商標取消審判
2025-300021
ライド
- 審判番号
- 2025-300021
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2007-105764
- 登録番号
- 5380688
- 請求日
- 2024年12月25日
- 審決日
- 2025年07月24日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】シナネンサイクル 株式会社
- 【請求人代理人】佐藤 勝
- 【被請求人】株式会社INEX
- 【被請求人代理人】弁理士法人あーく事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 小林 正和
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 山田 啓之
- 分類
- T132 .1 -Y (X12)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5380688号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5380688号商標(以下「本件商標」という。)は、「RIDE」の文字を標準文字により表してなり、平成19年10月12日に登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),緩衝器,ばね」を指定商品として、同23年1月7日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録の日は、令和7年1月27日であり、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和4年(2022年)1月27日から同7年(2025年)1月26日までの期間(以下「要証期間」という。)である。
第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第12類「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第12類「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきものである。
2 被請求人の答弁に対する弁駁
(1)乙第5号証は被請求人が所要の商品を販売した記録として挙げられており、その取引日時が2024年12月6日と記載されているが、その配送サービスとして記載される「クロネコDM便」は2024年1月31日に終了したサービス(甲2)であり、また、商品「ハンドルバー」を納品するためにDM(ダイレクトメール)便は選択できない。
(2)乙第1号証及び乙第2号証はその印刷日について明確な主張がなく、それぞれ自動二輪用部品の取扱いを開始した日をそれぞれの書証内で記載があると主張しているが、ウェブサイト内では写真の横の商品記載等は自由に書き換えられるため、これらウェブサイトの印刷物は要証期間内で商標を使用していた証拠とはならない。
(3)被請求人は同じ識別番号「B0DPJRRD6R」の商品が乙第1号証で表示され、乙第5号証の表示に示すように顧客に譲渡したと述べているが、乙第1号証で示される出荷元・販売元と乙第5号証の出荷元は同じではなく、これは一貫性を欠いた主張である。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証から乙第5号証を提出した。
1 提出資料の説明
(1)乙第1号証は、商標権者がインターネット通販サイトamazon.co.jpにおいて運営する「イネックス2号店」において、二輪自動車の部品である「アップハンドルバー」の広告を内容とする情報が表示されたウェブサイトの写しである。
(2)乙第2号証は、商標権者がインターネット通販サイトamazon.co.jpにおいて運営する「イネックス2号店」において、二輪自動車の部品である「シーソーペダル」の広告を内容とする情報が表示されたウェブサイトの写しである。
(3)乙第3号証は、商標権者がインターネット通販サイトamazon.co.jpにおいて運営する「イネックス2号店」の「特定商取引法に基づく表記」のウェブサイトの写しである。
(4)乙第4号証は、商標権者がインターネット通販サイトamazon.co.jpにおいて運営する「イネックス2号店」で販売している全ての商品リストのうち、リスト冒頭に掲げられた16商品の広告を内容とする情報が表示されたウェブサイトの写しである。
(5)乙第5号証は、商標権者がインターネット通販サイトamazon.co.jpにおいて販売した注文の詳細が記録された取引書類の写しである。
2 本件商標の使用事実の立証
(1)本件商標の使用であること
商標権者がインターネット通販サイトamazon.co.jpの「イネックス2号店」において販売する商品は、一律に「RIDE」をブランド名としている(乙1、乙2)。また、販売商品の名称にも商品名に「RIDE」の文字を表記している(乙1、乙2、乙4)。
本件商標は「RIDE」の文字を標準文字で書された商標であり、使用に係る商標も同一の文字つづりからなる「RIDE」と書された商標を使用しており、これらは同一の商標である。
(2)本件審判の請求に係る指定商品の使用であること
商標権者は、インターネット通販サイトamazon.co.jpの「イネックス2号店」において、本件商標を付した「アップハンドルバー」及び「シーソーペダル」等のオートバイ部品を販売している(乙1、乙2、乙4)。
「アップハンドルバー」は、アメリカンタイプのオートバイでハンドル位置を高いものに改造する際に用いるハンドルの部品である。「アップハンドルバー」は、本件審判の請求に係る指定商品中の第12類「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」の範ちゅうに属する「二輪自動車用ハンドル」に該当する。
また、「シーソーペダル」は、オートバイのフットペダルを、かかとを用いて変速機構を操作できるように改造するペダルの部品である。「シーソーペダル」は、「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」の範ちゅうに属する「二輪自動車用ペダル」に該当する。
(3)日本国内における商標権者による商標の使用であること
商標権者がインターネット通販サイトamazon.co.jpにおいて運営している「イネックス2号店」の特定商取引法に基づく表記の情報は、商標権者と一致し、販売業者「INEX Co.,Ltd」は、商標権者の名称の英語表記と一致する(乙3)。
(4)要証期間における使用であること
