特許無効審判
2025-800050
エアロゾル発生物品内でセグメントとして使用するためのエアロゾル発生物品および低抵抗支持要素
- 審判番号
- 2025-800050
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 無効審判(無効の審決)
- 出願番号
- 特願2018-511758
- 登録番号
- 6784754
- 請求日
- 2025年06月20日
- 審決日
- 2026年07月15日
- 公報発行日
- 2026年09月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】Future Technology 株式会社
- 【被請求人】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
- 【被請求人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【被請求人代理人】須田 洋之
- 【被請求人代理人】山崎 一夫
- 【被請求人代理人】近藤 直樹
- 【被請求人代理人】那須 威夫
- 【被請求人代理人】鈴木 信彦
- 【被請求人代理人】工藤 嘉晃
- 【被請求人代理人】岩上 健
- 審判長/審判官
- 審判長 大山 健
- 審判官 山本 崇昭
- 審判官 槙原 進
- 分類
- P1123.121-Y (A24F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第169条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の特許第6784754号発明「エアロゾル発生物品内でセグメントとして使用するためのエアロゾル発生物品および低抵抗支持要素」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 請求の趣旨及び答弁の趣旨
1 請求の趣旨
特許第6784754号の特許請求の範囲の請求項1に係る発明についての特許を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。
2 答弁の趣旨
本審判の請求は成り立たない。
審判費用は請求人の負担とする。
との審決を求める。
第2 手続の経緯
(1)特許第6784754号(以下「本件特許」という。)の出願から設定登録までの経緯
本件特許の出願から設定登録までの手続の経緯は、大略次のとおりである。
2016年(平成28年)9月2日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2015年9月3日(EP)欧州特許庁)を国際出願日とする出願
令和2年 9月15日付け 特許査定
令和2年 10月27日 設定登録
(2)本無効審判事件の手続の経緯
本無効審判事件の手続の経緯は、以下のとおりである。
令和7年 6月20日 審判請求書の提出
令和7年 10月27日 審判事件答弁書の提出
令和8年 3月 9日付け 審理事項通知
令和8年 4月 9日 口頭審理陳述要領書の提出(請求人)
令和8年 5月13日 口頭審理陳述要領書の提出(被請求人)
令和8年 6月17日 口頭審理(無効2024-800166と併 合審理)
第3 本件発明
本件特許の請求項1に係る発明(以下「本件発明」という。)は、願書に添付された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。
「【請求項1】
ロッドの形態に組み立てられる複数のセグメントを備えるエアロゾル発生物品であって、前記複数のセグメントが、エアロゾル形成基体および前記ロッド内の前記エアロゾル形成基体から下流に位置するマウスピースフィルターを含み、前記エアロゾル発生物品がさらに、前記ロッド内に前記エアロゾル形成基体と前記マウスピースフィルターとの間に配置された0.005ミリグラム~0.1ミリグラムの活性炭とを含み、
前記活性炭が糸の形態での細長い炭素支持要素に結合されている、エアロゾル発生物品。」
第4 両当事者の主張
1 請求人の主張及び証拠方法
(1)無効理由の概要
審判請求書及び令和8年4月9日に提出された口頭審理陳述要領書によれば、請求人が主張する無効理由は、以下のとおりである。
本件発明は、甲第1号証に記載された発明に基いて、優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、同法第123条第1項第2号に該当し、無効とすべきである。
(2)証拠方法
甲第1号証:特表2012―502626号公報
2 被請求人の主張及び証拠方法
審判事件答弁書及び令和8年5月13日に提出された口頭審理陳述要領書によれば、被請求人の無効理由に対する主張は以下のとおりである。
本件発明は、甲第1号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に想到し得るものではない。
第5 当審の判断
1 甲第1号証の記載事項等
甲第1号証(以下「甲1」という。)には、次の記載事項及び図示事項がある。なお、下線は、当審において付した。以下同様。
(1)
「【0002】
