商標異議申立
2025-900022
エス
- 審判番号
- 2025-900022
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2024-001067
- 登録番号
- 6864186
- 請求日
- 2025年01月20日
- 審決日
- 2025年06月20日
- 公報発行日
- 2025年07月25日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】レジェンダリー ヒューマニティー ピーティーイー エルティーディー
- 【権利者代理人】弁理士法人白坂
- 【異議申立人】エスケーハイニックス ナンド プロダクト ソリューションズ コーポレイション
- 【異議申立人代理人】飯田 伸行
- 【異議申立人代理人】飯田 和彦
- 審判長/審判官
- 審判長 小林 正和
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 吉岡 めぐみ
- 分類
- T1652.261-Y (W094245) / T1652.262-Y (W094245) / T1652.263-Y (W094245)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6864186号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6864186号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6864186号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和6年1月9日に登録出願、第9類、第42類及び第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年9月3日に登録査定、同年11月13日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
第2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において引用する国際登録第1691986号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、2022年(令和4年)6月15日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、同年9月27日に国際商標登録出願、第9類「Solid state drives; semiconductors; memory cards; blank USB flash drives.」及び第40類「Custom manufacture of semiconductors and memory cards.」を、指定商品及び指定役務として、2023年(令和5年)11月17日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議の申立ての理由
本件商標は、その指定商品中、第9類「電子計算機用プログラム,コンピュータ,テレプレゼンスロボット,電子応用機械器具及びその部品,ビデオカメラ」について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は、2つの「C」字状の帯状図が組み合わされた図形からなる。この2つの帯状図は、それぞれ4カ所で屈折して形成される長短5本の直線による辺からなり、同一の形状を有している。そして、これら2つの帯状図を上下対称にして、その一部を互いの内側に入れ込むように配置した構成である。
本件商標からは、特定の観念及び称呼は直ちには生じない。
(2)引用商標
引用商標は、2つの「C」字状の帯状図が組み合わされた図形からなる。この2つの帯状図は、それぞれ4カ所で屈折して形成される長短5本の直線による辺からなり、同一の形状を有している。そして、これら2つの帯状図を上下対称にして、その一部を互いの内側に入れ込むように配置した構成である。
引用商標からは、特定の観念及び称呼は直ちには生じない。
(3)本件商標と引用商標の違い
本件商標の帯状図は、引用商標のそれよりも色彩が薄く(引用商標が黒色であるのに対し、本件商標はより淡色のモノトーン)、かつ幅広である。しかし、色彩の濃淡や着色の有無は看者に濃淡や色彩自体を省略・変更しただけと知覚されるにとどまるものであり(甲第3号証、甲第4号証等)、また線の太さ(幅)は相対的であって基本となる形状を変えるものではないから(甲第3号証等)、全体としては、これらの差異は僅差に過ぎない。
そして、本件商標と引用商標には、商標全体の角度に違いがあり、本件商標は引用商標からみると右側に30度程度傾いた角度で配されている。しかしながら、指定商品の提供の場において商標は様々な態様で付され、種々の角度で配され得るのであり、取引者及び需要者は本件商標及び引用商標に様々な角度で接することもある。
商標全体の配置の角度や傾きは、商標類否において特段の差異とはなり得ない(甲第4号証ないし甲第10号証等)。
また、本件商標における2つの帯状図のいずれも外側両端の辺は、引用商標のこれらに対応する辺よりも長い。しかし、この違いも、長短5本の辺からなる2つの「C」字状の帯状図を上下対称にしてその一部を互いの内側に入れ込むように配置するといった基本的な特徴、構成自体を何ら変更するものではない(甲第11号証等)。
(4)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標は、いずれも、商標全体において、長短5本の辺からなる2つの「C」字状の帯状図を上下対称にしてその一部が互いの内側に入れ込むように配置された点に基本的な特徴を有した構成であり、この基本的特徴と構成において軌を同一にする。
この特徴と構成はありふれたものでないのみならず、例えば、本件商標及び引用商標の指定商品の分野その他の分野で登録されている商標全般においても見られるものではないから、これらの共通点は、看取者に強く印象付けられる。
加えて、本件商標においては、下方の帯状図の第一辺及び第二辺が、上方の帯状図の第二辺及び第一辺にそれぞれ対応するようにして、上方の帯状図の内側に配されている。
また、下方の帯状図の第三辺、第四辺及び第五辺は、上方の帯状図の第四辺及び第五辺に沿うようにしてその外側に配されている。
一方、引用商標においても、下方の帯状図の第一辺及び第二辺が、上方の帯状図の第二辺及び第一辺にそれぞれ対応するようにして、上方の帯状図の内側に配されており、また、下方の帯状図の第三辺、第四辺及び第五辺は、上方の帯状図の第四辺及び第五辺に沿うようにしてその外側に配されている。
すなわち、本件商標と引用商標とでは、いずれも上下の帯状図の各辺が同じ位置関係で配置されている。
またそのため、両商標における余白部分も同様の形状となっている。
本件商標と引用商標には細部の差異はあるとしても、それらは上記共通点を凌駕しない。
なお、本件商標と引用商標は上記のとおりいずれも観念及び称呼が直ちに生じないから、両商標は観念及び称呼において比較できない。
以上から、本件商標と引用商標は、外観において需要者に与える印象、記憶、連想等を共通にし、本件商標と引用商標を同一又は類似の商品に使用した場合は、需要者がその出所について混同を生ずるおそれがあることが明らかである。
この点は、時と場所を異にする離隔的観察によるときは、より一層顕著である。
よって、本件商標は、引用商標に類似する商標である。
2 むすび
本件商標と引用商標は、観念及び称呼は比較できないが、外観において類似する商標であり、その指定商品に同一・類似するものを含んでいる。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は、別掲1のとおりであるところ、これは、全体の構成からすると、灰色の六角形を、中心部に菱形様のふくらみを有するS字状に白抜きした図形であると看取されるものであり、当該図形は一般に親しまれた事物を表したものということはできないから、これより特定の称呼及び観念は生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおりであるところ、これは、全体の構成からすると、2つの黒色の帯状の折れ曲がった直線を組み合わせた図形であると看取されるものであり、当該図形は一般に親しまれた事物を表したものということはできないから、これより特定の称呼及び観念は生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標とを比較するに、両者の外観は、上記(1)及び(2)のとおり、灰色の六角形をS字状に白抜きした図形であると看取されるものと、2つの黒色の帯状の折れ曲がった直線を組み合わせた図形であると看取されるものとで、全体から受ける視覚的印象が著しく異なるものであるから、これらを離隔的に観察しても、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
なお、申立人は、本件商標と引用商標は、いずれも、商標全体において、長短5本の辺からなる2つの「C」字状の帯状図を上下対称にしてその一部が互いの内側に入れ込むように配置された点に基本的な特徴を有した構成であり、この基本的特徴と構成において軌を同一にする旨主張するが、本件商標と引用商標については、上記(1)及び(2)のとおりであって、全体の構成からすれば、両者の視覚的印象は著しく異なるものというのが相当であるから、申立人の主張を採用することはできない。
また、称呼及び観念については、本件商標と引用商標のいずれも生じないから、これらを比較することはできない。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼及び観念において比較することができないとしても、外観においてその印象が著しく異なり、相紛れるおそれはないものであるから、その外観、称呼、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考慮すれば、十分に区別することができる非類似の商標というべきである。
(4)小括
本件商標と引用商標は、上記(3)のとおり、非類似の商標であるから、本件商標の指定商品が、引用商標の指定商品と同一又は類似のものを含むとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 むすび
以上のとおり、本件商標の指定商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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