審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2016-017054

画像処理装置、画像処理装置の制御方法およびプログラム

審判番号
2016-017054
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2012-129823外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年11月15日
審決日
2017年09月12日
公報発行日
2017年10月27日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06T)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2012-129823「画像処理装置、画像処理装置の制御方法およびプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成25年12月19日出願公開、特開2013-254373、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成24年6月7日の出願であって、手続の概要は以下のとおりである。 拒絶理由通知    : 平成28年5月13日(起案日) 手続補正      : 平成28年6月28日 拒絶査定      : 平成28年8月25日(起案日) 拒絶査定不服審判請求: 平成28年11月15日 手続補正      : 平成28年11月15日 前置報告      : 平成28年12月8日 第2 原査定の理由の概要 原査定(平成28年8月25日付け拒絶査定)の概要は、以下のとおりである。 理由1.この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 理由2.この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 理由1及び2について 請求項1、5、6、10 に対して 引用文献1 理由2について 請求項2-4、7-9 に対して 引用文献1、2 引用文献1.特開2001-143054号公報 引用文献2.特開2010-218434号公報 第3 本願発明 本願の請求項1-10に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明10」という。)は、平成28年11月15日付けの手続補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1-10に記載した事項により特定される発明であり、下記のとおりである。 なお、本願発明6の各構成の符号は、説明のために当審において付与したものであり、以下、構成(A)、構成(B)などと称する。 (本願発明1) 【請求項1】 地表面を上空から撮影した地表面画像の画像データが入力されると、前記画像データに示される入力地表面画像の画質と、該入力地表面画像と重複する範囲を上空から撮影した参照用画像の画質とを合わせる画質補正処理を行う画質補正部と、 前記画質補正部による画質補正処理後の前記入力地表面画像と前記参照用画像との位置合わせを行う位置合わせ部と、 前記位置合わせ部による位置合わせ後の前記入力地表面画像と前記参照用画像とを合成した合成画像を生成する画像合成部と、を有し、 前記画質補正部は、 前記画質補正処理として、前記入力地表面画像と前記参照用画像とのMTF(Modulation Transfer Function)を合わせるためのMTF補正処理または前記入力地表面画像と前記参照用画像とのSNR(Signal to Noise Ratio)を合わせるためのノイズ付加/除去処理の少なくとも一方を実行することを特徴とする 画像処理装置。 (本願発明2) 【請求項2】 請求項1記載の画像処理装置において、 前記画質補正部は、 複数の地表面画像を記憶する記憶部と、 前記入力地表面画像に含まれる、地表面が雲により覆われた覆雲領域を検出する覆雲領域検出部と、 前記記憶部に記憶されている複数の地表面画像のうち、前記入力地表面画像と撮影範囲が重複し、かつ、前記覆雲領域の位置が前記入力地表面画像と異なる地表面画像を前記参照用画像として抽出する参照用画像抽出部と、 前記参照用画像抽出部が抽出した前記参照用画像の画質を前記入力地表面画像の画質に合わせる画質補正処理を行う画質合わせ部と、を有し、 前記画像合成部は、前記覆雲領域検出部が検出した前記入力地表面画像における前記覆雲領域の画像を、前記覆雲領域に対応する前記位置合わせ部による位置合わせ後の前記参照用画像における領域の画像に置き換えて、前記合成画像を生成することを特徴とする画像処理装置。 (本願発明3) 【請求項3】 請求項2記載の画像処理装置において、 前記記憶部は、前記地表面画像に対応して、該地表面画像の撮影条件をさらに記憶し、 前記参照用画像抽出部は、前記入力地表面画像の画像データおよび該入力地表面画像の撮影条件が入力されると、前記記憶部に記憶されている地表面画像のうち、前記入力地表面画像と撮影範囲が重複するとともに、前記覆雲領域の位置が異なり、かつ、撮影条件が前記入力地表面画像の撮影条件と類似する地表面画像を前記参照用画像として抽出することを特徴とする画像処理装置。 (本願発明4) 【請求項4】 請求項2または3記載の画像処理装置において、 前記記憶部に記憶される地表面画像は、航空機に設けられたカメラにより撮影された地表面画像であることを特徴とする画像処理装置。 (本願発明5) 【請求項5】 請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置において、 前記地表面画像は、衛星に設けられたカメラにより撮影された地表面画像であることを特徴とする画像処理装置。 (本願発明6) 【請求項6】 (A)画像処理装置の制御方法であって、 (B1)地表面を上空から撮影した地表面画像の画像データが入力されると、前記画像データに示される入力地表面画像の画質と、該入力地表面画像と重複する範囲を上空から撮影した参照用画像の画質とを合わせる画質補正を行う画質補正ステップと、 (C)前記画質補正処理後の前記入力地表面画像と前記参照用画像との位置合わせを行う位置合わせステップと、 (D)前記位置合わせ後の前記入力地表面画像と前記参照用画像とを合成した合成画像を生成する画像合成ステップと、を有し、 (B2)前記画質補正ステップでは、 前記画質補正として、前記入力地表面画像と前記参照用画像とのMTF(Modulation Transfer Function)を合わせるためのMTF補正処理または前記入力地表面画像と前記参照用画像とのSNR(Signal to Noise Ratio)を合わせるためのノイズ付加/除去処理の少なくとも一方を実行することを特徴とする (A)画像処理装置の制御方法。 (本願発明7) 【請求項7】 請求項6記載の画像処理装置の制御方法において、 前記画質補正ステップは、 複数の地表面画像を記憶する記憶ステップと、 前記入力地表面画像に含まれる、地表面が雲により覆われた覆雲領域を検出する覆雲領域検出ステップと、 前記記憶されている複数の地表面画像のうち、前記入力地表面画像と撮影範囲が重複し、かつ、前記覆雲領域の位置が前記入力地表面画像と異なる地表面画像を前記参照用画像として抽出する参照用画像抽出ステップと、 前記抽出された前記参照用画像の画質を前記入力地表面画像の画質に合わせる画質補正処理を行う画質合わせステップと、を有し、 前記画像合成ステップでは、前記検出された前記入力地表面画像における前記覆雲領域の画像を、前記覆雲領域に対応する前記位置合わせ後の前記参照用画像における領域の画像に置き換えて、前記合成画像を生成することを特徴とする画像処理装置の制御方法。 (本願発明8) 【請求項8】 請求項7記載の画像処理装置の制御方法において、 前記記憶ステップでは、前記地表面画像に対応して、該地表面画像の撮影条件をさらに記憶し、 前記参照用画像抽出ステップでは、前記入力地表面画像の画像データおよび該入力地表面画像の撮影条件が入力されると、前記記憶されている地表面画像のうち、前記入力地表面画像と撮影範囲が重複するとともに、前記覆雲領域の位置が異なり、かつ、撮影条件が前記入力地表面画像の撮影条件と類似する地表面画像を前記参照用画像として抽出することを特徴とする画像処理装置の制御方法。 (本願発明9) 【請求項9】 請求項7または8記載の画像処理装置の制御方法において、 前記記憶される地表面画像は、航空機に設けられたカメラにより撮影された地表面画像であることを特徴とする画像処理装置の制御方法。 (本願発明10) 【請求項10】 コンピュータに、 地表面を上空から撮影した地表面画像の画像データが入力されると、前記画像データに示される入力地表面画像の画質と、該入力地表面画像と重複する範囲を上空から撮影した参照用画像の画質とを合わせる画質補正処理と、 前記画質補正処理後の前記入力地表面画像と前記参照用画像との位置合わせを行う位置合わせ処理と、 前記位置合わせ処理後の前記入力地表面画像と前記参照用画像とを合成した合成画像を生成する画像合成処理と、を実行させ、 前記画質補正処理として、前記入力地表面画像と前記参照用画像とのMTF(Modulation Transfer Function)を合わせるためのMTF補正処理または前記入力地表面画像と前記参照用画像とのSNR(Signal to Noise Ratio)を合わせるためのノイズ付加/除去処理の少なくとも一方を実行させるためのプログラム。 第4.引用文献、引用発明等 1.引用文献1の記載 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には、「衛星画像処理方法」(発明の名称)として、図面とともに以下の記載がなされている(下線は強調のため当審で付与した。)。 (1)「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光学センサを搭載した地球観測衛星により撮影された衛星画像の処理に係わり、特に衛星画像内の雲に覆われた領域(以下、覆雲部領域と呼称する)から雲を除去して衛星画像撮影時の地表面情報を復元する方式に関する。」 (2)「【0006】 【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。 【0007】図1は、本発明の衛星画像処理方法の一実施形態を示す構成図である。この画像処理方法は、例えば、汎用のワークステーションやパーソナルコンピュータ等で構成する情報処理装置100がコンピュータプログラム410を読み込み、該コンピュータプログラム410を実行することにより実現される。」 (3)「【0011】画像処理方法200におけるフローチャートを図2に示す。本方法は、覆雲部領域抽出工程201、位置補正工程240、覆雲部領域復元工程202の三つの工程により構成されている。まず、覆雲部領域抽出工程201を説明する。 【0012】(覆雲部領域抽出工程)データ入出力工程210では、衛星画像データ入力方法300から読み込んだ衛星画像データ420が予め保存されているデータベース400から衛星画像データ420を読み込み、これを画像処理方法200で処理できるデータ形式に変換する。また、データベース400との間において、上記衛星画像データ420、その処理画像データや地上計測データ430の入出力等を行う。 【0013】覆雲部領域画素抽出工程220は、データ入出力工程210で読み込んだ、図3に一例を示す覆雲部領域を含む衛星画像421について、各バンドのDN値にしきい値を設定して覆雲部領域を抽出する。」 (4)「【0017】(位置補正工程)次に、位置補正工程240について説明する。位置補正工程240では、図3に示した該衛星画像421と同一領域を撮影した覆雲部領域を含まない参照用衛星画像422を、衛星画像421に重ね合わせる。ここで、必ずしも衛星画像421、422は同じ地球観測衛星10により撮影されている必要はない。異なる地球観測衛星10が撮影した衛星画像を使用する場合は、それぞれの衛星画像をリサンプリングして解像度を合わせればよい。同一領域に対して観測時刻の異なる衛星画像421、422において、操作者がCRT500画面上で形状的に特徴のある画像部分を指定し、その位置情報からずれ量を求めて、画像間の位置ずれを補正する。(略) 【0018】(覆雲部領域復元工程)土地被覆分類工程250は、マスク処理工程230において覆雲部領域をマスク処理した衛星画像421、及び衛星画像421に重なるように位置補正工程230において位置補正した参照用衛星画像422を土地被覆分類する。尚、該衛星画像422については、既にデータベース400に地覆分類された画像がある場合はその画像を使用する。 …… 【0041】覆雲部領域画素復元工程280では、関係式作成工程270で作成した数4に衛星画像421の覆雲部領域に対応する参照用画像422のDN値を代入して、衛星画像421の覆雲部領域の地表面の情報を復元する。」 2.引用発明 上記引用文献1に記載された発明について検討する。 (1)【0007】には、衛星画像処理方法が、情報処理装置を用いて実現されるものであることが記載されている。 (2)【0011】には、衛星画像処理方法が、覆雲部領域抽出工程、位置補正工程、覆雲部領域復元工程の三つの工程により構成されることが記載されている。 (3)【0012】、【0013】には、覆雲部領域抽出工程において、衛星画像データをデータベースから読み込み、覆雲部領域を含む衛星画像を得ることが記載されている。 (4)【0017】には、位置補正工程が、覆雲部領域を含む衛星画像と、該衛星画像と同一領域を撮影した覆雲部領域を含まない参照用衛星画像の解像度を合わせる工程と、解像度を合わせた後、両画像の位置ずれを補正して重ね合わせる工程とからなることが記載されている。 (5)【0018】、【0041】には、覆雲部領域復元工程では、衛星画像の覆雲部領域に対応する参照用衛星画像を用いて、衛星画像の覆雲部領域の地表面の情報を復元することが記載されている。 してみれば、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 なお、各構成の符号は、説明のために当審において付与したものであり、以下、構成(a)、構成(b)などと称する。 (a)情報処理装置を用いた衛星画像処理方法であって、 (b)衛星画像データをデータベースから読み込み、衛星画像データの覆雲部領域を含む衛星画像と、該衛星画像と同一領域を撮影した覆雲部領域を含まない参照用衛星画像の解像度を合わせる工程と、 (c)前記解像度を合わせる工程の後に前記衛星画像と前記参照用衛星画像とを位置ずれを補正して重ね合わせる工程と、 (d)前記重ね合わせる工程の後に前記衛星画像の覆雲部領域の地表面の情報を前記参照用衛星画像を用いて復元する工程と、を有する (a)衛星画像処理方法。 3.引用文献2について また、原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2(段落【0008】、【0009】等)には、以下の技術事項が開示されている。 