特許拒絶査定不服審判
2015-018789
湿気硬化型接着性組成物および堅木床を取り付けるための方法
- 審判番号
- 2015-018789
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2012-547307
- 請求日
- 2015年10月16日
- 審決日
- 2017年06月28日
- 公報発行日
- 2017年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ボスティック,インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】高岡 亮一
- 審判長/審判官
- 審判長 冨士 良宏
- 審判官 川端 修
- 審判官 原 賢一
- 分類
- P18 .121-WZ (C09J)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2012-547307「湿気硬化型接着性組成物および堅木床を取り付けるための方法」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 7月 7日国際公開、WO2011/082327、平成25年 5月13日国内公表、特表2013-516524〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
1.手続の経緯
本願は、2010年(平成22年)12月30日(優先権主張外国庁受理 2009年(平成21年)12月31日)を国際出願日とする出願であって、平成25年12月27日に補正書が提出され、平成26年9月24日付けで拒絶理由が通知され、同年12月17日付けで意見書及び補正書が提出され、平成27年6月10日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年10月16日付けで拒絶査定不服の審判請求がされるとともに、同時に手続補正書が提出され、平成28年11月18日付けで当審より拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、平成29年2月20日付けで意見書及び補正書が提出されたものである。
2.本願発明
本願の請求項1~21に係る発明は、平成29年2月20日付けの手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1~21に記載された事項により特定されるとおりのものであり、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりのものと認める。
「床基質に仕上げ材を結合させるための接着性組成物であって、
以下の成分:
(a)10~50重量パーセントの湿気硬化ポリマーシステム
(b)0.2~10重量パーセントの多数のスペーサー粒子であって、前記粒子が、
前記床基質に適用される際に前記組成物の厚さを制御するために、不規則な形であり、不規則な形は、それを通してとられる少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つ、非球形の三次元形態であり、サイズにして0.5~10mmであり、前記スペーサー粒子は、取り付け圧下でそのもともとの形態から変形するエラストマー物質から構成される、スペーサー粒子
(c)40重量パーセント以上の、前記組成物の物理的特性を改変するための添加物であって、前記添加物は、前記組成物の強度を増加させるため、および、前記組成物のチキソトロピー特性を提供するため、前記組成物の30~75重量パーセントの充填剤を含む、添加物
を含み、
前記成分は、合計で前記組成物の重量の100%である、
接着性組成物。」
3.当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由の概要は、本願発明は、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2009-39711号公報(以下、「引用例」という。)に記載された発明及び周知技術に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。
4.引用例・周知例の記載について(原文にない下線は当審が付与した。)
(1)引用例
引用例には、「へら型コーターと、寄木張り床材用の接着剤組成物」(発明の名称)について、次の記載がある。
(引1ア)「【0001】
本発明の対象は、剛性床材、特に寄木張り(parquets)床材を接着剤組成物を用いて接着させて施工する方法を実施するためのノッチ付きへら型コーター(applicateuraspatule、塗布器)に関するものである。
上記接着剤組成物も本発明の対象である。
本発明はさらに、施工後の床に遮音性を与える施工方法に関するものである。」
(引1イ)「【0008】
[図3](審決注:省略)に示した「4番へら」1は一般に金属、通常はステンレス鋼で作られたへら(spatula)2を有している。このへら2は長方形または台形の可撓性のある幅の広いブレードで、その作業エッジ2c全長にわたって細かな鋸歯状エッジが付いている。へら2はハンドル3に直接固定され、ハンドル3は例えば木材で作られている。[図3]に示したへら2の細かな鋸歯状エッジはノッチ(または凹部)4を並べたもので、各ノッチは高さが3.8mm、底辺が4.2mmの三角形で、互いに4.8mmの間隔で配置されている。
【0009】
4番へらは作業者(または施工者)が手に握って使用する。作業者は膝を(必要な場合にはさらに片手を)支持体に付けた状態で作業する。作業者はへらを用いて容器(例えばポット)から一定量の接着剤を取り出し、支持体上に塗布する。可撓性ブレードの作業エッジを支持体表面に押し付けながら、上記の量の接着剤を平行且つ基本的に隣接フィラメントから成るほぼ均等な層の形になるようにへらを操作する。こうして被覆し終わってから数十分間待った後に、支持体上に寄木張り材のストリップを施工(配置)していく。支持体上に接着剤をほぼ均一な層の形に塗布する上記のプロセスを当業界では「連続ボンディング(接着)」とよんでいる。」
(引1ウ)「【0029】
従来法は[図3]に関して背景技術の所で説明した。
