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特許拒絶査定不服審判

2017-006826

車両用制御装置

審判番号
2017-006826
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2012-229950外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年05月11日
審決日
2017年12月18日
公報発行日
2018年02月23日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (F16D)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2012-229950「車両用制御装置」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 5月 8日出願公開、特開2014- 81043、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成24年10月17日の出願であって、平成28年5月12日付けで拒絶理由が通知され、同年7月19日に意見書が提出されるとともに手続補正がされたが、平成29年1月20日付け(発送日:同年2月14日)で拒絶査定(以下、「原査定」という。)がされ、これに対し、同年5月11日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正がされ、同年11月16日に上申書が提出されたものである。 第2 原査定の概要 原査定の概要は、次のとおりである。 本願請求項1~8に係る発明は、以下の引用文献1及び2に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> 1.特開昭61-44057号公報 2.特開2006-232224号公報 第3 審判請求時の補正について 審判請求時の補正は、特許法第17条の2第3項から第6項までの要件に違反しているものとはいえない。 審判請求時の補正は、補正前の請求項1に、「前記クラッチ制御部は、乗員の操作力によって前記クラッチ機構が締結状態から解放状態に切り換えられた際に、前記クラッチ保持手段を制御して前記伝達部材を固定することで前記クラッチ機構を解放状態に保持する」とあったものを、「前記クラッチ制御部は、乗員の操作力によって前記伝達部材が動作して前記クラッチ機構が締結状態から解放状態に切り換えられた際に、前記クラッチ保持手段を制御して前記伝達部材の動作位置を固定することで前記クラッチ機構を解放状態に保持する」と補正するものである(下線は請求人が付与。以下同様。)。 この補正は、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「クラッチ機構が締結状態から解放状態に切り換えられ」ることについて、「前記伝達部材が動作して」との限定を付すとともに、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「伝達部材を固定すること」について、伝達部材の「動作位置」を固定するとの限定を付すものであり、補正前の請求項1に記載された発明とその補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 また、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面(以下、「当初明細書等」という。)の、段落【0035】(特に、「ロックアクチュエータ94はロックピン94aを有しており、シフトロッド91の凹部91aに向けてロックピン94aを突出させることにより、シフトロッド91を中立位置に固定することが可能となる。」を参照。)、段落【0036】、段落【0041】、段落【0042】(特に、「そして、クラッチペダル106の踏み込みが検出された場合、つまりレリーズベアリング112が押し込まれた場合には、図7に示すように、ロックアクチュエータ114に制御信号を出力してロックピン114aを押し出し、入力クラッチ63が解放状態に保持されることになる。」を参照。)、段落【0043】(特に、「また、図6に示す場合には、入力クラッチ63を解放状態に保持するため、レリーズベアリング112を押し出し位置に保持するロックアクチュエータ114を設けているが、これに限られることはない。例えば、マスターシリンダ107、油圧配管108、レリーズシリンダ109に対して油圧保持機構を設けることにより、油圧を保持することで入力クラッチ63を解放状態に保持しても良い。」を参照。)、及び【図4】~【図7】を参照すれば、前記「前記クラッチ制御部は、乗員の操作力によって前記伝達部材が動作して前記クラッチ機構が締結状態から解放状態に切り換えられた際に、前記クラッチ保持手段を制御して前記伝達部材の動作位置を固定することで前記クラッチ機構を解放状態に保持する」という事項は、当初明細書等に記載された事項であり、新規事項を追加するものではないといえる。 そして、「第4 本願発明」から「第6 対比・判断」までに示すように、補正後の請求項1~8に係る発明は、独立特許要件を満たすものである。 第4 本願発明 本願請求項1~8に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明8」という。)