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商標拒絶査定不服審判

2026-001622

ゴハンガススム、ススム

審判番号
2026-001622
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2024-024742
請求日
2026年02月03日
審決日
2026年07月14日
公報発行日
2026年08月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】株式会社ピックルスコーポレーション
  • 【請求人代理人】弁理士法人大島特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 根岸 克弘
  • 審判官 駒井 芳子
  • 審判官 白鳥 幹周
分類
T18 .16 -WY (W29) / 標準データ:手続:不服 / 標準データ:80・16-WY (W29) / 標準データ:確定ステータス:1 維持(出訴無し)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)、特許情報標準データ(審判)

事件の表示

商願2024- 24742拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和6年3月11日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和6年10月11日付け:拒絶理由通知書 令和6年12月26日 :意見書、手続補正書及び上申書の提出 令和7年10月27日付け:拒絶査定 令和8年 2月 3日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和8年 2月19日 :上申書の提出 令和8年 5月 1日 :上申書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類及び第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。 そして、本願の指定商品は、原審及び当審における上記1の手続補正書により、最終的に第29類「キムチ」と補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、黒色の縦長の長方形の図形内に、右側の行に「ご飯が」の文字、左側の行に「ススム」の文字を、太字で二行にわたって縦書きに表してなるところ、その構成文字に印影をつけている点等、全体的にややデザイン化されているものの、本願の指定商品に係る業界においては、同程度の文字のデザイン化、レタリング化は一般に広く行われているから、格別に特殊な態様からなるものということはできず、本願商標は、全体として、いまだ普通に用いられる態様の域を脱していない表現方法よりなるものとみるのが相当である。 そして、食品を取り扱う業界において「ご飯がススム」、「ご飯がすすむ」及び「ごはんがすすむ」などの文字が「ご飯がたくさん食べられる」ほどの意味合いで宣伝、広告的に使用されている実情が認められる。 そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、「ご飯がたくさん食べられる」商品であるといった商品の特性や優位性を表した宣伝文句の一種であると理解し、認識するにとどまるものとみるのが相当である。 してみれば、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるをえず、識別力のない宣伝文句として、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当である。 また、請求人提出の資料によっては、本願商標が使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っているということもできない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 4 当審の判断 (1)本願商標は、別掲のとおり、縦長の黒地の四角形内に、「ご飯が」の文字と「ススム」の文字を左右二列に白抜きで表してなり、各文字は灰色の陰影が付されることにより若干立体的に表されているものであって、また、「ご飯が」の文字はそれぞれの右端が四角形の縁に接しており、わずかに欠けて表されているものである。 そして、一般に、商品に標章等を使用する際に、様々なデザイン化が行われている現状があり、原審提示の情報にあるように、本願の指定商品を含む飲食料品を取り扱う分野においても、黒地に白抜きで文字を表すといった文字のデザイン手法は広く採択されているものであって、また、本願商標は、文字が陰影によって若干立体的に表されていたり、文字の一部がごく一部欠けて表されていたりはするものの、それのみによって看者に特別な印象を与えるほどの特殊な態様で表されているともいい難いものである。 次に、本願商標は、その構成態様から、「めし・食事の丁寧な言い方。」を意味する語である「ご飯」の文字と、「進行する。物事がはかどる。」などを意味する「進む」の語(以上、出典は「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を片仮名で表したものと認識し得る「ススム」の文字とを、助詞「が」を介して結合したものと理解され、これよりは「食事が進行する、はかどる」ほどの意味合いが容易に認識されるものといえる。 また、原審提示の情報にあるように、飲食料品を取り扱う分野において、「ご飯がススム」の文字や、これに通じる「ご飯がすすむ」「ごはんがすすむ」などの文字が、上述の意味合いにおいて、商品の宣伝広告として、広く使用されている事実が認められることからすると、「ご飯がススム」の文字は、同分野においては、その商品が「食事が進行する、はかどるもの」であることを表現するための、宣伝広告を表したものとして認識されるといえる。 そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の宣伝広告を表したと需要者に認識される「ご飯がススム」の文字を、普通に用いられる方法の範囲内で表示したにすぎないものといえる。 (2)しかしながら、上記1のとおり、手続補正書が提出された結果、本願の指定商品は「キムチ」となり、請求人の主張及び同人の提出した証拠(第1号証ないし第494号証)によれば、請求人は、本願商標又はこれと酷似する標章(本願商標の構成中の「ご飯が」の文字が四角形の縁に接していないもの。以下、本願商標と合わせて「使用商標」という場合がある。)を、補正後の指定商品「キムチ」の包装に、大きく目立つ態様で、2010年から(請求人の主張、第4号証)現在に至るまで15年以上使用している。 そして、使用商標を使用した請求人の業務に係る商品「キムチ」(以下「請求人商品」という。)に関して、2010年から2024年にかけて、全国で発行される新聞・雑誌や専門紙、地方紙などにおいて、請求人商品の画像(写真)を伴うものを含む、多くの紹介記事や広告が掲載されているほか(第4号証など)、全国系の放送局及び複数の地方の放送局のテレビ番組における紹介やテレビコマーシャルの放送(第391号証など)、首都圏における街頭広告(第413号証など)や電車内の広告(第423号証など)、大手スーパーマーケット等におけるキャンペーン企画(第429号証など)、ほかの食品分野の商品とのコラボレーション商品の製作・販売(第5号証、第438号証など)などが行われてきた事実が認められることからすれば、請求人商品については、長期継続的に、日本全国に及ぶ広い範囲において、相当規模の宣伝広告活動が行われてきたものといえる。 また、請求人商品は、2022年7月から2023年6月における全国の漬物売上高ランキングにおいて1位を獲得している(第2号証)など、相当程度の売上高があることが推認されるとともに、第三者が2022年に実施したとされるアンケート調査において、調査対象者のうち73%が請求人商品を認知している旨回答しており(請求人の主張、第439号証)、また、請求人が2023年に行ったアンケート調査においては、本願商標を示した上で「このロゴに相応しい商品は、どんな商品だと思いますか。」と問う選択回答式の設問において、68%が「キムチ」と回答している(請求人の主張、第489号証、第490号証)ことからすれば、請求人商品は、我が国の需要者において広く知られているといえ、その包装に大きく目立つ態様で表されている使用商標についても、同様に広く知られていると推認し得るものである。 さらに、当審における職権による調査では、補正後の指定商品を取り扱う分野において、本願商標や、これと酷似する態様で表された「ご飯がススム」などの文字が、請求人以外の者によって使用されている事実を発見することはできなかった。 以上のことから総合的に判断すると、本願商標は、請求人により使用をされた結果、補正後の指定商品に使用する場合、これに接する需要者は、それが請求人の業務に係る商品であることを表示したものと認識するに至っているものといえ、十分に自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当である。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえないから、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2026-001622

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