本発明の別の対象は、接着剤を用いたリジッドな床仕上げ材の施工方法において、1~7mmのほぼ同一な直径を有する略球形の粒子を0.2~5重量%含む接着剤組成物を、上記ノッチ付きへら型コーターを用いて、支持体の略平らな表面上に広げる段階を含むことを特徴とする方法にある。
上記接着剤組成物も以下で説明する実施例のように本発明の対象である。
【0030】
上記接着剤組成物に含まれる略球形の粒子はほぼ単分散の母集団(population)を構成し、この母集団は、直径の分布曲線の90%と10%の量の比(D90/D10)が0.9~1.1、好ましくは0.95~1.05である。この接着剤組成物は施工後の寄木張りの完全な平坦性および水平性を保証し、しかも、本発明方法の有利な特性である遮音性および機械的安定性が得られるという利点がある。
【0031】
本発明の接着剤組成物の好ましい一変形例では、用いる材料はポリマーである。接着剤組成物に含まれる粒子は例えば射出成形、成形または押出方法で製造されるポリプロピレンまたはEPDM(エチレン-プロピレン-ジエンモノマー)の粒子である。そうした製品は例えばベルギーのサルック(Saluc)社から市販されている。
本発明の方法の好ましい一変形例では、略球形の粒子の直径を、3~7mm、好ましくは4~6mmにすることができる。
さらに別の好ましい変形例では、接着剤組成物に含まれる材料の粒子の量は0.5~4重量%である。
【0032】
本発明の接着剤組成物は、材料の球形粒子を他の成分を含む混合物中に混和し、例えばRayneriタイプのブレードミキサーを用いて混合物全体を均質化して得られる。
剛性仕上げ材を居住場所の床に接着、特に寄木張り接着するのに適した接着剤組成物は一般に下記のいずれかの接合剤を含む:
(1)ポリイソシアネートとポリオールとのブレンド(二成分ポリウレタン接着剤)または、
(2)大気中の水分によって架橋可能なタイプのポリマーまたはコポリマー。」
(引1エ)「【0034】
好ましい一変形例では、接着剤組成物中に接合剤として含まれるポリマー(またはコポリマー)は大気中の水分によって架橋可能なタイプである。このポリマーは下記の中から選択される:
(1)(審決注:【0035】の記載からみて「(1)」は「(i)」の誤記と認める。)イソシアネート末端基を有するポリウレタン(架橋中に確立する化学結合は尿素結合である)、または
(2)(審決注:上記「(1)」と同様に、「(2)」は、「(ii)」の誤記と認める。)シリル末端基を有するポリエーテル、または
(3)(審決注:上記「(1)」と同様に、「(3)」は、「(iii)」の誤記と認める。)ウレタン官能基を介してポリマー鎖の末端に結合した1~4個の炭素原子を有する二価の炭化水素ベースのラジカルに結合したシリル末端基(例えば、-Si(CH3)(OCH3)2基))を有するポリエーテル(例えばポリプロピレングリコール)。
【0035】
タイプ(i)および(ii)のポリマーは市販されている。ポリマー(ii)は例えばカネカ(Kaneka)から市販されている。
タイプ(iii)のポリマーは下記文献のいずれかで知られている方法によって調製することができる。
【特許文献8】米国特許第2005/0119421号明細書
【特許文献9】米国特許第2004/0181025号明細書
【0036】
(ii)および(iii)の場合は、架橋中に確立する化学結合がシロキサン結合である。
上記のポリマーは一般に一種または複数の充填材、例えば炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカおよび/または一種または複数の可塑剤(通常ポリカルボン酸および直鎖または分岐鎖の脂肪族アルコールのエステルである)と組み合わせて、本発明方法で用いる接着剤組成物中で用いられる。ポリカルボン酸の中では特にフタル酸、アジピン酸、オレイン酸またはマレイン酸を用いることができる。」
(2)周知例(本願の優先日前に頒布された刊行物である国際公開第2009/086459号)
周知例には、「A CONTINUOUS PROCESS FOR THE PRODUCTION OF MOISTURE-CURE, POLYURETHANE SEALANTS AND ADHESIVES(当審仮訳(以下、同じ。):湿気硬化型ポリウレタンシーラント及び接着剤の連続的製造プロセス)」(発明の名称)について、次の記載がある。
「[0001] The present invention relates to a continuous process for production of moisture-curable polyurethane sealants and adhesives. The process is achieved using raw or preblended ingredients fed to a twin-screw extruder, but does not require the additional production resources involved in processing a prepolymer (i.e. pre-mixed reactive components).(本発明は、湿気硬化型ポリウレタンシーラントおよび接着剤の連続的製造プロセスに関する。本プロセスは、2軸スクリュー押出機に供給した原料成分またはプレブレンドした成分を用いて行われるが、プレポリマー(すなわち、プレミックスした反応性成分)の処理に必要とされる追加の製造源を必要としない。)」
「[0036] The ingredients used to manufacture these polyurethane adhesives are well known in the literature and can be found for example in US 5,905,133. The isocyanate containing monomers are typically difunctional isocyanates and can be either aliphatic or aromatic. Examples include aliphatic diisocyanates, such as hexamethylene diisocyanate and cycloaliphatic diisocyanates, such as isophorone diisocyanate.
