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特許拒絶査定不服審判

2017-000614

冷媒回路用の熱交換器

審判番号
2017-000614
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-514940
請求日
2017年01月16日
審決日
2019年01月23日
公報発行日
2019年03月29日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】ハノン システムズ
  • 【請求人代理人】田中 伸一郎
  • 【請求人代理人】弟子丸 健
  • 【請求人代理人】松下 満
  • 【請求人代理人】倉澤 伊知郎
  • 【請求人代理人】山本 泰史
審判長/審判官
  • 審判長 田村 嘉章
  • 審判官 莊司 英史
  • 審判官 井上 哲男
分類
P18 .121-WY (F28F) / P18 .537-WY (F28F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015-514940号「冷媒回路用の熱交換器」拒絶査定不服審判事件〔平成26年5月15日国際公開、WO2014/073887、平成27年7月6日国内公表、特表2015-518952号、請求項の数(7)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成25年(2013年)11月7日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2012年11月8日 ドイツ(DE))を国際出願日とする出願であって、平成27年11月20日付けで拒絶理由通知がされ、平成28年4月22日に手続補正がされ、平成28年9月8日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成29年1月16日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、当審において平成30年4月9日付けで拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由通知」という。)がされ、平成30年7月11日に手続補正がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(平成28年9月8日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献9-11に記載された周知技術に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明できたものであるから、本願請求項1-7に係る発明は、以下の引用文献1-3、8-11に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明できたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.実願平4-32139号(実開平6-23806号)のCD-ROM 2.特表2008-528946号公報 3.特開2004-177041号公報 4.特開平7-280388号公報 5.特開昭63-243688号公報(周知技術を示す文献) 6.特開2003-260927号公報 7.特開2005-127529号公報 8.実願昭52-34053号(実開昭53-127622号)のマイクロフィルム 9.特開2005-233185号公報(周知技術を示す文献) 10.特開平9-21470号公報(周知技術を示す文献) 11.実用新案登録第2595759号公報(周知技術を示す文献) 第3 当審拒絶理由の概要 当審拒絶理由の概要は次のとおりである。 この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 記 ○請求項1について 「内部体積空間を分割し、熱交換器(1)のヘッダーパイプ(2,3)で流体の流動を転向させる」は、どのような態様を意図しているのか不明確である。 「移動可能な分離要素」は、分離要素がどのように移動するのか不明確である。また、「分離要素」と「第2静止要素」との関係が不明確である。 ○請求項3について 「長手方向L」は、何の長手方向なのか不明確である(請求項5についても同様。)。また、「直線移動自在に形成される」は、どのように形成されるのか不明確である。 ○請求項4について 請求項4における「ガイド要素(23)」と請求項1における「移動を案内する手段(23)」との関係が不明確である。同じものであれば、用語を統一されたし。 ○請求項5について 「開口部(25)の少なくとも一部が出入口を開放するように形成される」は、開口部の少なくとも一部が出入口となるように開放されるのか、開口部(25)が備えていない出入口を開放するのか、他の態様を意図しているのか不明確である。 ○請求項7について 「空調システムは、冷却装置モードとヒートポンプモードとが組み合わせられた作動を行うように形成され、」は、冷却装置モードとヒートポンプモードとの関係が不明確であり(一般に、冷却装置モードは、ヒートポンプモードに含まれると解される。)