は、平成29年5月11日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~8に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。 「【請求項1】 外部からの信号を受信する受信機を備える車両用制御装置であって、 動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられ、前記動力伝達経路を接続する締結状態と前記動力伝達経路を切断する解放状態とに切り換えられるクラッチ機構と、 前記受信機が前記信号を受信した場合には、車両走行中に前記クラッチ機構を解放状態に保持して前記動力伝達経路を切断するクラッチ制御部と、 乗員に操作される操作部材と、 前記操作部材と前記クラッチ機構との間に設けられ、乗員の操作力を前記操作部材から前記クラッチ機構に伝達する伝達部材と、 前記クラッチ制御部によって制御され、前記伝達部材の動作位置を固定するクラッチ保持手段と、 を有し、 前記クラッチ機構は、乗員の操作力が前記伝達部材から伝達されることで締結状態と解放状態とに切り換えられるクラッチ機構であり、 前記クラッチ制御部は、乗員の操作力によって前記伝達部材が動作して前記クラッチ機構が締結状態から解放状態に切り換えられた際に、前記クラッチ保持手段を制御して前記伝達部材の動作位置を固定することで前記クラッチ機構を解放状態に保持する、ことを特徴とする車両用制御装置。 【請求項2】 請求項1記載の車両用制御装置において、 前記クラッチ機構は、手動変速機に組み込まれるシンクロメッシュ機構であり、 前記操作部材は、シフトレバーである、ことを特徴とする車両用制御装置。 【請求項3】 請求項1記載の車両用制御装置において、 前記クラッチ機構は、前記動力源と手動変速機との間に設けられる入力クラッチであり、 前記操作部材は、クラッチペダルである、ことを特徴とする車両用制御装置。 【請求項4】 請求項1~3のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、 前記クラッチ制御部は、車両加速度が加速度閾値を上回る場合には、前記クラッチ機構を解放状態に保持しないことを特徴とする車両用制御装置。 【請求項5】 請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、 前記クラッチ制御部は、路面の上り勾配が勾配閾値を上回る場合には、前記クラッチ機構を解放状態に保持しないことを特徴とする車両用制御装置。 【請求項6】 請求項1~5のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、 前記クラッチ制御部は、ステアリングの操舵角が操舵角閾値を上回る場合には、前記クラッチ機構を解放状態に保持しないことを特徴とする車両用制御装置。 【請求項7】 請求項1~6のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、 前記クラッチ制御部は、渋滞走行時には前記クラッチ機構を解放状態に保持しないことを特徴とする車両用制御装置。 【請求項8】 請求項1~7のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、 前記クラッチ制御部は、駐車操作時には前記クラッチ機構を解放状態に保持しないことを特徴とする車両用制御装置。」 第5 引用文献、引用発明等 1 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である引用文献1(特開昭61-44057号公報)には、「車両盗難防止装置」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。 (1)「車両の位置を検出する位置検出手段と、 車両位置が予め定めた許容ゾーンを逸脱しているか否かを判定するゾーン逸脱判定手段と、 前記判定手段の結果により車両位置が許容ゾーンを逸脱しているときは盗難防止のための所定動作を行う盗難防止手段とを有することを特徴とする車両盗難防止装置。」(1ページ左下欄5行~11行) (2)「位置検出手段10は地磁気やジャイロなどによって車両の進行方向を検出し、一方車輪の回転数などを積算して走行距離を検出してスタート地点からの進行方向と走行距離とから車両の現在位置を検出する装置(たとえば特開昭58-223708号に開示されている走行コース誘導装置)や、所定の地点に設置した発信装置からの電波を受信して、その地点からの距離を検出し現在位置を検出する装置(たとえば特開昭57-56705号に開示されている移動体航跡表示装置)などによって構成され、必要ならばこれらの装置と他のブロックとの間にD/A変換回路などを介在させる。」(2ページ右上欄10行~左下欄1行) (3)「走行停止手段50はエンジンへの燃料、または空気の供給を遮断したり、点火を停止する装置や、変速機を強制的にニュートラル状態にする装置あるいはクラッチを切る装置(これらの動作は変速機制御用の油圧を逃がして低下させることによって実現できる)、ブレーキを作動させる装置などによって実現できる。」(2ページ右下欄16行~3ページ左上欄2行) (4)「まず運転者や車両の所有者あるいは管理者は目的や用途に応じて許容ゾーンを設定する(F-1)。 ・・・(中略)・・・ ステップ(F-2)において位置検出手段10からの方位データおよび距離データに基づいて車両の現在位置D1(x、y)を算出する。次にステップ(F-3)において、すでにゾーン設定手段20により設定されメモリに記憶されている許容ゾーンの位置データすなわち点mの座標(mx、my)と半径lを読み出す。 次にステップ(F-4)において、判定手段30により車両の現在位置D1(x、y)と、許容ゾーンの中心位置m(mx、my)との偏差をx座標、y座標ごとに求め、その偏差と許容範囲を示す値lとの大小関係を調べて、車両が許容ゾーン内に位置するかどうかを判定する。判定の結果、許容ゾーン内にあるならばステップ(F-2)にもどって上述した動作を繰り返す。逆に、車両が許容ゾーン外であるときは、ステップ(F-5)に進み、警報手段40から音,光,電波などによる警報を発生し、ドアをロックするとともに車両の現在位置D1(x、y)を管理センターなどに送信し、盗難車の位置を知らせる。 次にステップ(F-6)において、判定手段30からの出力に基づいて車両のハザードスイッチを強制的にONにしてハザードランプを点滅させるとともに車両を減速させ、停止させ、次にステップ(F-7)においてエンジンを停止させる。 こうして盗難車が許容ゾーンから外れると警報が出たり走行が不可能になるので盗難を防止することができる。」(3ページ左上欄5行~左下欄3行) 上記の記載事項及び図面の記載を総合し、本願発明1の記載ぶりに則って整理すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 「所定の地点に設置した発信装置からの電波を受信する装置を備える車両盗難防止装置であって、 ニュートラル状態を有する変速機、あるいはクラッチと、 前記電波から車両の位置を検出し、車両の位置が許容ゾーンを逸脱しているときは、変速機を強制的にニュートラル状態にするか、あるいはクラッチを切る、 車両盗難防止装置。」 2 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である引用文献2(特開2006-232224号公報)には、「車両用盗難防止装置」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。 (1)「【請求項1】 外部からの要求信号に応答して所定車載装置の動作を制限する車両用盗難防止装置において、 車両が所定の走行状態にあるか否かの判定結果に基づいて動作制限方法を切り替えることを特徴とする、車両用盗難防止装置。」 (2)「【0036】 一方、要求信号を受信した場合、ECU50は、当該要求信号に応答して、動作制限制御モードで、エンジン100及び/又はトランスミッション200を制御する。動作制限制御モードとは、運転者の操作により発揮させることができる車両40の走行性能が、通常制御モード時に比べて制限されている制御モードを言う。 【0037】 具体的には、ECU50は、先ずステップ110として、車速センサ38の検出値に基づいて、車両が走行状態にあるか否かを判断する。車両が走行状態にあるか否かは、例えば、(1)車速が一定値以上であり、(2)アクセル開度が一定値以上であり、(3)シフト位置がアクティブレンジ(N、Pレンジ以外のレンジ)にあり、(4)ブレーキペダル(又はパーキングブレーキ)が操作されていない、(5)エンジン100がアイドル状態である(アイドル状態を示す信号により判定)、等々の各種条件の何れか又はその任意の組み合わせに基づいて判断されてよい。」 (3)「【0039】 一方、上記ステップ100において車両が走行状態でない、即ち停止状態であると判断した場合、ECU50は、車両停止処理を行う(ステップ130)。車両停止処理とは、現在停止状態にある車両40が再び走り始めることができないようにする処理を言う。例えば、トランスミッション200に対しては、ニュートラル状態又はPレンジにロックされた状態が保持するものであってよく、エンジン100に対しては、動作停止(即ちイグニションスイッチオフ)、又は、イグニションスイッチのオフを不能としてアイドル運転を保持するものであってよい。後者の場合、イグニションスイッチのオフを不能とすることで、車両の各種機能を有効化した状態を維持することができ、これにより、例えば通信モジュール60を介した自動通信機能により、車両40の現在位置などの車両40を取り戻すのに必要な各種情報を、センタ10側で収集することができる。 【0040】 尚、ニュートラル状態は、トランスミッション200の無段階変速機構の前段でクラッチを開放又は半開放させることによって、或いは、プーリーによる金属ベルトに対するベルト挟圧力を小さくすることによって、実現されてよい。また、トランスミッション200が有段階変速機の場合においても、ニュートラル状態は、油圧制御装置によりクラッチ圧を制御してクラッチを半開放させることによって実現されてよい。」 上記記載事項から、引用文献2には、次の事項が記載されている(以下、「引用文献2に記載された事項」という。)。 「外部からの要求信号を受信した場合であって、車両走行状態でない、即ち停止状態であると判断したときに、トランスミッションに対して、トランスミッションのクラッチを開放又は半開放によりニュートラル状態を保持すること、又はPレンジにロックされた状態を保持することにより、車両停止処理を行う車両用盗難防止装置。」 第6 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比する。 