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特許拒絶査定不服審判

2026-002565

油吸着体及び油吸着体の製造方法

審判番号
2026-002565
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2025-019730
請求日
2026年02月20日
審決日
2026年05月27日
公報発行日
2026年06月26日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】松岡紙業 株式会社
  • 【請求人代理人】入江 一郎
審判長/審判官
  • 審判長 深草 祐一
  • 審判官 金 公彦
  • 審判官 斎藤 克也
分類
P18 .121-WYF(D21B) / P18 .57 -WYF(D21B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第5項第1号、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第5項第3号、特許法第17条の2第5項第4号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2025- 19730「油吸着体及び油吸着体の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 7年10月22日出願公開、特開2025-160105、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和6年4月9日に出願した特願2024-062598号の一部を、令和7年2月10日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 令和 7年 5月 7日付け:拒絶理由通知 同年 8月29日 :意見書、手続補正書の提出 同年11月27日付け:拒絶査定(以下、「原査定」という。) 令和 8年 2月20日 :審判請求書、手続補正書の提出 同年 3月 6日 :手続補正書の提出 第2 令和8年2月20日に提出された手続補正書による補正についての補正の却下の決定 [補正却下の決定の結論] 令和8年2月20日に提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲について補正するものを含む補正であって、特許請求の範囲についての補正は、下記(1)の本件補正前の特許請求の範囲の記載を、下記(2)の本件補正後の特許請求の範囲の記載に補正するものである。 (1) 本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前の特許請求の範囲の記載は、令和7年8月29日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲に記載された、次のとおりのものである。 「【請求項1】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の紙を粉砕したものであることを特徴とする油吸着体の製造方法。 【請求項2】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の未晒しクラフト紙を粉砕したものであることを特徴とする油吸着体の製造方法。 【請求項3】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の紙を粉砕したものであり、 前記紙は、ビールカートン(マルチパック・Cluster-Pak(登録商標))に使用されている包装材である ことを特徴とする油吸着体の製造方法。 【請求項4】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の紙を粉砕したものであることを特徴とする油吸着体。 【請求項5】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の未晒しクラフト紙を粉砕したものであることを特徴とする油吸着体。 【請求項6】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の未晒しクラフト紙を粉砕したものであり、 前記未晒しクラフト紙は、米麦袋又はセメント袋である ことを特徴とする油吸着体の製造方法。」 (2) 本件補正後の特許請求の範囲 本件補正後の特許請求の範囲の記載は、次のとおりのものである(当審注:下線は補正箇所であり、当審で付与した。)。 「【請求項1】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の紙を粉砕したものであることを特徴とする油吸着体の製造方法。 【請求項2】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の未晒しクラフト紙を粉砕したものであることを特徴とする油吸着体の製造方法。 【請求項3】 紙は、ビールカートン(マルチパック・Cluster-Pak(登録商標))に使用されている包装材である ことを特徴とする請求項1記載の油吸着体の製造方法。 【請求項4】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの紙、又は、新たなワックスを加える必要がない湿潤紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の紙を粉砕したものであることを特徴とする追加ワックス処理を要しない油吸着体。 【請求項5】 少なくとも、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された不良品の未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された使用済みの未晒しクラフト紙、又は、新たなワックスを加える必要がない紙力増強剤及びサイズ剤が添加された廃棄用の未晒しクラフト紙を粉砕したものであることを特徴とする追加ワックス処理を要しない油吸着体。 【請求項6】 未晒しクラフト紙は、米麦袋又はセメント袋である ことを特徴とする請求項5記載の追加ワックス処理を要しない油吸着体。」 2 本件補正の適否 (1) 補正事項 本件補正による特許請求の範囲の補正は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項3が独立請求項であったのを、請求項1を引用する従属請求項とする補正(以下、「請求項3の補正」という。)、及び、本件補正前の特許請求の範囲の請求項6の「油吸着体の製造方法。」を、「油吸着体。」に変更する補正(以下、「請求項6の補正」という。)を含むものである。 (2) 補正の目的について ア 前記請求項3の補正は、請求項を削除するものではないから、特許法第17条の2第5項第1号に掲げる請求項の削除を目的とするものには該当しない。 また、前記請求項3の補正により補正された請求項3を、請求項1を引用することなく書き下すと、その発明特定事項は、本件補正前の独立請求項である請求項3と合致するから、前記請求項3の補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものにも該当しない。 更に、本件補正前の請求項3の記載が誤記を含むものとはいえないから、前記請求項3の補正は、特許法第17条の2第5項第3号に掲げる誤記の訂正を目的とするものにも該当しないし、本件補正前の請求項3の記載が不明確であるともいえないので、前記請求項3の補正は、特許法第17条の2第5項第4号に掲げる明りょうでない記載の釈明を目的とするものにも該当しない。 したがって、前記請求項3の補正は、特許法第17条の2第5項に掲げるいずれの事項を目的とするものにも該当しない。 イ 前記請求項6の補正は、請求項を削除するものではないから、特許法第17条の2第5項第1号に掲げる請求項の削除を目的とするものには該当しない。 また、前記請求項6の補正は、本件補正前の請求項6が「油吸着体の製造方法」に係る方法の発明であったのを、本件補正後の請求項6の「油吸着体」に係る物の発明に変更するものであって、発明のカテゴリーを変更するものであるから、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものにも該当しない。 更に、本件補正前の請求項6の記載が誤記を含むものとはいえないから、前記請求項6の補正は、特許法第17条の2第5項第3号に掲げる誤記の訂正を目的とするものにも該当しないし、本件補正前の請求項6の記載が不明確であるともいえないので、前記請求項6の補正は、特許法第17条の2第5項第4号に掲げる明りょうでない記載の釈明を目的とするものにも該当しない。 したがって、前記請求項6の補正は、特許法第17条の2第5項に掲げるいずれの事項を目的とするものにも該当しない。 そして、請求人は、令和8年2月20日に提出した審判請求書において、前記請求項3の補正及び請求項6の補正の目的について、何らの釈明もしていない。 ウ 前記ア~イによれば、前記請求項3の補正及び請求項6の補正は、いずれも、特許法第17条の2第5項に掲げるいずれの事項を目的とするものにも該当しない。 (3) 小括 よって、前記請求項3の補正及び請求項6の補正を含む本件補正は、特許法第17条の2第5項に規定する要件に違反するものである。 3 補正の却下の決定についてのむすび 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、[補正却下の決定の結論]のとおり決定する。 第3 本願の特許請求の範囲に係る発明について 本件補正は、前記第2のとおり却下されたので、本願の特許請求の範囲に係る発明は、令和7年8月29日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~6に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(1)に記載したとおりのものである。 そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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