、さらに、冷却装置モードとヒートポンプモードとが組み合わされた作動とは、どのような作動なのか不明確である。 「熱交換面」は、どの面を意図しているのか不明確である。 「双方向の通過流動自在に形成され」る熱交換器は、どのような態様なのか不明確である。 第4 本願発明 本願請求項1-7に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明7」という。)は、平成30年7月11日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-7に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-7は以下のとおりの発明である。 「  【請求項1】 熱交換器(1)のヘッダーパイプ(2,3)の内部体積空間を分割し、熱交換器(1)のヘッダーパイプ(2,3)で流体の流動を変化させる装置において、 ヘッダーパイプ(2,3)の内部に配置されて各ヘッダーパイプ(2,3)を分離可能にする少なくとも一つの分離要素(13,13’)を備え、 この分離要素(13,13’)は、移動可能な閉鎖要素(14,14’)と、第1静止要素(15,15’)と、を備えており、 前記閉鎖要素(14,14’)は、前記分離要素(13,13’)によって分離された前記ヘッダーパイプ(2,3)内部の圧力差によって前記分離要素(13,13’)の開口部を開放又は閉鎖するものであり、分離要素(13,13’)の閉鎖状態で前記第1静止要素(15,15’)に当接するものであり、 前記分離要素(13,13’)は、さらに、前記第1静止要素(15,15’)に対する前記移動可能な閉鎖要素(14,14’)の移動を案内するガイド要素(23)と、第2静止要素(24)と、を備え、前記閉鎖要素(14,14’)は、前記第1静止要素(15,15’)と前記第2静止要素(24)との間に配置され、前記ガイド要素(23)同士の間に複数のギャップ(26)が設けられており、 前記ギャップ(26)は、第2静止要素(24)の周りと前記第1静止要素(15’)の端部(9)との間に形成され、流体の出入口になっていることを特徴とする装置。 【請求項2】 前記第1静止要素(15,15’)は、内部輪郭(18,18’)を備え、内部輪郭(18,18’)は、前記分離要素(13,13’)の閉鎖状態で閉鎖される、流体に対する流動横断面としての開口部を形成することを特徴とする請求項1に記載の装置。 【請求項3】 閉鎖要素(14,14’)は、前記ヘッダーパイプ(2,3)の長手方向Lに直線移動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。 【請求項4】 移動可能な閉鎖要素(14’)を案内する前記ガイド要素(23)が分離要素(13’)に形成されるが、前記ガイド要素(23)は、 前記第1静止要素(15’)の内部輪郭(18’)の周りに沿って均一に前記第1静止要素(15’)に配置され、 階段部を有する円形セグメントで形成されるが、円の中心点側に向かって前記第1静止要素(15’)上に載せられた、階段部の円弧状の面が前記移動可能な閉鎖要素(14’)の案内に提供され、前記閉鎖要素(14’)の側面と合致され、 前記閉鎖要素(14’)に対する前記第2静止要素(24)の支持及び固定部分として形成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。 【請求項5】 前記第2静止要素(24)は、 階段部の高さに前記第1静止要素(15’)と離隔して配置されるが、前記閉鎖要素(14’)が前記ヘッダーパイプ(2,3)の長手方向Lに移動可能に前記第1静止要素(15’)及び前記第2静止要素(24)の間に維持され、 円形に形成され、外側周りに配置されて前記ヘッダーパイプ(2,3)の長手方向Lに向かう開口部(25)を備え、閉鎖要素(14’)が前記第2静止要素(24)に当接する時に前記開口部(25)の少なくとも一部が出入口となるように開放されることを特徴とする請求項4に記載の装置。 【請求項6】 前記第1静止要素(15,15’)に対する前記閉鎖要素(14,14’)の移動を案内する手段は、前記閉鎖要素(14,14’)のねじれを防止するように形成されることを特徴とする請求項4又は5に記載の装置。 【請求項7】 自動車の空調システムの冷媒回路の熱交換器(1)であって、熱交換器(1)は、 互いに平行に離隔配置された第1ヘッダーパイプ2及び第2ヘッダーパイプ(3)と、 冷媒の通過流動のための第1冷媒出入口(4)及び第2冷媒出入口(5)と、 ヘッダーパイプ(2,3)の間に互いに平行に配置された流体連結部として形成され、それぞれパスに割り当てられる流路と、 少なくとも一つのヘッダーパイプ(2,3)の内部体積空間を互いに独立している領域に分割する手段と、を備え、 熱交換器(1)は、マルチパス構造を備え、熱交換器(1)の内部での冷媒の流動方向は、作動モードによって変わり、 冷却装置モードでの冷媒の流動方向に、 熱交換器(1)の第1パスは、最後のパスより大きい流動横断面を有し、 冷媒を流入させるための第1冷媒出入口(4)は、冷媒を排出するための第2冷媒出入口(5)より大きいか、又はそれと同じ流動横断面を有し、 ヘッダーパイプ(2,3)の内部に請求項1乃至6の何れか1項に記載の装置が形成されて、流動横断面が動的に変更されることを特徴とする熱交換器(1)。」 第5 引用文献、引用発明等 1.