商標異議申立
2025-900064
ムトウロッピャクジューホーム、ムトウロクイチゼロホーム、ムトーロッピャクジューホーム、ムトーロクイチゼロホーム、ムトー、ムトーホーム、ロッピャクジューホーム、ロクイチゼロホーム、ジュー、イチゼロ、ムトウホーム、ムトーホーム
- 審判番号
- 2025-900064
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2024-045466
- 登録番号
- 6886594
- 請求日
- 2025年03月24日
- 審決日
- 2025年09月25日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社ムトウ
- 【権利者代理人】南瀬 透
- 【権利者代理人】宇野 智也
- 【異議申立人】MUTOHホールディングス 株式会社
- 【異議申立人代理人】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
- 【異議申立人】武藤工業 株式会社
- 【異議申立人代理人】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 板谷 玲子
- 分類
- T1652.261-Y (W09162037) / T1652.262-Y (W09162037) / T1652.263-Y (W09162037) / T1652.271-Y (W09162037)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6886594号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6886594号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6886594号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和6年4月26日に商標登録出願、第9類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第25類及び第37類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年12月12日に登録査定、同7年1月17日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は次のとおりであり(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)、いずれの商標権も有効に存続しているものである。
(1)登録第2383554号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第9類及び第11類に属する商標登録原簿に記載の商品(平成24年1月17日にされた商標権の存続期間の更新登録において、商品の区分を2区分に減縮したもの)
登録出願日 昭和63年11月24日
設定登録日 平成4年2月28日
書換登録日 平成14年3月13日
(2)登録第2420513号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第9類「製図用又は図案用の機械器具」
登録出願日 昭和63年11月24日
設定登録日 平成4年6月30日
書換登録日 平成14年4月3日
(3)登録第2721238号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第9類「座標測定機,長さ測定機,移動量測定器,プリント基板用座標測定機」
登録出願日 昭和63年11月24日
設定登録日 平成9年5月9日
書換登録日 平成19年11月21日
(4)登録第3166939号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定役務 第37類「製図および図案用機械器具の修理及び保守,電子計算機の修理及び保守,測定エンコ―ダ―その他の測定器具の修理」
登録出願日 平成4年9月30日
設定登録日 平成8年6月28日
(5)登録第4054559号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第2類及び第16類に属する商標登録原簿に記載の商品(平成29年9月12日にされた商標権の存続期間の更新登録において、商品の区分を2区分に減縮したもの)
登録出願日 昭和63年11月24日
設定登録日 平成9年9月12日
書換登録日 平成20年3月26日
(6)登録第5576461号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第16類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成24年3月27日
設定登録日 平成25年4月19日
(7)登録第4496702号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第1類及び第2類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成12年7月18日
設定登録日 平成13年8月3日
(8)登録第5546429号商標(以下「引用商標8」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第2類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成23年9月5日
設定登録日 平成24年12月28日
(9)登録第5301242号商標(以下「引用商標9」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定役務 第35類に属する商標登録原簿に記載の役務
登録出願日 平成19年6月26日
設定登録日 平成22年2月12日
(10)登録第5844559号商標(以下「引用商標10」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品・役務 第7類、第28類、第35類、第37類及び第40類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務
登録出願日 平成27年9月25日
設定登録日 平成28年4月22日
(11)登録第4009853号商標(以下「引用商標11」という。)
商標の構成 別掲3のとおり
指定商品 第9類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成7年11月15日
設定登録日 平成9年6月6日
(12)登録第4194408号商標(以下「引用商標12」という。)
商標の構成 別掲4のとおり
指定商品 第9類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成9年3月13日
設定登録日 平成10年10月2日
(13)登録第4206321号商標(以下「引用商標13」という。)
商標の構成 別掲4のとおり
指定商品 第16類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成9年3月13日
設定登録日 平成10年10月30日
(14)登録第4206322号商標(以下「引用商標14」という。)
商標の構成 別掲4のとおり
指定商品 第20類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成9年3月13日
設定登録日 平成10年10月30日
(15)登録第4496701号商標(以下「引用商標15」という。)
商標の構成 別掲4のとおり
指定商品 第1類及び第2類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成12年7月18日
設定登録日 平成13年8月3日
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は第9類、第16類、第20類及び第37類の全指定商品及び全指定役務について同法第43条の2第1号により、取り消されるべきである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第35号証を提出した。
(1)引用商標について
引用商標1ないし引用商標10及び引用商標11ないし引用商標15の構成要素のひとつである「MUTOH」は、申立人であるMUTOHホールディングス株式会社(名称変更前の武藤工業株式会社)及び武藤工業株式会社(新設分割)又は関連会社などにより、商標「MUTOH」についての最初の商標登録出願を行った1967年頃より今日に至るまで長年に亘り、同社が製造販売する製図機器、プリンタ、プロッタなどの印刷装置等に使用された結果、同社の業務にかかる商標として広く知られるに至っている商標である(甲17~甲35)。申立人であるMUTOHホールディングス株式会社は、武藤工業株式会社の親会社であり、引用商標1ないし引用商標11の商標権者としてこれら引用商標を登録して保護をおこない管理するものである。
