商標異議申立
2025-900094
コクサイシンペンケーゴシ
- 審判番号
- 2025-900094
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2024-026894
- 登録番号
- 6904094
- 請求日
- 2025年05月07日
- 審決日
- 2025年09月11日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社CCTT
- 【権利者代理人】弁理士法人Toreru
- 【異議申立人】平塚 三好
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 中島 光
- 分類
- T1651.261-Y (W4145) / T1651.262-Y (W4145) / T1651.263-Y (W4145)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6904094号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6904094号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6904094号商標(以下「本件商標」という。)は、「国際身辺警護士」の文字を標準文字で表してなり、令和6年3月14日に登録出願、第41類「セミナーの企画・運営又は開催,教育又は娯楽に関する競技会の企画・運営,ノウハウの伝授(訓練),図書の貸与,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,電子出版物の提供,コーチング(訓練),興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),認証のための訓練の提供及び教育上の試験の実施,図書及び記録の供覧,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),オンラインによる映像の提供(ダウンロードできないものに限る。),技芸・スポーツ又は知識の教授」及び第45類「個人の身元又は行動に関する調査,遺失物の位置情報の提供及び追跡,身辺の警備,行方不明者の位置情報の提供及び追跡,身体上の保安に関する助言,施設の警備,夜間警備,雑踏警備,工場の安全確認」を指定役務として、令和7年2月18日に登録査定、同年3月5日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録第5616361号商標(以下「引用商標」という。)は、「警護士」の文字を標準文字で表してなり、平成24年3月16日に登録出願、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」及び第45類「施設の警備,身辺の警備」を指定役務として、平成25年9月20日に設定登録され、令和5年6月1日に存続期間の更新登録がされたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。
(1)本件商標と引用商標の比較について
ア 外観について
本件商標は、「国際」、「身辺」及び「警護士」の各文字を横書きにした構成であり、構成中の「国際」の文字は、役務の提供場所として、世界的であることだけを示すにとどまり、自他役務の識別標識としての機能がないに等しい。そして、警護業界において、「警護」の文字は、「身辺警護」を一義的に意味することが一般的であり(甲3ないし甲5)、両文字を常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情を見いだすことはできないため、全体として、看者に対し出所識別標識としての強い印象を与えるものとはいい難いことから、本件商標の要部は、「警護士」の文字であり、これは、引用商標である「警護士」の文字と類似する。
イ 称呼について
本件商標からは、その構成文字に応じて「コクサイシンペンケイゴシ」又は「コクサイシンペンケーゴシ」の称呼を生じるが、これらはともに12音と冗長であり、上記アのとおり、本件商標からは「警護士」の文字が要部となることから、「ケイゴシ」又は「ケーゴシ」の称呼も生じる。
そして、引用商標からは、その構成文字に応じて「ケイゴシ」又は「ケーゴシ」の称呼を生じるから、本件商標と引用商標とは、「ケーゴシ」の称呼において共通する。
ウ 観念について
本件商標の構成中、「国際」の文字と、「身辺警護士」の文字とは観念的に結合しているとはいえず、簡易迅速が重視される実際の商取引においては、本件商標に接する取引者、需要者が、自他役務の識別標識としての機能を十分に有する「身辺警護士」の文字部分に着日し、当該文字部分をもって取引に当たることもあるというべきである。
そして、上記アのとおり、警護業界において、「警護」の文字は、「身辺警護」を一義的に意味することが一般的であり、本件商標の権利者も「警護」の文字と「身辺警護」の文字を同一の意味として使用しており(甲3ないし甲5)、これは、前記の文字の前に「国際」の文字が付されたとしても同様であるから、本件商標と引用商標とは観念において同一である。
エ 小括
本件商標と引用商標は、その要部又は構成全体において、称呼及び観念を共通にするものであり、外観においても近似した印象を与えるものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者・需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本件商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのある同一又は類似の商標というのが相当である。そして、本件商標と引用商標の指定役務は同一又は類似のものである。
(2)まとめ
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 結合商標の類否判断について
複数の構成部分を組み合わせた結合商標については、その構成部分全体によって他人の商標と識別されるから、その構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは原則として許されないが、取引の実際においては、商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、必ずしも常に構成部分全体によって称呼、観念されるとは限らず、その構成部分の一部だけによって称呼、観念されることがあることに鑑みると、商標の構成部分の一部が需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などには、商標の構成部分の一部を要部として取り出し、これと他人の商標とを比較して商標そのものの類否を判断することも、許されると解するのが相当である(最高裁昭和37年(オ)第953号同38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁、最高裁平成3年(行ツ)第103号同5年9月10日第二小法廷判決・民集47巻7号5009頁、最高裁平成19年(行ヒ)第223号同20年9月8日第二小法廷判決・裁判集民事228号561頁参照)。
イ 本件商標について
本件商標は、「国際身辺警護士」の文字を標準文字で表してなるところ、構成各文字は、同じ書体及び大きさをもって間隔なく表されており、全体として外観上まとまりよく一体的に表されているものである。
また、本件商標は、その構成文字に相応して、「コクサイシンペンケーゴシ」の称呼が生じるものと認められるところ、当該称呼は決して長い称呼とはいえず、よどみなく一連に称呼し得るものである。
加えて、本件商標を構成する「国際」、「身辺」、「警護」及び「士」の文字は、それぞれ、「諸国家・諸国民に関係すること」、「身のまわり」、「警戒しまもること」及び「一定の資格・役割をもった者」の意味を有する、我が国において広く一般に知られた語であることから(いずれも、「広辞苑(第七版)」株式会社岩波書店。)、本件商標の指定役務との関係において、各文字の間に、自他役務の識別標識としての強弱があるとは認められない。
そうすると、本件商標に接する取引者、需要者は、殊更に、本件商標の構成中の、いずれかの文字を捨象し、一部の文字又はそれらを結合した部分のみに着目するとはいい難く、本件商標を一体不可分のものと認識、理解するとみるのが相当であるから、本件商標は、その構成文字に相応して「コクサイシンペンケーゴシ」の称呼を生じ、構成する各文字の語義から、「国際的な、身のまわりの警護についての一定の資格をもった者」ほどの観念を生じるものである。
ウ 引用商標について
引用商標は「警護士」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「警護」及び「士」の文字は、上記イのとおり、それぞれ、「警戒しまもること」及び「一定の資格・役割をもった者」の意味を有する、我が国において広く一般に知られた語であることから、これよりは、その構成文字に相応して「ケーゴシ」の称呼を生じ、構成する両文字の語義から、「警護についての一定の資格をもった者」ほどの観念を生じるものである。
エ 本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標の類否について検討すると、外観においては、両商標は、上記イのとおり、全体の構成文字及び文字数において明らかに相違するから、明確に区別できるものである。
次に、本件商標から生じる「コクサイシンペンケーゴシ」の称呼と、引用商標から生じる「ケーゴシ」の称呼とを比較すると、構成音及び音数に明らかな差異があるため、両商標は、明瞭に聴別できるものである。
さらに、観念においては、本件商標からは「国際的な、身のまわりの警護についての一定の資格をもった者」ほどの観念を生じるのに対し、引用商標からは「警護についての一定の資格をもった者」ほどの観念を生じるものであるから、相紛れるおそれはない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念において相紛れるおそれがないものであるから、両者の外観、観念及び称呼等によって需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
オ まとめ
したがって、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、本件商標の指定役務中に、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務が含まれるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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