紙巻きタバコのような喫煙品における煙のろ過が、喫煙時の製品の味及び香味特性に影響を及ぼす場合があることはよく知られている。一般にフィルターは、喫煙中の煙の特定の成分を減らすために、活性炭のような吸着剤を含む。しかしながら、フィルター内の活性炭は、紙巻きタバコの味及び/ または香味特性に悪影響を及ぼす可能性がある。」
「【0038】
図1は、本発明によるフィルター4を含む紙巻きタバコの形態の喫煙品2を示す。添付図面はすべて、喫煙品2を紙巻きタバコとして示しているが、当然のことながら、喫煙品2は、本発明によるフィルター4を含む、例えばシガーやシガリロなどの別の形態を取ることができる。図1に示す喫煙品2は、例えばタバコなどの喫煙可能な材料を紙で包んだ一般的な円筒状のロッド6を含み、ロッド6の片側端部とフィルター4の周囲に糊付けされるチッピング紙8によって、ロッド6とフィルター4が同軸に取り付けられている。」
「【0047】
再び図1において、フィルター4は、喫煙可能な材料のタバコロッド6から吸引される煙を含む気体流が、喫煙者の口に進入する前にフィルター4を通して移動するように喫煙品2の喫煙者の口側の端部に位置している。タバコで覆われた糸10は、図2について説明したように、一つ以上のフィルターエレメント12内に位置し、フィルター材20のプラグの両端面22、24の間を長手方向に延びて設けられている。このような方法で、糸10は、気体流がフィルター4を通して移動する時に気体流の流路に極めて近接するように配置され、それゆえ、気体流が喫煙者の口に届く前に、気体流の種々の特性に影響を及ぼすことが可能である。」
(2)
「【0042】
図3は、タバコロッド6に取り付けられるフィルター4の第2の実施態様を示す。フィルター4は、複数の異なる別個のフィルターエレメント12、14、16を含み、各フィルターエレメントは異なる材料組成を有していてもよい。この実施態様において、フィルター4は3つの異なるフィルターエレメント12、14、16を含む。各フィルターエレメント12、14、16は、実質的に等しい直径を有する通常は円筒形状をしている。各フィルターエレメント12、14、16は、プラグラップ(図示せず)として知られるラッパー状の薄いシート材料の層によって包まれ、それは従来の紙材料によって形成されるものであってもよい。タバコロッド6から最も遠くに位置する(そして、喫煙時には喫煙者の口の最も近くに位置する)フィルターエレメント16は、例えばセルロースアセテートなどのフィルター材20からなる通常は円筒状のトウを含む。フィルター材20は、喫煙者が紙巻きタバコを吸い込んだときに煙を通すことができるフィルターを供する。フィルターエレメント16に隣接して配されたフィルターエレメント12は、実質的にその中を通って長手方向に延びている糸10が設けられた連続したフィルター材20からなるプラグを含む。このフィルターエレメント12は、フィルター4の全長に亘って延びていないことを除けば、図2に示したフィルターエレメント12と類似する。
【0043】
糸10を含むフィルターエレメント12とタバコロッド6の間に配されている第3のフィルターエレメント14は、フィルター材20からなるプラグを含み、例えば活性炭18のような吸着剤が分散されている。活性炭18は粒状であってもよく、当業者に知られているように「ダルメシアン」式でセルロースアセテート20のプラグ全体に亘って均等に分散されており、これは図3に示されている。これとは別に、活性炭18は、セルロースアセテート20のプラグの粘着性の外側表面26の上に散らしてもよく、また、セルロースアセテート20を囲むプラグラップの内側表面に付着させてもよく、若しくは、セルロースアセテート20のプラグによって囲まれた木綿糸(図示せず)に付着させてもよい。活性炭18はまた、セルロースアセテート20のプラグによって囲まれたキャビティ内に保持できる。活性炭18は、有害な化学物質を除去し、その煙が喫煙者によって吸引させて煙の特性を改善するために提供される。」
(3)
「
[図:0001439141000001.jpg]
」(図1)
(4)
「
[図:0001439141000002.jpg]
」(図3)
(5)甲第1号証の記載から理解できる事項
ア 上記記載事項(1)及び(3)から、タバコロッド6(ロッド6)はロッドの形態であると理解され、かつ紙で包んでいるのだから、ロッドの形態に組み立てられると理解される。
また、フィルター4は、チッピング紙8によって、タバコロッド6と同軸に取り付けられるから、フィルター4もタバコロッド6と同様にロッドの形態に組み立てられると理解される。
さらに、フィルター4とタバコロッド6はそれぞれ喫煙品2のセグメントを構成するものと理解される。
イ 上記記載事項(1)から、タバコロッド6はタバコなどの喫煙可能な材料を紙で包んだものであり、かつ煙を含む気体流を発生しているのだから、タバコロッド6は喫煙時にエアロゾルを発生するものと理解される。
また、タバコロッド6を含む喫煙品2も同様にエアロゾルを発生する物品であると理解される。
ウ 上記記載事項(1)から、フィルター4は喫煙者の口側の端部に位置するのだから、フィルター4はタバコロッド6の下流側に位置すると理解される。
