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商標異議申立

2025-900279

チャジュ、チャシュー、チャゲ

審判番号
2025-900279
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2025-032552
登録番号
6976176
請求日
2025年12月19日
審決日
2026年07月23日
公報発行日
2026年09月25日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】凱禾騰國際有限公司
  • 【権利者代理人】西村 伸也
  • 【異議申立人】チャジー インベストメント プライベート リミテッド
  • 【異議申立人代理人】弁理士法人三枝国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 小林 正和
  • 審判官 渡邉 あおい
  • 審判官 大島 康浩
分類
T1651.261-Y (W303543) / T1651.262-Y (W303543) / T1651.263-Y (W303543)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6976176号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6976176号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6976176号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和7年3月27日に登録出願、第30類、第35類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年10月2日に登録査定、同月10日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は次のとおりであり(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。 (1)国際登録第1805363号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の態様:CHAGEE 指定商品及び指定役務:第30類、第32類、第35類及び第43類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務 国際商標登録出願日:2024年(令和6年)6月12日 優先権主張:2024年(令和6年)3月14日(Singapore) 設定登録日:令和7年5月9日 (2)登録第6550735号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の態様:別掲2のとおり 指定役務:第35類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務 登録出願日:令和3年10月27日 設定登録日:令和4年4月28日 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。 以下、証拠の記載に当たっては、「甲第○号証」を「甲○」のように省略して記載する。 (1)本件商標について 本件商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、「CHA’GE」の欧文字は、セリフ体風の書体で表されており、「A」と「G」の文字の間にアポストロフィを含んでいる。当該文字は、辞書に掲載された既存語でないことから、親しまれた英語やローマ字読みに倣って称呼されると考えられる。 そうすると、本件商標の称呼については、英語の「charge」が「チャージ」と称呼されることを考慮すれば、本件商標からは英語風読みの「チャジ」又はローマ字読みの「チャゲ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないというべきである。 一方、欧文字の左右に配された部分については、「茶」及び「聚」の漢字の特徴をある程度とらえたものであるから、当該漢字を図案化したものと理解されるか、図案化の程度から当該漢字を認識させるとはいい難いものであって、一種の図形として認識させる場合もあると考えられるが、いずれにしろ、当該「茶」の部分から、「チャ」の称呼及び「茶」の観念を生じさせる場合があるものの、左右の両部分を結合させたもの及び右側に配されたものについては、我が国において特定の意味合いを有する語として一般に親しまれているとはいえないものであるから、特定の称呼及び観念は生じないと判断するのが相当である。 そして、中央部にまとまりよく配置された「CHA’GE」と、当該文字と間隔を開けて左右に配された部分については、文字種の違い、字体、図案化の程度等の差異から、一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情は見当たらない。 さらに、「CHA’GE」が中央部に目立つ態様で表されていることから、本件商標は、同欧文字が要部として取引に資されると考えられる。 よって、本件商標からは、本件商標要部から「チャジ」又は「チャゲ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないといえる。 (2)引用商標について 引用商標は、中国・雲南省に誕生したティーブランドに係る商標であり、中国や東南アジアを中心に店舗が多数存在し、人気を博しており、韓国でも第1号店の開業を予定している(甲1~甲7)。 ア 引用商標1について 引用商標1は、「CHAGEE」の欧文字を横書きに、同書、同大、等間隔に表してなり、また、当該文字は辞書等に掲載された語ではないことから親しまれた英語やローマ字読みに倣って称呼されると考えられる。 よって、引用商標1からは、「チャジー」又は「チャゲー」の称呼が生じ、特定の観念は生じないといえる。 