「衛星画像データの、雲により欠損した領域に対応する画像データを参考画像データとして画像データベースを参照して取得し、衛星画像データの雲画像データを参考画像データの地表面画像データに置き換える技術。」 4.その他の文献について また、前置報告書において周知技術を示す文献として引用された引用文献3(特開2008-17046号公報:段落【0009】、【0040】、【0057】-【0062】等)には、以下の技術事項が開示されている。 「画像読取手段で読み取った画像データについて、二つの画像データが適正に合成されるように、空間周波数特性を調整するフィルタ処理を含む画像補正を行う技術。」 第5 対比・判断 1.本願発明6について 本願発明6と引用発明とを対比する。 (1)本願発明6の構成(A)と、引用発明の構成(a)との対比 引用発明の「情報処理装置を用いた衛星画像処理方法」は、情報処理装置を制御して、所定の画像処理を実行する画像処理装置として機能させるものである。 してみれば、引用発明の構成(a)は、本願発明6の構成(A)に相当する。 (2)本願発明6の構成(B1)、(B2)と、引用発明の構成(b)との対比 引用発明の「衛星画像データ」、「衛星画像」及び「衛星画像と同一領域を撮影した参照用衛星画像」は、それぞれ、本願発明6の「地表面を上空から撮影した地表面画像の画像データ」、「入力地表面画像」及び「該入力地表面画像と重複する範囲を上空から撮影した参照用画像」に相当し、引用発明の「衛星画像データをデータベースから読み込」むことは、本願発明6の「地表面を上空から撮影した地表面画像の画像データが入力される」ことに相当するといえる。 ここで、引用発明の「解像度」は、画質の一要素であることは技術常識であり、「解像度を合わせる工程」は、画質を合わせる画質補正を行う画質補正工程であるといえるから、引用発明の構成(b)と本願発明6の構成(B1)、(B2)とは、「地表面を上空から撮影した地表面画像の画像データが入力されると、前記画像データに示される入力地表面画像の画質と、該入力地表面画像と重複する範囲を上空から撮影した参照用画像の画質とを合わせる画質補正を行う画質補正ステップ」である点で共通する。 しかしながら、引用発明の構成(b)と本願発明6の構成(B1)、(B2)とは、画質補正の内容について、本願発明6が「前記入力地表面画像と前記参照用画像とのMTF(Modulation Transfer Function)を合わせるためのMTF補正処理または前記入力地表面画像と前記参照用画像とのSNR(Signal to Noise Ratio)を合わせるためのノイズ付加/除去処理の少なくとも一方を実行する」ものであるのに対し、引用発明は「衛星画像と参照用衛星画像の解像度を合わせる」ものである点で相違する。 (3)本願発明6の構成(C)と、引用発明の構成(c)との対比 引用発明の「前記衛星画像と前記参照用衛星画像とを位置ずれを補正して重ね合わせる工程」は、両画像の位置合わせを行う工程であるといえる。 してみれば、引用発明の構成(c)は、本願発明6の構成(C)に相当する。 (4)本願発明6の構成(D)と、引用発明の構成(d)との対比 引用発明の「前記衛星画像の覆雲部領域の地表面の情報を前記参照用衛星画像を用いて復元する工程」では、参照用衛星画像の情報を、衛星画像の覆雲部領域の地表面の情報として用いるのであるから、両画像を合成した合成画像を生成しているといえる。 してみれば、引用発明の構成(d)は、本願発明6の構成(D)に相当する。 (5)一致点、相違点 したがって、本願発明6と引用発明とは、以下の点で一致ないし相違している。 (一致点) 画像処理装置の制御方法であって、 地表面を上空から撮影した地表面画像の画像データが入力されると、前記画像データに示される入力地表面画像の画質と、該入力地表面画像と重複する範囲を上空から撮影した参照用画像の画質とを合わせる画質補正を行う画質補正ステップと、 前記画質補正処理後の前記入力地表面画像と前記参照用画像との位置合わせを行う位置合わせステップと、 前記位置合わせ後の前記入力地表面画像と前記参照用画像とを合成した合成画像を生成する画像合成ステップと、を有する 画像処理装置の制御方法。 (相違点) 画質補正ステップにて実行される画質補正が、本願発明6は、「前記入力地表面画像と前記参照用画像とのMTF(Modulation Transfer Function)を合わせるためのMTF補正処理または前記入力地表面画像と前記参照用画像とのSNR(Signal to Noise Ratio)を合わせるためのノイズ付加/除去処理の少なくとも一方を実行すること」であるのに対して、引用発明は、解像度を合わせる処理である点。 2.相違点についての判断 上記相違点について検討する。 引用文献2には、上記第4の3.で検討したとおり、衛星画像データの一部を参考画像データで置き換えることが記載されているが、上記相違点に係る「MTF(Modulation Transfer Function)を合わせるためのMTF補正処理」及び「入力地表面画像と参照用画像とのSNR(Signal to Noise Ratio)を合わせるためのノイズ付加/除去処理」のいずれについても、記載も示唆もされていない。 