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特許拒絶査定不服審判

2016-019574

蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置

審判番号
2016-019574
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2013-003153外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年12月27日
審決日
2017年04月25日
公報発行日
2017年06月30日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-WY (G01N) / P18 .121-WY (G01N)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2013-  3153「蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 7月24日出願公開、特開2014-134478、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成25年1月11日の出願であって、平成28年2月23日付けで拒絶理由通知がされ、平成28年5月2日付けで手続補正がされ、平成28年9月23日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成28年12月27日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(平成28年9月23日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 [理由1] (新規性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 「引用文献1では、まず既知の炭化水素の混合物からなる標準試料をガスクロマトグラフに導入して、既知の沸点とリテンションタイムとから検量線を作製し、次に同じ条件で石油等の試料を分析してクロマトグラムを得、そのクロマトグラムのリテンションタイムを前記検量線から沸点に換算し、石油等の試料の成分の沸点分布を得て、沸点(溶出温度)-検出器出力グラフを作製している(第1図)。 よって、請求項1に係る発明は、引用文献1に記載されている。」(平成28年2月23日付け拒絶理由)、 「先に通知した引用文献1の第1図に記載されたクロマトグラムでは、横軸に、カラム温度(請求項1の留出温度に相当する)が等間隔になるように記載されている。」(平成28年9月23日付け拒絶査定) [理由2] (進歩性)この出願の請求項2~6に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 「引用文献1に記載の発明においても、沸点(溶出温度)-検出器出力グラフに、引用文献2のように、保持時間等を重複して表示することは、容易である。」(平成28年2月23日付け拒絶理由) <引用文献等一覧> 1.特開昭57-142558号公報 2.特開昭61-161453号公報 第3 本願発明 本願請求項1~6に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明6」という。)は、平成28年5月2日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される発明、及び願書に最初に添付した特許請求の範囲の請求項2~6に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1~6は以下のとおりの発明である。 「【請求項1】 ガスクロマトグラフ装置から得られるデータを処理するデータ処理装置であって、 留出温度が既知の複数種類の炭化水素から成る標準試料を前記ガスクロマトグラフ装置で測定することにより得られる各炭化水素の保持時間のデータと、その既知の留出温度とから求められた、該複数種類の炭化水素の保持時間と留出温度の関係を示す保持時間-留出温度データを記憶する保持時間-留出温度データ記憶手段と、 前記ガスクロマトグラフ装置で前記標準試料と同じ測定条件で分析対象試料を測定することにより、該分析対象試料の保持時間と検出器出力のデータを得るクロマトグラムデータ取得手段と、 前記クロマトグラムデータ取得手段により得られたデータにおける保持時間を、前記保持時間-留出温度データを用いて留出温度に対応させ、留出温度の推移が等間隔になるようにグラフを作成し直して、前記分析対象試料の留出温度と検出器出力の関係を示す留出温度-検出器出力グラフを作成する留出温度-検出器出力グラフ作成手段と を有することを特徴とする蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置。 