[0037] More preferred isocyanates are those that are aromatic, such as TDI(toluene diisocyanate) and MDI (diphenylmethane diisocyanate). The isocyanates can be monomeric or polymeric and otherwise modified. Examples of monomeric isocyanates include Mondur M (diphenylmethane 4, 4'-diisocyanate), Mondur ML (mixture of 4,4' and 2,4' diphenylmethane diisocyanate) and Mondur MA 2902 (allophanate-modified 4,4'-diphenylmethane diisocyanate). Examples of polymeric isocyanate include Desmodur XP 2619 which is an aromatic isocyanate based on diphenylmethane diisocyanate. All of these materials are commercially available from Bayer Material Science.
([0036]これらのポリウレタン接着剤を製造するために用いる成分は、文献で公知であり、例えば米国特許第5905133号に記載されている。イソシアネート含有モノマーは、一般的に二官能性イソシアネートであり、脂肪族または芳香族のいずれかであり得る。例としては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネートが挙げられる。
[0037]より好ましいイソシアネートは、TDI(トルエンジイソシアネート)およびMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)などの、芳香族のイソシアネートである。イソシアネートは、モノメリックまたはポリメリックでもよく、修飾されていてもよい。単量体イソシアネートの例としては、Mondur M(ジフェニルメタン4,4’-ジイソシアネート)、Mondur ML(4,4’および2,4’ジフェニルメタンジイソシアネートの混合物)およびMondur MA 2902(アロファネート修飾4,4’―ジフェニルメタンジイソシアネート)が挙げられる。ポリメリックイソシアネートの例としては、ジフェニルメタンジイソシアネートに基づく芳香族イソシアネートであるDesmodur XP 2619が挙げられる。これらの材料全ては、Bayer Material Science社から市販されている。」
「[0054] In the following examples, polyurethane formulations 1 and 2 are produced using the currently used one-step batch process and the inventive process using a twin-screw extruder. The two formulations are similar and are broadly described below. They are for illustrative purposes only and are shown to give an idea of a typical polyurethane formulation. The differences between formulations 1 and 2 are only in the relative amounts and chemistry of the various raw materials. They do not represent the broad range of formulations, either in terms of percentages or of the raw materials that can be processed using a twin-screw extruder and should not be used to limit the scope of the patent.
Hardwood Flooring Installation Adhesive Formulations 1 and 2
Raw Material Amount by weight
Polyether polyol (Arcol PPG-2000 or LHT-42) 12 to 15 %
Monomeric MDI (Mondur M or ML) 3 to 4 %
Tackifying resin (Norsolene S95) 7 to 12 %
Plasticizer (dioctyl phthalate) 12 to 20 %
Filler (calcium carbonate) 50 to 60 %
Thixotropic agent (Cabosil TS 720) 2 to 4 %
Solvent (odorless mineral spirits) 7 to 11%
Catalyst (dibutyltin dilaurate) 0.1 to 1.0 %
Adhesion promoter (Silquest A-187) 0.1 to 1.0 %
EXAMPLE 1:
[0055] Polyurethane adhesive formulation 1 is produced using one-step prior art batch manufacturing process outlined previously. Plasticizers, polyols, fillers and other functional additives are charged into a high-intensity mixer to uniformly mix and disperse the ingredients. Vacuum is applied to the mixer to remove any residual moisture that may be introduced with the raw materials. Once this non-reactive pre- mix is below the defined moisture specification, the isocyanate, catalyst and other functional ingredients are then added to the mixer. The product is maintained at a target temperature of 160 0 F for four hours to complete the reaction. Table 1 summarizes the process conditions and performance characteristics of the resultant product:
(当審仮訳:[0054]以下の実施例では、ポリウレタン配合物1及び2を、現在用いられている1段階バッチプロセス及び2軸スクリュー押出機を用いる本発明のプロセスを用いて製造する。2つの配合物は類似しており、以下に大まかに説明している。これらの配合物は例示のためだけのものであり、典型的なポリウレタン配合物の概念を与えるために示している。配合物1と2の間の差異は、種々の原料の相対的な量および化学的性質のみである。これらの配合物は、割合の点、または2軸スクリュー押出機を用いて処理することができる原料の点のいずれかにおいて広範囲の配合物を表してはおらず、本特許の範囲を限定するために用いるべきではない。
剛性床材を施工するための接着剤配合物1及び2
原料 重量%
ポリエーテルポリオール(Arcol PPG-2000 or LHT-42) 12~15
単量体MDI (Mondur M or ML) 3~4
粘着付与樹脂 (Norsolene S95) 7~12
可塑剤(フタル酸ジオクチル) 12~20
充填材(炭酸カルシウム) 50~60
揺変剤(Cabosil TS 720) 2~4
溶媒(無臭ミネラルスピリッツ) 7~11
触媒(ジラウリン酸ジブチルスズ) 0.1~1.0
接着促進剤 (Silquest A-187) 0.1~1.0 )
実施例1
[0055]ポリウレタン接着剤配合物1を、前に概説した従来技術のバッチ製造プロセスを用いて製造した。可塑剤、ポリオール、充填剤および他の機能性添加剤を強力ミキサーに投入し、成分を均質に混合および分散させた。ミキサーに真空を加えて、原料とともに導入されうる残留水分を除去した。この非反応性プレミックスが定義した水分規格以下になった時点で、イソシアネート、触媒および他の機能性成分をミキサーに添加した。反応を完了させるために、製品を4時間、標的温度の華氏160度に維持した。表1(審決注:省略)は、プロセス条件および得られた製品の性能特性をまとめたものである。」
5.引用発明の認定
(1)引用例の(引1ア)の【0001】には、引用例に記載された「接着剤組成物」は、「剛性床材、特に寄木張り(parquets)床材を接着剤組成物を用いて接着させて施工する方法」に用いられるものであることが記載されている。
(2)(引1ウ)の【0032】には、該「接着剤組成物」は、「材料の球形粒子を他の成分を含む混合物中に混和し」、「混合物全体を均質化して得られる」ことが記載され、同【0032】には、「(2)大気中の水分によって架橋可能なタイプのポリマーまたはコポリマー」の接合剤を含むことが記載されている。
(3)該接合剤のポリマーについて、(引1エ)の【0034】には、「このポリマーは下記の中から選択される:
(1)イソシアネート末端基を有するポリウレタン(架橋中に確立する化学結合は尿素結合である)、または
(2)シリル末端基を有するポリエーテル、または
(3)ウレタン官能基を介してポリマー鎖の末端に結合した1~4個の炭素原子を有する二価の炭化水素ベースのラジカルに結合したシリル末端基(例えば、-Si(CH3)(OCH3)2基))を有するポリエーテル(例えばポリプロピレングリコール)。」ことが記載されている。
(4)(引1エ)の【0036】には、該接合剤のポリマーは、「炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ」などの充填材及び「可塑剤(通常ポリカルボン酸および直鎖または分岐鎖の脂肪族アルコールのエステルである)」と組み合わせられることが記載されている。
(5)接着剤組成物に含まれる略球形の粒子について、(引1ウ)の【0030】には、直径の分布曲線が、ほぼ単分散の母集団を構成し、この母集団は、直径の分布曲線の90%と10%の量の比(D90/D10)が0.9~1.1であって、施工後の寄木張りの完全な平坦性及び水平性を保証し、遮音性及び機械的安定性を得るものであることが記載され、同【0029】には、直径が1~7mmであること、同【0031】には、材質が、ポリプロピレン又はEPDM(エチレン-プロピレン-ジエンモノマー)であることが記載されている。