イ 引用商標2について 引用商標2は、別掲2の構成からなるところ、左側に女性の顔を図案化した黒を背景とした円形状の図形(以下、「図形部分」という場合がある。)を配し、その右側に2段構成からなる文字を配している(以下、「文字部分」という場合がある。)。当該文字部分は、「CHAGEE」の欧文字を横書きにして表し、その下段に「覇王茶姫」の漢字を横書きした構成からなり、文字部分と図形部分とは、重なることなく配置されており、それぞれが、視覚上分離して看取され得るものといえる。 そのため、これらは、取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているとはいえないものである。 文字部分の「CHAGEE」と「覇王茶姫」は、それぞれ辞書等に掲載されていない造語であり、前者は、英語やローマ字読みに倣って称呼され、「チャジー」又は「チャゲー」の称呼が生じると考えられ、後者からは、「ハオウチャキ」又は「ハオウチャヒメ」の称呼が生じると考えられる。 また、文字部分は、二段に表してなるところ、上段と下段の文字は、重なることなく表され、その文字種(欧文字と漢字)及び大きさが異なり、さらに、観念的なつながりも存在しない。 上記構成を考慮すると、引用商標2の文字部分は、「CHAGEE」の文字部分と「覇王茶姫」の漢字部分とに分離して看取され、さらに、「CHAGEE」の欧文字部分は、下段の漢字部分と比べ大きく、顕著に表されていることから、構成全体の中で目を引くもので、強い印象を与えるものである。 そうすると、引用商標2においては、その構成中「CHAGEE」の欧文字が要部として取引に資されると考えられる。 してみれば、引用商標2は、その要部である「CHAGEE」の文字部分に相応して、「チャジー」又は「チャゲー」の称呼が生じ、特定の観念を生じないといえる。 (3)本件商標と引用商標の類否 本件商標の要部である「CHA’GE」と引用商標の要部である「CHAGEE」とを比較すると、外観においては、両者は構成文字「C」、「H」、「A」、「G」、「E」を共通にして、異なるところは末尾の「E」と中間部の「’」の有無のみであるから、外観上近似した印象を与えるものである。 また、本件商標から生じる「チャジ」と引用商標から生じる「チャジー」、本件商標から生じる「チャゲ」と引用商標から生じる「チャゲー」の称呼の差異は末尾の長音の有無のみであり、当該差異は明確に聴取され難い語尾における長音の有無という微差にすぎず、称呼全体に与える影響は決して大きいものとはいえない。 よって、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が近似したものとなり、互いに相紛れるおそれがあるものというのが相当である。 さらに、本件商標と引用商標からは特定の観念を生じないものである。 そうすると、本件商標と引用商標とは、観念上比較し得ないとしても、外観上相紛れるおそれがあり、また、称呼上類似するものであるから、その出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。 なお、語尾の「E」の文字の有無の差異を有する商標は、過去の特許庁の判断においても類似すると判断され、さらに、不服2010-15149、無効2008-890099、不服2007-18525においては、語尾に長音の有無の差異を有する商標が類似すると判断されており、これらの判断例からしても、本件が別異に扱われる事情はないといえる。 (4)本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品及び指定役務の類否について ア 本件商標の指定商品中「茶の葉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」、「消費者のための商品購入に関する助言と情報の提供」以外の商品について 本件商標の指定商品及び指定役務は、第35類「茶の葉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」、「消費者のための商品購入に関する助言と情報の提供」を除いて、引用商標1のいずれかの指定商品及び指定役務と同一又は類似であることは明白である。 また、本件商標の指定役務中「オンラインによる商品の販売に関する情報の提供」、「フランチャイズチェーン加盟店に対する経営の指導および助言」、「商品・役務の買い手及び売り手のためのオンライン市場の提供」、「オンラインによる商品の販売に関する情報の提供」は、引用商標2の指定役務中「商品・役務の買い手及び売り手のためのオンライン市場の提供」などと同一又は類似であることは明白である。 さらに、本件商標の指定役務中「事業と商業目的のための展示会および見本市の企画及び開催に関する助言及び情報の提供」、「商品の販売促進・役務の提供促進のための展示会の企画・開催又は運営」、「広告」は、引用商標2の指定役務中「販売促進のための企画及び実行の代理」などと同一又は類似であることは明白である。 イ 本件商標の指定商品及び指定役務中「茶の葉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」、「消費者のための商品購入に関する助言と情報の提供」について (ア)「茶の葉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について 「茶の葉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、「茶の葉」の販売等に付随して提供される役務であり、その提供の場面では、「茶の葉」のみならず、「茶」、「茶飲料」及び「代用茶として使用される花又は葉」等の関連商品が同一の販売場所において併せて取り扱われることがある。実際、これらの商品は、日常的に飲用される飲料関連商品として、幅広い年齢層の一般消費者を需要者として販売されているものであるから、販売場所、用途及び需要者の範囲において共通するものといえる。また、そもそも、「茶」、「茶飲料」は、「茶の葉」を原料として製造される飲料用製品であり、原材料と完成品という密接な関係を有する。