【請求項2】 前記留出温度-検出器出力グラフ作成手段が、前記留出温度-検出器出力グラフの留出温度を表す軸に、保持時間及び/又は留出量の情報を重複して表示する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置。 【請求項3】 前記留出温度-検出器出力グラフ作成手段が、前記クロマトグラムデータ取得手段により得られたデータから作成されるクロマトグラムの保持時間を表す軸に、留出温度及び/又は留出量の情報を重複して表示する機能を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置。 【請求項4】 前記留出温度-検出器出力グラフ作成手段が、前記クロマトグラムデータ取得手段により得られたデータから作成されるクロマトグラム、又は、前記留出温度-検出器出力グラフに、前記保持時間-留出温度データから作成される沸点変換線を重ね描き表示する機能を有することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置。 【請求項5】 前記留出温度-検出器出力グラフ作成手段が、分析対象試料の留出量と検出器出力の関係を示す留出量-検出器出力グラフを作成する機能を有することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置。 【請求項6】 前記留出温度-検出器出力グラフ作成手段が、前記留出量-検出器出力グラフの留出量を表す軸に、保持時間及び/又は留出温度の情報を重複して表示する機能を有することを特徴とする請求項5に記載の蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置。」 第4 引用文献、引用発明等 1 引用文献1の記載事項及び引用文献1に記載された発明 (1)引用文献1の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。 (引1ア) 「この蒸留ガスクロマトグラフイーなる測定方法について簡単に説明すれば、まず既知の炭化水素の混合物からなる標準試料をガスクロマトグラフに導入し、その際分離カラムの温度を所定範囲で直線的に昇温してクロマトグラムを得る。このクロマトグラムは既知の炭化水素が沸点順に並んだものであるから、その既知の沸点とリテンシヨンタイムとから検量線が作成できる。次に、同じ条件で石油等の試料を分析してクロマトグラムを得る。そのクロマトグラムのリテンシヨンタイムを前記検量線から沸点に換算すれば、前記石油等の試料の成分の沸点分布が得られるというものである。」(第2頁右下欄第10行~第3頁左上欄第2行) (引1イ) 「実施例1 (装置) 1.ガスクロマトグラフ 島津GC-7AGPrF 昇温プログラマ 直線昇温形 初期温度 -100~+399℃(1℃ステツプ) 最終温度 0~+399℃(1℃ステツプ) 最高昇温速度 32℃/min. 検出器 デユアルフレーム直通円筒電極形水素炎イオン化検出器 2.低温付加装置 島津CRG-7 3.分離カラム 3% SE-30/クロモゾルプW60/80(AW DMC8) 内面シラン処理したパイレツクスガラスカラム2.6mmI.D.×1m 4.データ処理装置 島津クロマトパツク C-48 5.レコーダ 島津R-111 (試料) 重質原油を二硫化炭素に1:1で溶解したもの (手順) 上記試料1μlを上記ガスクロマトグラフに導入し、16℃/min.の速度で直線的に10℃から380℃まで昇温するとともに380℃で8分間保持し、第1図のクロマトグラムを得た。 (結果) 第1図に示すように、炭素数60程度までの成分が検出されており、この程度までの成分の沸点分布が測定できることがわかる。」(第2頁左下欄第18行~第3頁右上欄第5行) (引1ウ) 第1図には、以下の図面が示されている。 (2)引用文献1に記載された発明の認定 ア 引用文献1の記載事項を整理する。 (ア)(引1イ)の「実施例1」が、(引1ア)の「蒸留ガスクロマトグラフイー」を前提とするものであるから、「実施例1」の「データ処理装置」及び「レコーダ」は、「ガスクロマトグラフ」から得られるデータを処理記録する蒸留ガスクロマトグラフ用の「データ処理装置」及び「レコーダ」であるといえる。 (イ)(引1ア)の「蒸留ガスクロマトグラフイーなる測定方法」には、「クロマトグラムのリテンシヨンタイムを前記検量線から沸点に換算す」ることを含んでおり、そのためには、「実施例1」の「データ処理装置」及び「レコーダ」は、作成した検量線を記録していることが理解できる。 イ 引用文献1の上記(1)(引1ア)~(引1ウ)の記載、及び上記アで整理した(ア)、(イ)の点を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「ガスクロマトグラフから得られるデータを処理記録する蒸留ガスクロマトグラフ用のデータ処理装置及びレコーダであって、 前記データ処理装置及びレコーダは、 まず既知の炭化水素の混合物からなる標準試料をガスクロマトグラフに導入し、その際分離カラムの温度を所定範囲で直線的に昇温して得られたクロマトグラムから、前記炭化水素の既知の沸点とリテンシヨンタイムとの検量線を作成記録し、次に、同じ条件で石油等の試料を分析してクロマトグラムを得て、そのクロマトグラムのリテンシヨンタイムを前記検量線から沸点に換算し、前記石油等の試料の成分の沸点分布を得る、 データ処理装置及びレコーダ。」 