(6)技術常識に照らして、該「接着剤組成物」は、該接合剤以外に、「接着剤組成物」として通常添加される溶媒、触媒等の添加剤が含まれることは明らかである。
(7)以上のことから、引用例1には、
「支持体に寄木張り床材を接着剤組成物を用いて接着させて施工する方法に用いられる接着剤組成物であって、
(A)(i)イソシアネート末端基を有するポリウレタン(架橋中に確立する化学結合は尿素結合である)、
(ii)シリル末端基を有するポリエーテル、又は、
(iii)ウレタン官能基を介してポリマー鎖の末端に結合した1~4個の炭素原子を有する二価の炭化水素ベースのラジカルに結合したシリル末端基(例えば、-Si(CH3)(OCH3)2基))を有するポリエーテル(例えばポリプロピレングリコール)の、(i)~(iii)のタイプから選択される、大気中の水分によって架橋可能な、ポリマー又はコポリマーである接合剤と、
(B)直径の分布曲線が、ほぼ単分散の母集団を構成し、この母集団は、直径の分布曲線の90%と10%の量の比(D90/D10)が0.9~1.1であって、施工後の寄木張りの完全な平坦性及び水平性を保証し、遮音性及び機械的安定性を得るものであり、
直径1~7mmのポリプロピレン又はEPDM(エチレン-プロピレン-ジエンモノマー)であり、
接着剤組成物に含まれる量は0.5~4重量%である、略球形の粒子と、
(C)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ等の充填材と、
(D)一種または複数の可塑剤と、
(E)溶媒、触媒等の添加剤と、
を含む接着剤組成物」(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
6.対比・判断
本願発明と引用発明とを対比する。
(1)引用発明の「支持体」、「寄木張り床材」、「支持体に寄木張り床材を接着剤組成物を用いて接着」すること及び「接着剤組成物」は、本願発明の「床基質」、「仕上げ材」、「床基質に仕上げ材を結合させる」こと及び「接着性組成物」にそれぞれ相当する。
(2)引用発明の「ポリマー又はコポリマーである接合剤」は、「大気中の水分によって架橋可能」であるから、本願発明の「湿気硬化ポリマーシステム」に相当する。
(3)引用発明の「略球形の粒子」は、「直径の分布曲線が、ほぼ単分散の母集団を構成」するものであるから、多数であることは明らかであって、「施工後の寄木張りの完全な平坦性及び水平性を保証し、遮音性及び機械的安定性を得るもの」であるから、該「接着剤組成物」が「支持体」に適用される際に、該「接着剤組成物」の厚さが制御されるものであることも明らかである。
また、引用発明の「略球形の粒子」の直径は「1~7mm」であるから、本願発明の「スペーサー粒子」の「サイズ」の「0.5~10mm」の範囲に含まれる。
さらに、引用発明の「略球形の粒子」の量は「0.5~4重量%」であるから、本願発明の「スペーサー粒子」の量の「0.2~10重量パーセント」の範囲に含まれる。
そして、引用発明の「略球形の粒子」の材質は、「ポリプロピレン又はEPDM(エチレン-プロピレン-ジエンモノマー)」であり、これらは、圧力が加われば、そのもとの形態から容易に変形する物質であるということができるし、EPDMは、エラストマーとしてごく一般的なものである。
しかも、引用発明は、「支持体に寄木張り床材を接着剤組成物を用いて接着させて施工する方法に用いられる接着剤組成物」であるから、「支持体」に対して「接着剤組成物」を介して「寄木張り床材」を取り付ける際は、「寄木張り材」は、「接着剤組成物」及び「支持体」に対して、圧下されるものであるといえる。
そうすると、引用発明の「略球形の粒子」は、本願発明の「取り付け圧下でそのもともとの形態から変形するエラストマー物質」であるということができる。
そして、引用発明の「略球形の粒子」と、本願発明の「0.2~10重量パーセントの多数のスペーサー粒子であって、前記粒子が、前記床基質に適用される際に前記組成物の厚さを制御するために、不規則な形であり、サイズにして0.5~10mmであり、前記スペーサー粒子は、取り付け圧下でそのもともとの形態から変形するエラストマー物質から構成される、スペーサー粒子」とは、「0.2~10重量パーセントの多数のスペーサー粒子であって、前記粒子が、前記床基質に適用される際に前記組成物の厚さを制御し、サイズにして0.5~10mmであり、前記スペーサー粒子は、取り付け圧下でそのもともとの形態から変形するエラストマー物質から構成される、スペーサー粒子」である点で共通する。
(4)引用発明の「(C)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ等の充填材」、「(D)一種または複数の可塑剤」及び「(E)溶媒、触媒等の添加剤」を合わせた物は、該「接着剤組成物」の物理的特性を改変するものであるから、本願発明の「組成物の物理的特性を改変するための添加物」に相当する。
(5)引用発明の「(C)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ等の充填材」は、該「接着剤組成物」の強度を増加させ、チキソトロピー特性を提供するものであることは明らかである。
そうすると、「(C)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ等の充填材」は、本願発明の「添加物」に含まれる「前記組成物の強度を増加させるため、および、前記組成物のチキソトロピー特性を提供するため」「の充填剤」に相当する。
