商標拒絶査定不服審判
2025-011549
カノヤキソバ、カノ
- 審判番号
- 2025-011549
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-092392
- 請求日
- 2025年07月24日
- 審決日
- 2025年12月02日
- 公報発行日
- 2025年12月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】有限会社MNB
- 【請求人代理人】筒井 宣圭
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 和彦
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .16 -WY (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 92392拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年8月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 3月26日付け:拒絶理由通知書
令和7年 4月16日 :意見書の提出
令和7年 5月21日付け:拒絶査定
令和7年 7月24日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「カノヤキソバ」の文字を標準文字で表してなり、第30類「焼そばの麺,即席焼そばの麺,焼そば入りのパン,焼そば入りの弁当,調理済みの焼そば,調理済みの冷凍焼そば,焼そば用の調味料」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「カノヤキソバ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「カノ」の文字は、ありふれた氏の一つである「狩野」ないし「鹿野」を片仮名で表したものと認識されるものであり、また、「ヤキソバ」の文字は、「蒸した中華麺を肉・野菜などの具とともに炒め、ウスターソースで味つけした料理。」を意味する語で、指定商品との関係では、商品、原材料として使用されているものである。
そうとすると、本願商標は「カノヤキソバ」の文字を普通に書してなるにすぎないものであるから、これをその指定商品に使用しても、取引者、需要者は「ありふれた氏である狩野ないし鹿野に係る焼そば,ありふれた氏である狩野ないし鹿野に係る焼そばを使用した商品」ほどの意味合いを理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審の判断
本願商標は、「カノヤキソバ」の文字を標準文字で表してなるところ、これは一般的な辞書類に掲載されている成語ではなく、また、すべての文字が片仮名で、余分な空白(スペース)なく一列に横書きされているものであるから、たとえその構成中の「ヤキソバ」の文字が、本願の指定商品の関係から、「焼きそば」の語を片仮名で表したものと理解され得るとしても、本願商標は、視覚上、まとまりよく一体的に表されているものといえる。
また、原審は、本願商標の構成中の「カノ」の文字について、ありふれた氏の一つである「狩野」又は「鹿野」を片仮名で表したものと認識される旨認定、判断したが、例えば「広辞苑 第七版」(株式会社岩波書店)において、「カノ(かの)」の読みの見出し語としては、「姓氏の一つ。」として「狩野」が掲載されているほかに、「刈野」や「かの(彼の)」などの複数の語が掲載されており、また、「鹿野」は掲載されていない。
そして、原審提示の情報としても利用されている、日本人の姓氏に関する情報を集めたウェブサイト「名字由来net」(https://myoji-yurai.net/)によれば、氏としての「狩野」は、「かの」の他に「かのう」「かりの」などと読むこともあり、これを「かの」と読む氏を有する者の人数等は必ずしも明らかでない。また、氏としての「鹿野」についても、「しかの」などと読むこともある上、すべての読みを含めても全国人数でおよそ1万7千人前後であり、全国順位としては1,000位前後であって、全国的にみてその数が多いともいえないことからすれば、「かの」と読む氏としての「狩野」又は「鹿野」が、我が国においてありふれているものとはいい難い。
以上のことからすれば、本願商標の構成中の「カノ」の文字が、ありふれた氏を表したものとして直ちに理解、認識されるとはいえないのであって、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者が、原審説示のごとく、それより「ありふれた氏である狩野ないし鹿野に係る焼そば,ありふれた氏である狩野ないし鹿野に係る焼そばを使用した商品」ほどの意味合いを理解するとはいえない。
また、当審における職権による調査では、本願の指定商品を取り扱う分野において、「カノヤキソバ」の文字又は「カノ」の文字が、特定の意味合いを表す語として一般的に使用され、理解されているというべき事実を発見することはできず、そのほか、本願商標に接する需要者が、それを自他商品の識別標識とは認識し得ないというべき事実を発見することもできなかった。
そうすれば、本願商標は、全体として特定の意味合いを認識させない造語として理解されるものというべきであって、これをその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2025-011549