商標権者は、インターネット通販サイトamazon.co.jpにて運営する「イネックス2号店」のウェブサイト上で、「RIDE 汎用アップハンドルバー 1インチ 25.4mm ブラック ハンドルパイプ アプハン 絞り チョッパー レブル250」の販売を「Amazon.co.jpでの取り扱い開始日」に表示される2024年12月4日に開始した(乙1)。また、上記「イネックス2号店」のウェブサイト上で、「RIDE シーソーペダル シルバー シフトアーム シフター ハーレー用 スポーツスター XL883 XL1200 X48に適合」の販売を「Amazon.co.jpでの取り扱い開始日」に表示される2025年1月8日に開始した(乙2)。2024年12月4日及び2025年1月8日は、要証期間に該当する。
さらに、商標権者が販売したアップハンドルバー(乙1)は、2024年12月5日に注文番号「250-1568399-8998218」として商品が購入され、商標権者は2024年12月9日に商品を顧客に譲渡した(乙5)。上記商品が注文された2024年12月5日及び上記商品を商標権者が出荷した2024年12月6日の時期は、要証期間に該当する。
(5)商標の使用状態
商標権者は、自社が運営するインターネット通販サイトamazon.co.jpの「イネックス2号店」において、本件商標と同一の商標を付した商品の広告を電磁的方法により提供する行為を行っている(乙1~乙4)。そして、実際に商品の購入の引き合いがあると、商品に関する取引書類に本件商標と同一の商標を付して電磁的方法により提供している(乙5)。商標権者は、これらの、商品に関する広告及び取引書類を内容とする情報に本件商標を付して電磁的方法により提供する行為を行ったものであり、この使用行為は、商標法第2条第3項第8号に該当する。
第4 当審の判断
1 被請求人の提出に係る証拠によれば、次の事実が認められる。
(1)商標権者は、インターネット通販サイトである「amazon.co.jp」(以下「amazon」という。)において、「イネックス2号店」の名称で出品している(乙3)。
(2)イネックス2号店は、amazonにおいて、「アップハンドルバー」(以下「使用商品1」という。)を出品しており、使用商品1を出品したウェブページには、「詳細情報」の「メーカー」欄及び「ブランド」欄に「RIDE」の文字からなる商標(以下「使用商標」という。)が記載され、「登録情報」の「Amazon.co.jpでの取り扱い開始日」欄に「2024/12/4」と記載されている(乙1)。
(3)イネックス2号店は、amazonにおいて、「シーソーペダル」(以下「使用商品2」といい、使用商品1及び2を合わせて「使用商品」という。)を出品しており、使用商品2を出品したウェブページには、「詳細情報」の「メーカー」欄及び「ブランド」欄に使用商標が記載され、「登録情報」の「Amazon.co.jpでの取り扱い開始日」欄に「2025/1/8」と記載されている(乙2)。
2 前記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商品について
被請求人の主張によれば、使用商品1である「アップハンドルバー」とは、「オートバイでハンドル位置を高いものに改造する際に用いるハンドルの部品」であり、また、使用商品2である「シーソーペダル」とは、「オートバイのフットペダルを、かかとを用いて変速機構を操作できるように改造するペダルの部品」であることが認められる。
そうすると、使用商品は、いずれもオートバイの部品といえるから、本件審判の請求に係る商品である「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」の範ちゅうに含まれる商品といえる。
(2)使用商標について
本件商標は、「RIDE」の文字を標準文字により表してなるものであり、使用商標は、「RIDE」の文字からなるものであるから、両商標はその構成文字を共通にするものである。
そうすると、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。
(3)使用時期について
イネックス2号店は、取扱開始日を2024年(令和6年)12月4日又は2025年(令和7年)1月8日として、amazonに使用商品を出品し、当該ウェブページには使用商標が記載されていたことから、イネックス2号店は、使用商品のウェブページ(広告)に使用商標を付して、当該日にインターネットにより提供したといえる。
そして、当該日は、いずれも要証期間内である。
(4)使用者について
イネックス2号店は、商標権者がamazonにおいて出品する際の名称であるから、使用者は、商標権者である。
(5)小括
以上によれば、商標権者は、要証期間内である令和6年12月4日及び同7年1月8日に、使用商品の広告を内容とする情報に本件商標と社会通念上同一の使用商標を付して電磁的方法(インターネット)により提供したと認めることができる。
そして、この行為は、商標法第2条第3項第8号にいう「商品・・・に関する広告・・・を内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当する。
3 請求人の主張について
(1)請求人は、乙第1号証及び乙第2号証に関して、ウェブサイト内の記載は自由に書き換えることができるため、要証期間内での商標の使用の証拠とはならない旨主張している。
乙第1号証及び乙第2号証は、ウェブページの印刷物であり、当該印刷物には、印刷日と認められる「2025/03/04」又は「2025/03/12」の記載が認められるから、これらの証拠は、要証期間経過後の2025年(令和7年)3月4日又は同月12日に印刷したものといえる。
しかしながら、たとえ書換えが可能であるとしても、実際に書き換えられたことを示す証拠の提出はなく、また、書き換えられたことを推認させるような事情も見いだせない。
そうすると、乙第1号証及び乙第2号証のウェブページの印刷物の内容は、取扱開始日である令和6年12月4日及び同7年1月8日においても同様のものであったと推認することができる。
(2)請求人は、乙第5号証に関して、使用商品の譲渡について、るる主張しているが、前記2のとおり、使用商品の譲渡について判断するまでもなく、使用商標について、商標法第2条第3項第8号の使用行為を認めることができる。
(3)以上により、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、本件審判の請求に係る商品である「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」に含まれる使用商品について、本件商標と社会通念上同一の使用商標の使用をしていたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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