商標拒絶査定不服審判
2025-014104
ネープケア
- 審判番号
- 2025-014104
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-105958
- 請求日
- 2025年09月05日
- 審決日
- 2026年07月06日
- 公報発行日
- 2026年09月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社リサスティ―
- 【請求人代理人】Authense弁理士法人
- 審判長/審判官
- 審判長 濱田 佐代子
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 佐藤 緋呂子
- 分類
- T18 .13 -Z (W44) / T18 .272-Z (W44)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-105958拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和6年10月2日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 4月 3日付け:拒絶理由通知書
令和7年 5月16日 :意見書の提出
令和7年 8月 4日付け:拒絶査定
令和7年 9月 5日 :審判請求書の提出
令和8年 3月26日付け:証拠調べ通知書
第2 本願商標
本願商標は、「ネープケア」の文字を標準文字で表してなり、第44類「美容,理容,入浴施設の提供,庭園樹の植樹,庭園又は花壇の手入れ,肥料の散布,医療情報の提供,健康診断,医療用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定役務として登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「ネープケア」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ネープ」の文字は「首すじ。うなじ。」の意味を表す語であり、「ケア」の文字は「手入れ。」の意味を有する語である。そして、美容に関する業界において、うなじやえり首周辺の手入れのことを「ネープケア」と称し、うなじや首筋への施術が提供されている実情がある。そうすると、本願商標は、その構成全体として「うなじや襟足部分の手入れ」ほどの意味合いを、これを見る者に理解、認識させるものといえるので、本願商標をその指定役務中、例えば「美容,理容」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「うなじや襟足部分の手入れを内容とする役務」ほどの意味合いを理解、認識するにすぎず、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。また、本願商標を前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1ないし別掲6のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
第5 上記通知に対する請求人の回答
請求人は、上記第4の証拠調べ通知に対して、所定の期間内に何ら応答していない。
第6 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「ネープケア」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ネープ」の文字は「うなじ」の意味を、「ケア」の文字は「手入れ」の意味を、それぞれ有する語である(別掲1参照)。
そして、本願の指定役務を取り扱う業界において、「ネープ」及び「ケア」の文字は、上記意味合いにおいてそれぞれ一般的に使用されており(別掲2及び別掲3参照)、また、これらを結合した「ネープケア」の文字も、「うなじの手入れ」程の意味合いで使用されている(別掲4参照)。
また、同業界においては、うなじの手入れを行う役務が一般的に提供されている(別掲5参照)。
さらに、うなじの手入れを目的の一つとする機器が存在している(別掲6参照)。
してみれば、本願商標は、その構成文字の語義及び使用状況からすると、全体として「うなじの手入れ」ほどの意味合いを容易に認識させるものといえる。
そうすると、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該役務が「うなじの手入れのための役務」であるという役務の質、効能、用途を表示したものと認識するにとどまり、自他役務の識別標識としては理解し得ないものと判断するのが相当である。
また、本願商標は、これをその指定役務中、「うなじの手入れのための役務」以外の役務について使用するときは役務の質に誤認を生じさせるおそれ
がある。
加えて、本願商標は、標準文字で構成されているから、「ネープケア」の文字を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるといえる。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「ネープケア」は同人が製造・販売等を行い、全国789店舗で使用されている業務用脱毛器の機能の名称や、同人が考案した襟足・うなじ部分のデザインと当該脱毛器の照射を組み合わせた理美容室向けの施術メニュー名として使用されているものである旨、及び、請求人は、当該脱毛器に関するオンライン学習サービスも提供しており、その中で、「ネープケア」が当該脱毛器を使用して提供されるサービス名であることが確認できる旨を述べた上で、本願商標については独占適応性を有していると判断がされるべきであると主張する。
しかしながら、仮に、請求人のいうような使用実績があるとしても、別掲1ないし別掲6のとおりの本願商標を構成する各文字の語義及び、請求人以外の者により「ネープケア」の文字が「うなじの手入れ」程の意味合いで使用されている事実をも含む取引の実情を踏まえれば、本願商標は、その指定役務との関係において、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるといわざるを得ない。
(2)請求人は、過去における登録例を示し、本願商標も登録されるべき旨を主張している。
しかしながら、登録出願に係る商標がその指定役務との関係において、自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と指定役務との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の示す登録例と本願商標とは、構成文字が異なり、事案を異にするものであるし、本願商標が自他役務の識別力を欠くものであることは、上記1のとおりであるから、登録例があるからといってその判断が左右されることはない。
(3)したがって、請求人の主張は、いずれも採用できない。
3 結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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