また、「代用茶として使用される花又は葉」についても、「茶の葉」と同様に抽出して飲用する飲料関連商品であり、密接な関係を有する。加えて、商品の販売と、その商品を取り扱う小売又は卸売の役務の提供とが同一の事業者によって行われることは、商取引上しばしば見受けられるものであり、そのような場合には、当該商品の販売場所や需要者の範囲が、当該役務の提供場所や需要者の範囲と一致することも少なくないといえる。 そうすると、本件商標の指定役務「茶の葉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と引用商標1の指定商品「茶」、「茶飲料」及び「代用茶として使用される花又は葉」とは、取引の実情において密接に関連する商品及び役務であり、同一又は類似の商標がこれらの商品及び役務に使用された場合には、これに接する取引者・需要者は、当該役務と商品が同一の営業主によって提供又は製造、販売されたものであるかのように、その出所について誤認混同するおそれがあるものというべきである。 したがって、両者は互いに類似する商品及び役務とみるのが相当である。 (イ)「消費者のための商品購入に関する助言と情報の提供」について 「消費者のための商品購入に関する助言及び情報の提供」は、商品の最終需要者である消費者に対し商品の選択や購入判断に資する情報を提供する役務である。 一方、「販売を目的とした、各種通信媒体による商品の紹介」は、商品の販売促進を目的として各種通信媒体を通じて商品情報を紹介する役務であり、いずれも商品の購入又は販売に関する情報を提供する点で共通し、商品の流通・販売活動に密接に関連する役務である。前者は主として消費者に対して提供される役務であり、後者は主として企業の販売促進活動を支援する役務であったとしても、実際の取引においては、商品比較サイト、ECプラットフォーム、情報メディア等の事業者が、企業から広告掲載や商品紹介を受託するとともに、消費者に対して商品比較情報や購入ガイド等を提供する形で、これらの役務を一体的に提供している例が少なくない。 そうすると、両役務は提供主体、提供場所及び情報内容において密接に関連する役務であり、同一又は類似の商標が使用された場合には、取引者・需要者は、同一の事業者によって提供されているものであると誤認するおそれがあるというべきである。 したがって、両役務は互いに類似する役務とみるのが相当である。 (ウ)小括 上記(ア)及び(イ)によれば、本件商標の全指定商品及び指定役務と引用商標1のいずれかの指定商品及び指定役務は類似しており、以下の本件商標の指定役務と引用商標2の指定役務はそれぞれ類似しているといえる。 a 本件商標の指定役務中「オンラインによる商品の販売に関する情報の提供」、「フランチャイズチェーン加盟店に対する経営の指導および助言」、「商品・役務の買い手及び売り手のためのオンライン市場の提供」と引用商標2の指定役務中「事業計画の管理」、「他人の商品及びサービスのライセンスに関する事業の管理」、「商品・役務の買い手及び売り手のためのオンライン市場の提供」など b 本件商標の指定役務中「事業と商業目的のための展示会および見本市の企画及び開催に関する助言及び情報の提供」、「商品の販売促進・役務の提供促進のための展示会の企画・開催又は運営」、「広告」と引用商標2の指定役務中「販売を目的とした各種通信媒体による商品の紹介」、「販売促進のための企画及び実行の代理」など c 本件商標の指定役務中「飲料店における飲料の提供」、「レストランにおける飲食物の提供」、「喫茶店における飲食物の提供」、「軽食堂における飲食物の提供」、「食堂における飲食物の提供」と引用商標2の指定役務中「ティーバーにおける飲食物の提供」など d 本件商標の指定役務中「消費者のための商品購入に関する助言と情報の提供」と引用商標2の指定役務中「販売を目的とした、各種通信媒体による商品の紹介」 (5)まとめ 以上、(1)~(4)で述べたとおり、本件商標と引用商標とは、互いに類似する商標である。 そして、本件商標は、引用商標1との関係においては、本件商標の全ての指定商品及び指定役務が、引用商標1の指定商品又は指定役務のいずれかと類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 また、引用商標2との関係においても、本件商標の指定役務のうち、「オンラインによる商品の販売に関する情報の提供」、「商品・役務の買い手及び売り手のためのオンライン市場の提供」、「飲料店における飲料の提供」、「軽食堂における飲食物の提供」、「食堂における飲食物の提供」及び「消費者のための商品購入に関する助言と情報の提供」については、引用商標2の指定役務と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標 本件商標は、「CHA’GE」の欧文字(以下「本件欧文字部分」という。)及びその両側に「茶」及び「聚」の漢字とおぼしきもの(以下、両側に配されたものをまとめて「本件漢字部分」という。)を配した別掲1のとおりの構成からなるものである。 そして、本件欧文字部分及び本件漢字部分は、いずれも、特定の意味合いをもって親しまれている語ではなく、観念的なつながりもないことに加え、文字種の違い及び文字の大きさが異なることも考慮すれば、視覚上分離して認識、把握されるものであって、それぞれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。 そうすると、本件欧文字部分及び本件漢字部分は、それぞれが商品及び役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものといえることから、本件商標は、本件欧字部分及び本件漢字部分それぞれを要部として取り出し、これと他人の商標を比較して、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。 したがって、本件商標は、その要部である本件欧文字部分の構成文字に相応して「チャジ」又は「チャゲ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。 