エ 上記記載事項(2)及び(4)から、フィルター4は3つの異なるフィルターエレメント12、14、16を含み、第3のフィルターエレメント14はセルロースアセテート20(フィルター材20)からなるプラグを含み、活性炭18はセルロースアセテート20のプラグによって囲まれた木綿糸に付着していると理解される。
(6)甲1発明
以上を踏まえると、甲第1号証には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
〔甲1発明〕
「ロッドの形態に組み立てられる複数のセグメントを備える喫煙品2であって、
複数のセグメントが、タバコロッド6及びタバコロッド6から下流に位置するフィルター4を含み、フィルター4は3つの異なるフィルターエレメント12、14、16を含み、第3のフィルターエレメント14はセルロースアセテート20からなるプラグを含み、活性炭18はセルロースアセテート20のプラグによって囲まれた木綿糸に付着している、喫煙品2。」
2 本件発明と甲1発明との対比
本件発明と甲1発明とを、その機能、構造又は技術的意義を考慮して対比する。
ア 甲1発明の「喫煙品2」は、喫煙時にエアロゾルを発生すると理解されるから、本件発明の「エアロゾル発生物品」に相当する。
イ 甲1発明の「タバコロッド6」は、喫煙時にエアロゾルを発生するものであると理解されるから、本件発明の「エアロゾル形成基体」に相当する。同様に「フィルター4」は「マウスピースフィルター」に相当する。
そうすると、甲1発明の「複数のセグメントが、タバコロッド6及びタバコロッド6から下流に位置するフィルター4を含」むことは、本件発明の「前記複数のセグメントが、エアロゾル形成基体および前記ロッド内の前記エアロゾル形成基体から下流に位置するマウスピースフィルターを含」むことに相当する。
よって、本件発明と、甲1発明とは、以下の一致点で一致し、相違点で相違する。
〔一致点〕
「ロッドの形態に組み立てられる複数のセグメントを備えるエアロゾル発生物品であって、
前記複数のセグメントが、エアロゾル形成基体および前記ロッド内のエアロゾル形成基体から下流に位置するマウスピースフィルターを含む、エアロゾル発生物品。」
〔相違点〕
本件発明は「前記エアロゾル発生物品がさらに、前記ロッド内に前記エアロゾル形成基体と前記マウスピースフィルターとの間に配置された0.005ミリグラム~0.1ミリグラムの活性炭とを含み、前記活性炭が糸の形態での細長い炭素支持要素に結合されている」のに対して、甲1発明は、フィルター4が、3つの異なるフィルターエレメント12、14、16を含み、第3のフィルターエレメント14はセルロースアセテート20からなるプラグを含み、活性炭18はセルロースアセテート20のプラグによって囲まれた木綿糸に付着している点。
3 相違点についての判断
(1)エアロゾル発生物品内での「活性炭」の「配置」について
本件発明では、エアロゾル発生物品内で、「エアロゾル形成基体とマウスピースフィルターとの間に」、活性炭を配置することが特定されている。
それに対し、甲1発明では、活性炭18は、フィルター4に含まれる、第3のフィルターセグメント14において、セルロースアセテート20のプラグによって囲まれた木綿糸に付着しているものであるから、活性炭18はフィルター4のセルロースアセテート20のプラグによって囲まれた位置に存在するものであるところ、甲1の段落【0043】及びその他の記載を参酌しても、木綿糸に付着している活性炭18を、セルロースアセテート20のプラグによって囲まれていないものとすることも、フィルター4以外の位置に配置することも、記載されていないため、甲1発明において、木綿糸に付着している活性炭18を、「エアロゾル形成基体とマウスピースフィルターとの間」(タバコロッド6とフィルター4の間)に配置することの動機付けが存在しない。
そして、本件発明は、活性炭が、「エアロゾル形成基体とマウスピースフィルターとの間」に配置されることにより、ユーザーに提供されるエアロゾルのニコチン含有量を著しく変化させずに、ユーザー向けに著しい新鮮味の効果を持たせ得る旨(本件特許の明細書の段落【0007】)、及び活性炭がマウスピースフィルター内にある場合よりも、形成されるエアロゾルが自由に活性炭を通過し得る旨(本件特許の明細書の段落【0012】)の顕著な効果を奏するものである。
(2)エアロゾル発生物品に含まれる「活性炭」の「量」について
本件発明では、エアロゾル発生物品が「0.005ミリグラム~0.1ミリグラムの活性炭」を含むことが特定されている。
それに対し、甲1の段落【0002】に、一般にフィルターは、喫煙中の煙の特定の成分を減らすために、活性炭のような吸着剤を含むが、フィルター内の活性炭は、紙巻きタバコの味や香味特性に悪影響を及ぼす可能性がある旨の記載があるものの、甲1には、その明細書全体を参酌しても、活性炭の量に係る記載がなく、甲1発明において、木綿糸に付着している活性炭18の量を「0.005ミリグラム~0.1ミリグラム」とする動機付けは存在しない。
そして、本件発明は、エアロゾル発生物品が「0.005ミリグラム~0.1ミリグラムの活性炭」を含むことにより、活性炭は炭素支持要素上に位置付けられ、また物品内に位置付けられうるが、エアロゾル発生物品の別の要素又はセグメントに不注意に再配置することはできない旨(本件特許の明細書の段落【0014】)、及びユーザーに提供されるエアロゾルのニコチン含有量を著しく変化させずに、ユーザー向けに著しい新鮮味の効果を持たせ得る旨(本件特許の明細書の段落【0007】)の顕著な効果を奏するものである。
