商標拒絶査定不服審判
2025-013756
ファブ、エフエイビイ
- 審判番号
- 2025-013756
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-068258
- 請求日
- 2025年09月01日
- 審決日
- 2026年04月21日
- 公報発行日
- 2026年05月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】エピック・ゲームズ・インコーポレーテッド
- 【請求人代理人】田中 克郎
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 和彦
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .91 -WY (W09) / T18 .261-WY (W09) / T18 .262-WY (W09) / T18 .263-WY (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法6条1項商標法6条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第6条第1項、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 68258拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、2023年2月28日にジャマイカにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、令和5年5月1日に登録出願された商願2023-048109に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同6年6月25日に出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 9月20日付け:拒絶理由通知書
令和7年 2月10日 :意見書、手続補正書の提出
令和7年 3月31日 :意見書の提出
令和7年 5月30日付け:拒絶査定
令和7年 9月 1日 :審判請求書の提出
令和7年10月27日 :手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「FAB」の文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。
そして、本願の指定商品は、原審及び当審における上記1の手続補正書により、最終的に第9類「バーチュアルリアリティゲーム用ソフトウェアの制作に使用する双方向型の三次元モデルのアップロード・ダウンロード・制作・公表・視聴・閲覧・共有用のダウンロード可能なコンピュータソフトウェア,バーチュアルリアリティゲーム用ソフトウェアに使用する完全没入型の双方向型アニメーション・シミュレーション及びビジュアライゼーションの作成・制作・創作用のダウンロード可能なコンピュータソフトウェア,コンピュータによって生成されるイマジェリー及びグラフィックスの作成・制作・創作用の二次元及び三次元の映像・画像を内容とするバーチュアルリアリティゲーム用ソフトウェアに使用するダウンロード可能なコンピュータグラフィックス用ソフトウェア」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
(1)商標法第6条第1項及び同条第2項
本願の指定商品中には、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないものが含まれている。
したがって、本願は、商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備しない。
(2)商標法第4条第1項第11号
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のア及びイであり、いずれも現に有効に存続しているものである。以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。
ア 国際登録第928260号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲1のとおり
指定商品:第9類「Chips (integrated circuits); integrated circuits; semi-conductors; wafers (silicon slices).」(参考訳:ICチップ,集積回路,半導体,半導体用シリコンウェハー)
優先権主張:ドイツ 2006年10月23日
国際商標登録出願日:2007年(平成19年) 4月 2日
設定登録日:平成20年 9月26日
イ 国際登録第929970号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
指定商品:第9類「Chips (integrated circuits); integrated circuits; semi-conductors; wafers (silicon slices).」(参考訳:ICチップ,集積回路,半導体,半導体用シリコンウェハー)
優先権主張:ドイツ 2006年10月23日
国際商標登録出願日:2007年(平成19年) 4月 2日
設定登録日:平成20年 8月1日
5 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び同条第2項について
本願の指定商品は、最終的に上記2のとおり補正された結果、原査定においてその内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないとされた商品は、すべて削除された。
したがって、本願は、商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
引用商標1は、別掲1のとおり、青色の4本の折れ線からなる図形を表し、その右側に黒色の「FAB」の文字を横書きしてなるものである。また、引用商標2は、別掲2のとおり、引用商標1と同一と考えられる図形及び文字の下に、「MIXED-SIGNAL FOUNDRY EXPERTS」の文字を横書きしてなるものである。
そして、原査定は、引用商標の構成中「FAB」の文字部分をその要部の一つとして分離抽出し、これと本願商標とが類似する商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
しかしながら、引用商標の指定商品は、上記3(2)のとおりであって、いずれも半導体に関連する商品であるところ、「FAB」の文字は、「(特に 半導体産業の)製造(工場)」(出典:「新英和中辞典 第7版」株式会社研究社)を意味する語として、辞書類に掲載されているものである上、請求人が当審において提出した証拠(参考資料32~参考資料36)にあるように、「半導体や半導体製品の工場・製造施設」を意味する語として、半導体に関連する商品を取り扱う分野においては広く使用され、理解されているものである。
そうすると、引用商標の指定商品との関係においては、「FAB」の文字は、その商品の製造場所を表示したものといえ、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、又は、同機能が極めて弱いものというのが相当であるから、引用商標をその指定商品に使用した場合に、これに接する取引者・需要者に対して、その構成中「FAB」の文字部分のみが強く支配的な印象を与えるとはいい難いものである。
したがって、本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、引用商標の構成中「FAB」の文字部分をその要部の一つとして分離抽出し、これを前提に、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当とはいえない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願は、商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備するものとなっている。
また、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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