引用商標の使用者である武藤工業株式会社の創業は武藤与四郎氏による1942年の武藤目盛彫刻研究所設立に遡る。同研究所は株式会社武藤目盛彫刻として1952年に法人化され、日本初のベルト・プーリーを使用したアーム式の製図機器(製図台)を上市したことで「MUTOH」の名は一躍世に知られることとなった(甲19~甲23)。
現在では、武藤工業株式会社の取り扱い製品は、上記看板製品を含む設計製図機械、現在の主力商品であるインクジェットプリンタ、3Dプリンタ、CADシステム等と多岐に亘っており、商標「MUTOH」はこれら殆ど全ての製品について使用されている(甲33~甲35)。そして、武藤工業株式会社の製品は同社が提供する公式ショッピングサイト(甲25)に加え、事務用機器を取り扱うショッピングサイトでも購入することができるなど(甲26、甲27、甲32)、多様な販路が確保されている。このような取り扱い製品の多様化及び販路の拡大は、取引者・需要者が武藤工業株式会社による商標「MUTOH」を付した製品を認知する機会の増大につながっているといえる。
したがって、商標「MUTOH」は武藤工業株式会社の業務にかかる商品を表示するものとして取引者・需要者の間に広く知られるに至っていることは明らかである。
(2)本件商標と引用商標の類否
本件商標は、三段に分かれて配置される態様よりなり、このような態様においては、商標が全体として観察される場合があったとしても、むしろ、各構成要素が分離して観察される可能性があり、そうとすれば、本件商標に接した取引者・需要者は中段に配された「MUTOU」に着目し、当該部分をもって取引に供される場合も少なくないであろうことは簡易迅速をたっとぶ取引の実情に照らしても自明の理である。
よって、本件商標からはその構成要素中の「MUTOU」の文字に応じて「ムトー」の称呼が生じ得るところ、当該称呼は引用商標1ないし引用商標10並びに引用商標11ないし引用商標15の「MUTOH」の文字部分から生じる称呼と同一である。故に、本件商標は引用商標1ないし引用商標11(決定注:「引用商標15」までをいうものと思料する。)に類似する。
(3)本件指定商品と引用商標の指定商品の類否
引用商標(決定注:「本件商標」の誤記と思料する。)にかかる第9類指定商品中「スマートフォン又は携帯電話機用カバー,スマートフォン又は携帯電話機用アクセサリー,スマートフォン・携帯電話機・携帯情報端末の部品及び附属品,携帯情報端末,電子看板,照明看板,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,潜水用耳栓,青写真複写機,写真複写機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,運動用保護ヘルメット,ホイッスル,測定機械器具,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電子出版物」、第16類指定商品中「シール,ステッカー,印刷物,文房具類,紙製看板,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,製図用具,いろがみ,写し絵,折り紙,切り抜き,千代紙,ぬり絵,紙類」、第20類指定商品中「家具」及び、第37類指定役務中「照明用器具の修理又は保守,測定機械器具の修理又は保守」は引用商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似する。
(4)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用商標に類似し、その指定商品又は指定役務と同一又は類似する上記商品について使用をするものである。
よって本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(5)商標法第4条第1項第15号について
武藤工業株式会社の業務に係る商品を表示する商標として広く知られるに至った商標「MUTOH」と類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、取引者・需要者をして、その商品が武藤工業株式会社と何等かの経済的・組織的関連があるかのごとく認識され、出所混同を生ぜしめるおそれがある。
よって本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の類似性について
本件商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、図形の下に配された「MUTOU」の文字は、外観上、他の構成部分に比して極めて小さく表示され、その態様においても顕著な特徴は認められず、観念上も氏姓の一つである「武藤」に通じるものと理解されるものであり、強く支配的な印象を与えるものであるというべき事情も見いだせないことからすれば、本件商標に接する需要者がその構成中の「MUTOU」の文字に着目し、取引に資するとはいい難いものである。
他方、引用商標は、別掲2ないし別掲4のとおりの構成からなるところ、
「MUTOH」の文字をデザイン化して表したもの(以下、これに類するデザイン化した「MUTOH」の文字を「MUTOHロゴ」という。)又は「MUTOHロゴ」と図形若しくは「MUTOH INDUSTRIES LTD.」の文字を組み合わせてなるものである。
そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、まず外観において、図形の有無又は相違、「610Home」又は「MUTOH INDUSTRIES LTD.」の文字の有無等に明らかな相違があることから、外観上、判然と区別し得るものである。
そして、称呼及び観念においては、本件商標は、その構成中の「MUTOU」の文字部分のみに相応して出所識別標識としての称呼及び観念が生じることはないといえるから、引用商標と称呼及び観念上、相紛れるものではない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるものではないから、非類似の商標というのが相当である。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
上記(1)のとおり、本件商標と引用商標は、非類似の商標である。
したがって、本件商標の申立に係る指定商品及び指定役務が引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似するものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人の提出に係る証拠によれば、申立人「MUTOHホールディングス株式会社」は、1942年創業、1952年設立の法人であり、同社のグループ企業の一つである申立人「武蔵工業株式会社」がインクジェットプリンタ、3Dプリンタ、CADシステム等を取り扱っていること(甲17、甲30)、引用商標1ないし引用商標10と同一の態様からなる商標が申立人に係る会社案内及びホームページのほか、ショッピングサイトや製品情報を掲載するウェブサイトに表示されていること(甲17、甲18、甲24、甲25、甲27、甲31~甲35)が認められる。
しかしながら、引用商標を使用した商品又は役務の我が国における売上高、販売数量についての販売実績及び提供実績並びに宣伝広告の回数や費用等の広告実績など、その周知性を数量的に判断し得る客観的、かつ、具体的な証拠の提出はないから、提出された証拠によっては、引用商標の周知性を推し量るに足りないものであり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたということができない。
また、仮に、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者の間に一定程度認識されていたとしても、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものであるから、その類似性の程度は極めて低いものである。
そうすると、本件商標は、本件商標権者がこれを申立に係る指定商品及び指定役務について使用をしても、これに接する需要者が、引用商標を連想、想起することはなく、その商品又は役務が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかのように誤認し、その商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標について、出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の申立に係る指定商品及び指定役務についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2025-900064