商標拒絶査定不服審判
2025-650042
ディラック、ディラク、ダイラック、ディラキュウ
- 審判番号
- 2025-650042
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 1698271
- 請求日
- 2025年05月13日
- 審決日
- 2025年10月09日
- 公報発行日
- 2026年01月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】Diraq Pty Ltd
- 【請求人代理人】弁理士法人浅村特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 中島 光
- 分類
- T18 .261-WY (W0942) / T18 .262-WY (W0942) / T18 .263-WY (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
国際登録第1698271号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。
結論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1の構成からなり、2022年(令和4年)5月2日にAustraliaにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、第9類及び第42類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年10月31日に国際商標登録出願されたものである。
本願は、2023年(令和5年)8月16日付けで暫定拒絶の通報がされ、指定商品及び指定役務については、同年11月30日付け手続補正書による補正及び2024年(令和6年)5月1日付けで国際登録簿に記録された基礎出願又は基礎登録の効力の一部終了により、最終的に、第9類及び第42類に属する別掲2の商品及び役務となり、同年6月19日付けで意見書が提出されたが、2025年(令和7年)2月3日付けで拒絶査定がされた。
これに対し、2025年(令和7年)5月13日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、以下の(1)及び(2)の商標権は現に有効に存続しているものである。
(1)登録第6110639号(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「Dirac」(標準文字)
登録出願日:平成30年4月13日
設定登録日:平成30年12月28日
指定商品:別掲3のとおり
(2)国際登録第1247845号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
国際登録出願日:2015年(平成27年)2月4日
優先権主張:2014年(平成26年)12月15日(EUIPO)
設定登録日:平成28年7月8日
存続期間の更新登録日:令和7年2月17日
指定商品及び指定役務:別掲5のとおり
3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標と引用商標1及び引用商標2とは類似する商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「DIRAQ」の文字を普通に用いられる書体で表してなるところ、この文字は、辞書等に載録されていないものであって、当該文字が、直ちに特定の観念を想起させるとはいい難いものである。
そして、既成の語ではない欧文字にあっては、我が国において親しまれている英語又はローマ字の発音に倣って称呼するのが一般的であるから、本願商標からは、その構成文字に相応して、「ディラキュー」又は「ディラク」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標1は「Dirac」の文字を標準文字で表してなり、引用商標2は「DIRAC」の文字を普通に用いられる書体で表してなるところ、「dirac」及び「DIRAC」の文字は、辞書等に載録されていないものであって、これらの文字が、直ちに特定の観念を想起させるものとはいい難いものである。
そして、上記(1)のとおり、既成の語ではない欧文字にあっては、我が国において親しまれている英語又はローマ字の発音に倣って称呼するのが一般的であるから、両引用商標からは、その構成文字に相応して、「ディラク」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と両引用商標を比較するに、各商標は、「D」、「I(i)」、「R(r)」、「A(a)」のつづりを共通にするものの、末尾文字が、「Q」と、「c」及び「C」であることに差違があり、加えて、互いに5文字という比較的短い構成からなる各商標の比較においては、かかる差違が外観全体に及ぼす影響は、決して小さいものとはいえないことからすれば、各商標の外観については、明確に区別できるものである。
また、称呼においては、本願商標から複数生じる称呼のうち、「ディラク」の称呼を共通にするものの、本願商標から生じるその他の称呼である「ディラキュー」の称呼については、音数や語感が異なり、両称呼は明瞭に聴別できる。
そして、観念においては、本願商標である「DIRAQ」の文字と、引用商標1の「Dirac」の文字及び引用商標2の「DIRAC」の文字は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。
そうすると、本願商標と両引用商標とは、称呼においては複数生じる称呼の一つが共通する場合があるとしても、その他の称呼において明瞭に聴別できるものであり、観念において比較できず、外観において明確に区別できるものであるから、これらを総合して判断すれば、本願商標と両引用商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、その指定商品及び指定役務中に、両引用商標に係る指定商品と同一の商品を含むとしても、両引用商標とは非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2025-650042