また、上記相違点に係る構成が、当業者にとって自明であるともいえない。 したがって、本願発明6は、引用発明と同一の発明ではなく、また、引用発明及び引用文献2に記載の技術事項に基づき、当業者が容易に発明し得たものとすることができない。 なお、前置報告書で引用された引用文献3には、上記第4の4.にて検討したとおり、合成しようとする画像データに対して、空間周波数特性を調整するフィルタ処理を行うことが記載されているが、上記相違点に係る「MTF(Modulation Transfer Function)を合わせるためのMTF補正処理」を開示しているとはいえないので、上記相違点に係る構成は、当業者であっても、引用発明及び引用文献3に記載された周知技術に基づき、容易に想到し得るとはいえない。 3.本願発明1-5、7-10について 本願発明1、10は、それぞれ本願発明6の画像処理装置の制御方法に対応する画像処理装置、プログラムの発明であり、上記相違点に係る構成を備えているから、本願発明6と同様に、引用発明と同一の発明ではなく、また、当業者であっても、引用発明、引用文献2に記載された技術事項及び周知技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 本願発明2-5は、直接又は間接的に請求項1を、本願発明7-9は、直接又は間接的に請求項6を、それぞれ引用しており、上記相違点に係る構成を備えているから、本願発明6と同様に、引用発明と同一の発明ではなく、また、当業者であっても、引用発明、引用文献2に記載された技術事項及び周知技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 第6 原査定について 審判請求時の補正により、本願発明1-10は、上記相違点に係る構成を有するものとなっており、引用発明と同一の発明ではなく、また、当業者であっても、引用発明、引用文献2に記載された技術事項及び周知技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 したがって、原査定の理由1及び2を維持することはできない。 第7 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2016-017054

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決667件(日本電気株式会社)
  • 2025-007249拒絶査定不服審判 / 2026-08-27 / 原査定取消(特許/登録すべき)顧客管理装置、顧客管理方法、及びプログラム
    同じ当事者: 日本電気株式会社
  • 2024-017285拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)端末デバイスの方法、及び端末デバイス
    同じ当事者: 日本電気株式会社
  • 2025-015454拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)端末装置、ネットワーク装置、及び方法
    同じ当事者: 日本電気株式会社
  • 2025-011274拒絶査定不服審判 / 2026-08-24 / 原査定取消(特許/登録すべき)案内ロボット制御装置、案内ロボット制御方法、及びコンピュータプログラム
    同じ当事者: 日本電気株式会社
  • 2025-005291拒絶査定不服審判 / 2026-08-17 / 原査定取消(特許/登録すべき)価格決定装置、価格決定方法及びプログラム
    同じ当事者: 日本電気株式会社
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)472件(121・G06T)
  • 2025-009927拒絶査定不服審判 / 2026-08-28 / 原査定取消(特許/登録すべき)画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
    共通の審決分類: 121・G06T
  • 2025-012898拒絶査定不服審判 / 2026-08-21 / 原査定取消(特許/登録すべき)プログラム
    共通の審決分類: 121・G06T
  • 2025-007911拒絶査定不服審判 / 2026-08-21 / 原査定取消(特許/登録すべき)情報処理方法及びコンピュータプログラム
    共通の審決分類: 121・G06T
  • 2025-012681拒絶査定不服審判 / 2026-08-17 / 原査定取消(特許/登録すべき)画像識別システム、及び画像識別方法
    共通の審決分類: 121・G06T
  • 2025-005392拒絶査定不服審判 / 2026-08-04 / 原査定取消(特許/登録すべき)デジタルメイクアップアーティスト
    共通の審決分類: 121・G06T

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存