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商標異議申立

2025-900273

ムニソウ、ムニソー

審判番号
2025-900273
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2024-125242
登録番号
6974091
請求日
2025年12月12日
審決日
2026年07月02日
公報発行日
2026年08月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社LDS
  • 【異議申立人】ミニソ・ホンコン・リミテッド
  • 【異議申立人代理人】弁理士法人深見特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 板谷 玲子
  • 審判官 林田 悠子
  • 審判官 藤田 和美
分類
T1651.261-Y (W14) / T1651.262-Y (W14) / T1651.263-Y (W14) / T1651.271-Y (W14)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6974091号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6974091号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6974091号商標(以下「本件商標」という。)は、「ムニソウ」の片仮名と「MUNISO」の欧文字を上下二段に書してなり、令和6年11月11日に登録出願、第14類「貴金属及びその合金,宝飾品,宝玉,宝玉の原石及び半貴石,身飾品」を指定商品として、同7年9月5日に登録査定され、同年10月6日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するとして引用する登録第6159713号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成30年5月25日に登録出願、第3類、第8類ないし第11類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第25類、第26類、第28類ないし第30類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、令和元年7月5日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証(以下「甲○」と記載する。)を提出した。 1 商標法第4条第1項第11号について (1)商標の類似性 外観について、本件商標は、片仮名「ムニソウ」とローマ字「MUNISO」を上下二段に配した態様からなり、引用商標は、ローマ字「MINISO」を朱色の太文字で表した態様からなる。 本件商標中の片仮名「ムニソウ」は、単にその下のローマ字「MUNISO」の読みを表すにすぎず、需要者にもそのように認識されると考えられるため、外観上、独立した目立つ要素とはなり得ない。そして、本件商標と引用商標とは、文字構成において、「M」、「N」、「I」、「S」、「O」を共通にし、「U」と「I」とが異なるのみであり、かつ、それらの文字が、語頭でも末尾でもなく、相対的に直ちには把握し難い箇所に配されていることから、構成態様が酷似している。そうすると、本件商標と引用商標とは、外観において、近似した印象を与える。 次に、称呼について、本件商標からは、読みを表す片仮名に相応して「ムニソウ」の称呼を生じ、引用商標からは、ローマ字の読みに倣って「ミニソウ」の称呼を生じるところ、両者は、第2音から第4音までの「ニ」、「ソ」、「ウ」を共通にし、また、第1音の「ム」と「ミ」は、いわゆる鼻音であって、くぐもったようなやや聴別し難い性質の音である。 そうすると、本件商標と引用商標とは、それぞれを一連に称呼したときには、全体の語感、語調が近似したものとなり、互いに聞き誤るおそれが十分にある。 そして、観念について、本件商標と引用商標とは、いずれも造語からなり、特定の意味合いを生じない。 よって、両商標は、互いに異なる意味合いを有しないことから、観念上、明確に区別し得るものではない。 以上より、本件商標と引用商標とは、少なくとも外観及び称呼において相紛らわしく、商品の出所について混同を生じるおそれのある類似の商標である。 (2)商品の同一・類似性 本件商標の指定商品である第14類「貴金属及びその合金,宝飾品,宝玉,宝玉の原石及び半貴石,身飾品」と引用商標の指定商品中の第14類「貴金属,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,身飾品」とは、類似群コードを同じくし、同一又は類似の商品である。 (3)まとめ 以上より、本件商標と引用商標とは、商標が類似し、指定商品も同一又は類似の関係にあるものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 2 商標法第4条第1項第15号について (1)混同を生ずるおそれの有無の判断基準 商標法第4条第1項第15号に関して、「「混同を生ずるおそれ」の有無は、当該商標と他人の表示との類似性の程度、他人の表示の周知著名性及び独創性の程度や、当該商標の指定商品等と他人の業務に係る商品等との間の性質、用途又は目的における関連性の程度並びに商品等の取引者及び需要者の共通性その他取引の実情などに照らし、当該商標の指定商品等の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として、総合的に判断されるべき」とされている(平成12年7月11日最高裁第三小法廷判決平成10年(行ヒ)第85号)。これを本件についてみると、以下のとおりである。 (2)本件への当てはめ ア 本件商標と引用商標との類似性の程度 本件商標と引用商標とは、上記1(1)に述べたとおり、互いに類似の商標である。 イ 引用商標の周知著名性及び独創性の程度 引用商標は、申立人であるミニソ・ホンコン・リミテッドのハウスマークであり、「シンプル、ナチュラル、上質」というコンセプトの下に手頃な価格の商品を販売する申立人の各小売店舗において、また、それに関連して使用されていた(甲3)。 2013年の創業以来、申立人は、全世界を舞台に事業展開しており、2021年の時点で既に、78か国以上において、3,200以上の店舗を出店していた。 