(6)上記(A)~(E)の成分によって、該「接着剤組成物」は構成されるから、該上記(A)~(E)の成分によって該「接着剤組成物」の重量の100%を構成するということができる。
(7)そうすると、本願発明と引用発明とは、
「床基質に仕上げ材を結合させるための接着性組成物であって、
以下の成分:
(a)湿気硬化ポリマーシステム
(b)0.2~10重量パーセントの多数のスペーサー粒子であって、前記粒子が、前記床基質に適用される際に前記組成物の厚さを制御するために、サイズにして0.5~10mmであり、前記スペーサー粒子は、取り付け圧下でそのもともとの形態から変形するエラストマー物質から構成される、スペーサー粒子
(c)前記組成物の物理的特性を改変するための添加物であって、前記添加物は、前記組成物の強度を増加させるため、および、前記組成物のチキソトロピー特性を提供するための充填剤を含む、添加物を含み、
前記成分は、合計で前記組成物の重量の100%である、
接着性組成物。」である点で一致し、次の相違点1~3で相違する。
(相違点1)
「湿気硬化ポリマーシステム」の量について、本願発明は、「10~50重量パーセント」であるのに対し、引用発明の「ポリマー又はコポリマーである接合剤」の量は、不明な点。
(相違点2)
「スペーサー粒子」の形について、本願発明は、「不規則」であって、「それを通してとられる少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つ、非球形の三次元形態であ」るのに対し、引用発明の「粒子」は、「略球形」である点。
(相違点3)
「添加物」の量について、本願発明は、「40~90重量パーセント」であるのに対し、引用発明の「(C)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ等の充填材」、「(D)一種または複数の可塑剤」及び「(E)添加剤」を合わせたものの量は、不明であり、該「添加物」に含まれる「充填材」の量について、本願発明は、「30~75重量パーセント」であるのに対し、引用発明の「(C)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ等の充填材」の量は、不明である点。
ここで、相違点1~3について検討する。
(相違点1について)
引用発明のような、大気中の水分によって架橋可能な、ポリマー又はコポリマーである接合剤の量は、接合剤の種類、硬化した接着剤組成物における所望の物性等によって、適宜決定されるものであるところ、「10~50重量パーセント」の範囲内のものとすることは、本願の優先日前に周知である(必要であれば、国際公開第2009/086459号の「湿気硬化型ポリウレタン」「接着剤」([0001])について記載された「Hardwood Flooring Installation Adhesive Formulations 1 and 2」の「Polyeherpolyor(ArcolPPG-2000 or LHT-42)」([0054])の配合量が12~15重量%となっている点を参照されたい([0054])。
なお、該接着剤配合物1及び2は、重量%で、
「ポリエーテルポリオール(Arcol PPG-2000 or LHT-42) 12~15
単量体MDI (Mondur M or ML) 3~4
粘着付与樹脂 (Norsolene S95) 7~12
可塑剤(フタル酸ジオクチル) 12~20
充填材(炭酸カルシウム) 50~60
揺変剤(Cabosil TS 720) 2~4
溶媒(無臭ミネラルスピリッツ) 7~11
触媒(ジラウリン酸ジブチルスズ) 0.1~1.0
接着促進剤 (Silquest A-187) 0.1~1.0 )」を含有するものであるところ、「単量体MDI (Mondur M or ML) 」について、[0036]には、「単量体イソシアネート」であることが記載されており、「ポリエーテルポリオール」と「単量体MDI」とによって、「イソシアネート末端基を有するポリウレタン(架橋中に確立する化学結合は尿素結合である)」が形成されるといえるから、周知例の「ポリエーテルポリオール(Arcol PPG-2000 or LHT-42)」と「単量体MDI (Mondur M or ML)」を合わせたものは、引用発明の「A(i)」に相当する。
また、周知例の「充填材(炭酸カルシウム)」、「可塑剤(フタル酸ジオクチル)」は、それぞれ、引用発明の成分「(C)」、「(D)」に相当し、周知例の「粘着付与樹脂 (Norsolene S95)」、「揺変剤(Cabosil TS 720)」、「触媒(ジラウリン酸ジブチルスズ)」、「接着促進剤 (Silquest A-187)」を合わせた物は、引用発明の成分「(E)」に相当する。)。
そうすると、引用発明において、大気中の水分によって架橋可能な、ポリマー又はコポリマーである接合剤の量を、「10~50重量パーセント」の範囲内のものとすることは、当業者が通常採用する範囲の量ということができ、当業者が容易に想到し得ることである。
(相違点2について)
ア 引用発明の「略球形の粒子」について、その形状は必ずしも判然としないものの、「略球形」というのであるから、その形状を、例えば、切削や研磨等によって、積極的に「真球」としたものを意図するものではないことは明らかであり、当該粒子が、「少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つもの」ではないと解することはできない。
また、その直径の分布曲線の90%と10%の量の比(D90/D10)が0.9~1.1であることから、その直径はある程度の分布があるといえる。