引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(実願平4-32139号(実開平6-23806号)のCD-ROM)には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0001】 【産業上の利用分野】 本考案はヒートポンプ式空気調和装置に使用される熱交換器の改良に関する。」 「【0007】 本考案は、上記の課題に鑑みてなされたもので、マルチフロー型熱交換器を使用し、エバポレータとしてもコンデンサとしても充分に所定の機能を発揮するヒートポンプ式空気調和装置の熱交換器を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】 かかる目的を達成するために、本考案は、第1導管が取付けられた第1ヘッダパイプと第2導管が取付けられた第2ヘッダパイプとを所定長離間して平行に対設し、これら両ヘッダパイプ間を多数の扁平管により連通するとともにこれら扁平管相互間に伝熱フィンを取付けてコア部を形成したマルチフロー型熱交換器を冷房サイクル中に設けたヒートポンプ式空気調和装置において、前記第1ヘッダパイプの第1導管より下流側に1つ又は複数個の第1仕切板を設け、前記第2ヘッダパイブの第2導管より上流側に1つ又は複数個の第2仕切板を設け、これら第1及び第2仕切板の各々に、前記第1導管から第2導管に被熱交換流体を流通させるときは閉鎖し、逆に第2導管から第1導管に被熱交換流体を流通させるときは開弁する逆止弁を設けたことを特徴とするヒートポンプ式空気調和装置の熱交換器である。」 したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「第1ヘッダパイプの第1導管より下流側に1つ又は複数個の第1仕切板を設け、前記第2ヘッダパイブの第2導管より上流側に1つ又は複数個の第2仕切板を設け、これら第1及び第2仕切板の各々に、前記第1導管から第2導管に被熱交換流体を流通させるときは閉鎖し、逆に第2導管から第1導管に被熱交換流体を流通させるときは開弁する逆止弁を設けたヒートポンプ式空気調和装置の熱交換器。」 2.引用文献9について また、原査定の拒絶の理由に周知技術を示す文献として引用された引用文献9(特開2005-233185号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0040】 図3は、本発明の望ましい一実施例によるウォータジェット織機の吸入吐出弁の分解斜視図であり、図4は、その断面図である。 【0041】 図3及び図4に示されたように、本発明の望ましい一実施例によるウォータジェット織機の吸入吐出弁1は、内側に空間部26を備えた本体10と、前記本体10の一端に結合される弁シート30と、前記本体10の他端に結合され、中央に中孔の支持部22が形成された支持ホルダー20と、前記支持部22内に摺動自在に挿し込まれる開閉弁40と、を備える。 」 したがって、上記引用文献9には、 「内側に空間部26を備えた本体10と、前記本体10の一端に結合される弁シート30と、前記本体10の他端に結合され、中央に中孔の支持部22が形成された支持ホルダー20と、前記支持部22内に摺動自在に挿し込まれる開閉弁40と、を備えたウォータジェット織機の吸入吐出弁。」 という技術的事項が記載されていると認められる。 3.引用文献10について 原査定の拒絶の理由に周知技術を示す文献として引用された引用文献10(特開平9-21470号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【請求項1】 隔壁によって内部が第1室と第2室に仕切られたケースと、前記ケースの第1室内に隔壁に沿ってスライド自在に配置され、第1室の内部を第1,第2の区間に仕切る中子とを備え、前記ケースにおける前記第1の区間に対応する位置と第2室に対応する位置にそれぞれ、外部作動流体回路に接続される第1のポートと第2のポートを形成し、前記隔壁における前記第2の区間に対応する位置に、前記第2室から第1室への作動流体の流れを阻止するチェッキ弁を設け、前記中子に、前記第1の区間と中子の内部とを連通させる第1のオリフィスを設け、中子を弾性体によって中立位置に付勢するとともに、中子に対する前記隔壁の摺動面に中立位置の中子によって閉塞される第1の連通孔を穿設し、隔壁に対する中子の摺動面に、前記第1のポートから第1のオリフィスを介して中子に作用する作動流体によって中子が前記第2の区間側に移動したときに前記第1の連通孔と連通する第2の連通孔を穿設し、前記チェッキ弁はクラッキング圧を調節する調節具をケースの外部に延設して構成したことを特徴とするクラッキング圧可変型チェッキ弁装置。」 したがって、上記引用文献10には、 「隔壁によって内部が第1室と第2室に仕切られたケースと、前記ケースの第1室内に隔壁に沿ってスライド自在に配置され、第1室の内部を第1,第2の区間に仕切る中子とを備え、前記ケースにおける前記第1の区間に対応する位置と第2室に対応する位置にそれぞれ、外部作動流体回路に接続される第1のポートと第2のポートを形成し、前記隔壁における前記第2の区間に対応する位置に、前記第2室から第1室への作動流体の流れを阻止するチェッキ弁を設け、前記中子に、前記第1の区間と中子の内部とを連通させる第1のオリフィスを設け、中子を弾性体によって中立位置に付勢するとともに、中子に対する前記隔壁の摺動面に中立位置の中子によって閉塞される第1の連通孔を穿設し、隔壁に対する中子の摺動面に、前記第1のポートから第1のオリフィスを介して中子に作用する作動流体によって中子が前記第2の区間側に移動したときに前記第1の連通孔と連通する第2の連通孔を穿設し、前記チェッキ弁はクラッキング圧を調節する調節具をケースの外部に延設して構成したことを特徴とするクラッキング圧可変型チェッキ弁装置。」 