商標拒絶査定不服審判
2025-016259
ニキビノヨカン
- 審判番号
- 2025-016259
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-101183
- 請求日
- 2025年10月10日
- 審決日
- 2026年01月07日
- 公報発行日
- 2026年03月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】小川 雅也
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 和彦
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .16 -Z (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-101183拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年9月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 3月14日付け:拒絶理由通知書
令和7年 4月15日 :意見書の提出
令和7年 7月 2日付け:拒絶査定
令和7年10月10日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ニキビの予感」の文字を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口中清涼剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,入れ歯洗浄剤,歯磨き,化粧品,香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「ニキビの予感」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ニキビ」の文字は「思春期の男女の顔・胸・背の毛包に生じる小さな丘疹(きゅうしん)や膿疱(のうほう)。」の意味を、「予感」の文字は「何か事が起こりそうだと前もって感じること。また、その感じ。」の意味を有する語である。
そして、本願の指定商品を取り扱う分野において、ニキビを予防する効果をうたった商品の宣伝広告に、ニキビができそうな予感を意味する語として「ニキビの予感」の文字が使用されている実情が見受けられる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、単にその商品の説明、特性、品質及び特徴等を表示した宣伝文句の一種であると理解及び認識するにすぎないから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「ニキビの予感」の文字を標準文字で表してなるものであり、これは、「毛孔部の炎症による丘疹・膿疱」であって「青少年の顔・胸・背に見られるもの」のうち「顔面に発生するもの」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を意味する語である「にきび」を片仮名で表した「ニキビ」と、「事をあらかじめ暗示的に感ずること。」(出典:同上)などを意味する語である「予感」を、助詞の「の」を介して結合したものと、容易に理解できるものである。
そして、原審提示の情報にあるように、本願の指定商品中、「せっけん類,化粧品」などを取り扱う分野において、ニキビの予防効果をうたう商品についての紹介、説明に際し、その商品が「ニキビができそうであると感じる」際に使用する商品であることを表現するため、「ニキビの予感」の文字がしばしば使用されている実情が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば「せっけん類,化粧品」に使用するときは、これに接する需要者は、それより「ニキビに関する予感」(原審が説示するところの「ニキビができそうな予感」)すなわち「ニキビができそうであると感じること」ほどの意味合いを容易に認識し、それが「ニキビができそうであると感じた際に使用する商品」であるという、ニキビの予防用の商品の品質、特徴を簡潔に表した、広告宣伝用の語句であると理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「ニキビ」には様々な種類や発生原因があることや、「予感」は抽象的な概念であることなどから、本願商標からは、漠然とした意味合いしか想起されないものであって、商品の説明、特性、品質及び特徴を具体的に理解、認識することはできず、原審において提示された情報をみても、その前後において、具体的な商品の説明、特性等を表す他の記述的な文言が加わることによりはじめて、具体的な商品の説明、特性等を訴求したものと理解、認識させるものである旨主張する。
しかしながら、「ニキビ(にきび)」及び「予感」の各語は、いずれも我が国において広く知られた語である上、上記(1)のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、「ニキビの予感」の文字が、ニキビの予防用の商品の紹介、説明の際に、およそ統一的に「ニキビに関する予感(ニキビができそうであると感じること)」という意味の範ちゅうにおいて、しばしば使用されている実情が認められることからすれば、本願商標をその指定商品中、例えば「せっけん類,化粧品」に使用するときは、これに接する需要者によって、ニキビの予防用の商品の品質、特徴を簡潔に表した、広告宣伝用の語句を表示するものとして一般に認識されるものであり、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものというべきものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは適当でないとともに、自他商品識別力を欠くものというのが相当である。
イ 請求人は、構成中に「ニキビ」又は「予感」の文字が含まれる商標の登録例を挙げ、それらと同様に本願商標も登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、本件判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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