商標拒絶査定不服審判
2026-000341
エヌネットナンビョーネットワーク、エヌネット、ナンビョーネットワーク
- 審判番号
- 2026-000341
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2025-043114
- 請求日
- 2026年01月08日
- 審決日
- 2026年08月18日
- 公報発行日
- 2026年09月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】特定非営利活動法人難病ネットワーク
- 【請求人代理人】伊藤 大地
- 審判長/審判官
- 審判長 濱田 佐代子
- 審判官 浜岸 愛
- 審判官 鹿児島 直人
- 分類
- T18 .26 -WY (W44) / 標準データ:手続:不服 / 標準データ:80・26-WY (W44) / 標準データ:確定ステータス:1 維持(出訴無し)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)、特許情報標準データ(審判)
事件の表示
商願2025- 43114拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年6月30日に登録出願された商願2024-70495に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として、令和7年4月20日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和 7年 7月 2日付け:拒絶理由通知書
令和 7年 8月 9日 :意見書の提出
令和 7年10月 7日付け:拒絶査定
令和 8年 1月 8日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第44類に属する別掲2に記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5712321号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成26年6月17日に登録出願、第44類「医療情報の提供,介護情報の提供,介護福祉施設の提供に関する情報の提供」を指定役務として、同年10月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、上部に、青色及び黄緑色の2本の太い曲線が交わるように結合し、その上に黄色の2つの円図形を配した図形(以下「図形部分」という。)を配してなり、また、下部に、青色で表された「Nnet」の文字(以下「上段文字部分」という場合がある。)及び「難病ネットワーク」の文字(以下「下段文字部分」という場合がある。なお、これらをまとめて「文字部分」という。)を配してなるものである。
そして、本願商標の構成中の図形部分と文字部分は、重なり合うことなく上下に分かれており、視覚上分離した態様で配置されているから、それぞれが独立した印象を与えるものであり、かつ、称呼及び観念における関連性も見いだせないものである。
そうすると、本願商標の図形部分と文字部分は、それぞれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいえず、ほかに各構成部分を常に一体のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情も見いだせない。
したがって、本願商標の図形部分と文字部分は、それぞれが独立して自他役務の出所識別標識としての機能を十分に発揮し得るものである。
次に、本願商標の文字部分についてみるに、上段文字部分は、下段文字部分より大きく表されているが、各文字は、いずれも青色で表されており、また、下段文字部分は、上段文字部分の直下に近接して配され、かつ、上段文字部分の横幅に収まるように、上段文字部分よりも少し短い横幅でまとまりよく表されていることから、文字部分は、全体として視覚上まとまりよく一体的な印象を与える構成である。
さらに、上記のような上段文字部分及び下段文字部分のまとまりよく一体的な構成とあいまって、上段文字部分の「Nnet」の文字は、下段文字部分の「難病」の文字のローマ字表記「Nanbyo」の頭文字「N」と下段文字部分の「ネットワーク」の英語表記の略語「net」を組み合わせて表したものと認識され得るものであって、下段文字部分と関連性を有するものとみるのが相当である。
また、上段文字部分の「Nnet」の文字は、一般的な辞書等に掲載された語であるなど、特定の意味を有する既成語として一般に親しまれているものといえないことから、上記のとおり、下段文字部分の「難病ネットワーク」との関連性を有するものの、特定の観念を生じるものではない。
次に、下段文字部分の「難病ネットワーク」の構成中、「難病」の文字は、「なおりにくい病気。難症。」を意味する語(出典:「広辞苑 第七版」 株式会社岩波書店)であり、「ネットワーク」の文字は、「多くの人や組織の幅広いつながり。」を意味する語(前掲辞書)であるから、下段文字部分からは、その構成文字に相応して、「なおりにくい病気に関する多くの人や組織の幅広いつながり」ほどの観念が生ずるものであり、指定役務との関係から自他役務の出所識別標識としての称呼及び観念が生じないとみるべき事情は見いだせない。
そうすると、本願商標の文字部分は、視覚上まとまりよく一体的な印象を与える構成からなり、また、「Nnet」の文字と「難病ネットワーク」の文字は関連性を有するものであり、加えて「難病ネットワーク」の文字が指定役務との関係から自他役務の出所識別標識としての称呼及び観念が生じないとみるべき事情は見いだせないことから、本願商標の文字部分は、その構成全体をもってまとまりのよい一体的なものと認識、把握されるとみるのが自然であり、「Nnet」の文字部分のみが、出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとはいえない。
ほかに、本願商標の構成中の「Nnet」の文字部分のみが、取引者、需要者に対し、自他役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるというべき事情も見いだせない。
以上からすれば、本願商標から、「Nnet」の文字部分を分離、抽出し、この部分だけを引用商標と比較して、類否判断をすることは許されないというべきである。
したがって、本願商標から「Nnet」の文字部分を分離、抽出し、その上で「エヌネット」の称呼をも生じるとし、これを前提として、本願商標と引用商標とが類似の商標であるとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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