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商標異議申立

2025-900222

ヘラグリーン、ヘッラグリーン、ヘラ、ヘッラ

審判番号
2025-900222
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2025-013364
登録番号
6961274
請求日
2025年10月21日
審決日
2026年07月09日
公報発行日
2026年08月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社ABCITY
  • 【権利者代理人】荒木 利之
  • 【異議申立人】HELLA GREEN 株式会社
  • 【異議申立人代理人】市川 茂
審判長/審判官
  • 審判長 大橋 良成
  • 審判官 板谷 玲子
  • 審判官 林田 悠子
分類
T1652.18 -Y (W25) / T1652.25 -Y (W25) / T1652.271-Y (W25)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項、商標法第4条第1項第10号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6961274号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6961274号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6961274号商標(以下「本件商標」という。)は、「HELLA GREEN」の文字を標準文字で表してなり、令和7年1月29日に登録出願、第25類「被服」及び第30類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年8月15日に登録査定、同月26日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立人が引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標に係る登録異議の申立ての理由において引用する商標は、申立人が、同人の商号及び被服などのブランド名として用いていると主張する「HELLA GREEN」の欧文字からなる商標(以下「引用商標」という。)である。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標の指定商品中、第25類「被服」(以下「申立てに係る商品」という。)について、商標法第3条第1項柱書、同法第4条第1項第10号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第22号証を提出した(ただし、本件商標の商標掲載公報として証拠申出された甲第1号証については、添付が省略されている。)。 (1)商標法第3条第1項柱書について ア 本件商標は、申立人が会社設立を行った令和7年1月16日より後に登録出願されたものである(甲2)。 申立人であるHELLA GREEN株式会社のK氏及びY氏は、過去に本件商標権者の被服部門に所属していたが、現代表取締役との確執があり退職している。なお、退職に際してK氏及びY氏の両名において商号として「HELLA GREEN」の名称の使用を禁止されたという約定及び事実は存在しない。 イ 使用の事実(準備)について 本件商標権者は、使用の事実として、他者のブログ記事を挙げ、かつ、使用の準備として「HELLA GREEN」の文字をプリントしたサンプル作成の注文の履歴を挙げている(甲3)が、前者は、本件商標の第30類の指定商品に対する使用の事実であり、申立てに係る商品に該当するものではない。また、後者において、「HELLA GREEN」の文字をプリントしたサンプルの作成と同時に「COUCH POTATO」、「APPLE CHEEKS」の発注を行っているが、それぞれの商標出願は行っていないし、標章「HELLA GREEN」のみをサンプル作成前の令和7年1月29日に商標出願したことの整合性もない。 また、発注先である「オリジナルプリント.jp」で作成される被服サンプルは、デザインされたプリントにおいて版を用いずに印刷するため、商用(量産品)として扱う場合のサンプルとしては、コスト及び品質において大きく異なる。また、申立人が本件商標権者に所属していた際には、「エピックインク社」等にサンプル作成依頼を出していた。 したがって、本件商標権者による「オリジナルプリント.jp」でのサンプルは、商用としては通常用いられるものではない。 (2)商標法第4条第1項第10号及び同項第15号について ア 本件商標と申立人の商号について 本件商標は、「HELLA GREEN」のアルファベットを普通に用いられる方法で横書きしてなり、第25類及び第30類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品とするものである。 他方、申立人の商号は、「HELLA GREEN」であり、これを被服等におけるブランド名としても用いている。 してみれば、本件商標に対して申立人の商号は、同一の商標を同一又は類似の商品について使用をするものである。 イ 申立人の商号の著名性について 申立人は、自身の商号である「HELLA GREEN」を業として使用し、被服等の展示及び販売を行っており、被服分野においては一定の著名性を有している(甲4~甲22)。 特に、株式会社アーバンリサーチが運営する、オンラインセレクトショップアーバンリサーチ(甲19)、株式会社ZOZOが運営するオンラインアパレルショップZOZO town(甲21)、株式会社ジュンが運営するオンラインアパレルショップJun online(甲22)は、日本国内でもアパレルの販売量が多いオンラインショップであり、ここでの販売実績は被服分野における著名性を示している。 (3)まとめ 本件商標は、申立人であるHELLA GREEN株式会社の登記以降に登録出願されたものであり、申立人を害する(申立人が販売する商品等と誤認混同を生じさせる)目的により登録出願されたものである。 したがって、本件商標は、申立てに係る商品について、商標法第3条第1項柱書並びに同法第4条第1項第10号及び同項第15号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項柱書について 商標法第3条第1項柱書の「自己の業務に係る商品又は役務について使用する商標」とは、少なくとも登録査定時において、現に自己の業務に係る商品又は役務に使用している商標、あるいは、将来、自己の業務に係る商品又は役務に使用する意思のある商標と解される(平成24年5月31日知的財産高等裁判所、平成24年(行ケ)第10019号)。 