引用発明の「所定の地点に設置した発信装置からの電波」は、本願発明1の「外部からの信号」に相当する。 以下同様に、「電波を受信する装置」は、「信号を受信する受信機」に、 「車両盗難防止装置」は、「車両用制御装置」に、 「ニュートラル状態を有する変速機、あるいはクラッチ」は、「動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられ、前記動力伝達経路を接続する締結状態と前記動力伝達経路を切断する解放状態とに切り換えられるクラッチ機構」に、それぞれ相当する。 以上のことから、本願発明1と引用発明とは次の点で一致する。 「外部からの信号を受信する受信機を備える車両用制御装置であって、 動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられ、前記動力伝達経路を接続する締結状態と前記動力伝達経路を切断する解放状態とに切り換えられるクラッチ機構と、 を有する、 車両用制御装置。」 一方で、両者は次の点で相違する。 [相違点1] 本願発明1では、「乗員に操作される操作部材と、前記操作部材と前記クラッチ機構との間に設けられ、乗員の操作力を前記操作部材から前記クラッチ機構に伝達する伝達部材」、及び「前記クラッチ機構は、乗員の操作力が前記伝達部材から伝達されることで締結状態と解放状態とに切り換えられるクラッチ機構」を備えているのに対して、 引用発明では、かかる構成を備えているか否かは、明らかでない点。 [相違点2] 本願発明1では、「前記受信機が前記信号を受信した場合には、車両走行中に前記クラッチ機構を解放状態に保持して前記動力伝達経路を切断するクラッチ制御部と」、「前記クラッチ制御部によって制御され、前記伝達部材の動作位置を固定するクラッチ保持手段と、を有し」、「前記クラッチ制御部は、乗員の操作力によって前記伝達部材が動作して前記クラッチ機構が締結状態から解放状態に切り換えられた際に、前記クラッチ保持手段を制御して前記伝達部材の動作位置を固定することで前記クラッチ機構を解放状態に保持する」のに対して、 引用発明では、かかる構成を備えておらず、「前記電波から車両の位置を検出し、車両の位置が許容ゾーンを逸脱しているときは、変速機を強制的にニュートラル状態にするか、あるいはクラッチを切る」点。 (2)相違点についての検討 事案に鑑みて、相違点2について先に検討する。 引用文献2に記載された事項の「外部からの要求信号を受信した場合」は、本願発明1の「前記受信機が前記信号を受信した場合」に相当する。 また、引用文献2に記載された事項の、「トランスミッションに対して、トランスミッションのクラッチを開放又は半開放によりニュートラル状態を保持すること、又はPレンジにロックされた状態を保持すること」は、本願発明1の「前記クラッチ機構を解放状態に保持して前記動力伝達経路を切断するクラッチ制御部」を有し、「前記クラッチ制御部は、乗員」によって「前記クラッチ機構が締結状態から解放状態に切り換えられた際に」、「前記クラッチ機構を解放状態に保持する」ことに相当する。 そうすると、引用文献2に記載された事項には、本願発明1の「前記受信機が前記信号を受信した場合には、前記クラッチ機構を解放状態に保持して前記動力伝達経路を切断するクラッチ制御部を有し、前記クラッチ制御部は、乗員によって前記クラッチ機構が締結状態から解放状態に切り換えられた際に、前記クラッチ機構を解放状態に保持する」ことに相当する構成が開示されているといえる。 しかし、引用文献2に記載された事項は、乗員の操作力を操作部材からクラッチ機構に伝達する伝達部材、及び伝達部材の動作位置を固定するクラッチ保持手段について開示していないから、本願発明1の「前記クラッチ制御部によって制御され、前記伝達部材の動作位置を固定するクラッチ保持手段」を有すること、及び「前記クラッチ制御部は、乗員の操作力によって前記伝達部材が動作して前記クラッチ機構が締結状態から解放状態に切り換えられた際に、前記クラッチ保持手段を制御して前記伝達部材の動作位置を固定することで前記クラッチ機構を解放状態に保持する」ことを示唆するものではない。 そうすると、たとえ引用発明に引用文献2に記載された事項を適用したとしても、上記相違点2に係る本願発明1の構成に至るものではない。 したがって、相違点2に係る本願発明1の構成は、当業者が容易に想到し得たとはいえない。 よって、相違点1について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明、及び引用文献2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 2 本願発明2~8について 本願発明2~8は、本願発明1をさらに限定したものであるので、本願発明1と同じ理由により、引用発明、及び引用文献2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 第7 原査定について 前記「第6 1」及び「第6 2」のとおり、本願発明1~8は、原査定において引用された引用文献1及び2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 したがって、原査定を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-006826

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