イ そして、該「略球形の粒子」について、(引1ウ)の【0031】には、「本発明の接着剤組成物の好ましい一変形例では、用いる材料はポリマーである。接着剤組成物に含まれる粒子は例えば射出成形、成形または押出方法で製造されるポリプロピレンまたはEPDM(エチレン-プロピレン-ジエンモノマー)の粒子である。そうした製品は例えばベルギーのサルック(Saluc)社から市販されている。」と記載されているところ、一般に、射出成形で、ポリプロピレン又はEPDMといった、ポリマーの粒子を製造した場合に、粒子が真球にならず、大きさにばらつきがあることは本願の優先日前に周知である(必要であれば、特開昭59-220342号公報の「合成樹脂球体の製造方法」(発明の名称)について記載された、「球体の如き厚肉成形品を通常の射出成形法により成形すると、通常の場合、成形品内部に気泡が発生して均質なものができないというだけではなく、強度も低下し、成形品表面に陥没面所謂ヒケが発生して寸法精度や外観を悪くする。」(1頁右下欄8~12行)という記載を参照。)
ウ さらに、同【0031】に記載された「ベルギーのサルック(Saluc)社」の平成29年5月26日に取得したウエブサイト(http://www.preciball.com/en/plastic-balls)には、次のような記載がある。
「Plastic Balls
Plastic balls are manufactured from standard and special polymer resins in sizes from 1mm to180mm.
Plastic balls are a cost-effective substitute for steel balls for some applications. They are in aerosol spray cans, lightweight check valves, medical diagnostics, light bearings, drawing slides and a wide variety of other applications.
Tolerances to +/-0.0005 (+/-0.0125mm). Surfaces can be tailored from rough to highly polishedfinishes.(当審仮訳:可塑性球
可塑性球は、標準的で特別なポリマーレジンから製造され、そのサイズは1mm~180mmのものがあります。
可塑性球は、いくつかの分野においては、金属球に対する、価格の面で有利な代替物です。アエロゾルのスプレー缶、軽量チェック弁、医学診断、軽量ベアリング、引き出しスライド、その他、様々な広範囲に応用できます。
許容誤差は、+/-0.0005 (+/-0.0125mm)で、表面は、粗いものから、高度に研磨仕上げされたものまで、調整することができます。)」
そして、グレード(GRADE)の表には、
と記載されており、この表から、グレードは0~IIIまであり、それらの真球度(Spericity)は、0.00125mm(グレード0、表面(Surface)(研磨されたもの(Polished))及び0.0125mm~0.125mm(グレードIII)であり、許容誤差(Tolerance)は、0.0125(グレード0)~0.125(グレードIII)であることが理解できる。ここで、技術常識に照らして、真球度の数値は、1つの粒子の異なる2つの直径の差の最大値であり、許容誤差の数値は、複数の粒子間の直径の差の最大値を意味するというべきである。
エ そうすると、上記ア~ウから、引用発明の「略球形の粒子」には、「少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つもの」ではない粒子は、ほとんど含まれておらず、しかも、複数の粒子の大きさにはばらつきがある、と理解すべきである。
オ 一方、本願明細書には、本願発明の「スペーサー粒子」の具体例である「スペーサー18」について次の記載がある。
「【0029】
スペーサー18は、任意の非球形幾何学形態のものであってよい。例としては、円錐形、多角形(立方体、五角形、六角形、八角形など)、および多面体形態粒子、ならびに不規則形態粒子、ならびにその中で少なくとも部分的にみられる例えば、円形、楕円形、卵形、四角、長方形、三角形または多角形横断面を持つ不均一粒子が含まれる。「不均一」および「不規則」形態粒子は、それを通してとられる少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つ、三次元形態を意味する。好ましい形態には、不規則無作為形態粉末粒子が含まれる。」
この記載によれば、「スペーサー18」の「非球形幾何学形態」には、「不規則形態粒子」が含まれ、該粒子の横断面は、「円形、楕円形、卵形」である不均一粒子が含まれるということができる。
そうすると、本願発明の「スペーサー粒子」の形である、「不規則」であって、「それを通してとられる少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つ、非球形の三次元形態」には、横断面が、円形、楕円形や卵形といったものを含むことから、真球以外の球形の形態は全て含まれるというべきである。
カ 上記ア~エより、引用発明の「略球形の粒子」は、大きさにはばらつきがあって「不規則」であるということができ、その形は、真球ではなく、「少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つもの」であるということができる。
