアルケニルコハク酸無水物で被覆されている、又は前記内層を含む場合、前記内層の表面がアルケニルコハク酸無水物で被覆されている、及び前記セルロースベースのフードケーシング中のアルケニルコハク酸無水物の量は前記ケーシングに含まれる再生セルロースの重量の0.001~1%であるのに対し、引用発明は、 支持用繊維ウェブ(繊維状の補強材)の内表面上及び外表面上に再生セルロースが浸透されて形成されたものではなく、アルケニルコハク酸無水物で被覆するものでもない点
(イ)相違点についての判断
引用発明をして、前記相違点の少なくとも、アルケニルコハク酸無水物で被覆する点を、引用文献2の記載事項に基いて当業者が容易に想到できたとはいえない。
すなわち、引用文献2には、セルロース繊維を含んでいる紙又は板紙の層に、疎水性サイズ剤としてアルケニルコハク酸無水物を用いてサイズ処理することが記載されている。
しかし、引用文献2記載のものは紙又は板紙の用途として、ミルク、ジュース及び他のソフトドリンクのような飲物(段落【0022】参照。)や特に従来かんづめの缶に詰められるようなものに使用される包装物(段落【0023】参照。)等を意図しており、アルケニルコハク酸無水物がサイズ剤として紙に対する液体の浸透性の抑制といった一般的な作用効果を奏することは伺えるものの、ケーシングの密着及び放出特性への好ましい影響や剥離力の減少やグリスアウトの減少といった、ソーセージ製品の製造用のケーシング特有の作用効果に係る記載があるわけではなく、ソーセージ製品の製造用のケーシングに係る引用発明に、引用文献2記載の技術を適用する動機付けがあるとはいえない。
よって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものではない。
イ.本願発明2について
本願発明2は、本願発明1同様、前記相違点を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものではない。
ウ.本願発明3~6について
本願発明3~6は、いずれも本願発明1又は2を直接又は間接的に引用することにより本願発明1又は2を減縮するものであるから、上記ア.及びイ.と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものではない。
第6 当審拒絶理由2について
平成31年3月14日付け手続補正により、請求項5の記載が上記第4のとおり補正されたことにより、当審拒絶理由2に係る拒絶の理由は解消した。
第7 原査定について
平成31年3月14日の手続補正により、本願発明は上記第4で示したとおりのものとなった。
そして、原査定と当審拒絶理由1の進歩性に係る拒絶の理由は、同じ引用文献1及び2(引用文献A及びB)に基くものであるから、上記第5の3.で指摘したとおり、引用文献A及びB(引用文献1及び2)に基き、上記手続補正後の本願発明の進歩性を否定することはできない。
よって、原査定を維持することはできない。
第8 むすび
以上のとおり、当審拒絶理由1及び2並びに原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理油を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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