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商標取消審判

2025-300336

ソーワ

審判番号
2025-300336
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2007-102310
登録番号
5144981
請求日
2025年04月14日
審決日
2026年04月16日
公報発行日
2026年08月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社 大原商店
  • 【請求人代理人】本田 史樹
  • 【被請求人】株式会社カイタックホールディングス
審判長/審判官
  • 審判長 大橋 良成
  • 審判官 馬場 秀敏
  • 審判官 林田 悠子
分類
T131 .1 -Y (X25)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第1号、商標法第50条第2項、商標法第50条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第5144981号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第5144981号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成19年9月18日に登録出願、第25類「被服」を指定商品として、平成20年6月27日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。 そして、本件審判の請求の登録の日は、令和7年4月30日であり、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和4年(2022年)4月30日から同7年(2025年)4月29日までの期間(以下「要証期間」という。)である。 第2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第25類「被服」(以下「請求に係る商品」という。)について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。 1 請求の理由 本件商標は、請求に係る商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 被請求人の答弁に対する弁駁 請求人は、被請求人の答弁に対して、何ら弁駁していない。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証から乙第8号証を提出した。 なお、以下、証拠の表記に当たっては、乙第1号証を「乙1」のように省略して表記する場合がある。 1 請求人は、本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者いずれもが使用していない旨を主張するが、以下に述べるとおり、本件商標は、その指定商品につき、通常使用権者によって使用されているので、請求人の主張には理由がない。 2 乙各号証について (1)乙第1号証及び乙第2号証 乙第1号証は被請求人たる商標権者のウェブサイト抜粋であり、乙第2号証は商標権者を持株会社とするアパレル企業グループ「カイタックグループ」傘下の子会社である「株式会社カイタックファミリー」による陳述書である。これらの証書に示されるように、本件商標については、被請求人たる商標権者によって、そのグループ子会社「株式会社カイタックファミリー」に対して、その範囲を限定しない通常使用権が承諾されている。 (2)乙第3号証及び乙第4号証 乙第3号証は本件登録商標の商標公報である。また、乙第4号証は前記通常使用権者「株式会社カイタックファミリー」が中国より輸入し日本国内で販売している商品の写真である。本件商標を違わず使用している。 (3)乙第5号証及び乙第6号証 乙第5号証は2024年春夏紳士ステテコの台帳である。取引先であるイオン九州株式会社の台帳を抜粋している。原価、売価等は企業秘密のため黒塗りとしてあるが、4月21日に初回投入を予定していることの証拠として提出する。 また乙第6号証は弊社の納品データである。ネット取引のため、大量のデータより必要箇所を抽出しているが、発注日が2024年4月21日、イオン九州株式会社へ納品されたのが2024年4月26日である証拠として提出する。 (4)乙第7号証 この写真は紳士用ステテコが「イオン九州株式会社」が運営するショッピングセンター「イオンモール」に納品され、福岡県大野城市にある「イオン乙金ショッピングセンター」にて2025年6月17(火)17時56分に紳士肌着売り場にて弊社社員が撮影したものである。商品に関しては2025年4月7日から「イオン乙金ショッピングセンター」他20店舗へ納品されている。現在(2025年7月10日)も販売中である。写真撮影日が令和7年4月14日以降ではあるが、毎年納品、販売しているため、参考までに提出する。また、この取引に際して4月3日、9日にメールでやりとりをしたものが残っているので証拠として提出する。文章内には本件商標「爽和」と入力されている。 (5)乙第8号証 株式会社カイタックファミリーは毎年展示会を行っており、乙第8号証は展示会の案内葉書と展示会で記録の為に従業員が撮影した、本件商標「爽和」のステテコである。2023年(展示会は2022年に開催)、2024年(展示会は2023年に開催)、2025年(展示会は2024年に開催)分である。この展示会では次のシーズンに取引先で扱ってもらう商品を展示している。多くの取引先が訪れ、商売が決まるため、この展示会での商標使用利用についても証拠として提出する。 3 まとめ 以上提出する書証に示されるとおり、本件商標と同一の漢字二文字からなる商標「爽和」は、毎年「イオン九州株式会社」より「株式会社カイタックファミリー」に対して発注、「イオン乙金ショッピングセンター」他20店舗に納品が完了していることが明らかである。 しかるに、本件商標は、その指定商品につき、本件審判請求の要証期間内に、日本国内において、通常使用者によって使用されていたのであるから、(商標法第2条第3項第1号又は2号)、請求人の主張には理由がない。 第4 当審の判断 1 被請求人の提出した各証拠及び主張によれば、以下のとおりである。 (1)被請求人のウェブサイト抜粋において、上部に「企業情報」、中央下部に「カイタックグループ」、その左下に「株式会社カイタックホールディングス」、右下に「株式会社カイタックファミリー」を含む複数社の社名の記載がある(乙1)。また、令和7年7月1日付けの「株式会社カイタックファミリー」による陳述書において、同社は被請求人を持株会社とするカイタックグループ傘下の総合アパレルメーカーであること及び被請求人から本件商標について通常使用権の許諾を受けている旨が陳述されており、同社は被請求人と同一住所である(乙2)。 (2)商品の写真として提出された証拠において、ハンガー部分に当たる商品パッケージの表面の拡大写真には右端に「ステテコ」の文字の記載があり、同パッケージの裏面には、「株式会社カイタックファミリー」の記載がある(乙4の2葉及び同3葉)。また、同パッケージの下部の包装パッケージ(以下「包装パッケージ」という。)には、表面中央の白地部分に別掲2のとおりの商標(以下「使用商標1」という。)が表示されている(乙4の1葉及び同2葉)。なお、この写真の撮影時期は不明である。 (3)「株式会社カイタックファミリー」が行った展示会の案内状(葉書両面)と展示会の写真として提出された証拠において、「2024年に開催」との説明が付された案内状の表面には、「株式会社カイタックファミリー総合展示会」(以下「本件展示会」という。)の記載があり(乙8の1葉)、表面及び裏面において、「大阪会場」の地図の下に「9/11(水)→13(金)」の記載がある(乙8の5葉)。また、「2025春夏 大阪展示会写真」の記載とともに、4分割された左上の写真において、展示された商品の上部に別掲3のとおりの商標(以下「使用商標2」という。)が付されたパネルが掲示されている(乙8の6葉)。 (4)上記(1)から(3)によれば、以下の事実が認められる。 株式会社カイタックファミリーは、被請求人のグループ会社であり、陳述書の日付は要証期間外であるものの、陳述書の記載内容からすれば、要証期間においても本件商標について商標権者から使用許諾を得ていたとみるのが自然である(乙1、乙2)。 株式会社カイタックファミリーは、2024年9月11日から同月13日に、大阪において2025春夏向けの商品の展示会を開催(乙8)し、そこで展示された使用商品の包装パッケージは、一部不鮮明であるものの、その形状や特徴等から、全体として乙第4号証で示された商品の包装パッケージと同一のものと推認される。また、展示会会場において使用商標2を付したパネルを掲示している(乙8の2葉及び同6葉)。 2 上記の認定事実によれば、以下のとおり判断できる。 (1)使用商標について 本件商標は、別掲1のとおり、筆書き書体で「爽和」の文字を黒色で表してなるものである。 他方、使用商標1及び2は、別掲2及び3のとおり、デザイン化された筆書き風の書体で「爽和」の文字を大きく金色で表し、その下に「souwa」の欧文字を細字で小さく配するとともに、右下に「爽」の落款を小さく配してなり、「souwa」の文字部分及び図形部分について使用商標1は朱色、使用商標2は黒色で表されているものである。 そして、使用商標1及び2(以下、これらをまとめていうときは「使用商標」という。)の構成中、「爽和」の文字部分は、他の構成要素に比して圧倒的に大きく表してなり、出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであり、また、「souwa」の欧文字部分は、「爽和」の読みを表したものと容易に認識されるものである。 してみると、使用商標は、その構成中「爽和」の文字部分が独立して自他商品の識別機能を発揮する要部として認識されるものであるから、当該文字部分をもって、本件商標と比較することが許されるものである。 そうすると、本件商標と使用商標とは、「爽和」の綴りを同じくするものであり、両商標は、書体及び色彩のみに変更を加えた社会通念上同一と認められる商標である。 (2)使用商品について 「ステテコ」の記載がある商品パッケージ及びその写真(乙4、乙8)から、使用商品は「ステテコ」と認められるものであり、これは、請求に係る商品の「被服」の範ちゅうに含まれる商品である。 (3)使用者、使用時期及び使用行為について 株式会社カイタックファミリーは、上記1(4)のとおり、商標権者から使用許諾を得ているとみるのが自然であるから、本件商標の通常使用権者と認められるところ、同社は、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標1をステテコの包装に付し、ステテコの包装に使用商標1を付したものを本件展示会において展示するとともに、展示したステテコの上部に、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標2を付したパネルを展示していることから、使用者は通常使用権者であると認められる。 そして、当該行為の時点である2024年(令和6年)9月11日から同13日は、要証期間内である。 また、本件展示会は日本国内で開催されたものであり、日本国内での使用が明らかである。 (4)小括 以上によれば、本件商標の通常使用権者は、要証期間に日本国内において、請求に係る商品に含まれる「ステテコ」の包装に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付し、商品の包装に商標を付したものを展示し、商品に関する広告に商標を付して展示したものと認められる。 そして、本件商標の通常使用権者による上記行為は、商標法第2条第3項第1号の「商品の包装に標章を付する行為」、同第2号の「商品の包装に標章を付したものを譲渡若しくは引渡しのために展示する行為」及び同第8号の「商品に関する広告に標章を付して展示する行為」に該当する。 3 まとめ 以上によれば、被請求人は、要証期間内に日本国内において、本件商標の通常使用権者が、請求に係る商品に含まれる商品について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を使用していたことを証明したものと認められる。 したがって、本件商標の請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。

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