イ 引用商標について (ア)引用商標1 引用商標1は、上記2(1)のとおり、「CHAGEE」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「チャジー」の称呼を生じ、当該文字は特定の意味合いをもって親しまれている語ではない。 したがって、引用商標1からは、「チャジー」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。 (イ)引用商標2 引用商標2は、別掲2のとおり、上段に「CHAGEE」の文字(以下「引用欧文字部分」という。)、下段に「覇王茶姫」の文字(以下「引用漢字部分」といい、「引用欧文字部分」と「引用漢字部分」をまとめて「引用文字部分」という。)を配し、その左側に女性の顔を図案化した黒色を背景とする円形状の図形(以下、「図形部分」という。)を配した構成からなるものである。 引用文字部分と図形部分とは、重なることなく配置されており、それぞれが、視覚上分離して看取され得るものであり、取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているとはいえないものである。 また、引用文字部分は、二段に表してなるところ、上段の引用欧文字部分と下段の引用漢字部分は、重なることなく表されており、これらの語に観念的なつながりも存在しないことから、引用文字部分は、「CHAGEE」と「覇王茶姫」とに分離して看取されるといい得るものである。 そして、引用欧文字部分及び引用漢字部分は、いずれも、特定の意味合いをもって親しまれている語はなく、これらは、観念的なつながりもないことに加え、文字種の違い及び文字の大きさが異なることも考慮すれば、視覚上分離して認識、把握されるものであって、それぞれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものともいえず、ほかに常に一体のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情も見いだせない。 そうすると、引用商標2の構成中、引用欧文字部分及び引用漢字部分、それぞれが役務の出所識別標識としての機能を十分に果たし得るものといえることから、引用商標2は、引用欧字部分及び引用漢字部分それぞれを要部として取り出し、これと他人の商標を比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。 したがって、引用商標2は、その要部である引用欧文字部分の構成文字に相応して「チャジー」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。 ウ 本件商標と引用商標の類否 本件商標と引用商標は、その構成全体を比較した場合においては、図形の有無、文字構成の違いから、明確に区別できるものであり、また、本件商標の要部である「CHA’GE」の欧文字部分と引用商標1及び引用商標2の要部である「CHAGEE」の文字を比較した場合、中間のアポストロフィ(’)の有無及び末尾の「E」の文字の有無の差異を有するものであり、構成文字数の短い両者において、上記差異によって、その印象が大きく異なるといえるから、外観上、明確に区別できるものである。 また、本件商標から生じる「チャジ」の称呼と引用商標から生じる「チャジー」の称呼とは、末尾において長音「ー」の有無の差異を有し、また、本件商標から生じる「チャゲ」の称呼と引用商標の「チャジー」の称呼とは、「ゲ」と「ジ」の音及び長音「ー」の有無の差異を有するところ、いずれも極めて短い音数である両者において、当該差異音が称呼全体に与える影響は少なくないから、称呼上、明瞭に聴別できるものである。 さらに、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないから、観念において比較できないものである。 そうすると、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において、明確に区別及び明瞭に聴別できるものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標である。 その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。 加えて、申立人は、引用商標が中国・東南アジアを中心に、店舗が多数存在し人気を博し、韓国にも第1号店の開業を予定しているとして、甲1~甲7を提出している。 しかしながら、前記証拠は、海外における引用商標の取引の実情についてのものであり、我が国において、引用商標が周知であるといったことを裏付ける証拠の提出はなく、また、我が国の需要者等がそのことを認識しているとはいい難いことから、本件商標と引用商標の類否判断について、前記理由が左右されることはない。 申立人は、他の審決例を挙げて、本件商標と引用商標とは類似の商標である旨主張する。 しかしながら、商標の類否の判断は、対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ、それらの審査例、審決例は、商標の具体的構成等において本件とは事案を異にするものであり、本件商標と引用商標の類否については、上記ウにおいてした判断のとおりであるから、それらの審決例をもってその判断が左右されることはない。 したがって、申立人の上記主張は、いずれも採用することができない。 エ 以上のとおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品及び指定役務が類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえず、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、その登録は、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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