そこで、本件についてみるに、申立人は、本件商標権者が本件商標の使用の準備として「HELLA GREEN」の文字をプリントしたサンプル作成の注文の履歴を挙げたこと(甲3)について、本件商標権者の発注先である「オリジナルプリント.jp」でのサンプルは、商用(量産品)としては通常用いられるものではない旨主張している。 しかしながら、申立人提出の証拠及び同人の主張をもっては、本件商標権者による本件商標の使用の準備として、上記サンプルが商用として注文されていたことを否定するに足る事実は見いだせず、本件商標権者が本件商標を申立てに係る商品に使用しているか又は使用する意思があるかについて、格別に合理的疑義があったものとは認められない。また、他に、本件商標権者が本件商標を将来使用する意思さえも有しないというべき事情は見いだせない。 そうすると、本件商標権者は、本件商標を申立てに係る商品について現に使用している、あるいは、将来使用する意思を有するとみるのが相当であって、現に行っている業務に係る商標あるいは将来自己の業務に係る商標として使用する意思が全くないとみることはできない。 したがって、本件商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないということはできない。 (2)引用商標の周知著名性について ア 申立人の主張及び提出した証拠によれば、以下の事実を認めることができる。 (ア)法人番号公表サイト(甲2)によれば、「HELLA GREEN株式会社」の法人番号が令和7年1月16日に新規で指定されている。 (イ)申立人が自社の商品販売用ホームページと主張するもの(甲4、甲5)には、「Fall/Winter 2025」の表示の下、「HELLA GREEN」の文字が商品名や価格とともに表示され、「HELLA GREEN」の文字が表示されたタグを付したジャケット、パンツなどが掲載されている。 (ウ)申立人が、同人が2025年(令和7年)7月に開催した展示会パンフレットの写しと主張するもの(甲6)には、「HELLA(C) GREEN」(決定注:(C)は、上付きで○の中に「C」を表したものである。)や「25 FALL&WINTER」の表示はあるが、英語版であって、展示会の開催場所、日時については確認できない。 (エ)「KINARI(第29号)」(2025年5月29日発行:甲7)には、「HELLA GREEN 2025FWよりスタートする新ブランド」の記載の下、「陶器が発売される」旨の記載があるものの、申立てに係る商品に関する記載は確認できない。 (オ)オンラインストアの商品販売用ページ(甲9~甲22)には、「HELLA GREEN」又は「Hella Green」の表示の下、靴下、カーディガン、Tシャツ等が掲載されているが、申立人の表示が見いだせず、掲載された商品が申立人の業務に係るものとは確認できない。また、上記商品販売用ページの掲載日も不明である。 イ 上記アで認定した事実によれば、申立人の商号「HELLA GREEN株式会社」は、本件商標の登録出願の13日前に法人番号が指定されたものであって、申立人の商品販売用ホームページとされるものに「HELLA GREEN」の文字が表示されたタグを付したジャケット、パンツなどが掲載され、販売されているといえる。 しかしながら、上記ホームページは、その「Fall/Winter 2025」の表示から、本件商標の登録出願後のものとみるのが相当であり、少なくとも、その登録出願前に掲載されていたものと確認することはできない。 また、展示会のパンフレットについても、具体的な開催地、開催日は不明であるものの、申立人の主張によれば2025年(令和7年)7月に開催されたものであり、「25 FALL&WINTER」の表示からも、上記ホームページと同様に、本件商標の登録出願後のものとみられ、その登録出願前に頒布等されていたものと確認することもできない。 さらに、オンラインストアの商品販売用ページにおいて、「HELLA GREEN」又は「Hella Green」の表示の下、靴下、カーディガン、Tシャツ等が掲載されているものの、申立人の表示が見いだせず、かつ、その掲載日も不明である。 その他、引用商標を使用した商品についての我が国における広告宣伝の方法、売上高、市場シェア等が不明である。 ほかに、引用商標が広く認識されているとする具体的な証拠は提出されていない。 以上からすると、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者の間に広く認識されていたとは認めることはできない。 (3)商標法第4条第1項第10号該当性について 本件商標と引用商標は、いずれも「HELLA GREEN」の欧文字からなるから、両者は同一の綴りからなるものであるとしても、上記(2)のとおり、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者の間に広く認識されているとは認められないものである。 そうすると、本件商標は、商標法第4条第1項第10号を適用するための要件を具備しないものであるから、同号に該当しない。 (4)商標法第4条第1項第15号該当性について 引用商標は、上記(2)のとおり、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者の間に広く認識されているとは認められないものであり、周知性を備えていないものであるから、本件商標に接する取引者、需要者が、申立人の業務に係る引用商標を連想又は想起するものということはできない。 そうすると、本件商標は、本件商標権者がこれを申立てに係る商品について使用しても、取引者、需要者が、その商品が他人(申立人)又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (5)むすび 以上のとおり、本件商標の申立てに係る商品についての登録は、商標法第3条第1項柱書、同法第4条第1項第10号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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2025-900222

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