そして、日本においては、関東を中心として、主に多くの買物客で賑わうショッピングモールに焦点を当てて、高田馬場店、イオンモール小名浜店、イオンモール幕張新都心店、イオンモール津田沼店、イオンモール名取店の5店舗を出店していた(甲3)。 高田馬場店オープンの際には、ウェブサイト記事で取り上げられ(甲4)、現在では、申立人は、オンラインショップサイトを通じて小売等役務を提供している(甲5)。 このような状況に鑑みると、本件商標の登録出願時及び登録査定時の両時において、引用商標は、申立人の役務(小売等役務)に係る商標として、我が国の需要者の間で広く認識されるに至っていたと推察される。 また、引用商標は、特定の観念を生じない造語である「MINISO」の文字からなり、独創性を有する商標である。 ウ 本件商標の指定商品と申立人の業務に係る役務との間の関連性の程度及び取引者・需要者の共通性 申立人の業務に係る役務(小売等役務)においては、小物も取り扱われているため、本件商標の指定商品である第14類「貴金属及びその合金,宝飾品,宝玉,宝玉の原石及び半貴石,身飾品」と関連性があり、取引者・需要者も共通する。 エ 総合的判断 以上の事情を考慮し、本件商標の指定商品の取引者・需要者において普通に払われる注意力を基準として総合的に判断すれば、本件商標は、その登録出願時及び登録査定時において、その指定商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者をして、申立人の業務に係る役務を連想・想起させ、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあると考えられる。 (3)まとめ 以上より、本件商標は、申立人の業務に係る役務と混同を生ずるおそれがある商標である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号について (1)本件商標 本件商標は、前記第1のとおり、「ムニソウ」の片仮名と「MUNISO」の欧文字を上下二段に表してなるところ、上段の片仮名は下段の欧文字の読みを表したものと無理なく認識できるものである。 そして、下段の「MUNISO」の文字は、特定の意味合いで認識されている事実は見いだせないから、特定の観念を生じないものである。 したがって、本件商標からは、「ムニソウ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標 引用商標は、別掲のとおりの「MINISO」の欧文字を赤色で表してなるところ、当該文字に相応し、「ミニソ」又は「ミニソー」の称呼を生じ、特定の意味合いをもって認識されている事実は見いだせないから、特定の観念を生じないものである。 (3)本件商標と引用商標の類否 本件商標と引用商標とを比較すると、両者の外観は、全体を比較した場合には、構成態様が明らかに異なり、相紛れるおそれのないものであり、また、本件商標の構成中の「MUNISO」の欧文字部分と引用商標とを比較すると、2文字目において「U」と「I」の文字の差異を有し、短い文字構成において、当該差異によって、構成全体の視覚的印象に与える影響は大きく、両者を離隔的に観察しても、外観上、区別できるものである。 次に、本件商標から生じる「ムニソウ」と引用商標から生じる「ミニソ」及び「ミニソー」の称呼とを比較すると、両者は、語頭における「ム」と「ミ」の音の差異を有し、その差異が短い音構成からなる両称呼全体の語調、語感に及ぼす影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、それらを聞き誤るおそれのないものというのが相当である。 さらに、観念においては、両商標は、共に特定の観念を生じないものであるから、比較することができない。 そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較できないものの、外観、称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。 その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。 (4)小括 以上のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否を判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 2 商標法第4条第1項第15号について (1)引用商標の周知性について 申立人の主張及び提出された証拠によれば、2021年9月時点において、申立人が78か国を超える国において3,200以上の店舗を有し、我が国においては5店舗を有していたこと(甲3)、及び、現在はオンラインショップを通じてキーホルダーやぬいぐるみ等が販売されていること(甲5)が認められる。 しかしながら、我が国における引用商標を使用した商品の販売実績、並びに広告宣伝の方法、期間、地域及び規模等を示す主張、証左もないことから、申立人が提出した証拠からは、引用商標が、本件商標の登録出願の日前ないし登録査定時において、申立人の業務に係る商品及び役務であることを表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。 (2)本件商標と引用商標の類似性の程度 上記1(3)のとおり、本件商標と引用商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。 (3)出所の混同のおそれ 上記(1)のとおり、引用商標は申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして我が国の需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、上記(2)のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であって別異の商標というべきものである。 そうすると、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 (4)小括 以上のとおりであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 3 むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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