(3)相違点の小括
上記(1)及び(2)に鑑みれば、甲1発明に基いて、上記相違点に係る本件発明の構成とすることは、当業者が容易に想到できたものではない。
4 請求人の主張について
請求人は、令和8年4月9日に提出された口頭審理陳述要領書において以下のように主張する。
(1)「甲1発明において、フィルタ4は全体で本件発明のマウスピースフィルターに相当するが、内訳として、フィルターセグメント16、12、14を含む。
ここで16、12、14の各セグメントは、実質的に等しい直径を有する通常は円筒形状であり、同じフィルター材20からなるところ、12を、糸10を含まないことにすることにより、12は実質的に16と同じものと捉えることができ、最も喫煙者の口元に近い箇所から「16と12」、次に「活性炭が付着した木綿糸を含む14」そして「タバコロッド」という並びになる。ここで、本件発明では、最も喫煙者の口元に近い箇所から「マウスピースフィルター」、次に「活性炭を含む糸を含む低抵抗支持要素」そして「スペーサー」、「エアロゾル発生基体」という並びになり、活性炭を含む箇所が、喫煙者により咥えられる箇所とタバコロッド(エアロゾル発生基体)の間に配置されることになる。
したがって、甲1発明のフィルターセグメント12から糸10を含まないことにすることにより、「16と12」と「タバコロッド」の間に「活性炭が付着した木綿糸を含む14」という構造になり、本件発明と同様に「活性炭」が間に配置されることになるので、本件発明の構成は当業者であれば容易に想到できるといえる。」(2ページ)
(2)「甲1発明の明細書段落0002において、「一般にフィルターは、喫煙中の煙の特定の成分を減らすために、活性炭のような吸着剤を含む。しかしながら、フィルター内の活性炭は、紙巻きタバコの味及び/または香味特性に悪影響を及ぼす可能性がある。」との記載がある。したがって、喫煙品において、味や香味特性にどの程度影響を与えるかは、各タバコの種類によって設計されるであろう事項であるところ、活性炭の含有量をどのようにするかは、上記の課題を解決するために当業者が適宜変更する設計事項であるといえる。さらに、本件明細書には、含まれる活性炭の重さの数値範囲に関する臨界的意義が記載されておらず、本件発明における活性炭の重さは望ましい数値範囲を記載しただけであり、特段の技術的意義を有さないものと推察される。
以上より、本件発明において、含まれる活性炭の重さを0.005ミリグラム~0.1ミリグラムとすることは、「一定の課題を解決するための数値範囲の最適化又は好適化」であり、当業者の通常の創作能力の発揮に過ぎない設計変更等であるといえる。」(3ページ)
上記(1)の主張について検討する。
甲1には、「甲1発明のフィルターセグメント12から糸10を含まないことにする」ことの記載及び示唆はないが、仮に「甲1発明のフィルターセグメント12から糸10を含まないこと」ができたとしても、甲1発明の「木綿糸に付着している」「活性炭18」はフィルター4の第3のフィルターエレメント14に含まれる点は変わらない、すなわち木綿糸に付着している活性炭18はフィルター4内に存在するのであって、「エアロゾル形成基体とマウスピースフィルターとの間」(タバコロッド6とフィルター4の間)に配置されることにはならない。
したがって、上記主張を考慮しても、上記3の(1)のとおり、甲1発明において、タバコロッド6とフィルター4との間に活性炭18を配置する構成とするための動機付けが存在しない。
よって、請求人の主張は採用できない。
上記(2)の主張について検討する。
上記3の(2)のとおり、甲1発明において、木綿糸に付着している活性炭18の量を「0.005ミリグラム~0.1ミリグラム」とする動機付けは存在しない上に、本件発明は活性炭の量を上記のように限定したことにより、0.005ミリグラム~0.1ミリグラムの活性炭は炭素支持要素上に位置付けられ、また物品内に位置付けられうるが、エアロゾル発生物品の別の要素又はセグメントに不注意に再配置することはできない旨(本件特許の明細書の段落【0014】)、及びユーザーに提供されるエアロゾルのニコチン含有量を著しく変化させずに、ユーザー向けに著しい新鮮味の効果を持たせ得る旨(本件特許の明細書の段落【0007】)の顕著な効果を奏するものであるから、当該数値範囲とすることには技術的意義があると認められる。
よって、請求人の主張は採用できない。
第6 むすび
以上のとおりであるから、請求人が主張する無効理由には理由がないものであり、請求人の主張及び証拠方法によっては、請求項1に係る特許は、無効とすることはできない。
審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人の負担とする。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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