しかも、上記オより、本願発明の「非球形」には、真球以外のものが含まれるということができるから、上記相違点2は、実質的な相違点ではないか、仮に、実質的な相違点であったとしても、「それを通してとられる少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つ、非球形の三次元形態であ」るものとすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
(請求人の主張について)
なお、請求人は、平成29年2月20日付け意見書において、本願発明のスペーサー粒子の作用効果について、次のように主張している。
「本願の表III中のデータは、不規則な形態のスペーサー粒子が、同一のサイズの球形スペーサー粒子と比較して、またはまったく粒子を使用したい場合と比べて、滑りを引き起こすために必要な力を有意に増加させることを示しております。表IIIは、不規則な形態のスペーサーを用いた場合、1.5mm球形粒子を用いた場合、または粒子を用いなかった場合に比べて、滑りを引き起こすのに、4倍以上の力が必要であることを示しております。さらに、不規則形態スペーサー粒子を用いる場合、SilentStikTM球形粒子を使用する場合に比べて、8倍以上の力が滑りを引き起こすのに必要であるといえます。すなわち、本願は、引用文献と比較して有利な効果を有するといえます。」
しかしながら、請求人が引用した本願の表IIIは、次のように記載され
ている。
そうすると、「実施例2の不規則スペーサーを1.5mmの不規則スペーサーにしたもの」の、滑り試験による力が、「実施例2の不規則スペーサーを1.5mm球形スペーサーにしたもの」及び「Bostik SilentStikTM(1~7mm球形スペーサー)」に比較して、4~8倍であること、及び、「実施例2の不規則スペーサーを1.5mm球形スペーサーにしたもの」は、「Bostik SilentStikTM(1~7mm球形スペーサー)」の2倍の力となることは記載されているとしても、上記「実施例2の不規則スペーサーを1.5mmの不規則スペーサーにしたもの」、「実施例2の不規則スペーサーを1.5mm球形スペーサーにしたもの」及び「Bostik SilentStikTM(1~7mm球形スペーサー)」に関して、それらの具体的な形状や粒径の分布は、発明の詳細な説明に見出すことができない。
したがって、本願発明で規定される「不規則」であって、「それを通してとられる少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つ、非球形の三次元形態であ」る「スペーサー粒子」には、例えば、球形に近い卵型で表面が非常に滑らかな粒子が含まれ、そのような場合には、「実施例2の不規則スペーサーを1.5mm球形スペーサーにしたもの」及び「Bostik SilentStikTM(1~7mm球形スペーサー)」と滑り試験による力に差異が生じることは考えにくいことから、本願発明の「スペーサー粒子」が、「不規則」であって、「それを通してとられる少なくとも2つの横断面が異なる面積を持つ、非球形の三次元形態であ」れば、どのようなものであっても、引用発明と比較して、滑り試験による力に差異が生じるものでないということができ、上記実施例は、本願発明の効果を示すものとは認めることができず、この実施例により、本願発明は、引用発明と比較して、格別顕著な作用効果を奏するものと認めることはできない。
(相違点3について)
引用発明において、「(C)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ等の充填材」の量は、引用発明の「接着性組成物」の粘性等の所望の特性に応じて適宜決定されるものであるところ、「30~75重量パーセント」の範囲内のものとすることは、本願の優先日前に周知である(必要であれば、上記国際公開第2009/086459号の[0054]に記載された、「Hardwood Flooring Installation Adhesive Formulations 1 and 2」の「Filler(calcium carbonate)」の配合量が50~60重量%となっている点を参照されたい。)。
そうすると、引用発明において、「(C)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ等の充填材」の量を、「30~75重量パーセント」の範囲内のものとすることは、当業者が通常採用する範囲の量ということができ、当業者が容易に想到し得ることである。
そして、引用発明において、「(C)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ等の充填材」、「(D)一種または複数の可塑剤」及び「(E)添加剤」を合わせた物の量は、「接合剤」及び「略球形の粒子」を合わせた物の量の残部となるから、相違点1、3で述べたことを考慮すれば、本願発明の「添加物」の量の範囲とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
(まとめ)
上述したように、本願発明は、引用発明に比較して、格別顕著な作用効果を奏するものではなく、引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
7.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及びに周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、その余の請求項について論及するまでもなく,本願は拒絶すべきものである。
よって結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2015-018789