という技術的事項が記載されていると認められる。 4.引用文献11について 原査定の拒絶の理由に周知技術を示す文献として引用された引用文献11(実用新案登録第2595759号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【請求項1】 球状のバルブボールと、このバルブボールの外径より大径の内径を有して前記バルブボールを囲繞する環状のガイドリングと、このガイドリングの外周側に設けた複数の流路と、前記バルブボールが着座することによりバルブ内流路を閉塞するバルブシートとからなることを特徴とする逆止弁。」 したがって、上記引用文献11には、 「球状のバルブボールと、このバルブボールの外径より大径の内径を有して前記バルブボールを囲繞する環状のガイドリングと、このガイドリングの外周側に設けた複数の流路と、前記バルブボールが着座することによりバルブ内流路を閉塞するバルブシートとからなる逆止弁。」 という技術的事項が記載されていると認められる。 第6 対比・判断 1.本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 引用発明における「第1及び第2仕切板の各々に、前記第1導管から第2導管に被熱交換流体を流通させるときは閉鎖し、逆に第2導管から第1導管に被熱交換流体を流通させるときは開弁する逆止弁」は、「ヘッダーパイプ(2,3)の内部に配置されて各ヘッダーパイプ(2,3)を分離可能にする少なくとも一つの分離要素(13,13’)」に相当する。 引用発明における「熱交換器に第1導管が取付けられた第1ヘッダパイプと第2導管が取付けられた第2ヘッダパイプ」は、本願発明1における「熱交換器(1)のヘッダーパイプ(2,3)の内部体積空間を分割し、熱交換器(1)のヘッダーパイプ」に相当する。 したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「熱交換器(1)のヘッダーパイプ(2,3)の内部体積空間を分割し、熱交換器(1)のヘッダーパイプ(2,3)で流体の流動を変化させる装置において、 ヘッダーパイプ(2,3)の内部に配置されて各ヘッダーパイプ(2,3)を分離可能にする少なくとも一つの分離要素(13,13’)を備えた装置。」 (相違点) 本願発明1は、「分離要素(13,13’)」について「移動可能な閉鎖要素(14,14’)と、第1静止要素(15,15’)と、を備えており、前記閉鎖要素(14,14’)は、前記分離要素(13,13’)によって分離された前記ヘッダーパイプ(2,3)内部の圧力差によって前記分離要素(13,13’)の開口部を開放又は閉鎖するものであり、分離要素(13,13’)の閉鎖状態で前記第1静止要素(15,15’)に当接するものであり、前記分離要素(13,13’)は、さらに、前記第1静止要素(15,15’)に対する前記移動可能な閉鎖要素(14,14’)の移動を案内するガイド要素(23)と、第2静止要素(24)と、を備え、前記閉鎖要素(14,14’)は、前記第1静止要素(15,15’)と前記第2静止要素(24)との間に配置され、前記ガイド要素(23)同士の間に複数のギャップ(26)が設けられており、前記ギャップ(26)は、第2静止要素(24)の周りと前記第1静止要素(15’)の端部(9)との間に形成され、流体の出入口になっている」という構成を備えるのに対し、引用発明の「逆止弁」はそのような構成を備えていない点。 (2)相違点についての判断 上記相違点について検討すると、相違点に係る本願発明1の構成は、上記引用文献9ないし11のいずれにも記載されておらず、また本願優先日前に周知技術であったともいえない。 したがって、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献9ないし11に記載された技術的事項に基いて容易に発明することができたものであるとはいえない。 2.本願発明2ないし7について 本願発明2ないし7も、本願発明1の相違点に係る構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献9ないし11に記載された技術的事項に基づいて容易に発明することができたものとはいえない。 第7 当審の拒絶理由について 当審では、請求項1、3、4、5及び7について記載不備の拒絶理由(特許法第36条第6項第2号)を通知しているが、平成30年7月11日付けの補正により、この拒絶理由は解消した。 第8 むすび 以上のとおり、本願については、原査定の拒絶理由及び当審で通知した拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-000614

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