2 引用文献2について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。 (引2ア) 「この提案は、非極性カラムでは、炭化水素は、その沸点の順序で溶離され、従つて、保持時間を蒸留温度に変換することが可能であるとの事実に基く。このように、非極性固定相〔一般にポリジメチルシロキサン形又はDEXSIL形(Dexsil Chemical Co.の登録商標)〕を充填したカラムを使用することにより、サンプルの溶離曲線を示すクロマトグラム(沸点は各保持時間に対応する)が得られる。保持時間は、既知の標準サンプル(一般にn-アルカンの混合物)を使用して予じめ作成された沸点-保持時間較正曲線により、沸点に変換される。時間軸を温度に較正した後、溶離曲線及びクロマトグラムの基底線内に包含される表面を一定間隔で積分し、これにより、各沸点に相当する累積表面が得られる。沸点を関数とするかかる累積表面のグラフ表示(溶離曲線と基底線との間に包含される総表面のパーセント割合(%)として)により、模擬蒸留沸点分布曲線(エングラ-蒸留曲線と類似する)が得られる。 上述の技術は公知であり、適用され、すでに標準法となつている(たとえばASTM D2887 「ガスクロマトグラフイーによる石油フラクシヨンの沸点範囲分布」参照)。」(第3頁右上欄第4行~左下欄第6行) (引2イ) Fig.1には、以下の図面が示されている。 したがって、上記引用文献2には、クロマトグラムにおいて、保持時間と試料の炭素数を重複して表示するという技術的事項が記載されていると認められる。 第5 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 「データ処理装置」について 引用発明における「ガスクロマトグラフから得られるデータを処理記録する」「データ処理装置及びレコーダ」は、本願発明1における「ガスクロマトグラフ装置から得られるデータを処理するデータ処理装置」に相当する。 イ 「保持時間-留出温度データ記憶手段」について (ア)本願明細書の段落【0002】に「沸点(留出温度)」と記載されていることから、引用発明の「沸点」は、本願発明1の「留出温度」に相当する。また、引用発明の「既知の沸点」の「炭化水素の混合物」は、本願発明1の「留出温度が既知の複数種類の炭化水素」に相当する。よって、引用発明の「既知の沸点」の「炭化水素の混合物からなる標準試料」は、本願発明1の「留出温度が既知の複数種類の炭化水素から成る標準試料」に相当する。 (イ)引用発明の「リテンシヨンタイム」は、本願発明1の「保持時間」に相当する。また、引用発明の「標準試料をガスクロマトグラフに導入し、」「得られたクロマトグラム」は、各炭化水素の「リテンシヨンタイム」を含むことから、本願発明1の「標準試料を前記ガスクロマトグラフ装置で測定することにより得られる各炭化水素の保持時間のデータ」に相当する。 (ウ)上記(ア)及び(イ)を踏まえると、引用発明の「前記炭化水素の既知の沸点とリテンシヨンタイムとの検量線」は、本願発明1の「該複数種類の炭化水素の保持時間と留出温度の関係を示す保持時間-留出温度データ」に相当する。 (エ)上記(ウ)を踏まえると、引用発明において「検量線を作成記録」する手段は、本願発明1の「保持時間-留出温度データ記憶手段」に相当する。 (オ)上記(ア)~(エ)をまとめると、引用発明において、「既知の沸点」の「炭化水素の混合物からなる標準試料」「をガスクロマトグラフに導入し、」「得られたクロマトグラム」と、その「既知の沸点」とから求められた、「前記炭化水素の既知の沸点とリテンシヨンタイムとの検量線を作成記録」する手段は、本願発明1の「留出温度が既知の複数種類の炭化水素から成る標準試料を前記ガスクロマトグラフ装置で測定することにより得られる各炭化水素の保持時間のデータと、その既知の留出温度とから求められた、該複数種類の炭化水素の保持時間と留出温度の関係を示す保持時間-留出温度データを記憶する保持時間-留出温度データ記憶手段」に相当する。 ウ 「クロマトグラムデータ取得手段」について クロマトグラムが、試料のリテンシヨンタイムと検出器出力のデータとの関係を示すものであるから、引用発明において、「同じ条件で石油等の試料を分析してクロマトグラムを得」る手段は、本願発明1の「前記ガスクロマトグラフ装置で前記標準試料と同じ測定条件で分析対象試料を測定することにより、該分析対象試料の保持時間と検出器出力のデータを得るクロマトグラムデータ取得手段」に相当する。 エ 「留出温度-検出器出力グラフ作成手段」について (ア)引用発明において、「そのクロマトグラムのリテンシヨンタイムを前記検量線から沸点に換算」することと、本願発明1において、「前記クロマトグラムデータ取得手段により得られたデータにおける保持時間を、前記保持時間-留出温度データを用いて留出温度に対応させ、留出温度の推移が等間隔になるようにグラフを作成し直」すこととは、「前記クロマトグラムデータ取得手段により得られたデータにおける保持時間を、前記保持時間-留出温度データを用いて留出温度に対応させたグラフとして作成し直」す点で共通する。 (イ)上記(ア)を踏まえると、引用発明において、「そのクロマトグラムのリテンシヨンタイムを前記検量線から沸点に換算し、前記石油等の試料の成分の沸点分布を得る」手段と、本願発明1の「前記クロマトグラムデータ取得手段により得られたデータにおける保持時間を、前記保持時間-留出温度データを用いて留出温度に対応させ、留出温度の推移が等間隔になるようにグラフを作成し直して、前記分析対象試料の留出温度と検出器出力の関係を示す留出温度-検出器出力グラフを作成する留出温度-検出器出力グラフ作成手段」とは、「前記クロマトグラムデータ取得手段により得られたデータにおける保持時間を、前記保持時間-留出温度データを用いて留出温度に対応させたグラフとして作成し直して、前記分析対象試料の留出温度と検出器出力の関係を示す留出温度-検出器出力グラフを作成する留出温度-検出器出力グラフ作成手段」という点で共通する。 オ 「蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置」について 引用発明の「蒸留ガスクロマトグラフ用のデータ処理装置及びレコーダ」は、本願発明1の「蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置」に相当する。 したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「ガスクロマトグラフ装置から得られるデータを処理するデータ処理装置であって、 留出温度が既知の複数種類の炭化水素から成る標準試料を前記ガスクロマトグラフ装置で測定することにより得られる各炭化水素の保持時間のデータと、その既知の留出温度とから求められた、該複数種類の炭化水素の保持時間と留出温度の関係を示す保持時間-留出温度データを記憶する保持時間-留出温度データ記憶手段と、 前記ガスクロマトグラフ装置で前記標準試料と同じ測定条件で分析対象試料を測定することにより、該分析対象試料の保持時間と検出器出力のデータを得るクロマトグラムデータ取得手段と、 前記クロマトグラムデータ取得手段により得られたデータにおける保持時間を、前記保持時間-留出温度データを用いて留出温度に対応させたグラフとして作成し直して、前記分析対象試料の留出温度と検出器出力の関係を示す留出温度-検出器出力グラフを作成する留出温度-検出器出力グラフ作成手段と を有する蒸留ガスクロマトグラフ分析用データ処理装置。」 (相違点) 留出温度-検出器出力グラフ作成手段が、本願発明1では、「留出温度の推移が等間隔になるように」グラフを作成し直しているのに対し、引用発明はそのような構成を備えていない点。 (2)相違点についての判断 ア [理由1]の新規性 引用文献1の第1図(引1ウ)には、カラム温度の推移が等間隔になっているクロマトグラムが図示されているが、上記(引1イ)には、「(手順) 上記試料1μlを上記ガスクロマトグラフに導入し、16℃/min.の速度で直線的に10℃から380℃まで昇温するとともに380℃で8分間保持し、第1図のクロマトグラムを得た。」と記載されており、図1のカラム温度を16℃で割ることにより「リテンションタイム」min.となることから、第1図は、一般的なクロマトグラムが図示されているのであって、留出温度-検出器出力グラフが図示されているわけでない。 したがって、上記相違点が両発明の間にある以上、本願発明1は、引用文献1に記載された発明であるとはいえない。 イ 進歩性 下記2において、本願発明1を減縮した発明である本願発明2~6における進歩性を判断するため、ここで、本願発明1に進歩性があるかどうか検討する。 引用文献1及び引用文献2(「第4 引用文献、引用発明等」の「2 引用文献2について」に記載された技術的事項を参照。)には、上記相違点に係る本願発明1の構成について記載も示唆もされいない。 よって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項から、上記相違点に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。 2 本願発明2~6について([理由2]の進歩性) 本願発明2~6も、本願発明1の上記相違点と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1の上記「1(2)イ」と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明1は、引用文献1に記載された発明であるとはいえない。また、本願発明2~6は、当業者が引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-019574

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